せたがやノーマライゼーションプラン 〈わかりやすい版〉 障害があってもなくても“誰もが世田谷で、「自分らしく」暮らし続けられる”ように、 世田谷区が障害のある人や家族、支援する人たちなどと話し合ったり、 考えを聞いて、まとめた計画です。 イエローリボン 平成28年4月1日より「障害者差別解消法」が施行されます。この法律は、障害のある人への差別をなくすことで、障害のある人もない人も共に生きる社会を作ることを目ざしています。このマークは「イエローリボン」といいます。このマークは、日本では、障害者権利条約のシンボルマークとして活用されています。 「どんなに重い障害があっても、その人らしい自立と社会参加が保障され、人としての尊厳が守られ、住み慣れた町で心豊かに、すべての人びとがともに生きる社会づくりをめざす」という意味が込められています。 (日本障害フォーラム作成「イエローリボンパンフレット」より) ヘルプマーク 義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または、妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からないカタガタが、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助がエやすくなるように作成されたマークです。世田谷区が作成している「ヘルプカード」にも使っています。 せたっち ユニバーサルデザイン普及啓発キャラクター はじめに せたがやノーマライゼーションプランってなに? 『せたがやノーマライゼーションプラン』 は 障害があってもなくても、“誰もが世田谷で、「自分らしく」暮らし続けられる”ように世田谷区が、障害のある人や家族、支援する人たちなどと話し合ったり、考えを聞いて、まとめた計画です。 福祉サービス(みなさんが使えるサービス)をより良くする 健康に暮らす 住みやすく、交通機関が利用しやすいまちにする 働きやすい 学校に通いやすくする、スポーツや趣味を楽しむ 情報を手に入れやすい 自分の考えや気持ちを役所に伝えやすくする 安全に暮らせる 差別をなくし、生きやすい権利を守っていく これらのために世田谷区役所がやっていくこと、目指していくことをまとめました。 その1 「せたがやノーマライゼーションプラン 6年間」で目指すこと  平成27年度(2015年度)から平成32年度(2020年度)までの6年間で世田谷区役所がやっていくこと、目指していくことを9つにまとめました。 (1)地域での生活を支えるために 世田谷区で暮らすために必要な、福祉サービスを用意します。 入所施設などにいる人が、施設から出て世田谷区で暮らせるようにします。 学校を卒業したあとに通える施設を増やします。 古い施設は順番に直していきます。 福祉サービスの内容がより良くなるように、内容の点検をして、広く皆さんに知らせます。 (2)健康に暮らすために 健康診断を受けやすくしたり、スポーツの教室などを行い、病気やけがを防ぎます。 デイケアや訓練をして、こころや体の状態をより良くしていくことができるようにします。身近な地域で病院や歯医者に通うことができるようにします。 お医者さんや看護師さん、病院も一緒に、障害のある人やその家族を支えていきます。 家族が、子どもの生まれる前や赤ちゃんのころから、障害について心配なことが相談できるようにします。 (3)住みやすい、乗り物に乗りやすいまちにする 障害が重くても、家族と一緒でなくても、世田谷で暮らせるようにグループホームを増やします。住みやすい家を増やしたり、家を借りやすくなるようにします。 「ユニバーサルデザイン」の考え方を広めて、誰もが安心して暮らし続けられるまちをつくります。 バスの路線を増やしたり、タクシーを使いやすくして、出かける手助けをします。 (4)働きやすくするために 仲間を作る、相談しやすい場を作る、など、いろいろな手助けを組み合わせて、障害のある人が働くことを応援します。 働きやすくするための訓練や、ジョブコーチなどを受けられるようにします。 仕事をやめた人や、働く会社を変えたい人の相談にのります。 いろいろな障害のある人が働きやすくなるようにします。 会社や役所などで、働く場所が増えるようにします。 作業所の製品がたくさん売れたり、作業が増えて、工賃があがるようにします。 働きやすくすることとあわせて、福祉手当や障害年金など、生活のために必要なお金を受け取れるようにします。 (5)学校に通いやすくしたり、又スポーツや趣味を楽しむために 子供が小さい頃から、家族が障害について相談したり、仲間づくりができるようにします。 必要な支援を受けながら、保育園や幼稚園に通えるようにします。 支援をする人や先生たちが、障害のことや、子どもたちへの関わり方、教え方を学べるようにします。 一人ひとりにあった教育を受けられるようにします。 障害のあるなしに関係なく、十分な教育を一緒に受けられるようにします。 スポーツや芸術活動(絵を描く、演奏を聴くなど)を、それぞれの人が楽しめるように、施設を整えたり、仲間づくりを応援します。 (6)情報を手に入れやすくするために 障害があることで話すことや書くことが難しいときに、手助けする人を増やしたり、仕組みを整えます。 みなさんが情報を集めやすくするための、パソコンなどの機器を用意したり、練習ができる場所をつくります。 区役所からのお知らせは、みなさんにも分かりやすいようにします。 (7)自分の考えや気持ちを役所に伝えるために 区役所の職員は、障害のことを勉強して、理解して、手助けをしたり、区民に向けたお知らせを作ることに活かします。 区役所での申し込みや手続き、選挙での投票ができるように、必要な手助けをします。 区役所の仕事や福祉についての意見を伝えやすくするために支援します。 (8)安全に暮らすために 障害のある人が、いろいろ困ったことを相談できるようにします。 相談を受けた人や福祉サービスを提供する人たちが、皆さんのことをよく知り、協力して助けられるようにします。 福祉の仕事をする人が、障害のことやサービスのことをよく知って働けるようにします。 障害のある人の家族やきょうだいのことを応援します。 近くに住んでいる人たちが知り合いになり、皆さんが困っていないか見守って、助ける仕組みを広げます。 いらないものを無理に買わされたり、悪い人にだまされないようにします。 皆さんが安全に暮らせるよう、地震や台風などの災害に備えます。 地震や台風などの災害がおきたとき、皆さんが困らないようにします。 (9)差別をなくし、生きやすい権利を守るために 障害のある人もない人も、みんながお互いのことを大切にする社会を目指します。 障害を理由とした差別や虐待(無視やいじめなど)をなくしていきます。 障害を理由とする差別をなくし、もめ事を解決する仕組みを整えます。 自分で決めることが難しい人の手助けをする仕組みをより良くします。 その2 3年間でとくに取り組むこと 平成27年度(2015年度)から平成29年度(2017年度)までの3年間は、とくに3つのことに取り組みます。 (1)サービスを使うための相談をしやすくする (2)施設や病院ではなく、世田谷で暮らせるように、住む場所や手助けの仕組みを整える (3)生まれて、育ち、年をとっていくとき、いつでも通ったり、勉強したり、また活動できる場所で受け入れる準備ができるようにする この3つの取り組みのために、「数の目標」をつくりました。 数の目標 平成26年3月現在、入所施設で暮らしている人は、439人います。 平成27年度からの3年間で、このうち30人が、自分の家やグループホームなどで暮らせるようにする 平成27年度からの3年間で、入所施設に入る人も、入所施設から出る人もいるけれど、入所施設で暮らす人が、439人より増えないようにする 平成27年度からの3年間で、世田谷で暮らしていくための仕組みを整える 相談する場所、住む場所、福祉の仕事をする人が勉強できる仕組み、福祉の仕事をする人たちがお互いに協力できる仕組みを世田谷のなかにそろえる 平成29年度の1年間には 130人が、就職する 205人が、就職にむけて活動する「就労移行支援事業所」に通う 30%以上の人が就職できる「就労移行支援事業所」が、全体の半分以上になる この「数の目標」を達成するために平成27年度(2015年度)から平成29年度(2017年度)までの3年間で福祉サービス、昼間に通う施設やグループホームなどがどのくらい必要かを考え、それぞれ目指すカズを決めました。 その3 計画を実現するための仕組み 立てた目標については、1年に1回以上、どのくらいできたかを調べて「世田谷区障害者施策推進協議会」という会議に報告します。どうしたらうまくいくかを話し合い、世田谷区が目標に向かって取り組みます。 福祉に関わる人や地域の人たちがあつまって、話し合いをする「世田谷区自立支援協議会」という会もあります。この会議にも報告して、意見を出してもらい、世田谷区が目標に向かって取り組みます。 その4 暮らしの中のサービス ホームヘルプ・重度訪問介護 家にヘルパーさんが来て、ごはんやおふろなどの、身のまわりのお手伝いをします。 ガイドヘルプ・移動支援・行動援護 外出の手助けをします。 通所施設 ものをつくる、体の訓練をする、就職したい人が訓練や練習をするなど、いろいろな施設があります。 ショートステイ 家族が用事があるときなど、少しの間、家から離れて暮らします。 グループホーム 少人数で一緒に住んで、手助けを受けながら暮らします。 入所施設 施設で、生活全体の手助けを受けながら暮らします。 相談支援 福祉サービスを使うための計画を立て、うまくいくか見守ります。困ったときの相談を受けて、うまくいく方法を一緒に考えます。 施設から出て暮らしたい人の相談に乗ります。 その5 おわりに 平成27年4月1日現在、世田谷区の人口は877,833人です。身体障害者手帳を持っている人は 20,162人、愛の手帳(知的障害者の手帳)を持っている人は 4,081人、精神障害者保健福祉手帳を持っている人は 4,485人、難病で、病院に払うお金の補助を受けている人は7,633人です。ほかにも障害があって、手助けを必要としている人たちがいます。 障害があってもなくても“誰もが世田谷で、「自分らしく」暮らし続けられる”ように区役所の人、福祉の仕事をする人、商店街の人、お医者さん、看護師さん、学校の先生、家族、そしてみなさんと一緒に考え、相談して取り組んでいきます。 平成28年1月 発行 編集・発行 世田谷区役所 障害福祉担当部 障害施策推進課 計画担当 〒154-8504 東京都世田谷区世田谷4‐21‐27 〈電話〉03-5432-2424 〈ファックス〉03-5432-3021 〈ホームページ〉http://www.city.setagaya.lg.jp/ 広報印刷物登録番号 ナンバー1332 協力 「チームすまいる」 (世田谷区役所で働く、障害のある職員のチーム) 音声コード 目の不自由な方などへの情報提供に役立てられている音声コードを採用しています。左のコードを専用の読取り機が音声に変換し、内容を読み上げます。 1