別紙2 世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例      案・素案 対照表 音声版 目次 案 ぜんぶん 第1章 総則(第1条から第8条) 第2章 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消のための施策(第9条から第12条) 第3章 安心して暮らし続けることができる地域づくり並びに参加及び活躍の場の拡大のための施策(第13条から第20条) 第4章 情報コミュニケーションの推進のための施策(第21条・第22条) 附則 素案 目次 ぜんぶん 第1章 総則(第1条から第8条) 第2章 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消等のための施策(第9条から第11条) 第3章 安心して暮らし続けられる地域づくり及び活躍の場の拡大のための施策(第12条から第19条) 第4章 情報コミュニケーションの推進のための施策(第20条・第21条) ぜんぶん 主な変更点 ぜんぶんを追加、インクルーシブに関する記載 案   障害者の権利に関する条約が、平成18年12月に第61回国際連合総会で採択され、平成20年5月に発効しました。国は、この条約の「障害が、機能障害を有する者とこれらの者に対する態度及び環境による障壁との間の相互作用であって、これらの者が他の者との平等を基礎として社会に完全かつ効果的に参加することを妨げるものによって生ずる」という障害の社会モデルの考え方、「言語とは、音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう」という考え方、「自己の人生を選択し、コントロールする自由をもって、自立した生活を営み、地域社会に受け入れられること」をいう「自立した生活及び地域社会への包容」の考え方等を基に、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律及び障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律をはじめとした法制度の整備等を行ってきました。さらに、平成27年9月の国連持続可能な開発サミットにおいて、あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進することをはじめとした持続可能な開発目標(SDGs)が採択されました。 国際社会の目標として、誰も置き去りにしない社会、いわゆる、インクルーシブ社会の実現が求められています。  世田谷区では、せたがやノーマライゼーションプランに基づき、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消等のための施策に計画的に取り組んできました。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を障害に対する理解を促進する大きな機会と捉え、国から先導的共生社会ホストタウンの認定を受けて「ユニバーサルデザインのまちづくり」、「パラスポーツの推進」及び「心のバリアフリー」を柱とする様々な取組を推進してきました。  しかし、障害者等を取り巻く現状においては、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消、安心して暮らし続けることができる地域づくり、参加及び活躍の場の拡大並びに情報コミュニケーションの保障のより一層の推進といった課題があります。  世田谷区は、これらの課題の解決に必要な施策を総合的に講じ、心身の機能に障害のある区民のみならず、様々な状況及び状態にある区民が多様性を尊重し、価値観を相互に認め合い、安心して暮らし続けることができる地域共生社会を実現するために、この条例を制定します。 素案 ぜんぶん 省略 第1章 総則 案 第1条 目的 この条例は、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消、安心して暮らし続けることができる地域づくり、参加及び活躍の場の拡大並びに情報コミュニケーションの推進に関する基本的な事項を定めることにより、地域共生社会の実現に寄与することを目的とする。 素案 第1条 目的 この条例は、障害に対する理解の促進、障害に対する差別の解消その他の地域共生社会の推進に関し、基本となる理念を定め、区の責務、事業者及び区民の役割に関する事項を明らかにするとともに、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消、安心して暮らし続けられる地域づくり、活躍の場の拡大及び情報コミュニケーションの推進に関する施策の基本的な事項を定めることにより、心身の機能に障害のある区民のみならず、様々な状況や状態の区民が互いの多様性を尊重し、異なる価値観を認め合い、暮らし続けられる地域共生社会の実現に寄与することを目的とする。 第2条  主な変更点 定義の見直し 案 第2条 定義 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1 障害 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害及び高次脳機能障害を含む。)、難病その他の心身の機能の障害をいう。 2 地域共生社会 障害のある区民その他の様々な状況及び状態にある区民が多様性を尊重し、価値観を相互に認め合い、地域において共に生きる社会をいう。 3 社会的障壁 障害のある者又は障害のある者に当たらない者であって日常生活若しくは社会生活の様々な場面において支援を必要とする状態にあるものにとって、日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他のものをいう。 4 障害者 障害のある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。 5 障害者等 障害者及び障害者に当たらない者であって日常生活又は社会生活の様々な場面において支援を必要とする状態にあるものをいう。 6 障害に対する理解 障害及び障害者についての誤解、障害者に対する偏見等を解消し、障害者、その家族等の心情に配慮することをいう。 7 障害の社会モデルの考え方 障害者が日常生活又は社会生活において受ける制限は、障害のみに起因するのではなく、社会的障壁とあいたいすることによって生ずるという考え方をいう。 8 区民 区内にきょしょ、勤務先又は通学先がある者をいう。 9 事業者 区内において事業活動を行う個人、法人又は団体をいう。 10 障害者団体 障害者、その家族又は支援者により構成された団体をいう。 11 意思疎通等の手段 手話、要約筆記、点字、音声、筆談、代読代筆、音声コード、拡大文字、しょくしゅわ、ゆびてんじ、指文字、ひらがな表記、サイン、写真、図画その他の障害者等が情報を取得し、若しくは利用し、又は他人との意思疎通を図るための手段をいう。 12 情報コミュニケーション 意思疎通等の手段により、円滑に情報を取得し、若しくは利用し、又は意思疎通を図ることをいう。 素案 第2条 定義 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 1 地域共生社会 心身の機能に障害のある区民のみならず、様々な状況や状態の区民が互いの多様性を尊重し、異なる価値観を認め合い、暮らし続けられる社会をいう。 2 障害 身体障害、知的障害、精神障害(発達障害や高次脳機能障害を含む。)、難病その他の心身の機能の障害をいう。 3 障害者 障害のある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。 4 障害者等 障害者をはじめ、日常生活又は社会生活の様々な場面において支援を必要とする状態にある者をいう。 5 社会的障壁 障害がある者にとって日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。 6 区民 区内にきょしょ、勤務先又は通学先がある者をいう。 7 事業者 区内において事業活動を行う個人、法人又は団体をいう。ただし、障害を理由とする差別の解消に関しては、国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。 8 障害者団体 障害者、その家族又は支援者により構成された非営利の団体をいう。 9 言語 音声言語及び手話その他の形態の非音声言語をいう。 10 意思疎通等のための手段 手話、要約筆記、点字、音声、筆談、代読代筆、音声コード、拡大文字、しょくしゅわ、ゆびてんじ、指文字、ひらがな表記、サイン、写真、絵図その他の障害者等が情報を取得し若しくは利用し、その意思を表示し、又は他人との意思疎通を図るための手段をいう。 11 情報コミュニケーション 意思疎通等のための手段により、円滑に情報を取得・利用し、意思表示や意思疎通を図ることをいう。 12 親なき後 障害者等と日常生活を共にしながら、障害者等に対して、身辺の介護、意思疎通の支援、財産管理の支援等を行っている家族が、疾病、事故、死去等により、それらの支援等をできなくなった状況をいう。 13 インクルーシブ教育 障害のあるものと障害のないものが共に学ぶ仕組みであり、障害のある者が教育制度一般から排除されないこと、自己の生活する地域において初等中等教育の機会が与えられること及び個人に必要な合理的配慮が提供されることをいう。 第3条  案 第3条 基本理念 障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の実現に向けた取組の基本理念(以下「基本理念」という。)は、次に掲げるとおりとする。 1 区民は、障害の有無にかかわらず、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されること。 2 区民は、障害を理由とする差別に加えて、性別、性の多様性その他の事由又はこれらが複合した状態に起因して困難な状況に置かれる場合は、その状況に応じた適切な配慮がなされること。 3 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消のために、地域社会は多様な人々により構成されているという基本的認識を基に、全ての区民が多様性を尊重し、価値観を相互に認め合い、並びに障害、障害者及び障害の社会モデルの考え方に関する知識を培うこと。 4 障害者等が意思の形成又は表明のための支援その他の日常生活に必要な支援を受けることに加えて、意思疎通等の手段について選択の機会が確保されることによりその自己決定権が尊重され、自らの意思に基づき個性及び能力を発揮することができる環境の整備を行われること。 素案 第3条 基本理念 障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の推進のための基本理念(以下「基本理念」という。)は、次の各号に掲げるとおりとする。 1 区民は障害の有無にかかわらず、人権及び基本的自由を享有する個人として尊厳が重んじられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されること。また、区民は障害を理由とする差別に加えて、性別及び性の多様性に由来する複合的な要因により困難な状況に置かれる場合は、その状況に応じた適切な配慮がなされること。 2 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消は、障害及び障害者に対する誤解、偏見その他の理解の不足の解消が重要であることに鑑み、多様な人々により地域社会が構成されているという基本認識の下に、全ての区民が多様性を認め合い、障害、障害者及び障害の社会モデルに関する理解を深め、障害者とその家族の気持ちに寄り添うこと。 3 障害者等が意思の形成又は表明のための支援その他必要な支援を受けることに加えて、意思疎通等のための手段について選択の機会が確保されることにより自己決定権が尊重され、自らの意思に基づき個性及び能力を発揮できる環境の整備を行うこと。 4 様々な状況及び状態にある人が、その置かれた状況に応じて個性を活かし、持てる力を最大限に発揮することのできる社会を目指すこと。 第4条 案 第4条 区の責務 区は、基本理念にのっとり、次に掲げる施策を講ずるものとする。 1 区民及び事業者が、障害、障害者及び障害の社会モデルの考え方に関する知識を培うことにより、障害に対する理解を深め、適切に行動するために必要な施策 2 区の職員が、障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消に向けた適切な支援を行うための基礎として、障害及び障害者に関する知識並びに障害の社会モデルの考え方を習得し、障害者、その家族等の心情を汲み取ることができるようになるために必要な施策 3 区の職員が、その事務又は事業を行うに当たり、障害者の障害の特性に応じて丁寧かつ適切な対応を行うために必要な施策 4 障害者ぎゃくたいの防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)の趣旨を踏まえた障害者の虐待の予防及び早期発見のために必要な施策 5 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律の趣旨を踏まえた障害者及びその養護者の支援を行うために必要な施策 6 障害者等が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるために必要な施策 7 障害者等の情報コミュニケーションの推進のために必要な施策 素案 第4条 区の責務 区は基本理念にのっとり、区民及び事業者が、障害、障害者及び障害の社会モデルについての理解を深め、適切に行動するために必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消に向けた支援を適切に行うため、職員が障害及び障害者についての知識を習得し、理解を深めるために必要な施策を講ずるものとする。 3 区は、職員が事務又は事業を行うにあたり、障害の特性に応じて丁寧かつ適切な対応を行うことができる必要な施策を講ずるものとする。 4 区は、障害者ぎゃくたいの防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)の主旨を踏まえ、障害者の虐待の予防及び早期発見のために必要な施策を講ずるものとする。 5 区は、障害者を養護する者に対して支援を行うために必要な施策を講ずるものとする。 6 区は、障害者等が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、必要な施策を講ずるものとする。 7 区は、障害者等の情報コミュニケーションの推進のため、必要な施策を講ずるものとする。 第5条 案 第5条 事業者の役割 事業者は、基本理念を踏まえ、次に掲げる取組を実施するように努めるものとする。 1 その事業活動及び事業所の運営において、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の実現に向けて必要な措置を講ずる取組 2 区が実施する障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の実現に向けた施策に協力する取組 素案 第5条 事業者の役割 事業者は、基本理念を踏まえ、障害、障害者及び障害の社会モデルに関する理解を深めるとともに、その事業活動及び事業所の運営において、障害に対する理解の促進、障害に対する差別の解消その他の地域共生社会の推進に向けた必要な措置を講ずるよう努めるものとする。 2 事業者は、区が実施する障害に対する理解の促進、障害に対する差別の解消その他の地域共生社会の推進のための施策に協力するよう努めるものとする。 第6条 主な変更点 障害者団体の協力内容を整理 案 第6条 区民等の協力 区民は、基本理念を踏まえ、障害、障害者及び障害の社会モデルの考え方に関する知識を培い、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の実現に向けた取組に寄与するよう努めるものとする。 2 障害者団体は、基本理念を踏まえ、障害者及びその家族の生活状況に基づく意見及び要望を把握し、必要に応じてこれらの者を支援する関係機関、区等へこれを伝達するとともに、障害に対する理解の促進、障害を理由とする差別の解消その他の地域共生社会の実現に向けた取組に寄与するよう努めるものとする。 素案 第6条 区民等の協力 区民は、基本理念を踏まえ、障害、障害者及び障害の社会モデルに関する理解を深めるとともに、障害に対する理解の促進、障害に対する差別の解消その他の地域共生社会の推進に寄与するよう努めるものとする。 2 障害者団体は、障害者及び家族の生活状況に基づく意見等を把握し、必要に応じて障害者等を支援する関係機関、区等へ伝えること及び避難時の助け合いの体制づくりその他の災害に備える活動を計画することにより、障害者及び家族の日常生活及び社会生活の充実に努めるものとする。 第7条 案 第7条 障害を理由とする差別の禁止 区及び事業者は、その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)の趣旨を踏まえ、障害を理由として不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。 素案 第7条 障害を理由とする差別の禁止 区及び事業者は、その事務又は事業を行うにあたり、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)の主旨を踏まえ、障害を理由として不当な差別的扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。 第8条 主な変更点 性の多様性について追記 案 第8条 合理的配慮 区及び事業者は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者等から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明(本人による意思の表明が困難な場合には、その家族、介助者その他のコミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行うものを含む。)があった場合において、当該障害者等と建設的な対話を行うよう努めなければならない。 2 区及び事業者は、前項の対話の結果、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者等の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者等の性別等(生物学的な性別、性自認(自己の性についての認識をいう。)及び性的指向(恋愛及び性愛の対象についての指向をいう。)をいう。)、年齢、障害の状態その他の事由又はこれらが複合した状態に起因する社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮(以下「合理的配慮」という。)をしなければならない。 素案 第8条 合理的配慮 区及び事業者は、その事務又は事業を行うにあたり、障害者等から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明(本人による意思の表明が困難な場合には、家族、介助者等コミュニケーションを支援する者が本人を補佐して行う意思の表明を含む。)があった場合において、障害者等と建設的な対話を行い、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者等の権利利益を侵害することとならないよう、障害者等の性別、年齢、障害の状態等に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。 第2章 主な変更点  1 しょうめいの変更 2 第10条を追加  そのため、案の第10条以降、条の番号がずれています。 案 第2章 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消のための施策 素案 第2章 障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消等のための施策 案  第9条 意見聴取 区は、障害に対する理解の促進及び障害を理由とする差別の解消のための施策を講ずるに当たり、障害者及びその家族の意見を聴く機会を設けるものとする。 第10条 普及啓発等 区は、区民及び事業者が障害に対する理解を深めるための普及啓発その他必要な施策を講じるものとする。 素案 第9条 障害に対する理解のための意見聴取及び施策の推進 区は、障害に対する区民及び事業者の理解を深めるにあたり、障害者の意見を聞く機会を設けなければならない。 2 区は、障害に対する区民及び事業者の理解を深めるため、普及啓発及びその他必要な施策を講じなければならない。 案 第11条 教育の推進 区は、区民が障害、障害者及び障害の社会モデルの考え方に関する知識を培い、並びに障害を理由とする差別の解消及び社会的障壁の除去の重要性についての理解を深めるための教育を推進するものとする。 素案 第10条 障害に対する理解及び障害を理由とする差別の解消に向けた教育 区は、区民が障害に対する理解及び障害を理由とする差別の解消についての重要性に対する理解並びに社会的障壁の除去についての重要性に対する理解を深めるための教育を講ずるものとする。 案 第12条 相談対応 主な変更点 相談対応について明確化 区は、障害を理由とする差別及び合理的配慮に関して、区民その他関係者からの相談を受けるための専用の窓口を設けるものとする。 2 区は、前項に規定する相談を受けたときは、その内容に応じて次に掲げる対応をするものとする。 1 その相談に係る事実の確認及び調査を行うこと。 2 その相談に対して必要な助言又は情報提供を行うこと。 3 その相談に係る差別の解消及び合理的配慮の提供を図るため、第1号の事実の確認及び調査の結果を踏まえた合理的配慮等をすべき者への働きかけその他の環境の調整を行うこと。 4 関係機関への通知その他連絡調整を行うこと。 素案 第11条 相談対応 区は、障害者、その家族その他関係者からの障害を理由とする差別に関する相談に的確に応ずるものとする。 2 区は、相談を受けるための専用窓口を設け、相談を受けたときは、内容に応じて次の各号に掲げる対応をするものとする。 1 事実の確認及び調査を行うこと。 2 相談者に対して必要な助言又は情報提供を行うこと。 3 関係機関への通知その他連絡調整を行うこと。 第3章 主な変更点  1 しょうめいの変更 案 第3章 安心して暮らし続けることができる地域づくり並びに参加及び活躍の場の拡大のための施策 素案 第3章 安心して暮らし続けられる地域づくり及び活躍の場の拡大のための施策 案 第13条 地域での交流及び支え合いの推進 区は、障害者等が安心して暮らし続けることができる地域づくりのため、地域住民及び事業者による交流及び支え合いの活動の推進に必要な施策を講ずるものとする。 素案 第12条 地域の支え合い活動の推進 区は、障害者等が安心して暮らし続けられる地域づくりのため、地域住民及び事業者による交流や支え合いの活動の推進に必要な施策を講ずるものとする。 案 第14条 災害時における情報の提供等 区は、障害者等を支援する事業者と連携し、災害時等において避難行動に支援を要する障害者等に、必要な情報の提供及び避難場所での適切な配慮が行われるよう必要な施策を講ずるものとする。 素案 第13条 災害時における情報の提供等 区は、障害者等を支援する事業者及び障害者団体と連携し、災害時において避難行動に支援を要する障害者等に、必要な情報の提供及び避難場所での適切な配慮が行われるよう必要な施策を講ずるものとする。 案 第15条 支援体制の構築等 区は、障害者等が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう、障害者の障害の重度化及び高齢化並びに障害者等の家族その他の支援者による支援を受けることができなくなる事態に対して不安を抱く障害者等及びその支援者への支援を計画的に確保するために必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、障害者の地域生活の継続及び施設での生活から地域での生活への移行に寄与するグループホームその他の住まい、通所施設等の確保のために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第14条 地域で安心して暮らし続けられる支援体制の構築等 区は、障害者の重度化・高齢化や、障害者と暮らす家族の親なき後の不安に対し、障害者や家族に対する支援施策が計画的に確保されるよう、障害者等が住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる支援体制の構築に必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、障害者等の地域生活の継続や施設から地域での生活への移行に寄与するグループホームや通所施設等の施設の確保に必要な施策を講ずるものとする。 案 第16条 医療的ケアに係る支援 区は、国及び東京都と連携し、医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、かくたん吸引その他の厚生労働大臣が定める医療行為をいう。)に対する配慮及びその利用に係る支援が必要な者並びにその家族が心身の状況等に応じて住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる支援体制の構築のために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第15条 医療的ケアへの配慮や支援の必要な者等への適切な支援 区は、国や東京都と連携し、医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引その他の医療行為をいう。)への配慮及び支援の必要な者及びその家族が心身の状況等に応じて住み慣れた地域で安心して暮らし続けられる支援体制の構築に必要な施策を講ずるものとする。 案 第17条 インクルーシブ教育の推進 主な変更点 教育について整理 区は、インクルーシブ教育(障害のある子どもを含む全ての子どもが、一般的な教育制度から排除されずに、それぞれの子どもに必要な合理的配慮の下で、共に学び、共に育つことができる仕組みをいう。)の推進のために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第16条 教育の機会の確保等 区は、障害者等がその年齢及び特性等を踏まえた教育を受けられるよう、教育の機会の確保を図ることその他の必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、インクルーシブ教育の推進のために必要な施策を講ずるものとする。 案 第18条 就労の支援等 区は、障害者等が自身の特性に応じて働くことができる場の創出その他の障害者等の就労を支援するために必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、障害者等の就労を支援する機関と連携し、事業者が障害者等を雇用するに当たり必要となる障害、障害者及び障害の社会モデルの考え方に関する知識を培うことにより、当該事業者が障害に対する理解を深めるために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第17条 就労の支援等 区は、障害者等が自身の特性に応じて働くことができる多様な働く場の創出に努めるとともに、障害者等の就労を支援するための必要な施策を講ずるものとする。 2 区は、障害者等の就労を支援する機関と連携し、事業者が障害者等を雇用するにあたり必要となる障害に対する理解を促進するための必要な施策を講ずるものとする。 案 第19条 参加及び活躍の場の創出等 区は、障害者等が自らの意思に基づき、自身の特性に応じて参加し、及び活躍することができる場の創出及び拡大のために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第18条 地域における参加や活躍の場の拡大 区は、障害者等が自身の特性に応じて参加できる活動の場の創出に努めるとともに、地域における参加や活躍の場の拡大を支援するための必要な施策を講ずるものとする。 案 第20条 文化芸術活動、スポーツ等の機会の創出 区は、障害者等が多様な文化芸術活動、スポーツ等に参加することができる機会の創出その他の障害者等による多様な文化芸術活動、スポーツ等の推進のために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第19条 文化芸術活動やスポーツ等の機会の提供 区は、障害者等が多様な文化芸術活動、スポーツ等に参加できる機会の提供に努めるとともに、障害者等による多様な文化芸術活動、スポーツ等を推進するための必要な施策を講ずるものとする。 第4章 案 第4章 情報コミュニケーションの推進のための施策 素案 第4章 情報コミュニケーションの推進のための施策 案 第21条 意思疎通等の手段の保障等 区は、情報コミュニケーションの推進のため、意思疎通等の手段の保障及び普及啓発その他の障害者等の意思疎通等を促進するために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第20条 意思疎通等のための手段の保障等 区は、情報コミュニケーションの推進のため、意思疎通等の手段の保証及び普及に努めるとともに、障害者等の意思疎通等を促進するための必要な施策を講ずるものとする。 案 第22条 意思疎通等を支援する人材の養成 区は、障害者団体及び関係機関と連携し、障害者等の意思疎通等を支援する者を養成するために必要な施策を講ずるものとする。 素案 第21条 意思疎通を支援する人材の養成 区は、障害者団体や関係機関と連携し、障害者等の意思疎通を支援する者の養成のための必要な施策を講ずるものとする。 附則 この条例は、令和5年1月1日から施行する。