令和2年6月29日 令和2年度第3回 世田谷区障害者施策推進協議会 議事録 午後6時59分開会 障害施策推進課長 皆様、こんばんは。本日はお忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまより令和2年度第3回障害者施策推進協議会を開催させていただきます。 私、引き続きとなりますが、障害福祉部障害施策推進課長のでございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、本日御出席の方ですが、今のところ遅れていらっしゃる方がおりますが、2分の1はいらっしゃいますので、会は成り立っておりますので、進行させていただきます。 あと、新型コロナの関係で、保健所のほうからも連絡確認できる状況ということで、傍聴の方は住所、氏名をお伺いすることと、マスクのほうもお願いしておりますので、御協力をよろしくお願いしたいと思います。 本年の2月と4月、そして5月の協議会につきましては会議の開催ができませんでしたので、資料によって御確認をいただいてまいりました。いろいろと御協力をいただきましてありがとうございました。 それでは、次第に沿って進めさせていただきます。 初めに、部会長様より御挨拶をお願いいたします。 部会長 本当に皆さん、お久しぶりです。お顔を拝見できて一安心しておりますけれども、本当に3月以降、私たち福祉をやっている人間にとっては、相対して相手の思いとかを受け止めるみたいなことを原則にしていた立場からすると、本当にみんなオンラインになってしまった今の状況には、いろいろなことを考えざるを得ませんが、今日、皆さんにお会いできて、こういう形で会議がやれるということはうれしいことと思っております。議題はいろいろありますけれども、またどうぞよろしくお願いいたします。 障害施策推進課長 ありがとうございました。 続きまして、障害福祉部長より御挨拶申し上げます。 障害福祉部長 皆さん、こんばんは。本日は夜間にもかかわらず、お忙しい中、御出席いただきありがとうございます。 このたびの新型コロナウイルス感染症におきましては、委員の皆様方も各々のお立場で大変御苦労されていることと思います。国の宣言、都の措置も解除されておりますが、東京の感染者数は報道されているとおりで、気を抜けない状況が現在も続いております。 区では、多人数が集まるような対外的な会議につきましては、現在も自粛の流れが継続しておるわけですけれども、区としてリモート会議の環境の整備も整っていない中で、計画の方向性について全体で御議論いただく必要があり、本日は、昨年の12月以来約半年ぶりに、委員御出席の上での協議会を開催させていただきました。限られた時間とはなりますけれども、開催の趣旨を御理解いただきまして、ぜひ活発な御意見をいただきたいと思いますので、本日は、どうぞよろしくお願いいたします。 障害施策推進課長 続きまして、最初に委員の変更の方がいらっしゃいますので、御紹介させていただきたいと思います。 席上にお配りしております委員名簿を見ていただきまして、変わられた方から、よろしければ一言よろしいでしょうか。 委員自己紹介 障害施策推進課長 よろしくお願いいたします、ありがとうございました。 続きまして、お机の上にお配りした区の管理職の名簿を御覧いただけますでしょうか。年度の初めに人事異動がございましたので、御紹介をさせていただきます。 区管理職紹介 障害施策推進課長 続きまして、資料の確認をお願いいたします。事前にもお送りいたしましたけれども、最初に次第でございます。次第につきましては、6でその他と記載してございますけれども、5の間違いでございましたので、申し訳ありません、修正をお願いいたします。 次に、資料1が「重点的な取組みの次期計画の施策展開の方向性について」でございます。これは取組ごとに資料1−1から1−9までございます。「精神障害施策」からずっと行きまして「乳幼児期支援の連携」までございます。 続きまして資料2、計画の策定にあたっての考え方について《中間まとめ案》という冊子でございます。 次に資料3、施設整備等に係る基本方針策定の考え方(答申案)でございます。 それと、同じように配付した資料ですけれども、先ほどの委員名簿と、区の管理職の名簿、そして《中間まとめ案》の訂正版です。正誤表がつけてございます。同じくユニバーサルデザインの関連の正誤表、そして、5月の推進協の資料に対する御意見と回答、あわせて、本日の協議会に関する質問・意見用紙の全部で6点ございます。 そのほかに、計画の黄色い冊子ですとか、障害者のしおりなども参考に机の上に置いております。何か過不足があればお伝えください。よろしいでしょうか。ありがとうございます。 それでは、この後の進行は部会長にお願いいたします。 部会長 それでは、今日も議題が盛りだくさんですので、早速議事に入っていきます。次第の4番目の審議事項、本日も案件が多いので、資料1について3件まとめて説明をしていただきます。その後で皆さんから御意見をいただくということでお願いをしたいと思います。 では、資料の1−1、1−2、1−3、3つ事務局からの説明をお願いいたします。 障害施策推進課長 まず資料1のかがみ、「重点的な取組みの次期計画の施策展開の方向性について」を御覧ください。2月の推進協で次期計画の検討に向けた論点整理をさせていただいて、検討を進めまして、4月、5月の推進協で重点的な取組みということで触れております。9つの項目というところでお示しをして、5月の推進協では精神と医療ですね。そして本日は、ボリュームがあるのですが、9項目ということでお示ししております。 それでは、3つ御説明しますので、順次、課長から御紹介をさせていただきます。 障害保健福祉課長 それでは、順番に御説明いたします。 まず最初に「『精神障害施策』の次期計画の施策展開の方向性について」という紙、資料1−1を御覧ください。「はじめに」とございます。国の補助事業であります精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築推進事業というのがございまして、これを活用して幾つかのメニューを順に進めているというところを記載してございます。 次に【課題1】です。精神科病棟における長期入院者に関する目標値や目標(例)という課題を出しました。おめくりください。ちょっと分かりづらいのですが、数字がございまして、昨年の6月現在で、区民で、精神科病院に長期入院している方が568人いるということが分かっています。この方たちについて、昨年、令和元年度末に病院宛てのアンケートを行いました。長期入院者への訪問支援事業をやっていこうということになるのですけれども、目標としては568人の14%であります80人に対して支援を行っていこうと。いろいろな方がいらっしゃると思いますので、退院ありきではなく、御本人が希望する生活の実現に向けて支援をしていこうと、そのことを記載してございます。 2ページの下、【課題2】で、ピアサポーターを活躍する機会の拡充とあります。 3ページに移りますが、こころの相談機能とか、長期入院者の訪問支援事業という事業を、順に開始していっているのですけれども、こういったところでのピアサポーターの活躍を順に取り組んでいるということになります。 それから、今後の方向性ですが、そのピアスサポーターや、そのサポーターの支援者を養成する体制の整備とか、ピアサポーターにもいろいろな方がいらっしゃるので、社会参加から雇用まで、働く形、幅広く当事者の方が活躍できる機会や場をつくりまして、マッチングする仕組みづくりに向けての検討を進めていこうということを記載しています。 【課題3】です。普及啓発・理解促進という項目を出しています。今年度新しくできた全区的な機能、保健医療福祉総合プラザのことを記載してございますが、こちらに世田谷区保健センターが移転してございます。こちらに一部その理解促進の事業を委託して、これからもしっかり啓発を進めていこうというところを記載してございます。次ページを御覧ください。 それから、課題としてありますのが、関係者だけではなく、不動産の関係の方とか、民生委員やケアマネジャーさん、これまでにない方々への理解促進というか、連携強化も進めていこうと、そんなことも記載してございます。 【課題4】です。日中の居場所づくりに進んでまいります。区内にはいろいろな通所あるいは日中活動の場がありまして、そこに3300人を超える方が通っていらっしゃるという現状があります。4ページ下のほうに行きますけれども、こういった通所や日中活動の場所に通えている方ももちろんいらっしゃるのですが、なかなか難しい方もいらっしゃる。既存の通所施設がそれぞれの特色を生かしながら、ニーズに沿った柔軟な受入れとか、施設の機能転換、機能付加等について、事業者の意向を伺いながら進めていこうではないかということを記載してございます。 【課題5】に行きます。住まいの確保支援です。これから退院促進の取組みも進んでまいりますので、住まいのことも考えていこうということになります。ここには賃貸物件の住宅のオーナーの不安を軽減していこうというところを記載しています。不動産の団体向けのセミナーの開催とか、PR動画の作成など、いろいろ積極的に周知を図りながら、精神障害の方の居住支援に協力的な物件オーナーの発掘・拡充に努めていこうと、そんなことを記載してございます。 【課題6】です。退院後の生活体験機能の構築としました。病院に、長期の方も長期でない方もいらっしゃいますが、帰ってくる前に、生活体験をしながら帰ってきたほうが、より地域生活がうまくいくのではないかというようなところもありますので、考え方としては、段階を踏んで練習をしていけるような場所をつくっていこうと、そんなことを記載してございます。 【課題7】です。家族支援と書きました。やはり家族のレスパイト(休息)を支援する機能が、精神の方の場合の基盤としてなかなかなかったところがありますので、例えばではありますが、グループホームの一室を活用したシェルター機能の整備といったことも検討していこうと、そんなことを記載してございます。 【課題8】です。保健・医療・福祉等の支援者間の連携強化ですが、いろいろな連携強化の側面はあろうかと思いますが、7ページになりますが、大きく3つ、医療と保健福祉の連携、福祉と住宅部門の連携、障害部門と高齢部門の連携と、大きな3テーマで取り組んでいこうと、こんなことを記載してございます。 こちらの資料1−1については以上になります。 引き続き資料1−2を御覧ください。こちらが「『医療的ケア児(者)の支援』の次期計画の施策展開の方向性について」となります。「はじめに」で、まず数の確認ですが、今、医療的ケアの方が増えています。特に医療的ケア児が今、全国で1万9000人と推計されています。昨年の数ですが、世田谷区では今173人というような数を出しています。 取り組むべき課題ですが、【課題1】として総合的な支援体制の構築等というタイトルをつけています。医療的ケア児(者)の相談支援、特に医療や保健とのネットワークを活用して、高い専門性が必要ということで、相談支援専門員の育成に取り組んでいるということ。 それから情報のガイドブックも、今、区で作成をしています。 うめとぴあの民間棟には短期入所も開設しています。 次ページを御覧ください。こういった中での取組みですけれども、課題としても挙げているのですが、区内には国立成育医療研究センターがございまして、特に小さな体重で産まれてくるお子さんはNICU等から退院してくるわけですが、そういったお子さん、超低出生体重児と記載していますが、退院する際の在宅生活支援プランの作成とか、こういったところの強化をしたほうがよいということで、取り組んでいこうと記載しました。 あるいはその育成とか、ネットワーク構築も含めて、中核的な支援センターの設置を進められないかと、そんなことも記載してございます。 【課題2】です。医療的ケア児(者)の支援に携わる人材育成です。一番は、やはり看護師さんの研修などをやっているわけですが、区立保育園でも、これからしっかり配置をして、バックアップの看護師もつけていこうということ。 それから、いろいろな連携ですね、看護師だけではなくて、介護職、保育士、それから相談支援専門員、それぞれ育成に取り組んでいこうということで記載をしてございます。 3ページの下のほうに出てくるのですが、こういった研修をするのですが、研修を修了した方がなかなか定着していかないというところが課題としてございますので、次ページへ移りますが、フォローアップの仕組みとか、それは看護師さんたちの連絡会のような形で、支え合えるような仕組みを考えていこうと、こんなことも記載してございます。 【課題3】です。発達・発育や学びを支える体制の整備・充実です。保育園のこと、それから重症心身障害の方の数、施設のこと、あるいは区立学校のことなども記載してございます。 次の5ページ目ですが、こういったところの課題として、まずは、放課後等デイサービスのところですね。働いている保護者が仕事を続けられるような支援機能を考えていかなければならないこと等を記載しています。 それから成人の課題、医療的ケアを含む重度障害者の、大人の障害者の方ですけれども、そういったところの支援環境の整備も図っていこうというところ、それから障害児の通所施設ですが、来年予定されています国の報酬改定の動向も確認しながら、その医療的ケア児を受け入れる施設を増やすような取組みも進めていこうと、そんなことを記載しています。 【課題4】です。災害に備える互助体制の確立です。昨年の台風のこともまだまだ思い出されるところではありますが、元年度にも講演会等はやってはいるのですが、電源の確保など、いろいろ課題があるだろうというところであります。 6ページですが、自助、共助、互助といった啓発のこと、地域住民の理解促進ですね。それから医療的ケアの方のための福祉避難所をどうしたらいいのだろうと、機能や在り方も含めて研究していこうではないか。それから、電源確保のことで、まず考えていますのは、医療機器事業者との意見交換などもしていこうと、そんなことを記載しています。 1−2は以上になります。 障害者地域生活課長 それでは、続いて資料1−3を説明させていただきます。資料1−3は「『日中活動の場と住まいの確保』の次期計画の施策展開の方向性について」です。こちらの資料は、5月25日にお送りした第2回の推進協議会の「障害者施設整備等に係る基本方針に向けたまとめ方(案)」、A3判の紙にまとめてみたものの内容に追記をしたものでございます。追記の箇所には下線を引いてございます。 まず1の「はじめに」ですが、こちらは障害者の施設、需要に応えるための整備を進めていくということで方針案を検討しております。区としては、障害者施設整備に係る基本方針策定を9月に予定しておりますが、それが一つ、それから、居住支援においての、居住支援協議会を通じての支援の取組み等を進めているということから課題等を出してきているものございます。 2の取り組む課題ですが、全部で5つ設定しております。 そのうちの【課題1】が施設所要量の確保になります。こちらは施設の整備誘導にこの間、取り組んできておりますが、生活介護、就労継続支援B型の施設需要への対応が追いついていないという状況がございます。 また、障害児の通所施設を利用する児童も増加してきておりまして、こちらの施設については3年間で140人分の増加となっております。 こちらを踏まえて、中長期的な需要の見込み、施設の所要量を精査していき、障害児通所施設の民間事業者の参入も含めて、今後の整備について考え方、方向性の整理が必要と考えております。 めくっていただきまして、こちらの施策の方向性となりますが、住み慣れた「地域」で利用できるように、障害の特性、御本人の希望等を尊重しまして、各地域の状況を勘案しながら、小規模・分散化の視点で施設の整備に取り組んでいくということ。 また「就労支援」、「就労定着支援」からの充実であるとか、希望によっては介護保険事業所への移行等についても取り組んでいくということになります。 また、障害児通所施設の今後の整備についても、基本的な考え方や方向性を整理して計画をつくっていくということでございます。 【課題2】が医療的ケアを含む重度障害者への対応です。今後も医療的ケアが必要な利用者の増加が見込まれる状況になりますが、こういった方に対する対応可能な施設は限定されているということで、その拡充を図っていく必要があると考えます。 そこで、次の施策の方向性としては、医療的ケアを含む重度障害者の方の実態の把握と所要量の想定、それに応じたハードの整備と、受入れのための人材の確保・育成、こういったものに取り組んでいくことになります。人材の確保については、この一つ前、「医療的ケア児(者)の支援」の中でも述べているところでございます。 続いて【課題3】はグループホームの確保になります。グループホームの確保の状況、課題については、中軽度の障害を持っている方への整備は、民間事業者の主導により、この間一定程度進んできておりますが、重度の方向けの整備は進んでいないという状況です。 今後、梅ヶ丘拠点からの、障害者の入所施設からの地域移行先とかいったことを考えますと、個々の状況に応じたグループホームの整備が必要になってくるということになろうかと思います。 今後の施策の方向性としては、中軽度の障害者を対象としたグループホームの整備については、民間事業者による整備の促進を図っていきますが、重度の障害者の方への対応については、日中サービス支援型グループホームの整備を含めて、促進策の検討を行っていくということを考えております。 【課題4】については、障害特性に応じた日中活動の場の確保ですが、こちらは2つ目に説明をした「精神障害施策」の中の【課題4】の部分を再掲したものになってございます。 ページをおめくりいただきまして最後のページになります。【課題5】です。こちらは、居住支援協議会と連携した住まいの確保になります。取組みの状況と課題ですが、世田谷区の居住支援協議会においては、住宅確保要配慮者の居住支援策の検討とか、情報の共有というものを図ってきております。また、セミナーの開催とか、各種支援サービスの紹介、住宅確保要配慮者への安否確認、亡くなった際の原状回復、遺品整理等の費用補償、見守りサービス等の普及を進めているというところでございます。 課題としては、こういった住宅確保要配慮者の入居を促進するための相談の体制とか、オーナーの方への不安軽減策としての見守り・補償サービスの周知とか、費用負担の面の軽減とかいったところは課題になろうかと思います。 次の計画のところでは、居住支援協議会で引き続き住宅確保要配慮者への入居支援策の検討を行っていくとともに、様々な関係所管との連携をした支援の充実を図っていくということを考えております。 1−3の説明は以上です。 部会長 御説明ありがとうございました。大事な課題ですが、世田谷は前向きな取組みをいろいろと検討してくださっていると思いました。委員の皆様、それぞれのお立場から今の御説明について御質問、御意見等ありましたらお願いをしたいと思います。 委員 よろしくお願いします。まず、新型コロナウイルス感染拡大で、今日、委員の中に御出席されていると思うんですが、世田谷と玉川の医師会の先生方、そして歯科医師会の皆さん、薬剤師会の皆さんのおかげで、実は私たちの会員が助けられました。この場をお借りして、本当にありがたいと思っておりますので、感謝申し上げたいと思います。日々の本当に大変な中、活動されて、生命財産を守っていただいていること、区民としても本当に誇りに思い、感謝したいと思います。本当にありがとうございます。これからもいろいろ大変だと思いますが、頑張って乗り切っていただきたいなと思っておりますので、感謝いたしたいと思います。 質問に入ります。2点あります。まず1点目ですが、梅ヶ丘拠点が出来上がりました。連協からもちょっと質問がいろいろ上がっていたことを思い出して、医療的ケアの部分での、スタッフがちょっと足りないとかという話がありまして、東京リハビリテーションセンター、オープンして1年過ぎました。現状、例えばスタッフが本当に足りていないのか、そのようなことは、もし情報がありましたら教えていただきたいということが1点目です。 それから2点目で、今日、居住支援課の課長が出席されていらっしゃるので質問したいのですが、重度の障害というのは、やはりお部屋を借りることに、すごく大きな壁があります。例えば今回の新型コロナの影響によって、社会福祉協議会さんが家賃助成ということをしていただいていること、これは本当にありがたい制度です。これはやはり、もっと当事者の方にも伝えることとともに、オーナーさん側に、やはり障害があっても安心して借りることができるのだよとか、保証の問題だとか、いろいろな問題があるのですが、まだ私も相談員を受けていて、まだまだ壁があって、お部屋を借りることができないよということがいろいろあります。 医療的ケアの方も当然ですが、重度の障害の方が、やはりまだまだ壁があるということでした。当会の視覚障害者も重度の障害で、目が不自由だから、お部屋を貸してあげられないというようなこともまだまだ言われて、都営住宅にも入れずに、他の市に移転してしまった会員も出てきています。いろいろなことがあるので、ユニバーサルデザインの観点から、やはりハード面だけではなく、ソフトでの支援というのは、これから、目標が先ほどあったと思うのですが、連携を取っていただいて、安心して世田谷で住み続けることができるのだよというような取組をしていただきたいなということでございますので、何か対策案がありましたら教えていただきたいと思います。 以上2点、お願いします。 部会長 ありがとうございました。それでは、お願いします。 障害保健福祉課長 梅ヶ丘拠点のことでお答えいたします。梅ヶ丘拠点内にできた民間施設棟は、確かに1年たちました。昨年度、私たちが聞いているところでも、職員の入れ替わりはある程度あったということは把握しております。ただ、この4月新規採用の方なども募集して、また新たにスタートしていると思います。 医療的ケアのためのスタッフになりますが、いわゆる制度面で言うところの人員というところでは足りています。ただ、もっともっと周囲の期待に応えてもらうためには、もう少し頑張ってもらわなければいけない部分もある、そんな認識だと思っています。 簡単ですが、以上です。 部会長 住宅もお願いいたします。 居住支援課長 障害者の方の居住の部分で、民間の賃貸住宅への入居は、まだまだハードルが高いという話は聞いております。居住支援協議会では、やはり不動産団体、宅建さんと全日さん、一緒に入っていろいろ議論はしております。ただ、オーナーさんの課題の中にも出ておりましたが、オーナーさんに理解していただくための取組みは、すごく必要だと思っておりまして、今年度は居住支援協議会のセミナーの中で、できれば、既に入居されている方とか、その中での成功例とかいうこと、をなるべく不動産店とかオーナーさんにアピールしながら、入れる状況はつくっていきたいとは思ってございます。 ただ、やはりなかなか、どうですかね、イメージ的なものがまだ壁になっているという話は大分聞いてはいるのですね。最終的には生活支援というところが、入るためにもその支援策は当然必要なのですが、入居後の支援策、そこも充実しないと、なかなかオーナーさんのほうも厳しいという話は聞いていますので、新たなところでは、何かそういう団体等含めて、もう本当に建物ごとサブリースした中で、支援を周りの方でやっていただくとか、そういうところはちょっと今研究しているところではございます。なるべく一人でも入れるような形で、いろいろと検討していきたいというところが現状でございます。 以上でございます。 部会長 ありがとうございました。医療的ケアが必要な方等についての、スタッフの拡充を考えてくださっているとか、住宅についても、オーナーの方の理解とか、入居後の支援などが検討されているというお話ですが、大竹委員、今の御説明について何かございますか。 委員 もし入れなかった場合で、苦情になった場合は、窓口はどこへ行けばいいですか、福祉ですか、居住支援課ですか。オーナーさんが拒否した事例があるんですよ。視覚障害で、ガスを使ったら駄目と言われたので、オーナーさんに、では、IHに変更してくれと言っても受入れてくれなくて、結局不調に終わったのですね。そういうときは、誰が入ってくれるのかなと思ったのですね。 居住支援課長 個別に公的なところでの、何か受け入れる業者は、今のところはなかなかないのですが、住宅のほうでも法律相談はやっていますので、受入れの御相談をいただくことになれば、法律相談の中で、法的なところでの御相談を受けていただく形になるかと思います。 委員 オーナーさん側に何か対策を打つとかという補助とかはしているのですか。 居住支援課長 現状では、いろいろと各団体さんの状況ですとか、オーナーさんからの部分は、なかなかまだ今、聞けていない状況なのですが、何が本当に課題として受け入れてもらえないのかは、本当に今後、その団体、全日さん、宅建さんを含めて、あと地主家主協会は同じく居住支援協議会へ入っていますので、そういう中で分析したいと思っております。 部会長 ということで、いろいろオーナーさんの啓発などについても検討してくださっているということですが、委員、やはり当事者のお立場で、こういうことが大事だというような、何か御提言いただけるようなことがございますか。 委員 世田谷区ユニバーサルデザインで、例えば小規模店舗の改修だとか、いろいろなことがあると思うのですが、今は、ましてこのコロナの状況によって、オーナーさん側も、すごく負担がかかるとか、いろいろな形で、私たちの会員が、残念ながら本年度になって3名の方が他の市に引っ越してしまったんですよ。都営住宅にも当たりませんでした。やむを得ない事情なので、その方は、会員には残っていますが、住まいがほかの市に行ってしまったと。 やはりみんな共通しているのは、更新のときが問題なんですよ。更新になると、何か月か前になると「出ていってくれ」と言われているのですね。だから、その辺のところとかは、家賃助成とか、何か補助してほしいとオーナーさんはよく言っています。 例えば、先ほどガスの問題を言いましたが、IHに取り替えるのだったら、我々側が負担してくれと言われたのだそうですね。それはとてもではないけれども難しいよということだったのですが、そういう声をやはり、今度、UDを含めて、ピックアップしてみて、こういう課題があったら借りることができるのだなということをしないと、そういう物件に出会わなかったら諦めざるを得ないというのが現実だということだったので、また団体として、今度、居住支援課に、どうしたらいいかというようなことを提言していきたいと思いますので、検討していただきたいので、その場をつくっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 部会長 ありがとうございました。やはり、その当事者の方は、いろいろな厳しい体験をされているそうですので、その御経験を踏まえて、何か新しい活路を見いだしていただけたらと思いますが、ありがとうございます。 今御報告いただいた3つの課題、精神障害の方の退院促進、医療的ケアの方の支援、住宅、ほかに何か御意見おありの委員の方がいらっしゃいましたらお願いします。 委員 実は、うちの患者さんの事例であったのですが、重度の知的障害がある方で、年齢は30歳近い方ですが、今お話の中で、世田谷区の日中の活動の場と住まいの確保の中で、グループホームの確保ということがあって、重度障害者への対応については、日中サービス支援型グループホームの整備を検討されているというお話ですが、重度訪問介護サービスを利用するという可能性はないのでしょうか。 部会長 重度の方の地域生活というところで、日中のサービスまでということではなくて、重度訪問介護の利用というような御提案をいただきましたが、このあたりについては何か具体的な事例とか、世田谷の取組みは、御説明いただくことができますか。 障害施策推進課長 そうですね、重度訪問介護ということで規定がございますので、すみません、ちょっと具体的なところが、例えば御相談いただければ、その規定に合えば、重度訪問介護ということもお話にはあろうかと思いますが、ちょっとすみません、今のところ何とも今、詳しいことが分からないので、私も申し上げられないのですが。 委員 実はその患者さんは、大田区だったか目黒区だったかの、やはり重度訪問介護サービスをやられていることの話を聞いて、世田谷区ではそういうものはないのですかみたいな話を我々が伺ってきたのですね。やはり施設ありきだと思いますので、その辺、実際、世田谷区にはあるのかなとか、そういうこともちょっとお聞きしたかったのです。 障害施策推進課長 そうですね、認定を受けていただいて、その対象として重度訪問介護と認められれば、もちろん適用はされるかと思いますので、御相談いただければと思いますが、すみません、あまり答えになっていないかもしれません。 委員 実際にやっている施設自体はないですか。 部会長 多分それは重度訪問介護のサービスを提供する事業所があるかどうかがすごく問題で、小さい自治体だと、そこまでやれる事業所がなくて、認定はしたけれども、サービスは提供できないみたいな実態があるかとは思うのですが、世田谷は、多分いろいろな事業所がおありでは……。 委員 ヘルパーをしているので、その辺のことをちょっとお話しします。重度訪問介護はあります。ただ、とても単価が安いので、本当にここ半年ぐらい、1年近いかな、どんどん撤退しています。やっても、本当に長い時間を見ていかなければならず、単価が物すごく抑えられているのですね。なものですから、事業者に収入が全然入ってこない、丸のままヘルパーさんに行ってしまうぐらいの単価になってしまうので、やっていられないと言って、重度訪問介護から手を引くという事業所がもう何軒もあるのを見ています。だから、そこは世田谷ではなくて、本当は国の話なのだろうけれども、重度の方たちは本当に困っていて、なり手が、もうヘルパーさんがどんどん辞めていかれていて、本当に日々、毎日時間でつないでいかなければいけないような生活をされている方たちが、本当にもう困っているというのが現状です。 委員 俗に言う重訪、重度訪問介護の略称ですが、単価云々というのは、(従事する者の)資格の関係があって、同種の制度である居宅介護支援と比べると報酬単価が安い。利用者からすると、重訪のほうが利用時間が、上限が長いので、使い勝手がよいというか、24時間に近いサービスが提供してもらえる可能性が高いのだけれども、そっちでやってしまうと、事業所は、今、〇〇さんがおっしゃったように、安くなってしまうから、変な言い方ですが、もうからないということがあって、撤退してしまうというパターンがよくあるということは聞いていますね。 だから、(重訪の)制度自体はありますが、とりわけグループホームという、また違った仕組みというか、違った制度の枠組みでサービスを利用したときに、重訪をどう使って暮らしていくかはケースケースバイケースで悩ましいところです。 今、住まいについてというお話になっていますが、本当に世田谷区は、グループホームをつくろうというような方針を強く打ち出されていて、それはよいのですが、結構身体障害の人が使うようなグループホームというところはないのですね。多分1か所か2か所ぐらいしかないのではないかと思っていて、そこら辺も併せて拡充していくというか、高齢化と重度化に合った施策も打ち出されていますので、本当に難しい問題ではあるのですが、一般の住居、住宅の問題とともに、福祉的な役割を担っているグループホームと、両方の施策を回していかないといけないという面では、特に難しいと思うのです。 これはもう障害だけではなくて、高齢者とか若者とか、いろいろな人たちが今、住宅に関して困っている。だから、何か大胆な発想というか、それこそ若者たちにとっては、例えば、介助を必要としている人に対して一緒に暮らしてあげると家賃が安くなるとか、何かそういうお互いがウイン・ウインになれるような地域施策というか、そういうものも視野に入れておかないと、何か福祉だけで何とかしようと思うと、なかなかしんどいのではないかなという部分があって、シェアハウスとか、コーポラティブ住宅などというところはありますが、ああいう中で、障害や高齢で、独りで暮らすのはしんどいけれども、誰かが一緒だったらいけそうな軽度の知的障害だとか、そういうふうな、何か今までにないような取組みが、住宅政策の中であると、面白いというか、何か楽しくなるというか。明るい見通しがなかなか見えないんですよね。でも、そういうソフトの面で、今までやったことはないけれども、やってみる、みたいなところのことができると、住宅も変わっていくのかなどと思ったりします。 部会長 ありがとうございました。単価が低過ぎるというような制度の問題とか、それからグループホームに住んでいるか、自宅とかアパートかという居住の場で、使えるか、使えないかみたいなことなど、制度上の課題がいろいろあるので、委員としては何か新しい世田谷の住まい方ということで、シェアハウスとか、新しい何か提案ができないかというような非常に前向きな御提案をいただきましたが、そのようなところまで行政として考えられるかどうかというのも、また難しいかなとは思うのですが、よろしいですか。 障害者地域生活課長 御意見ありがとうございます。今お話があったように、グループホームだけつくっていけばよいというわけでもないし、またグループホームも、箱ができても、そこに運営する方がいなければということがありますので、グループホームだけではなくて、今1つ例としてお話があった、学生さんとかと一緒にという、高齢のほうでは、こういう例の施設があるということは、私も認識していますので、それをもっといろいろな対象の方が入ってくるであるとか、あとは、地域の方々とのつながりということで、そこの支援とか、お互いに近所に住んでいるというところで、助け合っていくような枠組みで暮らしていくことができると、そういった考えも、地域包括ケアシステムという考え方をとっていけば、おのずと同じような考え方になるのかなと思いますので、具体のところはこれから計画をつくっていく中、どんな事業ができるのかなということは考えていきたいと思います。御意見をありがとうございます。 部会長 ありがとうございました。委員の問題提起で、いろいろ新しい御提案や御意見をいただけましたので、ありがとうございました。 今までのところに関して、何かさらに御意見がおありの委員はいらっしゃいますか。 それでは今日は議題が非常にたくさんございますので、その後の1−4、5、6、ここも3つ併せて、事務局から御提案をいただいて、今までの議論との関連での御意見、御質問もあってよろしいかと思いますが、お願いいたします。 障害者地域生活課長 それでは資料1−4、「活動の場の拡大」について御説明をいたします。 1の「はじめに」は、読んでいただければと思います。この後にこのエッセンスが出てまいりますので、今回、計画に取り組む課題からお話をします。 今回、この課題として5つ設定をしております。【課題1】が幅広い対象者に対する就労の支援で、現在、障害者の就労支援施設からの就労者は年間120〜160人台ということですが、就労移行支援の事業所については、利用者の減少で事業を辞めてしまうところが出てきているという状況です。 また、重度の障害のある方、テレワーク等の就労が拡大するということ、まさに今回のコロナによって社会全体でこういった発想であったり、機器が広がってきているということで、今後、活用していく、考えられることがたくさんあろうかと思いますが、現状では、そこに十分な対応ができていないという指摘がございます。 ページをめくって、就労支援A、Bからの就労者を拡大していくということと、重度訪問介護、同行介護または行動援護のサービスを利用している方の現状を把握して、取組みを考えていくということが課題としてあります。 次の計画では、引き続き障害者就労支援センターを中心として、新しい就労の希望者を掘り起こしていくということと、その支援力の向上を取り組んでいくということ、そして、様々な働き方に関する助成金の周知であるとか、重度障害者等就労支援特別事業の活動等について検討をしていきます。 【課題2】が就労定着支援、生活支援の充実ということです。こちらについては、区は3つの就労支援センターと9か所の就労定着支援事業所で、定期的な職場の訪問、面談等によって就労の定着支援に取り組んできています。 また、最近、新型コロナウイルスの影響によって、自宅の待機であるとか離職につながってきている方の相談も出てきておりますので、そういった方への丁寧な支援も必要になってまいります。 3ページですが、次の計画の方向性としては、障害者就労支援センター、就労定着支援事業所が継続して相談をしていく体制をつくっていくことと、新型コロナウイルス感染症の影響により生じてくる様々な課題について、登録者の方とか企業からの、双方からの相談を真摯に受け止めて対応していくということ。 そして、住み慣れた地域で自分らしい生活を安心して継続していけるような支援に取り組んでいくということを考えています。 【課題3】が障害者雇用の拡充です。こちらも新型コロナウイルスにより経済状況が悪化してきているということで、障害者雇用に関する求人全体が減少してきているということがあります。障害者雇用に取り組む企業を拡大することがまず必要だと考えます。 また、働き方についても、自信がないとか、体調に波があるということで、長時間働くことが難しかったり、働きたくても働きづらいということが増加してきているということがありますので、多様な働く場を創出して就労につなげていくことが必要だと考えます。週20時間未満で働いていくというようなことを事業者に提案していくとか、東京都で始めようとしているソーシャルファームの促進も、背景としてはございます。 また、世田谷区としても、障害者の方の計画的な採用、雇用の質を確保することで、世田谷区障害者活躍推進計画を策定しておりますので、こちらを基に、法定雇用率の早期の充足と、より一層の雇用の向上に努めていく必要があろうかと思います。 めくりまして、今後の展開としては、ハローワーク等との情報共有を行いながら、世田谷区障害者雇用促進協議会の活動を通じて、障害理解の促進や雇用の拡大、また、雇用の分野における合理的配慮の提供であるとか、虐待の防止等、事業者の責務について周知に取り組んでいくということになります。 また、多様な働く場をつくっていくということで、せたJOB応援プロジェクトの実施にも取り組んでいきたいと思っております。 5ページ、【課題4】は他機関との連携と活躍の場の創出になります。 こちらは生活困窮、生きづらさを抱えた若者、ひきこもり等の支援機関には、障害者の就労の支援とか、就労に至る前の活躍の場が必要な方々が一定程度登録されているということがございます。今後こういう方は、障害者就労支援センターとも連携して、就労の支援を行っていくことと、定期的に日中活動に参加できない方についても、気軽に集える居場所の整備というようなこと、また、相談が受けられるような場所をつくっていくことが必要かと考えています。 具体的な方向性としては、こういった生活困窮、生きづらさを抱えた若者を支援する機関との連携、また、多様な働き方をつくり出していくユニバーサル就労等の構築も継続していく、様々な居場所をつくっていくことを考えてございます。 続いて【課題5】、作業所で働く障害者の工賃向上です。一番おしまいのページになりますが、作業所の工賃については、平成30年度の東京都の平均工賃よりも、区はまだ低い水準が続いているということで、区内障害者施設への受注の促進であるとか、製品の販売の拡大に取り組んできているところです。 特にB型の事業所については工賃の向上計画を作成して、工賃の向上に取り組んできていますが、やはり安定的な通所ができない方が増えてきている、また、障害の重度化が進んでいるということで、なかなか工賃が伸びないという状況が続いています。 また今後、何度も申し上げますが、コロナウイルスの影響が出て、企業からの発注がどうなるかは不安視しているところです。 今後も作業所等の経営のネットワークの支援事業、福祉ショップのフェリーチェ、各種販売会の拡大等を行って、とにかく施設の製品の売上げの向上に取り組んでいきます。 また、これらの、今、区のほうで製品などを受注している、それから請け負っていただきたい仕事がありますが、これを区の外郭団体、また民間企業等にも周知をして、施設の発注を促進していければと思っています。 また、この間も続けています経営コンサルタントによる工賃アップのセミナー等も実施して、工賃向上に取り組んでまいりたいと考えております。 障害施策推進課長 続いて、地域生活支援拠点に関係するところを説明します。「はじめに」は、国の動きを掲載してございます。中ほどの米印を見ますと、9ページをちょっと見ていただけますでしょうか、別紙で、国の資料になります。【目的】と【機能】です。【目的】は、障害者及び障害児の重度化・高齢化、親亡き後に備えることや、障害者等やその家族の緊急事態に対応する、あるいは緊急時の迅速・確実な相談支援、短期入所等の活用、あるいは体験の機会の提供が考えられます。これを踏まえて【機能】としては5つありまして、それぞれ目指していくというものでございます。 10ページです。これが国の地域生活支援拠点のイメージでございます。例の@、多機能拠点整備型、これは居住支援のための機能を一つの拠点に集約し、地域の障害者支援を行うというものです。例のA、面的整備型、地域において、居住支援のための機能を持つ事業所が連携し、地域の障害者を支援するというものです。世田谷区の場合は、たくさんの地域資源がございますので、面的整備を目指していくことが求められるのではないかとは考えているところでございます。 お戻りいただきまして、また1ページですが、こういったことを踏まえつつ、国が示す基本的な指針があるのですが、拠点については、事業者さんの事業の運営規程の中に盛り込んでいただくことが必要になってまいります。 あとは、拠点の機能の実施に関係しての加算が見直されました。この辺の目標については、令和3年度から、次の計画に係る国の基本的指針におきまして、令和5年度の末までに各市町村で一つ以上を設けるというようなことがございますので、そういったところを目指して検討していきたいと考えております。 2ページ、【課題1】になります。最初は機能の一つの相談になります。最初は取組み状況で数字を挙げて、課題で今申し上げたような運営の規程を事業所さんの中で設けていただく法人の意思決定が必要になるということがございます。 今後の方向性としては、指定特定・障害児相談支援事業所さんに対して、地域生活支援拠点への御参加を促していきたいと考えております。 また、休日・夜間の緊急相談対応、緊急短期入所の予約もルール化していく必要があろうと。 そして、地域定着支援の活用も促していきたいと思っております。 【課題1-2】緊急時受入・対応になります。取組みの状況については回数等を書いております。 課題としては、緊急時受入・対応の機能を実施する場合は、同様に運営規程に位置づけていただくこと、それから、空きがあればぜひ緊急時の受入れをしていただきたいということがございます。 今後の方向性ですが、同様に働きかけをしていきたいということなどを挙げております。 4ページ、【課題1-3】体験の機会・場の提供です。取組みの状況についても、もろもろの数字を挙げて、現在取り組んでいる状況、特に自立支援協議会の地域移行部会でも、課題の整理など検討をしております。 課題としては、同様ですが、拠点としての規程に機能を位置づけていただくということがございますし、また、重度の障害者の方に住まいの確保を確実に進めていく必要があるということが挙げられます。 今後の方向性としては、やはり参加をお願いするということ、あとは自立支援協議会の地域移行部会等と検討を進めていきたい、そして体制をつくっていきたいということを挙げております。 5ページ目、【課題1-4】の福祉人材の関係です。取組みの状況は、都の動きとか区の基幹相談支援センターの動きなどを掲載しております。 課題としては、やはり専門的人材が必要になりますので、複数の研修修了者を配置していく必要があること、そして、専門人材の確保に向けていろいろと研修をしていくということが課題となります。 今後の方向としては、受講状況を確認して、修了者がいるところについては運営の規程に位置づけていただくとか、あとは福祉人材育成・研修センターがございますので、連携しながら人材育成に努めていきます。 6ページ、【課題1-5】地域の体制づくりです。自立支援協議会に触れていますが、各地域にございますので、そこできめ細かく検討とか課題の整理をしていただいておりますし、今後もしていかなければいけないということが考えられます。 そういうこともございますので、ぜひ特定の相談支援事業所さんとか障害児相談支援事業者さんには、この機能の実施に向けて、一緒にやっていきたいというような動きをつくっていければと思いますし、また5地域のエリア自立支援協議会とも連携して、ネットワークづくりが進めていければと思っております。 7ページ、【課題2】になります。地域包括ケアの地区展開を進めておりますので、その辺の動きを書いております。あとは地域障害者相談支援センター「ぽーと」もございます。それからエリアのほうの自立支援協議会もございますので、その辺の動きをお示ししております。 そして、令和5年度末までに実施状況を共有して、充実していくための検証とか検討をする体制が必要になること、あとは自立支援協議会には地域包括の地区展開と密接に連携していくことが求められると思いますので、ぜひその辺の検討を今後進めていきたいとは思っております。地区展開ですと、社協さんとかあんしんすこやかセンターとの連携が必要になってまいりますので、ぜひ連携しながらネットワークづくりを進めていきたいと思っています。 おめくりいただいて8ページになります。やはり同様ですが、エリア部会や自立支援協議会の本会のほうでいろいろと協議をしていきながら、内容的には全区的な課題もあろうかと思いますので、こちらの推進協議会や地域保健福祉審議会での議論もしていくことになろうかと思います。 簡単ですが、残っている資料は、お時間があるときに見ていただければと思います。 障害保健福祉課長 引き続き資料1−6を御覧ください。「『相談支援』に関する次期計画の施策展開の方向性について」になります。 まず「はじめに」では、区内28地区での、まちづくりセンター、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会の三者連携での「福祉の相談窓口」について記載してございます。 このような状況がある中で【課題1】を御覧ください。相談支援専門員の量の確保と質の向上です。平成27年度、5年前から比べれば、相談支援の事業者は1.4倍、人数でも2.1倍と増えてはいるのですが、障害福祉サービスを利用する方も、これからも増えていきますので、まだ確保していかなければならないと考えています。 方向性としては、区独自にやっている、基幹相談支援センターに実施してもらっているのですが、相談支援の初任者研修を、これからもしっかり継続して実施していこうということで、それから、相談支援の初任者から中堅、専門という育成段階に応じた研修体系とか、相談支援アドバイザーによる助言制度の強化などを考えていこうと記載しています。 それから、やはり積極的に育成に取り組むような相談支援の事業所を評価するというところで、自立支援協議会での取組み発表など、そういうところで何か積極的に取り組むところを公表して意欲を引き出していければと考えています。 【課題2】です。セルフプランを尊重した支援です。障害福祉サービスを使う場合のサービス等利用計画案の作成ですが、相談支援専門員に依頼する方法と、御本人がセルフプランでやる方法があるというところですね。このセルフプランは、本人作成だけではなくて、本人、家族、支援機関が協力してつくっても構わないのですが、こういったところは、まだまだいま一歩知れ渡っていないところがありますので、セルフプランの適切な周知とか、障害者の意思決定支援とエンパワーメントの考え方などについて十分な理解を深めていこうと記載してございます。 【課題3】です。複合的な課題を抱えた家族に対する支援です。「福祉の相談窓口」があって、そのバックアップとしての地域障害者相談支援センター“ぽーと”もありますというところです。 次のページに行きますが、8050問題に代表されるような複合的な課題を抱えた家族がいらっしゃって、その世帯全般の支援ができるように、各窓口の連携を強化して支援を提供していく必要があります。 そのためには、ケアマネジャーなどの高齢・介護支援に携わる方々向けの取組み、それから生活困窮者支援とか、若者支援との連携もしっかりやっていこうと、こんなことも記載してございます。 【課題4】です。社会的つながりが弱い方へのセーフティネットです。福祉サービスにつながらない、あるいは福祉サービスを希望しないという形で社会的なつながり方が弱い方がいらっしゃるという現状です。 こういう方たちのことを考えながら、方向性ですが、来所や通うプレッシャーを感じずに相談できるような場所を、ぽーとに、ピアスペースとして機能付加ができないかというところ、あるいは、こういった社会的つながりが弱い方が、受援力と言うのでしょうか、適切な支援を受ける力を高めるための支援も考えていこうと。 一方で、相談の窓口や支援機関の職員も、こういった社会的なつながりが弱い方からの声を丁寧に受け止められるようなマインドの醸成も必要だろうと、こんなことも記載してございます。 【課題5】は医療的なケアのところで、再掲ですので、省略します。 資料1−6は以上です。 部会長 ありがとうございました。今、働くことなど活躍の場の拡大、地域生活支援拠点、相談支援について御説明をいただきました。お聞きになって御質問、御意見おありの委員の方、お願いをしたいと思います。 委員 就労問題についてちょっと質問をしたいのですが、まず、当会は、今回のコロナによって、会員数の45名が大変なダメージを受けました。具体的には、3月から6月まで全く収入がなくなったというのが現実です。 どうしてかというと、私たちの会員数の大多数が、はり・きゅう・マッサージの国家資格を取った有資格者です。国は、このはり・きゅう・マッサージは、一時期、危ないから、密だから駄目と言いながらも、すぐに変えて、これを仕事をすることは問題ないという定義に変えました。 これによって、私たちは、はり・きゅう・マッサージの仕事が安定できるとは思えなかったのですが、当会の治療室も、就労しているメンバーも、みんな密に、危険を承知の中で仕事をしていたのですが、残念ながら企業のお休みということでの休業補償が全くもらえずに、また、持続化給付金にも、対象にならないという大変な状況になっております。 そこで、地域生活課長にも御提案をお願いしたいのですが、先ほど、就労A型、B型という定義がございました。当会はこのA型にもB型にもなれません。その理由は、例えばB型になるためには、60歳以下の方が常勤で10名以上いなければいけないというような様々な縛りがあるのですね。 当会の会員の平均年齢は70歳を超えている高齢の方とともに働いているのが現状です。これでは、残念ながらA型、B型も認証を得るわけにはいかないのですね。 では、そのためにどうしたらいいかということで、私は、はり・きゅう・マッサージのメンバーのほかに、点字の名刺をつくったり、音声版の作成を、いわゆる優先発注ということで、世田谷区に一生懸命呼びかけました。しかしながら、世視協さんはA型でもない、B型でもないから対象にならないということで、これをなかなかお認めいただけないのです。 しかしながら、ここで申し上げたかったことは、例えば、A型、B型にとどまらず、世田谷区さんから高齢者の安全安心をさせていただいているにもかかわらず、全く補償がないというのは、幾ら何でも、理事長、私たちは大変だということで、会員が「もう辞めようか」というところで、今回救われたのが、社協さんの小口融資支援制度です。これがなかったら私たちは一人として生きていけなかったということがございました。これは連携によって救われているので、ありがたいことだと思っています。 申し上げたかったことは、A型であろうとB型であろうと、ユニバーサル就労ということがございます。ここで提案したいのは、印刷物であるならば、例えば、すきっぷさんという、事例に出して恐縮ですが、ここで就労された方が、名刺の印刷をやるのだったら、私たちにも、点字がついていることが当たり前の仕組みとして、情報提供として、やっていただかないと、私たちは生き残ることができません。ユニバーサル就労ということを掲げているならば、やはり区の職員さん、議員さん、そして企業の皆さんからも、就労の場を任せていただけるようなことをしていただかなければ、前に進むわけにいきません。 もう会員数の半分が、このように高齢の方で、もう自分たちのマッサージの仕事ができなかったらどうしようもないというぐらいな事態になってしまったのですね。 これは、ここで幾ら大きな声を出しても現実の問題ですから、対処できないと思って、分かります。ただ、私たちも40年間お仕事をさせていただいて、このような、足切りとは言いませんが、それに近い行動にされたことは、ちょっと残念だったなと思いました。 また第2派、第3波が来たとき、また仕事ができなくなるのではないかなという不安で、もう会を辞めようかというようなことが今続いているということが、今日申し上げたかったことです。 それから、もう一つお願いがあるのは、先日、人事課長から、障害者の就労のことについて説明をいただきました。今日は逆に感謝しようかなと思っているのは、今までアクセスの対応ができなかったことに対して、人的対応を含めたアクセス確保ということについて、前へ進めていただいたこと、いわゆる移動に問題がある私たちに一つ対応していただけるということは、例えば公務員、それから常勤、非常勤のチャレンジができるということに対しての前向きなお話が進んでいるということで、今後の世田谷区の仕事について、期待していけるかなと思いました。 とにかく、就労がなければ、年金だけでは生きていけないのは、誰でもが同じ考えだと思います。本当にそのような状況であるために、世田谷のユニバーサル就労ということこそ、出来上がっていけば、前に進められるのではないかなという意味で、私たちも、これからも諦めないで声を出して取り組んでいきたいなと思っています。 以上です、すみません、要望としてください。 部会長 分かりました。コロナの影響は、いろいろな意味で厳しい現実をつくっているのだということが分かりましたし、その中で、世田谷、新しい方向もいろいろ検討してくださっているということなので、では、今の御意見をお聞きして、要望として、行政で受け止めていただければということですが、よろしいですか。 それでは、今御説明いただいた3つについて、ほかに何か御意見おありの委員の方、では、お願いいたします。 委員 お世話になっております。資料1−6の相談支援の【課題2】のセルフプランのところでちょっとお伺いしたいのですが、この部分でセルフプランを尊重したとされています。当然その障害者御本人のエンパワーメントの観点ということで、自己選択を尊重するということはそのとおりだと思うのですが、我々知的障害の団体でして、では、御本人がなかなか、まあ、確かにいろいろな要望があったとしても、本人作成は非常に厳しいと。となると、セルフプランとなると、正直、親がやらざるを得ないということになっています。 私個人というか、親の会としても、やはり知的障害の場合のセルフプランというのは、なかなか本来の形ではないのではないかと。やはり計画相談という事業者で、しっかりいろいろな情報をいただいた上で、地域とつながっていて、我々親、介護者がいなくなってもつながっていっていただきたいということなのですが、現状は、我々のような知的障害の子がいる家族に対しても「相談支援事業者がいないから、お母さん、つくってください」とか、「事業所に相談支援はいないから、もうセルフプランでなければ無理です」と、うちもそうでしたが、正直、ワーカーさんからかなり「そちらでつくれるでしょう」とずっと言われていたり、そういうこともありますので、知的障害の場合は、セルフプランというのは極力避けていただきたいというのが要望なのですが、1つお伺いしたいことは、今、障害者総合支援法の中で、世田谷区は30%前後はセルフプランになっているかと思うのですが、その中で知的障害のセルフプランの率はどのぐらいなのかを、お伺いしたいと思っています。この場で出ればありがたいのですが、出なくても、後日伺いたいので、知的障害のセルフプラン率を、もしよろしければ教えていただきたいというのがまず、最初は意見ですが、次のほうが質問としてお願いしたいと思います。 部会長 ありがとうございました。今、知的障害の方のセルフプランというのがどれくらいかというのはお分かりですか。 障害保健福祉課長 申し訳ありません。今日は資料を持っていませんので、お調べしたいと思います。よろしいでしょうか。 部会長 やはり障害の特性によって、セルフプランというものをどのように捉えるかもいろいろあるかと思いますので、貴重な御意見もありがとうございました。 委員 ややこしいのですが、資料1−4の活躍の場の拡大と、1−6の相談支援、2つに関わる話なのですが、こちらのほうで今、福祉サービスを受けていない、引きこもりがちな、もしかしたら障害かもしれない方への支援ということが言及されているということは、ものすごく画期的なことだと思っていて、ぜひこれは本当に世田谷区で実現してほしいなと願っていることですが、実際にこの、もしかしたら障害が背景にあるかもしれない中高年ひきこもりを、家族支援から本人支援につなげていって、就労まではいかなかったとしても、その日中活動の場を確保するという、この多機関連携のスキームは、多分今まで、どこの区市町村も、きちっと実現されていなかったことだと思うのですね。 なので、要望なのですが、申し訳ないことを要望しますが、次の協議会の席で、どういった支援機関が絡んで、どういったスキームが考えられるのか、そのフローというか、ポンチ図みたいなものが見えて、このようなやり方をしたいというようなことを、何か図式化していただければ、すごく分かりやすいので、ぜひお願いしたいということが1点です。 もう1つ要望ですが、これはすごく難しい課題だと思うのですが、きっとこの保健師さんのアウトリーチなどで、もしうまくいっているケースがあれば、やはりこの事例の積み上げと、そういった事例を私たちが知る、把握するということはとても重要だと思うので、ぜひそういったうまくいった事例にはどういう機関が関係していて、どのようにやればよかったのかというような話を積み上げていって、何かどこかで見られるような状態にしていただけるととてもうれしいです。 部会長 ありがとうございました。やはり障害があるかもしれないと考えられるひきこもりの方についての、世田谷区の対応ですけれども、何か具体的な支援の流れが分かるようなフロー図や事例などの紹介を次回までにという御希望ですので、そのあたりは、また9月までに検討いただけるでしょうか、お願いいたします。 委員 資料1−4の4ページの、せたJOB応援プロジェクトについてちょっとお尋ねしたいと思ったのですが、せたJOBは多様な働き方を模索するということで、私どもは就労継続支援B型の事業所になるのですが、そこに通所されている人にとっては、働いてみたいのだけれども、まだ一歩踏み出せない方にとっては、すごくいい機会だなと思って期待をしているのですが、一方でちょっと気になっているところがあって、実際に今年度起きていることなのですが、10年以上ぶりぐらいにアルバイトにつながった利用者様がいらっしゃって、半年ぐらい通所と併用しながらアルバイトをしていたのですが、アルバイトができているという理由で支給決定が切られてしまったのですね。 アルバイトの日数に限らず、就労継続支援B型の要件としては、アルバイトをしていないというのが条件になるのかな、そういう理由で支給決定が終了してしまって、サービスが受けられなくなってしまっている利用者様が実際にいらっしゃるのですね。 話を戻すと、せたJOBにぜひ参加したいという方が恐らくいらっしゃるのではないかなとは思うのですが、そこら辺のアルバイトができたことで支給決定を切られてしまうのであれば、恐らく、せたJOBに参加することを控えてしまうのではないかなという思いもあって、そこら辺の兼ね合いがどうなっているのかをちょっとお尋ねしたいと思うのですが、いかがでしょうか。 障害者地域生活課長 せたJOBについて、具体例ということでお出しいただいたので、あと給付の関係、どのぐらい使っているか、あと、どんなお仕事をされているかによっても、まだこれは始めたところですので、いろいろなところが出てきますし、また、今、企業のほうの事情が大分変わってきているかなと思うので、様々な事例のところがあるとか、そういった意味で、私、給付との関係のところは承知していなかったので、今のお話は、1つ事例として入れて、この後、展開していくときに頭に入れて、また、御紹介とかを進めるときにも注意していきたいなと思います。 部会長 委員、今の御説明について。 委員 あまりいろいろ言うつもりはないのですが、その時に結構食い下がって、その方は週3日働いていらっしゃる方なのですが、「週3日だから駄目なのですか」みたいな言い方をしたら、「いや、週1でもです、何せアルバイトをしているという事実があると支給決定は出せません」みたいなこと言われてしまって、「週1でもか」ということもあったのですね。 なので、支給決定がどうこうという話というよりは、サービスを使いながら働くというやり方もあってよいのではないかとは思いますし、人によっては、ある程度長期にわたって並走しながら、支援につながりながら、最終的にはサービスの終了まで持っていくというやり方もあるのではないかという思いがあるので、せっかくせたJOBのような、多様な働き方を世田谷区自身が進めていくのであれば、そこら辺も一緒に考えていっていただけると、支援をしている者としてはありがたいなと思っています。 部会長 委員、大事な御意見をありがとうございました。 でも、先ほど委員は、移動についての支援などが保障されながら働き続けるみたいなお話もしてくださいましたし、割と世田谷区の支給決定は、その辺、柔軟にやってくださるように理解をしていたのですが、また今、委員の御報告のあった事例等については、少し検討しながら、やはり働くことに支援が保障されなければならないというところはあるかと思いますので、では、御検討いただいてということでよろしいでしょうか、ありがとうございます。 今までの3つの報告との関連で何かございますか。それでは、すみません、大分時間がオーバーしてしまっているのですが、まだ資料−7、8、9の御説明をいただいておりませんので、お願いいたします。 障害施策推進課長 では、共生社会の御説明をいたします。「はじめに」を見ますと、最初に実態調査で差別や偏見のことも触れております。あと東京オリパラが来年ということになりまして、これに伴っての障害者スポーツですとか、あとはユニバーサルデザイン、あと区立施設の整備なども進めてきております。 あと、御承知のとおり共生社会ホストタウンになっておりますし、その中でも先導的共生社会ホストタウンになっておりますので、こうしたことを踏まえて実現を目指していきたいと思っております。 具体的な課題として、【課題1】の心のバリアフリーでございます。取組み状況は、この間のもろもろのシンポジウムとか、物品助成とかいったことをあげております。また、専門調査員もいますので、活動している内容とか、あと、小学校への手話講師の派遣なども、昨年度はモデルで、今年度から拡大していくということも書いてございます。 あと、文化・芸術活動も大切ですので、若干触れております。 こうしたところを踏まえて、課題については、今申し上げたもろもろのことを充実させていくということがございますが、中でも、ちょっとこれは新しい話ですが、障害のある女性については、障害を理由とする差別もございますし、性に基づく差別という二重の差別を受けているといったことへの配慮も必要ではないかということで書いております。 あとは、法の認知度もさらにアップしていかなければいけませんし、今般の新型コロナウイルスの影響についても、障害者の差別解消、障害理解ということが必要になってきますので、その辺についても触れております。 3ページ目を見ますと、こうしたことを踏まえて、全ての区民の方が、障害のあるなしに関わらず、お互いを尊重し合う共生社会を目指していきたいと思います。 そして、以前の推進協議会でも御提案いただいたと思うのですが、あいサポートという他の自治体の取組がありますので、そんなところも含めて取組みを検討していければと思っておりますし、また、地域障害者相談支援センターさんとか自立支援協議会といったところとも連携を進めていきたいと思っております。 【課題2】です。ユニバーサルデザインのまちづくりですが、啓発や教育を推進してきたこととか、ユニバーサルデザインに基づいて、施設なども整備をしてまいりました。 4ページ目を見ますと、条例を整備していますので、そういった視点を踏まえてユニバーサルデザインの普及を図っていくということでやってきております。 課題としては、繰り返しになってしまいますが、そういったユニバーサルデザインについて普及啓発の必要性、あるいは施設やサインの整備、この辺は検証が必要だといったことを踏まえて、次期計画では、分かりやすく説明した冊子などを使って啓発を進めていくとか、多言語を基本とした分かりやすいサインの普及などにも取り組んでいきたいと考えております。 また、生活環境の整備に関する啓発活動や、ユニバーサル推進事業の実現に向けて取り組んでいくということで掲載しております。 【課題3】、障害者スポーツです。後期の年次計画で定めるスポーツ活動の推進や、交流、機運の醸成といったところを進めてきてございます。 ボッチャなどにも力を入れてきております。 希望丘地域体育館についてもオープンしたところでございます。そんなところを踏まえて、ボッチャの取組みも定着させていきたいということがございますし、あと新規に参加される方を増やすということで区民参加を進めていきたいと書いてございます。 6ページ目になります。スポーツ施設の整備・改修については、ユニバーサルデザインによる環境整備も必要ですし、新型コロナウイルスの感染防止の視点も大切ですので、その辺も含めて取り組んでいきたいと考えております。今申し上げたコロナ感染の拡大を踏まえて、障害者スポーツの推進についても、実施方法などを点検・見直しするということについて触れておりますし、あとスポーツの推進計画についての、それぞれ普及啓発の取組も進めていきたいと思っております。 障害のあるなしにかかわらず、快適な施設の利用できる環境整備に取り組むというところで締めくくりをしております。 これについては以上です。 障害保健福祉課長 資料1−8「サービスの質及び人材の確保」を御覧ください。 課題を見てまいります。まず、サービスの質と人材関係ですが、指導体制の確保と書きました。指導検査は、基本的には東京都がかなりやっているところはあるのですが、東京都とか関係担当課とも連携しながらやっていくということ、それから施設の支援というところからは、検査・監査に至る体制を確立していく必要があると記載してございます。 【課題2】です。第三者評価の受審向上と評価結果の活用です。東京都で第三者評価を受審する際の補助制度を設けていますので、こういった制度を活用しながら受審の促進に取り組んできています。 下のほうへ行きますが、受審して、その結果を検証し、改善し、それを情報公開して、また次に受審するといったサイクルを継続して実施することでサービスの質の向上につなげていくのだと、こんなことを記載しました。 【課題3】です。苦情への対応や事故の予防です。各サービス事業者のほうで様々な苦情があったり、事故もなくはないというところで、事業者からそういう報告が上がってくれば、区役所の関係所管でも共有しながら、しっかりサービスの質の向上に向けて取組みを進めていきますと、そんなことを記載してございます。 次のページ、【課題4】です。施設における支援技術の向上です。まず梅ヶ丘に開設している福祉人材育成・研修センターを活用した研修会の実施を記載しています。 次に、医療的ケアの関係の多職種連携の研修、コーディネーターが行う助言についても記載しています。 それから、区立保健センター専門相談課や発達障害相談・療育センター「げんき」が行う施設等への技術支援とか、あるいは区の職員による巡回訪問とか、こうした取組みにより、支援技術の向上に向けて支援をしていこうと記載してございます。 続いて、方向性を見ていきますと、研修の実施だけではなくて研修費の補助とか、定例的な連携会議、あと障害児のほうも、施設については新任・中堅・施設長といった段階別の研修実施などについても記載しています。 【課題5】です。これからの福祉・介護人材の確保及び育成です。何度か出ております福祉人材育成・研修センターのことを記載してございます。 それから各種研修で、視覚障害の方の同行援護従事者研修、重度訪問介護従事者研修、高次脳機能障害の方の移動支援等とも連携しながら研修を実施していますと記載してございます。 次のページへ行って、その方向性のところですが、これからの人材というところで、小中学生の興味関心を高めるような取組みもしていこうと記載しています。 最後に、区の職員の理解に関する研修をしっかりやっていこうという記載となります。 資料1−8は以上です。 引き続き資料1−9が、乳幼児期支援の連携です。 【課題1】ですが、相談に繋がりやすい体制です。お子さんの障害というか、発達を心配するような状態になってからは、なかなかその発達上の心配を認めづらい保護者さんがいらっしゃるところで、支援が途切れてしまうような現状にあります。 一方、子育ての困難さの要因は、子どもの発達の問題だけではなくて、保護者の養育上の問題とか、家庭環境、複雑な要因が絡み合っていることがあるという現状認識です。 方向性では、今の取組み、身近で敷居が低い機関における、保護者の悩みや不安に寄り添った相談を充実していくということ、それから、その保護者の養育力や家庭・周囲の環境などについて総合的なアセスメントを行っていくということ、そして親の会、当事者会、自助グループやペアレントメンターの活動に対する側面的な支援も行っていこう、こんなことを考えております。【課題2】です。中核的拠点と民間支援です。区立保健センター乳幼児育成相談と「げんき」の2か所が中核的な拠点として機能していくということをまず記載して、民間の支援というような記載になっていますが、各通所施設、事業所のほうに、専門的な相談やスキルアップの取組をしていこうと。それから保護者支援などもやっていくことを考えています。 【課題3】です。多様な機関の連携です。今までのところを見ながらになるのですが、最後のところで、区の乳幼児期支援に関わる関係機関が集まる連絡会をこれからやりながら強化を図っていこうではないか、それから今出てきた区立の両センター、2つの中核的なセンターと民間の施設等の集まる連絡会もやっていこうと記載しております。 資料は以上になります。 部会長 ありがとうございました。今、共生社会、サービスの質と人材の確保、乳幼児期支援の連携ということで御説明をいただきましたが、御質問、御意見がある委員の方、お願いします。 委員 大きく分けて2つ御質問があります。まず1点は資料1−7、世田谷区としての小学校の4年生に手話を普及する活動をさせていただいて、ありがとうございます。今後、聞こえる子どもたちの、聾?者を理解する人を増やしたい、増えていくという期待がとてもあります。 1つ少し気になっていることがあります。資料1−1から1−6、それぞれ全て聞こえない人の課題があります。でも、なかなか区の窓口に提出できないような事例がたくさんあります。例えば、聾?者の仕事が様々ありますが、仕事だけでは生活ができない。生活保護をもらっているような方たちもいる。どのようにもっと変えていけばよいかという、その面も課題があります。なかなか区にそういうことを提出できない状況があります。 なぜそういう問題を出せないかというと、コミュニケーションに壁があるという面もあります。例えば、世田谷区長の記者会見などについて、手話通訳は今までついていませんでした。聞こえない人は何を言っているか分からないままということがありました。 広報広聴課に伝えたところ、「日本語の文を後で字幕としてつけるから、それで解決できませんか」というお話でした。でも、手話という言語と日本語は別です。日本語がなかなか文字で理解できないような、聞こえない人もたくさんいます。その部分をきちんと分かった上で、手話と日本語、どちらも必要ということ、それをもっともっと理解していただきたいなと思っています。 今回、区長の記者会見に手話通訳がつくようになりました。改めてそのことについて皆様にお礼申し上げます。 資料1−8以降ですが、研修の部分について、保健福祉課の職員について、障害の理解に関する研修をより深めていくというような内容が載っていますね。具体的に聞こえない人、また見えない方、様々な障害に対してどのように研修、勉強していくのかについて、当事者団体と情報交換をやって進めてもらえると大変ありがたいなと思います。 以上2点です。 部会長 ありがとうございました。 そうしましたらば、1点目は手話情報保障がまだ十分でないところを整備していただきたいということと、2点目が、研修の中に聴覚障害の方の手話の必要性というようなところをきちんと位置づけてほしいということで、これも行政のほうに受け止めていただいてということでよろしいでしょうか。ありがとうございました。 委員 すみません、研修についてですが、聞こえない人だけではなくて、障害者それぞれ別に問題がありますので、その研修をするということがあったときに、それぞれの当事者団体は、情報交換をしながら進めてもらえればありがたいということです。 部会長 貴重な提案をありがとうございました。 ほかに何か御発言おありの委員はいらっしゃいますか。 委員 すみません、ここで質問するべきかどうか、ためらっているのですが、最後のほうの、この厚い方にいっぱい書いてあったので、そちらで言うべきかとも思いましたが、研修のところで高次脳機能障害に関して、移動支援の従事者についての研修は明記されているのですが、失語症者の方の会話パートナーという部分の研修について全然載っていないのです。そして、さっきの資料1−5の後ろに、その他の研修で、高次脳機能障害者移動支援従事者養成研修とはあるけれども、会話パートナーに関しては一切載っていません。そっちも、総合福祉センターがなくなった後もやります、それはちゃんと引き続きやりますと明言されていたにもかかわらず、会話パートナーという言葉がなくなってしまいました。後から出てくるのが、意思疎通支援従事者で、それは東京都が養成しているものです。その方たちをどう活用するかということはやりますよと書いてあるのですが、もう随分前から世田谷独自でやっている会話パートナーの養成はどこへ行ってしまったのでしょうか。 障害施策推進課長 御質問ありがとうございます。後ほど説明もやらせていただくことですが、分厚い冊子のほうだと56ページの、まさにトップのほうに失語症パートナーの養成という項目を載せておりまして、「失語症に対する意思疎通支援の充実に向け、取組みを進めていきます」と書いてあるのですが、実は失語症の方は、移動支援、外出支援ということで、おっしゃったとおり東京都さんの支援をいただきながら、世田谷区としても、今はまだコロナの動きがありますので、すぐにはやっていないのですが、これから広報をして、後半に向けて、会話パートナーを使ったり、そういった失語症の外出支援のサポートをする予定にしてございます。その辺については、また、そうですね、ホームページになってしまうかもしれませんが、御案内をしたいと思いますので、区としても失語症に対しての意思疎通支援、外出支援について進めていきたいと思っております。 委員 外出支援ということは分かるのですが、外出支援ではなくて、失語症会話パートナーという人たちを養成している、養成の人材育成の部分は残るのですね。どこにも書かれていないけれども、残るのですね。それを確認したいのです。 障害施策推進課長 おっしゃることは分かりますので、やっていきますので、また個別に御相談させていただきたいと思います。ありがとうございます。 部会長 では、お願いをいたします。 ほかに何か。どうぞ、では〇〇委員。 委員 まず、人材の育成のほうで、4ページのこれからの課題で、これから重度訪問とか、移動支援とかの従事者を増やしていくということですが、研修をやるだけでなくて、ちゃんとその方々が仕事に就いてくれるかというか、その辺のちゃんとしたフォローアップもぜひしていただいて、ちゃんと皆さんが移動支援とか、ヘルパーさんがたくさんいて、ちゃんと地域の中で生活ができるように、研修をやるだけではなくて、その方々がちゃんと仕事をしてもらえるように、その辺のフォローアップもしていただきたいと思います。 あと、最後の子どもの、資料1−9で、今年の4月から区立の児童相談所ができたので、区立の児童相談所も協力して、ほかの保健センターと、発達障害相談・療育センターと、児童相談所も入って、三つどもえでやっていったら、もっと良くなるのではないかとちょっと思いました。 部会長 ありがとうございます。そうしましたら、研修した方がきちんと活動できるような支援と、児童相談所との連携みたいなところを御提案いただいたということで、よろしいですか、すみません。 あと、〇〇委員も今、手を挙げてくださいました。 委員 最初の点は〇〇さんと同じです、フォローアップをお願いしたいと思います。 それから、ちょっとお聞きしたいのですが、資料2ですが、74ページの真ん中で、D配食サービスの実施ということですが、これは民間の配食サービスですか、区の配食サービスですか。たしか区の配食サービスは今年で終わりになったと思うのですが……。 障害施策推進課長 配食は、まだ続けておりますけれども。 委員 続けていますか。 障害施策推進課長 はい。 委員 そうですか、すみません。 障害施策推進課長 高齢のほうですか。 委員 高齢のほうは終わりですよね。 障害施策推進課長 障害は特に触っていないというか……。 委員 分かりました、ありがとうございます。 部会長 ありがとうございました。 そして今、資料2についての御質問もあったのですが、申し訳ありません、進行がまずくて、この後、資料2についての御説明をしていただいて質疑を受ける予定になっているのですが、ちょっとすみません、時間がかなり遅れての進行になってしまったので、ポイントだけ資料2の御説明をいただいて、もし質問等ございましたらば、直接事務局にお問合せをいただくことにさせていただけたらと思うのですが、申し訳ございません。 では、資料2の御説明を、事務局、お願いしてよろしいでしょうか。 障害施策推進課長 では、ちょっとお時間をいただいて、ざっと御説明して、後ほどございましたら、別途、御意見等を承りたいと思います。 それでは、めくっていただいて、目次を見ますと、全体で第1章から第7章になります。1章では、計画の策定についてということで、基本的な項目をまとめてございます。第2章では、実施状況の評価で、これで体系に基づいて計画の実施と評価、課題を整理してございます。 次ページを見ますと、第3章ですが、計画の基本的な考え方ということで、基本理念や施策展開の考え方、目標、目標達成のための重点的な取組みということでお示ししてございます。第4章が施策の取組みで、個別具体のお話をしております。 めくって第5章では、計画の推進体制、第6章は、計画策定の経過、第7章では、資料編となってございます。 ちょっと内容を具体に御説明させていただくと、2ページ目を見ると、背景です。法制度の内容を書いておりまして、共生社会の法制度の関係のお示ししてございます。 4ページでは障害福祉サービス等の国が示している成果目標もお示ししています。 5から9ページには、計画の位置付けとかいった基本的な項目を載せてございます。 11ページには第2章の実施状況と評価で、12から45ページに平成30年度、令和元年度の《実施状況》、《評価》、課題を載せてございます。 これは2月に一度報告をさせていただいてございます。 47ページになりますと第3章、計画の基本的な考え方で、48ページを見ると基本的な理念です。障害のある方云々という文言が書いてございますが、基本的には今までの考え方を踏襲し、少し支え合いというニュアンスを含めて記載してございます。 4月の推進協でもお示ししていますが、お互いを尊重して、人格や個性を尊重して、地域で支え合うことが大切だと思っております、そんなことを書いてございます。 49ページに参りますと、施策の展開で、共生社会の実現に向けた法改正などもございましたので、その辺を踏まえて書いております。 50ページになりますと、やはり共生社会の取組み、そして地域包括の関係を項目として書いてございます。 51ページが、計画目標、52ページが体系で、大項目と中項目となります。 53ページは、資料1−1から資料1−9という今ほどの重点的な取組みを整理した項目となっております。 資料1で先ほど御説明しておりますが、この辺をどういった形で整理するのがよいか、また事務局でも、なるべく分かりやすくお示ししたいと思います。 55ページに参りますと施策の取組みで、56ページ以降、事細かに書いております。地域の支えあいということでも書いておりますし、59ページに参りますと障害者差別の解消で、先ほども重点で、あいサポートなどと申し上げました。 61、62ページに参りますと、災害対策の関係で、福祉避難所の体制強化に触れてございます。 2の医療と福祉の連携・健康づくりでは、医療、福祉、保健が連携した要配慮児の早期発見とかも載せておりますし、66ページに参りますと、住まいの確保、生活環境の整備ということで居住支援を掲載しております。 68ページに参りますと、活躍の場の拡大ということで、資料1−4の内容と整合をとっているというところがございます。 71ページになりますと、5で相談・地域生活支援の充実で、相談支援の充実とか、早期支援の推進、あるいは在宅生活の支援ということで項目を掲載してございます。 飛んで6の教育・保育の充実なども掲載しておりますし、教育・保育の充実では、受入れ体制の充実とか余暇活動の支援、あるいはスポーツ、文化・芸術、生涯学習の支援などについても掲載してございます。 79ページに参りますと、7、サービスの質、人材の確保も掲載してございます。これは先ほどの1−8と整合をとっているところでもございます。 81ページになりますと、障害福祉サービス事業等の運営で、サービス量と国が定めた成果目標を記載することになりますが、これについては、まだ予算との関係もございますので、9月に実績を整理した資料、11月には量の計算になろうかと思いますので、これは別途お示ししたいと考えております。 第5章が計画の推進、第6章、計画策定の経過、第7章が資料編となります。 以上、雑駁ですが、そういった内容でございます。 部会長 駆け足の報告をさせてしまって恐縮です。いろいろ御意見おありの委員の方もいらっしゃるかと思うのですが、すみません、このプランについては、また次回も検討いただきますので、御質問等おありの場合は事務局に提出をしていただいてということでお願いをいたします。 そして、資料3、施設の整備について、世田谷区は、非常に熱心に検討してくださっていますので、これも事務局にポイントの御紹介をお願いしてよろしいでしょうか。 障害者地域生活課長 それでは、資料3を説明させていただきます。こちらは障害者施設整備等に係る基本方針の策定の考え方(答申案)とございます。これは昨年度で諮問を地域保健福祉審議会、そこからこの推進協にさせていただいていまして、その検討の結果を次回、7月17日の地域保健福祉審議会で答申をいただくという予定にしていますので、その案になります。 冊子の形態になっておりますが、こちらも先ほど資料1−4で説明した、前回までのこの策定に向けたまとめ方、A3判の資料を文章化した形、それから、それぞれの所要量を調査した結果を入れていることになります。 1ページが今回のこの方針を策定している目的、これまでの取組みと検討を要する課題、2ページの真ん中に(2)検討を要する課題ということで、@、A、B、Cという4つが課題ですとまとめております。 これについては先ほどお話しした重点にも同じように掲げて説明をしてございます。 この基本方針の期間の向こう10年間の中身、そして、これは審議会からの答申でいただきますので、この後、区のほうで、区のほかの施設整備に関するような計画と整合を図っていくという段取りになります。 3ページが、それぞれの施設所要量の確保で、所要量の想定というところで、まず生活介護のところは今までお示ししているものと変わりはございません。特別支援学校の卒業の見込みから10年間の量を想定しています。 そして、こちらについての整備の方針も、先ほどお話をした小規模・分散化による施設の整備、それから現状、定員を上回る利用者を受け入れていますが、これについても、当分この対応を継続することはやむを得ないということですが、人数としては平成30年度の受入れの範囲内ということを考えております。 めくって、Bの具体的方策、どのように整備をしていくかですが、分散化による施設の整備のところは、既存の施設をまず有効活用しようということで、主にこちらは区立施設の役割について書いております。区立施設については、様々出てくる所要量とか、多様なニーズに応じていくということで、現在の施設の状況等を検証して、改修とかスペースの有効活用を図っていって、定員の拡充とか事業の追加、また事業の見直し、機能転換等含めて行っていくということで、区立施設の役割を存続していくということ。 それから、区立施設だけではこの所要量が確保できないので、既存の民間施設、上記以外の既存施設についても、もちろん施設の運営者の意向を伺いながら、その施設についても検討して、同様に検討をしたいということ。 それから、公有地の活用の際も、障害以外の部分との複合化を検討するということがあります。 新規の施設については、公有地の活用を中心に書いております。追加した部分としては、場所についても、福祉避難所の役割を担うということも踏まえて、土砂災害警戒区域などに入らないような立地を十分考えていくことと、人材の確保も併せてやっていくということです。 5ページ、同じく定員を超えた利用、先ほどの部分です。 それから、施設利用者の移行ということで、これは就労移行施設の中での移行、それから先ほどお話があった多様な働き方への移行ということ、それから介護保険のほうへの移行、これらを併せてまとめてございます。 (2)の課題として、医療的ケアを含む重度障害者への対応で、こちらについては医療的ケアが必要な方々の想定ということで、特別支援学校の卒業生の方60人程度、既存の施設の方は最大100人程度で、調査の結果から出てきておりますが、実際この数字をそのまま引いて施設整備をするかについては難しい数字かなと考えております。 これらの身近な地域における受入れのための環境の整備ということで、今こういった医療ケアを含む実態の把握と、当面、この医療的ケアのノウハウの蓄積を図っていくということで、区立の三宿つくしんぼホーム等、既存の受入れをしている施設等での受入れを進めていく、そのための人材の確保をしていくということ、こちらを基本的な方向として考えています。 そして、この所要量のところからは、既存の施設だけでは難しいので、新たに1か所程度、医療的ケアを含む重度の障害者対応施設を整備する必要があろうと書いております。 また、そういう新規の施設が整備されるまでの間は、既存の施設でのノウハウを広く継承していくということで、継承して、それを実行していくためのハード面、人員面の環境整備もしていく必要があると書いております。 次の7ページはグループホームの整備です。こちらも所要量について調査をした結果が書かれております。現在すぐグループホームが必要ということではないので、必要と見込まれる最大の所要量と考えております。こちらも整備をする数を実際にはどのように計画化していくかは今後の検討になろうかと思います。 パターンを3つに分けています。パターンの@が中軽度のグループホームが必要とされる方、身の回りのことは一定程度できる方が最大195人、パターンA、重度者向けのグループホームで、身の回りの支援が必要ですが、グループホームの中での支援は不要だという方については、最大233人、めくって、重度の方で、身の回りのことの支援、並びにグループホーム内での支援が必要という方が65人というものが最大の数字ということで捉えてございます。 こちらの数字を踏まえて、これから整備をしていく方針としては、グループホームをつくるに当たっては、地域にある地域資源との連携を考えていくこと、中軽度のグループホームの整備については、これまでもそうでしたが、民間事業者の整備促進を図っていく。 重度については、日中サービス支援型グループホーム等を含めた施策を練っていくということを考えています。 具体的な方策については、所要量の見込み、整備目標の設定を地域ごとに行っていくことと、中軽度のグループホームの民間活用の手法、それから9ページの重度障害者の方のグループホームの整備、こちらは、現在、整備費補助を出しておりますが、実績が上がっていないということがありますので、どういった補助が有効なのかについても見直しを図っていく予定にしてございます。 (4)は障害特性に応じた日中活動の場の整理で、既存の施設、グループホームとか通所施設に限らず、定期的な通所が困難な精神障害の方等、それぞれ障害の特性に応じたいろいろな場が必要だろうということでの整理が必要ということです。 こちらは、既存の施設からの転換とか、既存の施設への機能の追加、それから日中活動の場ということで、各地域の方々、それから地域に現在あるような施設、また、社会福祉協議会の事業との連携等、様々いろいろなライフスタイルに合わせた、それぞれの地域に合わせた活動の場の展開が必要になると考えています。 そして、今後こちらを答申としていただいた後、区で整備方針、目標スケジュール等を作成して、この前にお話をした計画と併せてお示ししていきたいと考えております。 その後ろは資料編になっておりますので、御覧いただければと思います。 説明は以上でございます。 部会長 ありがとうございました。本当に丁寧な検討をしていただいていますので、御意見、御質問おありの委員はいらっしゃるかと思うのですが、申し訳ございません、事務局に直接に提出していただくようお願いをしたいと思います。 すみません、では最後のところで、その他、今後の予定について御報告をいただきたいと思います。 障害施策推進課長 次回の予定ですが、9月4日金曜日午後7時から予定してございます。会場は、また御案内いたします。 あと、9月29日火曜の午後6時ですが、成城ホールでシンポジウムを予定してございますので、こちらも御案内はまた別途したいと思います。 先ほど部会長さんがおっしゃったように、御質問、御意見等ございましたら、別紙がございますので、ぜひお寄せください。 最後に、会議の議事録については、事務局で作成しておりますので、また皆様方に御確認をさせていただきたいと思っております。以上でございます。 部会長 ありがとうございます。進行がまずくて本当に申し訳ございません。発言を御予定の委員の方、いらっしゃったかと思うのですが、もう予定の時間を過ぎておりますので、何かある場合は、先ほどの用紙を活用していただければということでお願いをいたします。長い時間どうもありがとうございました。お疲れさまでした。 午後9時9分閉会