第8期第2回世田谷区スポーツ振興審議会 会 議 録 平成23年12月8日 第8期第2回世田谷区スポーツ振興審議会 会議録 1.会議名称 第8期第2回世田谷区スポーツ振興審議会 2.担当課名 スポーツ振興担当部スポーツ振興課 3.開催日時 平成23年12月8日(木曜日)午後6時30分から午後8時29分 4.開催場所 世田谷区役所第1庁舎5階 庁議室 5.出席者 委員(敬称略)  釆澤、大崎、樫村、河田、白木、冨田、中川、野原、半澤、ふたがわ、細越、松澤、松平 事務局  菅井(スポーツ振興担当部長)、鈴木(スポーツ振興課長)、長谷川、大内、小座間 6.会議の公開の可否 公開 7.傍聴人の数 0人 8.会議次第 別紙「次第」(2ページ目)のとおり 9.会議内容 別紙(3ページ目以降)のとおり 第8期 第2回世田谷区スポーツ振興審議会 平成23年12月8日(木曜日)午後6時30分から 世田谷区役所第1庁舎5階庁議室 次 第 1.開 会 2.前回の会議録確認について 3.議 事 (1)報告 @世田谷区スポーツ振興計画(素案)に対する意見について A第2期年次計画から第3期年次計画への変更点について (2)議題 スポーツ基本法に対応した今後の世田谷らしいスポーツ振興策について スポーツ基本法の制定について 4.閉 会 配布資料 (1)世田谷区スポーツ振興計画(素案)に対する意見について  資料1 (2)第2期年次計画資料  資料2 (3)第3期年次計画資料  資料3 (4)スポーツ基本法新旧対照表  資料4 (5)諮問文  資料5 (6)第8期世田谷区スポーツ振興審議会スケジュール  資料6 (7)スポーツ基本法 主な検討経緯  付属資料1 (8)スポーツ基本法の制定  付属資料2 (9)スポーツ基本法の立法に向けての意見書(日弁連)   付属資料3 (10)スポーツ基本法(ウィキペディアから)   付属資料4 (11)スポーツ基本法(文部科学省発行)   付属資料5 会長  では、これより第8期第2回世田谷区スポーツ振興審議会を開催いたしたいと思います。 前回ご欠席された委員の方にも本日お越しをいただきましたので、答申に向けた議論を一緒に進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 委員の出席状況を確認したいと思いますので、事務局よりご報告をお願いいたします。 事務局  本日の審議会につきましては、委員16名中現在12名の方に出席をしていただいております。 今、M委員、N委員、それからO委員の欠席ということは連絡をいただいておりますが、L委員につきましては、おくれて、今こちらに向かっているということでございますので、ご報告をさせていただきます。 また、世田谷区スポーツ振興審議会条例施行規則第5条の規定では、2分の1以上の出席により会が成立するということになっておりますので、本日の会議は有効となりますことを報告させていただきます。 会長  ただいま事務局から報告がありましたとおり、本日の会議は有効に成立していることを確認いたしました。 では次に、本日の審議会に際して傍聴の申請はありますでしょうか。 事務局  傍聴の申請はございません。 会長  傍聴の申請はないことを確認いたしました。 では次に、今回の議事録の確認を委員に進めていただきたいと思います。 会議録の確認はH委員とA委員にお願いしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。 (異議なしの声あり) 会長  よろしくお願いします。 では、次第の2、前回の会議録確認について事務局よりお願いいたします。 事務局  説明させていただきます。 今、お手元に会議録という形でホチキスどめでお配りをさせていただいておりますが、前回9月30日の会議録につきましては、欠席された委員の皆さんも含めましてすべての委員の方に内容を確認していただいているところでございますが、先だって先月の中旬に事務局より郵送させていただいたところでございます。 その後で、誰が読んでも理解しやすいようにということで、一部の表現等の修正をさせていただいているところがございますので、本日改めまして皆様に配付をさせていただいたところでございます。それがお手元にある資料でございます。 皆様方には、大変お忙しいところ恐縮でございますが、後日で結構でございますので、いま一度、皆様方のご発言等を含めましてご確認いただきたいと思います。 また、ご意見、修正等がございましたら12月28日までにご連絡をいただければと思っておりますので、またその上で事務局にて再調整をさせていただきまして、1回目の署名委員でございますC委員とI委員には改めて署名をお願いしたいと考えているところでございます。 会長  会議録の取り扱いにつきましては事務局より説明がございました。本日配られた第1回会議録の修正版をいま一度お読みいただきまして、ご意見がありましたらば、12月28日水曜日までに会議録の修正とあわせて事務局へ届けていただければと思います。 今の時点で何かご質問、ご意見等がありましたらば、委員の方、よろしくお願いいたします。 ―なしということなので、それでは早速ですが、本日の議事に入りたいと思います。 まず(1)報告ですが、前回の第1回審議会において委員の皆さんから世田谷区スポーツ振興計画(素案)についてちょうだいしたご意見を、資料1にありますように事務局にまとめてもらいましたので、事務局よりご報告をお願いいたします。 事務局  それでは、前回、皆様方にこの計画の素案につきましてご意見をいただいたところでございます。 ご意見につきましては、各委員の意見の要約ということで記載をさせていただいてございますが、関係する項目につきましてどこに載っているかとか、該当する箇所が右のほうに出ているところでございますが、各委員から出された意見等につきまして私から説明をさせていただければと考えていますので、よろしくお願いいたします。 まず、D委員からは、忙しくてスポーツをできない人たちの対応についてというご意見をいただきました。 あわせまして、ウォーキングをしている人が増えているので、緑道などの環境整備をしてもっと歩きやすくするといったようなことも必要なのではないかというご意見をいただきました。 また、M委員からは、246ハーフマラソンについて地域の活性化につなげるとか、多くの方が参加する必要があるといったご意見をいただきました。 I委員からは、来年度国体のリハーサル大会が世田谷でも開催される中で、スポーツの動機づけ、意識づけの有効な手段として、子どもたちに見学する機会を設けたらどうかというご提案もいただきました。 J委員からは、スポーツに余り注意がいかない人たちにどのように関心を持たせるかといった視点のご意見をいただきました。 G委員からは、率先して外で遊ぶ子どもとそうではない子どもとで、体力の差が開いてしまうのではないか心配であるとのご指摘もいただいております。 また、学校内では、地域の団体等と連携して、子どもたちに体を使って遊ぶことについて保護者にもご理解をいただきながら体力向上ということの意識づけの必要性があるといった趣旨のご意見をいただいております。 あわせまして、中学校の部活については外部指導員の窓口を広げたらどうかといったご意見、またSTEPとありますが、中学生と地域の方との交流の中から子どもたちの体力の向上のことも見えてくるものがあるのではないかといったご意見をいただきました。 L委員からは、体育指導委員のことについて、昔は競技主体の体育指導委員であったが、今は地域との連携ということで、競技型のスポーツをやっていなかった方がかなり増えている。 そういった体育指導委員活動の課題についてご指摘をいただきました。あわせまして、障害をお持ちの方のスポーツ振興についてのきめの細かな対応等が必要だということ、あるいは競技力の向上という部分では、3歳までの間で体を動かすのは非常に重要であるといったご指摘もいただいております。 また、トップアスリートの地域での活用、こういった視点でご発言をいただいているところでございます。 N委員からは、子どもの体力づくりということで、バランスのとれた子どもの体力向上をとっていくべきといったご意見をいただきました。 あわせまして、体育指導委員など、地域とのコーディネーター役が必要であり、学校と保護者、地域の連携を保ち、子どもをサポートしていくコーディネーター役が必要なのではないか、というお話がありました。 E委員からは、スポーツの世田谷という区の施策を、もっと各学校に対して意識づけしていかなければいけないというご指摘をいただきました。 K委員からは、子どもの体力調査等の詳細な分析をして底上げしていくような施策をこの計画の中に含めていく必要があるのではないかといったご指摘、あるいは障害のある子どもたち、大人も含めた施策の充実、一般のスポーツの中に少しずつ障害のある方が加わって、同じ場所、同じ競技を工夫しながら参加していけるような競技、そういった集まりの展開が必要なのではないか。 C委員からは、第2期から継続している計画と第3期に新たに入ってきた計画を表で見せてもらいたいというご要望をいただきまして、後ほど説明をさせていただきますが、資料2として用意をさせていただきました。 また、スポーツの世田谷だけではイメージがわかないといったご意見や、246ハーフマラソンについては、区民の生涯スポーツに関心を持たせるためのプロモーション活動であり、広報活動でなければならないといったご指摘、新しく障害をお持ちの方のスポーツの推進ということがスポーツ基本法にうたわれているので、これは大切なことだというご指摘などのお話をいただきました。 それから、スポーツの世田谷というのはバランスがとても大事であるといったようなご指摘をいただき、一例といたしまして、ママさんバレーが世田谷では盛んだという現状をお話しいただきまして、こういった方たちを今後うまく活用していくことも必要なのではないかといったご意見でございました。 F委員につきましては、色々な運動を経験する中で体力テストの項目にも対応し得る体になっていく。 この計画には、体育授業にも学校の先生方が選択し得るようなプログラムの提案なども必要となってくるだろうというお話もいただきました。 あわせまして、愛媛大学の総合型スポーツクラブの事例のお話がございまして、学生が地域の方々等を含めて勉強も運動と一緒に教えているというお話をいただきました。 H委員は前回欠席でございましたけれども、ご意見をいただきまして、H委員が総合型の運営に携わっているお立場から、総合型地域スポーツクラブの運営について、子育て世代の若いお母さん方の参加が少ない、また他のクラブの人々との交流を図る場が確保できていない状況がある、子どもたち全般に機敏な動作に欠けているということをよく耳にする。 さらには、青少年地区委員会にスポーツ系の事業をもっと取り入れるなど充実を図っていく必要があるといったご意見をいただいたところでございます。 事務局からは資料をご覧いただき、追加のご意見等がございましたら伺いたいと考えているのが1点ございます。 本計画につきましては、委員の皆さんからいただいたご意見、ご提案と、区のホームページで素案を公表し、区民からいただいたご意見、また議会の意見、つまり審議会と区民と議会の意見を踏まえて現在計画の案を作成しているところでございます。 今後につきましては、区の政策決定を受けて成案という流れになりますが、次回第3回の審議会でこの内容については報告をさせていただければと考えてございます。 また、もう1点報告をさせていただきますが、まず区民の意見としてどのようなことが出てきたかということでございます。 1点は、障害者スポーツ、障害をお持ちの方のスポーツについて、その充実を図っていかなければいけないのではないかといったご意見をいただいております。 それからもう1点につきましては、数値目標のところで、国の立国戦略では週1回以上のスポーツ実施率65%ということがうたわれているのであるから、そこを目指して、例えば5月の最後の水曜日にみんながスポーツする日を設定するというのもスポーツ実施率の向上につながっていくのではないかというご意見をいただいているところでございます。 また、議会から定例会等の質疑の中で、地域スポーツの推進ということと、体育指導委員、スポーツ推進委員ということで今後名前を改めますが、その活用といった視点でもっと活用をしていくべきといったお話をいただいています。 それから今、世田谷のスポーツを推進していく上で色々な課題があるというのは承知しているけれども、その課題の中で区民が自ら行うこと、民間にゆだねること、あるいは行政が行うことなど、優先性といった視点も今後スポーツ振興に求められている、その辺についても計画に入れたらどうかといったようなお話をいただいているところでございます。 説明は以上でございます。 会長  ただいまご説明をいただきましたが、これらの意見をはじめ、ただいま説明の中にもあったように、議会や区民からいただいたご意見等を精査し盛り込むことを内容として、今後計画の中に反映するという作業を事務局が今進めているということ、そして前回の第1回審議会のときに、第2回審議会では計画(案)をお示しする予定でしたが、現在事務局で作業を進めている最中とのことですので、次回の第3回審議会で報告をいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 今、事務局より説明があった資料1について追加すべきご意見、ご提案等がありましたら、ご発言をお願いいたします。何かありますでしょうか。 もしできましたら、前回欠席されていたA委員、何か意見はないでしょうか。 A委員  ここにも意見として述べられている部分があると思うんですが、私の考えですけれども、よろしいですか。 やはり今、高齢化社会にあって、中高年の方々のスポーツの機会というのがこれから非常に大事になってくる、機会を増やしてあげるというのは大変大事なことだと思っております。 私自身も思っております。既に財団のほうでもいろいろなプログラムがございますが、これから高齢化していく区民の皆様方のことを考えますと、中年以降の40代、50代の方々のスポーツ参加をさらに今以上に増やしていくというのは非常に大事なことだと思いますので、その辺についても、十分にこの審議会の中で、場の提供も含めて、時間的に非常に制限もあるでしょうが、そういう面もぜひ審議していただきたいと考えております。 この中にも触れられておりますが、一応そのことをお願いしたいなというのが私の意見でございます。 会長  B委員、どうでしょうか。 B委員  今、A委員、またそれぞれ今見せてもらってなるほどと思いました。 特に自分が財団にいるからというわけではないんですけれども、やはりだんだんスポーツのニーズというか、今までみたいにこれをやっていればいい、あれをやっていればいいということよりも、とにかく多様化してきている。 そういう中で、今、A委員もおっしゃったように、私自身が今考えている、今日も色々話をしたんですけれども、例えば障害を持った人たちのスポーツ、これは今、小学生とか中学生というのは教室的にやっているわけです。 これは非常に長くやっているんですけれども、やはりそうではなしに、例えば区の授産所だとか、クッキーなどを作っているところはどこが担当しているんですか。 事務局  部署ははっきりわかりませんが、保健福祉領域の部署です。 B委員  だから、そこと一緒になって何かできないだろうか。 例えば、お菓子などを作っているような人たちがいる施設があります。 それから、野菜を作っているような施設もあります。 そういうところと、今言ったように保健福祉領域のほうとスポーツ担当部と相談して、特に今回の法律の主旨からも、今までみたいに厚生労働省にお任せすればよいというのではなしに、やはりスポーツでやっていかなければならないという、それがあると思うんです。 それからもう1つは、今、A委員がおっしゃった高齢者のことです。 これは財団などが主催する、日帰りのハイキングなどは申し込みが非常に多いんです。 財団は一般の企業とちがい、公益性があるからできると思います。 また、指定管理者制度について、現在財団が運営している世田谷のスポーツ施設が、今後競争になって財団が負ければ民間がやらなければならない。 そのためにも財団が何とか生き延びていくためには何をするか。 そういう中でもって、やはり一番大事なのは、今言ったように、障害者のスポーツ、要するに体の不自由な方、知的障害のある方、こういう方々のスポーツをいかにして取り組んでいくか。 これも幼、小、中、高校生ぐらいの年齢、それから一般の方、そういったことも考えなければならないと思います。 それから一方では高齢者。これについては同じように、区の高齢者を担当する部署はどこですか。 事務局  高齢福祉課とかがありますね。 B委員  だから、そういうところとタイアップしていろんな事業を計画して、今その手始めとして、各出張所、世田谷に27の出張所があります。 その27の出張所といろいろ健康づくりというのがあるわけですね。 この間は船橋で、今回は烏山でやっているんですけれども、そういうところでもって、食とスポーツととか、それから健康とスポーツとかということで、例えば薬剤師さんに入ってもらってスポーツをやりながらとか、それから管理栄養士さんに入ってもらいながらスポーツとか。 これから先はそういうものをもっと広げていかなければだめだろう。 それはやはり世田谷区にとって必要なことではないか。 もちろん小・中学校というんですか、子どもたちの体力向上というのも当たり前のことなんですけれども、今言った障害を持っている方、そして健常者でも高齢な方、そういう人たちもいかに取り入れていくか。 今現在少しずつやっていますけれども、これから先というのは皆さんのこの中でもって相談していただいて、特に今日の2番目に出てくるような、実際に世田谷としてどういうものが必要なのかというものはまた後でちょっとお願いをしておきたい、皆さんで相談していただきたいなと思うことはありますが、とりあえずは大きくその2つがこれから先、なお一層必要になってきはしないかというところです。 以上です。長くなってすみません。 会長  ありがとうございます。 ほかに委員の方で追記するようなことはありますでしょうか。 なければ、前回欠席された委員のお二方から意見をいただきました。 もし何かあれば事務局にメールまたはファックス等で送っていただければと思います。よろしくお願いいたします。 先ほども申し上げましたように、議会での議論や区民からのご意見なども参考にしていただきながら計画を策定していただいて、次回の報告をお待ちしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、報告A第2期年次計画から第3期年次計画への変更点についてですが、前回の第1回審議会の折にC委員より、第2期、第3期の比較表があればありがたいとのお話がございました。 事務局でまとめていただきましたので、これについて事務局よりご説明をお願いいたします。 事務局  それでは、説明をさせていただきます。 お手元の資料2と資料3についてご説明をさせていただきます。 まず資料2でございますが、これは第2期、現在のスポーツ振興計画から見た内容でございますが、施策の内容が、スポーツ振興施策の展開、場の整備と提供、担い手の育成ということで大きく分かれていて項目がある。 それで内容、成果、今後の方向性、それから第3期ではどこに盛り込まれているのかという表になっております。 例えば、これは第3期の年次別の計画項目1の(1)の@に記載がされています。今回お手元にございませんが、例えばこれは20ページあたりに書いてあるというように見ていただければと思います。 それから、もう1枚の資料3でございますが、これにつきましては、第3期年次計画の素案という形でお見せした中での項目が両面に書いてございますけれども、その内容と、第2期から対比してどうだったのか、継続あるいは新規、裏面を見ていただきますと拡充という言葉を使わせていただいておりますが、こういったことで2期から3期へ移行したときにどうなったのかというのを事務局としてはわかりやすくつくらせていただいたつもりでございます。 今後の諮問の審議をする中でもご活用していただければと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 会長  この表により2期から3期への継続、新規、拡充のいずれかが、わかりやすくなったと思います。 今後さらに審議会での答申に向けた議論にも役立てていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 もし、前回発言されましたC委員、何かご意見ありますでしょうか。 C委員  無理なお願いをして作っていただき、とても有効に活用できるようになっていまして、事務局さんには、手間をかけていただき本当にありがとうございました。 でも、こうしていただくと皆さんもとてもよくわかり、毎回計画のページを開くよりも、このほうがはっきりしていますので、本当にお手数かけましたが、とても有効だと思います。 ありがとうございました。 会長  では、議題に入る前に、議事の進め方につきまして幾つかの確認をお願いさせていただきたいと思います。 発言の方法ですが、挙手により議長に了承を得てから行ってくださいというのがまず第1点目です。 また、委員相互の議論を活発に行ってもらうため、多くの委員の方に何回もご発言をいただくことが大切であろうと思いますので、1回の発言時間を規制してはいけないのかもわかりませんが、できれば3分程度くらいにしていただければと思っています。 もう1点、発言は順番制をとりませんので、適宜挙手によりご発言をいただければと思います。 発言がないときは私から指名させていただく場合もあるかと思いますので、よろしくお願いいたします。 また、本審議会は委員相互の議論が中心となりますので、事務局はこの運営を補佐する立場にあると考えますので、事務局への質問や資料要求などがありましたら、会長を経由していただくようお願いいたします。 以上の点について、スムーズな議事進行と活発な議論を行うため、ぜひ委員の皆様にご協力をいただきますようお願い申し上げます。 なお、本日の議題ですが、先日事務局から皆々様方に送付された開催通知の中では、さらにもう1つ、世田谷のスポーツの現状と課題についてを予定しておりましたが、議論の時間が不足するのではないかということから次回の第3回にさせていただく予定です。ご了承をお願いいたします。 早速審議に入りたいと思いますが、先日の第1回審議会では、区長からお手元の諮問文を読み上げていただき、諮問をいただいたところです。ここで改めて、諮問に至る背景や私たち委員の議論に求めるべきところについて事務局から説明をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。 事務局  事務局で説明をさせていただきます。 お手元の資料5に、諮問文を改めてつけさせていただきました。 この諮問に対する私ども事務局の考えについて、特に資料はございませんが、口頭でご説明をさせていただければと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 私どもといたしましては、今回の諮問で、審議会の議論の中で求めていきたいという点でお聞きいただければと思ってございます。 1点につきましては、この諮問文にもございますが、区では、平成26年度を起点とします世田谷区政の将来を展望した基本構想あるいは基本計画を策定することとしておりまして、現在その準備を進めているところでございます。 これにあわせまして、区のスポーツ分野においても昨今のスポーツ事情を踏まえまして、世田谷のスポーツを展望した計画を策定し、区全体の基本構想、基本計画に反映していく必要があると考えてございます。 審議会の委員の皆様につきましては、スポーツ基本法の制定を初めとしたスポーツを取り巻く環境の変化、あるいは世田谷のスポーツ振興の現状を踏まえての今後の世田谷区のスポーツのあるべき姿というのを描いていただきながら、具体的な振興策について新たに取り組むべき施策あるいは配慮すべき事項、連携、また優先的に取り組む施策などについてご提案をいただければということでございます。 具体的なところでございますが、スポーツを取り巻く環境の現状とか変化、今後どのような方向に進んでいくのか、そうした中での世田谷のスポーツ振興の取り組みの現状を審議会の議論の中でまずは共通認識をしていただきまして、そこから見えてくる世田谷の今日的あるいは将来に向けて取り組むべき課題、こういったものを見出していただく。 その上で、抽出されました課題の解決すべき方策、方向性というのを議論していただきまして、その課題を満たす方策、具体的な取り組みの内容の提案を審議会の議論の中から導き出していただければと考えてございます。 また、今後の進め方につきましては、本日、審議会でスポーツ基本法への改正の意義とか意図、またその背景、それにあわせてスポーツを取り巻く環境につきまして意見交換していただいて、共通認識を持っていただけたらと考えています。そうした中で、次回になると思いますけれども、世田谷のスポーツの現状につきまして事務局から説明をさせていただきまして、質疑をする中で世田谷のスポーツの現状について改めて認識を深めていただきたいと考えているところでございます。 また、議論の進捗状況にもよりますが、前回1回目の資料の審議会のスケジュール、本日資料6として前回と同様なものをつけておりますが、大まかにはこの流れに沿ってというふうに事務局では考えているところでございますが、課題とか解決方策、具体的な提案等についてご議論をいただければと思ってございます。 進行の詳細につきましては、会長、副会長とも相談をさせていただきながら進行の案というものを作成いたしまして、その都度各委員の皆様にお諮りをしながら進めさせていただければと考えてございます。なお、委員の皆様から、さまざまな資料、こういうものを 用意してほしい、先ほどC委員からございましたような資料につきましてはできるだけ早目に対応をしていきたいと考えているところでございます。 考え方については以上でございます。 会長  ただいま、先日区長から諮問をされた内容について、その背景や答申での期待、これからの議論の進め方等について事務局にご説明をいただきました。 これについてご意見やご質問はありますでしょうか。 できれば、まず先にご質問のほうからいただきたいと思います。    なければ、意見をいただければと思います。 D委員  前回もC委員からママさんバレーのことについてご意見をちょうだいしたかと思うんですけれども、そのことに関しまして、多少質問も含まれてしまうかもしれませんけれども、私もやはりそれにずっと関わっておりまして、PTAとしてママさんバレーをしていたんですけれども、あれは年々非常に参加しづらいという声が実際にしている選手のお母さんから実は出ておりまして、私もP連の会長をしていたときにこちらがほとんどサポートしているような状況で、年に何回かの試合も組んだり。世田谷は都内でも強くて毎年優勝しているんですね。 でも、優勝しているけれども、その現状というのは、潤沢に資金があってネットもきちんと整備されているとか、ボールの数も足りているとか、そういった環境整備というものがなされているとはとても言いがたい状況で、私は毎年のようにお母さんたちからの不満を受ける立場だったんです。 何とか予算を工面している立場だったので、そこのところを任意団体であるPTAに任せるだけではなく、おそらくもしかしたら私の認識違いかもしれないんですけれども、余り区がそれに関わっているという声は聞こえてこなくて、PTAが委託されて任されているといえばそれも関わっていることにはなるんでしょうけれども、もう少し積極的に母親がスポーツをしやすい環境を整えていただければ。 整わない中でも工面しながら子どもを連れていって、夜は体育館もなかなか使えないんですね。 ミニバスケットと一緒になったりとかというので、練習もしづらく、そしてお母さんたちは子どもを置いていくわけにはいかないのでと言って連れてくる、ネット際のところで子どもが遊んでいる、そういう自助努力に何か任されてしまっていると私は現状として感じるんです。 もしも何か区でサポートなさって下さっているのであれば、こういうことをしているというのを聞きたいし、そうでないのであれば、今後母親も関わっていけるスポーツに   例えば子どもを預かっていただけるとかそういったのももろもろ含めてなんですが、関わりやすい環境にしていただければ、部員数が本当に減少の一途をたどっておりまして、私もチラシを一緒に作ったりとかしました。 何とかお母さん同士で子どもの面倒を見ながらやりましょうという本当に限界の中で頑張っているこの現状を知っていただいて何とか   バレーボールに限らず、ただ、今バレーボールがそういう中では優勝してきているという実績も残して来ているので、支援もサポートもしやすいのではないかと思って、ちょっと発言をさせていただいたような次第です。 B委員  今のことなんですけれども、確かに言われるとおりなのですが、例えば世田谷らしさというスポーツの中からやっていった場合に、今D委員がおっしゃられたことというのは、世田谷区のバレーボール連盟、バレーボール協会、その中の一環としてママさんバレーがあるということだと思います。 従って、少し言い換えますと、PTAがどうかということではなく、要するにバレーボール協会の中のママさんバレーということだと思うのです。ですから、PTAだけで活動しているのは別にあるでしょう。PTAの何とか大会ということでやっていると思います。 あれは学校教育内のPTAでやっているわけです。全然別個です。だから、それについては教育委員会でお話しになったらどうですか。 D委員  全く別な組織なんですか。 B委員  PTA連合会でやっているんです。ママさんバレーそのものというのはバレーボール協会がやっています。 そのPTAの大会はつい先日終わりましたね。あれは、小P連、教育委員会がやっているわけです。 だから、どこが何をするのかということをしっかりと把握していかなければいけないんですけれども、ただ、今おっしゃられたのは、確かに小さな子を連れて参加される場合、我々もお守りしてあげようかというふうによく言うんですけれども、それは何かというと場所の問題なんです。 これは今の88万区民の世田谷の場合、とにかくご存じのとおり、体育館は1個しかないんです。 その1カ所しかないということについて、これはスポーツの現状と課題ということにもう入ってしまうのではないかと思うのですが、スポーツ振興担当部には申しわけないのですが、本来であれば、世田谷区内には公立の学校が90校以上あるわけです。 これは僕個人の考えなのですが、90校の学校が3回、半日でいいんです。 体育館3回、それから校庭3回、年に1校が3日間あけてくれたら小、中合わせると500日になるのです。 そうすると今のようなことはすぐ片づくんです。 特に玉川地区は、そういう体育館があったり、テニス場があったり何かしますね。ところが京王線の沿線、小田急線の向こう側の、要するに北沢地区、烏山地区などはやりたくても施設がないんですよ。 だから、例えば区民スポーツまつりなどをやっていても、烏山や北沢地区の方はなかなか来られないのです。 例えば、オーバーな言い方をすると、循環バスを出してくれとか、そういう要望もあるんです。 ですから、今これを解決しようと思うと、おそらく後からスポーツ振興担当部から出されると思うのですが、現状というのはどうなっているのか、それから課題というものはどうなっているのか、それをきちっとしていかないと、これから先、どこで世田谷らしさをつくるのか、そこのところではないかと思うんです。 会長  いろんな課題と現状という形の中であるかもわかりませんけれども、まず、これ から入っていくところで、最初の議題のところまでもう入っているようなんですけれども、議題を詳しく説明してもらうというか話を進めていくために、本日の議題のところで次第にもあるような、法改正の意義や背景、またスポーツを取り巻く環境の変化について それぞれのお立場から意見を数多くいただきたいと思います。 今のような意見をいただければありがたいと思います。 もし今回はまとめ切れなければ次回に整理をさせていただいて、これは施設の部門だなとか、これはプログラムの部分だなとか、これは人的な部分だなとか、または情報的な部分だなという形の中で項目ごとにこれをくくらせていただき、それでもう1回また皆さんの意見をいただければと思います。 もし事務局で関連資料を用意していただいているのであれば、配付の資料について事務局より共通の認識をしていただくために委員の方々に詳しく説明していただければありがたいと思いますけれども、よろしいでしょうか、お願いします。 事務局  それでは、きょうお手元にお配りしておりますが、附属資料が1、2、3、4、5という形でございますが、会長からのお話にありましたとおり、この資料につきまして、まずは皆さん方に共通認識を持っていただくために私どもとして説明をさせていただければと考えてございますので、ちょっとお時間を拝借させていただきます。 まず附属資料1、スポーツ基本法 主な検討経緯というところで説明をさせていただきます。 これは文科省のホームページから抜粋してきたものということで基本的にはご理解をいただきたいと思います。 まず、一番最初にございますとおり、スポーツ基本法は、昭和36年に制定されたスポーツ振興法を時代の変化に合わせて見直し、世界共通の人類の文化として我が国におけるスポーツの一層の推進を図るために、党派を超えた議員立法により提案されたものですということが1点ございます。 平成19年のころから動きがあり、11月のところにありますが、スポーツ議員連盟、超党派の中で括弧書きにあるような組織をつくって15回にわたり審議を行い、平成20年4月の段階で、新スポーツ振興法制定プロジェクトチームに有識者から成るアドバイザリーボードを設置したという経緯がございます。 それから、21年5月のところを見ていただきたいのですが、教育再生懇談会第4次報告においてスポーツに関する基本法の制定が提言されるというところで、そこの一番下の部分について読み上げさせていただきます。 スポーツ立国  ニッポン スポーツは、個人の体力向上・健康増進や生活を楽しく豊かなものにするのみならず、国際大会における日本代表選手の活躍が多くの国民に夢や感動、元気を与えるものであり、明るく豊かで活力に満ちた社会を築くために、「スポーツ立国」ニッポンの実現は不可欠である。 このため、幼少期から高齢期に至るまでの体力づくり運動や学校教育活動の一環としての体育の授業・部活動の充実、障害者のスポーツ活動の振興、総合型地域スポーツクラブの育成など身近なスポーツ環境の整備、企業スポーツへの支援、そして日本を代表してオリンピックなどの国際舞台で活躍するトップアスリートの育成など、多岐にわたるスポーツ振興施策を推進していくことが必要である。 しかしながら、都市化や少子化の影響で、子供たちが日常の中で体を鍛える機会は減少し、現在の子供たちの体力は、親世代と比べ大きく低下している。また、少子化に伴う学校の小規模化や教員の高齢化などの影響で、多様な部活動を展開するための指導者の確保に困難を来している学校も生じてきている。 近年創設されてきた総合型地域スポーツクラブも、財政的な基盤が脆弱なところが多く、自主財源のみで活発な活動を行えるクラブは必ずしも多くない。 さらに、企業スポーツの活動は景気の影響に大きく左右され、昨年秋以降の経済危機を受け、数多くのチームが休廃部を余儀なくされている。 オリンピックにおいても、我が国の成績は、国力に見合ったものからはほど遠く、今のままでは、スポーツ立国  ニッポンの実現は困難である。 このような状況を打破し、スポーツ立国  ニッポンの実現に向け、国として、多岐に渡るスポーツ振興施策をこれまで以上に総合的かつ計画的に展開していくため、地方公共団体やスポーツ団体、企業などとも一体となって、次のような取組を進めることが必要である。 これは21年5月でございますが、その中で(1)総合的なスポーツ振興施策の展開ということで、国や地方公共団体が果たすべき役割を明確化するなど、スポーツに関する基本法を制定する。 子どもから高齢者に至るまでの体力向上や健康増進、地域スポーツの振興、国際競技力の向上などにとどまらず、企業スポーツの振興や障害者スポーツの振興なども含め、国民スポーツを総合的かつ計画的に振興するという観点から、新たなスポーツ振興基本計画を策定する。 もう1点、スポーツ庁の設置ということがうたわれてございます。 同じく平成21年4月29日のところですが、そこに書いてあるとおり、スポーツ議員連盟の超党派の総会で新スポーツ振興法制定プロジェクトチームのスポーツ基本法に関する論点整理を了承しましたとございますが、そこもちょっと抜粋させていただきます。 スポーツへの期待と位置付けは国際的にも国内的にも急速に変化してきている。 制定以来50年近くの年月が経過した今、スポーツ振興法は、スポーツに対する国民のニーズへの対応、文化としてのスポーツへの対応はもとより、スポーツを通じた我が国の国際貢献や国際社会への参画等の観点からも現状に対応しきれなくなっている。 以上にかんがみ、現行のスポーツ振興法を全面改定した新法を制定する必要があるといったところが了承された内容でございます。 右側のページを見ていただきたいと思いますが、これが平成21年7月14日から、当時政権をとっておりました自民・公明からスポーツ基本法案が提出されたのですが、衆議院解散により審議未了、廃案となったということで、平成23年5月16日、民主党スポーツ議員連盟がスポーツ基本法案をまとめまして、超党派のスポーツ基本法制定プロジェクトチームを開催して、民主党の条文案をもとに3回にわたり各党間で検討したということです。 同年の5月31日に国会にスポーツ基本法案が提出されまして、6月9日に衆議院、17日に参議院で全会一致で可決ということで、6月24日にスポーツ基本法が公布され、そこにはありませんが、8月24日から施行されているということでございます。 それからもう1つ、附属資料2を見ていただきたいのですが、スポーツ基本法の制定ということで、文教科学委員会調査室の後藤雅貴さんという方がまとめたものでございますが、これについてもわかりやすく書いています。 次のページを見ていただきたいのですが、50ページというのがございます。この中で、私が先ほど説明させていただいた附属資料1の経緯と、あと50ページとか51ページに書かれているのは、では実際に自公の案がどうだったのかとか、次の52ページも見ていただきたいのですけれども、民主党の案の内容が書かれてございます。53ページでございますが、現在のところ今まで説明したところがこの経過の部分でございます。 それでは、前回もスポーツ基本法のことについては触れさせていただきましたが、もう1回同じことを言うかもしれませんが、今度はこの資料の53ページの2、スポーツ基本法の概要というところで説明をさせていただければと思います。 先ほどもちょっとお話しさせていただきましたけれども、旧法、スポーツ振興法は、スポーツ振興に必要な関連領域を網羅した法律である。 制定当時の背景としては、東京オリンピックを開催するに当たって、その根拠法令としての性格もあわせ持っていたということでございます。 スポーツ基本法の前文ですが、スポーツ基本法には前文が置かれることとなった。 前文とは、条文本体の前に置かれ、その法令の制定の趣旨、理念、目的などを強調して述べた文章である。 スポーツ基本法の前文は「スポーツは、世界共通の人類の文化である」と始まり、スポーツの意義や効果、スポーツが果たす役割等を宣言したものとなった。 スポーツ権については、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であり、全ての国民がその自発性の下に、各々の関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない」と規定されたということでございます。 次のページをお開きいただきたいと思います。 左の表は後ほど説明いたしますが、右側の中で4行目、前文においては、地域スポーツの意義や理念が詳しく述べられるとともに、地域スポーツと競技スポーツの関係として「我が国のスポーツの発展を支える好循環」の重要性が規定されることとなったと書かれてございますが、左の54ページの表で説明をさせていただきます。 スポーツ基本法の概要というところでございますが、前文としては先ほど説明をさせていただいたとおり、「スポーツの意義、効果等について定めるとともに、スポーツ立国を目指し、国家戦略としてスポーツ政策を推進することを明記する」 その次のところで、真ん中に「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利!!」で、左側に地域スポーツ、右側に競技スポーツがあって、これを好循環というような言葉で、矢印で回していくといったようなイメージで書かれてございます。 また、2番目の総則につきましては、「スポーツに関する基本理念、国・地方公共団体・スポーツ団体の責務・努力等を定める」ということで、基本理念につきましては@からGがございます。 @自主的・自律的なスポーツ活動、A学校・スポーツ団体・家庭・地域の相互連携、B人々の交流促進・地域間の交流の基盤整備、Cスポーツを行う者の心身の健康の保持増進・安全確保、D障害者が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるようにするための配慮、こういったことを含めて8項目ございます。 また、4番目の基本的施策というところで説明をさせていただきます。 横長になっております基礎的条件の整備で施策@というのがありますが、@指導者等の養成等、Aスポーツ施設の整備等、B学校施設の利用、それからF学校における体育の充実等10項目ほど掲げられている。 上のほうに行きまして、地域スポーツの推進ということにつきましては、@地域におけるスポーツの振興のための事業への支援等ということがうたわれていて、また、競技スポーツの推進につきましては、施策Bで、@優秀なスポーツ選手の育成等、A国体・全国障害者スポーツ大会等ということでございます。 5番として、スポーツの推進に係る体制の整備ということで、スポーツ推進会議、スポーツ推進委員等―これは体育指導委員ですけれども―について定めて、国とか地方公共団体の助成について定めるということで、この表でわかりやすく書かれているところでございます。 一番最後の56ページをお開きいただきたいと思います。 繰り返しになりますけれども、 基本的な施策につきましては、第3章には、基本的施策が3つの節にわたって列挙された。 第1節はスポーツの推進のための基礎的条件の整備等、第2節は多様なスポーツ機会の確保のための環境の整備、第3節は競技水準の向上等となっており、それぞれの節において具体的な施策が規定されてございますので、これまでの経過、それからスポーツ基本法の概要ということについて私どもとして今説明をさせていただいたところでございます。 なお、附属資料3につきましては、弁護士連合会でのこういった意見とか、附属資料4につきましてはスポーツ基本法とは何なのということで、これはインターネットで検索した資料です。 それから附属資料5につきましては、文科省でホームページに載せているスポーツ基本法の概要についてわかりやすいということで、説明はいたしませんがつけさせていただいてございます。 説明は以上でございます。 会長  ただいま事務局から基本法制定の背景や趣旨等について説明をいただきました。 また、@の改正の意図ですが、今意図で背景等についてありました。そしてもう1つは、スポーツを取り巻く環境がどう変化したか説明がありました。 委員の皆様が日ごろ感じられているところを今日これから話題にしていただきたいと思いますので、何かご意見とかご質問等がそういった形の中で生かされればと思っています。 今から多くの方々の自由な発言をいただいて、世田谷区のスポーツのあり方についてご意見等をいただければありがたいと思っております。 こちらから指名はしませんので、もし委員の方で発言がありましたらどうぞ挙手をしていただいて、時間の許す範囲内で多くの意見をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 E委員  未来の世田谷を担う子どもたちを扱う学校の立場で少し意見を言わせていただきます。 第2期の年次計画資料ということで、子どもの体力の向上がずっと課題になっていまして、世田谷区では、2期では中学校においては部活の充実ということでかなり成果を上げていると思います。 3期のほうのこれを見ますと、部活の充実も入って、あとは財団等でいろんな行事を催していこうというところがまた新たに加わっている。 私は、スポーツを取り巻く環境の変化というか、学校に限って言うならば、やはり授業時数の確保が最優先されている、授業が第一である。 授業中に行われていたさまざまな連合行事が、ことごとく授業外ということで、土日とかそういったところに持っていかれているというのが現状です。 例えば美術鑑賞教室というのも、昔はバスを借りて事業所に見に行っていたものが、子どもたちに参加券をもらって土日または長期休業中に行け、そういう形に外へ外へという動きがある。 そういう中において体育も例外ではなくて、そういう形に今行こうとしている。 ただ、体育の場合には、体育の教員が関わっているということで、土日については、やはり部活動の指導であるとか大会の引率であるとか、そういったさまざまなものがあるから平日開催もやむなしということで何とか生き延びてきたんですが、ここへ来てちょっとまずいぞと感じています。 今世田谷の場合は、世田谷独自のスポーツ事業を非常に展開してきている。例えば東京駅伝ができた。 だから世田谷子ども駅伝をやろうという形で新たな施策もどんどん入ってきてはいるんですが、やはりそういった既存のものの充実発展も欠かせないだろう。 例えば連合陸上なんていうのは、まさにこれはお互いの学校の授業の発表の場である。 今は部活動とあるけれども、これを見れば授業と部活動の充実。文科省のこれを見ても学校における体育の充実ということで、やはり日々の授業を大事にしていく必要があるであろう。 部活についても顧問の高齢化というのは今解消しつつあります。団塊の世代がどんどん抜けて、今は逆に若い教員がどんどん入ってきています。 その若い教員をどう育成するかという場においては、OJTを学校内でやれよといってもなかなかできるものではありません。 そういう意味では、こういう連合陸上大会とか、一堂に体育の教員が集まっていく中で、仮に自分が陸上専門でなくても、例えばこうやってやるんだよとか、その中で教え合うことも必要である。 そういう意味では、今は日々の授業の充実と既存のそういった行事を充実発展させることのほうに重きを置くべきなのに、そういう中において、校長会も確かにそうであると。 そういう中で土日もだめ、平日もだめ、どこでやるかというところで、今、来年度中学校の場合には10月1日都民の日、この日であれば土日ではなくて、今授業をやっている学校もある、やっていない学校もある。 そこで原則全校でいけばいいじゃないか、そういう形に今なってきて、そこで一応おさまったのですが、世田谷の中には色々な世田谷内の規約があるようで、その日にやるのであれば、子どもたちに従来出していた交通費とかは出せません、補助役員で頼んでいた大学生の弁当も出ません、子どもたちに与えていたメダルも出ませんと。 その理由が教育課程に位置づけられていないからであると。 その教育課程に位置づけられているとはどういうことかというと、全校が授業中にやるのであればいい、こういう論法なんですね。 予備日は10月2日、平日である、ではこの日にやった場合は出るんですかと言ったら、やっぱり設定が10月1日が第一だから予備日となっても出ませんと、何か理解に苦しむような回答があったわけです。 そういう意味では、保護者の理解を得るためにも、本当に底辺の子どもたちを、これからスポーツ振興をやって日々の授業を充実させて、今まで先輩たちが培ってきた行事を存続させて、そこでまた若い体育の教員も鍛えていく、OJTもその中でやっていくということからすれば、そういうところに、世田谷のスポーツ振興がこういう立場だからちょっとそういったのを変えていったらどうだろうかという行政の横の関係をやっていただけると学校としては助かるなと思っていますので、ぜひその辺もお願いしたいと思います。 B委員 今、ご意見をちょうだいしたように、確かに世田谷らしさ、特に小・中学生の体力づくりというのをどこでやるかということをしっかりと考えておかないと、今言ったようにだんだん場がなくなってくるのではないか。要するに学校教育とは何なのか。 今言ったようにだんだん授業優先になってくる。そうすると、何もかも取り上げていくのか。 では、そんなに学力は上がっているの―学力は上がっているんだよな。 スポーツは上がらないけれども、学力は上がっている。 そういうことがあるので、やはりこういう場でもって、子どもたちの体力というのをどうするのと。 本当に地域としてやるのか。今ちょうど地域スポーツというのがあるから、さりとてそこだけで賄い切れるものではない。 それから、いろんな小さなサークルというか、そういうものでも賄い切れるものではない。 やっぱり学校は、学校内の学校教育内の中での体育、スポーツ、運動というものが必要ではないか。 では、今言ったようなものでどうやって子どもたちの体力を向上していくのか。 そう言いながらスポーツテストは全国平均から低下しているから全国平均に上げようとか、これは非常に無理な話だ。 だから、やっぱり世田谷らしさというのを、それこそこういうところの中でもって、小・中学生、子どもたちの体力も考えながら、高齢者の体力も考えながらというのが一番必要なことではないのか。 それが今回の審議会の一番必要なところではないのかなという気がするんです。 会長  ほかの委員の方でどうでしょうか。 F委員  今のお二人の委員のご意見に、私も学校体育の立場にいるものですから非常に共感を覚えます。 1つは、毎年区教委が小・中学生の体力運動能力調査の結果をまとめて 冊子にされておるんですけれども、今の新体力テストは8項目あって、それが小学校の5年生、6年生、それから中学校の3学年、だから8項目掛ける5学年で40、それから男女がありますから80の項目があるんですけれども、それが全国平均を上回っているかどうかというのは昨年度のデータで言うと10%弱だったんです。 7項目かそこらだった。これはちょっと危機的だぞということで、先生方が学校教育の中で日々努力をされて、直近のデータでは80項目中全国の平均を上回ったのが同じ値も含めて13項目。 ですから20%ちょっと欠けるかというあたりです。だから、若干ですが向上傾向にある。 それから、都のデータと比べてみると80分の51は超えているというんです。 だから、半数以上の項目は都の平均は超えるようになってきているというデータがありますので、さっきも意見がありましたけれども、これまでの既存の取り組みは成果を上げているところもありますよというのは確認しながら議論を進めていただけると、スポーツの世田谷あるいは世田谷らしさの中にはそういう子どもの体力づくりも明確に位置づいていますよというところも大事かなと思いますので、私もそのように意見をさせていただきたいと思います。 会長  ほかの委員の方でどうでしょうか。 今の学校の体力とかそういうことだけではなくして、もっと違った環境の条件でもいいですので、もし意見を出していただければ。 G委員  今おっしゃった地域の環境の整備とか、あと学校開放のことなんですけれども、ここにもありますように、身近な地区でのより一層の学校開放を進めるというような文面もあるように、今遊び場開放委員会というのが各地域にありまして、それは地域の方に委嘱されている学校開放の見守りを運営する会なんですが、大体土日と祭日、ほぼその地域で使われない日は学校開放という状態になっていますけれども、私が地域で見ていますと、ただ開放しているだけの日もかなりの日数あるんです。 要するにだれでも入れますよということで、地域の方が、小さいお子さんがちょっと遊びに来たりとか、小さい公園ではちょっと遊びにくいから大きい校庭で遊びたいというお子さんが来たりとかもありますが、かなり人数は少ないと思います。私は見ていて非常にもったいないと思うんですね。 あれだけの広さのところを土日両方開放していても、ほとんど、記録紙を書いて行政に出していますけれども、ほんの数名で、特に事故もなくというようなことを書いて出すという程度で、余り活用されていないのがとても残念に思っています。 これは地域によって違うかとは思います。 遊び場開放の委員の方たちが、例えば地域の健全育成を目指している団体の方たちといろいろ企画して何かイベントをやるとかということもあるとは思いますが、それも別に毎週できるわけでもないですし、場がかなりもったいないというか、そういう状況であると思っています。 ですので、遊び場開放をこんな形で運営してほしいというのを行政のほうで地域の方に目安としてもっと打ち出していただきたいんですね。 というのは、やはり地域の方も委員長とかそういう方たちが何年かで変わりますと何をしたらいいのかわからない方も多いと思います。 何か事故があるのがまずいという考え方のところもあると思いますので、そういうことではなくて、もうちょっといろんな方たちが協力して遊び場開放委員の方たちをバックアップするということも大事かと思いますし、運営の仕方を少し整理していただきたいなと思います。 H委員  私も遊び場開放の委員長をやったり、いろいろ経験したんですけれども、そのときはやっぱりもったいない、ただ遊ばしておくのはもったいないというのでいろいろ工夫しました。 それでどうしたかというと、やっぱり今の子どもたちというのは指導しないと遊べない。 自分たちでやりなさいと言っても、そこに道具があったって、乱暴に扱うだけで物になっていないという感じなんですね。 そのときに、体育指導委員たちがやっているスポーツサタデーとかサンデーとかという土日を使うシステムがありまして、そのときにお願いして、ニュースポーツですね。 ショートテニスとかスポーツチャンバラとか、そういうものをやるようなイベントをやりました。 そういうときは結構人が来るんですけれども、ただ開放していると本当に来ない。 それともう1つ、危ないというので、野球はだめ、硬球はだめ、そうすると今度つまらないから来ない。 それとあとは、開放しておくと今度おじさんたちが入ってきてゴルフのクラブを振り回すというようないろんな問題が出てきたりするんです。 だから、運営するほうも大変ですけれども、そこをうまく役所としてスポーツするような雰囲気の何かを制定してくださると運営する人は意外と楽かもしれません。 B委員  確かに今言われるように、本当に小学校で50人、60人集まっている学校は小学校で2校か3校なんですね。 僕は前に見たことがあるんです。ところが、大体の学校は今言ったように数える程度なんですね。特に冬場になってくるともういないんですよ。 それで僕がさっき言ったように、月に1校が3日貸してください、3回貸してくださいと、体育館3回、校庭3回貸してくれたら500日分あります。そうしたら今のようなことをスポーツ振興担当部と兼ねて、子どもたちの遊び場開放と同じようにして、保険をかけてでも、微々たる保険だろうけれどもかけてでもできるようになるのではないかということです。 それから、きょうは現状と課題ではないからまた次のときに言いますけれども、やっぱりそういうものを見ていると、3日間でも貸してくれれば、ではこの地区はこういうことをやりましょうと。 そうすると、今お話しがあったように、地域クラブに発展していってもらってもいいわけです。 そうすると、その中でもって、東深沢中でもやってもらっていますけれども、自然として幼児から大人までそういうものができるようになっていくと思うんです。 だから、そういうのはここでもって整理して、区に話をされたほうがいいのではないですか。僕は賛成です。 I委員  先ほどからずっと話を聞いておりまして、縦割り行政ではないんですけれども、縦1本だけでは何もできない。 やはりきちんとした横とのつながり。 例えば、今世田谷ですと、このスポーツ振興課も含めスポーツ振興財団と、あと先ほどお話しがありましたけれども、各支所・出張所も含めてです。 この間私がちょっと別のところで提言したのは、保健センターですとか、それは障害者関係のことがあったのでそちらのほうも提案したんですけれども、やはりきちんとした横とのつながりも必要で、なおかつそれを最終的にはきちんとコーディネートできる、どこがそのコーディネートをするのかということがすごく大事なのではないかなと思って話を聞いていました。 それの提言はここがするのかとか。私も今年から入ったもので、ここがまだよくわかっていないんですけれども、そのコーディネートするところがとても大事で、これから世田谷云々かんぬんというときに、そこが一番しっかりした力を発揮していけるように私たちがしっかりバックアップするべきところなのかなという感触はしました。 会長  まだ意見というか、発言されていない委員の方がいらっしゃると思うので、ぜひお願いしたいと思います。 J委員  私は登山・ハイキングの担当をしておりまして、15〜16年前は区の登山とハイキングの回数は年間9回あったんです。今は4回に減っているんです。 これはなぜか理由はわかるんですが、今急に増やしてもらっても、我々も役員たちがかなり老齢化していますので対応できないかもわかりませんけれども、その辺は大学の山岳部の方にお願いしてリードを頼むとかそういうことが必要ではないかと思います。 それと、一時希望者がかなり減ったことがあったんですね。定員に満たないと。 それは登る山の関係もあるのかもわかりませんけれども、ただ、年間の回数が減ったことで区民の方々の興味が少しずつ減っているのではないか。 私は、人間の健康というのはやっぱり歩く、ウォーキングというのが基本だと思うんです。私たちの会は区の中では公益性がすごくあると思うんです。 各地から集まっていまして、今会員で150人おるんですけれども、何とそのうちの80%が女性なんですよ。女性がすごく元気でして、年間24回、月2回やっているんですが、それ以外にスポーツスポットなんかがありますけれども、区の設備なんかをほとんど使いませんので、山が我々のスポーツ地区になっておりますので、そういう点ではやりやすいことが多いんじゃないかと思うんです。 ただ、基礎体力を養うために水泳とかそういうジムに通ったりする人もおりますけれども、それは各人の自由でやっています。 高尾山とか有名な山が近くにありますので、この際小学生もそういう山に連れていく。 やっぱりスポーツというと個々によって嫌う人がいるわけですね。野球はできないよ、サッカーはできないよと、そういう子どもたちも歩くということに関しては進んで行ってもらえるのではないか。 もちろんそのリーダーは我々年配者ではちょっと脚力が落ちてついていけないかもわかりませんけれども、最近の山の状況を見ますと、両親に連れられて3年、4年生ぐらいの子どもたちが妙高とか苗場山とかああいう険しいところに結構登ってきているんです。 そういうことから考えれば、今の子どもたちもやれば体力的には結構あると思うんです。 その体力を養うためにもそういうことをもっと広く考えてもらったほうがいいのではないかと思うんです。ありがとうございます。 A委員  先ほど事務局からスポーツ基本法の改定等のことでお話がありましたが、それを読んでいて、スポーツは世界共通の人類の文化であるとか、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むこと云々というようなことも書かれて、新しい条文ができております。 ほかの委員の方々は具体的なことを随分おっしゃいましたけれども、私がこの基本法のことを読んで少し考えたことをお話ししたいと思うんです。 スポーツへの興味というのは、子どもたちでも中高年でも何か二極化している。 興味を持った人は積極的にやり過ぎるぐらいやっている。 一方では、スポーツが嫌いな人は、子どもたちは塾通いに行ってしまう。二極化しているのが現状。中高年なんかは特にそういう状況が生まれていると思います。 子どもたちもそうかもしれないと思うんです。 そういう中で、今の皆さん方のご発言は、例えば施設をつくれ、そしてスポーツに参加しろ、運動をしなさいとかそういう話だと思うんですけれども、このスポーツ基本法を読みますと、まずスポーツに興味を持たせるということは非常に大事な点があるのではないかと思います。 特に嫌いな、やりたくないという方についてはあると思うんです。 例えば世田谷で言えば246ハーフマラソンです。 一流ランナーと一緒に世田谷を走る。いろんな方が、子どもたちが走る、それを現場で見たりしているのが今行われているわけですけれども、やはり見るところから始まるというのも非常に大事じゃないのか。 ただテレビで見るのではなくて、現場で一流のランナー、一流のスポーツを見るということもこの基本法には入っているのではないか。感動を覚える。 テレビではワールドカップも見られるかもしれませんけれども、やっぱり現場で触れる、見るということが非常に大事な最初のきっかけになるのではないかと思うんです。 より一流のランナー、一流の競技者のものを見る、これからのスポーツはそういうのが大事になってくるのではないか。 そこを起点として、自分でもやってみようかなという気持ちにさせるのは大事なのではないか。 東京マラソンもそうだと思います。最初東京でやると聞いたときはびっくりしたんですけれども、今では本当にあれを見て次の年に参加して、インターネットから応募してという人がどんどんふえている現状だと思うんです。 ですから、まず現場で見るところを考えるということからすれば、東京、世田谷ということを考えれば立地条件は非常にいいところだと思いますので、スポーツの競技会を誘致するというか、そういうことにも力を入れていくのもこの審議会の大事な1つの提案というか、そういうことも必要なのではないかと思います。 そこに子どもたちを観戦させる、一流のものを見させる、そういうのをふやすというのも必要な施策の1つなのではないか、そういう印象ですけれども、思いました。 K委員  障害者スポーツに関連して発言させていただければと思います。 スポーツ基本法の中に障害者スポーツが明確に位置づけられたという流れですけれども、現在、文科省の中でのスポーツの推進に関する特別委員会などでも、まだ具体的にどういう取り組みをしていくかというところはなかなか明確に見えていない部分がある状況かと思っています。 そういった中で、どういった形で障害者のスポーツを推進していくかということについては、具体的な取り組みの方向性なりまた提案をしていく中で世田谷独自の取り組みを進めていくことが必要だと考えています。 現在東京都では障害者スポーツセンターが2カ所あり、都の運営でやっていますけれども、ある程度世田谷の規模であれば、それに準じた形の拠点の場所、そこに障害対応というところでの例えば作業療法士とかそういうスタッフなどを常駐させた拠点の場所をつくっていくというのも1つ考えとしてはあるのではないかと思っています。 それからもう1つは、先ほどお話がありましたけれども、現在大人の障害者の方たちも、実際には作業所とか福祉施設、授産所などに通っている方が結構多いかと思いますけれども、こういった場所の中でスポーツの振興ができるような体制をつくっていくというのも1つの手だと思っております。 10月に韓国の釜山を視察してきて、障害者施設、いわゆるグループホームとか通勤寮のようなところを見てきたんですけれども、そこのところには、そういったグループホームの中にきちっとしたスポーツジムがあったり、例えばテコンドーなんかをやるので毎日地域の障害者も集まってきてそこで生活訓練をしたり、働いて戻ってきて夕方とか夜にスポーツができる、そういう施設が整っている。 こういうものがこの世田谷区の中でももし有効活用できるような仕組みであればそういったものを導入して、そこを拠点的にスポーツできる体制につくっていく仕組みも必要かなと思っています。 それからもう1つは、民間のスポーツクラブの中に障害者がなかなか入れない状況がありますので、例えばバリアフリーとか、障害者の受け入れの工夫などをしていくように、行政指導的な対応、また税制の優遇措置とかそういうものの中で振興を図っていくような取り組みは、世田谷区の中の対応としてできるものがあれば、そういったところの振興を図っていくのも必要かなと考えています。 それから、まだまだ障害者のスポーツについては重点的に啓発をしていく時期が必要かと思っています。 今日もまだ障害者週間になっていますけれども、こういった時期などに障害者スポーツをもう少し啓発していくような取り組み、また、一般の競技の中に必ず障害者の活躍できるプログラムを入れていくということで少し理解、啓発をしたり、ちょっと持ち上げてそういったものがあるということを紹介していくような取り組みを数年間計画していくのも必要かと考えています。 それから、障害者自身だけでなくて、障害者のいる家庭、特に保護者もいろんな競技に参加したりすることがなかなかできない環境にあります。先日も子どもの障害者のサッカー教室を見に行ったんですけれども、保護者の方は連れてくるだけで後ろで見ているだけなんですね。 そうではなくて、やはり一緒に参加できる、また母親、父親が一緒に競技に参加する、違ったプログラムでも、そういう家族の方はふだんは子どもの世話でスポーツに楽しむというところもなかなかできない環境ですから、そういったところの取り組みを少し広げていくようなことを計画していただければありがたいと思っています。 そういった具体的な施策として世田谷区の中で取り組めるものをぜひ計画していっていただきたいなと考えています。 L委員  スポーツ基本法が変わって、体育指導委員もスポーツ推進委員ということになってきました。 その中で基本法にかかわることをどう理解していくのか。例えば文化という言葉が入ってきたわけですね。 そうすると、この文化というのは競技活動をやることも文化だし、それから生活の中に溶け込んだスポーツをやるというのも文化だ。要は非常に幅がある。それでこの幅全部を見ていくんだろうか、それともどこかを切って見ていくのかということがあるだろう。それから、今お話にありました障害者のところも、要はパラリンピックなどの競技を見ていくのもありますし、ほとんどの方というのは、競技ではない、先天性の障害者というのと後天の方がいらっしゃいますから、それを指向されるところというのは全然違ってくる。 そうすると、たまたま今年はスポーツ推進委員の全国大会が東京でありましたので、本当に初めて障害者とスポーツということを行って、文科省の関係で言いますと、ほとんど出てこない、実質に動かれている課長補佐が最初から最後まで全部そのことを聞かれて、約25年ずっとやられている京都の八幡市、これが障害者スポーツに関して体指が関連している。 それから、東京の近郊では武蔵村山市が約15年間ずっと関わっている。 そういう中でどこら辺にターゲットを当てていくのかということをやらないと、我々の活動も、競技もねらう、それから生活の中のものもねらうとやってしまうと非常にばらばらになってしまうなという話が少し出ています。 ですから、そういう中で世田谷としてどういったところにターゲットを絞りつつやっていくのかということを行っていかないと、何でもかんでもという形になると余りまとまっていかないこともある。 そういう中で、初めてスポーツ基本法で、スポーツの機会に触れることは単純に言うと国民の権利である。 そのために行政も権利を担保するために何かやらなければいけないんだと思うのですが、国民の権利をどういうふうに解釈していくのかということも非常に重要で、実はスポーツ基本法をずっと見ていくと、新しく入った3つの言葉といいますか、それが非常に気になって、それをどう具現化していけばいいんだろうか。 そういう中で、競技につながっていく生涯にわたるスポーツ展開をどうしていくのか。 これはそれぞれの地域で、小・中学校の体育の話もあるんですが、体の発達からすると3歳までにできる体力、その後にできるものも当然あるんですが、三つ子の魂いつまでもじゃないんですけれども、そこまでにある程度のものがついていないとだめだ。 そうすると、そういう幼児的なところでの身体運動になるんだと思うんですが、体を動かすという身体運動的なことも考えてやっていくのをどういうような体制で世田谷は推進していくのかということが出ればということを思っています。 昔々と言ったらあれなんですが、古い言葉になってしまうんですが、4Pサービスフォーピープルというのを実は昔の体育指導委員のところで、4Pというのはプレイスですね、それからプログラム、それからPR、これはパブリック・リレーション、それからプロデュース、それを動かしていく。 この4つを世田谷の中でやっていくためには、保健センターの運動指導員の方もいらっしゃいますし、そういうのもあるし、その当時BOPができそうだと、これは今新BOPになったり、それからSTEPがあったり、さまざまな方たちがいるから、そこら辺が何か1つのPRということよりもパブリック・リレーションという中においてつながっていくようなことができればなというのがあったんですがそこでできるのはどういうような―先ほどの文化であるとか、それから障害者に対してであるとかというあたりを見ていくのも1つだろうなというのが非常に思っているところです。 その中で、基本法にある、もう1つは実は中で議論になっているのは自主自律の自律をどう解釈するか。ご存じのように、立つにはなっていないんです。 律するの律を使っている。これが何を意味しているのかというのが非常に難しいところで、基本的に言うと、この律するを使うときには、自分たちの活動は自分たちで金を出しなさい、これが非常に単純な私の解釈の自律になっている。 そういう中においてどういう支援を受けながら自分たちでやっていくのかというところがあるのかなという気がします。 今日はかなり感想的なことと、幾つかの視点で、ある程度焦点を絞っていく必要もあるのではないだろうかということです。 会長  C委員、どうでしょうか。最後にちょっと発言していただいて。 C委員  それでは、私から発言させていただきます。 皆さんの色々な意見を今拝聴して大変勉強になりまして、おぼろげながら大体イメージがわいてきたように思います。 今日事務局からもご説明がありました本委員会の諮問という問題と、それと第3期の計画が主体になっていると思うんですが、これに関しまして一番最初にA委員からとても大事な発言があったと思います。 やはり生涯スポーツ社会の実現ということが諮問に明確にあります。 その中で、この世田谷区の住民、区民の中高齢者、これは避けて通れない大きな生涯スポーツの課題になってくる。 それは資料を読ませていただくと、やはり88万の区民がいる。その中で何と60万以上が成年男女である。 それではその中に中高齢者がどの程度含まれているのか。もうこれは皆さんご想像がつくと思います。 さあ、この方々に対して生涯スポーツを世田谷区としてどうこれからなすべきか、リードしていくか、リーダーシップをとっていくか。A委員からありました、この方々が今後とても重要な課題になってくる、我々の重い宿題かなと、どうしていくかというふうに私は感じました。 皆さんのご意見を拝聴させていただきながら、やはりスポーツという問題について、スポーツという理解をきちっとしておかなければいけないなと。 スポーツの中に含まれているものを皆さんの個々ご専門の分野で拝聴させていただきましたが、やはりスポーツの中で重要な位置を占めるのはレクリエーション活動、スポーツ、それともう1つが健康と科学ですね。 ヘルスとサイエンスのスポーツ、これが主体のスポーツ。 もう1つは、一番皆さんが手っ取り早く想像する競技スポーツである、もう1つ大事なのは見るスポーツが加わってきた。これはすべてスポーツ活動である。 よって、この4つをいかにバランスよくまとめ上げるか。これはどれが欠けてもいけません。 競技ばかりやっていたらとんでもない話になってきます。ですから、そこの中でどうバランスを生かすかということを私は今日とても強く感じました。 その中で、先ほど申し上げました中高齢者の生涯スポーツについて、やはりこれはレクリエーションであり、スポーツ科学であり、ここの比重がとても優先されてくる。そうなってきますと、生涯スポーツ、区の市民、区民の生涯スポーツとなってくると、やはりこれからの日本の社会ではレクリエーションの比重が、先ほどJ委員からもありましたハイキング等を含めた、これはとてもなじみやすいレクリエーション分野でして、ほとんどのスポーツがレクリエーションの活動、スポーツであるという認識のほうがわかりやすいかと思います。 あとは競技スポーツの役割はアスレチックスポーツです。アスリートであるという。 これは下手すると健康を害しますから、そこのところのめり張りを我々もきちっと認識していったほうが間違いのない諮問の答申ができるのではなかろうかなと。 最後に、世田谷らしいスポーツ振興策とここにありますね。 生涯スポーツ社会の実現、それと世田谷らしいスポーツ振興策、これを諮問で強くおっしゃられている。これをどうするか。 私は、世田谷らしいスポーツ振興、世田谷らしいということは、ここには特徴と個性があるべきだと思いますし、それでは世田谷が胸を張って、世田谷にはこれがあるんだよという伝統的な今までのスポーツ活動が何であるかということもとても大事になってくる。 伝統を継承しなければいけない、それにプラス新しいものを加えていく。 そういう意味では、世田谷らしいスポーツというのは、我々は個性と特徴を明確に審議して打ち出していく必要があるのではないか。 それが次にスポーツの世田谷という本来の問題に定義づけが出てくるのではないかと思います。 ですから、そのあたりのところを踏まえてぜひこれから進めていってほしいなと思います。 会長  ありがとうございました。 貴重なご意見を頂きながら、私個人が考えた、思っていることをちょっとまとめさせていただきますと、法改正によって一番大事なのは、自治体に求められるスポーツ振興策は何なのかと。 多分こういう意味で言うならば、本日大分いろんな形の中で意見が出たのではないだろうかと思います。 その次に、では自治体として何をこれから行いながらスポーツ振興を具体的に進めていけるのかというふうになったときに、行事化もあったりとか、または対象者である障害者、または健常者、そういった人たちに対してどういう配慮をしていくべきなのかということの意見で、そうすると、具体的に運動者が行いやすいような形にしていくためにはプログラムをどうしていったらいいのか、またはそこにおける指導者はどういうふうな形の中で考えていったらいいのか。そうすると、そこにおける領域として、学校教育だとか、または一般区民に対してどんな形の中で今後政策を考えていったらいいのかというようなことが言われたのではないかと思います。 そんな意味から、スポーツが今後どういう形の中で変わってくるのかということを言われたときに、やはり一番大事なのは、スポーツとはどういうことなのか基本的に考えなければならないということを言われましたけれども、前回の7期のときにも、やはり一番初めに、スポーツという出発点は一体何なのか捉えられない部分が委員の中からあって、その発想も出ました。 もう1度、スポーツという定義がどういうことなのか。 多分前回のスポーツ振興法の中にはスポーツという言葉の定義が第2条のところにされているんです。 けれども、今回はそういう形の中ではうたっていません。 ただし、スポーツというのは、もっと枠を広げた形の中で、先ほどL委員が言われたような形の中で、心身の健全な発達とかという言葉から入っています。心身というのは心と体であって、学校教育の中にもありますけれども、そこには身体的な効果とか精神的な効果とか社会的な効果を目指す1つの領域としての体育という物すごく価値のある効果を果たすものがあると。 さらに言うならば、健康及び体力の保持、増進という形のものから、やはり健康でどういう形の中で一生を生きていくかということの基礎を教えていかなければならない。 また、精神的な充足感という形の中で、今現在さまざまな犯罪事件、傷害事件が多く起きております。 そういったところもスポーツを通して考えていかなければならないし、また自分自身、自らが、本当に日本国民としての自立心、その他の精神を養っていかなければならないということから、個性的な、または集団を通してどういうふうにして学んでいくのか、スポーツを通してそういうものを学べるような世田谷のあり方を考えていくべきではないかなと私自身感じました。 そんな意味で、次回の審議会のところにそういうものを兼ねながら意見をいただいて、次回までに事務局でまとめていただいて、1つ1つ、きょうはこの部分だけをもう少し具体的に進めていきましょうとか、もう少し具体的な意見をいただきましょうというような形の中で絞っていければありがたいと思っております。 そんなことで進めていきたいと思いますけれども、委員の方で、最後にここでもう一言私は発言しておきたいということがあればお願いしたいと思いますけれども、何かありますでしょうか。 D委員  地域とか学校とかという場のところでのお話は出たんですけれども、家庭というものに関することが余り今回は出てこなかったんですが、1つの属性として、家庭というものでどういう関わり方ができるのかとか、そういったところも少し視点として加えていただければと思います。 会長  それも以前の審議会のときに、地域ということをどのようにとらえるのかと。東京都から見れば世田谷区は地域なんですね。 世田谷区から見ると地域というのはどういうとらえ方をしていったらいいのかというものもスポーツ振興審議会の中で話し合いをしたことがあるんです。 だから、もし資料があれば、次回にでもそういったことの以前話し合われた内容を出していただいて見ていただければと思います。 家庭の中もそういった形の中で、地域の中にあるのも家庭だし、学校もそうだしという形の中で大分具体的に話し合ったことがありますので、参考にしてください。 そのほかにありますか。 なければ、大方の意見を先ほど私も整理させてもらいましたけれども、大変な意見をいただいたり、貴重なご意見があったと思いますので、事務局で整理していただいて、改めて皆さんに見ていただきながら次回の委員会へ運んでいきたいと思います。 次回の委員会の進め方ですけれども、世田谷区のスポーツ振興策の現状を事務局より説明いただいて、世田谷区の将来に向けた今後の整理すべき課題について、次回はご議論というか、今日もうここに入りたいと思いましたけれどもできなかったので、次回でよろしいですか。 事務局、それでもいいですか。何か意見をいただいておきますか。 事務局  貴重なご意見、ありがとうございます。 スポーツ基本法が制定されたわけです けれども、本日はその辺の制定の背景やら意図やらというところを私ども資料でご説明させていただいたのですが、予定としては、それ以外にこんな視点もあったのではないかだとか、あとは、これまで50年を経過して制定されたという中で、何が皆様の現場のところで変わってきているのか、そして法改正に至ったのかというところを少し探りたい部分もあったのですが、それはそれとして、私どもご説明したところでおおむねご理解をいただいた上で今日のさまざまなご発言があったのかと思っております。 次回については、会長からお話があったように、まずは私どもで進めているスポーツ振興策、財団と連携をして今進めているわけですけれども、その辺についてご説明をさせていただいて、こういう取り組みをやっているんだということのご理解をいただいた上で、ではそこから見えてくる課題はどんな課題、あとは基本法が制定された趣旨から見たときにどういった課題が出てくるのか、そういったところを現場の生の声としてご意見をいただければとてもうれしく思います。 会長  ありがとうございました。 会長として進行もちょっと進められない点もありましたけれども、先ほど事務局からも報告をいただいたとおり、次回の審議会のときには、世田谷区の将来に向けて今後整理すべき課題というものを、世田谷区のスポーツ振興策の現状を事務局から説明していただきながらまた審議を進めてみたいと思います。 また、今日いただいたスポーツ基本法の具体的な内容についても参考にさせていただきながら会を進めさせていただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 あと、次回の件ですけれども、開催日程についてお諮りしたいと思います。ただいま事務局から席上に日程についての資料が配られていますけれども、もし今日中に提出していただければここで提出していただいていいわけですよね。 事務局  はい。 会長  予定のわかる方は提出していただいて、後日改めてこの調整をしてみた結果に基づいて委員の方々に再度連絡させていただくという形で進めさせていただきたいと思います。 以上、本日の審議会日程は終了いたしますが、そのほか委員の方で何かご意見等はございますでしょうか。 何もなければ、事務局からよろしくお願いいたします。 事務局  1点、今日は大変失礼いたしました。 今日になって席上に資料を配付させていただいて、事前に見ていただく時間がなくて大変申しわけなかったのですが、次回からは、開催通知に合わせて資料等は前もってお配りしたいと思います。 その資料を事前にご覧いただいた上でご発言等をたくさんいただければと思います。大変申しわけありませんでした。 会長  事務局から何か連絡はありますでしょうか。 事務局  お車でお越しになられた委員の先生方は駐車券をお渡しいたしますので、職員にお申し出をお願いいたします。 会長  以上をもちまして、本日の世田谷区スポーツ振興審議会を終了させていただきます。 委員の皆様、ありがとうございました。 次回からは、今度は名称が変わるわけですね。 事務局  そうです。 会長  よろしくお願いいたします。