世田谷区ヤングケアラーに関する実態調査 調査結果報告書 令和4年9月 世田谷区 目 次 T.調査概要 1.調査目的 U.小学生の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 (2)調査方法 (3)調査期間 (4)回答状況 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 (2)普段の生活について (3)家庭や家族のことについて 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 (2)性別による世話の状況の違い (3)家族構成による世話の状況の違い (4)世話をしている頻度による生活状況等 (5)世話を必要としている家族の世話の状況等 (6)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 (7)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い (8)世話に関しての相談の状況 4.自由意見 (1)子どもの声 (2)話を聞いてほしい、理解してほしい (3)要望、求める支援 (4)家族のお世話をしている子どものために必要だと思う支援 V.中学生の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 (2)調査方法 (3)調査期間 (4)回答状況 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 (2)普段の生活について (3)家庭や家族のことについて (4)ヤングケアラーについて 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 (2)性別による世話の状況の違い (3)家族構成による世話の状況の違い (4)世話をしている頻度による生活状況等 (5)平日1日あたりの世話に費やす時間による生活状況等 (6)世話を必要としている家族の世話の状況等 (7)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 (8)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い (9)世話に関しての相談の状況 (10)ヤングケアラーについての知識と世話の有無 4.自由意見 (1)世話をしている家族がいると回答した人の自由意見 (2)世話をしている家族がいないと回答した人の自由意見 W.高校生世代の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 (2)調査方法 (3)調査期間 (4)回答状況 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 (2)普段の生活について(通学している人、通学しながら働いている人) (3)普段の生活について(働いている人、通学しながら働いている人) (4)普段の生活について(家で過ごしている人) (5)家庭や家族のことについて (6)ヤングケアラーについて 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 (2)性別による世話の状況の違い (3)家族構成による世話の状況の違い (4)世話をしている頻度による生活状況等 (5)平日1日あたりの世話に費やす時間による生活状況等 (6)世話を必要としている家族の世話の状況等 (7)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 (8)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い (9)世話に関しての相談の状況 (10)ヤングケアラーについての知識と世話の有無 4.自由意見 (1)世話をしている家族がいると回答した人の自由意見 (2)世話をしている家族がいないと回答した人の自由意見 T.調査概要 1.調査目的 ヤングケアラーとは、一般に、本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どもとされている。ヤングケアラーは、勉強や遊びに対する時間がとれず、本来守られるべき子どもの権利が侵害されている可能性がある。 国は、令和2年度に中学2年生及び高校2年生を、令和3年度には小学6年生と大学3年生を対象とした、ヤングケアラーに関する全国調査を行った。 これを受け、区においても子どもが適切な養育を受け、健やかな成長と教育の機会を得られるようにするとともに、子どもが介護・世話をしている家族等を必要な支援につなげるための施策立案に必要な基礎資料を得ることを目的に、区立小学校4〜6年生、中学校1〜3年生および高校生世代に対し、本調査を実施した。 また、本調査を通じて、子どもたちに子どもの権利やヤングケアラーに関する啓発を行い、気づきを促すことも目的としている。 U.小学生の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 世田谷区の区立小学校61校に在籍する4年生から6年生の児童 19,039人 (2)調査方法 各学校を通じて、児童に調査依頼文を配布。児童は区から貸与されているタブレット等で、依頼文中の二次元コードを読み込み、Web上のフォームから回答。 (3)調査期間 令和4年5月27日(金)〜6月19日(日) (4)回答状況 調査対象数 19,039人 有効回答数 5,430人 有効回答率 28.5% 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 @学年 回答者数 5,430人 4年生 30.4% 5年生 34.6% 6年生 34.9% 無回答 0.1% A性別 回答者数 5,430人 男 42.8% 女 54.7% その他 0.3% 答えない 2.1% 無回答 0.2% B家族構成 同居家族については、「お母さん」が98.7%と最も高く、次いで「お父さん」が91.7%、「弟」が25.1%となっている。 家族構成については、「二世代世帯(ふたり親家庭)」が83.1%と最も高く、次いで「三世代世帯」が9.8%、「ひとり親家庭」が6.5%となっている。 「お兄さん」、「お姉さん」、「弟」、「妹」と回答した人のきょうだいの人数については、自分を含めて「2人きょうだい」が68.6%と最も高く、次いで「3人きょうだい」が21.3%となっている。 C健康状態 健康状態については、「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”が85.6%、「ふつう」が11.5%、「あまりよくない」と「よくない」を合わせた“よくない”が2.6%となっている。 (2)普段の生活について @学校の出欠状況 学校の出欠状況については、「ほとんどけっせきしない」が83.1%と最も高く、次いで「たまにけっせきする」が14.0%となっている。 A学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、「ほとんどしない」が84.2%と最も高く、次いで「たまにする」が12.8%となっている。 B放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、「はい(じゅくや習い事をしている)」が89.5%、「いいえ(じゅくや習い事をしていない)」が10.0%となっている。 C普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、「とくにない」が72.6%と最も高くなっている。それ以外では、「持ち物のわすれ物や、プリントなどのていしゅつぶつを先生に出すのがおくれることが多い」(16.0%)、「宿題ができていないことが多い」(8.5%)が、ほかと比べて高くなっている。 D現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、「とくにない」が70.6%と最も高くなっている。それ以外では、「友だちのこと」(13.8%)、「学校のせいせき(勉強)のこと」(8.5%)が、ほかと比べて高くなっている。 E悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 何らかの悩みや困りごとがあると回答した人に、相談相手・話を聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が70.8%と最も高く、次いで「相談や話はしたくない」が22.9%となっている。 (3)家庭や家族のことについて @世話をしている家族の有無 世話をしている家族の有無については、「いる」が17.7%、「いない」が81.0%となっている。 A世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、「きょうだい」が58.5%と最も高く、次いで「お母さん」が29.1%、「お父さん」が20.7%となっている。 B世話の理由 世話を必要としている家族ごとに、世話の理由について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」、「おじいさん」、「その他のあなたのほごしゃ」では「わからない」が最も高くなっている。また、「おばあさん」では「おとしよりのため」が最も高く、「きょうだい」では「おさない(小さい)ため」が最も高くなっている。 C世話を一緒にしている人 世話を必要としている家族ごとに、世話を一緒にしている人について聞いたところ、世話を必要としている家族が「その他のあなたのほごしゃ」以外では、「お母さん」が最も高くなっている。また、世話を必要としている家族が「お母さん」では「お父さん」が最も高く、世話を必要としている家族が「その他のあなたのほごしゃ」では「自分だけ」が最も高くなっている。 D世話の内容 世話を必要としている家族ごとに、世話の内容について聞いたところ、「きょうだい」以外では「家事」が最も高くなっている。一方、「きょうだい」では「転んだり、あぶないことをしたりしないか見守る」が最も高く、次いで「着がえやおふろ・トイレの手つだいなど」となっている。 E世話を始めた年齢 世話を必要としている家族ごとに、世話を始めた年齢について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」では「就学前(5歳以下)」が最も高くなっている。また、「きょうだい」では「小学校低学年(6〜8歳)」が最も高く、次いで「就学前(5歳以下)」が高くなっている。 F世話をしている頻度 世話を必要としている家族ごとに、世話をしている頻度について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」、「きょうだい」では「ほとんど毎日する」が最も高くなっている。また、「おばあさん」、「その他のあなたのほごしゃ」では「毎日ではないが、よくする」が最も高く、「おじいさん」では「ときどきする」が最も高くなっている。 G世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、「とくにない」が77.6%と最も高くなっている。それ以外では、「ねむる時間が足りない」(6.0%)、「宿題など勉強する時間がない」(5.9%)、「友だちと遊べないことがある」(5.5%)が、ほかと比べて高くなっている。 H世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、「楽しい」が38.5%と最も高く、次いで「やりがいを感じている」が28.1%、「つかれる」が23.4%、「とくに何も感じていない」が22.8%となっている。 I学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、「とくにない」が60.4%と最も高くなっている。それ以外では、「自由に使える時間がほしい」(13.4%)、「自分が自由にすごせる場所がほしい」(10.4%)、「勉強を教えてほしい」(10.0%)、「自分のことについて話を聞いてほしい」(9.6%)が、ほかと比べて高くなっている。 J希望する相談方法 「自分のことについて話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」と回答した人に、希望する相談方法について聞いたところ、「会って話す」が64.6%と最も高くなっている。それ以外では、「電子メール」(20.2%)、「電話」(19.2%)が、ほかと比べて高くなっている。 K世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無は、「ある」が29.0%、「ない」が67.3%となっている。 L世話についての相談相手 世話について相談した経験があると回答した人に、世話についての相談相手を聞いたところ、「家族や親せき」が83.2%と最も高くなっている。それ以外では、「友だち」(46.6%)、「学校の先生(ほけん室の先生以外)」(15.1%)、「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー」(12.2%)が、ほかと比べて高くなっている。 M世話について相談したことがない理由 世話について相談した経験がないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「だれかに相談するほどこまっていないから」が75.9%と最も高くなっている。それ以外では、「自分のことをかわいそうと思われたり、変に思われたりしたくないから」(9.0%)、「相談しても何も変わらないと思うから」(8.3%)が、ほかと比べて高くなっている。 N世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話について相談した経験がないと回答した人に、世話の悩みについて聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が84.3%、「いない」が9.7%となっている。 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 @家族の世話の有無×家族構成 家族構成については、家族の世話の有無による大きな差異はみられない。 A家族の世話の有無×健康状態 健康状態については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が低くなっている。 B家族の世話の有無×学校の出欠状況 学校の出欠状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「たまにけっせきする」、「よくけっせきする」の割合が高くなっている。 C家族の世話の有無×学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「たまにする」の割合が高くなっている。 D家族の世話の有無×放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「いいえ(じゅくや習い事をしていない)」の割合がやや高くなっている。 E家族の世話の有無×普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて全体的に回答割合が高く、特に「宿題ができていないことが多い」、「持ち物のわすれ物や、プリントなどのていしゅつぶつを先生に出すのがおくれることが多い」、「学校では1人ですごすことが多い」、「友だちとあそんだり、おしゃべりしたりする時間が少ない」の割合が高くなっている。 F家族の世話の有無×現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて全体的に回答割合が高く、特に「友だちのこと」、「学校のせいせき(勉強)のこと」、「家族のこと」、「自分のために使える時間少ないこと」の割合が高くなっている。 G家族の世話の有無×悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「(相談相手が)いない」の割合が高く、「相談や話はしたくない」の割合は低くなっている。 (2)性別による世話の状況の違い ※性別について、「その他」、「答えない」、「無回答」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @性別×家族の世話の有無 家族の世話の有無については、性別による大きな差異はみられない。 A性別×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「お母さん」、「お父さん」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、「きょうだい」の割合が高くなっている。 B性別×世話の内容 世話の内容については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「家事(食事の用意や後かたづけ、そうじ、せんたく、買い物など)」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、「きょうだいのお世話やほいく園への送りむかえ」の割合が高くなっている。 C性別×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「就学前(5歳以下)」、「小学校低学年(6〜8歳)」の割合が高くなっている。 D性別×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「ほとんど毎日する」の割合が高くなっている。 E性別×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「ねむる時間が足りない」の割合が高くなっている。 F性別×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「楽しい」、「つかれる」の割合が高くなっている。 G性別×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「自分が自由にすごせる場所がほしい」、「勉強を教えてほしい」の割合が高くなっている。 H性別×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「(相談経験が)ない」の割合が高くなっている。 I性別×世話についての相談相手 世話についての相談相手では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「学校の先生(ほけん室の先生以外)」の割合が高くなっている。一方、女性の場合、「家族や親せき」、「友だち」の割合が高くなっている。 J性別×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「だれかに相談するほどこまっていないから」の割合が高くなっている。一方、女性の場合、「相談しても何も変わらないと思うから」、「自分のことをかわいそうと思われたり、変に思われたりしたくないから」の割合が高くなっている。 K性別×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「いる」の割合が高くなっている。 (3)家族構成による世話の状況の違い ※家族構成について、「その他世帯」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @家族構成×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、いずれの家族構成でも「きょうだい」の割合が最も高くなっている。また、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「きょうだい」の割合が高く、三世代世帯の場合、ほかと比べて「おばあさん」の割合が高くなっている。 A家族構成×世話の内容 世話の内容については、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「着がえやおふろ・トイレの手つだいなど」の割合が高く、三世代世帯の場合、「こまりごとを聞く、話し相手になるなど」、「薬を飲んだかたしかめたり、薬をわたしたりする」の割合が高くなっている。 B家族構成×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「ほとんど毎日する」の割合が低くなっている。 C家族構成×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「宿題など勉強する時間がない」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「とくにない」の割合が高くなっている。 D家族構成×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、三世代世帯の場合、ほかと比べて「やりがいを感じている」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「楽しくない」の割合が高くなっている。 E家族構成×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、三世代世帯の場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由にすごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。 F家族構成×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、ひとり親家庭で、ほかと比べて「(相談経験が)ない」の割合が高くなっている。 (4)世話をしている頻度による生活状況等 @世話をしている頻度×健康状態 健康状態については、世話をときどきする場合、ほかと比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が低くなっている。 A世話をしている頻度×学校の出欠状況 学校の出欠状況については、世話の頻度が高くなるにつれ「よくけっせきする」の割合が高くなっている。 B世話をしている頻度×普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて「じゅぎょう中にねてしまうことが多い」の割合が高くなっている。 C世話をしている頻度×現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて「生活や学校生活にひつようなお金のこと」の割合が高くなっている。 D世話をしている頻度×世話の内容 世話の内容については、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「家事(食事の用意や後かたづけ、そうじ、せんたく、買い物など)」、「病院や買い物、さんぽなどにいっしょに行き、手助けをする」、「こまりごとを聞く、話し相手になるなど」、「家のお金のかん理をする(お金の使い道を考えたり、お金をはらったりする)」の割合が高くなっている。 E世話をしている頻度×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「宿題など勉強する時間がない」、「ねむる時間が足りない」の割合が高くなっている。一方、世話の頻度が低くなるにつれ、「とくにない」の割合が高くなっている。 F世話をしている頻度×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「やりがいを感じている」、「楽しい」の割合が高くなっている。一方、世話の頻度が低くなるにつれ、「とくに何も感じていない」の割合が高くなっている。 G世話をしている頻度×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「自分のことについて話を聞いてほしい」、「自分が自由にすごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。一方、世話の頻度が低くなるにつれ、「とくにない」の割合が高くなっている。 H世話をしている頻度×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話の頻度が高くなるにつれ「ある」の割合が高くなっている。 I世話をしている頻度×世話についての相談相手 世話についての相談相手では、世話の頻度に関わらず、「家族や親せき」の割合が最も高くなっている。また、世話の頻度が高くなるにつれ、「友だち」、「学校の先生(ほけん室の先生以外)」の割合が高くなっている。 J世話をしている頻度×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話の頻度に関わらず、「だれかに相談するほどこまっていないから」が最も高くなっている。一方、世話をほとんど毎日する場合、ほかと比べて「だれに相談するのがよいかわからないから」、「相談しても何も変わらないと思うから」の割合が高くなっている。 (5)世話を必要としている家族の世話の状況等 ※世話を必要としている人ごとの特性を明らかにするため、世話を必要としている人が「父母のみ」、「祖父母のみ」、「きょうだいのみ(幼いのみ)」、「きょうだいのみ(「幼い」以外の理由を選択したもの。複数回答のため、「幼い」も選択している場合を含む。)」、「複数人(父母、祖父母、きょうだい、その他の4つの分類のうち、複数の分類に属する人を選択している場合。)」に分けて分析している。 また、世話を必要としている人が「その他のあなたの保護者のみ」、「その他のみ」については、対象が様々なためクロス集計では除外する。 @世話を必要としている家族×性別 性別については、世話を必要としている家族が父母のみの場合、ほかと比べて「男」の割合が高くなっている。また、世話を必要としている家族が祖父母のみ、きょうだいのみ(幼いのみ)、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「女」の割合が高くなっている。 A世話を必要としている家族×世話の内容 世話の内容については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「こまりごとを聞く、話し相手になるなど」、「薬を飲んだかたしかめたり、薬をわたしたりする」の割合が高く、きょうだいのみ(幼いのみ)の場合、「きょうだいのお世話やほいく園への送りむかえ」、「着がえやおふろ・トイレの手つだいなど」、「転んだり、あぶないことをしたりしないか見守る」の割合が高くなっている。また、世話を必要としている家族が複数人の場合、「家事(食事の用意や後かたづけ、そうじ、せんたく、買い物など)」の割合が高くなっている。 B世話を必要としている家族×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「小学校低学年(6〜8歳)」の割合が高くなっている。また、きょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「小学校高学年(9歳以上)」の割合が高く、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)、複数人の場合、ほかと比べて「就学前(5歳以下)」の割合が高くなっている。 C世話を必要としている家族×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「ほとんど毎日する」の割合が高く、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「毎日ではないが、よくする」の割合が高くなっている。 D世話を必要としている家族×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「ねむる時間が足りない」の割合が高く、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「友だちと遊べないことがある」の割合が高くなっている。 E世話を必要としている家族×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「楽しい」の割合が高く、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「つかれる」、「楽しくない」の割合が高くなっている。 F世話を必要としている家族×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて回答の割合が高くなっている。また、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「とくにない」の割合が高くなっている。 G世話を必要としている家族×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。一方、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「(相談経験が)ない」の割合が高くなっている。 H世話を必要としている家族×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「だれかに相談するほどこまっていないから」の割合が高くなっている。 I世話を必要としている家族×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話をしている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「いる」の割合が高くなっている。 (6)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 @世話の理由×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話の理由がこころの病気の場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「宿題など勉強する時間がない」、「学校に行けなかったり、学校にちこくやそうたいをしたりすることがある」、の割合が高くなっている。 A世話の理由×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話の理由がこころの病気の場合、ほかと比べて「自分が自由にすごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。また、世話の理由がこころの病気、そのほかの病気やけがの場合、「自由に使える時間がほしい」の割合が高くなっている。 (7)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い @世話をすることについて感じていること×世話の理由 世話の理由については、「その他」の場合を除き「おさない(小さい)ため」の割合が高く、特にやりがいを感じている、楽しい、つかれると感じている場合の割合が高くなっている。 A世話をすることについて感じていること×世話の内容 世話の内容については、もっと遊んだり勉強したりする時間がほしいと感じている場合、ほかと比べて「家事(食事の用意や後かたづけ、そうじ、せんたく、買い物など)」、「病院や買い物、さんぽなどにいっしょに行き、手助けをする」、「こまりごとを聞く、話し相手になるなど」の割合が高くなっている。 B世話をすることについて感じていること×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、もっと遊んだり勉強したりする時間がほしいと感じている場合、ほかと比べて「宿題など勉強する時間がない」、「ねむる時間が足りない」の割合が高くなっている C世話をすることについて感じていること×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、もっと遊んだり勉強したりする時間がほしいと感じている場合、ほかと比べて「自分のことについて話を聞いてほしい」、「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由にすごせる場所がほしい」、「勉強を教えてほしい」の割合が高くなっている。 D世話をすることについて感じていること×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、もっとあそんだり勉強したりする時間がほしいと感じている場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 E世話をすることについて感じていること×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、楽しくない、もっと遊んだり勉強したりする時間がほしいと感じている場合、ほかと比べて全体的に回答割合が高く、特に「だれに相談するのがよいかわからないから」、「相談しても何も変わらないと思うから」の割合が高くなっている。 F世話をすることについて感じていること×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、やりがいを感じている、楽しいと感じている場合、ほかと比べて「いる」の割合が高くなっている。 (8)世話に関しての相談の状況 @世話に関する相談の経験×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合と比べて「ほとんど毎日する」の割合が高くなっている。 A世話に関する相談の経験×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合と比べて「宿題など勉強する時間がない」、「ねむる時間が足りない」の割合が高くなっている。 4.自由意見 アンケート調査において、さまざまな自由意見が寄せられた。ここでは、その一部を紹介する。 以下に記載する意見は、原文を基本としつつ、一部編集・抜粋のうえ記載している。 なお、小学生アンケートは、世話をしている家族がいると回答した人のみ自由意見を記載している。 (1)子どもの声 お母さんが困っているときや、お父さんが困っている時に助けていきたい。 面倒なことでもかぞくは、自分以外で一番大切なものだから優しく世話をすることがたいせつだと思う。 私は困っていないけれど、体の不自由な人などを世話している子がいたら、お手伝いさんなどを呼んでたすけてあげたい。 もしお世話で困っている子がいたら優しく慰めてあげたい。お世話のせいで何もできない様な子がいたら私は何をしてあげたらいいかわからない。 自由にしてほしい、なんでもゆうことを聞いてほしい。 (2)話を聞いてほしい、理解してほしい もう少し話し合いたい。 お世話は時間の間くらいで自分のことももうちょっと時間を取ってもいいと思う。 弟を見るのに大変だと思うけどもう少し自分の話も真面目に聞いてほしい。 家族のお世話をしている子供のために必要なことは、その人の心のケア。話し相手。などが必要だと思う。 (3)要望、求める支援 宿題をしたりする時に、邪魔しないで、もっとおとなしくして欲しい。 自由に趣味や遊びができる時間が欲しい。習い事を減らして欲しい。お世話を代わったり手伝って欲しい。 まだ小さいからどこかに行ったら危ないし大怪我をしたら大変なのでそばにいることが大事。でも息抜きをしないとストレスが溜まってしまう。 自分の存在を否定しないでほしい。もっと自分が自由にできる環境・場所を用意して欲しい。一人になる時間をもっと作ってほしい(今は週30分くらい)。「子供だから」という、子供を下に見る発言をしないでほしい。 (4)家族のお世話をしている子どものために必要だと思う支援 (ア)相談体制の充実、相談しやすい・話しやすい環境づくり 家族のお世話で困っているひとやいやな思いをしている子供には相談に乗ってあげたほうがいいと思う。 周りの大人にしてもらいたいこと(直して欲しいところなど)相談に乗って欲しい。自分が今はしたくないことを無理やりやらせないで欲しい。みんな同じ頭の良さではないから学校で復習する時間を設けて欲しい。委員会やクラブ、仲良し班活動の計画や仕事を手伝って欲しい。 相談に乗ってくれたりなんでも話せる人がいい。 悩まずに相談すること。 (イ)子どもたちの意見を伝えられる環境づくり、意思の尊重 意見を聞いたり言ってほしい。 私は、困っている人がいるときは、なに??などと思ってもその人が真剣に向き合ってるから、何も言わずにしっかり聞いてアドバイスしたり手伝えることは手伝うようにする。またかわいそうだなと思って特別扱いなどをしないでまわりの人と同じように接する。 (ウ)学校におけるサポートや配慮 話したい事が(学校の先生に)あるので聞いてほしい。 私よりお世話が大変な人は疲れると思うので気軽に休める施設を学校につくるといいと思います。 もっと、受験の事を考え、授業を進めて、授業での評価をわかりやすく色々な視点で見てほしい。 しっかり子供のことを見ていて欲しい。 (エ)周囲の大人の理解や寄り添い たまには、休みたい。11歳で、赤ちゃんの寝かしつけや、お風呂に入れるなどは、大変。自分がやりたいことをやっていたいのに、弟の世話で時間を奪われる。そのせいで宿題も後回し。結局、期限内には提出できない。でも、これらは、周りの大人では解決できないと思うけど今、これを読んでいる大人の人が、解決方法を思いついたなら、私を助けてください。弟は、可愛いけど、弟のせいで、弟が家族になってから、絶対ママとの喧嘩が増えたし、もうちょっと時間が欲しいです。 子供が無理をしないように、手伝ってあげるといいと思う。自分のことも考えて、我慢はなるべくしないようにする。周りの人も気にかけたり協力して助け合うことも大切だと思います。弟はまだ少し小さいけど大変ではないし、お母さんやお父さんもいるから楽しいです。 子供には人に言えないことや秘密がたくさんあると思う。それを優しく受けとめて理解してあげると子供も安心して少しは気持ちが楽になると思う。それを行動や雰囲気で感じて相談に乗るのが大人の役目だと思う。その大人がもし子供から見て嫌いだったら気まずいし学校に行きづらくなる子もいると思う。大人も普段から細かいことで嫌な言い方をしないとか子供をすごく嫌にさせないような言い方や怒り方をすれば反抗期の子供も素直に受け入れてくれると思う。だから大人も普段から子供に気遣ってほしいなあとは思う。 もっと子供に対する扱いをアンケートしたり、指導したりした方が良いと思う。 (オ)その他支援の充実等 もしかしたら自分のことをやりたいと思っているのに貧乏だったりして手伝わざるをえない人もいるかもしれないので、難しいけど国などがその家庭を助けたらいいと思う。 家族のお世話をしている子供のために少しの時間でも休憩や自由に過ごす時間をあげることが必要だと思う。 小さい子が遊べるプレイルームや、図書館を近くに作って欲しい。 家族のお世話をしている子供の家に介護人が来たらいいと思う。 V.中学生の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 世田谷区の区立中学校29校に在籍する全生徒 11,750人 (2)調査方法 各学校を通じて、生徒に調査依頼文を配布。生徒は区から貸与されているタブレット等で、依頼文中の二次元コードを読み込み、Web上のフォームから回答。 (3)調査期間 令和4年5月27日(金)〜6月19日(日) (4)回答状況 調査対象数 11,750人 有効回答数 2,626人 有効回答率 22.3% 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 @学年 回答者数 2,626人 1年生 35.8% 2年生 35.0% 3年生 28.9% 無回答 0.3% A性別 男性 42.5% 女性 53.6% その他 1.1% 答えない 2.6% 無回答 0.3% B家族構成 同居家族については、「お母さん」が97.8%と最も高く、次いで「お父さん」が85.9%、「妹」が25.6%となっている。 家族構成については、「二世代世帯(ふたり親家庭)」が75.6%と最も高く、次いで「三世代世帯」が11.8%、「ひとり親家庭」が11.6%となっている。 「お兄さん」、「お姉さん」、「弟」、「妹」と回答した人のきょうだいの人数については、自分を含めて「2人きょうだい」が63.1%と最も高く、次いで「3人きょうだい」が25.5%となっている。 C健康状態 健康状態については、「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”が79.5%、「ふつう」の割合が14.2%、「あまりよくない」と「よくない」をあわせた“よくない”が5.1%となっている。 (2)普段の生活について @学校の出欠状況 学校の出欠状況については、「ほとんど欠席しない」が87.3%と最も高く、次いで「たまに欠席する」が8.8%となっている。 A学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、「ほとんどしない」が90.4%と最も高く、次いで「たまにする」が7.5%となっている。 B放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、「はい(じゅくや習い事、スポーツクラブなどをしている)」が90.6%、「いいえ(じゅくや習い事、スポーツクラブなどをしていない)」が9.1%となっている。 C普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、「特にない」が62.0%と最も高くなっている。それ以外では、「持ち物の忘れ物や提出物を出すのがおくれることが多い」(19.4%)、「宿題や課題ができていないことが多い」(14.0%)が、ほかと比べて高くなっている。 D現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、「特にない」が41.4%と最も高く、次いで「進路のこと」が36.3%、「学校の成績のこと」が35.5%となっている。 E悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 何らかの悩みや困りごとがあると回答した人に、相談相手・話を聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が76.2%と最も高く、次いで「相談や話はしたくない」が18.8%となっている。 (3)家庭や家族のことについて @世話をしている家族の有無 世話をしている家族の有無については、「いる」が7.7%、「いない」が91.6%となっている。 A世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、「きょうだい」が56.2%と最も高く、次いで「お母さん」が16.9%、「お父さん」が9.5%となっている。 B世話の理由 世話を必要としている家族ごとに、世話の理由について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」では「その他」が最も高くなっている。また、「おばあさん」、「おじいさん」では「高れい(おとしより)のため」が最も高く、「きょうだい」では「幼い(小さい)ため」が最も高くなっている。 C世話を一緒にしている人 世話を必要としている家族ごとに、世話を一緒にしている人について聞いたところ、全体的に「お母さん」が高くなっている。一方、世話を必要としている家族が「お母さん」では「お父さん」が最も高くなっている。 D世話の内容 世話を必要としている家族ごとに、世話の内容について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」では「家事」が最も高くなっている。一方、「きょうだい」では「見守り」が最も高く、次いで「着がえや入浴、トイレの手伝いなど」となっている。 E世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、「お母さん」、「お父さん」、「きょうだい」では「いいえ(利用していない)」が最も高く、「おばあさん」、「おじいさん」では「はい(利用している)」が最も高くなっている。 F世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、全体的に「いいえ(利用していない)」が最も高くなっている。 G世話を始めた年齢 世話を必要としている家族ごとに、世話を始めた年齢について聞いたところ、「お父さん」、「おばあさん」、「きょうだい」で「小学校高学年(9〜11歳)」が最も高くなっている。 H世話をしている頻度 世話を必要としている家族ごとに、世話をしている頻度について聞いたところ、「お母さん」、「お父さん」、「おばあさん」、「きょうだい」で「ほぼ毎日」が最も高くなっている。 I平日1日あたりの世話に費やす時間 世話を必要としている家族ごとに、平日1日あたりの世話に費やす時間について聞いたところ、全体的に「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」が高くなっている。一方、「4時間以上」が「お母さん」で5.9%、「お父さん」で15.8%、「きょうだい」で11.5%となっている。 J休日1日あたりの世話に費やす時間 世話を必要としている家族ごとに、休日1日あたりの世話に費やす時間について聞いたところ、全体的に「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」が高くなっている。また、「6時間以上」が「おじいさん」で16.7%、「きょうだい」で10.6%となっている。 L進路への影響 進路への影響については、「特に進路について考えるにあたってえいきょうを受けていない」が62.7%と最も高くなっている。それ以外では、「進学先は、自宅から通えるところを選ぼうと考えている」(10.9%)が、ほかと比べて高くなっている。 M世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、「楽しい」が36.8%と最も高く、次いで「やりがいを感じている」が34.3%、「特に何も感じていない」が24.9%となっている。 N学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、「特にない」が55.7%と最も高くなっている。それ以外では、「学校の勉強や受験勉強など学習のサポートをしてほしい」(16.9%)、「自由に使える時間がほしい」(14.4%)が、ほかと比べて高くなっている。 O希望する相談方法 「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」と回答した人に、希望する相談方法について聞いたところ、「直接会って」が52.2%と最も高く、次いで「電子メール」が39.1%、「SNS」が21.7%となっている。 P世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無は、「ある」が22.9%、「ない」が72.6%となっている。 Q世話についての相談相手 世話について相談した経験があると回答した人に、世話についての相談相手を聞いたところ、「家族(お母さん、お父さん、おばあさん、おじいさん、きょうだい)」が63.0%と最も高くなっている。それ以外では、「友達」(43.5%)、「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー」(10.9%)が、ほかと比べて高くなっている。 R世話について相談したことがない理由 世話について相談した経験がないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「だれかに相談するほどのなやみではない、または、なやみはないから」が72.6%と最も高くなっている。それ以外では、「家族以外の人に相談するようななやみではないから」(13.7%)、「相談しても状況が変わるとは思わないから」(9.6%)、「自分のことをかわいそうと思われたり変に思われたりしたくないから」(9.6%)が、ほかと比べて高くなっている。 S世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話について相談した経験がないと回答した人に、世話の悩みについて聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が78.8%、「いない」が15.8%となっている。 (4)ヤングケアラーについて @「ヤングケアラー」という言葉の認知度 「ヤングケアラー」という言葉の認知度については、「聞いたことはない」が46.9%と最も高く、次いで「聞いたことがあり、内容も知っている」が32.1%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が20.6%となっている。 A「ヤングケアラー」という言葉をどこで知ったか 「ヤングケアラー」という言葉を「聞いたことがあり、内容も知っている」、「聞いたことはあるが、よく知らない」と回答した人に、どこで知ったか聞いたところ、「テレビや新聞、ラジオ」が73.6%と最も高く、次いで「SNSやインターネット」が37.0%、「学校」が28.8%となっている。 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 @家族の世話の有無×家族構成 家族構成については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「三世代世帯」の割合が高くなっている。一方、世話をしている家族がいない場合、いる場合と比べて「二世代世帯(ふたり親家庭)」の割合が高くなっている。 A家族の世話の有無×健康状態 健康状態については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が低くなっている。 B家族の世話の有無×学校の出欠状況 学校の出欠状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「ほとんど欠席しない」の割合が低くなっている。 C家族の世話の有無×学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「よくする」の割合がやや高くなっている。 D家族の世話の有無×放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「いいえ(じゅくや習い事、スポーツクラブなどをしていない)」の割合が高くなっている。 E家族の世話の有無×普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「持ち物の忘れ物や提出物を出すのがおくれることが多い」、「部活動や習い事などを休むことが多い」の割合が高くなっている。 F家族の世話の有無×現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて全体的に回答割合が高く、特に「学校の成績のこと」、「進路のこと」、「部活動のこと」、「学校生活に必要なお金のこと」の割合が高くなっている。一方、世話をしている家族がいない場合、「特にない」の割合が高くなっている。 G家族の世話の有無×悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「(相談相手が)いない」の割合が高く、「相談や話はしたくない」の割合は低くなっている。 (2)性別による世話の状況の違い ※性別について、「その他」、「答えない」、「無回答」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @性別×家族の世話の有無 家族の世話の有無については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「いる」の割合が高くなっている。 A性別×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「お母さん」、「きょうだい」の割合が高くなっている。一方、男性の場合、「お父さん」の割合が高くなっている。 B性別×世話の内容 世話の内容については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」、「着がえや入浴、トイレの手伝いなど」、「困りごとを聞く、話し相手になる」、「見守り」の割合が高くなっている。 C性別×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「小学校低学年(6〜8歳)」の割合が高くなっている。 D性別×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「週に3〜5日」、「週に1〜2日」の割合が高くなっている。 E性別×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 F性別×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 G性別×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「友達と遊べないことがある」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高くなっている。 H性別×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「やりがいを感じている」、「じゅうじつしている」の割合が高くなっている。 I性別×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて全体的に回答割合が高く、特に「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」、「学校の勉強や受験勉強など学習のサポートをしてほしい」の割合が高くなっている。 J性別×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 K性別×世話についての相談相手 世話についての相談相手では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「家族(お母さん、お父さん、おばあさん、おじいさん、きょうだい)」、「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「友達」、「学校の先生(保健室の先生以外)」、「保健室の先生」の割合が高くなっている。 L性別×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「家族以外の人に相談するようななやみではないから」、「だれに相談するのがよいかわからないから」、「家族のことのため話しにくいから」、「家族に対して偏見を持たれたくないから(親が何もしない、といったように悪く思われたくない)」、「相談しても状況が変わるとは思わないから」の割合が高くなっている。 M性別×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「いる」の割合が高くなっている。 (3)家族構成による世話の状況の違い ※家族構成について、「その他世帯」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @家族構成×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「お父さん」、「きょうだい」、「その他」の割合が高く、三世代世帯の場合、ほかと比べて「おばあさん」、「おじいさん」の割合が高くなっている。 A家族構成×世話の内容 世話の内容では、家族構成別でみると、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」、「着替えや入浴、トイレの手伝いなど」の割合が高く、三世代世帯の場合、ほかと比べて「困りごとを聞く、話し相手になる」の割合が高くなっている。 B家族構成×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「ほぼ毎日」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「1か月に数日」の割合が高くなっている。 C家族構成×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。また、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、「4時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 D家族構成×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。また、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、「6時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 E家族構成×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「友達と遊べないことがある」の割合が高くなっている。 F家族構成×進路への影響 進路への影響については、二世代世帯(ふたり親家庭)、三世代世帯の場合、「特に進路について考えるにあたってえいきょうを受けていない」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「就職先は、自宅から通えるところを選ぼうと考えている」の割合が高くなっている。 G家族構成×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「やりがいを感じている」の割合が高く、三世代世帯の場合、ほかと比べて「楽しい」の割合が高くなっている。 H家族構成×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「自由に使える時間がほしい」、「学校の勉強や受験勉強など学習のサポートをしてほしい」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家庭への金銭面でのしえんをしてほしい」の割合が高くなっている。 I家族構成×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、三世代世帯の場合、ほかと比べて「ある」の割合が高く、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「ない」の割合が高くなっている。 (4)世話をしている頻度による生活状況等 @世話をしている頻度×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話の頻度が週に3〜5日の場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高く、ほぼ毎日の場合、ほかと比べて「3時間〜4時間未満」、「4時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 A世話をしている頻度×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、頻度が高くなるにつれ、「体力的につらい」の割合が高くなっている。また、1か月に数日の場合、ほかと比べて「特に何も感じていない」の割合が高くなっている。 (5)平日1日あたりの世話に費やす時間による生活状況等  ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 @平日1日あたりの世話に費やす時間×健康状態 健康状態については、世話に費やす時間が3時間未満の場合、ほかと比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が高くなっている。また、世話に費やす時間が長くなるにつれて「あまりよくない」の割合が高くなっている。 A平日1日あたりの世話に費やす時間×学校の出欠状況 学校の出欠状況については、世話に費やす時間が7時間以上の場合、3時間未満、3〜7時間未満の場合と比べて「よく欠席する」の割合が高くなっている。 B平日1日あたりの世話に費やす時間×学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、ほかと比べて「たまにする」の割合が高くなっている。また、7時間以上の場合、「よくする」の割合が高くなっている。 C平日1日あたりの世話に費やす時間×放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「はい(じゅくや習い事、スポーツクラブなどをしている)」の割合が高くなっている。 D平日1日あたりの世話に費やす時間×普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「持ち物の忘れ物や提出物を出すのがおくれることが多い」の割合が高くなっている。また、3時間未満の場合、「特にない」の割合が高くなっている。 E平日1日あたりの世話に費やす時間×現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「友達との関係のこと」の割合が高くなっている。また、3〜7時間未満、7時間以上の場合、「学校の成績のこと」の割合が高くなっている。 F平日1日あたりの世話に費やす時間×世話の内容 世話の内容については、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「家事」、「家のお金の管理」、「医りょう的ケア」、「家計のサポート」の割合が高くなっている。また、3〜7時間未満で「着替えや入浴、トイレの手伝いなど」、「見守り」の割合が高くなっている。 G平日1日あたりの世話に費やす時間×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、ほかと比べて「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高くなっている。 H平日1日あたりの世話に費やす時間×進路への影響 進路への影響については、いずれも「特に進路について考えるにあたってえいきょうを受けていない」の割合が最も高くなっている。 I平日1日あたりの世話に費やす時間×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話に費やす時間が長くなるにつれ、「精神的につらい」の割合が高くなっている。また、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、ほかと比べて「体力的につらい」、「時間のよゆうがない」の割合が高くなっている。 J平日1日あたりの世話に費やす時間×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、ほかと比べて「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」の割合が高く、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「学校の勉強や受験勉強など学習のサポートをしてほしい」、「家庭への金銭面でのしえんをしてほしい」の割合が高くなっている。 K平日1日あたりの世話に費やす時間×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話に費やす時間が3時間未満、3〜7時間未満の場合、7時間以上の場合と比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 L平日1日あたりの世話に費やす時間×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話に費やす時間が7時間以上の場合、ほかと比べて「家族以外の人に相談するようななやみではないから」、「相談しても状況が変わるとは思わないから」、「自分のことをかわいそうと思われたり、変に思われたりしたくないから」の割合が高くなっている。 (6)世話を必要としている家族の世話の状況等 ※世話を必要としている人ごとの特性を明らかにするため、世話を必要としている人が「父母のみ」、「祖父母のみ」、「きょうだいのみ(幼いのみ)」、「きょうだいのみ(「幼い」以外の理由を選択したもの。複数回答のため、「幼い」も選択している場合を含む。)」、「複数人(父母、祖父母、きょうだい、その他の4つの分類のうち、複数の分類に属する人を選択している場合。)」に分けて分析している。 また、世話を必要としている人が「その他のみ」については、対象が様々なためクロス集計では除外する。 @世話を必要としている家族×性別 性別については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「女性」の割合が高くなっている。 A世話を必要としている家族×世話の内容 世話の内容については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「家事」の割合が高く、世話を必要としている家族が祖父母のみ、きょうだいのみ(上記以外)、複数人の場合、ほかと比べて「困りごとを聞く、話し相手になる」の割合が高くなっている。また、きょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「見守り」の割合が高くなっている。 B世話を必要としている家族×世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「はい」、「わからない」の割合が高く、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「いいえ」の割合が高くなっている。 C世話を必要としている家族×世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「はい」、「わからない」の割合が高く、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「いいえ」の割合が高くなっている。 D世話を必要としている家族×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「小学校低学年(6〜8歳)」、「小学校高学年(9〜11歳)」の割合が高くなっている。 E世話を必要としている家族×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「週に1〜2日」の割合が高く、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「ほぼ毎日」の割合が高くなっている。 F世話を必要としている家族×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「4時間以上」の割合が高くなっている。一方、きょうだいのみ(上記以外)の場合、「0時間(平日はお世話をしていない)」の割合が高くなっている。 ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 G世話を必要としている家族×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「6時間以上」の割合が高くなっている。一方、世話を必要としているのが祖父母のみの場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。 ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して分析している。 H世話を必要としている家族×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「友達と遊べないことがある」、「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高くなっている。また、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「部活動や習い事が思うようにできない」の割合が高くなっている。 I世話を必要としている家族×進路への影響 進路への影響については、世話を必要としている家族が父母のみ、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「進学先は、自宅から通えるところを選ぼうと考えている」の割合が高く、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「特に進路について考えるにあたってえいきょうを受けていない」の割合が高くなっている。 J世話を必要としている家族×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「特に何も感じていない」の割合が高く、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「精神的につらい」の割合が高くなっている。 K世話を必要としている家族×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「自由に使える時間がほしい」、「進路や就職など将来の相談にのってほしい」の割合が高く、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。 L世話を必要としている家族×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 M世話を必要としている家族×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「家族のことのため話しにくいから」の割合が高く、世話を必要としている家族が父母のみの場合、ほかと比べて「だれに相談するのがよいかわからないから」の割合が高くなっている。 N世話を必要としている家族×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話を必要としている家族が祖父母のみ、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「いない」の割合が高く、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「いる」の割合が高くなっている。 (7)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 @世話の理由×世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、世話の理由が高れい(おとしより)の場合、ほかと比べて「はい」の割合が高くなっている。   ※「幼い(小さい)ため」、「日本語が苦手なため」は、これらの理由のみで医療機関の利用をすることが想定されないため、除外して集計した。 A世話の理由×世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、世話の理由が認知しょうのための場合、「はい」の割合が高くなっている。 ※「幼い(小さい)ため」、「日本語が苦手なため」は、これらの理由のみで福祉サービス(ホームヘルパーやデイサービスなど)を利用することが想定されないため、除外して集計した。 B世話の理由×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話の理由が認知しょうのための場合「部活動や習い事が思うようにできない」の割合が高く、日本語が苦手なための場合「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高くなっている。 C世話の理由×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話の理由がいぞんしょうのための場合「家庭への金銭面でのしえんをしてほしい」の割合が高く、その他の病気やけがのための場合「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」、「自由に使える時間がほしい」の割合が高くなっている。 (8)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い @世話をすることについて感じていること×世話の理由 世話の理由については、じゅうじつしていると感じている場合、ほかと比べて「幼い(小さい)ため」の割合が高くなっている。一方、精神的につらいと感じている場合、ほかと比べて「こころの病気のため(いぞんしょうを除く)」の割合が高くなっている。 A世話をすることについて感じていること×世話の内容 世話の内容では、精神的につらいと感じている場合、ほかと比べて「困りごとを聞く、話し相手になる」の割合が高く、じゅうじつしていると感じている場合、ほかと比べて「見守り」の割合が高くなっている。 B世話をすることについて感じていること×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、やりがいを感じている、楽しい、じゅうじつしていると感じている場合、「特にない」の割合が最も高く、体力的につらい、精神的につらい、時間のよゆうがないと感じている場合、「友達と遊べないことがある」、「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高くなっている。 C世話をすることについて感じていること×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、やりがいを感じている、楽しい、じゅうじつしていると感じている場合、「特にない」の割合が最も高く、体力的につらい、精神的につらい、時間のよゆうがないと感じている場合、「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」、「学校の勉強や受験勉強など学習のサポートをしてほしい」の割合が高くなっている。 D世話をすることについて感じていること×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、体力的につらい、精神的につらい、時間のよゆうがないと感じている場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 E世話をすることについて感じていること×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、体力的につらい、精神的につらい、時間のよゆうがないと感じている場合、ほかと比べて「相談しても状況が変わると思わないから」、「自分のことをかわいそうと思われたり、変に思われたりしたくないから」の割合が高くなっている。 F世話をすることについて感じていること×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、やりがいを感じている、楽しい、じゅうじつしていると感じている場合、ほかと比べて「いる」の割合が高く、体力的につらい、精神的につらい、時間によゆうがないと感じている場合、ほかと比べて「いない」の割合が高くなっている。 (9)世話に関しての相談の状況 @世話に関する相談の経験×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合と比べて「ほぼ毎日」の割合が高くなっている。 A世話に関する相談の経験×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合に比べて「友達と遊べないことがある」、「勉強する時間がない」、「すいみんが十分に取れない」の割合が高く、相談したことがないと回答した場合、「特にない」の割合が高くなっている。 (10)ヤングケアラーについての知識と世話の有無 @「ヤングケアラー」という言葉の認知度×家族の世話の有無 家族の世話の有無については、「ヤングケアラー」という言葉を聞いたことはないと回答した場合、ほかと比べて「いる」の割合が高くなっている。 4.自由意見 アンケート調査において、さまざまな自由意見が寄せられた。ここでは、その一部を紹介する。 以下に記載する意見は、原文を基本としつつ、一部編集・抜粋のうえ記載している。 (1)世話をしている家族がいると回答した人の自由意見 @子どもの声 こどもが誰かの世話をするのはおかしいことではないと思うけれど、その子供が嫌だと感じていることがあるならばおかしいと思う。 学校の先生たちは、「大人に相談してね」とか「なんでも聞くよ」とかいうけれど、どうしても話しにくい事はあるし、先生と私たちは他人だということを理解してほしいです。また、世間からしたらそこまでのことじゃ無くても、実は死ぬほど苦しんでいる人もいるということを知ってもらいたいです。そして、私の親がそうなだけかもしれませんが、家族のストレスから逃げられる生きがいになったことを受け入れてくれないのは想像以上に苦しくて悔しいのです。 だから、友達もよく言っていますが、不登校になる子や、急に泣き出してしまう子、うつ病の子、自殺をしてしまった子の気持ちもよくわかります。よく、自殺をする意味がわからないとか、死ぬなら迷惑かけずに死ねとか言われますが、そんな人には理解できない程、自分でもどうすれば良いかわからない程、ただただ苦しいのです。誰も信じられなくて、人を気持ち悪いと思ってしまう自分が気持ち悪いのです。それだけを理解して、大人の人には寄り添ってもらえれば満足です。「名前は知られない」ということなのでこの場に書かせていただきました。全ての苦しんでいる子たちの思いが人々に少しでも伝わりますように。 私も昔は放課後1人で夜まで過ごしたり、夕食を自分で用意することがありました。 今は諸事情で家族と一緒に長く過ごすことができています。 ヤングケアラーへの支援を進めるには、悩みを聞いてもらえる人を探して聞いてもらったり、積極的に助けを求めることが重要だと思います。実際私の友達にも前親が妹の面倒で忙しく、朝食を自分で作っていました。そういう人の相談をしっかり聞いて、助けてあげたいです。自分で自立をしすぎた上に、不登校になったりしてしまうと、周りも自分も可哀想なので、さっき言ったようなことをしっかり支援していきたいです。 A話を聞いてほしい、理解してほしい 友達だとまた別の人に話そうで怖い。理解してくれていると思うけど、不安。本当に話していいのかわからない。電話越しや、知らない人に知られても大丈夫なのか、バラされないか不安。 特に深刻に悩んでいることはないが、ヤングケアラーの中には親の負担を減らしたいと思って自らやっている人もいるのだともっと理解してほしい。 B要望、求める支援 ヤングケアラーを一括りにせず、生活に支障のあるヤングケアラーと、私のようなほとんど影響のないヤングケアラーとに分類すべき。 ヤングケアラーに支援を!と言っても、人によってそれぞれ必要な支援は違うし、だからそういう観点でも分類すべきだと思う。 本当に辛い人は声を上げることができないと言うのを、まず理解して欲しいです。幼い頃から続けていることに関しては当たり前だと思ってしまうのが、よくあります。私自身も過去に色々あったので声を上げるのが難しい、当たり前ではないことを当たり前と思ってしまう、ということの辛さや悲しさを痛感しています。日頃から家族以外の身近な人たちが少しでも、当たり障りなく、言い方は悪いですが、ダイレクトに聞くよりも誘導尋問のようにして聞くと、当事者の方々は話しやすいと思います。探られているな、と気付かれぬように話を聞いてみるとより良いと思います。 ヤングケアラーに対して、「凄いな」や「偉いな」という感想を持つのではなく、介護をして充実した生活が送れてない若い人がいることは異常なことだということを知り、ヤングケアラーについての知識を深め支援の輪を広げていくべきだと思う。他人事のように感じないで、もし身近にそういう人がいた時にしっかり寄り添える人になるべきだと思う。 もっと、困っている人たちのことをすぐに気づいてあげてほしい。 Cヤングケアラーに必要だと思う支援 (ア)相談体制の充実、相談しやすい・話しやすい環境づくり ヤングケアラーの子たちが自分の人生を人のためでなく自分のために楽しめるようになってほしい。そのためにこのようなアンケート調査や相談室の設立はとても必要だと思う。そうして少しでもヤングケアラーの子たちが悩んだし抱えたりしている問題を周りの人に理解してもらって、解決につなぐ道を作ってあげることが大切だと思う。ヤングケアラーの子たちは多分親を楽にさせたい、自分がやらないといけないなどの自分のやっていることに対しての責任を重く感じ、家族に相談する空気感でない家庭が多いと思う。その中でもし誰かに相談をして親に知られたらどうなるかという、不安を抱えているためにこのような機会があっても、正直な気持ちを話すことができずに苦しめられている子もいると思う。そういう子たちのためにも個人的な相談に乗る時間や少しでもリラックスして話せる空間があることでその子たちのケアになるんじゃないかなと思った。 (イ)学校におけるサポートや配慮 ヤングケアラーの支援を広げていくために、私は学校に相談室を設けるだけではなく、定期的に全員のカウンセリングを行うことが大切だと思う。一対1で話を聞くことが普段、人を頼ることができていないヤングケアラーの人たちの思いを楽にすることにつながると思ったからだ。 そういった悩みのある人へのちょっとした面談。勉強面で追いつけていなければちょっとした個別授業。 (ウ)周囲の大人の理解や寄り添い 家族のお世話や手助けをしている若い人達の中で、「楽しい」と感じていたり、特に困っていない人達は、もちろんお手伝いなどはいい事なのでそれぞれが自分らしいやり方、方法で続けていくのがいいと思います。でも、中には負担を感じていたり、それによって困っていたり、辛い思いをしている人も沢山いて、そんな人達はやはり、誰かが少しでも手を差し伸べてあげないといけないと思います。また、その中にも自分から相談できない人もいて、その人達は周りの誰かが気づき、悩みなどの話を聞いてあげることが必要だと思います。 私は話したいこともないし、話したいとも思ってないけど、そう言うことは家族にも話しにくいし、他人に簡単に話せることじゃないと思うから気づいてあげようとすることが大事だし、何もなく見えても悩みを抱えてるかもしれないことを頭に置いて人と接することが必要だと思う。 自分の時間が欲しい。大人の人達には、少しだけでも良いから、“気づいて欲しい”と思いました。 声掛けでも良いんです。「大丈夫?」、「偉いね」とかでも良いんです。その褒め言葉がヤングケアラーの子達を少しでも救えると思うんです。 家族の支援などが必要な家族などがいて、その家族を看病するために自分のことは後回しにしている子どもがいることを知る必要があると思う。 (エ)その他支援の充実等 ヤングケアラーの子供たちが安心できる場所を作り、それを広める。 勉強、進学の支援など。 わたしは全然大丈夫ですが、世の中にはヤングケアラーで困っている子供たちも沢山いると思うので、その子たちを支援する制度をしっかりと作っていくといいと思います。 (2)世話をしている家族がいないと回答した人の自由意見 @子どもの声 あまり子供の事情は大人が突っ掛かってはいけないと思います、なぜなら子供からすると、自分で解決したいのに大人が入ってくるのは正直言って面倒くさいからです、なので大人の方も子供の現状や気持ちを理解して協力していくのが大事だと思います。 全ての人が平等で、我慢をしない世の中になってほしい。 自分ではよくわからないけど、ヤングケアラーというものがあって毎日大変な思いをしている人が少しでも少なくなればいいと思った。 私はヤングケアラーではないが、親の代わりに家事をやることが多々ある。ただこれはあくまで私の趣味なので、やらされているということは全く無い。そういう家庭もあるので無闇に可哀想などと決めつけずに温かい目で見守ってほしい。 Aヤングケアラーに必要だと思う支援 (ア)相談体制の充実、相談しやすい・話しやすい環境づくり もっと、ヤングケアラーになやんでいるひとなどに質問してみる。 誰もが悩みを打ち明けることができる世界になってほしいです。 私の近くにヤングケアラーの子がいるかもしれないけど、私には分かりません。その子はあまり人に言いたくないのかもしれないけど、誰か気持ちを分かってくれる人がいたら心の支えになると思います。 一度その人に違和感のようなものが見られたら、相談に乗ってあげたりするなどで、気が付いたのに無視をするのを控えた方がいい。 子供が遠慮なく相談出来る立ち位置をつくると減ると思う。 (イ)子どもたちの意見を伝えられる環境づくり、意思の尊重 誰かに話すことのできる環境づくりをすることが大切。 誰にも相談できないヤングケアラーの子供をもっとたくさん見つけてあげて、今まで我慢してきた気持ちとか、本当の気持ちを伝えられる場を作って欲しい。 助けを求めることができない子供や、今の状況が当たり前だと思ってしまっている子供が少しでも減るようにしてほしい。また、家族の介護やお世話の手伝いをしてくれるような環境を作ってあげて欲しいです。 大変で難しいことだとは思うけど、基本ヤングケアラーの人は他の人に知られたくなくて言わないから余計にストレスなどが溜まってしまっていると思うから大人(先生など)が、子供に対してよく接するようにしてみんなの小さな変化に気づいてあげたらいいと思う。 (ウ)学校におけるサポートや配慮 家族の面倒を見ることで学校生活や自分自身がおろそかになっていくかもしれないので、みんなで支え合うことが大切だと思います。 生徒などにヤングケアラーがいるなら、そのことを認知しておく。(担任の教師など) 学校の授業などでも積極的にヤングケアラーについての説明などを行い、多くの人に知ってもらう必要がある。子供を保護したり、支援を行っていく必要がある。 学校などでヤングケアラーのサポートをする。(相談を聞くなど) (エ)周囲の大人の理解や寄り添い 大人の人たちにはヤングケアラーについてよく知ってもらい、世の中にはこういう人たちがいるということを知ってほしい。 困ったら頼れる人がいると良いのだと思います。 ヤングケアラーではないのでよくは分からないけれど、周りにちゃんと頼れる、助けてくれる人がいたら少しでも楽にはなるんじゃないかなと思います。 もっとたくさんの人の事情を聞いて、理解してもらいたい。 (オ)その他支援の充実等 介護しきれない学生たちがいるから障害がある人の保護施設などを作ってほしい。 税金を使って介護施設入るためのお金の負担を削ってもらうこと。そうすることによって介護施設に入れるための資金がないというのが理由で10代の人が介護をしなくて済む人がたくさん出ると思いました。その他の資金的な案は 奨学金制度のような一定以上の年収を所得してない家庭は利子が発生せずにお金を借りることができる。 まわりの人達(例:友達)が大変な人を助けたりして(ヤングケアラーの人やお世話されている人の)負担を減らす。学校や大人はその行動を手伝ったりしていろんな人の負担を減らす。 ヤングケアラーへの支援を広げるためには、まず日本の経済を楽にし、次の世代が金に困らないようにする。そこから始めるべきだと思う。 Bヤングケアラーの普及啓発に向けて必要なこと ポスターの活動や呼びかけをして、知名度やその内容などを知ってもらったら良いと思います。 まず、ヤングケアラーが世の中に少なくとも存在するというのを知ってもらうことが一番大切だと思います。動画サイトで拡散するのはいい例だと思いました。もっとヤングケアラーに関する記事が取り上げていってほしいと思います。 このような調査を定期的におこなうようにする。 ヤングケアラーを知らないという人はまだ、少なくないからニュースで取り上げていく必要があると思う。 ヤングケアラーについての授業をしてほしい。実際に経験している人の話を聞けば、身近な問題だと受け止めることができると思った。 ヤングケアラーの意味がわからなかったので、もっと大々的に広げた方がいいと思う。 W.高校生世代の生活に関するアンケート調査 1.実施概要 (1)調査対象 世田谷区内に住民登録のある高校生世代の区民 20,232人 ※平成16年4月2日から平成19年4月1日までの間に生まれた者 (2)調査方法 郵送により調査依頼文を送付。調査対象者は自身のスマートフォン、タブレット等で依頼文中の二次元コードを読み込み、Web上のフォームから回答。 (3)調査期間 令和4年5月27日(金)〜6月19日(日) (4)回答状況 調査対象数 20,232人 有効回答数 2,581人 有効回答率 12.8% 2.調査結果(単純集計) (1)基本情報 @年齢 15歳 28.6% 16歳 34.4% 17歳 31.2% 18歳 5.7% 無回答 0.1% A性別 男性 41.0% 女性 56.3% その他 0.9% 答えない 1.7% 無回答 0.2% B現在の状況 通学している(通信制高校を含む) 98.4% 働いている 0.0% 通学しながら働いている(通信制高校を含む) 0.9% 家で過ごしている(通学していない、働いていない) 0.5% 無回答 0.2% ※「働いている」の回答について、割合では0.1%未満のため0.0%と表示されているが、1人が「働いている」と回答している。 C通学している学校 「通学している(通信制高校を含む)」、「通学しながら働いている(通信制高校を含む)」と回答した人に、通学している学校について聞いたところ、「全日制高校(高等専門学校・高等専修学校・インターナショナルスクール等を含む)」が91.0%と最も高くなっている。 D家族構成 同居家族については、「母親」が97.7%と最も高く、次いで「父親」が82.3%、「弟」が25.1%となっている。 家族構成については、「二世代世帯(ふたり親家庭)」が74.7%と最も高く、次いで「ひとり親家庭」が15.1%、「三世代世帯」が8.8%となっている。 「お兄さん」、「お姉さん」、「弟」、「妹」と回答した人のきょうだいの人数については、自分を含めて「2人きょうだい」が76.3%と最も高く、次いで「3人きょうだい」が19.3%となっている。 E健康状態 健康状態については、「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”が82.9%、「ふつう」が12.8%、「あまりよくない」と「よくない」を合わせた“よくない”が4.2%となっている。 (2)普段の生活について(通学している人、通学しながら働いている人) @学校の出欠状況 学校の出欠状況については、「ほとんど欠席しない」が88.1%と最も高く、次いで「たまに欠席する」が8.7%となっている。 A学校の遅刻や早退の状況 学校の遅刻や早退の状況については、「ほとんどしない」が86.7%と最も高く、次いで「たまにする」が10.9%となっている。 B放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、「はい(塾や習い事、スポーツクラブなどをしている)」が81.4%、「いいえ(塾や習い事、スポーツクラブなどをしていない)」が18.3%となっている。 C普段の学校生活などであてはまること 普段の学校生活などであてはまることについては、「特にない」が55.2%と最も高くなっている。それ以外では、「授業中に居眠りすることが多い」(26.9%)、「持ち物の忘れ物や提出物を出すのが遅れることが多い」(15.3%)、「宿題や課題ができていないことが多い」(12.3%)が、ほかと比べて高くなっている。 D現在の悩みや困りごと(通学している人のみ) 現在の悩みや困りごとについては、「進路のこと」が47.0%と最も高く、次いで「学校の成績のこと」が34.7%、「特にない」が34.6%となっている。 E悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無(通学している人のみ) 何らかの悩みや困りごとがあると回答した人に、相談相手・話を聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が76.4%と最も高く、次いで「相談や話はしたくない」が16.5%となっている。 (3)普段の生活について(働いている人、通学しながら働いている人) @仕事の欠勤の状況 仕事の欠勤の状況については、「ほとんど欠勤しない」が83.3%と最も高く、次いで「たまに欠勤する」が16.7%となっている。 A仕事の遅刻や早退の状況 仕事の遅刻や早退の状況については、「ほとんどしない」が100.0%となっている。 B普段の生活などであてはまること 普段の生活などであてはまることについては、「特にない」が70.8%と最も高くなっている。それ以外では、「仕事に集中できていないことが多い」、「友達と遊んだり、おしゃべりしたりする時間が少ない」が16.7%と、ほかと比べて高くなっている。 C現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、「進路のこと」が50.0%と最も高く、次いで「自分のこれからの生活のこと」が33.3%、「学校の成績のこと」が29.2%となっている。 D悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 何らかの悩みや困りごとがあると回答した人に、相談相手・話を聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が66.7%と最も高く、次いで「相談や話はしたくない」が16.7%、「いない」が11.1%となっている。 (4)普段の生活について(家で過ごしている人) @現在の悩みや困りごと 現在の悩みや困りごとについては、「自分のこれからの生活のこと」が58.3%と最も高くなっている。それ以外では、「友達との関係のこと」、「自分と家族との関係のこと」、「家族同士の人間関係のこと(両親の仲がよくないなど)」、「特にない」が25.0%と、ほかと比べて高くなっている。 A悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 何らかの悩みや困りごとがあると回答した人に、相談相手・話を聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が7件、「いない」が2件となっている。 (5)家庭や家族のことについて @世話をしている家族の有無 世話をしている家族の有無については、「いる」が4.9%、「いない」が94.9%となっている。 A世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、「きょうだい」が49.2%と最も高く、次いで「母親」が29.4%、「父親」が11.9%となっている。 B世話の理由 世話を必要としている家族ごとに、世話の理由について聞いたところ、「母親」では「その他」、「父親」では「わからない」が最も高くなっている。また、「祖母」、「祖父」では「高齢のため」が最も高く、「きょうだい」では「幼いため」が最も高くなっている。 C世話を一緒にしている人 世話を必要としている家族ごとに、世話を一緒にしている人について聞いたところ、全体的に「母親」が高くなっている。一方、世話を必要としている家族が「母親」では「きょうだい」が最も高くなっている。 D世話の内容 世話を必要としている家族ごとに、世話の内容について聞いたところ、「母親」、「父親」、「きょうだい」 では、「家事」が最も高くなっている。一方、「祖母」、「祖父」では「見守り」が最も高くなっている。 E世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、「母親」、「父親」、「きょうだい」では「いいえ(利用していない)」が最も高く、「祖母」、「祖父」では「はい(利用している)」が最も高くなっている。 F世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、全体的に「いいえ(利用していない)」が高くなっている。一方で、祖母では「はい(利用している)」が最も高くなっている。 G世話を始めた年齢 世話を必要としている家族ごとに、世話を始めた年齢について聞いたところ、「父親」、「祖母」、「きょうだい」で「中学生(12〜14歳)」が最も高くなっている。 H世話をしている頻度 世話を必要としている家族ごとに、世話をしている頻度について聞いたところ、「母親」、「父親」、「祖母」、「きょうだい」で「ほぼ毎日」が最も高くなっている。 I平日1日あたりの世話に費やす時間 世話を必要としている家族ごとに、平日1日あたりの世話に費やす時間について聞いたところ、全体的に「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」が高くなっている。また、「4時間以上」が「きょうだい」で6.5%となっている。 J休日1日あたりの世話に費やす時間 世話を必要としている家族ごとに、休日1日あたりの世話に費やす時間について聞いたところ、全体的に「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」が高くなっている。また、「6時間以上」が「母親」で2.7%、「祖母」で9.1%、「きょうだい」で9.7%となっている。 K世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、「特にない」が65.9%と最も高くなっている。それ以外では、「勉強する時間がない」(16.7%)、「友達と遊べないことがある」(14.3%)が、ほかと比べて高くなっている。 L進路への影響 進路への影響については、「特に進路について考えるにあたって影響は受けていない」が72.2%と最も高くなっている。それ以外では、「進学先は、自宅から通えるところを選択しようと考えている、またはすでにそうした」(9.5%)が、ほかと比べて高くなっている。 M世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、「特に何も感じていない」が34.9%と最も高く、次いで「楽しい」が27.0%、「やりがいを感じている」が21.4%となっている。 N学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、「特にない」が51.6%と最も高くなっている。それ以外では、「自由に使える時間がほしい」(15.1%)、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」(14.3%)、「進路や就職など将来の相談にのってほしい」(14.3%)、「家庭へ金銭面での支援をしてほしい」(13.5%)が、ほかと比べて高くなっている。 O希望する相談方法 「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」と回答した人に、希望する相談方法について聞いたところ、「直接会って」が50.0%と最も高く、次いで「SNS」が43.8%、「電話」が25.0%となっている。 P世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無は、「ある」が31.0%、「ない」が66.7%となっている。 Q世話についての相談相手 世話について相談した経験があると回答した人に、世話についての相談相手を聞いたところ、「友達」が64.1%と最も高く、次いで「家族(母親、父親、祖母、祖父、きょうだい)」が56.4%となっている。それ以外では、「学校の先生(保健室の先生以外)」(25.6%)、「親戚(おじ、おばなど)」(15.4%)、「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー」(15.4%)が、ほかと比べて高くなっている。 R世話について相談したことがない理由 世話について相談した経験がないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「誰かに相談するほどの悩みではない、または悩みはないから」が67.9%と最も高くなっている。それ以外では、「家族以外の人に相談するような悩みではないから」(15.5%)、「自分のことをかわいそうと思われたり変に思われたりしたくないから」(11.9%)が、ほかと比べて高くなっている。 S世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話について相談した経験がないと回答した人に、世話の悩みについて聞いてくれる人の有無を聞いたところ、「いる」が67.9%、「いない」が20.2%となっている。 (6)ヤングケアラーについて @「ヤングケアラー」という言葉の認知度 「ヤングケアラー」という言葉の認知度については、「聞いたことがあり、内容も知っている」が51.7%と最も高く、次いで「聞いたことはない」が33.5%、「聞いたことはあるが、よく知らない」が14.5%となっている。 A「ヤングケアラー」という言葉をどこで知ったか 「ヤングケアラー」という言葉を「聞いたことがあり、内容も知っている」、「聞いたことはあるが、よく知らない」と回答した人に、どこで知ったか聞いたところ、「テレビや新聞、ラジオ」が70.9%と最も高く、次いで「SNSやインターネット」が41.6%、「学校」が31.6%となっている。 3.追加分析 (1)家族の世話の有無による学校生活等の状況 @家族の世話の有無×家族構成 家族構成については、世話をしている家族がいない場合、いる場合と比べて「二世代世帯(ふたり親家庭)」の割合が高くなっている。また、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「三世代世帯」の割合が高くなっている。 A家族の世話の有無×健康状態 健康状態については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が低くなっている。 B家族の世話の有無×学校の出欠状況 通学している人、通学しながら働いている人の学校の出欠状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「たまに欠席する」、「よく欠席する」の割合が高くなっている。 なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、出勤状況は割愛する。 C家族の世話の有無×学校の遅刻や早退の状況 通学している人、通学しながら働いている人の学校の遅刻や早退の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「ほとんどしない」の割合が低くなっている。 なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、仕事の遅刻や早退の状況は割愛する。 D家族の世話の有無×放課後の活動の状況 通学している人、通学しながら働いている人の放課後の活動の状況については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「いいえ(塾や習い事、スポーツクラブなどをしていない)」の割合が高くなっている。 E家族の世話の有無×普段の学校生活などであてはまること 通学している人、通学しながら働いている人の普段の学校生活などであてはまることについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて、「授業中に居眠りすることが多い」、「宿題や課題ができていないことが多い」、「持ち物の忘れ物や提出物を出すのが遅れることが多い」の割合が高く、「特にない」の割合が低くなっている。 F家族の世話の有無×現在の悩みや困りごと 通学している人の現在の悩みや困りごとについては、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「その他」、「特にない」を除くすべての項目で回答割合が高く、特に「自分と家族との関係のこと」、「家族同士の人間関係のこと(両親の仲が良くないなど)」、「病気や障害のある家族のこと」が高くなっている。 家で過ごしている人の現在の悩みや困りごとは、有効回答数が少ないため、参考として掲載する。また、通学しながら働いている人、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、現在の悩みや困りごとは割愛する。 G家族の世話の有無×悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無 悩みや困りごとの相談相手・話を聞いてくれる人の有無については、世話をしている家族がいる場合、いない場合と比べて「(相談相手が)いない」の割合が高くなっている。 家で過ごしている人の相談相手の有無では、有効回答数が少ないため、参考として掲載する。 なお、通学しながら働いている人、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、相談相手の有無は割愛する。 (2)性別による世話の状況の違い ※性別について、「その他」、「答えない」、「無回答」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @性別×家族の世話の有無 家族の世話の有無については、性別による大きな差異はみられない。 A性別×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて、「きょうだい」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「母親」、「父親」、「祖母」の割合が高くなっている。 B性別×世話の内容 世話の内容については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「家事」、「感情面のサポート」の割合が高くなっている。 C性別×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「中学生(12〜14歳)」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「小学校低学年(6〜8歳)」、「高校生世代(15歳以上)」の割合が高くなっている。 D性別×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて、「1か月に数日」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「ほぼ毎日」、「週に3〜5日」の割合が高くなっている。 E性別×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて、「2時間〜3時間未満」、「3時間〜4時間未満」、「4時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 F性別×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「0時間(休日はお世話をしていない)」、「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 G性別×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「特にない」を除くすべての項目で回答割合が高く、特に「部活動や習い事が思うようにできない」、「勉強する時間がない」、「学校に行けなかったり、遅刻や早退をしたりすることがある」、「睡眠が十分に取れない」の割合が高くなっている。 H性別×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「楽しい」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「体力的につらい」、「精神的につらい」、「時間の余裕がない」の割合が高くなっている。 I性別×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて「特にない」の割合が高くなっている。また、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」の割合が高くなっている。 J性別×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 K性別×世話についての相談相手 世話についての相談相手は、有効回答数が少ないため、参考として掲載する。 L性別×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話をしている人が男性の場合、女性と比べて、「誰かに相談するほどの悩みではない、または悩みはないから」の割合が高くなっている。一方、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて、「家族のことのため話しにくいから」、「家族のことを知られたくないから」、「家族に対して偏見を持たれたくないから」、「相談しても状況が変わるとは思わないから」、「自分のことをかわいそうと思われたり、変に思われたりしたくないから」の割合が高くなっている。 M性別×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話をしている人が女性の場合、男性と比べて「いない」の割合が高くなっている。 (3)家族構成による世話の状況の違い ※家族構成について、「その他世帯」という回答は、サンプル数が少ないためクロス集計では除外する。 @家族構成×世話を必要としている家族 世話を必要としている家族については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「祖母」、「祖父」の割合が高くなっている。また、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「母親」の割合が高くなっている。 A家族構成×世話の内容 世話の内容については、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」、「着替えや入浴、トイレの手伝いなど」、「外出の付き添い」の割合が高くなっている。また、三世代世帯の場合、「家事」、「見守り」の割合が高くなっている。 B家族構成×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「ほぼ毎日」、「週に3〜5日」の割合が高くなっている。 C家族構成×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 D家族構成×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「2時間〜3時間未満」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 E家族構成×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「特にない」の割合が高くなっている。また、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「友達と遊べないことがある」の割合が高くなっている。 F家族構成×進路への影響 進路への影響については、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「進学先は、自宅から通えるところを選択しようと考えている、またはすでにそうした」の割合が高くなっている。また、三世代世帯の場合、ほかと比べて「特に進路について考えるにあたって影響は受けていない」の割合が高くなっている。 G家族構成×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、二世代世帯(ふたり親家庭)の場合、ほかと比べて「楽しい」の割合が高くなっている。また、三世代世帯、ひとり親家庭の場合、二世代世帯(ふたり親家庭)と比べて、「精神的につらい」の割合が高くなっている。 H家族構成×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、三世代世帯の場合、ほかと比べて「家族のお世話について相談にのってほしい」、「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。また、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「家庭への金銭面での支援をしてほしい」の割合が高くなっている。 I家族構成×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、ひとり親家庭の場合、ほかと比べて「(相談経験が)ない」の割合が高くなっている。 (4)世話をしている頻度による生活状況等 @世話をしている頻度×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話の頻度が週に3〜5日の場合、ほかと比べて「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。また、ほぼ毎日の場合、ほかと比べて「2時間〜3時間未満」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 A世話をしている頻度×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話をほぼ毎日する場合、ほかと比べて「体力的につらい」の割合が高くなっている。また、世話の頻度が週に3〜5日の場合、ほかと比べて「精神的につらい」の割合が高くなっている。 (5)平日1日あたりの世話に費やす時間による生活状況等  ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 @平日1日あたりの世話に費やす時間×健康状態 健康状態については、世話に費やす時間が3時間未満の場合、ほかと比べて、健康状態が「よい」と「まあよい」を合わせた“よい”の割合が高くなっている。 A平日1日あたりの世話に費やす時間×学校の出欠状況 通学している人の学校の出欠状況については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「たまに欠席する」の割合が高くなっている。 なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、出欠状況は割愛する。 B平日1日あたりの世話に費やす時間×学校の遅刻や早退の状況 通学している人の学校の遅刻や早退の状況については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「ほとんどしない」の割合が高くなっている。 なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため、遅刻や早退の状況は割愛する。 C平日1日あたりの世話に費やす時間×放課後の活動の状況 放課後の活動の状況については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「いいえ(塾や習い事、スポーツクラブなどをしていない)」の割合が高くなっている。 D平日1日あたりの世話に費やす時間×普段の学校生活などであてはまること 通学している人の普段の学校生活などであてはまることについては、世話に費やす時間が3時間未満の場合、3〜7時間未満の場合と比べて、「授業中に居眠りすることが多い」、「宿題や課題ができていないことが多い」、「持ち物の忘れ物や提出物を出すのが遅れることが多い」の割合が高くなっている。また、3〜7時間未満の場合、「友達と遊んだり、おしゃべりしたりする時間が少ない」、「特にない」の割合が高くなっている。 なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため割愛する。 E平日1日あたりの世話に費やす時間×現在の悩みや困りごと 通学している人の現在の悩みや困りごとについては、世話に費やす時間が3時間未満の場合、3〜7時間未満の場合と比べて、「自分と家族との関係のこと」、「家族同士の人間関係のこと(両親の仲が良くないなど)」の割合が高くなっている。 また、3〜7時間未満の場合、「友達との関係のこと」、「学校の成績のこと」、「学校生活に必要なお金のこと」、「自分のために使える時間が少ないこと」の割合が高くなっている。 家で過ごしている人については、3〜7時間未満で「自分のこれからの生活のこと」が1件となっている。なお、働いている人では家族の世話をしている人はいなかったため割愛する。 F平日1日あたりの世話に費やす時間×世話の内容 世話の内容については、世話に費やす時間が3時間未満の場合、3〜7時間未満の場合と比べて、「感情面のサポート」、「見守り」の割合が高くなっている。また、3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて「家事」、「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」、「着替えや入浴、トイレの手伝いなど」、「外出の付き添い」、「通訳」、「薬の管理」の割合が高くなっている。 G平日1日あたりの世話に費やす時間×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「友達と遊べないことがある」、「部活動や習い事が思うようにできない」、「勉強する時間がない」、「睡眠が十分に取れない」の割合が高くなっている。 H平日1日あたりの世話に費やす時間×進路への影響 進路への影響については、いずれも「特に進路について考えるにあたって影響は受けていない」の割合が高くなっている。 I平日1日あたりの世話に費やす時間×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満と比べて「やりがいを感じている」、「体力的につらい」の割合が高くなっている。 J平日1日あたりの世話に費やす時間×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話に費やす時間が3時間未満の場合、3〜7時間未満の場合と比べて「特にない」の割合が高くなっている。また、3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」、「家庭への金銭面での支援をしてほしい」の割合が高くなっている。 K平日1日あたりの世話に費やす時間×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて「(相談経験が)ない」の割合が高くなっている。 L平日1日あたりの世話に費やす時間×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話に費やす時間が3〜7時間未満の場合、3時間未満の場合と比べて、「その他」以外のすべての項目で割合が高くなっている。 (6)世話を必要としている家族の世話の状況等 ※世話を必要としている人ごとの特性を明らかにするため、世話を必要としている人が「父母のみ」、「祖父母のみ」、「きょうだいのみ(幼いのみ)」、「きょうだいのみ(「幼い」以外の理由を選択したもの。複数回答のため、「幼い」も選択している場合を含む。)」、「複数人(父母、祖父母、きょうだい、その他の4つの分類のうち、複数の分類に属する人を選択している場合。)」に分けて分析している。 また、世話を必要としている人が「その他のみ」については、対象が様々なためクロス集計では除外する。 @世話を必要としている家族×性別 性別については、世話を必要としている家族が父母のみ、複数人の場合、ほかと比べて「女性」の割合が高くなっている。 A世話を必要としている家族×世話の内容 世話の内容については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「家事」の割合が高くなっている。また、きょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」の割合が高く、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「見守り」の割合が高くなっている。 B世話を必要としている家族×世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合、ほかと比べて「はい(利用している)」の割合が高くなっている。 C世話を必要としている家族×世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、世話を必要としている家族が祖父母のみ、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「はい(利用している)」の割合が高くなっている。 D世話を必要としている家族×世話を始めた年齢 世話を始めた年齢については、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)の場合、ほかと比べて「小学校高学年(9〜11歳)」の割合が高くなっている。また、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「就学前(5歳以下)」の割合が高くなっている。 E世話を必要としている家族×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、世話を必要としている家族が父母のみ、きょうだいのみ(幼いのみ)、複数人の場合、ほかと比べて「ほぼ毎日」の割合が高くなっている。 F世話を必要としている家族×平日1日あたりの世話に費やす時間 平日1日あたりの世話に費やす時間については、世話を必要としている家族が複数人である場合を除き「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が最も高くなっている。一方、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「4時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 G世話を必要としている家族×休日1日あたりの世話に費やす時間 休日1日あたりの世話に費やす時間については、世話を必要としている家族が祖父母のみの場合で「1時間〜2時間未満(1時間未満も含む)」の割合が高くなっている。一方、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「6時間以上」の割合が高くなっている。   ※世話を必要としている家族が複数人いる場合、それぞれの世話に費やす時間を合算して集計する。 H世話を必要としている家族×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて、「部活動や習い事が思うようにできない」、「勉強する時間がない」の割合が高くなっている。 I世話を必要としている家族×進路への影響 進路への影響ついては、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて、「就職先は、自宅から通えるところを選択しようと考えている、またはすでにそうした」の割合が高く、複数人の場合、ほかと比べて、「特に進路について考えるにあたって影響は受けていない」の割合が高くなっている。 J世話を必要としている家族×世話をすることについて感じていること 世話をすることについて感じていることでは、世話を必要としている家族がきょうだいのみ(幼いのみ)、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「楽しい」の割合が高くなっている。また、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて、「体力的につらい」、「時間の余裕がない」の割合が高くなっている。 K世話を必要としている家族×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」の割合が高く、「特にない」の割合が低くなっている。 L世話を必要としている家族×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、世話を必要としている家族が、祖父母のみ、きょうだいのみ(上記以外)の場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 M世話を必要としている家族×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、世話を必要としている家族が父母のみの場合、ほかと比べて「自分のことをかわいそうと思われたり変に思われたりしたくないから」の割合が高く、複数人の場合、ほかと比べて「家族以外の人に相談するような悩みではないから」の割合が高くなっている。 N世話を必要としている家族×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、世話を必要としている家族が複数人の場合、ほかと比べて「いない」の割合が高くなっている。 (7)世話の理由別の世話をすることによる生活への影響等 @世話の理由×世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無 世話を必要としている家族の医療機関の利用の有無については、世話の理由が依存症のための場合を除き、「はい(利用している)」の割合が高くなっている。   ※「幼い(小さい)ため」、「日本語が苦手なため」は、これらの理由のみで医療機関の利用をすることが想定されないため、除外して集計した。 A世話の理由×世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無 世話を必要としている家族の福祉サービスの利用の有無については、世話の理由が認知症のため、障害があるための場合、ほかと比べて「はい(利用している)」の割合が高くなっている。 ※「幼い(小さい)ため」、「日本語が苦手なため」は、これらの理由のみで福祉サービス(ホームヘルパーやデイサービスなど)を利用することが想定されないため、除外して集計した。 B世話の理由×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、世話の理由が障害があるための場合、ほかと比べて、「部活動や習い事が思うようにできない」の割合が高くなっている。また、こころの病気のため(依存症を除く)の場合「睡眠が十分に取れない」の割合が高くなっている。 C世話の理由×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援ついては、有効回答数は少ないものの、世話の理由がこころの病気のための場合、ほかと比べて「自分が行っているお世話を代わってくれる人やサービスがほしい」、「自由に使える時間がほしい」、の割合が高く、「特にない」の割合が低くなっている。 (8)世話をすることについて感じていることによる世話の状況の違い @世話をすることについて感じていること×世話の理由 世話の理由については、精神的につらいと感じている場合、ほかと比べて「高齢のため」の割合が高くなっている。また、精神的につらい、時間の余裕がないと感じている場合、他と比べて「こころの病気のため(依存症を除く)」の割合が高くなっている。 A世話をすることについて感じていること×世話の内容 世話の内容については、充実していると感じている場合、ほかと比べて「きょうだいのお世話や保育園などへの送り迎え」の割合が高くなっている。また、有効回答数は少ないものの、体力的につらいと感じている場合、ほかと比べて「外出の付き添い」の割合が高くなっている。 B世話をすることについて感じていること×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、やりがいを感じている、楽しい、充実していると感じている場合、「特にない」の割合が高くなっている。また、精神的につらいと感じている場合、ほかと比べて「部活動や習い事が思うようにできない」、「学校に行けなかったり、遅刻や早退をしたりすることがある」の割合が高く、時間の余裕がないと感じている場合、「友達と遊べないことがある」の割合が高くなっている。 C世話をすることについて感じていること×学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援 学校や大人に助けてほしいこと、必要な支援については、精神的につらいと感じている場合、ほかと比べて「自分のいまの状況について話を聞いてほしい」、「家族のお世話について相談にのってほしい」、「自分が行っているお世話を代わってくれる人やサービスがほしい」、「家庭への金銭面での支援をしてほしい」の割合が高くなっている。また、時間の余裕がないと感じている場合、ほかと比べて「自由に使える時間がほしい」、「自分が自由に過ごせる場所がほしい」の割合が高くなっている。 D世話をすることについて感じていること×世話について相談した経験の有無 世話について相談した経験の有無では、精神的につらい、時間の余裕がないと感じている場合、ほかと比べて「(相談経験が)ある」の割合が高くなっている。 E世話をすることについて感じていること×世話について相談したことがない理由 世話について相談したことがない理由では、やりがいを感じている、楽しい、充実していると感じている場合、ほかと比べて「誰かに相談するほどの悩みではない、または悩みはないから」の割合が高くなっている。 F世話をすることについて感じていること×世話の悩みについて聞いてくれる人の有無 世話の悩みについて聞いてくれる人の有無では、体力的につらい、精神的につらい、時間の余裕がないと感じている場合、ほかと比べて「いない」の割合が高くなっている。 (9)世話に関しての相談の状況 @世話に関する相談の経験×世話をしている頻度 世話をしている頻度については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合と比べて「ほぼ毎日」、「週に3〜5日」の割合が高くなっている。また、相談したことがないと回答した場合、「週に1〜2日」の割合が高くなっている。 A世話に関する相談の経験×世話をすることによる生活への影響 世話をすることによる生活への影響については、相談したことがあると回答した場合、ないと回答した場合と比べて「その他」、「特にない」を除くすべての項目の割合が高くなっている。 (10)ヤングケアラーについての知識と世話の有無 @「ヤングケアラー」という言葉の認知度×家族の世話の有無 家族の世話の有無については、「ヤングケアラー」という言葉の認知度による大きな差異はみられない。 4.自由意見 アンケート調査において、さまざまな自由意見が寄せられた。ここでは、その一部を紹介する。 以下に記載する意見は、原文を基本としつつ、一部編集・抜粋のうえ記載している。 (1)世話をしている家族がいると回答した人の自由意見 @子どもの声 認知症の祖母のお世話を1番している父の話をどういう風に聞くべきかわからない。(認知症についての知識がないから、適当な応答ができない) 友達に理解してもらえないけど、理解してもらおうとも特に思ってない。 勝手な価値観や大人の都合で、ヤングケアラーを扱わないであげてほしい。 A話を聞いてほしい、理解してほしい 障害を持っていることは決してマイナスなことではなく、その人の1つの特徴であることを理解し、皆が何かしら特徴を持っているということを理解してもらいたい。 困っている子供がいることに気づいて欲しい。 困っていつか子供が話を打ち明けてきたときに広い心で受け入れてほしい。 B要望、求める支援 言葉の意味を知らない人が大人も含めていると思うからまずは知ってもらいたいなと思っている。自分はありがたいことにそうではないが、まわりにも親が離婚してしまっていて放課後クラスメイト同士で話していたり何かつくったり勉強していたりしても弟の世話をしに帰ってる人もいるので、そういう細かい所も解決してほしいなと考えている。 してもらいたいことは「絶対に否定せず、肯定も謝罪もしない」ことです。否定はもちろん辛いです。しかし、つらかったね、頑張ったね、等と稀に言われますがむしろその言葉でさらに追い詰められる人もいます。ここに。その辺りはもちろん人によると思いますが、私は少なくとも口下手であったり、声が出なくなったりすることもあり、善意で掛けられた言葉がより強いプレッシャーになったりもします。 家族が大切だから言えないけれど正直周りの友達が遊んだり、部活をしている時間も家族の為に無くなっているので自分の時間が欲しい。昔からなりたかった夢を家庭の金銭面や自分がいなくなった時を考えて諦めた。これからの人には自分の夢を諦めなくてもいいようなサポート制度があって欲しいと思う。 同じ悩みを抱えている人が思いを共有できる場がほしいです。 Cヤングケアラーに必要だと思う支援 (ア)相談体制の充実、相談しやすい・話しやすい環境づくり ヤングケアラーが気軽に相談できるような機会を増やしたり、よりたくさんの人に現状を理解してもらうことが必要だと思う。 学校や職場で定期的に個人面談みたいなものを行なって今の個人の状況などを聞いていったらヤングケアラーを少なくできると思う。自分が思うに小中学生に多いと思うから少しでも異変を感じたら声をかけていったらいいと思う。また都道府県に誰でも気軽にいけて相談できる場所を作るべきだと思った (イ)子どもたちの意見を伝えられる環境づくり、意思の尊重 自分の中で思いをとどめてしまいがちだから自分の気持ちをちゃんと吐ける環境づくりが必要だと思う。 ヤングケアラーが何かを広めていく必要がある。世の中にはそれで困っている人がいることを知って生活すべきである。 政治体制を整え、ヤングケアラーが何かを言い出せるような環境を作るべき。 (ウ)学校におけるサポートや配慮 ヤングケアラーのことについて公民などの学校の授業でもっと詳しく取り上げるべきではないかと思う。 学校の授業でもヤングケアラーについて取り上げた授業をして欲しい。(祖父母のお世話は多くの学生が経験すると思う) CMに力をいれたり、学校でも相談しやすい環境をつくったらいいと思います。 学校の授業時間を借りて、講演をして、ヤングケアラーをまだ知らない人に知ってもらい、興味を持ってもらって…もし身近な友達にヤングケアラーの子がいて助けを求めてたら、少し話を聞くなど行動に移してもらいたい。 ヤングケアラーである人達が心の内に抱え込んでいる悩みや気持ちを吐き出して、その中で出た課題を解消できるような環境を学校などで整備することが必要であると思う。 (エ)その他支援の充実等 普通に生きていても高校生は塾だの学校だの勉強だので割と忙しいから自分のこと考えてる余裕はやっぱ少ない気がするし、ヤングケアラーの人なら尚更だと思うので少しでも「暇な」日ができるよう福祉サービスを活用できるようにしないと、自分の現状についてもよく分からず先も見えないまま毎日を必死に生きていくことになると思います。とにかく立ち止まれる時間がちょっとでも有ればケアラー自身が自分の意志を持ってこの先どうしたいとか少しは考えられると思うので、そういう時間を作ることが大事な気がします。 福祉施設の設備の拡充は必須かと思います。また、どんな環境であれ進学を諦めるような事が無いように教育支援、学費の援助が受けれる制度などをより一層増やしていく必要があると思います。 政府がもっと福祉サービスなどを考え直し福祉サービスを気軽に使えるようにしてほしい。 簡単にケアとか相談を変わってもらえたり頼れる人が必要だと思う。 助けを求めることのできるつながりを誰もが持てるようにすることだと思います。私は辛かった時に母がヤングケアラーの集まりを紹介してくれたため、その時から今まで感情を上手くコントロール出来ています。しかし、家庭環境が複雑な方や親がお世話する対象に当たる方達はそもそも助けを求めることや、助けをどこに求めるかの知識、アクセス方法を知らないと思います。家庭環境に左右されずヤングケアラーにあたる人が、ヤングケアラーであることを自覚するためには、ヤングケアラーという言葉を知る機会を与えるべきだと考えます。 また、私は弟と性格の相性が良く、仲もいいので、弟のことを嫌いになったり面倒を見るのが嫌だと思ったことはありません。しかし、ヤングケアラーの友達の中にはもうきょうだいの(親の)顔も見たくない、縁を切りたいと考えてる人もいます。その子たちは精神的にも辛い思いをされているので、逃げ場となる場所を用意することもひとつの策だと考えます。辛くてどうしようもない時、自分の居場所が用意されているというのはとても安心します。最近では周りでもヤングケアラーという言葉を知る人が増え、ヤングケアラーがヤングケアラーとして自分を認められるような社会に近づいていくといいなと感じています。 Dヤングケアラーの普及啓発に向けて必要なこと 自分がヤングケアラーだと気づかずに1人で悩んでいる子のために学校やフリースクール、子ども食堂などで広報活動を行う。 実体験をしてみないとわからないことも多いと思うので、そういった体験をした人から話を聞く会などがあると良いと思った。 うちは父子家庭です。先日父は会社で倒れました。たまたまそのとき人がいて支えてくれたので頭を打ったりしないで済みました。お医者さんからはもし頭を打っていたら障害になる可能性もあると聞きました。そのようなことになったときは私がヤングケアラーになっていました。だから今ヤングケアラーになっている人だけではなく、そうでない人に対しても情報を発信していく必要があると思います。 (2)世話をしている家族がいないと回答した人の自由意見 @子どもの声 言葉について知っていても、実際どうなのかはあまりわからないので、実感を持って学べるような授業ないし冊子を作って欲しいです。 共働きしないと生活できない世の中なので、母親は私たち姉妹が小さい時からほとんどワンオペで家事育児をしていた。私もできる範囲で、妹の送迎や食事の準備などもしてきた。コロナ禍利用はしなかったが、ご飯の配達をしてくれるという案内、こども食堂など最終手段として認知はしていたが、その後利用ができるのか不明なので、役所の取り組みとして継続してほしい。 ヤングケアラーを少しずつでも減らしていく為に、学校の先生や周りの人達を頼りやすくする環境に変えてく必要があると思います。見て見ぬ振りをするのではなく、一人一人が支え合い助け合えるとより良くなるのでは無いかと強く感じました。 自分だけが知っている状況ではなく、文化祭や様々な行事を通してヤングケアラーについて知ってもらい、今自分ができる本分を全うすることが大事なのではないかと思う。 ヤングケアラー、という単語だけ知るのでは今後の支援を広げる、ということには繋がらないため、意味や問題をきちんと理解することも大事だと思った。 ヤングケアラーの子供が自分の悩みをためずに、話せる環境をつくることが大切だと思います。大人だけでなく友達もしっかりと周りの子をみて気にかけてあげることも必要かなと思います。 学校の教員や児童相談所など大人がもっとヤングケアラー及びその家族について関わるべきだと思う。彼らが今在る状況から抜け出したくてヘルプを求めても、適切な対応をしてくれない限りいつまで経っても解決しない。大人が手を打たないから、私たちは彼らをただ励ますことしかできないし、それは一時の慰めにすぎないということを理解していただきたいです。 Aヤングケアラーに必要だと思う支援 (ア)相談体制の充実、相談しやすい・話しやすい環境づくり ヤングケアラーが、悩みを気軽に打ち明けられ、親の介護をしている子供を褒めるのではなく、介護による負担を心配する環境を作ることが支援につながると思います。 ヤングケアラーだということを積極的に相談出来る環境づくり 本人は知られると恥ずかしいと思うかもしれないので、個別に辛いことを相談したり、対応する必要があると思う。 ヤングケアラーの方は困っている自覚がないため相談できないと聞きました。ヤングケアラー同士の交流の場、困っていなくても大人が話を聞いてあげる場などが必要だと感じます。 ヤングケアラーにも自分の時間を作ってあげるなどの心身的サポート。 (イ)子どもたちの意見を伝えられる環境づくり、意思の尊重 ヤングケアラーの人達が、色んな仕事、生き方があることを知れるようにする。ヤングケアラーの自覚できて、頼ることができる環境。 両立できる制度を作ったり、抱え込まなくてすむ環境づくりが必要だと思います。 (ウ)学校におけるサポートや配慮 このようなアンケートを学校で実施して、状況を把握することが必要だと思う ヤングケアラー専門の相談窓口を作ること。学校のカウンセリングの一斉面談を行い、ヤングケアラーを見つけて心のケアをしやすくしていくこと。 子供が親などのお世話で学校を休んでまでしなければならない環境がある状態なのでその環境を変えるためにもヤングケアラーに対する勉強の支援などが必要だと思います。 学校に行けていないヤングケアラーの人も、勉強ができるように、学校にかかる費用を免除したり、学校に行かなくても勉強できるような環境(フリースクールなど)を増やすと良いと思います。 (エ)周囲の大人の理解や寄り添い 大人が一人一人にちゃんと寄り添う。 ヤングケアラーだということを知られたくないという気持ちを尊重してあげて欲しいです。ヤングケアラーの人たちからしたら大人から恥ずかしくないことだと言われることが1番嫌だと思います。心から寄り添ってあげられる自信がある人だけしか言っちゃいけない言葉だと思います。自分の置かれている状況を分かってくれる大人がいるだけで少し心が軽くなったりするかもしれません。ただ、黙って話を聞いてあげて欲しいです。同年代の人間としてお願いします。 実態を把握すること。周りの大人がサポートに入ること。 周りの大人の方が知らないこともあるから、まずは大人からヤングケアラーについて勉強してほしい。先生にヤングケアラーについてわかんないことを聞いた時に間違ったことを教えられたことがあった。支援を広げていくために、ヤングケアラーがいる家庭に金銭面で支援をしたり、定期的に保健所のひとが訪問して、様子などを観察したりするのも大切だと思う。 (オ)その他支援の充実等 日本の人口の年齢の偏りを考えれば、子どもを大人が守ることは子供が大人を守ることよりも一人当たりの負担が少ないはずなので、大人が問題のありそうな家庭に訪問をして調査をすることが必要だと思います。 必要であれば金銭的な援助を受けられる環境を整え、それを広く伝えると共に、ヤングケアラーが行っている世話を少しの時間でも行ってくれるような公共機関の充実をさせる事。 理解を広げるための広報活動や資金援助などの充実。 Bヤングケアラーの普及啓発に向けて必要なこと より多くの人に知ってもらうために、ポスターを作成し、小学校、中学校、高校、大学などに貼る。 年に2回とか募金活動を行うと多くの人に知ってもらうことができ、その募金してもらったお金で困っている学生さんや家族で病気をもっていたり、障害のある方の治療費にあてることができる。 たまに見かけるが、テレビCMなどが効果的なのではないのかと思う。今だとYouTubeなどでも広告が可能だと思うのでそう言うところでもやってもいいと思う。 啓発ポスターの作成・掲示 学校とか人の多い場所に貼れば必ず誰かの目に留まるので有効だと思う。 まだ知っている人が少ないと思うから授業でヤングケアラーを学ぶ学校を増やしたりテレビでの放送回数を増やしたりするといいと思う。 世田谷区ヤングケアラーに関する実態調査 調査結果報告書 【小学生・中学生・高校生世代の生活についてのアンケート調査】 令和4年9月 発行 世田谷区子ども・若者部子ども家庭課    〒154-8504 世田谷区世田谷4-21-27 電話:03-5432-2406  FAX:03-5432-3081