この冊子は、世田谷区が発行している、世田谷 認知症とともに生きる、みんなでアクションガイドです。 まず始めに、この冊子の構成について、説明します。 大きさはA4サイズで、ページ数は表紙と裏表紙を合わせて28ページ、両面刷りとなっています。 それでは、この冊子の内容についての説明を始めます。 このページは、表紙部分になります。 表紙の説明は、これで終了です。 1ページ目です。 このガイドを手にしたあなたヘ だれもが、 日 いちにち、 そして長い年月を 自分なりに暮らしています。 いくつであっても、 認知症になってからも 世田谷のまちで、 毎日を楽しく、 元気に、 自分らしく暮らしつづけられるように。 それを夢物語ではなく みんなでいっしょに実現していくために 世田谷区では、令和2年10月1日に「世田谷区 認知症とともに生きる希望条例」がつくられました。 これからの日々を あなたが、 よりよく暮らせるように、 そして、 あなたが暮らす世田谷が ともに暮らしやすいまちになるように。 このガイドをもとに、 いっしょに学びあい、語りあい、 できることからひとつずつ、楽しいアクションに チャレンジしていきましょう。 このページの右下には、世田谷区が発行している「世田谷区 認知症とともに生きる希望条例」のパンフレットをご覧になれる二次元コードがあります。 1ページ目の説明は、これで終了です。 次は、2ページ目です。 このページは、目次となっています。全部で4つの項目に分かれています。 1つ目の項目、ステップ1は、『知ろう』、というタイトルです。 3ページから14ページの説明をします。 ステップ1の1、「認知症の特徴ってなに?」 ステップ1の2、「認知症とともに生きていく日々は」 ステップ1の3、「認知症の新しいイメージを、暮らしていく経過、人生の旅」 ステップ1の4、「認知症とともに、生きる、支えあう」 ステップ1の5、「地域の中で、広がる可能性」 次に、2つ目の項目、ステップ2は、『考えてみよう、話し合ってみよう』というタイトルです。 15ページから16ページを説明します。 ステップ2、「自分はこれから」 次に、3つ目の項目、ステップ3は、『ちょっと一緒に動き出そう』というタイトルです。 17ページから22ページを説明します。 ステップ3の1、「身近な地域で出会おう」 ステップ3の2、「アクションチームで望みをカタチに」 ステップ3の3、「あなたの地域でアクション」 地域の「希望の木」、「アクションマップ」を作ろう 次に、4つ目の項目は、『お役立ち情報』として、医療編、地域、介護編があります。 23ページから26ページを説明します。 医療編は、「認知症の原因となる病気」、「認知症になった専門医からのメッセージ」、「認知症の症状について」 地域、介護編は、「世田谷区」および「全国、東京都」のお役立ち情報です。 最後に裏表紙、「私が大切にしたいことメモ」です。 2ページ目の説明は、これで終了です。 次は、3ページ目です。 ステップ1の1。 『認知症の特徴ってなに?「自分ごと」として、生活や地域の大切さを知ろう。』というタイトルです。 まず、認知症とは、暮らしの障害です。 脳の病気やさまざまな原因によって脳の働きが低下し、 日常生活や社会生活を送るうえで支障がでてくる状態、つまり、暮らしの障害のことです。 とし をとれば、 誰でも認知症になる可能性があります。 また、認知症の原因となる病気は、 70種類以上もあります。 決めつけたり、悩まず、「今までと違う」と感じたらできるだけ早く、 話し合える医師や地域の関係者と、 よりよい暮らし方について相談してみることが大切です。 詳しくは、23ページ目、24ページ目をご参照ください。 次に、認知症の特徴について説明します。 1つ目、認知症は、完全な予防策はなく、 誰にでも起こりえます。 2つ目、少しずつ始まり、 長い経過をたどります。 3つ目、支障が増えていくけれど、 自分はいつまでも自分です。 4つ目、できないこともあるけれど、 できることもたくさんあります。 5つ目、環境で状態が大きく左右されます。 3ページ目の説明は、これで終了です。 次は、4ページ目です。 世田谷区の状況について説明します。 2021年時点、世田谷区の人口は約92万人です。 世田谷区における65歳以上の認知症の人の数は、2021年現在、 国の推計値で3万2千人です。2030年には4万3千人と年々増加しています。将来、あなたもそのひとりになるかもしれません。 なお、65歳未満で認知症を発症する人もいます。 認知症について考える際、5つのポイントがあります。 1つ目に、みんなにとって、自分ごと。 2つ目に、元気なときも、なってからも、みんなで備える。 3つ目に、「自分は自分」という誇りと安心が、心身の安定につながる。 4つ目に、できないと決めつけない。本当はたくさんのチカラがある。 5つ目に、地域で暮らしやすい環境をみんなが一緒につくると、いい経過、いい人生がたどれる。 4ページ目の説明は、これで終了です。 次は、5ページ目です。 ステップ1の2。 認知症とともにいきていく日々は、認知症体験者に聴こう、声から学ぼう。というタイトルです。 認知症体験者は、 まだ認知症になっていない人たちに、認知症になってから、どんなことが起きるか、よりよく暮らすためには何が必要か、を具体的に教えてくれる大切な先輩です。 まずは、一人ひとりの声に、耳を澄ましてみましょう。 4人の認知症体験者の声を紹介しています。 1人目は、長谷部やすじさん、です。長谷部さんは、 診断後、 間もないころは自分も家族も混乱した。つき合い方がわかり、 いまはとても安定している。自分ができることをしながらひとり暮らしをしていきたい。老人として自立した生活を送ることがモットー、と語っています。 長谷部さんは、元、スーパーマーケット関連会社社長です。73歳で認知症の症状があらわれ、関西から次女の暮らす世田谷区へ移住しました。当初は周囲に怒りをぶつける日々でしたが、生活が安定したことで、条例検討委員会でも発言するなどし、 活躍しています。趣味は自宅カラオケで、100点をめざして演歌400曲を歌っています。 2人目は、「ぬきた」多田よしさん、です。ぬきたさんは、 決めつけないでほしい。いちばん大事なのは、 みんなと話し合うこと。家にこもっててはだめ、 どんどん外に出よう。オープンにしよう。この町で楽しく暮らし続けたい。と語っています。 ぬきたさんは、テレビ東京で、多くの看板番組を制作していました。テレビ東京、アメリカ社を退職後、 70歳で、ソファーの後ろからゴリラが出てくる、などの幻視が現れ、レビーしょうたいがた 認知症と診断されました。講演会での動画出演がきっかけで、自ら動画の脚本を書くほどになり、認知症施策評価委員会でも積極的に発言しています。 5ページ目の説明は、これで終了です。 次は6ページ目です。 3人目は、さわださきこさん、です。さわださんは、 「美術の教師をしていた。定年近くで認知症になったが、なんとか勤めあげた。子どもたちができないことをどうしたら伸ばせるか、 ずっと取り組んできた。 周囲はできないと思いこんでいても、 できることを支援すると伸びる、自分も同じ。できるだけふつうに暮らしていきたい。」と語っています。 さわださんは、小中学校、高校の特別支援学級で30年以上、美術を教えていました。60歳過ぎから授業に困難を感じ、認知症を自覚しました。条例検討委員会では“サポーター”ではなく“パートナー”にと提言しました。 4人目は、はやしのぶゆきさん、です。はやしさんは、 「複雑なことができなくなる80歳まで、 仕事を続けた。その後に、 絵を描く楽しさに出会った。夢中で描いている時間が、 しあわせなひととき。もの忘れは年々進んでいるが、 絵を毎日描いていることが生きる力になっている。妻とは仲良く、おたがい笑顔でいたい。」と語っています。 はやしさんは、大手自動車メーカー勤務後、60歳で特許事務所をスタートし、80歳まで現役でしたが、ペースメーカーを入れたころから認知症の症状が出始めました。デイケアで臨床美術と出会い、絵を描くことの面白さに目覚め、それが日々の楽しみになっています。 認知症体験者の気持ちを理解するためのポイントは、 私たちにはそれぞれ、 自分なりの暮らし方や思いがあります。認知症になってからも、同じです。この4人だけではなく、チャンスがあれば、誰だって、自分なりの体験と思いを伝えることができます。無理と決めつけたり、 本人抜きで進めずに、 どんなときでも「本人の声を聴くこと」、 「本人が自分なりの思いを伝えること」を、世田谷のあたりまえにしていきましょう。 6ページ目の説明は、これで終了です。 次は、7ページ目です。 ステップ1の3。 『認知症の新しいイメージを。古いイメージからチェンジできると、お互いの可能性が広がる』というタイトルです。 ここでは、ページ見開きにわたり、認知症の古いイメージ、オールドカルチャーから、新しいイメージ、ニューカルチャーへチェンジしていこうというメッセージが記載されています。 認知症の「古いイメージ」とは、 1、他人ごと。自分には関わりがない。目をそらす。 2、本人はわからない。できない。何も話せない。本人の声を聞かない。 3、おかしな言動で周囲が困る。医療がなんとかしてくれる。 4、本人が決めるのは、無理。まわりが決めてあげるのが当然。 5、地域で暮らすのは無理。恥ずかしい。隠す。遠ざける。 6、支援してあげる。本人は支援される一方。 7、暗い。いしゅく、あきらめ。絶望的。 認知症の「古いイメージ」は、 悪循環におちいり、お互いが暮らしにくくなってしまいます。 7ページ目の説明は、これで終了です。 次は、8ページ目です。 認知症の「新しいイメージ」とは、 1、自分ごと。自分にも関わりがある。そなえる。 2、本人なりにわかる。できることがある。配慮があれば話せる。声を出せる。本人の声を聞く。 3、言動のわけがある。一番困っているのは本人。医療任せにせず、みんなで一緒に暮らしを楽に。 4、本人が人生の主人公。本人なりの思いがある。自分で決められる。 5、地域で暮らし続けられる。自分は自分。堂々とオープンにして地域でともに。 6、本人が自分の力を活かして活躍する、支え合う。 7、楽しく、のびのびと。あきらめず、希望をもって。 認知症の「新しいイメージ」 があると、 良循環が生まれ、おたがいが暮らしやすくなります。 8ページ目の説明は、これで終了です。 次は、9ページ目です。 ページ見開きにわたり、『暮らしていく経過、人生の旅』を説明します。 自分らしく生きてきた途上で、 認知症が始まります。人生のゴールまで、 長い旅路をたどります。 経過としては、認知症発症後、生活の支障が増える時期、全身状態が低下する時期を経て、人生のゴールを迎えます。20年以上の経過をたどる場合も少なくありません。 認知症についての新しいイメージを、暮らしている地域で多くの人が持っているかどうかで、認知症になってからの経過、人生の旅路が大きく変わってきます。 『本人の状態』も、認知症の新しいイメージをみんなが持てる地域で暮らしている場合と、認知症の古いイメージのままの地域で暮らしている場合では、大きく変わります。 認知症の新しいイメージをみんなが持てる地域で暮らしている場合、認知症の進行は、人生のゴールまで緩やかなカーブを描いていくことができます。一方、認知症の古いイメージのままの地域で暮らしている場合、認知症を発症し始めた頃から状態低下のカーブを描くことがあります。 どの段階でもあきらめず、より良い状態で暮らせるようにしましょう。 次に、『これからの暮らし』を4つに分類し、説明します。 1つ目、「自分らしい暮らし」ができている時は、元気なころから出会い、知り合い仲間を増やしましょう。 2つ目、「認知症発症、生活の支障が増えてきた」ときは、変化や生活のしづらさに早く気づき地域で支えあいましょう。 3つ目、「全身状態が低下してきた」ときは、地域で暮らし続けることを専門職や仲間と一緒に支えあいましょう。 4つ目、「人生のゴール」では、さいごまで自分らしく生ききる、日々を専門職や仲間と一緒に支えあいましょう。 9ページ目の説明は、これで終了です。 次は、10ページ目です。 『暮らしていく経過』の続きです。 認知症になってからも、 よい経過をたどれるようになるには、 区内で暮らし、働く、さまざまな立場や世代の人たち、そして区内にいるさまざまな専門職のチカラが必要です。 地域で出会い、 つながり、 語り合いながら、新しいイメージをいっしょに積み上げていきましょう。 『地域とのつながり』としては、 家族、親戚、職場、友人、地域の人々、子どもたち、商店、町内会、民生委員、ボランティア、企業、交通機関、金融機関等、大切な地域生活の仲間、パートナーとして、一緒に、楽しく、つながりつづける。 また、認知症カフェ、本人交流会、家族会、各地区のアクションチーム等で、出会い、つながり、語りあい、一緒に活動する場や機会を設ける。 そのほか、行政やあんしんすこやかセンターなどの福祉の相談窓口、医療機関関係者、介護事業所関係者、権利擁護関係者、成年後見センター等とも早い段階から関わり合い、認知症の新しいイメージを共有しましょう。 このページの右側には、世田谷区の様々なサービスについて紹介している「認知症あんしんガイドブック、ケアパス」をご覧になれる二次元コードがあります。 10ページ目の説明は、これで終了です。 次は、11ページ目です。 ステップ1の4。 『認知症とともに生きる、支えあう。「新しいイメージを大切にしながら、自然体で自分らしく」』というタイトルです。 実際に認知症になってからも良い経過をたどりながら生活しているかたと、地域の人たちの声を掲載しています。 一つ目、「元気なころからいっしょに、そなえる」の項目では、 地域の集まりで、 認知症の新しいイメージを知り、 みんなで話し合っていました。 自分らしく暮らしていくために大事に続けたいことや、 望みを一人ひとりが書きとめています。 地域の人たちの声としては、 「『認知症になりたくない』ではなく、 なっても安心して暮らせる地域にしよう。」 「おたがい、 認知症になってもよろしくね。」 などがあります。 二つ目、「変化がみられたらオープンに、つながりを豊かに」の項目では、 「なにか変、 いままでと違う」と感じ、受診をしたら認知症と診断されたので、話し合っていた地域の仲間にオープンにしました。地域の人たちの声としては、 「伝えてくれてありがとう。」 「これまでどーり、 楽しくやっていこうよ。」 などがあります。 これまでどーりのつき合いや趣味を続ける。 地域に出かけていく中で、介護や医療の専門職の人との出会いもあり、つながりが広がっていきます。 本人の声としては、 「嬉しい。私なりにできることを続けていきたい。」 などがあります。 11ページ目の説明は、これで終了です。 次は、12ページ目です。 「医療や介護を利用しながら、地域で活躍、楽しい日々を」の項目では、 少しずつできないことが増え、自分で選んで介護サービスを利用。家族を解放したい。サービス利用日以外は今までどーり、地域の仲間と楽しく過ごす。また、自分の体験や思いを住民やこどもたち、若者に伝えています。 地域の人たちの声としては、 「地域のカフェの大事なひとり。教わることの方が多い。」 本人の声としては、 「仲間がいて、いっしょに働けて、楽しい。」 「認知症になったけど、私は私。楽しいこともいっぱいある。」 などがあります。 「人生の実りのステージ。地域でともに、 自分らしく」の項目では、 言葉が少し出にくくなったけど、 地域のなじみの人が会いにきてくれると、とてもイキイキ。ゆっくり、ゆたかな言葉が出てくる。その後は食事が進み、ぐっすり眠れる。 地域の大好きな場所に、出かけ続けている。地域の仲間や介護の職員と、お互い気持ちよく、しあわせなひとときを過ごします。 「新しいイメージを大切にしながら、自然体で自分らしく」のポイントとしては、 こんな生き方・支え合い方ができる時代になっています。 ひとりでも多くの人が、元気なころから地域でつながり、自分らしく暮らし続けられるアクションをいっしょに取り組みましょう。 12ページ目の説明は、これで終了です。 次は、13ページ目です。 ステップ1の5。 『地域の中で広がる可能性。「つながりあって、楽しく、いっしょに、ともに自分らしく」』というタイトルです。 「働く」という場面には、登下校の見守りボランティア、地域食堂、学校や保育園等の木工品づくりなどを行う大工仕事があります。 「一緒にいる」という場面では、お買い物やおしゃべり、公園を散歩、玄関先で立ち話があります。 「楽しむ」という場面では、絵画、読書、カラオケ、スポーツ、ハイキングなどがあります。 13ページ目の説明は、これで終了です。 次は、14ページ目です。 『地域の中で広がる可能性。「つながりあって、楽しく、いっしょに、ともに自分らしく」』のポイントとしては、 いくつであっても、 認知症になってからも、 地域とつながり続けることで、自分のチカラを発揮しながら、 楽しく暮らしていくことができます。 本人自身の力は一人ひとりさまざま。誰にだって、 自分なりに暮らしてきたチカラがあります。 認知症になってからも、 いろんな出会いがあると、 自分のチカラがよみがえったり、 新たなチカラが伸びていきます。 14ページ目の説明は、これで終了です。 次は、15ページ目です。 ステップ2。 『考えてみよう。話しあってみよう。「自分はこれから。自分ごととして考えてみよう。誰かと話してみよう。」』というタイトルです。 ステップ1の「知ろう 」を通じて、あなたはいま、どんな感想を持ちましたか?思っていることを、 ありのままメモしてみましょう。 1、認知症についての自分なりのイメージを記録してみましょう。 認知症についての自分なりのイメージが、 この先の自分の暮らし、そして家族、地域の人たちとの関わりを大きく左右します。この機会に、自分の認知症のイメージを、新しいイメージに切り替えていきましょう。 15ページ目の説明は、これで終了です。 次は、16ページ目です。 自分だけで考えこまずに誰かとちょっと話してみましょう。 古いイメージに引きずられがちですが、あなたから、新しいイメージを伝え、前向きに話し合える仲間を増やしていきましょう。 2、自分が、これからも大切にしたい暮らし方は、なんですか。 続けたいこと、やりたいこと、私の望みを記録してみましょう。 「これからも、こんな風に暮らしたいなぁ 」「こうだといいなぁ 」など、自分の望みを、できるだけ具体的に考えてみましょう。 いま、書いておくことがのちのち、とても役立ちます。 自分の望みを考え、誰かに伝えてみることが、これからの「そなえ」として大切な一歩です。 16ページ目の説明は、これで終了です。 次は、17ページ目です。 ステップ3の1。 『ちょっと一緒に動きだそう。身近な地域で出会おう。 「地域の中にいるさまざまな人とつながろう」』というタイトルです。 1、自分のこれまでの仲間、知り合いと、これからも、これまでのつながりを、大切に。 最近、会っていない人、つながりが切れかかっている人がいませんか?一声かけたり、電話をしたり、ちょっと会いに行ってみましょう。 自分のこれまでのつながり、これからもつながり続けたい人や場所を記録してみましょう。 2、身近な地域に、 出会いの場があります。 あまり仲間がいない、 最近会える人が減ってきた、それでも、 大丈夫。 世田谷区内には、 身近なところに、 誰でも気軽に参加できる場があります。 カフェや集い、体操や教室、ボランティアなどがあります。 17ページ目の説明は、これで終了です。 次は、18ページ目です。 認知症があってもなくても一緒に、アクションチームに参加してみませんか、という項目の説明をします。 アクションチームは、 地域に暮らすさまざまな立場や年代の人が誰でも参加できる気軽な場です。 自由に語りあいながら、 望みをいっしょにかなえる楽しい活動をしていきます。 世田谷区内の各地区で少しずつアクションチームの活動が始まっています。 今日がそのきっかけです。 アクションチームの活動に関心のある方は、地区のあんしんすこやかセンターへお声掛けください。 お住まいの地区のあんしんすこやかセンターの連絡先などは、世田谷区、高齢福祉部、介護予防、地域支援課までお問い合わせください。電話番号は、03-5432-2954です。 18ページ目の説明は、これで終了です。 次は、19ページ目です。 ステップ3の2。 ちょっと一緒に動きだそう。アクションチームで望みをカタチにしてみる。自由に語り合い、楽しく、できることから、というタイトルです。 1、まずは集まろう。 知り合い、仲間、町で働く人、若者、子ども、専門職、本人、その家族、友人に声をかけ、集まってみましょう。 2、望みを語り合ってみよう。 本人の声を聴きながら、これからのため、おたがいのために語り合いましょう。 3、できることをみつけよう。 望みをかなえるために、 やってみたいこと、できることは何か。 ひとりではできなくても、アイデア とチカラを持ちよればできることがたくさんみつかります。 4、できることから、アクションしよう。 ちいさなことから、 まずは、やってみましょう。 動いてみると、 次の手がかりがみつかります。 みんながいっしょに、 活躍し合い、 楽しみながら。 アクションを続けていく中で、 本人もみんなも元気になっていきます。 19ページ目の説明は、これで終了です。 次は、20ページ目です。 動いてみると新たな出会い、つながりが広がります。 活動の実例としては、まちなかの居場所づくり、語り場づくり、地域食堂、懇親会、花植え、草取り、まちの清掃、散歩、わがまち探検、宝探し、買い物ツアー、外出サポート、コンサート、絵画、朗読、わかりやすい情報の発信など、それぞれの地域独自の創意工夫を楽しみながら活動しています。 世田谷区では少しずつアクションチームの活動が始まっています。 いっしょに、いま、ここから、半年後、1年後を楽しみにしましょう。 20ページ目の説明は、これで終了です。 次は、21ページ目です。 ステップ3の3。 『ちょっと一緒に動きだそう。あなたの地域でアクション。地域の「希望の木」』というタイトルです。 「希望の木」の説明をします。 6ページ目に登場した、さわださんが作成した「にんさぽの木」をもと に、世田谷区内の認知症のかたがたが 通っている事業所で「希望の木」を作成しています。各地域の活動で登場する予定です。 1、一人ひとりの小さな望みを、リーフという葉っぱの形をした色紙 に書いてみましょう。 自分がこれからも続けたいこと、大切にしたい暮らし方などを記録しましょう。 2、そのリーフを、「希望の木」に貼ってみましょう。 3、一人ひとり、思いはさまざま。そんな中で同じような望みを抱いている人がきっといるはずです。 4、身近な地域で出会い、望みをかなえる楽しいアクションを、 一緒に動き出しましょう。 21ページ目の説明は、これで終了です。 次は、22ページ目です。 「アクションマップをつくろう。」についての説明をします。 地域の中で、 いっしょに活動していくための場がいろいろあると思います。 どんな場があるか、 身近な地域の人たちと情報をもちより、 地域の地図にしるしを付けるなど、書き込んでいきましょう。 高齢者や福祉・介護・医療関係の場だけではなく、 視野を広げ、 暮らしているまちをよく見ながら、 自分たちの望みをかなえていくための場を見つけていきましょう。 公園や図書館などの公共の場、 子ども・子育て、 学校や保育園、 幼稚園、 大学、まちづくりや環境整備の活動、防災・防犯関連の活動、企業の取り組みなどがあります。 情報を集めたり、一緒に行ってみることも、アクションの大事な一歩です。 このページの下段には、「私のまちのアクションマップ」という、これからみんなでつくる地図のイメージ図があります。 22ページ目の説明は、これで終了です。 次は、23ページ目です お役立ち情報、医療編として、まず認知症の原因となる病気について説明します 脳の働きを低下させる原因は様々で、病気によって、現れ方や経過が異なります 神経変性疾患は、脳の神経細胞の変性が原因で起こります アルツハイマー型認知症がもっとも多く、脳にアミロイドベータなどが溜まることで脳の働きが低下します それにより記憶障害、見当識障害、実行機能障害などが起こります レビー正体 がた 認知症は、幻視や手足のふるえ、立ちくらみ、歩行障害、動作が鈍くなるなどのパーキンソン症状、睡眠障害などが出現します 前頭側頭型認知症は、もの忘れよりも、性格の変化や社会的な常識とは異なる行動が目立つのが特徴です 認知症のなかで唯一、難病指定を受けています 血管性認知症は、脳の血管の病気が原因で脳の働きが低下します 脳卒中、くも膜下出血などにより脳の血流が悪くなり、それに応じて手足の麻痺や飲み込みの障害などとともに、記憶や判断力の障害などが起こりやすくなります そのほか、脳外傷や脳腫瘍、脳炎など多様な病気で起こる認知症もあります 慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、アルコール依存症などもありますが これらは治療などで治る場合もあります 下段 には、認知症になった専門医からのメッセージを掲載しています 精神科医の長谷川和夫さんは 2017年に認知症になったことを公表しています 2021年11月、92歳で他界されました メッセージは次のとおりです 認知症になったからといって、突然、ひとが変わるわけではない 自分が住んでいる世界は、昔も今も連続している 認知症は固定したものではない 認知症になったら、もう終わりだと思わないでほしい 認知症の本質は暮らしの障害 大事なのは、いまを生きること 23ページ目の説明は、これで終了です 次は、24ページ目です。 次に、 認知症の症状、について説明します。 脳の神経細胞の障害によって、 生活していく上で重要な認知機能がうまく働かなくなり、中核症状が現れます。 ただし、 いきなりすべての症状が現れるわけではなく、年単位の長い時間をかけて、 少しずつ症状が現れ、 徐々に進行していきます。 症状が現れても、残されている認知機能が多くあります。まだ本人がわかること、できることに着目することが、 本人が自信を保ち、自分らしく暮らし続けるために非常に重要です。認知症の進行を緩やかにすることにもつながります。 中核症状では、判断力の低下、記憶障害、場所や時間がわからなくなる見当識障害、仕事や家事を順序立ててできにくくなる実行機能障害、話を理解したり、話すことが難しくなるといった症状があります。 認知機能の障害があるとストレスに耐える力が低下します。不適切な環境で暮らしていると、ストレスに耐えきれず、 行動・心理症状ビーピーエスディーが現れる場合があります。 これらの症状は、決して認知症の人すべてにしょうじるわけではありません。症状が現れた場合でも、ずっとしょうじているわけではありません。 認知症になってから、 行動・心理症状が現れることなく暮らし続けられるように、現れた場合に、 できるだけ短時間で解消できるように、身体面や心理面、物理面、そしてなによりも社会的な環境を、地域ぐるみで区民、専門職、行政が連携して整えることが重要です。 行動・心理症状ビーピーエスディーでは、不適切な環境に対して、ストレスに耐えきれず、大声を出したり、うつ状態になる、意欲がなくなる、おこりやすい、落ち着きなく歩き回る、暴力的な言動、いらだつといった症状があります。 一方、本人が暮らしやすい環境だと、これらの症状は現れにくくなります。 病気や症状だけを見ないで、本人がよりよく生きていけるように、暮らしやすい環境を一緒に作りましょう。 24ページ目の説明は、これで終了です。 次は、25ページ目です。 『お役立ち情報』地域、介護編の「世田谷区版」をご紹介しています。 世田谷区、総合支所、相談・申請窓口一覧、あんしんすこやかセンターのご案内をしています。 認知症に関する、様々な相談は、お住まいの地区のあんしんすこやかセンターへご相談ください。 各あんしんすこやかセンターの連絡先などは、世田谷区、高齢福祉部、介護予防、地域支援課までお問い合わせください。電話番号は、03-5432-2954です。 地域、仲間とつながる情報としては、認知症カフェ、介護者の会・家族会 、認知症本人交流会があり、このページには、それぞれの内容を紹介した世田谷区認知症在宅生活サポートセンターのホームページの二次元コードがあります。 認知症カフェ、介護者の会、家族会 、認知症本人交流会などの相談、お問い合わせについては、世田谷区認知症在宅生活サポートセンターまでお願いします。電話番号は03-6379-4315、FAX番号は03-6379-4316です。 25ページ目の説明は、これで終了です。 次は、26ページ目です。 『お役立ち情報』地域、介護編の「全国、東京都版」をご紹介しています。 認知症のご本人とご家族のための制度とサービスをホームページでご紹介しています。 厚生労働省、希望大使。 認知症本人の全国組織として、一般社団法人 日本認知症本人ワーキンググループがあります。 認知症の人と家族の全国組織として、公益社団法人 認知症の人と家族の会があります。 このページには、それぞれの内容を紹介した各ホームページの二次元コードがあります。 若年性認知症に関する相談窓口として、次の4つを掲載しています。 若年性認知症コールセンター 電話番号は、0800-100-2707です。 東京都若年性認知症総合支援センター 電話番号は、03-3713-8205です。 東京都多摩若年性認知症総合支援センター 電話番号は、042-843-2198です。 若年認知症サポートセンター 電話番号は、03-5919-4186です。 医療の相談窓口として、 地方独立行政法人東京都立病院機構、都立松沢病院 認知症疾患医療センター 電話番号は、03-3303-7211です。 26ページ目の説明は、これで終了です。 次は、最後のページ、裏表紙です。 『私が大切にしたいことメモ』を説明します。 あなたが大切にしたいと思うこと、一つひとつが希望の種になります。 具体的なことを記録しておきましょう。誰かに伝えたり、話し合ってみましょう。今、記録しておくと、のちのち役立ちます。 それでは、このページの右上にひづけを記入し、 あなたが大切にしたいことをあげてみましょう。 1、楽しみ・好きなこと 2、好きな食べ物 3、好きな音楽 4、行きたいところ 5、大切な人 6、大切なもの 7、大切な思い出 8、これからも続けたいこと 9、これからやってみたいこと また、あなたが大切にしたいことも自由に記録してみましょう。 音声コードは、このページが最後です。 この冊子は、世田谷 認知症とともに生きる、みんなでアクションガイド、世田谷区アクション講座、世田谷版認知症サポーター養成講座用テキストです。発行は世田谷区、高齢福祉部、介護予防、地域支援課、 お問合せは、世田谷区、認知症在宅生活サポートセンターまでお願いします。 電話番号は、03-6379-4315、FAX番号は03-6379-4316です。 裏表紙の説明は、これで終了です。最後までごせいちょういただき、ありがとうございました。