この冊子には、目の不自由なカタへの情報提供を目的に音声コードを付けています。各ページの音声コードを活字読み上げ装置で読み取らせると、内容を音声で聞くことができます。表紙 世田谷区スクラム防犯ガイドブック 第4版 安全安心のスクラムをしっかり組みましょう 挨拶 スクラムを組んで、さらなる安全安心なまちづくりを目指しましょう。世田谷区は、区民の皆様とスクラムを組んで安全安心の確保に努めてきました。しかしその安全安心が揺らぎ始めています。2024年の世田谷区の犯罪件数は2022年より20.9%もの増加に転じました。様相を絶え間なく変化しながら多発し続けるSNS利用犯罪や特殊詐欺事件、その背景にある闇バイト問題。一方ではこれまでと同様に家屋や店舗へのドロボウや自転車トウ、子どもや女性を狙った犯罪、その一歩手前の声かけ事案、若者の薬物乱用事案などの犯罪が区民の皆様の日々の暮らしを揺さぶっています。このガイドブックを通し、区民の皆さんと共に一層しっかりとしたスクラムを組み、犯罪被害に怯えることのない快適で住みやすい世田谷区が持続するよう努めていきたい思います。 ガイドブックご利用の手引き 本ガイドブックは「犯罪から身を守る安全安心」を中心に書かれています。犯罪からの安全安心な生活は、さまざまな分野に広がっています。このガイドブックでは重要な11の問題を取り上げました。ここに取り上げた問題に限らず、日々の暮らしのなかで心配事や「どうしたらよいだろう」と困ったことがありましたら、35ページからの相談先リストを参考にご相談ください。 1ページ 目次 1. 世田谷区の犯罪からの安全安心概況 2ページから5ページ 2. ドロボウ(家屋の侵入)からの安全安心 6ページから9ページ 3.ドロボウ(路上犯罪)からの安全安心 10ページ 11ページ 4. 全世代を狙う詐欺からの安全安心 12ページから15ページ 5. 高齢者を狙った犯罪被害からの安全安心 16ページ 17ページ 6.女性を狙った犯罪被害からの安全安心 18ページから20ページ 7. 子どもを狙った犯罪被害からの安全安心 21ページ 22ページ 8. ネット(SNS)悪用犯罪被害からの安全安心 23ページから27ページ 9. しつけという児童虐待からの安全安心 28ページ 29ページ 10. 薬物乱用犯罪からの安全安心 30ページ 31ページ 11. スクラムを組んで。世田谷を瞬間ボランティアあふれるまちに。 32ページから34ページ 困った・悩んだときの即相談先リスト 35ページから37ページ 2ページ 1. 世田谷区の犯罪からの安全安心概況 揺らぐ世田谷区の安全安心 世田谷区内での犯罪発生の動き(2018年から2024年) 2018年 6,035件、2019年 5,221件、2020年 4,231件、2021年 3,973件、 2022年 3,676件、2023年 4,084件、2024年 4,443件 出典 警視庁区市町村のチョウチョウベツ、罪種別および手口別認知件数。 減少を続けていた犯罪が2022年を境に増加傾向を示し始めました。 何が揺らいでいるか。 主な犯罪発生の揺らぎ 強盗 2022年 23件から2024年 34件に増加。 暴行 2022年 161件から2024年 136件に減少。 ドロボウ 2022年 38件から2024年 44件に増加。 自転車トウ 2022年 1400件から2024年 1766件に増加。 強盗=強盗タス凶悪犯その他。 ドロボウ=空き巣タス忍び込みタスイアキ。 出典 警視庁区市町村のチョウチョウベツ、罪種別及び手口別認知件数。 自転車トウを中心に、家屋へ侵入するドロボウや凶悪な強盗などの犯罪が増加傾向を示しています。 3ページ 揺らぎはどこで大きくなっているか 2024犯罪発生頻度マップ 犯罪発生頻度=犯罪の発生件数ワル居住人口 これまでと同様に主要駅を中心にしながらその周辺で高い傾向があります。 2022から2024犯罪増加マップ 2022年から2024年度の犯罪発生件数の変化 犯罪の発生状況は日々変化しています。油断大敵。 4ページ 世田谷区の安全安心は今 犯罪は生活のスキマから忍び込んで来ます。そして急激に進むネット技術を巧みに取り入れた最近の犯罪者の行動は匿名・流動化、さらには狙いを定めたらスキマがあろうと無かろうと一直線に即断即決、粗暴、効率よく行動するように変化しています。世田谷は今、新・旧二つの犯罪が入り混じり大きな曲がり角にあります。皆さんとしっかりとスクラムを組むことが求められています。 明日を目指し、これだけは知っておこう「犯罪」はなぜ起こる。 犯罪からの安全安心な生活は何枚ものプレート(お皿)がしっかり組み合わさってできています。でも、これに隙間や破れ目ができたなら。 プレートがしっかりしている 商店街のおじさんの目、夜でも明るい通り、家族のしっかりした安全意識、ご近所の 強い見守りあい プレートがさけたり破れたら 見守る心強い人がいない、街灯が少ない暗い夜道、家族の安全意識が低い、ご近所の見守りが無い 5ページ 世田谷安全安心生活の心得、基本3ヶ条 第1条 安全安心は隙間を埋める「みんなの見守りあい」から始まります 一人はみんなのため、みんなは一人の安全安心な生活のために、しっかり「スクラム=絆」を組みましょう。 第2条 安全安心に「これで絶対だいじょうぶ」はありません 安全安心は絶えることのない「まちづくり」です。みんなでスクラムを組んで安全安心なまちづくりを進めましょう。 第3条 「そう言えば」「まさか」「あの時どうして」という言葉をなくそう 多くの犯罪は起こった後で、深い後悔の心を込めてこの言葉が使われます。犯罪が起こるその前に、みんなでスクラムを組んで防ぎましょう。 6ページ、7ページ 2.ドロボウ(家屋の侵入)からの安全安心 ドロボウに強い家にしよう、ドロボウはここを狙う。 中が見えないバルコニーは仕事が楽だぞ。しめしめ雨どいを登って入りこめた。 塀の中に入ってしまえば見えないぜ。 しめしめ。玄関の鍵が閉まってないぞ。 補助錠がない。防犯フィルムも貼ってないから窓から入れるぞ。 小窓はたいがい閉めていない。頭が入れば忍び込めるぞ。 家の横手・裏手に音・光センサーが付いてなくてラッキー。 防犯カメラもなくて忍び込みやすいぞ。 人目が届かない勝手口は狙いやすいぞ。 2階へも楽々登れる足場があってラッキー。 手さえかかれば簡単に登れるぜ。塀の上は横手・裏手に回る通路だ。 建物の防犯仕様 玄関の防犯対策 カメラ付きのインターホンにしよう。 補助錠をつけて、ツーロックにしよう。サムターンカバーを設置しよう。ピッキングに強い錠前にしよう。 敷地の防犯仕様 ドロボウはここを嫌がる。敷地を砂利にし、音をだそう。 乗り越えにくい塀や足場にしにくい塀。 隠れにくい塀。 音の出る防犯砂利の敷地。 隠れるスペースのない敷地。 夜間の防犯仕様 灯りは必ず1つは灯そう。 ドロボウは10mほど離れても自分の姿が見える明るい照明を嫌います。 さらに連続設置を警戒します。 夜間の照明で留守かどうかも判断します。 夜間の照明の状況で留守かどうかを確認されにくくしよう。 8ページ 住まいに防犯力を付ける 玄関 1. 玄関や窓は、外に「ちょっと出る(ちょい出)」時も必ず鍵をかけよう。(実際に犯罪者の侵入が非常に多い。) 2. 玄関口にはカメラ付きインターホンを設置しよう。 3. 玄関口の鍵は必ず主・副2つの鍵を設置しよう。 4. 玄関扉には必ずチェーンを掛けよう(人が訪ねて来た時もチェーンを掛けて対応する。) 窓 補助錠は上下に付けよう 1. 防犯フィルムを貼る。合わせガラスにする。 (ガラスを割ると振動で鳴る音響ブザーを付けるなど。) 2. クレセントは「鍵」ではありません。 基本は開閉用の「錠前」と考え、 ロック機能付きに換えるか、補助錠を付けよう。 3. 裏手・横手には浴槽などの小窓の錠も忘れずに。 ドロボウは頭が入れば侵入する。 4. ベランダの窓を開けっ放しにしないようにしよう。 ベランダの内に入れば外から見えない。 夏は窓を開けっぱなしにしがち。 ドロボウの侵入口となってしまう。 5. 窓には忘れずカーテンを付けよう。 9ページ 塀・庭・敷地 1. リンカとのスキマは出入りできないよう柵を取り付けよう。(壁面線をできるだけ揃える。) 2. 敷地に砂利(防犯砂利等)を敷こう。(夜間の侵入時に音がする。) 3. 玄関口や家の横手・裏手に人感センサーを取り付けよう。犯罪者が嫌なものは瞬間的な音・光。ただし取り付けっぱなしはだめ。3か月に1回は取り付け位置をチョット変える。 夜間の防犯取り組み 1. カーテンはしっかり閉めよう。 2. 枕もとに防犯ブザーを置こう。(怪しいと感じたら、ためらわずに鳴らす。) 3. 夜間の外出時には、玄関灯以外にも、屋内の外から灯りが見えるところに 灯りを点けておこう。 もしも侵入されてしまったら 1. ミシッ、ピシッ、などあやしい音がしたらすぐにスマホをもって鍵のかかる部屋(トイレ等)へ逃げ込む。 2. 110番通報する。 3. 就寝中であれば手元・枕元の防犯ブザーを鳴らし、相手に投げつけたり、窓の外に投げて近所に危機を知らせる。同時に大声で叫ぶ。 ベッドや机等でバリケードをつくり、警察が来るまで耐える。 ご近所と目をかけ声かけ助け合う ドロボウは、下見のため最低1回は狙った家、その周辺をうろつきます。その時、声を掛けられることを大変嫌がります。ドロボウの侵入を防ぐのは、最後は同じ町内に住む人の 声かけです。 10ページ 3.ドロボウ(路上犯罪)からの安全安心 世田谷の路上で、こんなドロボウが起こっています 隣接区との路上犯罪の発生状況比較(2024年) ひったくり 渋谷区5件、世田谷区1件、杉並区4件、目黒区0件。 自転車トウ 渋谷区682件、世田谷区1,766件、杉並区806件、目黒区451件。 オートバイ 渋谷区17件、世田谷区35件、杉並区11件、目黒区8件。 車上ねらい 渋谷区28件、世田谷区56件、杉並区41件、目黒区18件。 自販機ねらい 渋谷区3件、世田谷区5件、杉並区1件、目黒区0件。 出典 警視庁区市町村のチョウチョウベツ、罪種別及び手口別認知件数。 ふだん路上を歩くときの4つの心得 ポイント1 道路ではふざけない。 ポイント2 歩きスマホはダメ。画面に意識が集中して周りが見えない。 ポイント3 ヒトとすれ違う時は相手の身長カケル0.8センチメートルの「アイダ」を開けて。 ポイント4 後をつけられているのでは、と感じたらショーウィンドウでチェック。 11ページ 路上犯罪被害を防ぐには 歩いて外出の時 車道側を歩かない。 ショルダーバックはしっかり持つか肩からたすき掛け。 持ち物や買い物袋を「まあいっか」「ついちょっと」とどこにでも置かない、手放さない。 自転車で外出の時 自転車の前かごに必ずカバーをかける。 ヘルメットをかぶる。 急いでいるからと、自転車をどこにでも「ちょい置き」をしない。 カギは必ず掛ける。 盗難防止チェーンを掛ける。 路上ではポツンとした灯りに注意。 犯罪者は灯かりが「嫌い」と思ったら大間違い。 まったく灯かりがなければ犯罪者は襲えない。 1. 道路を「ポツン」と照らす灯かりが危ない。 2. 灯かりの列が切れた道路が危ない。 3. 家や店の中の光が差して明るい道路が危ない。 12ページ 4. 全世代を狙う詐欺からの安全安心 詐欺の被害は、手口を変え年齢問わず襲い掛かって来ています。「まさか私が」と思わぬ被害に遭わないように注意が大切です。 世田谷区でも特殊詐欺はこんなに 世田谷区の特殊詐欺の発生 2023年168件。2024年211件。 出典 東京都防犯ネットワークより。 世田谷区の特殊詐欺被害額 2023年の1年間に10億2,000万円。 2024年の1年間に22億6,000万円。前年より12億4千万円増加。 詐欺犯は、状況に合わせ誰にでも変身 子ども・親戚の叔父さん・遠い親戚などあらゆるつながりを名乗って近づいてきます。 警察官・区職員・公的法人・民間企業などあらゆる公的・非公的肩書を利用して接近し、現金、株、金など、あなたの資産を狙ってきます。 恋愛感情を抱かせて近づいてきます(ロマンス詐欺)。 この「口先変身」に、年齢関係なく、誰でもだまされる。 詐欺犯は、あなたに時間を与えない あなたの携帯電話やPCにダイレクトにメッセージを送り、メールアドレス やパスワード、生年月日など個人情報を聞き出して悪用するケースも増え ています。 とにかく、出ない、アクセスしない。が鉄則 犯人は、相手に考える時間を与えず、誰かに相談をさせない。 あわてず「ちょっと考える時間」を持つことが大切です。 考える時間をつくるための2つの方法。これは効きます。 自動通話録音機・留守番電話を活用する。 (固定電話のイラストから)この通話は迷惑電話防止のために録音されています。ご了承ください。 電話機の前の壁に「ちょっとまて」の紙を貼る。 13ページ やってみよう、不審な電話・メッセージへの対応トレーニング(基本編) よくある事例を基に作成しています。みなさんの経験・聞いた話などを考えながらすすめてみましょう。犯罪者側の行動も示しています。 (あなた)電話・訪問・メール・SNS (犯人)身内・縁故者・町内の親しい人などを名乗る (犯人)役所・警察など公的な肩書を名乗る (犯人)会社名・肩書を名乗る 自動音声ガイダンスから、指示に従わせて警察官・会社等を名乗るものに繋げる場合もあります。 (あなた)家人・信頼できる知人に相談(必須) (あなた)お互いしか知りえないごく親しい人・物の名前・状態を2つ尋ねる (犯人)明確な返答 (あなた)会話継続 (犯人)不明確な返答 (あなた)切断・会話終了 (あなた)要件・部署を尋ねる (あなた)自分で連絡先を調べて連絡、名乗った部署・人物が実在か確認。 いる 会話継続 いない 切断・会話終了 (あなた)ガイダンスに従う (犯人)グループチャット・メールでの個別のやり取り(家人・他者から見えない)に誘導 (あなた)切断・会話終了 (あなた)会話継続 (犯人)お金、それにつながる個人情報の要求 (あなた)会話継続 詐欺の可能性。危ない。 (あなた)切断・会話終了 ぎりぎりセーフ 会話は継続せず、どのタイミングでも少しでもあやしいと思ったら、すぐに最寄りの警察署または区役所へ連絡を。 14ページ どうしたらいいだろう、10の心得 1.詐欺犯から電話・訪問を受けてしまったその時の心得 犯人が欲しいのは「お金(キャッシュ)」、「株」、「キン」などの資産と、それにつながる「個人情報(個人の名前、預貯金口座名、パスワード、生年月日など)」です。とにかく出ない。アクセスしない。でもつい出てしまった。アクセスしてしまった時は。 心得1 どんな肩書・知ってる人でも安易に信用しない。 どんな肩書・身近で親しく困ってる人でも、お金をちょっとでも「出してあげよう」と思うことは絶対ダメ。 心得2 「儲け話」や「甘い話」は絶対ない。 電話や手紙・メールでの甘い話には絶対乗らず断る。 心得3 身近な信頼できる人と即、相談。 お金やパスワードを渡すこと、伝えることは絶対に一人で決めない。 まずは知らせる。信用できる身近な人や警察に相談する。 2.その電話・訪問が「おかしい、変だな」と感じたら。 心得4 おかしいなと感じたら応じない。 少しでもおかしいと感じたら「すみません忙しいので」と断る。 長話しない。家に入れない。 心得5 ためらわず通報を。 断っても帰らないなど、身に不安を感じたら110番通報する。 心得6 「ご近所ネットワーク」を活用する。 警察、役所だけではなく、ご近所にもすぐ電話などで連絡する。 この「ご近所ネットワーク」が大きな力であり地域の安全に確実につながる。 15ページ 3.ネットからのメール、メッセージが「おかしい、変だ」と感じたら。 心得7 個人情報の入力を求めるようなメッセージやメールがきたら、返答せず、ごみ箱へ。 「ただちに」、「あなたのアドレスが乗っ取られました」など、動揺させるようなメッセー ジでも慌てない。心得3を思い出す。 心得8 パスワードの管理はとても大事。 生年月日、電話番号等の推測しやすいものは使わない。他人に教えたり、見える場所に記録しない。定期的に変更する。 4.常に手口、対策に関する知識のアップデートを。 心得9 国際電話番号は出ないように設定できる。 固定電話・携帯電話ともに手続きは簡単です。 手続きが難しいと感じる方は、最寄りの警察署へ相談する。 心得10 固定電話・携帯電話のセキュリティ対策も最新のものに。 迷惑電話やメッセージの受け取り拒否など最新の設定にしておこう。 自分だったら、こうする、とイメージ・トレーニング (自己強化のためのイメ−ジトレ−ニング)をしてみよう 13ページ 16ページ 5. 高齢者を狙った犯罪被害からの安全安心 増加する高齢者の犯罪被害 犯罪者の視線は犯罪弱者である高齢者に向けられています。2024年に犯罪被害を受けた人の 14.7%が65歳以上の高齢者でした。 出典 内閣府令和7年版高齢社会白書。 2070年には、被害を受ける3人に1人が高齢者になるのではと心配されています。 高齢者の安全安心は、しっかり対策を考えておかねばならない大きな課題となっています。 65歳過ぎたら一層気をつけよう、家屋と普段の行動 高齢者の被害で多いのは、自宅を中心とした窃盗(シンニュウトウ)、そして粗暴な犯罪被害です。 高齢者は、訪問者への対応に注意するとともに窓への鍵かけの励行など住まいの守りを固めること。さらに、体力の衰えを踏まえて、避けても避けきれないひったくり等、公共空間での行動にも注意を払う必要があります。 また、周りの方々も高齢者の暮らしに注意を払う必要があります。 65歳過ぎたら「わたしは危ない」 「ダマされやすい」と自覚しよう 日本国内の特殊詐欺における65歳以上の被害の認知件数と割合 オレオレ詐欺 65歳以上男性1,123件 65歳以上女性3,323件 65歳以上が全体の66.6パーセント 預貯金詐欺 65歳以上男性305件 65歳以上女性1,926件 65歳以上が全体の98.9パーセント キャッシュカード詐欺盗 65歳以上男性311件 65歳以上女性1,037件 65歳以上が全体の98.2パーセント 出典 内閣府令和7年版高齢社会白書。 17ページ なぜ高齢者が特殊詐欺の被害に遭うか? 1. 高齢者は孤立しがちで、ごく身近に相談する者がいない 2. 高齢者には縁者・知り合いが多い 3. 高齢者は優しく誰にでも心を許しがち 4. 高齢者は電話口の言葉、あるいは口先だけの言葉を信用しやすい 5. 高齢者は多くがリタイアし、自由になる金銭を持っている 特に問題、高齢女性の特殊詐欺被害 東京都内で高齢の特殊詐欺被害者のうち、女性の被害者が多くを占めています。 特に預貯金詐欺(「払戻し金がある」などの口実でキャッシュカードをだましとる等)の被害が増えています。 60歳以上の女性が狙われている。大問題。 東京都内2024年被害者年齢 30歳以下 男性194件 女性164件 40歳から50歳代 男性236件 女性267件 60歳から70歳代 男性613件 女性832件 80歳以上 男性282件 女性906件 出典 警視庁令和6年における特殊詐欺の状況について。 高齢者は狙われやすく、「人を信用する心」と「優しさ」が詐欺に付け込まれています。 18ページ 6.女性を狙った犯罪被害からの安全安心 女性が狙われる 世田谷区内で女性が被害者となる性犯罪等の前兆とみられる声掛け つきまとい 公然わいせつ ひったくり、さらにはストーカー行為等の事案が次々に起こっています。 世田谷区、前兆事案の発生状況(2024年) 盗撮71件 露出71件 痴漢46件 声掛け40件 つきまとい30件 卑猥な言動16件 不審者14件 その他13件 出典 警視庁令和6年前兆事案認知情報。 前兆事案はどこで起こったか 道路上171件 自宅41件 駅構内28件 店舗内25件 その他19件 公園9件 駐車場8件 出典 警視庁令和6年前兆事案認知情報。 前兆事案は、道路や自宅を中心に起きています。ここに掲げた件数は警察に届けられた数だけです。 実際はもっと多い可能性があります。 あなたの安全安心のための犯罪予防対策。 道路 店舗 駅構内等では 1.声かけには知り合い以外は目を向けない、応じない。 2.盗撮・痴漢・露出には、気づいたら即大声で「やめてください」等としっかり叫び、さらに周りに助けを求める。またはすぐに110番通報。 3.つきまといには、「ショーウィンドウ」などで後ろを絶えず確認。 携帯電話を出して近くに知人や家族が待っているような受け答えを大声で。夜間は明るく人通りの多い所へ素早く移動。 4.被害にあったら、「まあ、いいか」「恥ずかしい」などと思わず、すぐに周囲の人に知らせ、警察に通報しましょう。他の人が被害に遭うのを防ぐことにもつながります。 19ページ あなたの安全安心のための犯罪予防対策。 帰宅時・室内では 1.外から帰るとき、玄関手前の小道(アプローチ、 廊下等)から前後左右、特に後ろに視線を向けて安全を確認。 2.ホールとエレベーターは誰でも入ってくることができる 。共同住宅でエレベーターに乗る際は 、1階のホールに居る人、一緒に乗ろうとする人に注意。 二人きりで乗り合わせないようにやり過ごす。乗ってしまった場合はドア横のボタンの前で、壁に背を向けて立つ。 エレベーターは瞬間密室になるので注意。 3.玄関にたどり着き鍵を開け、鍵を掛ける時は特に要注意。外出時にはカーテンを閉めておき、帰宅したら安全確保のため先ず室内灯を灯すこと。 4.家の扉・窓などの鍵がしっかり締まっているかを確認。 5.窓の開けっぱなし、鍵のかけ忘れに注意。暑い夏のベランダ側の窓には特に注意。 6.家の中であやしいと感じたら、家人をすぐに呼ぶ。決して一人で対応しない。一人の場合は、「まあいいか」と軽く考えず、すぐ警察に通報する。 20ページ 一人住まいのわたしの安全度診断表 次の文章を読み、当てはまる項目の数を確認してください。 1. 下着などの洗濯物は、外部から見えない位置に干すようにしていますか。 2. 部屋の中の様子が外からスケて見えないような、女性が住んでいるとわからないようなカーテンやブラインドなどを使っていますか。 3. 住所・氏名・電話番号などが入った郵便物などを、ごみとして出すときには細かく破ってから捨てていますか。 4. 人目の少ない通りは避け、人通りが多く明るいところを歩くよう心がけていますか。 5. 駅からの帰り道、店などを出た後など、後ろを確認していますか。 6. エレベーターに乗る前にエレベーターの周囲を確認し、あやしい人と二人きりで乗り合わせないように注意していますか。 7. 周りに誰もいないかを確認してから家に入るようにしていますか。 8. 家に帰ったらすぐに鍵とドアチェーンの二つを掛けていますか。 9. 誰が訪ねてきても、インターホン越し、もしくはドアチェーンを掛けたまま対応するよう心がけていますか。 10. ちょっとごみ出し、ちょっと買い物のときでも鍵は必ず掛けていますか。 当てはまる項目の数が3つしかなかった人は非常に危ない、 4から6個は注意しましょう、7から8個はだいじょうぶ、9から10個はパーフェクト 犯罪被害の不安をかかえていたら、ためらわず相談窓口へ 35ページから37ページをご確認ください。 私たちはあなたの味方です 21ページ 7.子どもを狙った犯罪被害からの安全安心 子ども達の安全に赤信号が再点灯 少年が主たる被害者となる刑法犯の認知件数の推移 2020年 未就学839件 小学生6,520件 中学生11,864件 高校生27,907件 大学生7,302件 2021年 未就学728件 小学生6,394件 中学生11,115件 高校生25,585件 大学生7,324件 2022年 未就学768件 小学生6,941件 中学生13,728件 高校生31,366件 大学生10,141件 2023年 未就学912件 小学生8,721件 中学生18,249件 高校生41,213件 大学生13,614件 2024年 未就学1,026件 小学生9,512件 中学生21,511件 高校生46,948件 大学生14,439件 出典 警察庁令和6年中における少年の補導及び保護の概況。 これまで被害少年数は減少傾向を示してきました 。しかしこの動きに揺らぎが見え始めています。SNSの普及や生成などの急激な発達が、子どもを取り巻く環境を大きく変化させ、子どもの危機を高めています。 子どもを守るための鉄則 鉄則1 年齢にかかわらず次のことを教えよう 世田谷っ子はその時きっぱり イヤです ダメです いきません。 不審者、声かけへの対応 保護者や教師が日常で一番気を付けなければいけないことは、「不審者による子どもへの声かけ」です。その内容やタイミングは巧妙化しており、「マルマルと声を掛けられたらすぐに逃げよう」という指導では、「マルマル」に当てはまる言葉が無数に考えられるため、子どもは「ともかく誰に声を掛けられても逃げなければいけない」と考えるようになってしまいます。 1.その場で悪いことをする(子どもにとって恥ずかしいこと、イヤなことをする、させる) 2.車(くるま)の中や狭い路地など人目につかず、不審者にとって都合の良い場所に子どもを移す 1 や2 のようなことになる前に、すぐにキッパリと「イヤです、ダメです、いきません」と言えるよう に指導することが大切です。この3つの合言葉だけで「子どもが危険な目に遭う前兆事案」(声掛け、 連れまわしなど) から7割は助かる、という研究結果が出ています。2019年、千葉県警察本部及び株式会社ステップ総合研究所開発 「イヤです、ダメです、いきません」と言っても 「さらにしつこく迫ってきた」ら。 大声を出す 防犯ブザーを鳴らす 走って逃げる 周囲のこどもヒャクトーバンの家などに助けを求める 22ページ 鉄則2.子どもを狙った犯罪には前兆があります 犯罪者は「やりやすくする」ために必ず情報収集をします 前兆をつかめ 6、3、2の原則 1.住んでいる町内で半年に6回、「これは変だ、あの人・車は変だな」 ということがあったら、 町内で子どもをさりげなく見守ろう。 2.住んでいる町内で1カ月に3回、 「あの人・あの車は変だぞ」ということがあったら、 町内でその情報を伝え合おう。 3.住んでいる町内で1週間に2回、「変だぞ」と見聞きした時は、 町内で「見知らぬ人への声掛け」や 「子どもに注意を呼びかけ」 を。 重要 子どもも、学校等で聞いた「変な人・車情報」を家の人等の身近な大人にしっかり伝えることが大切です。大人はその情報を町内の人や学校、警察、世田谷区に伝えてください。 注意 最近は、ネットなどで「犯行現場選び」をする犯罪者が増えていますが、実行するその時、 犯罪者は必ず実際の場所に現れるのです。 鉄則3.狙われにくい世田谷っ子を育てよう どんなに努力しても、子どもの24時間を見守り続けることはできません。 子どもに自分の命は自分で守る安全基礎体力をつけましょう。 合言葉 地域の子どもは 地域で育てる。 あぶない時の7つの行動 ハサミとカミはお友だちのカシラ文字から ハ はしる サ さけぶ ミ みる  と とびこむ カミ かみつく は はっきり、きっぱり お友だち ともだちとたすけあおう 23ページ 8 ネット( S N S )悪用犯罪被害からの安全安心 ネットの闇から犯罪者が狙っている ネットワーク利用犯罪検挙事件の推移(2019から2023) 2019年 詐欺977件 児童ポルノ2,281件 ストーカー325件 2020年 詐欺1,297件 児童ポルノ2,015件 ストーカー347件 2021年 詐欺3,457件 児童ポルノ2,009件 ストーカー325件 2022年 詐欺3,304件 児童ポルノ2,113件 ストーカー364件 2023年 詐欺2,854件 児童ポルノ1,915件 ストーカー465件 出典 法務省令和6年版犯罪白書。 犯罪世界を塗りかえたネット 犯罪者はパソコンや携帯電話などから、ありとあらゆる情報を入手します。犯罪者は時代の最先端に立ち、悪事を働くのです。犯罪者の行動は変わった。 1. 個人情報の収集が容易で正確になった。 狙う価値のある対象か、防犯にどの程度力を入れているか、普段の居住生活はどのようか等の個人情報が瞬時に的を絞って集めることができるようになりました。 2. 地図情報を容易に得ることが可能となった。 以前の様に入念な下見をする必要がなくなり、徘徊する必要がなくなりました。 犯罪者は突然犯行現場に現れ、スピードを持って実行し(場合によって防犯カメラの設置の有無など関係なく)、犯行後の逃走経路に迷うことなく逃げ去ることができるようになりました。 3. オール匿名化が進行した。 ネット犯罪を企むのに、自分はネットの陰に潜み匿名化し、実行に際しては携帯で誘いかけた闇バイトを使用し、スピードを持って効率よく犯行を成し遂げているのです。 24ページ 許せないネット犯罪 ネットが生み出す5つの問題 1.スマートフォンによる自画撮り問題(露出度の高い写真が流出・悪用される事件等) 2.SNSを通した誘い出し・誘拐問題(ネットの中だけでしか知らない人から誘い出され、危害を加えられる事件等 3 .SNSが生み出すネットいじめ問題(悪意のこもったつぶやきが拡散、自死に至る事件等) 4.ネット利用の詐欺事件(個人情報の流出による架空請求詐欺事件等) 5.ディープフェイクの問題(流出した写真等が悪意を持って加工、拡散される事件等) どうすればよいのだろう。してはいけない3つのこと 鉄則1. 絶対載せて(伝えて)はいけない個人情報 @ 生年月日 、A 性別 、B 名前 、C 住所 、D 職業(学校など)。 こうした個人情報は絶対ネット(特にSNS)に載せてはいけません。 特に最初の3つ、その中でも@は絶対ダメ 。生年月日は住所等と違い絶対に変えられない最も大事な情報です。犯罪者は、生年月日があれば、あなたにつきまといます。また生年月日は変更することができず、あらゆる証明書作成や銀行・郵便局などのパスワード(ID)に使われる可能性があるため注意が必要です。さらに生年月日と名前から住所、職業(学校)が割り出されストーカー被害に遭う、あるいは卒業アルバムや記念写真等が入手され画像を加工したものを拡散された事件も起こっています。 25ページ 鉄則2. 顔や姿、趣味なども個人情報、載せてはダメ あなたの顔や姿は、あなただけの大切な物です。 うかつにSNSに出した幼い頃の水着姿や友達に送った自撮りの写真が、どう悪用される か、いつまで使われるか分かりません。親しい人だから大丈夫、と思わないことです。趣味や好きな物を載せる時も注意が必要です。悪用しようと思う者にとっては、同じ物を好きだから 、悪い人じゃないよ、と警戒を解く手段として使える情報です。瞳に映った情報まで、SNSに載って犯罪者にまで流れた例があります。 鉄則3.受信者の人格を汚す悪口・誹謗中傷等は使ってはダメ 1.ひとたびワンタッチで送った悪口・誹謗中傷等は、後から取り消すことはできず、すべてを削除することはできません。瞬時に確実に大量の人に届きます。 2.その文章が転送されれば無限に拡散することになります。その言葉はネットの中で消去することができず、過ちは取り戻せません。送られた人が大変傷つくことはもちろん、送ったあなたも非難の対象となります。ネットいじめの地獄は、こうして生まれます。 3.最近では 、悪口・誹謗中傷等は事件、犯罪として扱われ、送信者の名前が積極的に明かされ始めました 。スマホは手軽な機器ですが、そこに書かれた悪口、誹謗中傷等は時に非常に重いものとなります。 26ページ 被害に遭わないために 安全に使うための4つのこと 鉄則1.スマホには絶対フィルタリングを掛ける 子どものスマホにフィルタリングの設定は必要です。フィルタリングは子ども達がアダルトサイトや犯罪に関するサイトさらにネット課金、マルチ商法(「絶対儲かる」などの勧誘文句のネットワークビジネス)など、保護者がこれは不適切だと判断したサイトへのアクセスを自動的に切断します。ペアレンタルコントロール機能で、時間や閲覧サイトなども保護者が管理することができます。しかしこれで十分「子どもは守れる」と思わないでください。切断されたサイトは、明らかに不適切と判断できるものですが、巧みに「きれいさ」や「面白さ」を装った実は怖いサイトが紛れ込む可能性があります。また知らないうちに子どもが解除していることもあります。子どもが使ったスマホの料金、保護者のクレジットカードの料金などを、しっかり確認することが大切です。 鉄則2 .SNSで「知った」人からどう誘われても会わない SNSなどで「おしゃべり」を重ねていく内に「すごく身近な人」で「すごく良い人、楽しい人」と思い込んでしまいます。しかし、実はSNSが作りあげた虚像であることが多く、本当のところは全く知らない人、分からない人なのです。でも、もしも「複数だから大丈夫だろう」などと会うことになったら、必ず人の多い喫茶店など周囲の目のある場所にすること。そこから 「カラオケボックス」などの個室や、自分の部屋、車など閉じた空間に移動させるようなこと があったら絶対に「きっぱり」断って帰ってくること。基本的には会ってはいけません。 鉄則3.危ないネット(サイト)の前兆をつかめ 危ないサイトは、「あれは危ない」とささやかれていることが多く、自分で公式ホームペー ジやネット上の評価などを確認し、危険だと思ったら近寄らないことが大切です。 鉄則4.ネットを介した呼びかけ、勧誘、知らせには答えない 相手の姿が見えない(匿名化している)メールは、いかなる理由があろうと無視 。企業を騙ったフィッシング詐欺などもあります。差出人名だけでなく、差出人のアドレスなどにも注意することが大切です。 27ページ ネットで激変していくこれからの社会に気をつけよう SNSを中心としたネット社会は、さらに生成A I(インターネット上のデータを学習し、新しいものを作り出す人工知能)の出現により犯罪環境が深く大きく変化し始めています。 例えば本人が知らない間に、子どもの卒業アルバムの写真を用い、本人を主役とする犯罪 行為、いじめ、性的な動画等が生成AIの技術によって容易に作られるようになりました。さらに、この画像をSNSを介して拡散するという恐ろしい状況が進行しています。ディープフェイク(AI技術を用いて動画に登場する人物の顔や表情、声などを別人のものと差し替える)による「児童ポルノ問題」も出現しています。 このSNSに加えて生成AIによる問題は子どもだけでなく、あらゆる世代に共通してこれからの犯罪対策の大きな問題になっていくことは間違いありません。 加害者にならないために ネットは、あなたやご家族が犯罪被害に遭う可能性だけでなく、「加害者」にする可能性 も持っています。顔を見せない犯罪者たちが「高級車を持っている家を探すだけ」「荷物 の受け取りだけ」「海外リゾートバイト」「高額報酬」「即金」「ノーリスク」「犯罪ではあり ません」「詳細はDMで」などの「簡単、誰でもできる、悪いことではない」という情報を垂れ流しています。こうした情報をネットで見て、安易にアクセスし、犯罪に加担する 「闇バイト」を簡単なバイト気分でやってしまうケースが年齢問わず増えています。家族 の情報やマイナンバーなどの個人情報を握られ、さらに匿名性の高いメッセージアプリをインストールさせられ、しっぽ切りに遭い「こんなはずじゃなかった」と犯行後に後悔してももう遅いのです。金(かね)が欲しいなどの「ほんの少しの欲」に犯罪者たちはSNSを駆使して接近してきます。こうした犯罪は、低年齢の子ども達にも近寄ってきており、同級生の着替えを盗撮してネットで売るなどの事件も起きています。こうした加害者にならないよう、注意が必要です。 スクラムを組んで安全安心に。 ネット犯罪は、手口が日々変わり、巧妙・深化しています。今日の呼びかけは明日の呼びかけではありません。親しい人達と常に「こんなことがあった」と話し合い、怪しい情報を交換して、自身も周りの人たちも「ネットの便利さの裏に潜む危なさ」をスクラムを組んで学び伝えていきましょう。 28ページ 9.しつけという児童虐待からの安全安心 虐待は犯罪です 子どもは「子どもである前に人間」です。多くの虐待は「親の愛」や「しつけ」に名を借りた心や体への「暴力的振る舞い」から起こります。それは犯罪として厳しく扱われます。世田谷区でも警察が犯罪ではないかなと考え、実際にそう扱った事案が多くなっています。 世田谷区の児童虐待相談の対応件数と推移 令和2年度 2,608件 令和3年度 2,994件 令和4年度 3,218件 令和5年度 3,265件 令和6年度 3,547件 世田谷区児童相談所の相談対応件数と、世田谷区の子ども家庭支援センターの相談対応件数の合計です。 出典 令和6年度世田谷区児童相談所運営状況(事業概要)等報告。 心しておこう 体罰は「パッチン」「コツン」から始まります 「力の押しつけ=暴力」はエスカレートします。最初は、軽く「いさめる」くらいの「パッチン」「コツン」。そのことをさらに強く注意するためには「パッチン」から「バッチン」そして「バチバチ」「ゴッツン」に変わります。どんな体罰も最初は「パッチン」「コツン」から始まっています。 29ページ 心の虐待は子どもの問いかけへの「背中の返事」から始まります いじめられた子どもが一番つらいのは「誰からも相手にされない=無視されること」です。家庭内の無視、それも「親愛と信頼のお母さんやお父さんからの無視=冷えた視線」は一生の絶望に続きます。それは「背中の返事」から始まります。実際忙しく子どもと向き合うことができなくとも「向き合ったつもり」の温かい声、それだけで子どもは救われます。 スクラムを組んで止めるのはあなたです 児童虐待の前兆は、ごく微少なもので(子どものちょっとした仕草やスリ傷、服装の汚れ、生活の変化など)、その時々で目にとまったり隠れたりします。この兆しを見つけるには周囲の人の普段の「目や耳」がとても大切です。この目や耳は「要らぬお節介・監視」では決してありません。ご近所の「見守りあい」 です。子どもだけでなく体罰を繰り返す保護者の多くも「自覚しない第2の被害者」です。被害者を生み出さないため「子育て奮闘中の保護者」をスクラムを組んで見守り支え「虐待ストップ」ができるのは世田谷区民の強い絆です。 何かあったら 世田谷区児童虐待通告ダイヤル24時間 電話0120-52-8343 30ページ 10.薬物乱用犯罪からの安全安心 全体は横ばい、しかし覚醒剤、大麻は高止まり、急増する麻薬ジハン。 薬物乱用者の検挙人数は全体として横ばいの傾向にあります。しかし、犯罪の中でも薬物乱用事案は特に警察が把握できにくい犯罪でもあり(アンスウ)、実際はここに示した以上の乱用者が町中にいることが考えられます。大麻事犯は微減したものの依然高い水準にあり、また麻薬ジハンの検挙人員は前年より大幅に増加、平成以降で初めて1,000人を超えました。大麻から麻薬、覚醒剤への流れが見えます。ゲートウェイドラッグ(より強い薬物を求める入り口)でもある大麻の乱用とその低年齢化は要注意です。区民の皆さんとのスクラムがぜひとも求められます。 全国における薬物ジハンの検挙人員の推移 2019年 覚醒剤ジハン8,584件 大麻ジハン4,321件 麻薬及び向精神薬ジハン457件 あへん事犯2件 2020年 覚醒剤ジハン8,471件 大麻ジハン5,034件 麻薬及び向精神薬ジハン562件 あへんジハン12件 2021年 覚醒剤ジハン7,824件 大麻ジハン5,482件 麻薬及び向精神薬ジハン541件 あへんジハン15件 2022年 覚醒剤ジハン6,124件 大麻ジハン5,342件 麻薬及び向精神薬ジハン673件 あへんジハン3件 2023年 覚醒剤ジハン5,914件 大麻ジハン6,482件 麻薬及び向精神薬ジハン928件 あへんジハン6件 2024年 覚醒剤ジハン6,124件 大麻ジハン6,078件 麻薬及び向精神薬ジハン1,250件 あへんジハン10件 出典 警視庁令和6年における組織犯罪の情勢。 大問題は中学生にまで浸透する大麻ジハン 大麻ジハン学校別の件数 2019年 大学生131件 高校生111件 中学生6件 2020年 大学生219件 高校生160件 中学生8件 2021年 大学生231件 高校生189件 中学生8件 2022年 大学生159件 高校生151件 中学生11件 2023年 大学生233件 高校生222件 中学生21件 2024年 大学生229件 高校生206件 中学生26件 出典 警視庁令和6年における組織犯罪の情勢。 大麻乱用が中学生や高校生の層に浸透してきています。「たかが大麻」という安易な気持ちで、若者特有の仲間とのノリの気分、入手しやすさの一層の広がりなどが考えられます。  31ページ 薬物乱用はダメ 大麻を持つのも使うのも犯罪です。薬物乱用者として社会的に厳しく扱われます。またこの大麻乱用から、違法な大麻を扱う違法な人間との接触機会が生じ、大麻に留まらずさらに 重大な薬物乱用事案へ進む可能性の高いこと、他の覚醒剤と同様に乱用を止めることができなくなり常習化しやすいこと、結果として何度でも警察に捕まる可能性が高くなること、そうしたことなどが考えられます。「たかが大麻」ではないのです。 スクラム組んで許さない 薬物乱用問題は、特別な犯罪ではありません。身の回りで起こっています。薬局等で購入することできる市販の風邪薬や咳止め薬の乱用(オーバードーズ)等の経験のある中学生は約55人に1人の割合というデータもあり、乱用した市販薬の入手先は、薬局、ドラッグストア等の実店舗、家の常備薬からが多くを占めています。薬物に対する好奇心が抑えられない、生きづらさを抱えている、そのような、特に若者が、大麻などに安易に接触する、また違法ではないが市販薬を乱用するといったことがないよう、みなさんの「薬物の乱用を許さないぞ。」のスクラムが大切なのです。 出典 薬物乱用、依存状況の実態把握のための全国調査と近年の動向を踏まえた大麻等の乱用に関する研究、厚生労働省研究班の2024年度調査。 32ページ 11.スクラムを組んで 世田谷を瞬間ボランティアあふれるまちに。 私たちの周りの犯罪は毎日の生活の隙間から忍び込みます。 そのさまざまな隙間を見守ることができるのは世田谷で暮らしているみなさんです。 今、世田谷区の安全安心は 犯罪は、隙間を狙って24時間どこからでも入り込みます。犯罪からの安全安心は隙間を埋める「まちづくり」です。世田谷区は多くの区民が住む広い面積の区です。毎日活発な経済活動が営まれ、賑わいのある社会的そして文化的なまちです。その一方で静かで落ち着いた生活を営もうとする多くの方が住み続けるまちでもあります。この幾つもの顔を持った世田谷の全ての隙間を埋めるため、これまでも多くの方々がスクラムを組んで努力してくださり、その成果が目に見えるようになってきました。しかしこれまでに見てきたように、より安全安心なまちづくりのためには、幾つもの課題があります。新しい問題が日々生み出され、その発生防止や解決に向け、世田谷区も区民の皆さんも一緒(オールインワン)になって一層のスクラム強化が求められています。 みんなで瞬間ボランティアをやろう 区民の皆さんの普段のままの温かい「ちょっとした思いやり」の気持ちを安全安心のために活かしてください。犯罪に今遭いそうになっている人、遭った人、それだけでなく道を歩いていて 何か困っている人、高齢者や体の不自由な人を見かけたら「ちょっと手や視線(見守り)を差し出し」てはいかがでしょう。お節介と言われるかも知れません。でもボランティアとはもともとお節介な働きなのです。 瞬間ボランティア 基本はちょっとしたお節介 1.その必要に気が付いた人が 2.気が付いたその場所で 3.その時必要なことを 4.その時必要とする人に 5.誰から言われるのでもなく 6.瞬間的に差し伸べる手や視線 例えば、スーパーの前で荷物を盛大に落とした人を見た女の子たちが、ささっと拾い集めて何事もなかったかのように去って行った。 33ページ この「ちょっとしたお節介」だと24時間、どこでも誰でも、この広い世田谷の隅々まで、誰かの安全安心のためにボランティアすることができます。「ボランティアやってる」と思えば、ためらいがちで引っ込みがちな気持ちも「よしやろう」と思うようになりませんか。このボランティアだったら子どもも高齢者も誰でも即参加でき、安全安心のあらゆる隙間を埋めることができます。必要なのは温かい思いやりの心だけ。そこに「絆」が生まれ、 犯罪を生みだす隙間、割れ目をふさぎます。 世田谷オールインワンのスクラム、「瞬間ボランティア」に参加しませんか。世田谷区は、そうした瞬間ボランティア育成に努め、安全安心な世田谷まちづくりを進めたいと思います。 具体的にはこんな瞬間ボランティアがあります 瞬間ボランテイアといっても「人対人」のやり取りであり、その付き合いには作法があります。 まずこれは「おかしい」「ヘンだ、困っているのでは」、などと感じた、目にした、耳にした、その時その場に出会った、その人に、見返りを求めるでなく。 1.瞬間立ち止まり 聞き耳ボランティア 2.瞬間ほほえみ ボランティア 3.瞬間声かけボランティア 4.瞬間お手伝い、救援、救助ボランティア 大きくわけると上記4種のボランティアが考えられ、その場その人、そのタイミングに合ったボランティアを行うことになります。例えば、具体的には、その時、その場で、その人に、とっさに。 1.立ち止まる@ふり向く Aたたずむ B聞き耳たてる 2.ほほえむ・あいさつする @自然に A大げさに 3.視線を投げかける @チラッと見る Aジッと見る 4.声をかける @ささやく Aうながす B大声でよびかける 5.手を差し伸べる @相手にことわる A最初から服や持ち物は触れない 6.何でもそのとき出来ることをする @自分でする A人を呼ぶ 例えば、子どもが2人とも道端でぐずってしまい、どうしようもなくなっていた時、見知らぬ奥様が「飴あげる。ママ頑張ってるからママに。」と言っていただきました。救われました。 34ページ 瞬間ボランティア4つの注意 注意しなければならないのは、こうした瞬間ボランティアも見方によれば善意に基づく「上品なお世話」です。それが出過ぎた「余計なお節介」にならないため、あるいは自分が被害者とならないためには、最低限次の4つのことを心掛けて働きかける必要があります。 1.しつこく声をかけ続けない 理屈で押さない。最小の声出し。だまって見守る。必要な時や緊急時は即、関係機関に連絡。 2.深入りしすぎない 個人の生活には十分注意し、冷たく感じられるかもしれないが深入りしない。 特に「ワタクシ」の生活に立ち入るのは要注意。 必要な時や緊急時は即、関係機関に連絡。 3.自分の価値や判断を主張し押しつけない あくまでも瞬間のお節介。 必要な時や緊急時は即、関係機関に連絡。 4.あやしい人とのアイダを開ける 酔っている人、怒っている人、泣いている人、わけのわからない言葉を発している人、喧嘩している人などには、最低2メートルほどの距離を置き、近づきすぎない、つかまれないほどの「アイダ」をあける。 安全安心豆知識を前もって学んでおこう 脳科学を基にした「感覚意識の学び」の世界で「意識しないものは見えない」といわれています。 「瞬間ボランティアする」といっても、前もって変な人、怪しい人、危ない人とは「こんな人」という 基礎的な豆知識を、前もって身につけ「暗黙にでも意識化」しておかなければ「あれ、あの人は変だ。怪しい。危ない人だ。」ということがとっさに浮かんで来にくい=判別しがたく見えにくいということです。 例えば、愛犬とお散歩がてらに漫然と歩いているだけでは「何かヘンだ、おかしい」ことが分かりにくい、見つけにくいのです。また、歩きスマホについても同様です。ここでご近所ネットワークを活用して防犯情報等を共有することに意義があります。 さあ一緒にスクラムを組みましょう。 参考 幼稚園児からご高齢のカタまで、あなたも今すぐできる、心暖かな瞬間ボランティア、2023年、株式会社ステップ総合研究所。 35ページ 困った、悩んだときの即相談先リスト 不審な人物を見かけたり、生活の中で不安を感じたら、または万一の時などに様々な相談窓口があります。安心してご相談ください。世田谷区は皆さんの味方です。 事件事故などの緊急時 警察110番 消防119番 各種相談先 警察に相談ごとがある場合 警視庁総合相談センター 24時間 電話シャープ9110 または03-3501-0110 世田谷警察署 電話03-3418-0110 北沢警察署電話03-3324-0110 玉川警察電話03-3705-0110 成城警察署 電話03-3482-0110 犯罪被害に遭われた方の相談 世田谷区犯罪被害者等相談窓口 (月曜日から金曜日8時30プンから17時。祝日、休日、年末年始除く) 電話03-6304-3766 ファクシミリ03-6304-3710 東京都総合相談窓口 (月曜日、木曜日、金曜日9時30プンから17時30プン。火曜日、水曜日9時30プンから19時。 祝日・休日・年末年始を除く) 電話03-3222-9050 ファクシミリ03-3222-9053 警視庁 犯罪被害者ホットライン (8時30プンから17時15分 平日のみ) 電話03-3597-7830 警察庁 性犯罪被害相談電話(ハートさん) (24時間365日)電話シャープ8103 東京都性犯罪、性暴力被害者ワンストップ支援センター (24時間365日)電話シャープ8891または03-5577-3899 36ページ 非行少年、いじめの相談 警視庁 ヤングテレホン、コーナー 電話03-3580-4970 特殊詐欺の相談 世田谷区特殊詐欺相談ホットライン 月曜日から金曜日9時から17時 祝日、休日、年末年始を除く 電話03-5432-2121 世田谷区特殊詐欺加担防止ダイヤル 月曜日から金曜日9時から17時 祝日、休日、年末年始を除く 電話03-5432-2178 ストーカー、DVなど男女間における暴力の相談 世田谷区DV相談専用ダイヤル 月曜日から金曜日8時30プンから17時 祝日、休日、年末年始を除く 電話0570-074740 世田谷区立男女共同参画センターらぷらす 女性のための悩みごと、DV相談 火曜日、木曜日 12時から16時。17時から20時。 水曜日、土曜日、日曜日10時から13時。14時から16時。 12月28日から1月4日を除く 電話03-6804-0815 男性相談 水曜日、土曜日 18時から21時 電話03-6805-2120 東京ウィメンズプラザ(DV専用相談) 9時から21時 年末年始を除く 電話03-5467-1721 東京ウィメンズプラザ(男性用) 月曜日、水曜日、木曜日 16時から20時。土曜日13時から17時。祝日、年末年始を除く  電話03-3400-5313 東京都女性相談支援センター 月曜日から金曜日 9時から21時。 土、日、祝日、年末年始9時から17時。 電話03-5261-3110 37ページ 暴力団等に関する困りごと相談 警視庁暴力ホットライン 24時間受付 03-3580-2222 消費生活相談 世田谷区消費生活センター 月から金曜日。電話、来所9時から16時30プン。  土曜日、電話のみ9時から15時30プン。 祝日、日曜日、年末年始を除く 消費生活相談専用 03-3410-6522 高齢者(65歳以上)専用03-5486-6501 日曜、祝日の相談は消費者ホットライン(国民生活センタ−) 188  10時から16時。 年末年始を除く 防犯情報 世田谷区災害、防犯情報メール あらかじめメールアドレスを登録いただいた方に、 災害、防犯に関するメールを配信します。 世田谷区危機管理部公式エックス 災害、防犯に関する情報等をエックスで配信しています。 警視庁防犯アプリ「デジポリス」 警視庁が東京都内の犯罪発生情報や防犯情報をお届けする防犯アプリです。 国際電話番号ブロックシステムや防犯ブザー、痴漢撃退機能など、便利な機能があります。 メールけいしちょう 各地域で発生した「犯罪発生情報」や犯罪を防ぐために必要な「防犯情報」等をメールでお知らせします。 裏表紙 さあ、スクラム防犯で、世田谷区を犯罪のないまちに。 このガイドブックをもとに、区民全員が防犯意識を共有しよう。 個人で、家族で、隣近所で、そして、区全体で、できることから始めよう。 みんなが協力しあう防犯の輪を広げ、犯罪者が嫌がるまちにしよう。 自分の家でできる防犯対策も大切です。 そして隣近所同士が力を合わせることで、コミュニケーションが生まれ、よりいっそう犯罪を近づけない環境ができあがります。 それこそがスクラム防犯の狙いなのです。 このスクラム防犯ガイドブックは、私たちの住まいとその周辺を犯罪者の視点でとらえて、自ら点検し、隣近所で防犯対策を工夫できるように作成しました。どなたにもご利用いただけるよう、なるべくわかりやすい表現を使うようにしています。皆様とご一緒に、安全安心なまちづくりを進めていきましょう。 第4版 令和8年3月 第4版第1刷発行 発行 世田谷区 監修 株式会社ステップ総合研究所長 清永ナホ 編集 世田谷区危機管理部地域生活安全課 〒154-8504 世田谷区世田谷4-21-27 電話03-5432-2267 ファクシミリ03-5432-3066 広報印刷物登録番号 ナンバー2431 無断転載コピー禁止