まず、冊子の概要を説明します。 冊子はA4サイズで、全16ページです。 1ページ 表紙 2、3ページ まちにはさまざまな人がいます 4、5ページ 出入口 6ページ 商品選びのお手伝い 7ページ メニューの工夫 8、9ページ 分かりやすい表示・お役立ち情報 10ページ ちょっとした気づかい 11ページ 料理を出す時の工夫 12、13ページ 会計のときの工夫 14、15ページ こんなときは 16ページ うらびょうし                                          これより各ページの説明をします。 まず表紙の説明です。 タイトル みんながうれしくなるお店 ユニバーサルデザインの工夫 右上に UD と書かれたピンク色のエプロンをした さるが、右手を上げて笑っているイラストがあります。 さるの名前は せたっちです。 せたっちが話しています。 「ぼくはユニバーさるの せたっち。お店の人の工夫を教えてもらいます。」 商店街に いろいろな人がいるイラストがあります。 中央手前から奥に向かって道があり、両側にお店が並んでいます。 一番手前に街灯が両脇にあり、柱に にこにこ商店街 と書いてあります。 白い杖を持った女性が手前に向かって歩いており、その後ろに三輪車に乗った男の子とベビーカーを押している女性がいます。 左側手前にレストランがあり、蝶ネクタイをした せたっちが車椅子に乗った男性に話しかけています。 女子高生が二人でおしゃべりをしています。その奥に男性二人が身振りと紙で話しています。 右側手前に八百屋があり、妊婦さんが、ねじり鉢巻をした店員に買うものを伝えています。その横に商品を見る外国人がいます。 その奥に たこやき屋があり、手押しカートを押した高齢の女性と女性店員が店先で話しています。 表紙の右下には音声コード ユニボイスがあります。 音声コードは、スマートフォンアプリ や 専用の読みあげ装置 を使用して読み取ることで、音声で内容を聞き取ることができます。 なお、コードの横にはその位置が確認できるよう、きりかきを入れてあります。 左下にはユニバーサルデザインの説明文があります。 ユニバーサルデザイン(UD)とは、年齢、性別、国籍、能力にかかわらず、できるだけ多くの人が利用しやすい生活環境をつくるという考え方です。 次に2ページ、3ぺージです。2ページ、3ページには、出入口に関することが載っています。 タイトル まちには さまざまな人がいます ここでは、まちの さまざまな人について説明しています。 高齢のお客様は、 若い人に比べて、少しゆっくりとした動作になります。段差があるとつまずきやすいです。大きな文字だと読みやすいです。 車いす使用のお客様は、 目線の高さに商品が置いてあると、欲しいものがすぐに見つかり、手に取ることができます。通路が広いと、通ることができます。 外国から来たお客様は、日本語が苦手な人もいます。身ぶり手ぶりだけで伝わることも多いです。 耳が不自由なお客様は、自分では話すことができても、相手の声が聞こえない人や、聞き取りにくい人もいます。 相手の顔を見て、表情や口の動きから話している内容を読み取ることができる人もいます。 筆談でコミュニケーションを取る方法があります。筆談は たとえば「いくつ必要?」、「値段は300円」など 要点を端的に書きます。 子どもは、メニューなどに写真や ひらがながあると、自分が食べたいものを伝えることができます。背が低いため、目線も低いです。 補助けんを連れたお客様もいます。 補助けんの中には もうどうけん、ちょうどうけん、かいじょけん などがいます。補助けんは飲食店にも一緒に はいれます。 妊婦のお客様は、休憩できるベンチがあると楽です。 目が不自由なお客様は、白い杖を持っている人もいます。白い杖を持っていなくても、物が見えにくい人もいます。 大きな文字であれば読める人もいますが、文字が見えない人もいます。 光を感じることができる人もいますが、明るさなどが分からない人もいます。色の区別がつきにくい人もいます。 赤ちゃんや子ども連れのお客様は、 ベビーカーを押していると、少し広めのスペースが必要です。荷物が多いです。 それぞれのお客様のところにイラストが書かれています。 みんなで 楽しく買い物、美味しく食事、笑顔で会話 気持ちを伝えるには、心を込めたコミュニケーションと ちょっとした気づかいが大事! 右下には せたっちのイラストがあり、「こんにちは。今日はぼくがお店で接客してみます。」と言っています。 次に4ページです。4ページには、出入口に関する内容が載っています。 タイトル お客様には笑顔とやさしい声で、まず「いらっしゃいませ」 4ページ上部では、白い杖をもった女性に せたっちが「いらっしゃいませ!」と声をかけています。 せたっちは声には出さず、「あれ?入りにくいのかなぁ」と考えています。 4ページ中段には、和菓子屋の男性店員の写真があります。 男性店員は、 「白い杖を持っている人は目が見えにくい人なんだ。入口が分からないかもしれないから、声をかけてみよう。自分の名前も言ってね!」と言っています。 4ページ下部には、写真が2枚あります。 いちまいめは、車いす使用者が店先にいて、和菓子屋の店員がしゃがんで対応している様子。 にまいめは、お店の出入口に設置されている簡易スロープを車いす使用者が1人で上っている様子。 写真を見た せたっちが「小さな段があっても、簡易スロープがあると車いすやベビーカーのお客様も店に入りやすいですね。」と言っています。 次に5ページです。 5ページ上部には、「何か書くものありますか?」と男性がジェスチャーでせたっちに伝えているイラストがあります。 ジェスチャーを見た せたっちは、「あれ?何しているんだろう?」と考えています。 5ページ中段には、肉屋の男性店員の写真があります。 男性店員は、「耳の不自由なお客様には、要件を書いて伝えられるようにメモ用紙と鉛筆を用意しておくといいね。」と言っています。 左側には、男性店員がメモ用紙と鉛筆でお客様とやり取りしている写真があります。 せたっちが、「コミュニケーションのはじめの一歩として、あいさつは大切ですね。そのお客様にあった方法で対応するんですね。」と言っています。 コラム お店の入口に「いつでも筆談します」と書いてあると、聴覚に障害のあるお客様も店内に入りやすくなります。 右側に、クリップでとめたメモ用紙と鉛筆のイラストがあります。 次に6ページです。6ページには、商品選びのお手伝いに関する内容が載っています。 タイトル お店で商品やメニューを選ぶ時のお手伝い 6ページ上部では、白い杖をもった女性が せたっちに「ちょっとお願いできますか?」と話しかけています。 「はい。」と答えた せたっちは、声には出さず「ど、どうしよう」と悩んでいます。 6ページ中段には、酒屋の女性店員の写真があります。 女性店員は、「実際に触って、大きさや重さを確認してもらう方法もあるわよ。あと、色や商品名など特徴を説明してね。」と言っています。 6ページ下部には、写真が3枚あります。 いちまいめは、白い杖を持った男性がペットボトルに入ったお茶の大きさを触って確認している様子。 にまいめは、目の見えない女性がお花を選んでいる様子。 さんまいめは、クッキーを選んでいる様子。 せたっちが それらの様子を見て、「なるほどぉ」と驚いています。 次に7ページです。7ページには、メニューの工夫に関する内容が載っています。 7ページ上部では、メニューを指した せたっちが、「このメニューは写真がたくさんありますね!」と言っています。 男性店員は、「字が読めない子どもや外国人のお客様にも分かりやすいように、写真を載せているんだよ。」と説明しています。 7ページ下部では、外国人が、「どんな料理か想像しやすいです。」と喜んでいます。 メニューを見た子どもも、「ぼくでも食べたいものがさがせるよ。これが食べたい。」と喜んでいます。 コラム 写真を使ったメニューは外国人でも指を差して食べたいものを伝えることができます。また、言葉や耳が不自由なお客様も注文しやすいです。 メニューは写真付き、英語表記、点字付き など、何種類か用意してあると、様々なお客様に対応できます。 次に8ページ、9ページです。8ページ、9ページには、分かりやすい表示・お役立ち情報が載っています。 タイトル 情報は分かりやすく伝えます 8ページ上部では、女性店員が せたっちに「商品の案内カードを作って下さい。」とお願いしています。 「はい!」と元気に答えた せたっちは、声は出さず、「この情報も載せて、あの情報も。あと、可愛くカラフルに!」と考えています。 女性店員は、「素材の説明や利用方法の案内があるといいね。」と言っています。 8ページ中段には、おじいさんが目を凝らしているイラストがあります。 女性店員は、「小さな文字で書くと高齢のお客様や目の不自由なお客様が見にくいので、大きな文字でしっかりと。」と言っています。 案内の例として、男性店員が黒板に本日のおすすめを書いている写真があります。 9ページ上部には、外国人や子どもがわかりやすいと喜ぶ様子のイラストがあります。 女性店員は、「イラストやひらがなも書くと分かりやすいね。」と言っています。 9ページ中段では、せたっちが女性店員に「こんなカードはどう?」と聞いています。 右側には、「今週のおすすめ りんご 青森県産 1こ 98えん」と書かれたイラストと、 「世田谷区 かみのげそだち 木村さんの 朝採り小松菜 1袋 250えん」と書かれた案内カード、小松菜の写真があります。  女性店員が、「色の組み合わせによっては見えにくいものもあるので、気をつけて。」と注意を促しています。 上側には、黒の黒板に白い字で「お年賀のご進物に焼き菓子の詰め合わせをどうぞ」と書いた案内板の写真があります。 コラム カラーで作成したものは一度白黒でコピーして、見やすいか確認してみよう!コピーして読めるようなら基本的に色の組み合わせは問題ありません。 読みやすい例として、地色が紺で黄色の文字で せたっち と書いてある例 が紹介されています。 読みにくい例として、地色が赤で緑の文字で せたっち と書いてある例 と地色が水色でピンクの文字で せたっち と書いてある例 が紹介されています。 お買い得商品、関連商品など、お得な耳より情報 もお伝えします。 せたっちが、「今日はこっちの商品がお買い得ですが、いかがですか?タイムサービスが3時からあります。」と説明しています。 白い杖を持った女性が、「では、こっちの商品も買おうかしら。」と言っています。 コラム 音声情報は文字表示する 耳が不自由なお客様はアナウンスが聞こえないため、タイムサービスなどの内容は文字でも表示します。 右側には、文字表示の例として、タイムセールの看板の写真があります。看板に「240円 のクロワッサンが100円」と書かれています。 次に10ページです。10ページには、ちょっとした気づかいに関することが載っています。 タイトル ちょっとした気づかいが喜ばれます 10ページ上部では、ベビーカーを押している女性が、商品が商品棚の前の通路に たくさん はみだしていて通れず困っています。 「かたづけなきゃ!」商品を持ち上げて運ぶ せたっち。 はみ出している商品が片付けられ、ベビーカーを押して通れるようになりました。女性は「広くて助かるわ!」と喜んでいます。 10ページ中段では、車いすに乗った男性が、「この商品を自宅まで届けていただけますか?」とお願いしています。 せたっちがハキハキと大きな声で話しかけます。「はい。お米10キロですね?ご自宅にお届けします。」 10ページ下部には、酒屋の男性店員の写真があります。 男性店員は、「ハキハキとした対応は良いことだね。だけど、個人の情報などは、まわりの人へ聞こえないように、少し小さな声で確認しよう。」と言っています。 次に11ページです。11ぺージには、料理を出す時の工夫が載っています。 11ページ上部では、料理を載せたおぼんを持った せたっちが、「お待たせしました。野菜炒め定食です。」と言っています。 男性店員が、「目の不自由なお客様には 料理の説明と、お皿やお箸、調味料の位置を手を添えながら具体的に説明してね。」と言っています。 11ページ下部では、せたっちが目の不自由な女性に手を添えながら「真ん中に野菜炒め、左手前にごはん、右手前におみそ汁、右奥にお漬物があります。」と説明しています。 女性はご飯を食べながら、「どこに何があるかわかるので、助かるわ。またこのお店に来たいわ。」と喜んでいます。 次に12ページです。12ページ、13ページには、会計のときの工夫が載っています。 タイトル 会計のときの工夫 ありがとうございました 12ページ上部には、レジを打っている せたっちと何も反応しない男性のイラストがあります。 せたっちは、声に出さずに「あれ?聞こえないのかな?」と考えています。 この男性のように、聞き取りにくい人もいます。 12ページ中段には、酒屋の男性店員の写真があります。 男性店員は、「値段が分かる様に、レジの表示の向きを変えてみよう。」と言っています。 右側に、レジで会計をしている写真と、レジ表示部分だけ拡大した写真があります。 コラム ほかにも電卓に打ち込んだり、メモ用紙に書くなどして伝えます。 飲食店では、テーブルで精算できると、レジに並ばずに落ち着いて支払いが出来ます。 12ページ下部では、せたっちが、「小さな荷物台があると、財布が出しやすいんだね。杖かけもあると両手を使えて便利なんだね。」と、驚いています。 書類を書くカウンターやATMなど、両手を使って作業する場所にあると、とても便利です。 右側に写真が2枚あります。 いちまいめは、はレジカウンターの少し下の位置に奥行き10センチメートル程度の荷物台が写っている写真。 にまいめは、杖かけの写真。杖かけの写真の右横には杖をついているおじいさんのイラストがあります。 次に13ページです。 せたっちが、「おつりは2310円です。」と言いながら、お金を差し出しています。 13ページ上部には、洋菓子店の男性店員の写真があります。 男性店員は「お札と小銭は別々に渡そう。お金の出し入れに時間がかかる人もいもいるので、ゆっくり(せかさず)見守りましょう。」と言っています。 財布からお札を出しているおじいさんは、「指先が動きにくいから助かるなぁ。」と喜んでいます。 13ページ下部には、洋菓子店の女性店員が、目の不自由な女性におつりを渡している写真があります。 女性店員は、「まず千円札2枚です。次に100円玉3枚、あと10円玉1枚です。」と言いながらおつりを渡しています。 白い杖を持つ女性が、「目が不自由なので、お金を種類別に入れているの。別々に渡してもらうと助かるわ。」と言っています。 次に14ページ、15ページです。 タイトル こんなときは 14ページ上部では、男の子が、冷蔵商品が陳列されているドアをバタバタしています。 その様子を見た せたっちは、声に出さずに「何やっているのかな?どうしよう?」と悩んでいます。 14ページ中段には、男性の写真があります。 男性は、「気になる行動をしている時は、最初は様子を見て、笑顔でやさしい言葉で話しかけよう。 はい、いいえ で答えられるわかりやすい問いかけができるといいね。」と説明しています。 せたっちは、声に出さずに「コミュニケーション支援ボードを使ってみよう。」と思いつきました。 イラストの書いてあるボードを見せている せたっちと指差す男の子のイラストがあります。 コラム 否定的な言葉や大声、怒った口調で話しかけるとパニックになる人がいます。ゆっくり、はっきり、短く、具体的に 話しかけるとよいです。 認知症の人の場合、何度も同じ商品(メガネであったり、洗濯機であったり)を買いにくることもあるので、お客様の家族に相談してみましょう。 「へぇー」と せたっちが感心しています。 15ページ上部には、「うわぁーい!」と、飲食店で走り回っている男の子のイラストがあります。 せたっちは、「あっ!走っちゃダメです!」と大きな声を出してとめようとします。これは よくない例です。 せたっちは、「どうしましたか?ここでは歩きましょう。」と、男の子に ゆっくりはなしかけます。これが よい例です。 まわりのお客様に迷惑になる行動をしている時は、優しい口調で話しかけ、落ち着いたらわかりやすく説明しましょう。 コラム 商店街のお休みどころや店先のベンチとして、あいさつと笑顔が自慢の商店街 ようが を紹介しています。 ちょっとひといきできる場所、買い物の途中に気軽に立ち寄れる場所があるといいですね。話がはずみ、楽しいひとときを過ごせます。 15ページ下部には、ようが商店街振興組合 小林理事長の顔写真があります。 小林理事長が、「ようが商店街には ハローようが があります。」と説明しています。 右側には、写真が3枚あります。 いちまいめは、ハローようが の中の いすで女性が休憩している写真。 にまいめは、ハローようが を正面から撮影した写真。ようが商店街のキャラクター よっきー も映っています。 さんまいめは、和菓子屋の前のベンチで女性と男性がお団子を食べながら休憩している写真。 最後に16ページです。16ページはうらびょうしです。 ガッツポーズをしながら目をきらきらさせている せたっちが、 「まちにはさまざまな人がいて、その人にあった対応が必要なんだね。もっと知りたいな。」と言っています。 16ページ下部には、ユニバーサルデザインに関する情報提供として、 これまで世田谷区 都市せいびせいさくぶ 都市デザイン課が発行している冊子が2冊紹介されています。 ・ユニバーサルデザインって何だろう? どこでも だれにでも 暮らしやすい、すてきな世田谷 ・いつまでも快適に暮らせる家づくりのヒント ユニバーサルデザインの家づくり これらの冊子は、区民参加のワークショップで検討・作成しました。 冊子の閲覧方法としては、都市デザイン課のホームページからご覧いただけます。また、都市デザイン課窓口で配布しています。 16ページ最下部に編集・発行者情報が書かれています。 編集・発行 世田谷区 都市せいびせいさくぶ 都市デザイン課 郵便番号 158-0094  住所 世田谷区玉川1-20-1 電話 03-6432-7152  ファクシミリ 03-6432-7996 協力商店街 ようが商店街振興組合 広報印刷物登録番号 ナンバー2124 令和5年3月発行 インターネットでは、 世田谷区 と 冊子・リーフレット等 で検索してください。 再生紙を使用しています。 以上