喜多見地区ミニコミ紙「のがわ」 発行号、第102号 発行日、2022年10月発行 発行者、編集委員会 事務局、喜多見まちづくりセンター、03-3417-3401 管内データー 2022年9月1日現在 人口33,142人、前号比43人減 男16,373人、女16,789人 世帯数15874世帯、前号比8世帯減 古着・古布回収は11月20日日曜日の予定です。 本紙は、世田谷区のホームページにも掲載されています。ミニコミ紙「のがわ」で検索。 URLは、https://www.city.setagaya.lg.jp/ です。 スマートフォンの方は、二次元コードからもホームページへとぶことができます。 1面 川が氾濫しそう。あなたならどうする。 2019年の台風19号の襲来で喜多見地区では実際に避難をした人は少なくないはずです。 台風シーズンを迎え、管内で開催された防災に関する講座に参加してきました。 読者のみなさまにも水害での避難のポイントを共有できればと思います。 ① 水害を知る どのような時に水害が起こるのか。 台風、長引く大雨、短時間の急な雨。温暖化により今後も雨量の増加が続くことが予想されます。 川が氾濫する可能性もゼロではありません。 ② 自分や家族に合った避難の仕方を考えましょう。 ハザードマップで水害リスク(自宅はどのくらい浸水するのか)を把握し、もしもの時の避難する場所を決める。 区が開設する「避難所」には、テレビも本もなく、多くの人が一緒に避難しており、リラックスできる場所ではありません。 余裕のある方はホテルを予約したり、親戚や知人の家に避難させてもらうことで感染症へのリスクやストレスをため込まないようにするのも一つの選択肢です。 ホテル代は自己負担です。 ③食料品や生活用品を備蓄する 避難するのに必要な貴重品や最低限必要な非常用持出品と災害援助が入るまで(1週間程度)生活できる食品や水(飲み水1 人1 日3 リットル)、卓上コンロ、ガスボンベなどの非常時の備蓄品を用意しましょう。 これらは水害だけではなく地震の時にも役立ちます。 ④マイ・タイムラインを作る 住んでいる地域に避難に関する情報が出たとき、どのレベルでどこの避難所にどのようにして避難をするのかを考えましょう。 質問 避難したら段ボールベッドはありますか。 回答 水害で開設されるのは一時的な避難場所であって、家が被災して当面の生活の場になる避難所ではないので、それはありません。 水害が起こりそうなとき、自宅が浸水区域に含まれる場合は浸水区域外へ避難しましょう。 遠いと思うかもしれませんが、浸水区域から遠いということはそれだけ安全だということです。 面倒だと思わず、命の危険を感じる前に避難しましょう。 そして垂直避難は避難とは言いません。 最終手段です。 水害は予測のできる災害です。 正しく怖がり、計画を立てて立ち向かいましょう。 避難場所へ避難する際は、風雨が強くなる前に少し多めの準備をして家を出るよう心がけるのも大切なことだと思いました。 せたがや動画「世田谷区オフィシャルチャンネル」では、水害に備えるため、防災知識をわかりやすく学ぶことができる動画を公開しています。 また、改訂版ハザードマップ、マイ・タイムラインはまちづくりセンターで配布しています。 2面と3面 古道シリーズ2、あの道この道 世田谷通り・たぶち道(田んぼのふちにできた道) たぶち道は世田谷通り喜多見駅入口辺りから野川沿いに湾曲しながら中道までをいう。 田んぼのふちにできた道で「たぶち道」と名がついた。 この道に沿った野川には、架かる橋がいくつかある。 下流から現在の喜多見大橋(昭和39年3月)、中野田橋(昭和40年1月)、雁追橋(昭和40年3月)、中野橋(昭和40年3月)が順次完成された。 橋について調べてみると、地元の方々から貴重なお話を聞くことができた。 江戸時代、徳川家の鷹匠が雁追橋付近で鷹の訓練を行っていた。 その際、喜多見天領の名主・年寄り・百姓代(組頭)の家で鷹匠の世話をしたそうだ。 明治以降になり、周りの田んぼや畑を荒らす雁が増え、地元の人たちが交代で追い払うための橋であったことから名が付いたという説もある。 昔、野川は今のように真っすぐ大きな川ではなく蛇行し度々洪水に遭っていた。 中野田橋近くに住む方は、洪水で橋が流される度に丸太棒で橋を造ったという。 また、橋が不安定でヨロヨロ渡ったことから子どもたちの間で「ヨロクタ橋」と呼ばれるようになったらしい。 道の話に戻そう。 高度成長期に入ると建設ラッシュとなり、それに伴い地名の変更もあった。 世田谷通りと多摩堤通りの交差点を狛江に向かってすぐ右側に細い道がある。 これは旧・世田谷通りだ(古書には登戸道・津久井往来とある)。 現在の世田谷通りは、昭和39年オリンピック前に今の形になってはいたものの、理想とされる程の完全舗装ではなく凸凹道で、ガソリンスタンドを経営されていた方の話では、「車のホイルが飛んできたこともある」と、考えられないエピソードを聞いた。 昭和46年、世田谷通りを境に北側が成城、南側が喜多見と住居表示が変更になった。 ここに位置する喜多見保育園の開園は昭和42年。 なるほど、成城にありながらも園の名称に「喜多見」と名がつくのはそういうことだったのか。 年表資料協力、東京都第二建設事務所 喜多見駅に夏が帰ってきた。3年ぶりの夏まつりに子どもたちの笑顔。 7月30日土曜日、31日日曜日、コロナ禍の中、万全の対策をして3年ぶりに喜多見駅前で商店街主催の夏祭り盆踊り大会が開催された。 揃いの浴衣を着た地元の人たちの盆踊りにゲーム屋台、区長はじめ、区議会議員の方々も駆けつけ、2日間で延べ5000人という大盛況。 明正小児童のエイサーやソーラン節の演技には喝采のアンコールがあり、ヘトヘトになりながらも最後までビシッと技を決める子どもたちの姿に感動した。 次大夫堀公園民家園へ行こう。 次大夫堀公園民家園の南側を歩いていくと、新しい門が見えてくる。 向こうの火の見櫓まで見渡せる開放感のある明るい外構、石垣も風情があり、引き込まれるように中に入った。 通路を挟んで左右には整地された畑。 見ると麦、野菜、桑などの作物や藍、棉などが栽培されていた。 ここは今年度民家園にオープンした新しいエリアだ。 夏の終わり、蝉の合唱を聴きながら空を見上げ深呼吸。 思わず「ここはどこだっけ」 次大夫堀公園民家園は昭和63年に開園。 世田谷区指定有形文化財の古民家などの建造物を中心に、世田谷が農村だった昭和初期までの風景を再現し、農村の歴史文化から世田谷の郷土や農家の暮らしについて学ぶことができる。 喜多見小中出身という世田谷区学芸研究員の今田さんに、園内を案内していただいた。 すると、なんと前号から私たちが携わってきた古道シリーズに繋がる面白い事がわかった。 この続きは次号で紹介しよう。 取材を終えて 喜多見の街とすっかり一体化し、落ち着いた民家園のたたずまい。 喜多見のむかしを集落で見せよう、暮らしを伝えようという職員の心意気にすっかり感激。 新しく広げた畑には喜多見在来の麦や縮緬カボチャ、大蔵大根など地元で育っていた野菜類を往時のままで再現。 子どもの頃の実家に戻ったようななつかしさでした。 子どものころ、戦時中の食糧難で、私の田舎では国民学校(小学校)の校庭一面にイモ畑がありました。 そのイモを毎日給食で食べていました。編集員談 町会・自治会リレートーク 法人格鎌田南睦会の𦚰克仁会長 法人格鎌田南睦会は、昭和25年に180余世帯で発足し、現在では1200世帯を超える、戦後に発展した住宅地の中にあります。 多摩川と野川、仙川が合流し、長い間、水害に悩まされてきましたが、近年は、水害対策の河川改修や排水溝の整備も進みました。 当町会は、運営指針として①会の民主的運営の確立②生活環境の充実③自然環境の保全の3本柱を定めており、その具体化した行事が1月に開催される、どんど焼きです。 当町会のどんど焼きは、縁起物である正月のお飾りをごみとして捨てるのではなく、新年を迎えるにあたってのおたきあげとして活用する主旨で、平成元年から始めたものです。 町会及び地区内の諸団体、企業が一丸となる契機にもなり、終了後の焼け残りの分別処理や後片付け、整地にも気を付けています。 現在は、感染症対策で参加者を制限して行っていますが、コロナ禍が終わりましたら、以前のように皆様にも自由に参加していただけたらと思います。 結びに喜多見地区の9町会自治会をはじめとした皆様のご繁栄と当町会へのご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。 4面 敬老の日 おめでとうございます 令和4年7月1日現在、喜多見まちづくりセンター管内の75歳以上の方は3,465人で、昨年比109人増。 100歳以上の方は12人です。 今年75歳になられた方は昭和22年生まれ。 同年施行された新憲法と同い年。 99歳の方は関東大震災があった大正12年の生まれだ。 お年寄りが亡くなるのは図書館が一つ無くなるのと同じ、とどこかで読んだ。 先の戦争や地域の記憶、戦後の混乱や食糧難、高度成長の時代とともに生きてきた各々の自分史、3,465冊と同じなのだ。 銘々の歴史は見えないので、ご近所で知らないまま、すれ違っている。 長寿高齢者に感謝とおめでとうを。 鎌田年輪の会 落語会を開催 9月11日日曜日、鎌田区民集会所で落語会が開催されました。 7月31日に続き、2回目の開催。 感染対策に十分注意を払い、人数制限もありながら、駒澤大学落語研究会の方々が楽しい落語を聞かせてくれました。 「笑いは免疫力を高める」ともいいます。 コロナ禍で、なかなか大勢で集まる機会が少ない昨今、ウイルスに打ち勝つためにも、日々の生活の中で大いに笑い、元気に過ごしたいものです。 主な行事、問い合せ先は、喜多見まちづくりセンターで、電話は03-3417-3401 喜多見北部町会主催、地域清掃は、10月9日日曜日と12月11日日曜日で町内全域。 喜多見西部町会主催、東京防災学習セミナー(期間限定の動画配信)は、11月1日火曜日から11月30日水曜日で、町内限定。 町内一斉清掃は、12月4日日曜日10時からで、町内全域。 歳末夜間パトロールは、12月27日火曜日から29日木曜日で、町内全域。 新年レクリエーションは、令和5年1月で、滝下橋緑道中央広場。 防災訓練は、令和5年3月12日日曜日10時からで、滝下橋緑道中央広場。 喜多見中部町会主催、地域安全運動・町内パトロールは、10月12日水曜日10時からと14時からで、町内全域。 避難所運営訓練(西部・団地合同、但し一般の参加はありません)は、11月27日日曜日10時からで、喜多見中学校。 歳末警戒パトロールは、12月27日火曜日から29日木曜日で、町内全域。 喜多見東部町会主催、避難所運営訓練(但し一般の参加はありません)は、令和5年3月で、喜多見小学校。 喜多見上部自治会主催、新しい防災・減災、ジェンダー視点を取り入れては、10月29日土曜日(雨天時は30日日曜日)は13時からで、えのきひろば。 避難所運営訓練は、11月26日土曜日9時からで、砧小学校。 喜多見2丁目団地自治会主催、クリーン作戦は、10月16日日曜日、12月18日日曜日、団地周辺。 歳末夜間パトロールは、12月24日土曜日から25日日曜日で、団地内全域。 宇奈根町会主催、歳の神は、令和5年1月9日祝日の月曜日で、 宇奈根氷川神社境内。 鎌田協和会主催、町内歳末夜警は、12月25日日曜日から30日金曜日で、町内全域。 鎌田南睦会主催、歳末警戒は、12月26日月曜日から30日金曜日で、町内全域。 喜多見児童館主催、きたみキッズワールド(事前予約制)は、10月23日日曜日で、喜多見中学校グラウンド。 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、内容が中止や変更になる場合あります。 編集後記 私の母は、昭和3年生まれの94歳。 28年間、今も一人暮らしです。 これまで、健康のために毎朝のストレッチはかかさず、難聴にならないようにと耳のツボをマッサージ、眼に良いと聴けばブルーベリー、〇〇に良いからと梅干し、らっきょう、ブロッコリー、トマトにキウイ。 また、どこに外出するわけでも誰に会うでもないのに、毎日必ず薄化粧。 そんな母ですが、さすがに骨粗鬆症には勝てず、最近は介護の日々となりました。 私はとても母のように年を重ねる自信はありませんが、健康長寿を考えたときに、以前お医者さんが推奨する健康法「一十百千万のすすめ」とやらを、どこかで耳にしたことを思い出しました。 正式には「一読、十笑、百吸、千字、万歩のすすめ」だそうです。 日に「一回」は少し長めの文章を読む。 「十回」は大笑い。 「百回」は深呼吸、「千字」は文字を書く。 そして「一万歩」歩く。 いや、これは膝が痛いからできないな(汗)。 また世田谷区保健センターでは、健康のアドバイスから検診の案内までたくさんの情報を発信しています。 人生100年時代、自分に合った健康法を見つけながら、新しいことにも興味を持ち、挑戦していけるような若い心は持ち続けていきたいと思います。鈴木 編集委員会 編集長、荒川真佐子 副編集長、鈴木好子、森谷みどり 編集委員、奥田多佳子、田村弘美、石倉靖久、佐藤壽夫、尾川史子、髙階有香、安澤秀曻