第4回世田谷区第4期文化・芸術振興計画検討委員会 議事要旨 日時:令和5年10月27日(金) 10時01分~11時45分 開催方法:オンライン 出席者: 垣内委員長、川崎副委員長、大塚委員、小貫委員、志賀委員、高木委員、建部委員、米屋委員、渡邉委員(以上9名) 事務局 会議次第 1 開会 2 議題 (1) 世田谷区第4期文化・芸術振興計画(案)について 3 その他 4 閉会 意見等 第1章 計画の策定にあたって 基礎自治体は住民に向けて計画を策定することになるが、グローバルな視点も求められており、その意味でSDGsを計画で掲げたことは重要な視点だと思う。 第2章 文化・芸術を取り巻く環境 混沌とする世界情勢の中で、文化・芸術活動の意義や前提としての人権の重要性について改めて考える必要がある。 文化・芸術において、個別の取組みとしてではなく、制度としてデジタル化を進めていくという観点が必要ではないか。 計画案の中で、民間の文化施設や区民、地域の自主的な取組みが新たに評価されたことは非常に大きなことであり、世田谷の大きなアピールポイントになるのではないか。 第4章 計画の基本的な考え方 成果指標は高い目標値を設定しているが、区の意気込みを感じた。 成果指標「文化・芸術の創作活動等への区民参加の割合」の目標値33.0%(令和13年度)は高い目標だと感じる。 成果指標に高い目標値を設定することはいいが、形骸化しないよう取り組んでほしい。 文化・芸術の分野の性質上、活動の全てを数値化して示すことは困難だと思うが、一定程度は数値化した目標を設定することは区民に対して必要だと思う。 全国的に人口減少社会に突入している中、目標値は現状維持として、就労環境の改善や意思決定過程への女性参画率の向上に注力するといった従来の右肩上がりの成長を前提とした発想からの転換が必要ではないか。 成果指標に文化・芸術鑑賞活動を設定しているが、定義は時代に即して変わってきている。これまで踏襲してきた実績を踏まえ、さらに積極的に政策として文化・芸術の魅力を発信していくことへの意思表示であれば、重要な指標だと感じる。 計画策定後の推進体制が重要である。行政が、民間や区民としっかり連携して推進してほしい。 第5章 計画の内容 「主な取組み」を記載したことで、素案より具体性が増した印象を受けた。 4つの取組みの方向性「触れる」「楽しむ」「創る」「繋がる」について、区民にこの計画のねらいとなるキーワードとして受けとめていただきたい。 策定時には、写真や新たな世田谷区民会館のイメージを入れるなど、視覚的にも区民にとってわかりやすい計画になるよう留意してほしい。 行政計画である以上、総花的・網羅的に取組みを掲げることはやむを得ないと思うが、重要なポイントをわかりやすく伝えるため概要版を作成するなど、区民に理解していただく工夫が必要である。 第4期計画では、区民が芸術・文化活動を楽しむことの重要性を強調しているので、その点が上手く表現されるとよい。 区民にわかりやすい計画になるよう、全体像をまとめた図を加えてはどうか。 コロナ禍で文化芸術活動団体や地域で活動する個人の体力が落ちていると感じる。新しい取組みを実施する際は、新しい団体を作るのではなく、既存の団体の活用を検討してほしい。 若い人の中から新たな才能を発掘するような事業を増やしてほしい。 高齢者が主体的に文化・芸術活動に取り組むための活動支援が必要ではないか。 区民センターや地区会館等の多くの公共施設で、各地域・地区で活動するPTAやボランティアによる実行委員会が活動を行っていることが、世田谷区の文化基盤となっている。この点を世田谷の強みと捉え、有効に活用することも検討してほしい。 「地域のアーティストが活躍できる仕組みの導入」について、団体等既存の資源を活用することでさらに活動が活性化し、区民同士の交流の推進に繋がるのではないか。 活動場所の確保に向けて、区内の文化・芸術活動団体等のニーズを把握し、貸出方法の見直しを検討してほしい。 アーティストの幅の広さを考慮しながら、適切にサポートすることが必要である。 行政が担う基盤整備の中で、空間の整備は非常に重要である。世田谷区の場合、音楽コンサートを開催するホールがないという声も聞かれ、新たに開設する世田谷区民会館では、区民のニーズに応えるとともに、多くの方にとってメリットのある形で運用してほしい。 「地産地消の取組みや区内産農作物の発信」について、区内の豊かな農地に触れる機会を広めてほしい。 文化施設の地域連携の対象として、民間の文化施設を明記したことは大きな前進だと思う。 世田谷らしい風景の街並みを保全するということも、世田谷の文化・芸術を守る意味で非常に重要な要素だと思う。 文化財の保存や文化・芸術施設の計画的な改修は、将来に向けて、計画の中でしっかりと掲げ、推進すべきだ。 「文化・芸術施設の計画的な改修と美術品・文学資料の保存・収集・活用・継承」は、文化のベースとなる部分であり、計画に位置づけることに大きな意義がある。 文化・芸術を通して社会包摂的な観点でのまちづくりを推進するという視点が重要である。