まず、冊子の概要を説明します。 この冊子は、展開A3サイズ、左開きの観音折りです。 表面には表紙と解説、中面にはイラストがあり、表面と中面が対応するようになっています。 まず表紙の説明です。 タイトル だれもが楽しめるイベントにしよう! できることからやってみよう 表紙の上部には、おなかに UD と書かれた さるが右手を挙げて笑っているイラストがあります。さるの名前は せたっちです。 せたっちが、「ぼくはユニバーサルの せたっち」と話しています。 表紙の中段では、冊子の概要について説明しています。 ユニバーサルデザイン(UD)の考え方を取り入れた企画や運営で、だれもが楽しめるイベントにしよう! 主催者は、この内容をスタッフで共有し、出店者・参加者にも この冊子を配布して、できるところから取り組んでみましょう。 ユニバーサルデザインとは、すべての区民ひとりひとりが尊重され、ともに支えあい、すべての人にとって利用しやすいように生活できる環境を作っていくこと です。 イベント実施にあたっての心がけは、以下の3点です。 ・ひとりでも多くの方に来ていただく工夫をしましょう。 ・だれにでも いろいろな楽しみ方があります。こういう方は来ない と決めつけないでね。 ・イベントでの出会いを、日常の交流へと つなげましょう。 表紙の最下部には、編集・発行者情報が書かれています。 平成22年3月発行 世田谷区 都市デザイン課 電話 03-6432-7152 ファクシミリ 03-6432-7996 再生紙を使用しています。 次に表面の説明です。 この冊子には、イベントの企画や運営をするとき、ユニバーサルデザイン(UD)の考え方を取り入れてもらうためのポイントを掲載しています。 ひとつめは、ちょっとした気遣いで、だれもが楽しめるようになるポイントを4項目に分けて紹介しています。 1 視覚に障害のある人 ・声をかけるときは、まず自分のことを名乗ります。 ・介助者ではなく、本人に望ましいガイドの方法を伺います。 ・案内は、あっち、こっち などではなく、右、左、まっすぐ、何メートルくらい などといった具体的な内容にします。 杖をついた せたっちが、「花火の音が体に響いて感動しました。」と言っています。 2 車いす使用者 ・お手伝いが必要かどうか、どんな方法が良いか、介助者ではなく本人に伺います。 ・車いすを動かすときは、必ず声をかけます。止めたら、必ずブレーキをかけます。 車いすに乗った せたっちが、「トイレが心配です。」と言っています。 3 聴覚に障害のある人 ・相手の顔を見て、こちらの表情が分かるように、ゆっくり、はっきり、口を開けて話します。 ・筆談は、いくつ必要?、値段は300円 など、要点を端的に書きます。 ・筆談します と見えるところに表示します。 4 その他 ほかにも さまざまな人がイベントに訪れます。 ページ下部には、さまざまな人のイラストがあります。 外国から来た人は、「言葉が通じないけど楽しみだ」と言っています。 高齢者は、「休める場所がほしいなぁ」と言っています。 赤ちゃん連れの人は、「おっぱいをあげられる場所があるかしら?」と言っています。 子どもは、「前で見たいな」と言っています。 ふたつめは、イベントに取り入れて欲しいポイントを4項目に分けて紹介しています。 1 開催情報・交通手段 (1) 情報の発信 ・沿線地域には、ポスター、チラシ、商店街の放送などできめ細やかにPRする ・より多くの人に伝わるよう、ケーブルテレビ、FM世田谷、区報、掲示板、ホームページなど、多様な方法でPRする (2) 情報の内容 ・ユニバーサルデザインへの対応をしていることがあれば、積極的にお知らせする。例えば、トイレ、駐車場、手話通訳、要約筆記、点字資料、託児サービスなど ・事前申し込みが必要な場合は、電話、郵送、ファクシミリ、メールなど多様な方法で受付する (3) 会場への行き方 ・最寄りの駅やバス停には会場までの案内 ・アーチゲート、看板、のぼり旗など、会場入口を大きな表示で目立つように設置する ・会場の入り口には、一目で分かる大きな会場案内図を掲示する 2 当日の会場案内 (1) 案内所 ・案内所は、分かりやすい場所に目立つように設置する。車いすの貸し出しや筆談器、ベビーカー預り所は、案内の近くに設置する (2) 会場案内図、催しの掲示板、サイン表示 ・会場案内図は、詳細と略図の両方あるとよい ・立て看板、価格表示は、車いすや子どもの視線の高さ、と 離れても見える高い位置 の2か所に設置し、ピクトグラム(図記号)で分かりやすく表示する。  本部、救護、トイレの看板は特に分かりやすく表示する (3) 配布物、パンフレット ・案内所やトイレなどは、例えば、欄外などにまとめ、目立つように 分かりやすく掲載する。  文字は大きく、カラーユニバーサルデザインにも配慮し、白黒コピーでも分かる配色で作成する ・冊子の右下には、専用の読み上げ装置を使用し、この冊子の内容を聞くことができるSPコードと、位置を示す切り欠きがあります 3 会場情報 (1) 案内放送 ・聞き取りやすい大きさかどうかもチェックする ・放送内容は音声だけでなく、文字でも表示する (2) スタッフ(人の対応) ・スタッフが ひとめで分かるように、統一された腕章、バンダナ、帽子、ジャンパー、パンフレットなどにスタッフの服装を描く ・話しかけやすいように、笑顔で丁寧な対応を心がける 4 トイレなどの施設 (1) トイレ ・トイレは 和式 と 洋式 の両方があるとよい ・車いす使用者用のトイレを用意する。できない場合は、車いすで使える近くのトイレを案内する (2) 休憩所 ・いす、テーブルはできるだけ多く用意。おゆずりください の表示も設置する ・ブルーシートがあると自由に座れる ・乳幼児や車いす使用者が、体を伸ばして休める場所(マットなどを使ったフリースペース)も用意する (3) 救護 ・赤十字マークなど、どこにあるか分かる大きな表示をする。 (4) 授乳、おむつ替え ・授乳、おむつ替え用に、仕切りと敷きマットがあるコーナーを用意する。おむつ替えは、障害のある大人も使えるように配慮する ・調乳、おむつ替えは、男性も使用できるように配慮する (5) その他 ・案内所、道路等の付近には、音が出ない催し物など、音に配慮した配置とする ・混雑への対応として、  警備員を配置。広いスペースや広い席、ベビーカーや車いす使用者、子どもなどの優先席を確保。  車いすやベビーカーも通れるように、歩道のはみだし商品、放置車両、自転車の整理。多くの人が座れるスペースの確保 などを行う ・段差や溝には、簡易スロープいたの設置や、段差に黄色のテープを はって注意喚起をする 以上