成城地域にお住まいの皆様へ 2015年2月 成城地区自治会連合会 犠牲者を一人も出さないように 大災害発生時住民行動マニュアル 説明書 ご家族全員が必ずお読みください 住民みんなで助け合うまちをつくろう 2013年2月に地域全戸に配布した大切なお知らせを、2014年に一部改訂したものです。 1 はじめに 東日本大震災の悲惨な光景がいまだに覚めやりませんが、今後、地震、火災、台風、竜巻、浸水などによる想定外の災害が、いつ発生するか予測できません。成城地域では、地震で家屋や家具が倒壊しその下敷きになったり、被災家屋から出火し火災が広がるといったことが想定されます。 災害が発生したとき、最も早く駆け付けられるのは隣近所の人です。特に、大震災が発生した場合、東京都や世田谷区は、消防、救急、警察など公的な機関が三日間は活動できないだろうと発表しており、発災直後の消火や救命救護については自治会に防災区民組織の活動を行うよう投げかけております。 したがって我々は、想定外の事態に対し、自分の身は自分が守るという心構えと行動を基本とし、家庭や隣近所で助け合い、普段から災害への備えをして、災害発生初期に自分たちの手で地域一丸となって適切な処置行動をとることが必要です。これが被害を小さくする重要な分岐点となるのではないでしょうか。阪神淡路大震災で生存救出された8割が近所の人に救出されたと言われています。災害発生初期に、いかに短時間で救出できるかがポイントとなります。 以上から、成城地区からひとりの犠牲者も出さないように、発災直後の災害対策活動に焦点を絞った防災区民組織の活動に取り組んでおります。皆様とともにこの活動を持続させ、いざというときに備えていきたいと思います。自助共助により、被害の小さかった人が、被害のより大きい人を助けるといった地域の協調性をより高め、成城地区の防災力を高めていきましょう。皆様のご理解とご協力を心よりお願いいたします。 2 具体的な活動方法 その1 組織 1 原則として、地番を単位としている成城自治会の班を、防災区民組織として活用いたします。集合住宅の場合は従来通りの班またはマンション単位の組織で活動してください。 2 会員の方は区域にお住まいの未加入の方々を、活動にお誘いください。未加入の方は近隣の会員または自治会に声をかけ、参加する旨お伝えください。 3 拡販で防災リーダーとサブリーダーを選んでください。決まりましたら自治会の災害対策プロジェクトチーム、略称災対PTに届けてください。この方々を中心に災対PTと打ち合わせをしながら活動を進めていきます。 4 防災リーダーは班区域の全世帯名簿を作成し、保管してください。リーダーはこの名簿で班区域の参加者と要避難支援者も分かるようにしてください。自治会の災対PTへは、全世帯数、参加者数、要避難支援者数の数値のみ報告してください。 5 防災区民組織としての班は、自治会災対PTの支援のもと自主的に活動することとします。活動しやすいように隣の班と合併または分割することができます。したがって現在の自治会班活動とは異なってくることもあります。このような改善変更のある場合は、自治会災対PTへ速やかにご連絡ください。活動は、各班内で協力し自主的に進めていきましょう。 その2 発災時の行動及び訓練 1 発災時は、次ページの発災時の行動にある 災害発生時住民行動マニュアルにしたがって行動しましょう。 2 訓練は、住民行動マニュアルの内容を繰り返し行うこととなります。 3 発災時は近隣の班と助け合って究明救助を行うこととなりますので、近隣の班と合同訓練することも有効でしょう。訓練のツールとして災対PT作成の助け合い訓練シートをご活用ください。 その3 発災前に行うこと 1 家具などの転倒落下防止対策を行いましょう。また、消火器を必ず備えましょう。 2 食料、飲料水を三日分と言わずできれば十日分準備しましょう。成城地区は、隣接地域との出入り道路が少ない高台にあり、支援物資が入りにくい恐れがあります。 3 班ごとの防災訓練や地区の小中学校の避難所訓練に全員で参加しましょう。阪神淡路、東日本大震災などからもわかるように、日ごろからの訓練に優るものはありません。 3 発災時の行動 発災時は次の住民行動マニュアルに従って行動しましょう。 災害発生時住民行動マニュアル 1 自分の身を守る 丈夫な机テーブルの下にもぐり身の安全を確保する。座布団などで頭部を保護する。 2 揺れが収まったら火の始末と出口確保 ガス栓、石油ストーブ、電気スイッチなど火の始末を行う。扉や窓を開けて、出口を確保する。扉が再び閉まらないよう、手近なものを挟む。あわてて外に飛び出さない。周囲の状況をよく確かめ、落ち着いて行動する。 3 家内の救命活動と初期消火 家にいた者の安全を確認する。救助が必要なら大声を出して近所の人を呼ぶ。家具などにはさまって動けない人がいる、火災が発生など。救助消火活動をする。以降の行動は、救命救助を優先する。 4 家の被災状況と危険箇所の確認 家内の被災状況と危険個所を全員で確認する。危険箇所には、立ち入り禁止テープなどを貼っておく。 5 安標識の掲示による安否状況の表示 外から見やすいところに安否確認標識を掲げる。赤色は問題あり、救援を求む。緑色は問題なし、自力で対応できる。 6 防災リーダーへ状況報告 家族の一人が、防災リーダーに状況を報告に行く。途中、隣近所に声を掛け合って安全を確かめ合う。救出が必要な場合には、声を掛け合って救出する。赤色標識と無表示の家は安否確認をする。途中の被災状況もしっかり観察し報告する。 7 防災リーダーへの報告要領 記入用紙に被災状況などの報告事項を記入する。防災リーダーからの通達事項を聞いて帰宅する。 8 帰宅し安全な場所で待機 片付けなど行う際は余震に注意する。近所と協力して、救命救助活動を優先して行う。 9 やむなく強いられたときは避難 指定避難所へ速やかに避難する。班全体での避難は、お互い協力し合って行う。各戸別の避難は、防災リーダーに報告のうえ移動。避難の際は班で協力し、また、防犯体制もとる。ガス元栓、電気ブレーカー、水道元栓などを閉栓して避難。 4 大事なこと 1 この活動は成城地域の全住民が対象です。自治会がリーダーシップをとりますが、会員、未加入にかかわらず、全住民に参加していただくことを基本とします。皆様方には、どうかここのところを十分ご理解ください。全世帯にもれのないように努力いたしますが、情報伝達などを自治会の会報 砧 および回覧に頼らざるを得ません。未加入の皆様にはぜひ自治会に入会していただいて、スムースな活動ができますようよろしくお願いいたします。 2 活動の成否は、班内で一致団結して協力体制を作れるかどうかによります。この活動時には、普段の個人的しがらみなどを棚上げにし、独断や威圧的な態度を慎み、発言の苦手な方々の意見もよく聞いて協力し合いましょう。犠牲者を一人も出さないように、また避難を強いられたときには、取り残される人が出ないように、お互いを思いやって行動できるよう、ひとりひとりが心し覚悟して活動いたしましょう。これらは訓練を通して毎回向上していくように心がけていきましょう。 3 日ごろからの訓練に優るものはありません。訓練は、訓練シートを使って班または複数班合同で少しずつ行いましょう。小中学校の避難所訓練などにも積極的に参加しましょう。安否確認標識は、毎年東日本大震災の3月11日と、関東大震災の日で防災の日である9月1日、ならびに訓練を行う日に掲示しましょう。 4 自班の防災リーダーとサブリーダーを十分フォローしてください。また、防災リーダーとサブリーダーの方は、災対PTと緊密に連絡しあってください。 5 この活動は、成城地域の住民による自主活動です。住民の皆様が、各班ごとに自主的に積極的に活動されることを切に希望いたします。これが、この活動において最も大切なことと考えています。以上 大災害発生時住民行動マニュアルの説明会について 毎年数回の定期的な説明会や住民研修会の開催を継続していく予定です。日時、会場などは成城自治会の月間広報誌 砧や回覧チラシでお知らせします。ぜひ一度ご参加ください。行動マニュアルの趣旨や基本的な考え方を理解しておきましょう。防災リーダー、サブリーダーの方は班内の方、近隣の方の参加をお誘いください。 犠牲者を一人も出さないように 住民みんなで助け合うまちをつくろう 問い合わせ先は 法人格成城自治会 災害対策プロジェクトチーム 郵便番号157-0066 東京都世田谷区成城2の33の14 電話番号は03-3416-8382 FAX番号は03-3416-8331