z令和6年度 第1回世田谷区風景づくり委員会 議事概要 日時:令和6年8月19日(月曜日)午前9時から午前11時 場所:二子玉川分庁舎 大会議室 都市整備政策部都市デザイン課 附属機関会議録 会議の名称:令和6年度 第1回世田谷区風景づくり委員会 事務局を主管する課の名称:都市整備政策部都市デザイン課 開催日時:令和6年8月19日(月曜日)午前9時から午前11時 開催場所:二子玉川分庁舎 大会議室 出席者 【世田谷区風景づくり委員会】 野原卓委員、鶴田佳子委員、福岡孝則委員、後藤智香子委員、田邉学委員、有田菜穂子委員、桃原繁樹委員 【事務局】 都市整備政策部長: 笠原聡 都市整備政策部都市デザイン課長: 青木徹 都市デザイン担当係長: 二見征 担当職員: 和田楓磨、三澤英里子、杉山菜生 会議の公開・非公開・一部非公開の別:公開 傍聴人の人数:1名 会議次第・内容 開会 1. 諮問 2. 議事 審議事項:風景づくり計画の改定について 報告事項:地域風景資産について界わい形成地区について 3. 事務連絡 閉会 令和6年度第1回世田谷区風景づくり委員会 令和6年8月19日(月) ○都市デザイン課長 皆様おはようございます。 まだ〇〇委員がお見えになってございませんけれども、定刻となりましたので、これより令和6年度第1回風景づくり委員会を開催させていただきます。 本日はお暑い中、またお忙しい中ご出席いただきましてありがとうございます。 また、日頃より世田谷区の風景づくりに様々なご理解とご協力いただきまして誠にありがとうございます。 私は本日の司会を務めさせていただきます都市デザイン課長の青木でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、本委員会は議事録と名簿を公開してございます。 議事録の作成にあたりまして、速記の委託事業者により会議の録音をさせていただいております。 あらかじめご了承いただきますようよろしくお願いいたします。 なお議事録の公開におきましては、事前に委員の皆様にご確認させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 それでは開会に先立ちまして、世田谷区長の保坂より皆様にご挨拶申し上げます。 ○世田谷区長 おはようございます。世田谷区長の保坂展人でございます。 大変暑い中、第1回世田谷区風景づくり委員会にご参集いただき誠にありがとうございます。 お配りした資料にもありますとおり、本日は世田谷区風景づくり委員会の委員をお願いしております皆様に、風景づくり計画の改定について諮問をさせていただきたいと考えております。 今年度から2年間、重要な審議事項としてご意見をどうか出していただき、審議を充実させていただきたいと、よろしくお願いします。 世田谷区の風景づくりの取組みですが、1980年(昭和55年)に発足した有識者の皆様による「都市美委員会」の発足から始まり、区民参加による公共施設整備、「せたがや百景」の選定、フォーラムの開催、「地域風景資産」の選定など、これまでの長い歩みがございます。 1999年(平成11年)、世田谷区風景づくり条例を制定いたしまして、区民、事業者の皆様の参加を得て進めてきた風景づくりを条例上位置づけております。 この後、国の景観法ができまして、平成20年には都内で初めて景観法に基づく 景観計画としての風景づくり計画を位置づけてこの仕事に取り組んでまいりました。 世田谷区は2032年、区政100周年を迎えます。 この100年という単位を見据えて平成25年に「世田谷区基本構想」を策定しまして、つい最近この基本構想に基づく基本計画をこの春より改定しまして、新たな参加と協働を軸とした地域づくりについて施策を進めていきたいと考えております。 この基本構想にある「九つのビジョン」の中で、武蔵野の風景や水と緑の保全や創出、歴史ある世田谷の風景、街並みを守りつつ、新しい魅力も感じられるようデザインをすることなどを挙げております。 今日、都市デザインに関しましては緑の減失の問題、住宅開発、マンション開発等で世田谷の緑もだんだんと減少していく、これを巻き返そうと公園を整備したり、民地の中に緑の創出ということを呼びかけたりもしていますけれども、100周年までにみどり率33%という目標は次第と高くなっているのが現状でございます。 この風景づくり計画ですが前回の改定から間もなく10年になりまして期間が満了することから、この気候危機、これだけの猛暑、また世界中で起きている異常気象という言葉は最近もうありませんで、毎日が異常だということで、異常が常態化したという意味では気候危機のさらなる進展の中で、都市における緑の役割、安らぎだとか落ち着きだとかということ以上に、生存という生物の生存の条件というところにも大きく関わりのあるこれからの10年間だと思います。 新たな視点も加えて、ぜひご検討のほどお願いをしたいと思います。 区民の皆さんには大変関心を持っていただける分野かと思います。 ご専門の知見を活かし、また区民委員の皆さんにも率直な感覚を活かしてご議論を進めていただけたらと思います。 これから2年間の風景づくり計画、これが、国の景観法がこうやってできたように、さらに一歩、この都市部における、特に東京における都市デザインについて、これまでの世田谷区の取組みを踏まえながら、大きく前に一歩、二歩と飛び出していくような、そんな議論を期待しております。 どうかよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 保坂区長ありがとうございました。 それではまず初めに本日の委員の皆様の出席についてご報告させていただきます。 本日の委員は現在6名の方がご出席となってございます。 したがいまして本日の委員会は、世田谷区風景づくり条例施行規則第34条に定める会議の定足数に達しておりますことをご報告させていただきます。 それでは世田谷区風景づくり委員会委員の皆様をご紹介させていただきます。 私から見て右側からご紹介させていただきたいと思います。 まず〇〇委員になります。 ○委員 〇〇と申します。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 ○○委員長でございます。 ○委員長 〇〇でございます。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 〇〇副委員長でございます。 ○副委員長 〇〇です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 〇〇委員でございます。 ○委員 〇〇と申します。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 〇〇委員でございます。 ○委員 〇〇です。よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 〇〇委員でございます。 ○委員 〇〇でございます。 ○都市デザイン課長 ありがとうございました。 続きまして本日出席しております区の職員を紹介させていただきます。 改めまして世田谷区長の保坂でございます。 ○区長 よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 都市整備政策部長の笠原でございます。 ○都市整備政策部長 笠原でございます。先ほど区長からもお話ありましたけれども、足かけ2年、6回にわたる委員会でご討議いただくことになると思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 改めまして私、都市デザイン課長の青木でございます。 よろしくお願いいたします。 続きまして事務局を紹介させていただきます。都市デザイン課担当係長の二見でございます。 ○二見係長 二見です。よろしくお願いします。 ○都市デザイン課長 担当の杉山でございます。 同じく和田でございます。 同じく三澤でございます。 また本日は風景づくり計画の改定業務を委託しております、株式会社〇〇の 皆様も出席しております。よろしくお願いいたします。 それでは本日の審議に先立ちまして、区長より風景づくり計画の改定につき まして諮問をさせていただきます。区長より委員長へ諮問文をお渡しさせてい ただきます。 ○区長 令和6年8月19日。世田谷区風景づくり委員会委員長 〇〇様。世田谷区長 保坂展人。 風景づくり計画の改定について諮問。 世田谷区風景づくり条例(平成11年世田谷区条例第3号)第35条2項の規定に基づき、風景づくり計画の改定について諮問します。 よろしくお願いします。 ○委員長 承ります。 ○都市デザイン課長 ありがとうございました。 どうぞよろしくお願いいたします。 それでは恐れ入りますが、保坂区長はほかの公務がございますのでここで退 席をさせていただきたいと思います。 ○区長 よろしくお願いします。 (区長退室) ○都市デザイン課長 それではここより進行は世田谷区風景づくり条例施行規則第32条2項によりまして、委員長にお願いしたいと思います。 それでは委員長よろしくお願いいたします。 ○委員長 皆様おはようございます。皆さんお忙しい中、お暑い中、お集まりいただきましてどうもありがとうございます。 これより令和6年度第1回風景づくり委員会を始めさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 先ほど保坂区長から風景づくり計画の改定に関する諮問ということで、これに対して我々は答申というのをすることになるのですけれども、頂戴いたしました。 本年度から来年度にかけてこの委員会において、この風景づくり計画の改定についてという審議を進めてまいりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 まず改定の進め方とか見直しの在り方とか、大きなフレームワークのところに関して皆様から幅広いご意見を頂き、集めるというのが本日の目的となっていると思いますのでどうぞよろしくお願いいたしたいと思います。 皆さん、お手元というかご自身でお持ちくださいとなっていると思いますが、 次第がございまして、ここに2番の議事というのがございます。審議事項という のがこの諮問の内容にあたりますが、この(1)「風景づくり計画の改定」というと ころについてまずは進めてまいりたいと思いますので、まず事務局から資料の 確認等の説明よろしくお願いいたします。 ○都市デザイン課長 事務局です。まずお手元の資料の確認をさせていただきます。 本日の資料につきましては、あらかじめ委員の皆様に郵送させていただいたものと変更はございません。 まずは委員会の次第がございます。 A4、1枚です。次第の下に「配布資料」と書いてございます。 資料1から5までとなってございます。 また閲覧資料といたしまして、世田谷区全図、都市計画図の1、2、風景づくり計画、界わい形成地区ガイドを机の上に用意させていただいてございます。 以上が本日の資料でございますが、お手元にない方がいらっしゃいましたら挙手をお願いしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。 大丈夫でしょうか。1から5までです。 以上でございます。 ○委員長 では、ここからが議事でございまして、議事を進めてまいりたいと思います。 先ほど申しましたとおり審議事項(1)「風景づくり計画の改定について」ということで、こちら事務局よりご説明よろしくお願いいたします。 ○事務局 それでは事務局、二見から説明させていただきます。 初めに「風景づくり計画の改定について」を説明させていただきます。 まずお手元の資料2を御覧ください。スクリーンにも写しておりますけれども、基本的には資料2を御覧いただきながら聞いていただければと思います。 初めに「主旨」です。 「風景づくり計画」は区民の共有の財産である世田谷らしい風景を守り、育て、つくる「風景づくり」を推進するため、景観法第8条に基づく景観計画として策定し、平成20年4月より運用を始めております。 平成27年4月には、区民の風景づくりの活動の充実や届出制度の拡大などにより、地域特性に合わせたよりきめ細かな風景づくりを進めるために、大幅な見直しを行い、運用しております。 現行の「風景づくり計画」は、現在見直しに着手しております都市整備方針の分野別計画に位置づけられておりまして、おおむね10年としております計画期間が満了することから、このたび、上位計画との整合性や社会状況の変化への対応など、現計画の検証・評価を踏まえ、計画改定に向けた検討を本年度より開始しております。 「風景づくり計画」の位置づけの図は別紙1に添付しておりますので御覧いただければと思います。 続きまして2「これまでの経緯」です。 「風景づくり計画」は平成16年の景観法の制定を受けて、平成20年に景観法に基づく景観計画として策定し運用を開始しました。 平成27年には、先ほどの趣旨でご説明しましたとおり、大幅な改定を行いました。 さらに令和4年、「奥沢1~3丁目等界わい形成地区」の指定に伴い計画を一部変更し運用を行っております。 続きまして、「現行の『風景づくり計画』の概要」です。 現行の計画で示す風景づくりの理念である「地域の特性を活かし協働でまちの魅力を高める世田谷の風景づくり」を実現するため、主に大きく括りまして次の2点の取組みを行っております。 1つは建設行為等の届出制度、屋外広告物の協議制度による風景づくりの誘導。 2つ目として区民、事業者、区の協働による風景づくりの推進です。 なお、現行の「風景づくり計画」の概要を別紙2として添付しておりますので、そちらも後でお時間あるときに御覧いただければと思います。 続きましてページをおめくりいただきまして、次が4「見直しの進め方」として 検討体制についてご説明いたします。 見直しの検討につきましては、風景づくり条例の調査審議機関でありますこちらの風景づくり委員会の皆様へ本日諮問させていただきました。 来年度にかけましてご審議をどうぞよろしくお願いいたします。 その見直しの案につきましては、庁内の検討委員会及び作業部会において検討を進めてまいります。 また景観法及び風景づくり条例に基づきまして、住民の皆様の意見を反映させるための措置としまして、まず区政モニターアンケート、それから区民意見交換会、それからパブリックコメントなどを実施しながら検討してまいります。 また、景観法に基づきまして都市計画審議会のご意見も聴取する流れとなっております。 続きましてスケジュールについてです。 今年の春より現計画の検証・評価を始めておりまして、無作為抽出しました区民の皆様へモニターアンケートの実施をしております。 それから見直しの視点の検討を行いまして、本日、風景づくり委員会の皆様へ改定について諮問させていただいております。 この後ですけれども、秋から「風景づくり計画」の改定の骨子の検討を始めまして、来年の2月に骨子の公表、3月に区民意見交換を行う予定です。 来年春より、今度この区民意見などを踏まえまして改定素案の検討を始めます。 それから都市計画審議会からの意見聴取を経まして、秋に改定素案を公表しパブリックコメントなどを実施します。 そこで頂きましたご意見などを踏まえまして改定案を作成します。 そして風景づくり委員会の皆様におきましては、骨子や素案についてその都度ご審議いただいた上で、来年度の10月頃に改定案について答申を頂く予定でおります。 その後、手続きを踏まえまして令和8年3月に改定の風景づくり計画の決定、公表。 それから4月より運用を予定しております。 スケジュールのフローにつきましては別紙3に添付しておりますので、こちらも後ほど御覧いただければと思います。 続きまして今度は風景づくり計画の検証・評価と見直しの視点について説明させていただきます。 資料は次、A4でとじております資料3を御覧ください。 スクリーンにも映しますけれども、基本的にはこちら資料3を御覧いただきながら聞いていただければと思います。 初めに1ページ「風景づくり計画の検証・評価の方法」についてご説明いたします。 現在の風景づくり計画の第10章には「風景づくりの推進体制」ということで、最初の文のところに「推進体制のもと進捗状況などを評価・検証しながら風景づくりを推進していきます」と示しておりまして、その推進体制として、体制ですと か施策、事業などを7つの項目として記載しております。 第10章の最初のページ辺りですね。 その項目は今、スクリーンにも映しておりますけれども、今見ていただいている資料では2ページ、3ページにその7つの項目を記載しております。 またそれと別に世田谷区では住宅都市であるため、区民による自発的な風景づくり活動をこれまで支援してまいりました。 以上のことから、その10章の推進体制に記載している7つの項目と、あと区民主体の風景づくりを加えました8つの項目をもとに、今、資料3の1ページの表に記載している方法、①から④の方法により評価・検証を実施しまして、一番下の方法⑤「風景づくり委員会」の皆様からご意見を頂き調査、審議していただくことにより風景づくり計画の改定の検討へつなげていくという体制で進めていきたいと思っております。 その1ページの評価、検証の5つの方法を少し説明させていただきます。 こちらは区民の皆様への区政モニターアンケートにより把握いたします。 なお、区政モニターアンケートは7月に実施しておりまして、今、集計中ですけれども、先日その速報値が届きましたので本日は資料4としてお配りをしております。 それから方法③「せたがや風景デザイナーの皆様への意見聴取」です。 建設行為等や屋外広告物の掲出時に事前協議として助言、指導、誘導を頂いております専門家の方々にアンケートやヒアリングを実施しました。 こちらで成果や課題についてお伺いしまして把握をします。 それから方法④としまして「風景づくりに関する動向の把握」です。 「都内区市町村等の景観計画の整理分析」や「上位計画及び関連計画等の整理」を実施しまして、全国的な取組みや国や都、あと区の上位計画・関連計画の動向を整理するとともに計画の改定の検討で重視する要素などを抽出してまいります。 それから方法⑤は「『風景づくり委員会』による意見聴取、調査・審議」です。 こちらで審議いただくことによって計画改定へつなげてまいります。 続きまして2ページを御覧ください。ここで先ほどの8つの項目についての検証・評価の結果について説明させていただきます。 初めに「施策・事業の進捗確認」です。 最初の四角のところに出ているものはその下の内容を抜粋して記載しておりますので、下の表の部分について説明させていただきます。 まず7つの項目の進捗確認の結果です。 項目(1)「世田谷区風景づくり委員会」についてですけれども、主な成果としまして風景づくりに関する重要事項について必要なタイミングで調査、審議を実施しております、と確認しております。 それから、項目(2)「建設行為等に対する指導・誘導」につきましては、主な成果としましては、事前協議、事前調整会議、届出のプロセスにより、一定規模以上の建設行為等につきまして効果的な誘導を行っている。 それから、重点区域「奥沢1~3丁目等界わい形成地区の指定」により、住宅地の特徴的な風景を守り育てることができている。 それから、事前調整会議の専門家からの誘導により、事前調整会議実施物件の約8割について会議結果が計画に反映されており、立地や用途に合わせたきめ細やかな景観誘導が図られている、と評価する一方、主な課題としまして「風景づくり計画」の基準が定性的なために、誘導が困難である事項などへの対応が必要である。 それから事前相談時において事業者へより具体的な風景配慮ポイントの周知、伝達が必要。 それから職員が継続してスキルアップできる体制づくり、などを挙げております。 続きまして、項目3「風景づくりの普及啓発につきまして、まず主な成果としましては、まちあるきやクイズラリーなどイベントの開催や「風景マップ」「風景プレス」などの発行により、風景づくりへの理解を促すことができている、と評価する一方、主な課題としましては、多様な区民に向けた普及・啓発、それから世田谷区らしい表彰制度の実施などを課題として挙げております。 続きまして3ページに移りまして、項目(4)「新たな施策の検討」につきましてですけれども、現行計画では新たな施策ということで、「屋外広告物に関するガイドライン」と「公共施設整備に関するガイドライン」を策定して運用していくということを今の計画では示しております。 この2つにつきまして、まず成果としましては「風景づくりのガイドライン(屋外広告物編)」を策定しまして、周知誘導するとともに、事前協議制度により、効果的な誘導を実施しております、と評価する一方、主な課題としましては「公共施設風景づくり指針(ガイドライン編)」の策定が実現しておらず、その策定と運用体制の検討を挙げております。 続きまして項目(5)「関係機関との調整・連携」につきまして、主な成果としましては、区域がまたがる公共施設について、東京都や川崎市と風景づくりに関する広域的な連携を図ることができた。 それから、小田急上部の開発時に「北沢デザインガイド」を作成し活用するなど、事業者と連携し、統一した風景づくりを進めることができた。 それから、都内自治体の景観担当による連絡会において他自治体と情報共有し、参考や研究をしながら風景づくりに取り組んだ、と評価する一方、主な課題としまして、大規模再開発時の事業者との連携の推進を挙げまして、そういった大規模開発時のデザイン調整に関する共通した考え方を示すことが必要ではないか、ということを挙げております。 それから、項目(6)「庁内調整・連携」につきまして、主な成果としましては、関係所管との連携・調整をしながら取り組むことで適切な情報共有が図られる効率的な誘導を実施できたと評価し、主な課題では、さらなる庁内の調整・連携の推進を引き続き行っていくことを挙げております。 項目(7)「景観法に基づく仕組みの活用」につきまして、主な成果としましては、景観重要公共施設である「岡本の富士見坂」において、電線の設置位置を見直し良好な風景が守られた。 また、地域や関連所管と連携しまして、同じく景観重要公共施設である「成城の富士見橋」上に電線、支線の設置について調整を行ったと評価する一方、主な課題としましては、景観重要建造物・樹木制度の活用に関する継続的な検討を挙げております。 それから次3ページ目の下のところ「区民主体の風景づくりに関する項目」につきましてですけれども、こちらの主な成果としましては、「地域風景資産」や「界わい宣言」では、「風景づくり活動団体への登録・支援」などを活用しながら、活動団体による継続的な風景づくり活動が行われている。 それから「奥沢1~3丁目等界わい形成地区」では、これらの取組みの中から生まれており、区民の活動が地区の指定でつながった点で世田谷らしい取組みが展開されている、と評する一方、主な課題としましては地域風景資産の第1回選定から20年以上が経過しているため、時代に合った選定、登録の在り方の検討。 2つ目として、活動の継続が困難な風景づくり活動団体への対応。 それから、活動団体以外の区民に向けた風景づくりのさらなる周知、啓発と取組みが必要ではないか、ということを挙げております。 続いて4ページを御覧ください。 方法②の区民の意識の把握につきましては先ほどの区政モニターアンケートを現在集計しておりますので、集計が終わりましたら評価・検証を行ってまいります。 それから4ページでは、方法③「せたがや風景デザイナーへの意見聴取」についてです。 頂いたご意見のうち、主な成果としましては、対面協議により、風景デザイナーの皆様から事業者に対し、将来の思考の助けになるような考え方を提示し、互いに理解し合うことができ、方法①、②にもつながりますけれども、きめ細やかな誘導が図られています、と評価する一方、主な課題としましては、事前調整会議で協議事項となる頻度が高い項目に関する基準等の明確化、それから、より質の高いデザイン協議に向けたせたがや風景デザイナーとの協議・調整結果の共有と検証、それから、コロナ禍以降に実施されていなかった、屋外広告物に対する対面による効果的な事前協議の実施を挙げております。 それからその下、方法④「風景づくりに関する動向把握」につきまして、主なものについてご説明いたします。 まず都内の区市町村の景観計画の動向につきましてですけれども、「東京都景観計画」では夜間の景観形成に関する新たな方針が追加されております。 それから景観づくりに対する多様な参加の方法を位置づけて、住民の主体的・積極的な景観づくりを促進している計画が見られておりますなどを挙げております。 また上位計画及び関連計画の動向につきまして、先ほど区長からもありましたけれども、今年4月に改定されました「世田谷区基本計画」では、その中の「実施計画」の都市整備の施策「歩いて楽しめる魅力づくり」の中で「風景づくりの推進」事業を「区民が愛着と誇りを持てる世田谷の風景を守り、育て、つくるため、届出・協議制度による風景づくりの誘導、区民主体の風景づくりの活動の推進、風景づくりに関する普及啓発に取り組みます」と実施計画の中で位置づけております。 また、現在改定作業中の都市整備方針の第二部「地域整備方針」においては、近々完成します素案を確認し整合を確認してまいります。 そのほか関連計画につきましても内容を確認しております。 またその下です。 区内で見られる新たな風景づくりの動向につきまして、事業者、区民、区による協働のまちづくりから生まれている風景の事例としまして3つ挙げております。 まず1つ、世田谷の三軒茶駅周辺で実証実験等が行われておりますウォーカブルの街づくりの風景。 それから、下北沢周辺で整備管理が行われている雨庭広場などのグリーンインフラを活用した風景。それから、馬事公苑周辺で区民と区が協働し定期的に開催しておりますプレイスメイキングによる風景などを挙げております。 5ページを御覧ください。 以上の検証評価の結果を踏まえました、これから行ってまいります「風景づくり計画」の見直しの考え方と主な視点について説明させていただきます。 まず上半分、「風景づくり計画の見直しの考え方」についてです。 これまで現行の「風景づくり計画」で着実に成果を上げてまいりました。 その検証・評価を踏まえまして、現行計画の第3章に示します世田谷区が示す風景づくりの理念である「地域の個性を活かし協働でまちの魅力を高める世田谷の風景づくり」ですとか、あと取組みの基本姿勢、それから、風景づくりの方向性につきましては、今後も、新たな計画改定後も風景づくりの拠りどころとして継承してまいりたいと考えております。 また風景づくりの実現の施策である現行計画に示しております「景観法に基づく風景づくり」、「条例等に基づく風景づくり」、「風景づくりの推進体制」の各章につきましては検証・評価の結果を踏まえまして必要な見直しを行うこととしています。 続いて下半分「見直しの主な視点」についてご紹介させていただきます。 変化する社会情勢や世田谷の風景づくりを取り巻く様々な状況を踏まえまして、地域の個性を活かし、協働でまちの魅力を高める風景づくりをさらに推進していくために、以下の4つの視点を重視して見直しを行ってまいります。 1つ目の視点は「あらゆる主体や世代が『風景づくり』を身近に感じ、取り組める仕組みや施策づくり」です。 この視点につきましては、区民が風景づくりに踏み出せる新たな施策の実施。 それから区民にとって風景づくりがより身近に感じられる計画の構成や内容への見直しについて検討してまいります。 2つ目の視点です。 「まちの変化にあわせた風景づくりの誘導の進化」です。 誘導上の問題や、問題になる可能性がある事項に対応した風景づくりの基準などの見直しについて検討してまいります。 それから3つ目の視点です。 「地域の風景づくりを先導する公共施設の風景づくりの推進」です。 具体的には「公共施設風景づくり指針(ガイドライン編)」の早期策定。 それから「公共施設風景づくり指針」に基づく効果的な運用を行うための体制の構築について検討してまいります。 それから4つ目の視点です。 「区民、専門家、事業者、区職員の協働による風景づくりの一層の推進」です。 大規模再開発などを契機とした周辺の魅力向上を図るために事業者との早期の連携。 それから、よりよい誘導のため、せたがや風景づくりデザイナーや風景づくり委員会との連携のさらなる強化について検討してまいります。 こういった視点に基づき風景づくりの計画の改定を検討してまいりたいと思います。 以上で「風景づくり計画改定について」の説明を終わります。 ○委員長 ご説明ありがとうございました。 説明は多岐にわたっていたかもしれないのですけれども、先ほど、当初申しましたとおり、まず風景づくり計画の改定というのは諮問を受けまして、この2年間で答申、答えを出すということになるのがこの委員会で与えられているミッションということになりますが、今ご説明ありましたのは、そもそも何でこういう風景計画の改定をやっているのかということの考え方が1つ目と、2つ目がそれに対して一応現時点で検証といいますか、どこが課題になっているか、課題点の整理というのを行いましたというのが2つ目です。 資料3の4ページまで。 5ページ目がその後、見直しの考え方としては、今のところこういうことを考えながら見直しをしていかなくてはいけないのではないか見直しをしていかないといけないのではないかということがご指摘されているという形になっております。 本日の時点では、まずこの方向性といいますか、こういったことに関してどう考えられるかということで、今日何か決めるというタイミングではないのですけれども、まずは今のお話を伺って、ご意見を広く頂戴したいなというのが今日の趣旨になっております。 ということですので、別々でやろうかと思ったのですけれども、つながっている部分もありますので、今全体を通じてどの部分からでも結構ですので、何かご意見やご質問、あるいはこういうところが大事なのではないかということがございましたら、委員の皆様からご意見を頂戴したいと思っております。 どなたからでも結構ですが、最終的には1人一言いただこうかと思っています。よろしくお願いします。 まず手を挙げている〇〇委員よろしくお願いします。 ○委員 特に最後のところ、4つの主な視点を拝見しましたけれども、簡単に言ってしまうと、最近、非常に騒がれております大災害が来るであろうということも前提にした、事前復興という観点が1つも入ってないっていったらおかしいのですけれども、記されていない感じがいたいします。 この1月1日の能登から最近の南海トラフまでいろいろな自然災害、大災害、地震、そういったものが来るという前提で世田谷区内のいろいろなインフラであるとか設備であるとか、風景を構成している構造物、そういったものの経年劣化も含めた強度的なチェック、総点検、そういった発想はないのでしょうか。まず1点これを伺いしたいなと思います。 ○委員長 ご質問ありがとうございます。では、まず事務局からいきましょうか。 ○都市デザイン課長 ご質問ありがとうございます。 事前復興につきましては、都市計画、都市づくりの観点の中で、先ほど事務局からも報告させていただきましたけれども、「都市整備方針」という都市整備のマスタープランがありまして、現在、第2部である「地域整備方針」の見直しの改定を行っているところであり、都市計画の基本的な方針の中で、事前復興という視点は大変重要なところであるかと思っております。 「風景づくり計画」の改定にあたって、事前復興という視点につきましては現時点では想定はしておりませんでしたが、今お話していただきましたインフラですとか、先ほど説明しましたグリーンインフラなどもいろいろとありますので、そういった災害に備えた形での風景づくりと関連したところがあれば、何か記載させていただきたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○委員長 ありがとうございます。 今の視点、かなりいきなりですけれども重要な視点で、まず最初に区長も、気候とか大きく変わる中で考えていかないといけないよね、というのはお話しいただいたと思うのですけれども、あえて言うと、(4)「新たな施策の検討」とかの中で、この10年、20年、見直してみたときに、考えなくてはいけない新しいテーマみたいなものが出てきたら、それについてどうかを検証するというプロセスが1個混ざっていたほうがいいのではないかという気がしていまして、そういう意味ではご指摘のとおり見直しの方向の4つにはそれはあまり含まれてないという感じが、あえて言うとまちの変化に合わせたところもなくはないですけれども、視点がないので、その視点は入れていただいたほうがいいかなと思っています。 どうしてかといいますと、私、今、〇〇にいますけれども、〇〇は世田谷以上に地形がさらにも増して斜面がいっぱいあるのです。 最近激甚でいろいろ降水量がどんどん増えてきているのもありまして、斜面の崖のところをどうしようというので、今ベタベタベタベタ、擁壁がすごく増えていまして緑がめちゃくちゃ減っているのです。特に自分の身の回りが、家の近くがそうなっているので余計、 毎日泣きそうになっているのですけれども、かと言って、対応しませんというわけにはいかなくて、この状況において本当に崩れてしまうと、〇〇城の北側が突然崩れましたけれども、ああいうこともありますので、要は一体となって考えないといけないのではないかという気がするのです。 つまりこれは都市計画の問題ですと切れないというのですか、災害の対応としても考えなければいけないけれども、災害の対応を考えたときに風景づくりとしてどうであるかというのも考えないといけないというのを、両方の目から考えなくてはいけないテーマになっている気がしまして、それが片方に寄るとどっちかが抜けてしまう感じがあるので、ここは一体となりながら、それは風景の根幹なので、そこ抜きにやらないというわけにはいかないなという気がしておりまして、その辺のチェックというのですかね、それは1個入れていただいたほうがいいのではないかなと、いきなり大きなテーマなのですけれども、その辺ありますので、まだ今日は初回なのであれですけれども、そういう視点の中で「風景づくり計画」の改定のときにそういう視点からのチェックができるかどうかというのをご検討いただきたいなと思いますがいかがでしょうか。 よろしくお願いします。 ○都市整備政策部長 〇〇委員も委員長もありがとうございます。 災害の視点というのは大変重要だと思っております。 先ほど都市デザイン課長からも話がありましたけれども、世田谷区でも都市整備方針に係ります耐震計画、また密集に対応する計画、防災まちづくり計画の中で災害に対して倒れない、また火が出ない、燃え移らない、そういったまちづくりという別途計画もございます。 また今、〇〇の事例を紹介いただきましたけれども、いわゆる土砂災害警戒区域とかを含む斜面地での防災活動、そのためにも世田谷区の中で「がけ・擁壁等防災対策方針」という下部計画を持っております。 その中で、例えば国分寺崖線の緑の斜面、あちらをどうするかというところで、今まさしく委員長がおっしゃっていただいた、そこを本当に擁壁で固めるのか、あるいは自然工法で凌いでいくのか、場合によっては一部公有地化してそこが仮に崩れても区民の生命・財産に影響が出ないような対応が組めないか、そういった計画等もございます。 その辺りをこちらの計画のほうにも、例えばコラムとかでも入れながら、風景として、何となく安心な風景というのも、もしかしたらあるのかなという気もいたしますので、ぜひそういった密集している風景が悪いという意味ではないのです。 災害という視点で見たときにその風景をどう評価するかとか、そういったところもぜひこの委員会のご議論の中でも様々ご提案いただけるといいのかなと思っております。 ありがとうございます。 ○委員長 〇〇委員。 ○委員 風景、景観というのは、構造物、建築物と遊離不可分というものだとの発想は当然皆さんお分かりだと思うのですけれども、この都市の風景を形成しているものは、建築物、住宅も含め社会インフラ、それから残されている保存すべき自然、歴史的構造物、そういったものが相まって世田谷アメニティを形成していると理解しているのです。 ですからこれを、ここでまたこういうことを言うといけないのかもしれませんが、必ず1月1日のような状況がこの世田谷にも来るぞという意識をもう少し強く持って、その際に、そういった先ほど述べましたいろいろな構造物から建設物から何々が、一番大事な救援活動とか消防活動、減災行為、そういったものの妨げにならないような、強度的に大丈夫か、劣化はしていないか、上空から倒れて道を塞いでしまわないか、そういったマイナス視点と言ったらおかしいですけれども、最悪の事態を想定した事前の総点検をすべきだと私は考えていますので重ねて申し上げました。 ○委員長 ありがとうございます。 その辺りも含めて総合的な政策全体も含めご検討いただきたいと思います。 ありがとうございます。 ほかの観点も含めて、最終的にはみなさん一言いただこうかなと思っていますけれども、〇〇委員、よろしくお願いします。 ○委員 私は簡単な質問を2つさせていただきたいのですけれども、1つは見直しの視点の3つ目で、公共施設の風景づくりガイドライン早期策定というところがありますけれども、これは今までもつくろうとしていたけれどもつくれなかったみたいなご説明があったかなと思うのですけれども、その背景を参考までに教えていただければなと思いました。 もう1つが、せたがや風景デザイナーの皆さんに意見聴取というところで、現在は個別にいろいろやっておられるというところで、今後、事前調整会議で協議事項となる頻度が高い項目に関して明確化するということですけれども、現在、例えば今、例に挙げられているような透過性のあるバルコニー手すりとかの誘導はそれぞれ、割とAさんとBさんで違うこと言ってしまっているのか、それともある程度合意は図られていて、それを明確化するということなのか、その辺りを教えていただければと思います。 ○委員長 まず1点目は公共施設ガイドラインのことです。 ○事務局 質問2つで、1つ目の公共施設に関するガイドラインですけれども、こちらは10年前の改定をしたときに、屋外広告物のガイドラインと公共施設のガイドラインの2つを策定するということを挙げていたのですけれども、まずは影響の大きい屋外広告物のガイドラインの策定を進めまして、平成30年に策定できて運用を開始しています。 その後、公共施設のガイドラインを策定するということで基礎調査までは行ったのですけれども、そこで新型コロナウイルスの影響が出てしまいまして、そこから作業ができない状況になってしまいました。 その影響が出てきて、予算の関係も含めて作業ができないまま今に至っておりますので、改定後は速やかに策定していきたいと考えております。 公共施設のガイドラインはできてはいないのですけれども、職員に対しては、ガイドラインがない中でも、例えば職員向けの研修を行ったりとか、そういった啓発とか内容を職員に伝えるという作業を毎年進めておりまして、そこの作業を基に職員の中でも庁内検討を行いまして策定していきたいと考えております。 それから2つ目の先ほどバルコニー手すりをここで資料として例を挙げさせていただいておりますけれども、バルコニー手すりにつきましては専門家の方々の事前調整会議では、専門家の方々の意見は割れているということではなくて、皆さん同じ思いで事業者の方々に伝えています。 バルコニー手すりが透明の計画が出てきた場合に、例えば新たに住まわれた方がそれぞれ目隠しをしてしまうと建物自体の景観がよくなくなってしまうケースが幾つか見られる状況がありますので、できるだけ不透明とか見えにくいものにしてほしい、また透明にするのであればきちんと建物の中でルールをつくるようにしてほしいということを誘導しているのですけれども、そういった具体的な内容が今の風景づくりの基準の中、もしくはそれをもう少し詳しく説明する手引きの中にも具体的には書かれていないものですから、事業者もそこのところが、どこまでがルールで、自分たちでどこまでのものを、「こういう理由であれば、それだったらやろうかな」というところまでの説明がうまくできていないというところがあります。 毎回同じような計画が出てくると同じように誘導している内容になりますので、これは手引きにきちんと記載してもいいのではないか、もしくはルール化してもいいのではないかというところの検討を、今回の改定の中でしていきたいなと考えています。 以上です。 ○委員 分かりました。 ありがとうございます。 1つ目は了解しましたということで。 2つ目は本当に風景デザイナーの方は日々、実際の現場でいろいろ試行錯誤されていると思うので、ぜひそこのご意見とかいろいろヒアリングを十分されるといいかなと思いました。 ありがとうございます。 ○委員長 どこの自治体さんも大体公共施設ガイドラインが後ろ回しになるのですけれども、大丈夫ですかね、コロナが明けたら素早く行えそうだという理解でよろしいですか。 そこは可及的速やかによろしくお願いいたします。 ありがとうございます。 ほかはいかがでしょうか。 〇〇委員よろしくお願いします。 ○委員 先ほどガラスのバルコニーについてお話がありましたけれども、私、一応、風景デザイナーですので、ガラスのバルコニーはとても最近、世田谷区に限らず増えてきていまして、一方では建設コストが上がっていて、一方で不動産の価値も、価格もすごく高くなっているので、お金をかけずにどうやって付加価値をつけるかというと、それがガラスのバルコニーみたいなものに現れてきていて、どちらかというと近隣に対する負荷というのが視点としてはなくなってしまってるのが1つ大きな問題なのかなということ。 あと、これは世田谷区に限らずですけれども、不動産業の会社の体制として、以前は老練な方が必ず担当に入って近隣との調整を行った上で、近隣から受け入れられるような計画をしているケースというのはとても多くて、世田谷区の事前調整会議もおなじみさんというかいつも同じような方が来て、「これはいいですね」「これは前やったから反映してもらっていますね」という形の協議ができたのですけれども、今とても若い方が担当しているケース、こんな大きなものをこんな若手がやるのかというケースがとても多くなってきていて、そこで近隣に対する姿勢というのがどうも抜け落ちているのかなと思います。 私、〇〇市のまちづくり審議会の副会長もしているのですけれども、あの案件もそういうところが見うけられました。ですので、ガラスのバルコニーの問題というのはとてもシビアな問題で、世田谷区の場合でいうと、2メートル先に隣の家の窓があるとかそういう状況の中でも透明のガラスにしようとする事業者さんが多いです。 なので、ここはある程度、基本的には禁止という形で、どの程度まで許容されるのかというのを考えるフェーズではないかなと思っています。 どの程度、科学的にはヘイズという値があって、ガラスがどれぐらい濁っているかという値なのですけれども、そういうもので調整はできるのかなと思います。 それと同じような問題で、必ずマンション等の案件で出てくるのは外来種の問題です。 これは恐らくランドスケープの先生からご指摘があると思いますけれど も、シマトネリコ問題という問題が全国的に頻発していまして、とても使いやすい園芸樹種なのでどこでも使いたがるのですけれども、とても成長も早いですし、在来種の駆逐も非常に強いということもあって禁止するような自治体も増えてきています。 あともう1つは屋外広告物の事前協議をやっている自治体というのは、デジタルサイネージについてしっかりと方針を持っていないととても困ることがあるということで、これについては世田谷区もある程度方針ぐらいは持っておかないと突然出てくるものですから、私の関わっている自治体でも、例えば今、〇〇市とか〇〇市とか都心ではない自治体で、思いもよらないところに思いもよらない規模のデジタルサイネージの相談が、ある日突然来るというようなことが実はありまして、そのときにきちんと行政側で何ができて何がいけないのかというのを方針として持っていないと協議すらできないという状況があるので、ここについては恐らくこの後世田谷区にもどんどん来ると思うので、ある程度指針を持っていたほうがいいのかなと思います。 大きくは必ず出てくる問題というのはバルコニーと外来種とデジタルサイネージ辺りではないかなと思います。 ○委員長 ありがとうございます。 では、事務局から。 ○事務局 〇〇委員、ありがとうございます。風景デザイナーとしての直のご意見を頂いたと思っております。 バルコニー手すりにつきましては毎回同じような誘導をさせていただいている中で、世田谷区の地域特性として世田谷は9割が住宅系の用途地域である住宅都市ですので、そういった住宅都市である地域特性、それから過密になっているという地域特性から、そういったルールを設けてもいいのではないかという考え方がありますので、そういったところを含めて検討していきたいと考えております。 それから植物の在来種、外来種についても、いつも風景デザイナーの先生から ご指摘いただいておりますので、こちらについても検討しています。 あとデジタルサイネージにつきましても、世田谷区で具体的にトラブルになっているケースは今のところはないのですけれども、相談はすごく増えていまして、先ほどご説明しました風景づくりのガイドラインの中にはある程度の考え方は出ているのですけれども、それに対してどう誘導指導していくかというところまではまだそこまで踏み込んだところの内容はありませんので、今日ご意見いただきましたそこも含めてまた検討してまいりたいと考えております。 ○委員長 風景デザイナーの皆さんに本当にいろいろな形でご尽力いただいていると思うので、先ほどの定量化というかきっちり入れるかどうかというのは現場の声を聞いてご検討いただければと思うのですけれども。 もう1個はこっちが世田谷区らしいのではないかなと思うのですけれども、手引き的なものをつくるというので考え方を示していくみたいなのは世田谷区さんがいつも得意なやり方かなと思います。 今のお話も、どうしてガラスではまずいのかみたいなのも、そもそもベテランではない若手の人が、要は分かっていて経済的にやっているところもあるのですけれども、分からないでやっている人も両方いる可能性があって、なので、こうしなさいもあるのですけれども、なぜそうしなければならないのかということをちゃんと伝えてあげるというのも重要かなと。 さっきの外来種というのがあることで本当に周りに波及してしまうとまずいですよみたいなものがちゃんと分かるような、何か表現のあるものでちゃんと伝えられるみたいなのが大事かなと思いまして、そういうのもまた、どのくらい改定するのだろうというのもあるのですけれども、いろいろ検討できればいいかなと思いましたのでその辺もご検討いただければと思います。 貴重なご意見でした。 どうもありがとうございます。 現場の意見もいろいろ、〇〇の話も聞きたいなとか思ってしまいましたけれども、またいろいろ個別のところでお伺いしたいと思います。 ありがとうございます。 〇〇委員、よろしくお願いします。 ○委員 風景づくりの資料3の2ページ目の(3)の「風景づくりの普及・啓発」に関してですが、この区民アンケートの中でも認知度としては6割ぐらいが知らないと書いてあります。 総論としては世田谷の風景はおよそ現時点ではよいけれども、そこに参加したことがない人も8割ぐらいいることが資料4のアンケートの中にも出てきています。 この風景マップもそうですが地域風景資産は、現在主体が高齢化していたりとか、組織が存続できないけれども地域風景資産の解除ができないのでどのように引き継いでいくかが課題になっているという話をいろいろな方面からお聞きしています。 ですから、この地域風景資産を解除する仕組みがあるのか、もしくは引き継ぐ仕組みがあるのかというのは分かりませんけれども、どういうふうにしてこの地域風景資産も含めて風景づくりを認知していただくのかというところが、今度の改定の際にどういう方針で示されるのかということは重要だと思います。これが1点目の指摘になります。 区報に載せるとかホームページに載せるとかワークショップをやるとかではなくて、もう少し区民1人1人に届くような風景づくりの在り方は何なのかなという ところが、大切なのではないでしょうか。 これは質問というよりは投げかけです。 風景づくりの委員会や世田谷の体制として一番の課題なのは、実効性、あとは地域風景資産、風景づくりをどのように持続的に運用していくかという点かなと思います。 先ほどの資料3の3ページ(5)で「関連機関との調整・連携」というのが、この「関連機関との調整・連携」は、自治体間の連携というのはもちろんですけれども、事業者との連携ということも含めていうと、この次の5ページの「地域の風景づくりを先導する公共施設の風景づくりの推進」の項目の中に、「一定規模以上の建設行為以外の公共施設について、風景づくりに関する協議を検討する」と書いてあるのですけれども、これは「一定規模以上の建設行為及び公共施設について風景づくりに関する協議を検討する」ではないのかなと思いました。 これは質問です。 自治体によっては、例えば〇〇の場合はかなりきめ細かく風景のガイドラインが設定されているので、割とそれに準拠してかなり細かく委員会のほうでたたいて必ず議論を重ねていくということをやっています。 世田谷の場合、風景デザイナーさんの中で議論されたことがあまり外部に共有されていなかったりとか、風景デザイナーさんと庁内では知識としては蓄積されるけれども、共有知になってないというところをどこまでガイドライン化するかという課題なのではないでしょうか。 奥沢のように地域ごとにガイドラインとして設定するのか、もしくは区全域でやるのかどうなのという点、もしくは区全体で基本的なところはまとめておいて、あと先ほどお話があった緑化の基準とか、それから色の基準とかというものは参考資料として見られるようにしていくという形も必要かと思います。実効性ということでいうと、区として事業者の目線に立ったときに、「風景づくり計画」を活用していくかという流れとか視点が足りないのではないかと思います。 総論としてこの風景づくりをアップデートすることは大賛成ですけれども、その中にそれを掲げるのがいいとか、これをどう使っていくのかという参考資料というか、使い方の手引きみたいなものを付記するのがいいのかということは、ぜひご検討いただければなと思っています。 庁内の連携という項目がその次の3ページ目の(6)にあったと思うのですけれども、例えばグリーンインフラに関しては庁内で今5部署ですかね、豪雨対策、みどり政策とか企画とか都市整備とか、庁内で5、6部署の連携があって、庁外にも研究会があったりしますけれども、この風景づくり委員会は庁内でどういう連携体制になっていて、各課とどういう調整ができているのかというところが、見た限りあまり見受けられません。どういうふうにしてその連携を進めていくかというところをきちんと公にしたほうがいいのではないかなと思います。 具体的に申し上げますと、私が関わってきた、けやき広場、次のページの4ページ目のプレイスメイキング、馬事公苑周辺と書いてありますけれども、ここは非常に子育て支援団体との連携とか、あと地域の方たちが盛り上がっています。 プログラムはすごくよくできているのですけれども、実際けやき広場は滞留空間の不足や活動と空間が合っていないという課題があります。滞在的な居心地などを考えると更新しないといけないインフラや公共空間の施設もたくさんありますが、なかなかそこまで、都市デザイン課単独では手が回らない状況になっています。 ですから、それをどのように事業として、地域風景資産そのものをリノベーションしたりアップデートしたり、事業費をつけてよりよいものにしていくという視点も、必要だと考えます。 今あるものをすり減らしてでも、ソフトだけの展開で区民の皆様の努力で守っていただく、ということの限界が来ているかなと思います。 もう少し、地域の風景資産を核とした再整備計画や事業をきちんと立て、そこに支援をしていくのが重要ではないでしょうか。 ですから、ただ単にトレンドでこういう方針や事例がありますよという整理ではなくて、それぞれがどういうふうにしてこの風景づくりの中に織り込めるかということを示していただければいいかなと思います。 長くなりましたけれども、以上です。 ○委員長 多岐にわたっていましたけれども、いかがでしょうか。 ○都市デザイン課長 ご意見いただきまして、ありがとうございました。 まさに我々事務局側も、大きな課題として認識しているご意見をたくさん頂きました。 地域風景資産につきましては、この風景づくり計画の中にも、選定の手法などが載ってございます。 また、風景づくり条例においても選定のやり方、区民参加で進めていくというところが位置づけられてございますので、大きく内容を改定するということはなかなか難しいところであるのですけれども、今、〇〇委員におっしゃっていただいたように、担い手が高齢化になってきているという中で継続が困難であるというところがございますので、まずはそのような状況において区としてどういった支援ができるかといったところを今検討している最中でございます。 こちらにつきましては、風景づくりの活動団体と、年数回の交流会の場を持ってございますので、そういったところで意見交換しながら、検討を進めていきたいと思ってございます。 この風景づくり計画の中でどこまで内容を盛り込めるかというのは、事務局の中で今後検討していきたいと思っているところでございます。 また、資料3の3ページ目の関連機関との調整ということで、お話も頂く中で、資料5ページの下に、③の「地域の風景づくりを先導する公共施設の風景づくりの推進」ということで、丸の2つ目に例を記載してございますけれども、今まで道路や公園についての事前調整が位置付けられておりませんでした。 あくまでも建築物が対象になっておりましたので、新たな公共施設のガイドラインを作成することによって、道路、道路附属物、また公園そのものについても協議をするように、仕組みをつくっていきたいと考えているところでございます。 庁内との連携につきましては資料2のほうでご説明をさせていただいておりましたが、資料2の2ページ目に「見直しの進め方」ということで、庁内の検討体制も記載させていただいているところでございます。 関係する所管課の記載がございませんけれども、この計画改定に当たりましては、係長、課長級の委員会を立ち上げまして、見直しの視点について、関係する各課と協議を進めて本日の委員会に至っているところでございます。 併せて、先ほどの公共施設のガイドラインにつきましては、今後検討、作成していかなければならないのですけれども、こちらにつきましても、庁内、関係する所管課とPTを組みながら、検討を進めていきたいと思っているところでございます。 〇事務局 細かいところの補足をさせていただきます。 資料3の視点の③「公共施設の風景づくりの推進」ですけれども、ここの「一定規模以上の建設行為等以外の公共施設」というと、一定規模以上の公共施設につきましては、公共施設のガイドラインはないのですけれども、一般の通常建てられる建物のルールに基づいて公共施設も同じように今、誘導を図っております。 ですけれども、それは一定規模以上なので、例えば住宅系だったら、延床面積1,500平米以上という建物ですけれども、公共施設につきましては、風景づくりを先導するものでなければいけないというところがありますので、例えばそれより小さい建築物ですとか、あとは建築物ではない、今お話ししました道路や公園などについても、何とかよりよい風景になるような誘導ができないかというところを検討してまいりたいと考えております。 そこを誘導するための考え方としてガイドラインをつくっていかなくてはいけないと考えています。 〇委員 ありがとうございます。1点だけ、今、事務局がおっしゃった最後のところで、多分、公園での風景づくり検討、道路での風景づくり検討というのは、もちろん個別に出てくるのはすばらしいと思うのですけれども、多分、今後課題になるのは公共施設の再編で、公園もあるけれども、公園と周辺の街の風景だとか、それから大規模な開発があったときに、例えば小学校と体育館と公園みたいになったときに、それを議論できる会議体がないのです。なので、風景づくりというのは、多分、個別の事業プラスアルファで、その全体に薄くかかる冠というか包み込むような、そういう風景づくりのガイドラインのこともこの中に含めていただくといいのかなと思いました。 そんなに難しいことはないのですけれども、地区計画ですと色塗りの話で終わってしまう場合も多いので、もう少しその中に空間像を可視化した風景づくりの概念を入れていくと、より使いやすいかなと思いました。 〇都市デザイン課長 おっしゃるとおり、建物の敷地、公園の敷地だけではなく、当然、そこに接する道路とかもございますので、そういった意味では、道路と建物、敷地との関係性も当然重要であると思っておりますので、個々の、道路だけ、公園だけということではないと思ってございます。 ありがとうございます。 〇委員長 連携についてぜひ考えていただきたいと思います。 あと、日本語がよろしくないというか、一定規模、どこに「以外」がかかっているのかが分からなかったので、日本語は直しましょう。 ありがとうございます。 では、順番でよろしいですかね。 〇〇委員、もしよろしければ。 〇委員 風景づくりの指針とか、今、世田谷区でつくって、2ページの(2)で、結局、 指針はあるけれども強制力はなくて、あくまで誘導とか指導とか、そういったような形で世田谷区としてのあるべき姿を誘導しているという、そういうことだと思うのですけれども。約8割については誘導についての合意というか反映がなされているということで、残り2割は誘導の成果が出なかったということだと思うのですが、具体的にそれはどういったようなことなのかということ。 それから、今後、幾らいい指針をつくったとしても、それが満たされないと、結 局、風景づくりとして、8割はよくてもその残り2割によって台なしになってしまうということもあるのではないかなと思ったので、その点をお伺いしたいなということが1点。 それから、風景づくりの普及と啓発ということで、風景づくりに限らないのですけれども、実際それを活動していく人たちが高齢化しているということと、若い現役世代は忙しくて、それをやりたくてもやれないという状況があるのではないかと思うので、課題として考えておられるように、今後、持続的に続けていくための仕組みを考えていくというのが、急務なのかなと考えています。 以上です。 〇委員長 ありがとうございます。 ご意見もございましたので、必要なところだけ。 〇事務局 ありがとうございます。 事前調整会議で指摘が出た内容に対して、約8割の事業者は対応していただいているのですけれども、つまり逆を取ると2割の方についてはそういったものを対応していただけなかった。 具体的にはどんなものかというのは、例えば建物の色彩について、暖色系の色彩をところどころ暖色系と無彩色、グレーとか白とかばっかり使っているような建物を計画されたときに、この分についてもできるだけ暖色系にしてほしいというようなお話をしたけれども、例えばそれを採用していただけなかったとか、先ほどのバルコニーについても、一部不透明だけれども、上のほうは透明だったものを全部不透明にしてほしいというお話をしたけれども、結局はそうはならなかったという事例は、今パッと思い浮かぶところではあります。 ですけれども、基本的には、事前調整会議にかける案件については、その前の段階で事業者とお話をしている中で、基本的にはある程度の一定の配慮はされているもので、違法にはならないものまでは誘導した上で事前調整会議にかけさせていただいて、事前調整会議はさらによりよくなるように、より風景によくなるようなものとしてアドバイスをさせていただいているので、それがそのまま建ってしまったから、とても悪くなるというところまではならないと思うのですね。 だけれども、よりよくなるようにさらに誘導させていただいている制度としております。 なので、例えば色彩が数値的に基準には合ってないものについては、事前調整会議にかける以前に、私たちでまずはそこのとこについては誘導しているという内容になります。 あと、風景づくりの活動について、持続的に続けている仕組みづくりについては、まさに本当にそうしていかなくてはいけないなと考えていまして。 年数がたてば、皆さん、歳もお取りになるのですけれども、そういったものがまた別のところでは新たな活動みたいなものが生まれているというところがありまして、昨年度の末にも実施いたしましたが、従来風景づくり活動団体の皆様との交流会は、活動団体の方々だけで行っていたのですけれども、それをもう少し広く、もっとほかのとこで行っている区民の活動とコラボして、セットでフォーラムみたいなのを開催したらどうかということで、この後ご紹介しますけれども、そういった形で、ほかの活動も含めたところの交流を進めていけないかという取組みの1つとして、今回、都市デザインフォーラムを開催しております。 いろいろな方、実は積極的に活動されている方は地域にもいっぱいいらっしゃって、私たちは風景づくり活動ということで、先ほど〇〇委員からもお話しありましたけれども、地域風景資産の活動団体の方々に対して一生懸命支援をしてきたのですけれども、そうではないところにもっと風景づくりのもう少し周知を広げていって、裾野を広げた上で、新たな風景づくりの活動をしていく担い手みたいな方々を見つけていかなければいけないなということを今課題として挙げていまして、検討を進めていこうかなと考えております。 ○委員長 ありがとうございます。今のことも含めてください。 ○副委員長 〇〇です。 皆さんのいろいろなご質問やご意見、ごもっともだなと思って、私もお伺いしたいこと、重なっていたので、重なる部分と省略する部分があります。 今、まさに最後にお答えいただいた風景づくりの活動についてというところで、この資料3の4ページの「区内で見られる新たな風景づくり」、先ほど〇〇委員からもプレイスメイキングの馬事公苑に関わっているというところで私も関わらせていただいております。 こういった新しい動きの部分はつくり手のほうというのが、それぞれの社会課題と向き合って、人がつながりたい、地域とつながりたいとか、例えば、この間、私は大学の裏手の公園で防災イベントとしての水かけ祭りというのをやっているのですけれども、特に風景をつくりたいというのでやっているわけではない、そういう意識を持っていないのだけれども、その地域の方々に、冒頭で防災、災害対策みたいなお話もありましたけけれども、いろいろな意識を持っている区民あるいは関係者というのがおりますので、そこが風景づくりという、視覚的に見えるものというのと直では結びつかないのですけれども、結果的にはそれが、風景づくりは、多分この世田谷の価値であるとか、あるいはその区民の人たちの意識としていい街だなというところにつなげていくという1つの伝えたいものの手段なのかなとは思うのですけれども。 そのつくっている人たちにとっても、ただ災害に対して、今、ここ給水ステーションがあることを知るために水かけやってるよだけではなくて、こうやってみんながつながれる場所があるよ、それが世田谷のいいところだよ、それがまた1つの風景をつくっているよという、風景づくりという考え方もあるよという認識を持ってもらうというのが、先ほど、区民の方がなかなか認識されてないというアンケート調査の結果であるとか、課題のところにもありましたけれども、啓発普及というのが、風景づくりというところでの啓発普及だけではなくて、ふだん何か活動していたりする人の目にも止まるようなものがあると、それがお金の支援なのか、そこを認定してもらうのかが分からないのですけれども、皆さんが知るきっかけにはなるのかなというのと、また意識が持てると、「そういえばここ木がたくさんあっていい公園だね」というところで、改めて周りを見渡してみるということもできる。 そういうきっかけみたいなものがあるといいのかなというのを、いいアイデアが浮かばないのですけれども、この資料を見ながら、関わりながら気になった部分です。 8番目の項目として、この新たな風景づくりがありますよというところが区としての取組みとして関わっている部分という3つのこのキーワードだったのかもしれないのですけれども、区民とか地域の方々から、もっといろいろな種類のものも、新しく出ているもののボリュームのほうが膨らんでいるような気もしますので、そこを、既存の風景づくり活動をされている団体をなくすとかということではなくて、それとはまた違うジャンルとして、一緒につながっていけたら、この後ご報告されるというところにつながるのかもしれないのですけれども、そこはすごく大切だなと思いました。 そこと併せて、5ページ目の④の「区民、専門家、事業者、区職員の協働による風景づくりの一層の推進」というところで、一番下の行にある「風景デザイナーや風景づくり委員会との連携の更なる強化」というのはどんなふうに強化されるのかなというのをお聞きしたかったというのと、先ほど〇〇委員の風景デザイナーとしてのご発言を聞いて、なるほどと勉強になるところもありまして、そういったこういう機会というものがどんなふうに設けられていくのかなというのは、これは質問させていただきたいなと思いました。 あと、区民に伝えるという部分で、以前のせたがや百景のときは、看板がその場所にあって、そこに行くと「ここは昔こういう景色があったんだな」と、もうなくなっているのだけれども、そこで伝えてくれているというのは1つの資産だなと思って、学生と街歩きするときに見たりもするのですけれども、今のものというのは、看板はその場所に、私見つけてないのですけれども、あるのでしょうかというのが。 もし活動がもうなくなってしまうとしても、かつてここでそういった活動していた人たちがいた桜並木なのだなとかということが分かったりすると、その看板1つでも伝えることにつながっていくのではないか。 まちを歩いていて、ここで犬のリードをつないでください、ここでは何しちゃいけませんと、禁止事項ばかり、手作りのものがバンバン増えてしまって、それ自体も区民の方のご意見にもあったのですけれども、サイネージの大きいレベルだけではなくて、日常を歩いていて、そこまでしなくても、何かをやった人がいて「苦情が来たから看板をつけました」みたいな感じになっていて、それよりはプラスの看板を、それも世田谷らしいサイン、動物の絵を模したようなサインであるとか、らしい看板が、プラスに誘導するものがちょこちょこ日常の中に見られるとよりいいのかなと思いました。 個人的な感想も含めてですが、以上です。 〇委員長 特に風景デザイナーとか、どうなりますかという4つ目の……。 〇都市デザイン課長 最初の区民の活動についてですが、先ほどの区政モニターの結果でもそうですけれども、風景づくり計画を知っている方が少なく、また風景づくりをイメージしないで活動されている方もたくさんいらっしゃるので、この風景づくり計画の改定に当たりましては、区民の活動をもっとアピールできるような計画にしたいと考えております。区民の活動事例も掲載しながら、こういったのが風景につながっていくのですよというところが少し見せられれば、区民の方々にも親しみやすい計画になると思っているところでございます。 風景づくりへの活動というような視点ではない、区民の方々が自主的にいろいろな活動をされているものが、実は風景につながっていくというところが、少し区民の方々にも知っていただける計画になれば良いと思っております。 あと、5ページ目の下にありました④に関するご質問ですが、「よりよい誘導のため、せたがや風景デザイナーや委員会との連携の更なる強化」ということで、先ほどご説明しました事前調整会議というのが、風景デザイナーさんとともに行っているところですけれども、課題になる案件があった場合に、例えば風景づくり委員会にもご意見を伺う場を設けることも考えられないか、検討しているところでございます。 〇事務局 補足させていただきます。 私もモニターの結果を見て、風景づくりの取組みで知っている取り組みはないという方が53%もいらっしゃって、「そんなに多かったか」という印象があった反面、だけれども、風景づくりに関連する街歩きや謎解きイベントなどを実施しているという方が21%ぐらいいらっしゃって、興味を持っている方も、もしかしたらご存じだけれども、一般的に、風景づくりという取組みは知られてないのかなというところを感じております。 5ページの視点の最初の「あらゆる主体や世代が『風景づくり』を身近に感じ、取り組める仕組みや施策づくり」とあるのですけれども、まずは、本当に風景づくりということ自体を、そういったことを意識しないで活動されている方もそうですけれども、そういったこと意識していないで、日々生活されてる方もたくさんいらっしゃって、けれども、庭先、家の前では、お花を植えたりとかして、皆さんに見えるように植える方もいらっしゃって、そういう活動が実は皆さん風景づくりの活動なのですよというところをもっとお伝えして、身近に感じられる内容を組み込んでいきたいなと考えています。 できるかどうか分からないですけれども、「風景づくり計画」は大きな冊子になって硬いものですけれども、もう少し一般の方に分かりやすく説明するような少し厚いパンフレットみたいなものを作るとか、そういったイベントを行っていくかということをこの後、取り組んでいきたいなというようなことを1つ案としては考えていまして、そういうところから風景づくりを意識しないで活動されている方々にも、実はそれを風景づくりという視点もあるのですよ、そういった皆さんの支援を私たちもしていきたいと考えていますということが伝えられたりとか、そういった動きにつなげていけたらいいなと考えております。 先ほどありました地域風景資産のプレートですけれども、百景はほとんどの場所に看板をつけていたのですけれども、地域風景資産のほうについては、民有地とか民間の建物とか民間の敷地があるので、活動団体の方々から希望があったものに対してプレートを配っていまして、なので、全部について表示ができてない状況ではあります。 地域風景資産は最近グーグルマップにも出てくるので、勝手に敷地の中に入ってきてしまう人がいて困っているという方もいらっしゃるので、そういったところには注意の看板とかをつけたりとかしているのですけれども、なので、制度上からつけられるところとつけられないところが今、出てしまっている状況ではあります。 ○副委員長 ありがとうございます。 多角的にいろいろ考えないといけない取組みが山ほどあるので、今日たくさん語ることはできないとは思うのですけれども、冒頭で〇〇委員から防災に対しての意識というところをおっしゃられたように、風景づくりは、きれいな街並みだといいなみたいなところは関係ないと住民の方が思わず、そうやって整えることによって安全な町になっていくのだというような、そこのところ、根っこで意識しているよというのが分かるものをパンフレットをお作りになるときには強調していただけると、より関心も持っていただけるのかなと思いました。 よろしくお願いします。 〇委員長 ありがとうございます。 お時間がそろそろ参りました。コンパクトにお願いします。 ○委員 2つだけ教えてもらいたいのですけれども、ここの町の変化に合わせた風景づくり云々って書いてありますよね。 この中で、私、前回の風景づくり委員会のときも申し上げたのだけれども、端的に言うと、1つは、無電柱化の推進を今後どう進めていくおつもりなのか。どういうふうに進めていくのか。 400メートル2億円かかるとかと言われてしまうと、それこそなかなか難しいなとは思いますけれども、一応、施策として出ているわけですから、これをどうするのか。 大きく風景にも関連することですから。 それからもう1点は、これも前回も申し上げたのだけれども、老朽化して非常に利用率が悪くなっている大型歩道橋。これを前回はいわゆる景観、風景という、ややセカンダリーインポータンスの観点で申し上げたのだけれども、今回は新たに、先ほども申し上げたように、防災、減災、大事があったときの救援活動に支障が出ないかという、極めて重大なこととして捉えて、この大型歩道橋、特に老朽化して利用率も悪くなっている大型歩道橋をどうしていくのか。 メンテするのか、取り壊すのか、そういったところも含めて、この2点。 1点は無電柱化、2点は老朽化した大型歩道橋、これについてどんな基本的なお考えを持っているのか、お聞きしたいと思います。 〇都市デザイン課長 ありがとうございます。 2点ご質問いただきました。 都市デザイン課のところでお答えできる範囲になりますが、無電柱化につきましては、区の別の所管課で無電柱化の計画が策定されてございますので、その計画に沿って進めていくものと思っています。 具体的な内容は、私も分からないのですけれども、例えば、区の道路ではございませんが、環状7号線、環状8号線のような、大規模災害時における物資の緊急輸送路などになるような道路については、着々と進められているところでございます。 区に当たっては、新たに整備するような道路では無電柱化を進めていくことはあるかと思いますけれども、無電柱化に当たっては、地上機を設置しなければなりませんので、単純に電柱がなくなるというものではなく、地上機を設置する場所とかも当然確保しなければなりませんので、できる箇所、できない箇所があると思っています。 歩道橋につきましては、道路管理者が所管になると思いますけれども、当然、区内には区道だけでなく都道、国道がございます。 区道に歩道橋がある箇所は数少ないと思いますけれども、例えば世田谷通りは、都道ですが、世田谷通りには数か所、歩道橋があったかと思いますので、道路管理者である東京都において適切に維持管理等をされているものと思います。 基本的には、それぞれの道路管理者のところで判断をされるものと思ってございます。 以上です。 今後どうなるかというのは、私のほうではそこまでしか分からないのですけれども。 以上です。 〇委員長 他部局と連携しながら、景観上、横ベースになりますので、ほかの上位自治体ともやれることもなくはないので、その辺も含めてご検討いただければと思います。 お時間が過ぎ気味でございますが、多岐にわたるご意見、皆さん、どうもありがとうございました。 非常に重要な視点もたくさんございましたので、一旦、整理していただいて、まとめて次に向かって進めていっていただきたいと思います。 私からも3点だけコメント、お答えいらなくていいので、コメントだけさせていただきます。 1点目は、何人の委員からご指摘ありましたけれども、風景デザイナーさんの取組みというのが、非常に活発にいろいろなことやっていただいているにもかかわらず、風景づくり委員会にはほとんどそれが表に出てこなくて、アンダーグラウンド化していまして、そこに知見や蓄積がかなりあると思うのですね。 ぜひそこは整理いただいて、どういう形で公開というか、表に出していくかというのは、また別の課題でもあるのですけれども、ぜひそれを体系化といいますか、今までのご知見が世田谷区の風景づくりについて、どういう形でいろいろな経験がなされてきたのかというのをちゃんとまとめていただくというのは重要かなと思っておりまして。 〇〇の〇〇ルールというのは本当に判例主義というか、蓄積の結果でいろいろなことやっているのですけれども、そういう蓄積がうまく活かせるといいなと思っております。 場合によっては風景づくり委員会と結びつけて、大きい重要な案件はここに上げるというのもやっていいと思うのですけれども、それを含めて風景デザイナーさんも含めた、そこでの事前協議及び協議のプロセスの体系化というのですか、そこはご検討いただきたいというのが1点目です。 2点目が資料3の(5)、いろいろな事業者さん等を含めた連携みたいな、関係機関との連携で、〇〇委員とかからもお話ありましたとおりですし、いろいろな委員からも風景づくり以外からの取組みがあったり、それを支えるためには区民だけでやっていけないところもあるというお話もありますし。 何より、例えば世田谷区さんの中で、開発というか、そういうのがパッと目に見えて、駅前で起こり得るのは、用賀、三茶、下北とか幾つかしか、あと成城とかもやっていましたが、みんな良好な関係で、事業者さんと何らかの形でいい形ができた、事業がうまく行っているのでいい風景になっているなというのが何となくこの感想なのですけれども。 ある意味たまたまと言いますか、つまり担保されてないというのですかね。 それはでも、ちゃんとした関係性をうまく紡げていて、築けた関係がうまくそれを結果として生み出しているという面もあるので、それはそれでいいと思っているんですけれども、今後、そうではない場合でも、ないとは言えないので、その辺で、この事業者との連携の形とか、事業との連携の形ですかね。 要は規制、誘導だけではなくて、事業、プロジェクトとどう合わせながら風景をつくっていくかというところが、もう体系化というか、見える化するといいのではないかなと。 今までは結果的には、いい結果にも何となく全部なっているなと思ってはいるのですけれども、それをちゃんと位置づけるというのですかね。そういったところができるといいなと思っていますので、この(5)のところをもう少しご検討いただきたいです。 今までの議論でなくて、一番課題だなと思っているのは、「風景づくり計画」そのものの、位置づけの問題といいますか、世田谷区さんの場合は風景づくりのほうが先にあって、2004年に景観法ができたので、仕方なくとは言えないのですけれども、合わせてつくっているのが「風景づくり計画」に多分、なっていて。 その結果、それまでの世田谷区さんが一番オリジナリティを持ってやっている取組みは、ほとんど「風景づくり計画」には書いてないというのが、あると思うのですね。 特に、例えば地域風景資産は3章の条例というところの1ページぐらいしか多分書いてなくて、9―4というところに1ページしか書いてなくて、外出しされています。 それは、世田谷区さんのこの取組みが住民主体というか区民主体であって、これは行政の計画なのであまり触れませんみたいな、あえての思想が含まれている面もあって、地域風景資産とかの取組みは別途やりますみたいなとこもあるのですけれども、外から見ますと「風景づくり計画」が全体のこの世田谷区の風景づくりの体系なのかなと普通は思うので、その中にあまり一番の世田谷区のオリジナルで面白いというふうなものがほとんど書いてないみたいな状態になっているのが気になって。 なので、認知度が低いのもそれはそうでしょうという感じがありまして、「風景づくり計画」自身は、淡々と事業者とやり取りするときのルールづくりですとなってしまうと、自分自身の風景づくりの中にこれが位置づいてないと思ってしまうのもやむを得ないなというところがあるのです。 今回、この見直し改定も含めて、もう少し世田谷区の風景づくり全体をちゃんとこれを見据えるような計画として出すのか、それとも今までどおり、それは別立てですみたいな話になっているのかというところを整理しないと認知度は多分上がらないかなという気がしていまして、それらも含めて、「風景づくり計画」をどのような位置づけでちゃんと運用するものにするのかというところの根本を少し区の中で揉んでいただきたいなと思っています。 もちろん、区が主体のいろいろな取組みがあって、本当に魅力的な活動がたくさんあって、先ほどのように風景づくりでは掴みきれないというか、そんなものもたくさんあるのだけれども、それも風景づくりと言いましょうというタイプもあるし、それはそれでまた違う、いろいろないい取組みだからって、風景づくりというのはそのうちの一部ですよという言い方も多分あると思うのですけれども、どういう作戦で風景づくりというのをちゃんと広めていくのかというフレームワークをもう1回検討いただきたいなと思いまして、それがないと、どの位置づけでどこまでこれに取り込んで議論するべきなのかというのが見えにくいので、そこのところはきっちり考えていただきたいなと思います。 一方で、先ほどありましたとおり、地域風景資産も、抱えきれない負担の課題とかもたくさん出てきている中でサポートも必要とされていると思いますので、それも含めて、関係性を少し整理する必要もあるのかなと思いますので、そこをお願いしたいと思います。 時間がありませんので、コメントということで終えさせていただきたいと思いますので、そちらも含めてご検討いただきたいと思います。 多岐にわたるご意見、大変どうもありがとうございました。 非常に重要な視点がたくさん出ていたと思いますので、ぜひこれを基に見直しの方向性を少し検討いただきたいと思います。 一応、今日の時点ではここまででよろしいですね。 まだ決め事はなくて大丈夫ですね。 では、この議事、審議事項1に関してはここで以上とさせていただきたいと思います。 どうもありがとうございます。 では、続きまして、報告事項に参ります。 報告事項(1)「地域風景資産について」ということで、ご報告をよろしくお願いいたします。 (2)「界わい形成地区」もまとめてご報告をよろしくお願いします。 〇事務局 続きまして、今度、報告事項なので報告ですけれども、「地域風景資産について」と「界わい形成地区について」説明させていただきます。 地域風景資産につきましては、昨年度行いました都市デザインフォーラム、それから今年度の取組みについて説明をさせていただきます。 資料はありませんので、お手元のパワーポイントの写しか、もしくは画面を見ていただければと思います。 都市デザインフォーラムは、誰にとっても快適で魅力あふれるまちのデザインについて、その視点ですとか活動に関して、区民、事業者、行政が共に考えて理解を深めるために、区民の方々を対象に毎年行っております。 その中で、昨年度、今年の3月ですけれども、今回は、地域風景資産をはじめとした区民による風景づくりについて焦点を当てまして、テーマを「地域風景資産のこれまで×これから」というテーマで開催しました。 それと別に、今年の1月末から4月中旬にかけて、生活工房と世田谷トラストまちづくりが協働で主催しておりました展覧会の世田谷まちづくり展「世田谷のまちと暮らしのチカラ まちづくりの歩み50年」という展覧会の関連企画として今回開催をしました。 第1部は座談会としまして、風景づくり活動団体と他のフィールドで活動されている団体の方をお招きしまして、各団体の活動のご紹介、それからそれぞれの活動や経験からディスカッション、対談をするような内容で行いました。 テーマとしては、大切な風景を守る手立てですとか、今後どのような風景をつくっていきたいのか、あとは仲間づくりや場づくりなどについて意見交換を行いました。 ご登壇いただいた方は、風景づくり活動団体からは〇〇の〇〇さん、それから〇〇の〇〇さん、それから〇〇の〇〇さんですね。 あと、ほかのフィールドの方としては、〇〇で〇〇を行っています〇〇さん、それから、NPO法人〇〇の〇〇さんにご登壇いただきました。 コーディネーターとしましては、地域風景資産の最初から取り組んでいます〇〇の〇〇さんにお願いをしました。皆さんそれぞれのご経験を基にした対談から、例えば共感できることとか、新たな発見などもありまして、聴講された方も含めて、有意義な時間を過ごしました。 それから、第2部は上映会としまして、風景づくり活動団体の〇〇さんという方が所蔵しております地域風景資産に関する約20年前の記録映像の映写会をしました。 地域風景資産の選定方法を議論している様子ですとか、街歩きの様子など、活動団体の方々と区職員が協働して当時取り組んでいる様子などを来場者の方々とともに感じていただきました。 上映会としましては後半として、世田谷区が昭和60年頃から、テレビ東京を通じて放映していました「風は世田谷」の初期の風景に関するものを抜粋しまして試写会をしました。参加者の方々には当時の風景に思いを馳せていただいたということです。 それから、1日を通しまして、地域風景資産や風景づくり活動団体の方々のご紹介として、パネル展示を行いました。 当日は、39名の方にご来場いただきまして、区の風景づくりや地域風景資産や活動団体の方々についての理解を深めていただきました。 今年度の取り組みですけれども、今年度も引き続き、毎年行っております、風景づくり交流会を開催していきたいと思っています。 内容としましては、登録制度についての検討と、あと、今度、地域風景資産の普及啓発イベントとして、街歩きを開催する予定でおりますので、その内容についての意見交換を行おうと思っております。 それから、2つ目の取組みとしては、今、お話ししました地域風景資産をテーマとした街歩きイベントを行いたいと思っています。 1か月程度の期間を取りまして、25か所の地域風景資産を区民の皆様に回っていただいて、回って集めていただいたキーワードに基づいて景品等をお渡しするという企画で、地域風景資産をまた身近に感じて知っていただくためのイベントとして開催しようと思っております。 続きまして、界わい形成地区についてのご報告をさせていただきます。 最初に、届出の状況についてです。奥沢1~3丁目等の界わい形成地区についての令和5年度の届出状況は、この表の2番目と3番目が令和5年度の上半期、下半期の届出状況になるのですけれども、いずれも最初スタートしました令和4年の下半期と比べると増加している状況です。 内訳としては、ほとんどが戸建て住宅ですけれども、共同住宅ですとかコインパーキングなどについての申請も出ております。 戸建て住宅につきましては、できるだけ緑を増やしていただきたいので、シンボルツリーなど、緑化助成制度をご案内しまして、緑化をお願いしております。 それから、次、イベントの開催ですけれども、昨年度も風景祭を開催させていただきました。 昨年度は150名程度の方々にご参加いただきました。 昨年度もスタンプラリーを行ったのですけれども、そのほかには、地域の皆様のご要望によって、お庭のお手入れ講習会という講習会を開催したりとか、あと、苗木の配布を行いました。 あとは、ガーデンカフェですとか、お子様向けのお楽しみコーナーなどを実施しまして、親子連れの方や友達同士など、多世代の方々に参加していただいたことで、今回、ここからの新たな交流みたいなものも生まれてきています。 また、イベントとしまして、〇〇小学校が昨年度開校90周年を迎えましたので、その記念としまして、奥沢風景コア会議から記念の樹木を贈呈しまして、植樹式を行いました。 当日は、90周年の記念行事に関わった、3月だったので卒業間近の6年生の皆さん全員で、土入れを行いまして、植樹をしました。 校長先生からは、みんなで植えた桜が奥沢の新しい風景の1つとなりますので、道路から見えるところに桜の木を植えたのですけれども、卒業後も皆さんに見に来てほしいですというコメントを頂いております。 それから3つ目、界わい緑化推進プログラムの進捗状況です。 道祖神通りをモデル地区としまして実施しています東京都公園協会による界わい緑化推進プログラムですけれども、3年間の事業が今年度、令和6年度は最後の年度となります。 昨年度は2件の緑化工事ができまして、今年度は春にもう1件の緑化工事をしました。 この後、さらに3件の工事をする予定でいます。 さらに、今年度最後ですので、残り、もう少し緑化を増やしていきたいということで、各戸へのお声がけをこの後、秋からしていこうかなと思っています。 また、この事業は、ただ民有地を緑化することだけではなくて、その維持管理を、地域の皆さんでしていくコミュニティづくりというのが事業の目標のもう1つとなっておりまして、先日、その緑化していただいた方、それからガーデニングをされている方々にお声がけをして集まりまして、グループをつくって、このトラストまちづくりの「3軒からはじまるガーデニング支援制度」を活用して、グループをつくっていこうという動きになっていきましたので、地域の皆さんの主体で緑化の維持管理をしていくという動きが見えている状況になっています。 そして、今年度の取組みとなります。 奥沢の界わい形成地区の今年度の取組みですけれども、引き続き、建設行為等の届出制度による誘導と、あと風景づくりの実践としまして、緑化の推進、イベントによる普及啓発、あと界わいニュースによる周知啓発などの両輪で今年度も進めてまいりたいと思っています。 報告事項は以上になります。 〇委員長 ありがとうございました。 ただ今の報告事項全般に関して、委員の皆様からご意見、ご質問等ございますか。 僕だけ1点確認ですけれども、界わい形成地区奥沢の届出状況についてというところで出てきているこの届出に関して、ほぼ全件事前協議でやるということですか。 〇事務局 戸建ても含めた建設行為、建てるのは全て届出を頂いております。 〇委員長 これで、さっきの話ではないですけれども、少し意見して誘導しているみたいな、どんな状況か。 〇事務局 実は、優先的に進めていくモデル地区については、内容によっては事前調整会議を開いて誘導していく制度としているのですけれども、基本的に皆さんすごく配慮をきちんとしていただいておりまして、事前調整会議にかけるような案件が今のところはない状況です。 〇委員長 アドバイザーが入ってやっているとこはない。 今回はまだここまでの中ではないと。 〇事務局 今後出てくる可能性はあります。 〇委員長 分かりました。 ありがとうございます。 ほか、いかがでしょうか。 よろしいでしょうか。 精力的な取組みでございますので、引き続き頑張ってやっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 これで議事は以上ということになりますので、事務連絡に参りたいと思います。 事務局にお戻ししてよろしいですか。 連絡事項、よろしくお願いします。 〇都市デザイン課長 委員長はじめ委員の皆様、本日はどうもありがとうございました。 大規模災害の視点など、様々なご意見等を頂きました。頂いたご意見等を踏まえながら、今後、骨子案の策定を進めていきたいと思ってございます。 それでは、次回、委員会のご予定につきましてご連絡させていただきます。 次回は、10月29日火曜日午前9時30分から開催を予定してございます。 会場は、本日と同じ、こちらの場所を予定しております。 開催の日時が近くなりましたら、改めましてご案内をさせていただきたいと思います。 以上となります。 〇委員長 どうもありがとうございました。 では、これを持ちまして、令和6年度第1回風景づくり委員会を閉会とさせていただきます。 皆様、どうもありがとうございました。 ――了――