スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について 答申 平成25年9月13日 世田谷区スポーツ推進審議会 目次 諮問   P1 はじめに   P2 第1章スポーツを取り巻く環境   P3 1スポーツを取り巻く環境   P3 (1)スポーツ振興法改正の意義 (2)スポーツ基本法制定後の自治体の動き (3)自治体に求められる役割 2世田谷のスポーツの現状   P4 (1)世田谷のスポーツ振興の変遷 (2)世田谷区スポーツ振興計画とスポーツビジョン21 (3)世田谷のスポーツの担い手「財団」との連携 (4)世田谷のスポーツ振興の展開 第2章世田谷のスポーツの課題   P7 1スポーツにおける社会的課題   P7 (1)社会変化とスポーツの役割の多様化 (2)ライフステージに応じたスポーツ活動の推進 (3)地域スポーツの発展 (4)子どものスポーツ環境と体力低下 2世田谷のスポーツの現状から見えてくる課題   P9 (1)生涯スポーツ @スポーツをする機会・環境の不足 A厳しい財源と人材確保 Bスポーツへの関心の低さと社会での必要性 C中高年・女性へのスポーツに対する啓発 Dスポーツにおける安全確保 Eスポーツに関する情報の発信 (2)地域スポーツ @総合型地域スポーツクラブ A学校と地域スポーツ B地域スポーツの担い手 (3)子どものスポーツ @子どもを取り巻く環境の変化 A子どもたちのスポーツ機会の減少 B子どもの体力の二極化 C教育現場の指導者の育成 D部活動とクラブチームの関係 (4)障害者スポーツ @障害者へのスポーツ機会・環境の提供 A障害者が利用しやすいスポーツ施設の整備 B障害者スポーツを支える人材の育成 Cスポーツを通じた障害者と健常者の交流 第3章世田谷らしいスポーツ環境づくりをめざして   P16 1世田谷らしいスポーツの展開にあたって   P16 2人にやさしいスポーツ環境への提言   P16 3重要な取り組みと具体的施策の提案   P17 (1)生涯スポーツ @スポーツをする機会・環境の提供 Aスポーツ施設の充実 Bライフステージに応じたスポーツの推進 Cスポーツ指導者の確保・充実 D安全の確保 E財源の確保 F分かりやすい情報の発信・充実 (2)地域スポーツ @総合型地域スポーツクラブの発展・充実 A総合型地域スポーツクラブと学校の連携 B地域スポーツの新たな担い手 (3)子どものスポーツ @子どものスポーツをする機会の充実 A子どもを取り巻く環境の変化への対応 B子どものスポーツをする場の充実 C学校教育現場における指導者の確保・育成 D様々な制度との連携 (4)障害者スポーツ @障害者のスポーツへ参加する機会の充実 A障害者の目線に立ったスポーツ施設の整備 B障害者スポーツを支える人材の育成 Cスポーツを通じた交流 第4章重点的に取り組むべき施策   P27 1だれもが利用しやすいスポーツの場の確保・充実   P27 (1)既存スポーツ施設の整備 (2)学校開放の充実 (3)企業・大学との連携、土地の有効活用 2総合型地域スポーツクラブの設立と育成   P28 (1)総合型地域スポーツクラブの設立 (2)総合型地域スポーツクラブの発展 (3)総合型地域スポーツクラブの新たな担い手 3財団との連携   P29 おわりに   P30 資料1   P31 資料2   P32 資料3   P35 資料4   P37 資料5   P38 委員会実績報告   P41 1委員構成   P41 2検討の流れ   P42 引用文献   P44 P1 諮問 「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について」 世田谷区では、平成17年に向こう10ヵ年を見通した計画として「世田谷区スポーツ振興計画」を策定し、推進の具体策を年次計画に定め、世田谷のスポーツ振興に向けた様々な施策を展開している。 一方、国は、昨今のスポーツをめぐる状況の変化とスポーツの価値や社会的役割の重要性の高まりの中で、新たにスポーツ基本法を制定し、基本理念や国、地方公共団体の責務、スポーツ施策の基本事項を定めるなど国のスポーツ政策を明らかにし、スポーツ立国実現のための施策を総合的・計画的に推進することを表明した。 地方公共団体である本区においても、今回の法制定の趣旨に鑑み、地域の特性を活かした世田谷ならではのスポーツ施策を創造し展開するなど、世田谷区が目指す区民の誰もが生涯を通じ身近な地域でスポーツに親しめる「生涯スポーツ社会の実現」につなげられるよう、更なる取り組みの強化が必要である。 区では今年度より、平成26年度を起点とする、世田谷区政の将来を展望した新たな基本構想・新基本計画策定の準備を進めることとしている。 この機にスポーツ分野においても、スポーツの今日的課題や将来を展望した、世田谷らしいスポーツ振興策を再構築し展開していく考えである。 このことを踏まえ、本審議会に対し「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について」諮問する。 平成23年9月30日 世田谷区長  保坂  のぶと P2 はじめに 平成23年9月30日付で、世田谷区長より「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について」諮問がされた。 この背景には、昭和36年に制定されたスポーツ振興法が平成23年6月に50年ぶりに全面改正され、新たな「スポーツ基本法」が制定されたことが大きく起因している。 スポーツ基本法では、スポーツを、世界共通の人類の文化と位置づけ、心身の健全な発達、健康・体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心などの精神の涵養等のために、個人や集団で行われる運動競技・身体運動であると、改めて定義づけた。 そして、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとした上で、国民の自発性の下に日常的にスポーツに親しみ・楽しみ・支える活動に参画することができる機会が確保されなければならないとしている。 その上で、スポーツに関する基本理念を定め、国や地方公共団体の責務やスポーツ団体の努力等を明らかにし、施策の基本となることを定めて、スポーツに関する施策を総合的かつ計画的に推進することとしている。 文部科学省では、スポーツ基本法が制定されたことをふまえ、平成24年3月にスポーツ基本計画を策定し、地方自治体へのスポーツ施策に対する方向性を示した。 一方で、東京都では、全国の都道府県で初の取り組みとして、東京都障害者スポーツ振興計画(平成24年3月)を策定し、基本法をふまえた、中長期的な視点からの体系的・継続的な計画策定の重要性を明記している。 このような背景の中、区から世田谷らしいスポーツ振興策について諮問を受けた。 世田谷区でも、平成26年度からの10年間を見据えた新たなスポーツ推進計画を策定していくことから、国や東京都の動向をふまえつつ、世田谷らしい、世田谷ならではのスポーツ振興施策が展開できるよう、当審議会で様々な議論を積み重ねてきた。 世田谷区では、これまでも平成17年度からの10年間を見据えた基本計画のもとで、「いつでも」「どこでも」「だれでも」「いつまでも」気軽にスポーツ・レクリエーション活動に親しみ楽しむことができる生涯スポーツ社会の実現を目指し、さまざまな施策を展開しており、世田谷区のスポーツ施策としては、多種目、多世代に渡り、区民のスポーツ振興に寄与していることが伺える。 当審議会での議論においても、これまでの世田谷区のスポーツ振興施策を評価しつつ、今後、さらに「世田谷らしさ」という視点を基本に、さらなる充実ときめ細かな施策を展開する必要があると思われる。 この答申は、当審議会で上記の政策や方向性を委員全員が区民の目線に立ち、各委員の専門分野から、様々な角度で審議したものであり、平成26年度からの新たなスポーツ推進計画の基本的な考え方や目標、具体的な政策を見出すうえで、ぜひこの答申を活用していただけるよう期待している。 平成25年9月13日 第8期世田谷区スポーツ推進審議会  会長  とみた  ゆきひろ P3 第1章 スポーツを取り巻く環境 1スポーツを取り巻く環境 (1)スポーツ振興法改正の意義 平成23年6月に50年ぶりにスポーツ振興法が全面改正され、新たにスポーツ基本法が制定された。 スポーツ基本法は、この50年の間に、スポーツニーズの多様化はもとより、地域スポーツクラブの成長や、競技技術の向上、プロスポーツの発展、スポーツによる国際交流や貢献の活性化など、スポーツを巡る状況が大きく変化してきたことを踏まえ、スポーツ推進の基本的な法律として成立した。 この法律は、国や地方公共団体の責務ならびにスポーツ団体の努力等を明らかにし、スポーツの基本となる事項を定めており、人々の心身の健全な発達、明るく豊かな生活の形成、活力ある社会の実現、国際社会の調和ある発展に寄与することを目的として、スポーツの価値や意義、スポーツの果たす役割の重要性が示されている。 (2)スポーツ基本法制定後の自治体の動き このたびのスポーツ基本法の制定は、地方公共団体の責務や、地域スポーツの振興、障害者スポーツの推進が明記されるなど、地方が主体となって、積極的にスポーツの推進を図っていくことが求められている。 国では基本法制定をふまえ、平成24年3月にスポーツ基本計画を策定し、地方自治体へのスポーツ施策に対する指針を示した。 また、東京都では全国初の取り組みとして、平成24年3月に東京都障害者スポーツ振興計画を策定し、スポーツ基本法をふまえた中長期的な視点からの体系的・継続的な計画として位置づけている。 23区の中でも、法改正を受け、平成24年度からの新たなスポーツ推進計画を既に策定した自治体もあり、東京都でも平成25年度から平成32年度までのスポーツ推進計画が策定された。 世田谷区では、平成23年9月に世田谷区長より「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について」というタイトルで本審議会に諮問があり、今後の世田谷のスポーツ振興施策の礎となれるよう議論してきたところである。 (3)自治体に求められる役割 スポーツ基本法の基本的施策の中で、地域スポーツの振興など、多様なスポーツの機会を確保するための環境を整備するための施策が定められ、誰もが身近でスポーツに親しむことができるよう、区民が主体的に運営する「地域スポーツクラブ」への支援などが求められている。 P4 さらに、これまでの「体育指導委員 1」は「スポーツ推進委員」に名称が改正され、スポーツ推進のための事業の実施に係る連絡調整、スポーツ実技の指導、その他スポーツに関する指導・助言を行い、地域スポーツ推進に係る体制の整備を図ることが明記された。 また、昨今、スポーツを通じた健康志向や、オリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍など、人々にスポーツが広く浸透し、青少年の健全育成や地域コミュニティへの貢献、健康維持・増進といった、ライフステージに応じた人々のスポーツニーズが多様化しており、スポーツという言葉に広い意味が持たれるようになった。 今後、ますます区民の誰もが身近で気軽にスポーツに親しめるよう、スポーツの場の確保や整備、地域スポーツの充実など、さらなるスポーツ振興策を図っていかなければならない。 2世田谷のスポーツの現状 (1)世田谷のスポーツ振興の変遷 世田谷区のスポーツ振興施策を展開していくうえで、大きな転換期となったのは平成11年2月、これまでの世田谷区体育協会を発展的解消し、新たに体育協会とレクリエーション協会の機能を兼ね備えた「財団法人世田谷区スポーツ振興財団 2」が設立されたことである。 競技スポーツ組織とレクリエーション組織が一元化されたことにより、情報の共有や協力体制が強化され、効率的な組織体制が構築されたことは、都内でも初の事例であり、世田谷区独自の大きな特色となった。 平成20年4月には、世田谷区のスポーツ振興をより一層推進するために、教育委員会にあったスポーツ所管課が区長部局に移管され、スポーツ振興担当部が発足した。 このような組織改革を進めつつ、平成17年度から26年度までの10年間を見据えた世田谷区スポーツ振興計画に基づき、世田谷区のスポーツ振興施策は展開されている。 (2)世田谷区スポーツ振興計画とスポーツビジョン21 世田谷区では、平成17年度からの10年間を見据え、平成17年3月に「世田谷区スポーツ振興計画」を策定し、さらに具体的な事業計画を年次計画として3年程度を目安に策定したうえで、世田谷区のスポーツ振興施策を展開している。 1体育指導委員は、平成10年の審議会答申「21世紀を展望した生涯スポーツ社会のしくみづくりについて」以降、生涯スポーツの推進者として、地域のコーディネーターとしての役割を果たしてきた。 2世田谷区体育協会を前身とする財団法人世田谷区スポーツ振興財団は、平成11年に設立して以降、区内スポーツ施設の管理や運営、各種スポーツ・レクリエーション事業の実施など、区のスポーツ振興に大きく携わってきた。平成23年度より、公益財団法人となっている。 P5 これらの振興計画や年次計画の策定にあたっては、その都度、審議会への諮問を行い、その答申を踏まえた内容となっている。 平成24年3月に策定した、現在の第3期年次計画においても、既にスポーツ基本法の基本理念などが盛り込まれ、現状に即した課題と目標を示しており、具体的なスポーツ振興施策 3が打ち出されている。 この内容を着実に継承していくとともに、スポーツ振興法改正の趣旨や、国や東京都の新たな計画等を参酌し、強化すべき点は拡充するなど、世田谷の特色を活かした、世田谷らしい施策を推進していくことが重要である。 その推進にあたっては、世田谷区のスポーツ振興施策の推進役である、公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団(以下「財団」という。)を中心に施策を展開していくことが望ましいと考えられる。 これまで財団は、区のスポーツ振興計画に呼応した「世田谷区スポーツビジョン21」を策定し、それに基づいてスポーツ事業を展開してきている。 区は、今後も財団と施策の整合性を図り、区の施策が着実に実現できるよう、スポーツ振興の舵取りを担っていくべきである。 一方、財団は世田谷のスポーツの推進役として、区の方針や考え方を理解し、自身のビジョンに反映していくことで、世田谷のスポーツ振興の充実、発展につながるものと考える。 (3)世田谷のスポーツの担い手「財団」との連携 先に述べたように、財団は、区のスポーツ振興施策を具現化し、実施していく担い手として期待される。とくに財団は、競技スポーツに係る体育協会という面と、レクリエーションの面を兼ね備え、世田谷区のスポーツ全般を担っている。 このような体制は、都内の他の自治体を見ても例がなく、世田谷の大きな特色の一つと言える。 また、現状の区の計画と財団のビジョンを比較してみたが、課題の捉え方や目標など、的確に呼応していることがわかる。区と財団の綿密な連携、体制ができているからこそ、世田谷246ハーフマラソンや世田谷子ども駅伝、世田谷ジュニアアカデミーなどの一大事業の立ち上げを可能とし、相乗的に発展してきたものと思われる。 スポーツ、という全体の枠で連携できることは、世田谷ならではの有効な施策展開が期待できるため、区と財団が協働して同じ目標に向かっていくことが、結果として区民サービスの向上につながるはずである。 3第3期年次計画では3つの数値目標を定め、その実現に向けて、「スポーツ振興施策の展開」、「場の整備と提供」、「担い手の育成」の3つを施策体系として掲げている。 P6 (4)世田谷のスポーツ振興の展開 区は、区民が「いつでも」「どこでも」「だれでも」「いつまでも」スポーツに親しみ、楽しむことができる生涯スポーツ社会の実現に向けたスポーツ環境づくりに取り組んできた。 これは、スポーツ振興計画の中で、基本理念として定めており、世田谷区が目指してきたものである。 これまでの具体的な展開としては、身近な地域で誰もが気軽に参加できる「総合型地域スポーツクラブ 4の育成」が、スポーツ振興施策の代表例として挙げられる。 この事業は、世田谷区では、学校施設を主な活動の拠点とし、地域住民が主体的に設立、運営する手法を推進してきたため、区や財団は、いわゆる、ヒト、モノ、カネの上でも最小限の支援にとどまっており、最小の経費で、最大限の効果を発揮していると言える。 現状は、区内に7箇所設立しているが(平成25年9月現在)、法改正の趣旨や国のスポーツ基本計画等を鑑みると、今後さらに拡充していくことが望ましい。 さらに、地域スポーツの推進役、地域のコーディネーター役として、今後も、地域からの人望が厚く、熱意と意欲をもって活動するスポーツ推進委員の確保・育成に努めていくことが必要である。 一方で、場の確保や整備という点では、課題が多い。スポーツが広く区民に浸透し、既存のスポーツ施設では区民のスポーツ需要に応えられていない状況や施設の老朽化などの課題が生じてきている。 「スポーツ施設」という視点では、世田谷区の約88万人という人口や区内にある多くのスポーツ団体数から考察すると、非常にスポーツ施設数が少ないことが資料からも推察される(資料1)。前述した既存の総合型地域スポーツクラブを見てみると、基本的に「学校施設」を拠点として活動しているが、学校行事などが優先されるため、入学式、卒業式などの時期は、学校施設が全く使えない状況が見受けられ、その活動に支障をきたしていると言える。 しかしながら、学校との連携、協力の中で運営ができているため、引き続き学校との連携を強化し、検討していく必要がある。 限りある土地の中で、区民ニーズに応えていくためには、行政が世田谷区全体のスポーツ振興に向けたコーディネーター役となって、スポーツ施設、学校施設をはじめとした既存の公園施設の効率的な活用、大学・民間施設等との連携などを工夫していく必要がある。 4世田谷区では総合型地域スポーツクラブの定義を「地域住民が主体的に運営し、身近な生活圏である学校施設などを拠点に子どもから高齢者まで地域の誰もが会員として、年齢や技術に応じて、定期的・継続的にスポーツ活動を行うことができ、単にスポーツ活動の場であるだけでなく、地域住民の交流の場とするために結成した組織」としている。 P7 第2章 世田谷のスポーツの課題 1スポーツにおける社会的課題 スポーツ基本法制定の背景には、スポーツに対するニーズの多様化はもとより、子どもたちの体力低下や、地域スポーツクラブの成長、スポーツを通じた社会貢献の必要性といったような、50年前には想定できなかったスポーツを取り巻く時代の流れと変化がある。 この法改正の背後にある課題と現状を十分に踏まえたうえで、世田谷の環境に応じた世田谷区のスポーツ振興に向けて取り組みを推進していくことが重要であり、具体的な課題として以下のようなものが挙げられる。 (1)社会変化とスポーツの役割の多様化 近年の社会環境は、都市化や少子高齢化の進行といった問題に加え、科学技術や情報化の発展に伴う地域社会の空洞化や人間関係の希薄化といった新しい問題が起こっている。 また、平成23年3月11日に発生した東日本大震災では、国民生活に大きな被害が出るとともに、あらためて人間の絆の大切さを認識することとなった。 こうした大きな社会変化の中で、運動やスポーツは、競技力向上や健康増進、生きがい創出のためだけに行うものではなく、活動そのものを通じて、人と人との交流や人間関係を構築する一つのツールとして期待されるようになってきた。 さらに、青少年の健全育成や地域社会の活性化、社会経済の活力の創造、障害者のスポーツ機会の向上、国際大会における日本人選手の活躍の期待など、スポーツに対するニーズも非常に多様化してきている。 このような状況の中で、国、地方、スポーツ団体等が、それぞれの役割を認識し、時勢に合致したスポーツ振興を展開していく必要がある。 (2)ライフステージに応じたスポーツ活動の推進 世代や性別、環境などによって、スポーツを行う理由が異なり、近年ますます多様化してきている。 そうした中で、それぞれのライフステージに応じたスポーツ活動に取り組むことは、生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営むために不可欠なものである。 内閣府が行った「体力・スポーツに関する世論調査」(平成21年9月)によると、国民のスポーツ実施率は、週1回以上運動・スポーツを行う成人の割合が45.3%となっており、概ね2人に1人の割合となっている。 年代別に見ると、20代、30代が他の世代と比べ P8 て低くなっており、働き盛りの世代がスポーツをする時間を確保できていない状況がある。 また、運動・スポーツを年に1回も行わない成人の割合は22.2%となっており、女性や高齢者でその割合が高くなっている。 このような状況の中で、ライフステージに応じたスポーツ活動を推進していくためには、それぞれの世代がスポーツに参加しやすい環境の整備を図っていくことが必要であり、スポーツにおける安全の確保やスポーツ施設の充実といったことが求められている。 (3)地域スポーツの発展 地域スポーツの振興の担い手として注目されているのが、地域スポーツクラブである。 地域スポーツクラブは地域の様々な年代の人たちが集まり、年齢や興味、関心、技術等に応じてスポーツ機会を提供していくクラブであり、地域住民が主体となって管理、運営されている。 国においては、平成7年にこのような理念による地域スポーツクラブづくりのモデル事業を開始しており、「平成23年度総合型地域スポーツクラブに関する実態調査」によると、平成23年7月現在、各市町村の地域スポーツクラブの設置率は75.4%となっている。また、自主性、自立性を特徴とする地域スポーツクラブではあるが、自己財源率が50%以下のクラブが半数以上を占めており、財政基盤が弱いことが伺える。 さらに、平成20年の「スポーツライフ・データ2008」によると、地域スポーツクラブを「知らない」と答えた人が約7割おり、その認知度の低さが課題となっている。 (4)子どものスポーツ環境と体力低下 文部科学省が実施している「体力・運動能力調査」によると、昭和60年以降、子どもの体力は低下傾向にあったが、平成13年以降は、その傾向に歯止めがかかってきている。 しかしながら、体力水準の高かった昭和60年と比較すると、依然として子どもの体力は低い水準にあり、特にスポーツをする子としない子の体力の差が大きく、二極化が進んでいると言える。 また、中学校女子については、スポーツをほとんどしない女子が3割を超えている。 さらに中学校の部活動については、所属率はほぼ横ばいで推移しているものの、少子化に伴う所属生徒数の減少により、チーム競技等においては活動に支障をきたしている。 P9 2世田谷のスポーツの現状から見えてくる課題 「世田谷らしいスポーツ振興策」を提案するためには、世田谷のスポーツが抱える課題について的確に把握していくことが大切である。 また、そもそも「世田谷らしさ」とは何なのか、そこにはどのような特徴や個性があるのか、といった答申の基盤となる部分についても考えていく必要がある。 当審議会では、それらを念頭に入れながら、第一章の「世田谷のスポーツの現状」を踏まえ、スポーツにおける社会的課題を世田谷に置き換えた場合にどのような課題が出てくるのか、世田谷のスポーツの現状とその将来を見据えたうえで、下記のとおりまとめることとする。 (1)生涯スポーツ @スポーツをする機会・環境の不足 平成23年6月に実施した「世田谷区民意識調査2011」によると、平成23年度の成人の週1回以上のスポーツ実施率は46.4%となっており、先に述べた国の調査による実施率を若干超えているものの、区民の約半数はスポーツに親しむ機会が不足している(資料2)。 年代別では、国の傾向と同様に、20代、30代が他の世代と比べて低く、年に1回も行わない割合は16.6%で、特に女性や高齢者で割合が高いなど、概ね国の調査と同様の結果となっている(資料2)。 とりわけ、働き盛りの世代や子育て中の世代は、時間的にスポーツを行う余裕がないのが現状であり(資料3)、特に育児に追われている女性に関しては、スポーツをしている間、子どもを預けておく場所がないという課題もある。 また、高齢者や障害者のように、スポーツをしたいと思っていても、施設がハード面、ソフト面を含めて対応できていないことから、誰でも気軽にスポーツができる機会や環境を整えていく必要がある。 区のスポーツ施設については、北沢地域や烏山地域にスポーツ施設が少なく、地域によって施設数に大きな隔たりがあるなど、地域の拠点となるような場が確保できていない地域も存在している(資料4)。 最も身近な場として、学校施設が挙げられるが、学校開放についても、開放率は上がってきているものの、依然として学校による開放率の差は大きく、地域のつながりや防災にも資するという観点からも、今後積極的な開放が望まれる。 また、スポーツ施設と公園内にあるスポーツ競技場、いわゆる公園施設の管理が一元化されておらず、効率的な場の活用の妨げになっており、管理体制や運営方法等についても見直さなければならない。 また、既存のスポーツ施設を見てみると、高齢者や障害者のため P10 のバリアフリー化やユニバーサルデザインへの対応ができていない施設がある。 区立小中学校についても温水シャワーがないなど、施設そのものにスポーツをする環境が整っているとは言い難い現状であり、スポーツ施設、学校施設ともに、利用者の視点に立った施設の整備を図っていく必要がある。 A厳しい財源と人材確保 区の財政状況が厳しい中で、いかに効率的にスポーツ振興を進めていくかが重要な課題である。しかし、生涯スポーツや子どものスポーツ、障害者スポーツなど、幅広くスポーツの振興を図っていくためには、財源はどうしても必要なものである。諸外国に比べて、日本ではスポーツは「タダでするもの」という意識が強く、今般の財政状況を考えると、「タダ」に対する区民の意識改革も必要である。 また、財源を確保していくためにも、施設や事業を充実させ、魅力を向上させるべきと考えるが、現状はスポンサーや広告協賛等のセールス価値が低いと思われる。 一方で、そういった財政状況下においても、指導者や地域スポーツの振興を担っていく人材の確保は不可欠なものであり、それらの人材をどのように確保し、育成していくか検討していく必要がある。 Bスポーツへの関心の低さと社会での必要性 スポーツに関心がなく、年に1回もスポーツをしない人が多くいる一方で、毎日のようにジムに通ったり、ウォーキングをしたりする人も多いなど、スポーツへの関心は二極化している。二極化の傾向は、子どもや中高年においても同様であり、スポーツに関心を持っていない人たちに対して、体を動かすことの楽しさはもちろんのこと、健康の保持・増進の効果や人間形成への寄与など、スポーツの必要性をいかに啓発して、関心を持たせていくかが課題である。 また、区民に幅広くスポーツが持つ意義や役割を認識してもらうためには、社会でのスポーツの必要性を打ち出していく必要があり、体育やスポーツを学校と社会でそれぞれ分断して担っている現在の状況についても考えていくことが重要である。 C中高年・女性へのスポーツに対する啓発 高齢化が進み、医療費も増え続けている状況の中で、健康増進を目的とした中高年のスポーツについて考えていかなければならない。 また、生涯スポーツの実現には、働き盛りで時間的に余裕がないと言われる中年世代と、体を動かすことが難しくなってくる高年世代 P11 に対し、中高年のスポーツや運動の大切さをどのように啓発し、実践していくかが重要であり、具体的な施策を検討していく必要がある。 一方で、子育て中の世代については、家事や育児に忙しく、気軽に外に出て体を動かすことが難しいのが実態である。 このような現状を受け止め、何が求められているのかを把握し、効果的な施策を考えていく必要がある。 Dスポーツにおける安全確保 区を代表するスポーツ施設として総合運動場があるが、安全安心の視点から見たときに、常駐している医師や看護師がいないため、区民の安全が確保されているのか疑問である。 スポーツについては、事故を未然に防ぐための施設そのものの予防体制と、事故が起こった際にそれに迅速に対応するための危機管理体制の両方の安全性を確保することが重要であると考えられ、だれでも安全にスポーツができる環境の実現に向けて、検討していく必要がある。 Eスポーツに関する情報の発信 スポーツをしたくても、施設に関する情報や、スポーツ教室に関する情報、各種イベントの情報などをどこで入手したらよいのか分からない人も多い。 実際に、財団をはじめ、教育委員会や公園所管 課、保健福祉センター、総合型地域スポーツクラブなどから、スポーツに関する様々な情報が出ているものの、それらの情報が、必要としている区民に適切に行き届いているとは言い難い。 そういった情報をわかりやすくまとめ、区民が入手しやすいように工夫をしていく必要がある。 (2)地域スポーツ @総合型地域スポーツクラブ 世田谷区の総合型地域スポーツクラブは、完全に住民主体で自主運営されており、世田谷区の大きな特徴となっている。 しかし、区内全ての地域に設立されているわけではなく、総合型地域スポーツクラブを地域スポーツの担い手として期待するのであれば、今後も増設していくことが求められる。 また、「世田谷区民意識調査2011」によると、総合型地域スポーツクラブを「知っている」と回 答したのは約25%にとどまっており、全国の自治体 5と同様に、そ 59頁に述べられているように、平成20年の「スポーツライフ・データ 2008」では、地域スポーツクラブを「知らない」と答えた人は約7割となっている。 P12 の認知度の低さが課題となっている(資料5)。 また、総合型地域スポーツクラブを積極的に活かしていこうとしたとき、事故などに対する保障の問題や、継続して活動するための場所の問題など、今後、行政との役割分担や支援策、責任に関することを再度検討し、明確にしておくことが大切である。 A学校と地域スポーツ 現在、総合型地域スポーツクラブや新BOP 6、STEP 7(中学生の放課後活動支援事業)の活動拠点となっている学校については、今後も地域スポーツの場として期待される一方、学校のPTA組織は、地域スポーツにほとんど関係していないという現状がある。PTAの活動は、日頃から様々な講習会や研修会を開催しているが、その中にスポーツに関する内容はほとんどなく、スポーツの重要性が認識されていない。 これは、地域スポーツだけではなく、子どものスポーツにも大きく関係してくることであり、今後、PTA組織との連携・協力を模索していく必要がある。 B地域スポーツの担い手 地域スポーツを発展させていくためには、その地域に暮らす区民はもちろんのこと、総合型地域スポーツクラブやスポーツ推進委員その地域の小・中学校や大学など、様々な立場の方々が協力して推進していくことが不可欠である。 そのため、地域スポーツについて考えるときには、その地域のマネジメント的な視点を持つコーディネーター役が重要であり、幅広い視点を持って地域スポーツの振興を考えることができるような人材の発掘、育成が必要である。 (3)子どものスポーツ @子どもを取り巻く環境の変化 子どもが怪我をしないように心配するあまり、過保護になってしまう保護者が増えてきている。 そのため、昔ほど、体で覚える体験 型の運動が学校では体験できなくなってきており、怪我の予防を自 6新BOPは、「BOP(=放課後の遊び場)」と「学童クラブ」が統合したもので、子どもたちの幅広い遊び・異年齢児交流の促進を図ること等を目的とし、平成11年度から始まった。 平成17年4月より全区立小学校64校で実施されている。 7STEPは、放課後に中学校施設を利用して、中学生の居場所の創出を図る事業。 放課後に週1回程度、その学校の生徒を対象に学年や学級、部活動とは異なる中学生の自主活動を応援するもので、運営には地域の方があたっており、それぞれの中学校でさまざまな活動が行われている。 P13 分ですることができない子どもが増えているように思われる。 一方で、子どもの運動の重要性について十分に認識していない親も多く、保護者に対しても、子どもの体力向上に興味を持ってもらう必要がある。 また、教育委員会が実施している小学校での新BOPの様子を見てみると、場所を提供されていても、子ども自身で遊びを考えることができず、指導されなければ何をして遊べばよいのか分からないという子どもも多くなっている。 A子どもたちのスポーツ機会の減少 現代の子どもたちは、塾や習い事などに時間を取られてしまい、スポーツをする時間がない子どもたちが増えてきている。 部活動に所属していない中学生、高校生も多く、特に女子においては男子よりもそれが顕著である。 また、新BOPについても、様々な禁止事項等があるため自由にスポーツができていないという現状があり、公園等での禁止事項の検討も含めて、子どもたちが自由に動き回れる環境の整備を考えていく必要がある。 また、子どものスポーツを考えたとき、小学生以上の子どもに目が行きがちだが、幼児期のうちに体を動かすことも子どもの発育や体力向上に重要であると言われていることから、幼児期のスポーツや運動に関する施策も検討すべきである。 B子どもの体力の二極化 財団では、世田谷ジュニアアカデミーをはじめとした様々なスポーツ教室が実施されており、トップアスリート育成などの子どもの体力向上方策は非常に充実していると感じている。 しかし、その一方では、スポーツや運動をしない子どもたちの体力低下が一つの大きな課題となっている。 実際、転ぶときにとっさに手が出ない子どもや、ボールを投げる・バットを振るといった基本的な動作ができない子どももいるなど、子どもの体力は大きく二極化している。 今後、各学校を中心に、子どもたちに対して魅力的な施策を展開していく必要がある。 C教育現場の指導者の育成 学校において、体育が得意な担任のクラスでは、自然とスポーツや運動が好きな子どもが多くなる傾向にあり、担任の性格や考え方が、教育現場における子どもへ大きく影響している。 また、区は子どもの競技力向上に力を入れているが、外部指導員に頼りすぎてい P14 る部分もあり、教員による指導の在り方や、教員自身の指導力向上に向けた育成についても考えていく必要がある。 D部活動とクラブチームの関係 最近の中学校は、クラブチーム等に子どもが流れてしまい、学校の部活動が充実していない状況が見受けられる。実際に、スポーツで優秀な成績を残している子どもは、部活動ではなくクラブチームに多いというのが現状である。 民間活用の必要性も検討しつつ、世田谷の9年教育とスポーツを密接な関係につなげていくことも検討していく必要がある。 (4)障害者スポーツ @障害者へのスポーツ機会・環境の提供 区では、そもそも障害者の健康づくりは保健福祉領域で推進しているが、障害者はそれぞれ障害の程度や種類が異なるため、一人ひとりの状態に対応したスポーツ振興が必要となってくる。 財団でも、軽度な知的の障害児(者)を対象とした運動・水泳教室を実施しているが、障害者がスポーツをする機会は健常者と比べて低い状況となっており、障害者が気軽にスポーツを楽しむことができる機会を十分に提供できていないと言える。 また、様々な場所でスポーツイベントが開催されているが、イベントに障害者が参加できていない現状もあり、参加しやすい環境を整えていくことが必要である。 障害者スポーツの振興を図っていくためには、まず初めに、区内に障害者がどれだけ暮らしており、その中でどれだけの人がスポーツに興味があるのかを把握することが必要である。 また、保健福祉領域などの関係部署、関連団体とのさらなる連携・協力など、障害者スポーツを支えていく組織作りも必要である。 A障害者が利用しやすいスポーツ施設の整備 世田谷区には障害者専用のスポーツ施設がなく、障害者スポーツの核となる拠点施設が整備されていない。障害者が利用できるための施設は、これまでのスポーツ施設とは異なり、障害者の目線に立ったバリアのない施設が必要である。 また、障害者スポーツには介護が必要になることもあるが、本来は障害者自身が「スポーツをしたい」と思ったときに、自らが施設に足を運び、スポーツができる環境があることが望ましい。 また、障害者と健常者のスポーツを分断するのではなく、両者が一緒に使えるようなスポーツ施設の整備を検討することも必要であ P15 る。 B障害者スポーツを支える人材の育成 障害者スポーツは、それを支える指導者がいなければ行うことが難しい。 スポーツの指導については、地域のスポーツ団体やスポーツ推進委員などが率先して行っているが、障害者スポーツについては、その種類と程度をどこまで自分たちで判断できるかなど、不安要素も多く、積極的に指導に取り組むことができない指導者も多い。 専門家や保護者、付添い人など、障害者がスポーツをするためには、それを支える人の存在が不可欠である。 Cスポーツを通じた障害者と健常者の交流 障害者スポーツの振興を実現していくためには、障害者と健常者がスポーツを通して交流を図っていくことも重要な要素であると考える。 健常者が障害者を知ることで、障害者スポーツについての理解を深めることができ、啓発にもつながっていくと思われる。 交流できる機会の創出と意識改革に向けた取り組みを検討する必要がある。 P16 第3章 世田谷らしいスポーツ環境づくりをめざして 1世田谷らしいスポーツの展開にあたって 第2章で述べたとおり、世田谷のスポーツには、様々な課題がある。 当審議会では、これらの課題に対応し、かつ、諮問である「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策」を検討するにあたり、これまで区が、世田谷のスポーツ振興の基本理念として掲げてきた、「区民が生涯を通じ身近な地域で『いつでも』『どこでも』『だれでも』『いつまでも』気軽にスポーツ・レクリエーションに親しみ、楽しむことのできる生涯スポーツ社会の実現」を考えの根底に据えつつ、「世田谷らしさ」とは何か、という点に着目し、議論を重ねてきた。 世田谷区は、都内最大の88万人の区民を有しており、老若男女問わず、区民のスポーツ活動が活発に行われている。これらの人材も世田谷の特徴であるとともに、スポーツにおける貴重な財産ととらえることができる。 また、世田谷区内の総合型地域スポーツクラブは、住民が主体となって自主運営しており、その地域の責任で活動しているという点で、他都市の地域スポーツクラブとは違う、世田谷らしさのひとつと言える。 さらには、公園や緑道など、スポーツに適した自然環境も多くあり、スポーツが盛んな大学も数多く存在している。 このほかにも、競技スポーツの顔とレクリエーションの顔を持つ財団の存在や、区内で活発に活動しているスポーツ推進委員の存在、世田谷246ハーフマラソンや世田谷子ども駅伝、世田谷ジュニアアカデミーなどの世田谷区独自の事業、新BOPやプレーパークといった場や制度など、世田谷ならではと思われるものは多くある。 これらの特徴・財産が、スポーツ振興策の諸要素として最大限に活用され、さらに発展させていくことが、まさしく「世田谷らしさ」であり、「世田谷らしいスポーツ振興策」となりうるのではないだろうか。 2人にやさしいスポーツ環境への提言 区が目指す「生涯スポーツ社会の実現」のためには、すべての区民が等しくスポーツに親しみ、楽しむことができる機会・環境を提供していくとともに、スポーツを通じて青少年の健全育成を図り、スポーツに関心がない人にも、スポーツに興味を持ってもらい、すべての区民がスポーツによって健康を保持・増進し、心身ともに健康で豊かな生活が送れ P17 るような、スポーツが社会に貢献する仕組みづくりを進めていかなければならない。 世田谷区には、スポーツをしようとする人、スポーツを支える人がたくさんおり、その人が世田谷のスポーツの好循環を創造する。 そういったスポーツに対して非常に情熱的な人的パワーは、人の「やさしさ」とも映る。また、誰もがスポーツに親しみ、楽しむことができる環境とは、「人にやさしい環境」とも言えるだろう。 そこで当審議会では、「やさしさ」をキーワードとし、「生涯スポーツ社会の実現」に向けて、「人にやさしいスポーツ環境」を目指し、これを答申の大きなテーマとして、前述した世田谷らしい様々な諸要素を活用しながら、具体的な世田谷らしいスポーツ施策を提案していくこととする。 3重要な取り組みと具体的施策の提案 世田谷の地域力を結集した魅力的なスポーツ環境を創出し、「人にやさしいスポーツ環境」を実現するためには、様々な課題に対応していく必要がある。 その中でも、今後の世田谷のスポーツ振興を進めるうえで、「生涯スポーツ」「地域スポーツ」「子どものスポーツ」「障害者スポーツ」の4つを「重要な取り組み」として掲げ、これに対応する施策を「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策」として、以下のとおり提言する。 なお、「人にやさしいスポーツ環境」の提言にあたっては、「重要な取り組み」と、それに対応する「具体的施策の提案」を、以下の構成によって行う。 人にやさしいスポーツ環境への提言 @スポーツをする機会・環境の提供Aスポーツ施設の充実 Bライフステージに応じたスポーツの推進Cスポーツ指導者の確保・充実D安全の確保E財源の確保F分かりやすい情報の発信・充実生涯スポーツ地域スポーツ@総合型地域スポーツクラブの発展・充実A総合型地域スポーツクラブと学校の連携B地域スポーツの新たな担い手子どものスポーツ@子どものスポーツをする機会の充実A子どもを取り巻く環境の変化への対応B子どものスポーツをする場の充実C学校教育現場における指導者の確保・育成D様々な制度との連携障害者スポーツ@障害者のスポーツへ参加する機会の充実A障害者の目線に立ったスポーツ施設の整備B障害者スポーツを支える人材の育成Cスポーツを通じた交流重要な取り組み具体的施策の提案 P18 (1)生涯スポーツ 生涯スポーツ社会の実現に向けて、「人にやさしいスポーツ環境」をつくっていくためには、だれもが等しくスポーツに親しみ、いつまでもスポーツを楽しむことができる環境がなくてはならない。 そのためには、スポーツ施設が少ないことや予算に限りがあるという現状を踏まえ、スポーツに関心がない人にも興味をもってもらえるような工夫や、忙しくてスポーツができない人への対応、スポーツによって資金を生み出す工夫など、知恵を出し、これまでにない新たな切り口によるスポーツ振興策の展開を考えていく必要がある。 @スポーツをする機会・環境の提供 だれもがスポーツをしやすい機会・環境の提供のひとつとして、ウォーキングはとても有効である。ウォーキングは、忙しい中でも、自分の生活のリズムでお金をかけず、気軽に行うことができる。 このことから、そこに行けばだれもが安全にウォーキングができる、といった場の整備や、正しい歩き方の講習会を行うなど、ウォーキングに気軽に参加できる機会や環境を提供していく。併せて、公園や緑道などに健康器具を設置したり、規制を緩和したりするなど、身近な場所で自由に運動ができる場を提供することも必要である。 また、スポーツに関心がない人や、子どもたちにスポーツに興味を持ってもらうために、身近な場所でトップ選手の試合を観戦する機会を提供することも、ひとつのきっかけになるであろう。 スポーツ振興課や財団、各支所・出張所・まちづくりセンター、保健センターを含めた保健・福祉領域、学校も含めた教育領域、さらには東京都など、それぞれが事業や施策を実施している現状もあるため、これらの横断的な連携・サポート体制を整えることで、より密な事業展開ができ、参加する人の選択の幅が広がり、参加の機会が増えるため、行政の連携強化も進めていただきたい。 Aスポーツ施設の充実 スポーツ施設の確保・整備については、学校開放を積極的に行い、授業で使用していない時間帯も開放するなど、現在よりも開放時間を増やす工夫が必要である。 また、夜間照明設備の設置を進め、開放できる機会を増やしたり、学校改築等に合わせ、温水シャワーの設置や、総合型地域スポーツクラブの活動の場を確保したりするなど、既存施設を最大限有効活用していく。 区内にある空き地の取得及び整備・活用を進めるとともに、施設の整備にあたっては、なるべく簡素化するなど、施設の維持に費用がかからないような工夫に P19 も留意されたい。 また、区内の公園には、少し手を加えればスポーツができる場をつくることができるところもある。 公園と運動施設の所管部署が違うため、有効活用できていないという状況もあり、これらの管理を一元化し、公園施設をスポーツ・レクリエーションの場として有効活用するための改善も図られたい。 Bライフステージに応じたスポーツの推進 生涯を通じてスポーツに親しんでいくためには、それぞれの年代、状況に応じたスポーツ振興施策が必要である。 中高年にとっての生涯スポーツとは、レクリエーションである場合がほとんどである。 また、個人で行う場合が多く、グループで行うことが少ない傾向もある。 このため、中高年のスポーツには、レクリエーション的な要素を取り入れつつ、気軽にグループ作りができるなど、楽しみながらスポーツができる場を提供することも大切である。 さらに、スポーツをする時間が作れない、という人に対しては、通勤時間などを利用したウォーキングの習慣化や、家でもできる簡単なエクササイズの実施など、忙しくても生活の合間でできる運動の提案、啓発を図っていくことが必要である。 子育てをしている母親には、スポーツをしている間に子どもを見てくれる人がいないなど、スポーツがしたいと思っていてもできない現状があり、託児施設を備えたスポーツ施設の整備や、親子で参加できる運動や場の提供など、母親が安心してスポーツができるような環境の整備が必要である。 特に、幼児期は親と一緒に行動することがほとんどであるため、親がスポーツに親しめば、その子どももスポーツに親しみやすくなる。 母親に対する環境整備が、幼児の運動、子どもの体力の向上にもつながると期待できるため、積極的な支援を行っていただきたい。 ライフステージに応じたスポーツは、健康の保持・増進はもちろんのこと、精神的に充実した生活を送るためにも大切なものであり、各年代や状況に応じたスポーツ振興策を推進していただきたい。 Cスポーツ指導者の確保・充実 スポーツを行ううえで、正しい知識・方法の習得や、技術の向上のためには、指導者の存在が欠かせない。 スポーツをしたいと思った時に、指導者を見つけることができずにあきらめてしまう、ということもある。 P20 世田谷が有している、多くの区民という財産の中には、隠れたスポーツ人材や団体なども含まれている。 これらの人材を発掘し、さらに地域で活躍できる仕組みを構築して、指導者を増やしていくということも考えられる。 またスポーツ推進委員や財団の世田谷区スポーツ・レクリエーション指導者制度(以下「スポ・レクネット」という。)を活用し、地域の中での活動の機会を増やすとともに、さらに大学との連携を深め、学生・先生を指導者として活用する。また、国が進めている、トップアスリートと地域との連携・協働を活用し、トップアスリートから指導を受けられる仕組みをつくるなど、だれもが気軽にスポーツに親しめるよう、指導者の確保・充実に努めていただきたい。 D安全の確保 スポーツ基本法にも定められているとおり、スポーツによる事故の防止等に努め、安全にスポーツができる環境を整備していかなくてはならない。 スポーツ施設のバリアフリー化やユニバーサルデザインの推進による安全対策に努めることはもちろんのこと、指導者や施設管理者の管理能力の育成、組織体制の充実を図るなど、スポーツ事故などに対しての安全確保も重要である。 例えば、総合型地域スポーツクラブスタッフへの安全対策研修の実施や、スポ・レクネットに登録している指導者には安全管理の資格取得を促すなど、安全対策、安全管理に対する支援を行っていく必要がある。 また、区のスポーツ施設には医師や看護師がいない状況にあるが、少なからず、世田谷のスポーツ拠点となる総合運動場には、常駐の医師がいて、相談も含めたケアができる体制があることが望ましい。 E財源の確保 様々な施策の展開や施設の整備など、区のスポーツ振興を推進していくためには、財源も確保していかなければならない。 そのためには、各事業予算の精査や検証、受益者負担の適正化をより一層推し進めるとともに、スポーツビジネスや新公共経営の考え方を取り入れ、事業収入を増やしていく工夫も必要である。 また、広告協賛や企業協賛、ネーミングライツも一つの有効な手段であり、そのためには、区や財団が、各企業等に説明して回り、理解と協力を求めていく必要がある。 P21 F分かりやすい情報の発信・充実 スポーツに参加する機会としては、これまで区や財団、スポーツ団体による事業、区内大学の公開講座など、多くのスポーツ事業が実施されてきているが、その情報が行き渡っていないため、スポーツをしたい、この教室であれば参加できる、という人がいるにもかかわらず、実際には参加できずにいる、という事例も多い。 スポーツ振興課や財団、総合型地域スポーツクラブや保健福祉センターなどから出ているスポーツ情報について、それぞれのホームページをリンクさせたり、それらを一つの冊子としてまとめたりするなど、区民が必要とする情報を分かりやすく提供していくことが必要である。 また、ソーシャルネットワークなどの新たなツールを利用して、より迅速に情報を提供できるようにするなど、これまでとは違った情報提供の方法も検討し、新たなネットワーク網を開設していくことも望まれる。 さらに、世田谷区が関係しているメディアを有効的に活用することも効果的であると考える。 また、区や財団、各競技団体のそれぞれのホームページを充実していくことが大切である。 特に、各競技団体のホームページ作成やリニューアルに関しては、区や財団がホームページに関する研修を実施するなどの支援を行っていくことが効果的であると考える。 (2)地域スポーツ 総合型地域スポーツクラブは、子どもや高齢者、障害者を含め、多くの区民にとって最も身近なスポーツの場として期待されており、「人にやさしいスポーツ環境」をつくっていくためには欠かせない存在である。 今後、総合型地域スポーツクラブの拡充を図っていくとともに、地域の小・中学校や大学等との連携を進め、地域スポーツの発展を図っていくことが必要である。 @総合型地域スポーツクラブの発展・充実 身近な場所で、いつでも、だれでも気軽にスポーツができる場として、主に中学校単位で設立されている総合型地域スポーツクラブは、地域スポーツの核となる存在である。 世田谷の特徴でもある、住民主体の総合型地域スポーツクラブは、地域コミュニティの形成・活性化につながるものでもあり、スポーツが地域に貢献する新たな存在とも言える。 年々、クラブ数は増えているものの、世田谷区全体から見れば、まだまだ限られた地域にしかないのが現状であり、認知度もまだまだ低いものとなっている。 そのため、総合型地域スポーツクラブの P22 設立や運営について相談できる窓口の設置や、活動を続けていくための場所の確保、広く区民に浸透させるための広報の充実などを進め、さらなる拡充を図られたい。 また、地域住民による自主運営であることは、非常に大きな特徴であるが、その一方で、安全確保や事故対応といった危機管理に関して脆弱な部分があり、行政やスポーツ推進委員など、専門的な知識を持つ機関や専門家によるサポート体制の強化も必要である。 A総合型地域スポーツクラブと学校の連携 総合型地域スポーツクラブの活動の拠点として、今後も、身近な生活圏の公共施設である学校を基軸にしていくことが望ましく、これまで以上に学校施設を地域に開かれたものとしていく必要がある。 また、場所の提供だけではなく、例えば各学校のPTA組織が中心となって、地域スポーツや子どものスポーツについて講演や研修を行ったり、総合型地域スポーツクラブの宣伝を行ったりするなど、積極的に学校と学校の関係団体、総合型地域スポーツクラブが連携していくことが望ましい。 それが、地域スポーツや子どものスポーツの発展にも寄与するものと思われる。 B地域スポーツの新たな担い手 総合型地域スポーツクラブの他にも、新BOPやSTEP、公園にあるプレーパークなど、世田谷独自の制度や場がある。これらを地域に開かれたものとするなど、さらに有効に活用できるものとすることができれば、新たな地域スポーツの場となる。 また、区内に多くある大学との連携を深め、公開講座の活用や、大学施設の利用、大学生の指導者としての活用などをすることができれば、より区民の選択肢は拡がってくる。 さらには、地域住民がその地域のスポーツについて話し合う場を行政が設けることで、自分たちで地域スポーツについて考えることができる機会を与えることができ、今以上に地域スポーツへの関心が高まっていくことと期待できる。 (3)子どものスポーツ 子どもの頃から体を動かし、スポーツに親しみ、楽しむことが、大人になっても継続してスポーツを行うことにつながり、生涯スポーツ社会の実現の基礎となる。 また、子どもの頃にスポーツに接することができる環境づくりも「人にやさしいスポーツ環境」をつくっていくためには重要である。 そのためには、学校、保護者、子ども、地域を P23 含めて、子どものスポーツに対する対応策を検討していく必要がある。 @子どものスポーツをする機会の充実 子どものスポーツをする機会を確保・充実させるためには、教育委員会と連携し、学校教育の中でスポーツに重点を置くことや、各学校において、子どもたちがスポーツを好きになる方策を検討してもらう必要がある。 さらには、青少年地区委員会の活動の中に、子どもたちがスポーツに触れる機会を設けるよう協力を求める。 また、他都市の地域スポーツクラブにあるような、勉強とスポーツを両方教える仕組みをつくる、といったように、子どもたちがスポーツに触れる機会を増やしていく必要がある。 また、就学前の幼児期において、体を動かすことの楽しさを経験することが、その後も継続してスポーツに親しんでいくきっかけともなるため、幼児期には様々な運動を行うことが大切である。 幼児期の運動は、家族で行うことが主であるため、家族で行うスポーツに対する支援も、子どものスポーツを考えるうえでは重要である。 このため、先にも述べたが、親子で参加できる運動や、それを教える教室などを提供し、親とともに子どもも運動を楽しめる機会を提供していく必要がある。 A子どもを取り巻く環境の変化への対応 子どもを預かる側、指導する側は、怪我をさせないことを第一に考え、危ないように見えたらすぐにやめさせる、といった状況をよく目にする。 このため、「こういうことをすると危ない」という経験がなく、転んだときにとっさに手が出ない、という子どもも増えている。 これは、子どもの怪我に対して、保護者が過敏に反応し、またそれを避けるため、指導者側が危険な行動をさせないようにしているためである。 そのため、保護者に対しても、子どもの運動能力や体力の低下の問題に関心を持ってもらう必要があり、協調性やコミュニケーション能力、豊かな人間性を培うことの大切さなど、スポーツは体力向上だけではなく、人間形成にも大きく寄与することを理解してもらうことも重要である。 このためには、学校やPTAに協力してもらいながら、保護者への理解を促していく取り組みが必要である。また、子どもに対しても、すべてを規制するのではなく、プレーパークのように、自己責任で自由に遊べる場を提供し、体で覚える体験型の運動ができるような環境を整える必要がある。 P24 B子どものスポーツをする場の充実 子どもが運動・スポーツをしたいと思った時に、自由に遊べる場は、以前に比べて少なくなっている。学校の校庭を使った遊び場開放においても、野球はだめ、これはだめ、となると、子どもたちはつまらないから来なくなってしまうという現状もある。 前述したプレーパークのように、子どもが自由に遊べる場を拡充していくことも必要であるし、新BOPや遊び場開放などをより活用できるものにすることも必要である。 総合型地域スポーツクラブも、子どもたちがスポーツをする場の一つとして、さらなる拡充、内容の充実が求められる。 また、新BOPやSTEPを地域に開き、地域と交流する場にすることができれば、交流の中から子どもたちの活動や運動の幅が広がっていく。 このように、これまでの活動や場をより充実したものへと見直しを図り、地域との交流、連携など、新たな仕組みづくりにも取り組んでいただきたい。 C学校教育現場における指導者の確保・育成 団塊の世代の大量退職により、学校においても多くのベテラン教員が退職し、経験の少ない若い教員が増えたことで、体育や部活動での指導力が低下している、という現状も見受けられる。また体育が得意な教員の担任クラスでは、子どももスポーツが好きになる、ということも多々ある。 教員の指導力向上、指導者育成も必要であるが、子どもがスポーツをしたくなる心情を酌み取れる教員を育成していくことが重要である。 また大学との連携を強化・充実し、体育や部活動での指導に活用できる仕組みづくりを構築するとともに、外部指導員の登用と学校教員による指導のバランスを図っていきたい。 D様々な制度との連携 子どもたちのスポーツをする場は、学校における部活動や、地域のクラブチームなど様々である。 しかし、クラブチームの場合は、そのチームに登録をすると、部活動の大会に出場できないといった問題や、クラブチームによっては、中学生までで終わってしまい続けることができないということもあり、その後の受け皿がないといった問題もある。 一方で中学校の部活動を見てみると、そもそも世田谷の公立中学 P25 校は、公立小学校からの進学率が低いという現状がある。 世田谷には、世田谷9年教育という独自の制度があり、これをもとに、小・中学校が一緒にスポーツができる環境を整備することで、スポーツを継続しつつ、公立中学校へ進学していく、ということが期待できるし、部活動の活発化、ひいては、子どものスポーツ振興につながっていく。 そこで、クラブチームの後の受け皿としては、まさに総合型地域スポーツクラブが担っていけるようになることが望ましく、子どもたちの意欲を伸ばすとともに、また地域の活性化も期待できるはずである。 (4)障害者スポーツ 「人にやさしいスポーツ環境」をつくるためには、だれもが等しくスポーツに親しめる環境の構築が必要である。障害があっても、スポーツがしたい、体を動かしたい、と思った時に、いつでも気軽にスポーツができるように、障害者にも配慮したスポーツ環境がなくてはならない。 @障害者のスポーツへ参加する機会の充実 障害のある人がスポーツに参加し、楽しむ機会を提供するためには、障害の程度や種類など、一人ひとりに対応した内容であることが求められる。 そのためには、例えば、福祉学校や福祉作業所などの福祉施設のように、障害者が日常の環境の中で運動やスポーツができる、という場の整備も必要だと考えられる。 区内には多くの民間のスポーツクラブがあるが、障害者はなかなか利用できない状況があるため、行政指導的な対応や、税制優遇措置などにより、障害者の受け入れを推進させるという方法も考えられる。 一方で、医療的なサポートが必要な場合も多くあると思われるため、医師や作業療法士、理学療法士などと連携したサポート体制の整備も必要である。 障害者をサポートする家族も、スポーツをする機会がなかなか作れない、という状況もあるため、家族も一緒に楽しめる競技や環境の整備、さらには一般の競技の中で障害者が参加できるプログラムを取り入れる、ということも検討されたい。 さらに、保健センターや総合福祉センター、NPO法人などと連携し、区や財団の組織改変を行い、一つの部署で情報を集め、検討し、対応策を講じることが望ましい。 P26 A障害者の目線に立ったスポーツ施設の整備 障害者スポーツを推進していくため、理想としては、障害者スポーツの核となるような障害者専用の施設が必要であると思われる。 前述したように、障害者が日常の中でスポーツや運動ができるように環境を整備することも一つの方法であるが、障害者が気軽にスポーツ施設を訪れ、安全にスポーツをすることができるように、既存のスポーツ施設を整備していく必要がある。 また、区内には、都立の特別支援学校があり、障害者がスポーツを行う環境が整っているため、都と連携し、都立施設の有効活用を図る。 B障害者スポーツを支える人材の育成 障害者がスポーツをしようとしても、指導者など、それを支える人材がいなければ、行うことは難しい。 障害者スポーツを支える人材は、現状でも足りておらず、今後、推進を図っていくうえでは、人材の確保・育成は急務である。 これには、スポーツ推進委員やスポ・レクネット登録指導者、区内のスポーツ系の大学生や教員、地域のボランティア団体などを活用し、区独自の障害者スポーツ指導者の研修・育成の仕組みをつくり、対応していただきたい。 Cスポーツを通じた交流 障害者には、さまざまな程度の障害の方たちがいるということを健常者にも理解してもらうことが、障害者スポーツの推進を図るうえで、とても重要である。 障害者スポーツの向上のためには、障害者と健常者が一緒にスポーツをする機会をつくる、障害者スポーツの中に健常者が入っていく、またその逆も、どちらも行っていくことが大切である。 障害者スポーツに参加する、という点では、大学の教職課程で行う介護等体験で、障害者とスポーツをする機会を設けるなどの仕組みづくりも有効である。 また障害者スポーツの大会などを観戦するということも障害者スポーツを理解するうえで、一つのきっかけとなるため、大会の開催情報などのPRも積極的に行っていただきたい。 P27 第4章 重点的に取り組むべき施策 第3章において、「生涯スポーツ」「地域スポーツ」「子どものスポーツ」「障害者スポーツ」の4つに分けて、「重要な取り組み」と、それに対応する「具体的施策の提案」を述べたが、今後の世田谷区のスポーツ振興策をより確実に推進していくためには、特に重点的に取り組むべき施策を定め、それを着実に実行していくことが望ましい。 当審議会では、第3章の「具体的な提案」を踏まえ、以下のとおり重点的に取り組むべき施策を3つ掲げることにする。 1だれもが利用しやすいスポーツの場の確保・充実 (1)既存スポーツ施設の整備 総合運動場をはじめとした区内の各スポーツ施設において、だれもが気軽に利用することができるように、施設のバリアフリー化や人工芝化、夜間照明設備の拡充など、施設の整備・充実を行っていく必要がある。 これらを整備していくことで、だれでも気軽にスポーツに親しめる環境が整い、さらに夜間利用の拡大をはじめとした年間通じての開放枠拡大につながる。 財政状況が厳しい中、新たな施設を作ることは難しいと思われるため、既存施設をより活用できるよう、効果的で区民に喜んでもらえるような整備に取り組み、今以上の施設開放の拡充や、だれもが利用しやすい施設の充実につなげていく。 (2)学校開放の充実 現在、区立の全小・中学校が学校開放を実施しているが、開放率には隔たりがあり、部活動や新BOPなどとの兼ね合いからも、積極的な学校開放には至っていない。 そこで、授業に使用していない平日の時間帯の学校開放や、夜間照明設備を設置して、夜間利用の拡大を図るなど、学校開放率の増加に向けて取り組むべきと考える。 区内には現在93校の小・中学校があり、例えば、各学校が1ヶ月あたりの開放を10コマ増やすだけでも、年間で相当数の学校開放が可能となるため、スポーツの場の確保・充実に向けた具体的な施策の一つとして実現できるように、各学校に対してこれまで以上の協力を求めていくことも重要である。 P28 (3)企業・大学との連携、土地の有効活用 区内には数多くの企業や大学が存在しており、そういった区立施設以外のスポーツ施設を、区民へ開放できるように働きかけていくことが大切である。 区は、企業や大学に協力の働きかけを行うとともに、協力した企業や大学の宣伝を行うなど、企業や大学が連携したくなるような仕組みづくりも図っていかなければならない。 この他にも、公園や空き地などを積極的に活用し、身近な場所で、だれもが気軽に、楽しくスポーツに親しめる環境を整えることが必要である。 2総合型地域スポーツクラブの設立と育成 (1)総合型地域スポーツクラブの設立 総合型地域スポーツクラブは、「地域スポーツ」の推進には欠かせない存在であり、「生涯スポーツ」「子どものスポーツ」「障害者スポーツ」の担い手としても期待されている。 また、スポーツを通して地域コミュニティの形成、活性化にも寄与するなど、今後のスポーツ振興に欠かせないものである。 世田谷区には現在7箇所(平成25年9月現在)設立されているが、中学校単位での設立「30箇所」という具体的な数値目標を立て、それに向けて取組みを行っていくことを提案する。 その実現に向けては、まずは、総合型地域スポーツクラブの認知度を上げるために、各クラブのホームページの開設や充実、イベント等での積極的な周知が必要である。 また、新たな総合型地域スポーツクラブの設立を目指す地域には、拠点となる中学校との連携や、教育委員会との連携、既存のクラブとの連携を強化し、設立のノウハウや運営方法などについて相談を受ける窓口を開設するなど、設立の支援に向けた体制を確立していかなければならない。 (2)総合型地域スポーツクラブの発展 総合型地域スポーツクラブが継続・発展していくためには、地域主体の運営を継承しつつも、財源の確保も含めた運営方法や、事故に対する安全確保、指導者の確保・育成などについて、区所管部署や財団、スポーツ推進委員などがしっかりサポートしていかなければならないと考える。 そのためには、区が積極的に各研修の案内などを情報提供するとともに、スポーツ推進委員の活用、財団で実施しているスポ・レクネットの指導者派遣など、現制度を有効に活用できるよう、区がその橋渡し的な存在となって、総合型地域スポーツクラブの育成を図っていくことが望ましい。 P29 (3)総合型地域スポーツクラブの新たな担い手 総合型地域スポーツクラブの大きな特徴として、地域住民が主体となって運営していることは、これまでも述べてきたとおりである。 そこに新たに「大学」を担い手として加えていくことも必要である。区内には多くの大学が存在し、スポーツを専門とする教員や学生など豊富な人材が揃っている。 また、総合型地域スポーツクラブについては、スポーツに関する知識だけではなく、自主運営に関する知識や、地域コミュニティに関する知識など、様々な分野の知識が必要となる。 総合型地域スポーツクラブの設立に向けて、大学は新たな担い手として期待できるとともに、教員や学生にとっても、新たな学習の場として機能すると思われる。 区は、大学や学生団体に協力を呼びかけ、人材の確保、育成を図ることが、新たな設立に向けたきっかけや、既存クラブの運営に寄与していくと考えられる。 3財団との連携 第1章の世田谷のスポーツの現状で述べたとおり、財団は、区のスポーツ振興施策を具現化し、着実に実現していく担い手であり、世田谷区のスポーツ振興には欠かせない存在である。 また、競技スポーツの面とレクリエーションの面の両方を兼ね備えているなど、世田谷区の大きな特徴であり、財産である。 財団は、これまでも区の施策に呼応し、スポーツ施設の安全管理や充実、数多くの事業を展開し、区民の様々なスポーツニーズに応えてきた。 近年の法改正をはじめとした社会情勢の変化や多様化する区民ニーズなど、第2章で述べた課題に対して的確に対応していくためには、これまで以上に区と財団が連携し、一枚岩となって取り組むことが、世田谷区のスポーツ振興を図るうえで最も重要なことである。 そのためには、例えば、区と財団共通のPDCAサイクルを導入するなど、日頃からきめ細かく連携、協力していくことで、世田谷区のスポーツ振興が発展していくものと確信する。 P30 おわりに 〜人にやさしいスポーツ環境を目指して〜 当審議会では、平成23年9月30日付で、世田谷区長より「スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について」諮問を受け、「世田谷らしさ」という視点を大切に、今後の世田谷区のスポーツのあり方を見据えたうえで、約2年間、議論を重ねてきた。この間、平成24年3月に国の「スポーツ基本計画」が策定され、東京都においても平成24年3月に「東京都障害者スポーツ振興計画」、平成25年3月に「東京都スポーツ推進計画」がそれぞれ策定されるなど、国や東京都において、平成23年6月に制定されたスポーツ基本法をふまえ、計画の整備が進められた。 現在、世田谷区においても、平成26年度を初年度とする向こう10ヶ年の基本計画の策定が進められており、それに歩調を合わせて、スポーツ分野に関しても「(仮称)世田谷区スポーツ推進計画」が策定されることになっている。 本答申では、世田谷区が目指してきた生涯スポーツ社会の実現を継承しつつ、「人にやさしいスポーツ環境」をキャッチフレーズとして、「世田谷らしいスポーツ振興策」に向けた具体的な提案を述べるとともに、特に重点的に取り組むべき施策として「だれもが利用しやすいスポーツの場の確保・充実」、「総合型地域スポーツクラブの設立と育成」、「財団との連携」を掲げた。 これらの施策が着実に実行されれば、世田谷区のスポーツの発展はもとより、区民が「いつでも」「どこでも」「だれでも」「いつまでも」気軽にスポーツ・レクリエーション活動に親しみ楽しむことができる「生涯スポーツ社会」の実現に寄与するものと確信している。 本答申は机上の空論ではなく、実行可能で、かつ短期間で成果や結果が出せる内容もあり、区民に還元されている、という実感や興味、期待感が醸成されるものであってほしい。 ぜひ本答申を新たな「(仮称)世田谷区スポーツ推進計画」にも盛り込んでいただき、今後の世田谷区のスポーツ推進に大いに役立てていただきたいと願っている。 最後に、スポーツイヤーと銘打っている今年(平成25年)は、東京国体の開催や、先日の報道にもあったように、2020年のオリンピック・パラリンピック開催都市に「東京」が決定するなど、地域でスポーツ気運が盛り上がってきている中、スポーツにおける指導者の暴力行為などが社会問題となり世間を騒がせた。 本審議会でも、この問題を取り上げ、あらためてスポーツにおける指導の在り方について議論を行った。 この他にも、地域での出来事や各委員の身近なところでの体験談など、本答申には盛り込んでいないが、各委員の知識や経験を活かした活発な議論が展開されてきたことをここに追記する。 P31 資料1 平成23年11月7日 スポーツ振興担当部 世田谷区スポーツ施設の現状と利用状況 1 世田谷区のスポーツ施設の現況 区立スポーツ施設 総合運動場 野球場(硬式含む面数)1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 陸上競技場 1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 テニスコート(コート数) 12施設 区立スポーツ施設 総合運動場 体育館(アリーナ) 1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 トレーニングルーム 1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 弓道場・洋弓場・エアーライフル 3施設 区立スポーツ施設 総合運動場 武道場 2施設 区立スポーツ施設 総合運動場 体育室 1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 温水プール(屋内) 1施設 区立スポーツ施設 総合運動場 軽運動室など 1施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 テニスコート(コート数) 9施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 ゴルフ練習場 1施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 体育館(アリーナ) 1施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 トレーニングルーム 1施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 屋外プール 1施設 区立スポーツ施設 大蔵第二運動場 軽運動室など 2施設  区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 野球場(硬式含む面数)5施設 区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 少年野球場(面数) 3施設 区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 サッカー場(面数) 2施設 区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 少年サッカー場(面数) 2施設 区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 球技場 1施設 区立スポーツ施設 二子玉川緑地運動場 ゲートボール場(注1 ゲートホールは、公園や空き地等で活動している場合が多い) 1施設 区立スポーツ施設 千歳温水プール トレーニングルーム 1施設 区立スポーツ施設 千歳温水プール 体育室 1施設 区立スポーツ施設 千歳温水プール 温水プール(屋内) 1施設 区立スポーツ施設 千歳温水プール 軽運動室など 2施設 区立スポーツ施設 中学校温水プール 温水プール(屋内) 4施設 区立スポーツ施設 中学校温水プール 軽運動室など 2施設 区立スポーツ施設 地域体育館・地区体育室 ゲートボール場(注1 ゲートホールは、公園や空き地等で活動している場合が多い) 2施設 区立スポーツ施設 地域体育館・地区体育室 体育館(アリーナ) 3施設 区立スポーツ施設 地域体育館・地区体育室 トレーニングルーム 1施設 区立スポーツ施設 地域体育館・地区体育室 体育室 1施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) テニスコート(コート数) 18施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) 体育館(アリーナ) 94施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) トレーニングルーム 1施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) 屋外プール 9施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) 校庭 28施設 区立スポーツ施設 小・中学校開放施設(開放施設のみ) 格技室 25施設 公園施設 世田谷公園 野球場(硬式含む面数) 2施設 公園施設 世田谷公園 少年野球場(面数) 1施設  公園施設 世田谷公園 テニスコート(コート数) 4施設 公園施設 世田谷公園 弓道場・洋弓場・エアーライフル 1施設 公園施設 世田谷公園 屋外プール 1施設 公園施設 羽根木公園 野球場(硬式含む面数) 2施設 公園施設 羽根木公園 テニスコート(コート数) 2施設 公園施設 玉川野毛町公園 野球場(硬式含む面数) 1施設 公園施設 玉川野毛町公園 テニスコート(コート数) 2施設 公園施設 玉川野毛町公園 屋外プール 1施設 公園施設 多摩川緑地広場 野球場(硬式含む面数) 4施設 公園施設 多摩川緑地広場 少年野球場(面数) 1施設 公園施設 多摩川緑地広場 サッカー場(面数) 2施設 公園施設 多摩川緑地広場 テニスコート(コート数) 17施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 野球場(硬式含む面数) 3施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 サッカー場(面数) 1施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 陸上競技場 1施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 球技場 3施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 テニスコート(コート数) 8施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 体育館(アリーナ) 1施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 トレーニングルーム 1施設 都立施設 駒沢オリンピック公園 弓道場・洋弓場・エアーライフル 1施設 都立施設 砧公園 野球場(硬式含む面数) 2施設 都立施設 砧公園 少年サッカー場(面数) 1施設 都立施設 祖師谷公園 テニスコート(コート数) 4施設 都立施設 祖師谷公園 ゲートボール場(注1 ゲートホールは、公園や空き地等で活動している場合が多い) 2施設 民間・大学連携 りこおおきぬた総合運動場 テニスコート(コート数)2施設 民間・大学連携 昭和女子大学 軽運動室など 1施設 野球場(硬式含む面数) 計 20施設 少年野球場(面数) 計 5施設 サッカー場(面数) 計 5施設 少年サッカー場(面数) 計 3施設 陸上競技場 計 2施設 競技場 計 4施設 テニスコート(コート数) 計 78施設 ゴルフ練習場 計 1施設 ゲートボール場 計 5施設 体育館(アリーナ) 計 100施設 トレーニングルーム 計 6施設 弓道場・洋弓場・エアーライフル 計 5施設 武道場 計 2施設 体育室 計 3施設 温水プール(屋内) 計 6施設 屋外プール 計 12施設 校庭 計 28施設 格技室 計 25施設 軽運動室など 計 8施設 参考 平成21年7月調査資料より 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) 野球場(硬式含む面数) 計 1施設 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) サッカー場(面数) 計 3施設 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) テニスコート(コート数) 計 53施設 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) ゴルフ練習場 計 24施設 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) 体育館(アリーナ) 計 2施設 参考1 民間施設(社内専用施設は除く) 温水プール 計 18施設 上記以外の民間施設 フィットネス 17施設 フットサル 10施設 ボクシング 8施設 このうち1箇所はキックボクシング 卓球 1施設 道場(柔道、空手、合気道、剣道など) 16施設 乗馬(競技者のみ) 1施設 参考2 都立高校 6校で近隣住民を対象にグラウンド、体育館、テニスコート等を一部開放 参考3 駒大野球場 野球部の練習がない日に野球場を開放 参考4 集会施設系 88箇所で健康体操 空手 卓球等を開放 2 スポーツ施設利用団体の状況※平成23年4月1日現在 (1)けやきネット団体登録数「一般(野球、サッカーなど)」 23,136 団体 内訳(野球 2,057団体、少年野球 463団体、サッカー 727団体、少年サッカー 257団体、屋内サッカー 750団体、バスケ 1,138団体、バレーボール 966団体ほか) (2)けやきネット団体登録数「テニス」 4,222 団体 (3)スポーツ・レクリエーション団体(賛助団体) 47団体 3 主要区立施設の利用に係る抽選倍率(平成22年度けやきネットの実績より) 総合運動場 野球場 8.7倍 総合運動場 陸上競技場 1.1倍 総合運動場 テニスコート 5.7倍 総合運動場 体育館(アリーナ) 6.2倍 総合運動場 弓道場・洋弓場・エアーライフル 1.1倍 総合運動場 武道場 1.7倍 総合運動場 体育室 1.3倍 総合運動場 軽運動室など 1.3倍 大蔵第二運動場 野球場 4.3 倍 大蔵第二運動場 体育館(アリーナ) 5.4倍 二子玉川緑地運動場 野球場 8.9倍 二子玉川緑地運動場 少年野球場 10.4倍 二子玉川緑地運動場 サッカー場 17.4倍 二子玉川緑地運動場 少年サッカー場 5.7倍 二子玉川緑地運動場 球技場 9.1倍 千歳温水プール 体育室 1.7倍 千歳温水プール 軽運動室など 2.0倍 尾山台地域体育館 体育館(アリーナ) 4.4倍  P32 資料2 「世田谷区民意識調査2011」より抜粋 (2)この 1年間に行ったスポーツや運動の回数 あなたがこの1年間にスポーツや運動(散歩を含む)を行った回数はどのくらいですか。( ○は 1つ) 全体で1314名 週に 3回以上 17.4% 週に 1から2回 29% 月に 1から3回 19.7% 3か月に 1から2回 8.1% 年に 1から3回 7.2% 行わなかった 16.6% 無回答 2.1% 調査結果 この1年間にスポーツや運動(散歩を含む)を行った回数はどのくらいか聞いたところ、週に1から2回(29.0%)がほぼ3割で最も高く、以下、月に1から3回(19.7%)、週に3回以上(17.4%)などと続いている。 P33 この 1年間に行ったスポーツや運動の回数(地域別) 全体 1314名 週に3回以上 17.4% 全体 1314名 週に1から2回 29% 全体 1314名 月に1から3回 19.7% 全体 1314名 3か月に1から2回 8.1% 全体 1314名 年に1から3回 7.2% 全体 1314名 行わなかった 16.6% 全体 1314名 無回答 2.1% 世田谷東部 197名 週に3回以上 17.3% 世田谷東部 197名 週に1から2回 26.9% 世田谷東部 197名 月に1から3回 23.9% 世田谷東部 197名 3か月に1から2回 6.1% 世田谷東部 197名 年に1から3回 5.6% 世田谷東部 197名 行わなかった 18.3% 世田谷東部 197名 無回答 2%   世田谷西部 148名 週に3回以上 14.2% 世田谷西部 148名 週に1から2回 26.4% 世田谷西部 148名 月に1から3回 21.6% 世田谷西部 148名 3か月に1から2回 7.4% 世田谷西部 148名 年に1から3回 6.8% 世田谷西部 148名 行わなかった 20.9% 世田谷西部 148名 無回答 2.7% 北沢東部 98名 週に3回以上 20.4% 北沢東部 98名 週に1から2回 28.6% 北沢東部 98名 月に1から3回 13.3% 北沢東部 98名 3か月に1から2回 9.2% 北沢東部 98名 年に1から3回 2% 北沢東部 98名 行わなかった 23.5% 北沢東部 98名 無回答 3.1% 北沢西部 132名 週に3回以上 18.9% 北沢西部 132名 週に1から2回 30.3% 北沢西部 132名 月に1から3回 20.5% 北沢西部 132名 3か月に1から2回 7.6% 北沢西部 132名 年に1から3回 10.6% 北沢西部 132名 行わなかった 9.1% 北沢西部 132名 無回答 3% 玉川北部 125名 週に3回以上 14.4% 玉川北部 125名 週に1から2回 35.2% 玉川北部 125名 月に1から3回 19.2% 玉川北部 125名 3か月に1から2回 8% 玉川北部 125名 年に1から3回 9.6% 玉川北部 125名 行わなかった 12.8% 玉川北部 125名 無回答 0.8% 玉川南部 112名 週に3回以上 15.2% 玉川南部 112名 週に1から2回 33.9% 玉川南部 112名 月に1から3回 19.6% 玉川南部 112名 3か月に1から2回 7.1% 玉川南部 112名 年に1から3回 9.8% 玉川南部 112名 行わなかった 12.5% 玉川南部 112名 無回答 1.8% 玉川西部 94名 週に3回以上 17% 玉川西部 94名 週に1から2回 33% 玉川西部 94名 月に1から3回 23.4% 玉川西部 94名 3か月に1から2回 9.6% 玉川西部 94名 年に1から3回 5.3% 玉川西部 94名 行わなかった 11.7% 玉川西部 94名 無回答 0% 砧北部 169名 週に3回以上 20.7% 砧北部 169名 週に1から2回 23.1% 砧北部 169名 月に1から3回 20.7% 砧北部 169名 3か月に1から2回 10.1% 砧北部 169名 年に1から3回 9.5% 砧北部 169名 行わなかった 13.6% 砧北部 169名 無回答 2.4% 砧南部 67名 週に3回以上 14.9% 砧南部 67名 週に1から2回 31.3% 砧南部 67名 月に1から3回 10.4% 砧南部 67名 3か月に1から2回 13.4% 砧南部 67名 年に1から3回 4.5% 砧南部 67名 行わなかった 20.9% 砧南部 67名 無回答 4.5% 烏山 172名 週に3回以上 19.2% 烏山 172名 週に1から2回 27.9% 烏山 172名 月に1から3回 17.4% 烏山 172名 3か月に1から2回 6.4% 烏山 172名 年に1から3回 5.8% 烏山 172名 行わなかった 22.1% 烏山 172名 無回答 1.2% 調査結果 地域別にみると、どの地域でも 週に1から2回 が3割前後で最も高くなっている。 月に1から3回 は世田谷東部、世田谷西部、玉川西部が2割を超えている。 P34 この 1年間に行ったスポーツや運動の回数(性別および年齢別) 全体 1314名 週に3回以上 17.4% 全体 1314名 週に1から2回 29% 全体 1314名 月に1から3回 19.7% 全体 1314名 3か月に1から3回 8.1% 全体 1314名 年に1から3回 7.2% 全体 1314名 行わなかった 16.6% 全体 1314名 無回答 2.1% 男性全体 597名 週に3回以上 17.8% 男性全体 597名 週に1から2回 27.5% 男性全体 597名 月に1から3回 20.9% 男性全体 597名 3か月に1から3回 8.4% 男性全体 597名 年に1から3回 9.2% 男性全体 597名 行わなかった 14.7% 男性全体 597名 無回答 1.5% 男性20歳代 79名 週に3回以上 16.5% 男性20歳代 79名 週に1から2回 22.8% 男性20歳代 79名 月に1から3回 22.8% 男性20歳代 79名 3か月に1から3回 7.6% 男性20歳代 79名 年に1から3回 19% 男性20歳代 79名 行わなかった 10.1% 男性20歳代 79名 無回答 1.3% 男性30歳代 111名 週に3回以上 13.5% 男性30歳代 111名 週に1から2回 23.4% 男性30歳代 111名 月に1から3回 21.6% 男性30歳代 111名 3か月に1から3回 12.6% 男性30歳代 111名 年に1から3回 9.9% 男性30歳代 111名 行わなかった 17.1% 男性30歳代 111名 無回答 1.8% 男性40歳代 122名 週に3回以上 9.8% 男性40歳代 122名 週に1から2回 28.7% 男性40歳代 122名 月に1から3回 28.7% 男性40歳代 122名 3か月に1から3回 9% 男性40歳代 122名 年に1から3回 13.1% 男性40歳代 122名 行わなかった 9.8% 男性40歳代 122名 無回答 0.8% 男性50歳代 89名 週に3回以上 14.8% 男性50歳代 89名 週に1から2回 33.7% 男性50歳代 89名 月に1から3回 22.5% 男性50歳代 89名 3か月に1から3回 7.9% 男性50歳代 89名 年に1から3回 7.9% 男性50歳代 89名 行わなかった 11.2% 男性50歳代 89名 無回答 2.2% 男性60歳代 95名 週に3回以上 16.8% 男性60歳代 95名 週に1から2回 34.7% 男性60歳代 95名 月に1から3回 15.8% 男性60歳代 95名 3か月に1から3回 7.4% 男性60歳代 95名 年に1から3回 6.3% 男性60歳代 95名 行わなかった 17.9% 男性60歳代 95名 無回答 1.1% 男性70歳以上 101名 週に3回以上 36.6% 男性70歳以上 101名 週に1から2回 21.8% 男性70歳以上 101名 月に1から3回 12.9% 男性70歳以上 101名 3か月に1から3回 5% 男性70歳以上 101名 年に1から3回 0% 男性70歳以上 101名 行わなかった 21.8% 男性70歳以上 101名 無回答 2% 女性全体 717名 週に3回以上 17.2% 女性全体 717名 週に1から2回 30.3% 女性全体 717名 月に1から3回 18.7% 女性全体 717名 3か月に1から3回 7.8% 女性全体 717名 年に1から3回 5.4% 女性全体 717名 行わなかった 18.1% 女性全体 717名 無回答 2.5% 女性20歳代 82名 週に3回以上 7.3% 女性20歳代 82名 週に1から2回 30.5% 女性20歳代 82名 月に1から3回 19.5% 女性20歳代 82名 3か月に1から3回 14.6% 女性20歳代 82名 年に1から3回 12.1% 女性20歳代 82名 行わなかった 13.4% 女性20歳代 82名 無回答 2.4% 女性30歳代 129名 週に3回以上 10.9% 女性30歳代 129名 週に1から2回 28.7% 女性30歳代 129名 月に1から3回 27.1% 女性30歳代 129名 3か月に1から3回 9.3% 女性30歳代 129名 年に1から3回 5.4% 女性30歳代 129名 行わなかった 16.3% 女性30歳代 129名 無回答 2.3% 女性40歳代 138名 週に3回以上 18.8% 女性40歳代 138名 週に1から2回 27.5% 女性40歳代 138名 月に1から3回 20.3% 女性40歳代 138名 3か月に1から3回 10.1% 女性40歳代 138名 年に1から3回 6.5% 女性40歳代 138名 行わなかった 15.2% 女性40歳代 138名 無回答 1.4% 女性50歳代 108名 週に3回以上 24.1% 女性50歳代 108名 週に1から2回 31.5% 女性50歳代 108名 月に1から3回 15.7% 女性50歳代 108名 3か月に1から3回 7.4% 女性50歳代 108名 年に1から3回 6.5% 女性50歳代 108名 行わなかった 13.9% 女性50歳代 108名 無回答 0.9% 女性60歳代 133名 週に3回以上 22.6% 女性60歳代 133名 週に1から2回 28.6% 女性60歳代 133名 月に1から3回 16.5% 女性60歳代 133名 3か月に1から3回 5.3% 女性60歳代 133名 年に1から3回 3% 女性60歳代 133名 行わなかった 22.6% 女性60歳代 133名 無回答 1.5% 女性70歳以上 127名 週に3回以上 16.5% 女性70歳以上 週に1から2回 35.4% 女性70歳以上 月に1から3回 12.6% 女性70歳以上 3か月に1から3回 2.4% 女性70歳以上 年に1から3回 1.6% 女性70歳以上 行わなかった 25.2% 女性70歳以上 無回答 6.3% 調査結果 性別および年齢別にみると、週3回以上では男性の70歳以上が4割近くとなっており、最も高くなっている。週1から2回は男性 60歳代と女性の70歳以上で、3割半ばとなっている。 P35 資料3 「世田谷区民意識調査2011」より抜粋 (6)この 1年間にスポーツや運動をしなかった理由 あなたがこの1年間にスポーツや運動をしなかった理由は、どれですか。( ○は3つまで) 全体 218名 特に理由はない 35.3% 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 32.1% 年をとったから 22.9% 機会がないから 14.7% 体が弱いから 12.4% お金がかかるから 6% 運動 スポーツが好きではないから 5.5% 仲間がいないから 4.1% 場所や施設がないから 1.8% 指導者がいないから 0.9% わからない 5% 無回答 0.5% 調査結果 この1年間にスポーツや運動をしなかった理由を聞いたところ 特に理由はない(35.3%)が3割半ばと最も高く、以下 仕事・家事・育児が忙しくて時間がないから(32.1%)、年をとったから(22.9%)、機会がないから(14.7%)などと続いている。 P36 この1年間にスポーツや運動をしなかった理由(性別および年齢別) 全体 218名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 32.1% 全体 218名 体が弱いから 12.4% 全体 218名 年をとったから 22.9% 全体 218名 場所や施設がないから 1.8% 全体 218名 仲間がいないから 4.1% 全体 218名 指導者がいないから 0.9% 全体 218名 お金がかかるから 6% 全体 218名 運動 スポーツが好きではないから 5.5% 全体 218名 機会がないから 14.7% 全体 218名 特に理由はない 35.3% 全体 218名 わからない 5% 全体 218名 無回答 0.5% 性別および年齢別 男性全体 88名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 27.3% 性別および年齢別 男性全体 88名 体が弱いから 8% 性別および年齢別 男性全体 88名 年をとったから 20.5% 性別および年齢別 男性全体 88名 場所や施設がないから 1.1% 性別および年齢別 男性全体 88名 仲間がいないから 3.4% 性別および年齢別 男性全体 88名 お金がかかるから 3.4% 性別および年齢別 男性全体 88名 運動 スポーツが好きではないから 2.3% 性別および年齢別 男性全体 88名 機会がないから 14.8% 性別および年齢別 男性全体 88名 特に理由はない 42% 性別および年齢別 男性全体 88名 わからない 6.8% 性別および年齢別 男性20歳代 8名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 25% 性別および年齢別 男性20歳代 8名 運動 スポーツが好きではないから 12.5% 性別および年齢別 男性20歳代 8名 機会がないから 12.5% 性別および年齢別 男性20歳代 8名 特に理由はない 62.5% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 42.1% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 仲間がいないから 15.8% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 お金がかかるから 5.3% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 運動 スポーツが好きではないから 5.3% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 機会がないから 21.1% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 特に理由はない 36.8% 性別および年齢別 男性30歳代 19名 わからない 5.3% 性別および年齢別 男性40歳代 12名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 58.3% 性別および年齢別 男性40歳代 12名 機会がないから 8.3% 性別および年齢別 男性40歳代 12名 特に理由はない 50% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 50% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 体が弱いから 10% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 年をとったから 20% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 お金がかかるから 10% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 機会がないから 10% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 特に理由はない 30% 性別および年齢別 男性50歳代 10名 わからない 10% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 5.9% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 体が弱いから 17.6% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 年をとったから 23.5% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 お金がかかるから 5.9% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 機会がないから 11.8% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 特に理由はない 52.9% 性別および年齢別 男性60歳代 17名 わからない 17.6% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 4.5% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 体が弱いから 13.6% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 年をとったから 54.5% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 場所や施設がないから 4.5% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 機会がないから 18.2% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 特に理由はない 31.8% 性別および年齢別 男性70歳以上 22名 わからない 4.5% 性別および年齢別 女性全体 130名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 35.4% 性別および年齢別 女性全体 130名 体が弱いから 15.4% 性別および年齢別 女性全体 130名 年をとったから 24.6% 性別および年齢別 女性全体 130名 場所や施設がないから 2.3% 性別および年齢別 女性全体 130名 仲間がいないから 4.6% 性別および年齢別 女性全体 130名 指導者がいないから 1.5% 性別および年齢別 女性全体 130名 お金がかかるから 7.7% 性別および年齢別 女性全体 130名 運動 スポーツが好きではないから 7.7% 性別および年齢別 女性全体 130名 機会がないから 14.6% 性別および年齢別 女性全体 130名 特に理由はない 30.8% 性別および年齢別 女性全体 130名 わからない 3.8% 性別および年齢別 女性全体 130名 無回答 0.8% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 36.4% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 体が弱いから 9.1% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 場所や施設がないから 9.1% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 お金がかかるから 9.1% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 運動 スポーツが好きではないから 18.2% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 機会がないから 9.1% 性別および年齢別 女性20歳代 11名 特に理由はない 45.5% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 33.3% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 年をとったから 4.8% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 仲間がいないから 4.8% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 お金がかかるから 14.3% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 運動 スポーツが好きではないから 14.3% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 機会がないから 19% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 特に理由はない 38.1% 性別および年齢別 女性30歳代 21名 わからない 9.5% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 57.1% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 体が弱いから 14.3% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 年をとったから 4.8% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 場所や施設がないから 4.8% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 お金がかかるから 9.5% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 機会がないから 9.5% 性別および年齢別 女性40歳代 21名 特に理由はない 33.3% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 60% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 体が弱いから 13.3% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 お金がかかるから 6.7% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 運動 スポーツが好きではないから 13.3% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 機会がないから 33.3% 性別および年齢別 女性50歳代 15名 特に理由はない 46.7% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 40% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 体が弱いから 13.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 年をとったから 30% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 場所や施設がないから 3.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 仲間がいないから 10% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 指導者がいないから 3.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 お金がかかるから 3.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 運動 スポーツが好きではないから 3.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 機会がないから 20% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 特に理由はない 23.3% 性別および年齢別 女性60歳代 30名 わからない 6.7% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 仕事 家事 育児が忙しくて時間がないから 6.3% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 体が弱いから 31.3% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 年をとったから 65.6% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 仲間がいないから 6.3% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 指導者がいないから 3.1% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 お金がかかるから 6.3% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 運動 スポーツが好きではないから 6.3% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 機会がないから 3.1% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 特に理由はない 18.8% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 わからない 3.1% 性別および年齢別 女性70歳以上 32名 無回答 3.1% 調査結果 性別および年齢別にみると 特に理由はない は男性の20歳代が6割を超えて最も高くなっている。 仕事・家事・育児が忙しくて時間がないから は、女性の50歳代で6割、男女とも 40歳代で6割近くとなっている。 P37 資料4 世田谷区のスポーツ施設マップ P38 資料5 「世田谷区民意識調査2011」より抜粋 (7)「総合型地域スポーツクラブ」の認知度 あなたは、「総合型地域スポーツクラブ」を知っていますか。(○は1つ) 全体 1314名 知っていた 25.1% 無回答 1.7% 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った)73.2% 調査結果 総合型地域スポーツクラブ を知っているか聞いたところ、知っていた(25.1%)は2割半ばで、知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った)(73.2%)が7割を超えている。 P39 「総合型地域スポーツクラブ」の認知度(地域別) 全体 1314名 知っていた 全体 1314名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 全体 1314名 無回答 世田谷東部 197名 知っていた 27.9% 世田谷東部 197名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 73.2% 世田谷東部 197名 無回答 1.7% 世田谷西部 148名 知っていた 25.7% 世田谷西部 148名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 70.1% 世田谷西部 148名 無回答 2% 北沢東部 98名 知っていた 17.3% 北沢東部 98名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 79.6% 北沢東部 98名 無回答 3.1% 北沢西部 132名 知っていた 24.2% 北沢西部 132名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 75.8% 北沢西部 132名 無回答 0% 玉川北部 125名 知っていた 26.4% 玉川北部 125名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った)73.6% 玉川北部 125名 無回答 0% 玉川南部 112名 知っていた 30.4% 玉川南部 112名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 67% 玉川南部 112名 無回答 2.7% 玉川西部 94名 知っていた 22.3% 玉川西部 94名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 77.7% 玉川西部 94名 無回答 0% 砧北部 169名 知っていた 24.3% 砧北部 169名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 74% 砧北部 169名 無回答 1.8% 砧南部 67名 知っていた 34.3% 砧南部 67名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 62.7% 砧南部 67名 無回答 3% 烏山 172名 知っていた 20.9% 烏山 172名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 76.2% 烏山 172名 無回答 2.9% 調査結果 地域別にみると、知っていた は砧南部が3割半ば、玉川南部が3割、世田谷東部が3割近くと他の地域に比べて高く、知らなかった はいずれの地域でも6割以上となっているが、中でも北沢東部が8割、玉川西部で8割近くと他の地域に比べてやや高くなっている。 P40 「総合型地域スポーツクラブ」の認知度(性別および年齢別) 全体 1314名 知っていた 25.1% 全体 1314名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 73.2% 全体 1314名 無回答 1.7% 男性全体 597名 知っていた 19.4% 男性全体 597名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 78.9% 男性全体 597名 無回答 1.7% 男性20歳代 79名 知っていた 8.9% 男性20歳代 79名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 89.9% 男性20歳代 79名 無回答 1.3% 男性30歳代 111名 知っていた 18.9% 男性30歳代 111名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 76.6% 男性30歳代 111名 無回答 4.5% 男性40歳代 122名 知っていた 20.5% 男性40歳代 122名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 77.9% 男性40歳代 122名 無回答 1.6% 男性50歳代 89名 知っていた21.3% 男性50歳代 89名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 76.4% 男性50歳代 89名 無回答 2.2% 男性60歳代 95名 知っていた 17.9% 男性60歳代 95名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 82.1% 男性60歳代 95名 無回答 0% 男性70歳以上 101名 知っていた 26.7% 男性70歳以上 101名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 73.3% 男性70歳以上 101名 無回答 0% 女性全体 717名 知っていた 29.8% 女性全体 717名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った)68.5% 女性全体 717名 無回答 1.7% 女性20歳代 82名 知っていた 8.5% 女性20歳代 82名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 87.8% 女性20歳代 82名 無回答 3.7% 女性30歳代 129名 知っていた 23.3% 女性30歳代 129名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 74.4% 女性30歳代 129名 無回答 2.3% 女性40歳代 138名 知っていた 31.2% 女性40歳代 138名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 68.1% 女性40歳代 138名 無回答 0.7% 女性50歳代 108名 知っていた 31.5% 女性50歳代 108名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 68.5% 女性50歳代 108名 無回答 0% 女性60歳代 133名 知っていた 37.6% 女性60歳代 133名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 61.7% 女性60歳代 133名 無回答 0.8% 女性70歳以上 127名 知っていた 39.4% 女性70歳以上 127名 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) 57.5% 女性70歳以上 127名 無回答 3.1% 調査結果 性別および年齢別にみると、知っていた は女性が3割、男性がほぼ2割となっている。また 知らなかった(今回の区民意識調査で初めて知った) は、男女ともに20歳代で最も高く、9割近くとなっている。 P41 委員会実績報告 1委員構成 (1)第8期世田谷区スポーツ推進審議会委員(50音順:敬称略) 副会長  いしざき  さくこ  (日本女子体育大学教授) うねさわ  むつこ  (しろやま倶楽部副会長) おおさき  まりこ  (世田谷区水泳協会理事長) かしむら  おさむ  (東京農業大学教授) かわだ  ひろみち  (元中央大学客員教授) しらき  すみこ  (世田谷区青少年委員) つぼい  のりあき  (世田谷区立小学校教育研究会体育部長) 会長  とみた  ゆきひろ  (日本体育大学教授) なかがわ  よしひで  (世田谷区体育指導委員協議会会長) にし  ふろみ  (明治大学駅伝監督) のはら  あきら  (公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団理事長) はんざわ  よしひろ  (東京家政大学准教授) ふたがわ  さなえ  (世田谷区社会教育委員) ほそごえ  じゅんじ  (国士舘大学准教授) まつざわ  ともひろ  (世田谷区登山・ハイキング連盟会長) まつだいら  しょうじ  (世田谷区中学校体育連盟会長) ※役職は第8期世田谷区スポーツ振興審議会発足時(平成23年9月時点) (2)事務局(世田谷区スポーツ振興担当部) @平成23年度 すがい  よしひこ(部長)  すずき  たかゆき(課長) はせがわ  まこと(係長)  おおうち  よしあき(主査)  おざま  としひこ(主任) A平成24年度 すがい  よしひこ(部長)  うめだ  とおる(課長) しまつ  たけのり(係長)  おおうち  よしあき(主査)  はた  しゅうへい(主事) B平成25年度 さかもと  ゆうじ(部長)  うめだ  とおる(課長) しまつ  たけのり(係長)  おおうち  よしあき(主査)  はた  しゅうへい(主事) P42 2検討の流れ (1)第1回世田谷区スポーツ振興審議会 平成23年9月30日(金曜日)午後6時30分から午後8時54分 世田谷区役所第1庁舎地下1B1会議室 主要事項 @委員の委嘱 A区長からの諮問 B世田谷区スポーツ振興計画第3期年次計画(素案)について (2)第2回世田谷区スポーツ振興審議会 平成23年12月8日(木曜日)午後6時30分から午後8時29分 世田谷区役所第1庁舎5階庁議室 主要事項 @世田谷区スポーツ振興計画(素案)に対する意見について A第2期年次計画から第3期年次計画への変更点について Bスポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について (3)第3回世田谷区スポーツ推進審議会 平成24年3月23日(金曜日)午後6時30分から午後9時25分 世田谷区役所第1庁舎5階庁議室 主要事項 @平成24年度公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団への補助金の交付等について A世田谷区スポーツ振興計画第3期年次計画について B世田谷のスポーツの現状と課題について ※平成23年12月9日をもって、「世田谷区スポーツ振興審議会」から「世田谷区スポーツ推進審議会」に名称が変更された。 (4)第4回世田谷区スポーツ推進審議会 平成24年5月18日(金曜日)午後6時30分から午後8時45分 世田谷区役所第2庁舎4階区議会大会議室 主要事項 @世田谷のスポーツの現状と課題について (5)第5回世田谷区スポーツ推進審議会 平成24年8月27日(月曜日)午後6時30分から午後8時34分 P43 世田谷区役所第1庁舎5階庁議室 主要事項 @世田谷のスポーツの現状と課題のまとめについて A取り組むべき課題に対応した方策について (6)第6回世田谷区スポーツ推進審議会 平成24年12月3日(月曜日)午後6時27分から午後8時31分 世田谷区役所第2庁舎4階区議会大会議室 主要事項 @これまでの議論の整理と課題に対応した方策のまとめについて (7)第7回世田谷区スポーツ推進審議会 平成25年3月21日(木曜日)午後6時32分から午後8時35分 国士舘大学柴田会館3階研修室 主要事項 @平成25年度公益財団法人世田谷区スポーツ振興財団への補助金の交付等について A答申たたき台について (8)第8回世田谷区スポーツ推進審議会 平成25年7月2日(火曜日)午後6時34分から午後8時20分 世田谷区役所第1庁舎5階庁議室 主要事項 @答申(案)について (9)第9回世田谷区スポーツ推進審議会 平成25年9月10日(火曜日)午後6時30分から午後7時24分 世田谷区役所第2庁舎4階区議会大会議室 主要事項 @答申(最終案)について P44 引用文献 1  文部科学省  スポーツ基本計画 http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/plan/ 2  東京都  東京都障害者スポーツ振興計画 http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2012/03/70m3s200.htm 3  東京都  東京都スポーツ推進計画 http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2013/03/70n3t100.htm 4  世田谷区  世田谷区民意識調査2011(平成23年9月) 5  世田谷区  世田谷区スポーツ振興計画第3期年次計画(平成24年3月) 6  世田谷区教育委員会  平成24年度版事業概要教育のあらまし「せたがや」(平成24年7月)