表紙1ページ目 第3期世田谷区認知症とともに生きる希望計画素案 (令和9年度(2027年度)〜 令和 11年度(2029年度)) 希望の木 認知症の本人をはじめ、様々な人が認知症を自分事として考え、 大切にしたいこと、やりたいことなどの「希望」を書き留めた「希望のリーフ」で茂らせた木のことです。 2ページ目 目次 第1章 第3期計画の策定にあたって....3 1 計画策定にあたって ....4 2 計画の考え方 ....5 3 計画の目的 ......5 4 計画の位置づけ .......5 5 計画期間 ......6 第2章 計画の基本方針と進め方 ......7 1 条例の基本理念 ....8 2 施策展開の考え方 ....8 第3章 第2期計画の取組み状況と課題 ... 10 1 第2期計画の目標(3年間のマイルストーン)の達成度 ..... 11 2 目標(3年間のマイルストーン)の達成状況と課題 ...... 11 3 第2期計画の行動量の達成度 .... 12 4 行動量の達成状況と課題 ..... 13 5 第2期計画の課題から見えたことと第 3期計画への視点 ...... 14 第4章 認知症施策の主な取組み ....... 16 1 第 2期計画の取組みを踏まえた第 3期計画への展開 .... 17 2 認知症施策の体系 ....... 18 3 主な取組み...... 21 4 評価指標の考え方 ..... 33 5 第3期計画の評価指標 .... 34 第5章 計画の推進体制 ....... 36 1 計画の推進体制 ....... 37 2 計画の進行管理 .......... 39 第6章 資料編 ......... 40 1 条例・施行規則 ...... 41 2 計画策定の背景(国・都の動向、計画の策定経過) ........ 49 3 参考資料(各種調査結果、統計資料 等) ........ 57 4 用語解説 ............ 66 3ページ目 第1章 第3期計画の策定にあたって 1 計画策定にあたって 2 計画の考え方 3 計画の目的 4 計画の位置づけ 5 計画期間 4ページ目 1 計画策定にあたって 国の推計によると、令和12年には、高齢者人口が総人口の約3割に達するなど、高齢社会 が一層進み、認知症の人が約520万人、65歳以上の高齢者に対する割合は、約7人に1人に なると見込まれています。世田谷区においては、令和12年に65歳以上の認知症高齢者数が 約2万8千人(国の推計値)に達し、認知症の人の増加への対応が喫緊の課題となっています。 このような状況の中、世田谷区では国に先駆けて、「認知症の本人を含む全ての区民が自 分らしく生きる希望を持ち、本人の意思と権利が尊重され、安心して暮らし続けられる地域共 生社会の実現」を目指して、令和2年10月に「世田谷区認知症とともに生きる希望条例(以 下「条例」といいます。)」を施行しました。また、令和3年3月には、条例に基づく推進計画とし て「世田谷区認知症とともに生きる希望計画(以下「計画」といいます。)」を策定し、認知症 施策を総合的に推進しています。 その後、国では、令和6年1月に「共生社会の実現を推進するための認知症基本法(以下 「認知症基本法」といいます。)」が施行され、「認知症の人が尊厳を持ちながら希望を持って 暮らせるよう、認知症施策を総合的に推進することや、認知症の人を含めた国民一人ひとりが その個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活 力ある社会(=共生社会)の実現を推進すること」を目的に掲げています。 また、認知症基本法の施行を受け、国においては認知症施策を総合的かつ計画的に推進 するための「認知症施策推進基本計画」が策定されるとともに、東京都においても「東京都認 知症施策推進計画」が策定され、認知症施策の一層の推進に向け、国・都・区が連携した取 組が進められています。 この度、区は、計画の第2期(令和6年度〜令和8年度の3年間)の取組み状況を踏まえ、令 和9年度からの第3期計画を策定しました。 第2期計画において展開してきた「本人発信・社会参画の機会の拡充」や「本人が参画し たアクションの充実」、「診断後支援・相談体制の強化」、「専門職や医療機関との連携による 認知症ケアの充実」といった取組みを、より一層推進するとともに、認知症の本人とその家族 を含めた区民、地域団体、関係機関、事業者等との連携・協働を図りながら、条例に込められ た想いや基本理念の実現に向けた取組みを推進していきます。 第3期計画策定にあたっては、条例第16条第2項に基づき、世田谷区認知症施策評価委 員会の意見並びに認知症の本人及びその家族の意見を聴くとともに、区民からも広く意見を 募りながら検討を行いました。 5ページ目 2 計画の考え方 第3期計画は、第1期・第2期計画で積み重ねてきた取組みを引き継ぎ、認知症施策を さらに深め、誰もが安心して自分らしく暮らし続けられる地域を実現するための取組み を、進化させていくことを基本としています。 認知症になってからも得意なことや好きなことを活かして地域の中で笑顔で過ごして いる方々が少しずつ増えてきています。こうした状況を踏まえ、第3期計画の策定にお いては、認知症の本人を中心に、家族やパートナー、認知症カフェやアクションチームな どを通じて、地域の方々の声を丁寧に集め、その声をもとに、2期計画の内容や進捗状況 も照らし合わせながら策定しています。 3 計画の目的 条例に掲げる「一人ひとりの希望及び権利が尊重され、ともに安心して自分らしく暮 らせるまち、せたがや」の実現を目指し、区としての中長期の構想のもと、認知症施策を 総合的に推進するため、この計画を策定します。 4 計画の位置づけ この計画は、国の「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」や東京都の「東京都 認知症施策推進計画」を踏まえ、世田谷区基本構想と世田谷区基本計画、世田谷区地域保健 医療福祉総合計画のもと、世田谷区高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画、せたがやノ ーマライゼーションプラン、健康せたがやプラン等との調和・整合が保たれた計画としま す。 6ページ目 5 計画期間 令和9年度(2027年度)から令和11年度(2029年度)までの3年間の計画とします。 7ページ目 第2章 計画の基本方針と進め方 1 条例の基本理念 2 施策展開の考え方 8ページ目 1 条例の基本理念 条例の基本理念(条例第3条) ●本人一人ひとりが自分らしく生きる希望を持ち、どの場所で暮らしていてもその意思と権 利が尊重され、本人が自らの力を発揮しながら、安心して暮らし続けることができる地域 を作る。 ●区民、地域団体、関係機関及び事業者が認知症に対し深い関心を持ち、自らのことと捉 え、自主的かつ自発的な参加及び協働により地域との関わりを持つことで、認知症ととも により良く生きていくことができる地域共生社会の実現を図る。 2 施策展開の考え方 (1)施策展開の考え方  第3期計画の施策展開にあたっては、以下の5点を基本方針として進めます。 @ 本人の声を聴き、本人とともに 施策は、認知症の本人の声を聴きながら、本人とともに進めていきます。 A 5つの基本施策を掲げ、区をあげて 施策の重点を明確にし、区全体で地域共生社会を実現していきます。 B 小さく始めて、改善しながら、大きく広げる 取組みは、小さな単位で丁寧に始め、実施しながら改善を図り、より良い取組みを全区に広げていきます。 C 多世代・多分野の人たちが参加し、つながりながらともにつくる 区内の多様な世代・分野の人たちが参加し、力をあわせて進めていきます。 D中・長期的に世田谷の未来像をともに思い描きながら 中・長期を見据え、希望計画を段階的・持続発展的に進めていきます。 9ページ目 (2)計画の進め方 条例の基本理念を踏まえ、第2期計画の内容を引き継ぎながら、より良い取組みを全 区的に広げていきます。 また、中長期を見据え、計画を段階的・持続発展的に進めます。 第1期計画では、認知症施策を推進するための基盤づくりを進め、第2期計画ではア クションチームや本人活動など、地域における様々な取組みが広がりました。 第3期計画では、それらの取組みをさらに発展させ、地域や関係機関との連携を強化 しながら全区へ展開していきます。 こうした積み重ねにより、新しい認知症観の浸透と自主的な取組みの拡充を図り、認 知症になってからも安心して暮らせるまち・せたがやの実現を目指します。 10ページ目 第3章 第2期計画の取組み状況と課題 1 第2期計画の目標(3年間のマイルストーン)の達成度 2 目標(3年間のマイルストーン)の達成状況と課題 3 第2期計画の行動量の達成度 4 行動量の達成状況と課題 5 第2期計画の課題から見えたことと第3期計画への視点 11ページ目 1 第2期計画の目標(3年間のマイルストーン)の達成度 認知症になってからも希望を持って暮らせると思う人の割合 令和5年度24%、令和6年度15.5%、令和7年度時点現状値16.2%、第2期計画目標値35.4%、達成度下回った 条例に掲げる新しい認知症のイメージを持っている人の割合 令和5年度38.2%、令和6年度22.8%、令和7年度時点現状値20.2% 、第2期計画目標値51.4%、達成度下回った 本人が参画(参加)するアクションチームの結成地区数 令和5年度14地区、令和6年度26地区、令和7年度時点現状値 全28地区 、第2期計画目標値 全28地区、達成度 計画通り 2 目標(3年間のマイルストーン)の達成状況と課題 (1)認知症になっても希望を持って暮らせると思う人の割合 目標達成には至りませんでした。理由として、令和 6年度以降の調査では、新しい認知症のイメ ージを持つ人の割合が高い「高齢の家族がいる世帯」の回答数が少なくなっていることに加え、回 答者に配慮した設問構成に変更していることが影響したと考えられます。一方で、読み聞かせや傾 聴、俳句を教えるなど、これまでの経験や得意なことを認知症になってからも続けている本人の姿 が地域で見られるようになっています。今後もこうした取組みを広げながら、本人による発信や地 域での取組みの周知を進めるとともに、安心して地域活動に関われる環境の整備が必要です。 (2)新しい認知症のイメージを持っている人の割合 目標達成には至りませんでした。理由として、認知症への理解やイメージ転換の遅れがあると考 えられます。また、前項と同様に、設問構成の変更が影響したと考えられます。一方で、認知症本人 が発言しアクションチームの企画に関わるほか、地域の子ども祭りで出店するなど、主体的に地域 と関わる事例が広がっています。こうした取組みにより、認知症を身近に感じる機会は増えていま す。今後は、多様な媒体を活用し、幅広い世代や関係者への啓発を一層進める必要があります。 (3)認知症本人が参画(参加)するアクションチームの結成地区数 四者連携により全 28地区で結成され、目標を達成しました。今後は、本人の声を起点に活動 を発展させるとともに、チーム間の交流や発信を強化し、理解促進と新たな参加につなげていく必 要があります。 12ページ目 3 第2期計画の行動量の達成度 1 アクション講座(世田谷版認知症サポーター養成講座)の受講人数(累計) 令和5年度6,730人、令和6年度9,731人 (+3,001人)、令和7年度時点現状値12,734人 (+3,003人)、第2期計画の目標値16,810人 (+3,540人)、達成度下回った 2 教育分野(小中学校等)での アクション講座の実施回数 (年度実績) 令和5年度17回、令和6年度22回、令和7年度時点現状値19回、第2期計画の目標値37回、達成度下回った 3 本人交流会やアクション講座、会議等に本人が参画(参加)した回数(年度実績) 令和5年度21回、令和6年度36回、令和7年度時点現状値43回、第2期計画の目標値 増加、達成度上回った 4 地域づくりの推進役の育成人数(累計) ※地域づくりの推進役=アクション講座実施者・地域支援推進員 令和5年度142人、令和6年度193人、令和7年度時点現状値239人、第2期計画の目標値226人、達成度上回った 5 ケアマネジャー等専門職への研修 令和5年度実施、令和6年度充実、令和7年度時点現状値充実、第2期計画の目標値 充実、達成度計画通り 6 認知症サポート医等医療機関と連携した対応 令和5年度検討、令和6年度検討・実施、令和7年度時点現状値実施、第2期計画の目標値 充実、達成度計画通り  7 介護予防講座の受講人数 (年度実績) ※介護予防筋力アップ教室、楽しくはじめるフレイル予防講 座(旧まるごと介護予防講座)等 令和5年度484人、令和6年度496人、令和7年度時点現状値573人、第2期計画の目標値 増加、達成度上回った 8 認知症バリアフリーについて検討する機会 令和5年度検討、令和6年度検討・取組の一部実施、令和7年度時点現状値 実施、第2期計画の目標値 実施、達成度計画通り 13ページ目 4 行動量の達成状況と課題 行動量 アクション講座(世田谷版認知症サポーター養成講座)の受講人数(累計) 達成状況と課題 目標を下回った。一定の進捗は見られるが普及が十分でなく、認知度や実施機会の不足が要因と考えらます。 今後は、若年層や関心の低い層、関係機関への働きかけを強化し、受講機会の拡充を図る必要があります。 行動量 教育分野(小中学校等)でのアクション講座の実施回数(年度実績) 達成状況と課題 目標を下回った。学齢期への取組みが十分に展開できておらず、実施機会や働きかけの偏りが課題です。 今後は、学校に加え地域の多様な場を活用し、継続的かつ安定的な実施体制の構築が必要です。 行動 本人交流会やアクション講座、会議等に本人が参画(参加)した回数(年度実績) 達成状況と課題 目標を上回った。本人参画の取組みは順調に進んでいます。 今後は、認知症本人が企画や意思決定に主体的に関わるなど、取組みの深化を図っていく必要があります。 行動 地域づくりの推進役の育成人数(累計) ※地域づくりの推進役=アクション講座実施者・地域支援推進員 達成状況と課題 目標を上回った。人材育成は順調に進んでいるが、活動の定着やネットワーク構築、活動機会の確保が課題です。 行動 ケアマネジャー等専門職への研修 達成状況と課題 計画通り目標を達成した。研修は概ね充実しており、 今後は内容の質向上と成果の可視化が必要であります。 行動量 認知症サポート医等医療機関と連携した対応 達成状況と課題 計画通り目標を達成した。医師会との連携が始まり計画通りに進んではいるものの具体的な運用や連携体制の強化が課題です。 今後は、関係機関との連携を一層推進し、早期発見・早期対応につながる仕組みを充実させる必要があります。 行動 介護予防講座の受講人数(年度実績) ※介護予防筋力アップ教室、楽しくはじめるフレイル予防講座(旧まるごと介護予防講座)等 達成状況と課題 目標を上回った。参加は順調に拡大しており、今後は介護予防と認知症への備えを一体的に進める必要があります。 行動 認知症バリアフリーについて検討する機会 達成状況と課題 計画通り目標を達成した。今後は、本人の声を踏まえた環境整備と取組みの分かりやすい発信が求められます。 14ページ目 5 第2期計画の課題から見えたことと第 3期計画への視点 一つ目  第2期計画の主な課題 ・講座の受講や普及が広がりにくい ・学校や事業者など、暮らしを支える主体の関わりが広がらない ・研修が実践や対応の変化に十分結び付いていない  第2期計画の課題から見えたこと  認知症や認知症の人への理解の不足  アクション講座や本人参画の取組みを全区で進めており、取組みの広がりは見られているが、  認知症への捉え方が「知識」にとどまり、行動や実践に十分つながっていないことがある。  第3期計画への視点  「新しい認知症観」を区民・関係機関に浸透させ、理解を実践につなげることで、取組みの質と広がりの双方を高めていくことが必要である。 二つ目  第2期計画の主な課題 ・認知症の本人の活動や参加は広がっているが、地域の中で自然な関わりとして定着していない ・本人参画が「参加」にとどまり、地域づくりや意思決定に十分反映されていない ・認知症の本人・家族の声が環境整備やサービスに十分反映されていない  第2期計画の課題から見えたこと  本人の思いが地域づくりに十分反映されていない  本人参画の取組みを全区で展開し、地域におけるつながりは広がりつつある。  一方で、認知症になってからの暮らしを地域で支える取組みとしては、十分な状況には至っていない。  第3期計画への視点  地域の多様な主体が本人の思いを活かし、支え合うことで、「希望を持って暮らせる地域」へと発展させていく必要がある。 三つ目  第2期計画の主な課題 ・介護予防の参加は拡大しているが、認知症への備えとして一体的に捉えられていない ・認知症本人の思いを踏まえた支援や早期対応の重要性について、専門職の認識が十分ではない。 ・日常生活上のリスクへの備えについて、継続的な支援と十分に結び付いていない  第2期計画の課題から見えたこと  早期から備えることや、自分ごととして行動することに十分つながっていない  介護予防講座の参加拡大や各種研修等により、認知症への備えの取組みは一定程度進んだ。  一方で、早期の気づきや相談、生活リスクへの備えといった「実際の行動」には必ずしも十分に結び付いていない。  第3期計画への視点  介護予防や日常生活の延長として「認知症への備え」を位置づけることで、早期の気づきや相談、  生活上のリスクへの備えが区民一人ひとりの行動として定着させる必要がある。 15ページ目 コラム等予定 16ページ目 第4章 認知症施策の主な取組み 1 第2期計画の取組みを踏まえた第3期計画への展開 2 認知症施策の体系 3 主な取組み 4 評価指標の考え方 5 第3期計画の評価指標 17ページ目 1 第2期計画の取組みを踏まえた第3期計画への展開 第2期では、認知症カフェやアクションチーム、本人交流会など、地域の様々な場所で 良い取組みが生まれてきました。 第3期では、こうした取組みをさらに広げるだけでなく、人や団体同士のつながりを強 め、地域全体で支え合う仕組みづくりを進めていきます。 そして、その活動の輪をまち全体に広げ、認知症があっても安心して暮らし続けられる 地域の実現を目指していきます。 第2期で生まれた取組みを、第3期で地域につなぐ ■第2期計画  良い取組みが生まれる(点)  ・アクションチーム  ・認知症カフェ  ・若年性認知症の方の交流会  ・本人交流会など  28地区でアクションチームが立ち上がるなど多様な取組みが増加 ■第3期計画  仲間が増えつながりが生まれる(線)  本人・地域・団体同士がつながり、学び合い、支え合う  地域をつなぎ、支え合いのしくみを動かす推進機能の強化 ■長期  まちに広がっていく(面)  活動の輪が地域に広がり認知症であっても暮らしやすい地域が広がっていく  認知症へのイメージが変わる。暮らしやすい地域へ ■第3期計画の展開  第2期で生まれた良い取組みを進めながら、第3期では相談支援や人材育成、地域づくりの各取組みが相互に連動し、  早期相談から地域での暮らしの継続までを支える一体的な仕組みとして機能させていきます。 18ページ目 2 認知症施策の体系 (1)認知症施策の体系の考え方 認知症の本人や家族、サポーター等の声を聴き、課題や必要とされていることを明ら かにすることで、認知症の本人を起点とした施策や取組みを重視しながら進めます。 (2)計画目標と施策の体系 第3期計画では、第2期計画の課題や良い取組みを踏まえ、「新しい認知症観の浸透」 「認知症になってからも希望を持って暮らせる地域の拡充」「認知症への備えの定着」 の3つを計画目標として掲げます。これらの目標の実現に向けて、本人の視点を大切に しながら、5つの基本的施策を相互に連携しながら取り組みます。 計画目標1 新しい認知症観の浸透 計画目標2 認知症になってからも希望を持って暮らせる地域の拡充 計画目標3 認知症への備えの定着 基本的施策 基本的施策 ・本人発信・社会参加の推進【区の認知症施策の要】 ・新しい認知症観への理解を深め、実践につなぐ取組みの推進 ・認知症への備えと生活支援の推進 ・希望と人権を大切にした暮らしやすい地域づくりの推進 ・認知症ケアに関する人材育成及びサービス提供体制の充実 19ページ目 (3)施策と取組みの体系 第3期計画では、認知症の本人と家族が希望を持って暮らし続けられる地域の実現を 目指し、5つの基本的施策のもとに主な取組みを位置付けています。特に、「本人発信・ 社会参画の推進」を区の認知症施策の要として位置付け、本人の声や経験を施策に反映 しながら取組みを進めます。 あわせて、認知症への理解促進、備え、地域づくり、人材育成・サービス提供体制の充 実を相互に連携して推進することで、新しい認知症観の浸透と、認知症になっても安心 して暮らし続けられる地域の実現につなげていきます。 基本的施策1 本人発信・社会参加の推進 主な取組み 1 本人が自ら発信・社会参加する機会の拡充 2 本人同士の出会いとピアサポートの体制づくり(注力する取組み) 3 本人が意欲的に働き、活躍できる場づくり 基本的施策2 新しい認知症観への理解を深め、実践につなぐ取組みの推進 主な取組み 1 多様な媒体や機会を活かした理解と行動を促す区民への啓発(注力する取組み) 2 次世代が自分事として実践し関わり、学びを深める 3 認知症の人への正しい理解と対応力の強化 4 認知症になっても地域で生活を続けられる環境づくりの推進 基本的施策3 認知症への備えと生活支援の推進 主な取組み 1 認知症への早期の気づきから早期対応に係る取組みの推進(注力する取組み) 2 日常生活におけるリスクを軽減する取組みの推進 3 介護予防・フレイル予防と連動した取組みの推進 基本的施策4 希望と人権を大切にした暮らしやすい地域づくりの推進 主な取組み 1 意思決定支援・権利擁護の推進 2 アクションチームの発展とパートナーの意識醸成(注力する取組み) 3 地域のネットワークを活かした地域づくりの推進 4 安全・安心な暮らしを守る取組みの推進 基本的施策5 認知症ケアに資する人材育成及び 主な取組み 1 本人や家族への相談支援体制の強化 2 若年性認知症への相談体制の強化(注力する取組み) 3 医療機関・介護事業所等との連携強化 4 本人の希望に寄り添う専門職の質の向上 ※基本的施策1「認知症の本人発信・社会参画」を 5つの基本施策の要として他の施策と連動しながら取組みを進める。 20ページ目 挿絵予定 21ページ目 3 主な取組み 3 主な取組みの 「〜〜」や葉っぱマークは、 認知症の本人を中心に、家族やパートナー、認知症 カフェやアクションチームなどの地域の巡回、ワーク ショップ等でいただいた本人や家族、関係者の皆さ んの声です。 22ページ目 基本的施策1 本人発信・社会参加の推進 〜誰かの役に立ちたい〜人とのつながりを持ち続けたい〜 現状と課題 アクションチームが全地区で展開され、本人や家族がつながる場が広がり、地区での支え合 いが始まっています。一方で、本人の声を起点とした継続的な取組みとしては十分とは言えない 状況もあります。認知症の本人が参画し役割を持てる機会を、身近な地域で増やすとともに、本 人同士のつながりを充実させ、出会いや発信の場を広げていくため、関係機関等と連携し取組 みを進めていく必要があります。 基本的な考え方 本人が自らの思いや希望を発信し、地域の中で役割やつながりを持ちながら暮らしつづけら れる社会を目指します。また本人同士が出会える機会の創出及びピアサポートを推進し社会参 加の広がりにつなげる。支えられるだけではなく地域の一員としてともに生きる関係性をはぐく みます。 主な取組み @ 本人が自ら発信・社会参加する機会の拡充 〜好きなことを続けたり、自分らしい時間を大切にして過ごしたい〜 本人が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、これまでの取組みの継続と新たな チャレンジを安心して行える環境を、関係機関等と連携して整備します。 あわせて、本人の関心や強みを生かした社会参加の機会を拡充するとともに、主体的に参画 し役割や生きがいを感じられる活動の場の充実を図ります。 こうした取組みを通じて、本人と地域のつながりを深め、支え合える地域づくりを推進します。 23ページ目 A本人同士の出会いとピアサポートの体制づくり(注力する取組み) 〜同じ悩みや経験を持つ仲間と出会いはげまされたい〜 〜人とのつながりを持ち続けたい〜 本人同士が早い段階から出会い、交流や活動を通じて、悩みや工夫、希望、経験や思いを分 かち合うことができるピアサポートの体制および場の充実を地域で推進します。 また、診断後や認知症の進行後も本人同士がつながり支え合える機会の充実と切れ目のな い支援体制の構築を図ります。 あわせて、医療機関など地域における多様な場面を視野に入れ、診断前の不安を抱える人も 含め、認知症のあらゆる段階で参加しやすい環境づくりを進め、本人の言葉や経験を活かし、認 知症と向き合う本人や家族を支える取組みを推進します。 B 本人が意欲的に働き、活躍できる場づくり 〜仕事をしたり、給料をもらえることは生きがいや楽しみになる〜 本人が、経験や力、得意なことを活かし、生きがいや役割を感じながら地域の中で活躍できる 場の拡充を図ります。 また、多様な参加の機会について、本人の希望に応じて参加できるよう充実を図り、必要に応 じて就労的な活動も含め、役割を持ち続けられる環境づくりを推進します。加えて、「はたらく」こ とに関する実践について、検討します。 24ページ目 基本的施策2 新しい認知症観への理解を深め、実践につなぐ取組みの推進 〜認知症の人が、日々何を想い、考えて暮らしているのかを想像してほしい〜 現状と課題 ・アクション講座や講演会等を通じ、認知症への理解や地域での支え合いが広がりつつあります。 今後、新しい認知症観の理解促進に向け、本人の思いや暮らしに触れる情報発信を充実させる とともに、世代や関心に応じた多様な手法を活用し、より多くの区民に届く広報が求められます。 ・単なる情報の発信に留まらず、地域の情報を収集し、区民や関係機関と共有する仕組みを検 討する必要があります。 基本的な考え方 新しい認知症観の理解促進に向け、認知症を「自分ごと」として捉え直す学びの機会を重ね、 認知症観への転換を促します。 あわせて、地域の実情に即して実践につなげられるよう、地域の関係主体との連携を深め、地 域情報の収集・共有を進めます。 主な取組み @ 多様な媒体や機会を活かした理解と行動を促す区民への啓発(注力する取組み) 〜症状は人によって千差万別であることを知ってほしい〜 〜さっき言ったでしょ!などと言われると何もできなくなる〜 多様な媒体や認知症を知る講座・イベント・アクション講座等の機会を活用し、認知症の本人 の暮らしや声を発信することで、区民が本人を身近に感じ、理解を深める機会の拡充を図りま す。 また、本人の声や暮らしの様子等の発信を通じて、「新しい認知症観」の理解促進を図ります。 区民一人ひとりが認知症を自分ごととして捉え、見守りや声かけ、地域活動への参加等を通 じて、認知症の有無にかかわらず、ともに支え合いながら暮らせる地域づくりにつなげていきます。 25ページ目 A 次世代が自分事として実践し関わり、学びを深める 〜子どもたちにも、認知症の人の気持ちを知ってほしい〜 〜認知症の人が、どう感じているのかを想像してもらえるとありがたい〜 学校や地域イベントと連携し、アクション講座等を通じて、子どもや若者が認知症の本人と触 れ合い、その思いや気持ちに触れることで、認知症を身近に捉える機会の創出を進めます。 あわせて、本人と自然に関わる機会の充実を図り、多様な人がともに暮らす地域への理解促 進を推進します。 B 認知症の人への正しい理解と対応力の強化 〜認知症をオープンにして、理解して受け止めてもらえたことで、気持ちが楽になった〜 〜できたことを認めてもらえると、またやってみようと思える〜 金融機関やコンビニ、スーパー等の関係機関に対し、アクション講座等を通じて「新しい認知 症観」の理解と実践を促進するとともに、本人の状態や思いに応じた適切な対応の普及を図り ます。これにより、認知症の有無にかかわらず、誰もが安心して外出や地域参加ができる環境づ くりを推進します。 C 認知症になってからも地域で生活を続けられる環境づくりの推進 〜レジで急かされず、ゆっくり対応してもらえると安心〜 本人の声を踏まえ、関係機関と連携して地域における認知症バリアの把握・解消を進めると ともに、ハード・ソフト両面からのバリアフリーや分かりやすいサインについて理解を深め、関係所 管と連携し地域に反映していきます。また、見守りや支え合いの取組を通じて、本人や家族が孤 立せず安心して暮らせる、認知症バリアのない地域づくりを推進します。 参考 世田谷区ユニ バーサルデザイン推進計画 〜施設におけるサイン整備の基本的考え方〜 年齢、性別、国籍、能力等にかかわらず、だれもが利用しやすい施設となるよ う、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、情報の分かりやすさや見やすさ、 多言語対応など、多様な人に配慮したサインを整備します。 26ページ 基本的施策3 認知症への備えと生活支援の推進 〜症状は人によって千差万別であることを知ってほしい〜 現状と課題 ・本人が安心して希望を表出できる環境整備や効果的な取組みの発信・共有できる仕組み を、引き続き進めていく必要があります。 ・本人が感じている暮らしの中の不安やリスクに対応する、具体的支援の整理と情報発信が 求められています。 ・認知症に対する不安から相談や受診につながりにくい状況がみられることに加え、早期の気 づきや本人の思いを尊重した支援の取組が区民に十分に共有されていないことが課題です。 基本的な考え方 本人の思いに耳を傾け、安心して希望を語り、希望を実現していく過程を関係者が支える環 境づくりを進めるとともに、早期からの健康づくりや介護予防・フレイル予防、日常生活の中で生 じる不安や支障など、セルフマネジメント力および生活リスクマネジメント力を高める取組みを進 め、区民への「認知症への備え」を促進します。 主な取組み @多様な媒体や機会を活かした理解と行動を促す区民への啓発(注力する取組み) 〜困ったら助けを求める、頼れる関係が必要〜 〜いいドクターに出会えるかが鍵。『大丈夫』の言葉に救われる〜 早い時期から認知機能の変化に気づく機会を提供し、その気づきをきっかけとして、早期の相 談や適切な対応につなげるとともに、認知症になってからも希望をもって暮らせる社会の実現に 向けた発信を進めます。 また、本人や家族が不安を抱え込むことなく、早い段階から気軽に相談できる環境づくりを進 めます。あわせて、認知機能セルフチェック等も活用しながら、認知症への備えを身近なものとし て普及啓発を推進します。 27ページ目 A 日常生活におけるリスクを軽減する取組みの推進 〜ICカードを失くさないように工夫する〜 〜ガス台を撤去するなど自ら工夫している〜 日常生活上のリスクについて理解を促し、ICT や地域資源を活用した見守りにより主体的な 備えを支援するとともに、本人や家族の状況・ニーズに応じた支援体制を整備します。 あわせて、行方不明や事故、火災、服薬忘れ、金銭管理の困難等、生活上の不安やリスクの軽 減に向けた取組みを推進します。 B 介護予防・フレイル予防と連動した取組みの推進 〜自分の健康管理が大切〜食事と人とのつながりが必要〜 〜歩行測定やデータがあると張り合いになる〜 運動や栄養、社会参加等の取組を通じて、介護予防・フレイル予防と認知症への備えを一体 的に推進し、区民一人ひとりの主体的な取組を促します。また、地域活動や通いの場を通じて、 人とのつながりや役割を持てる環境づくりを推進します。 28ページ目 基本的施策4 希望と人権を大切にした暮らしやすい地域づくりの推進 〜認知症をオープンにしたら周りが理解してくれて楽になった〜 現状と課題 ・本人の声を起点としたアクションの立ち上げは広がりつつあるものの、本人の参画に至って いない地域も見られることから、本人が主体的に関われる体制を強化し、区民・地域団体・事業 者等と協働した取組みを全区で展開していきます。誰もが希望を持って暮らせる地域の実現に 向け、取組みの質の向上と参画の拡大を図るとともに、安全・安心な暮らしを守る取組みの充実 を進めます。 基本的な考え方 本人の声を大切にし、その声を起点としてアクションチームの活動を深化させるとともに、地域 全体で安全・安心な暮らしを支える基盤づくりを進めます。本人の希望や思いが尊重され、主体 的に関わることができるよう、活動の継続的な振り返りや改善を重ねながら、取り組みを充実さ せていきます。こうした取組みを通じ、本人の人権と希望を守り、誰もが安心して暮らし続けられ る地域づくりを推進します。 主な取組み @ 意思決定支援・権利擁護の推進 〜介護 保険になる前から情報を知っておくことが安心につながる〜 〜意思 表示を補ってくれる仕組みがあるといい〜 本人の尊厳と権利を尊重し、希望を聴きながら意思決定支援が行えるよう関係者の意識醸 成を進めるとともに、思いや希望を表出・共有しながら権利が守られる環境づくりを推進します。 あわせて、「希望ファイル」を活用し、本人・家族・支援者がともに考え支え合う地域づくりを進 めます。 また、認知症の進行により意思表示が難しくなった場合においても、本人の価値観やこれまで の暮らしを尊重した意思決定支援と権利擁護を推進します。 29ページ目 A アクションチームの発展とパートナーの意識醸成(注力する取組み) 〜声をかけてもらえると安心する わかる言葉で話してほしい〜 〜できないことではなく、できることを見てほしい〜 本人の思いや経験を起点としたアクションチームの活動を充実させ、本人が主体的に関わる 体制づくりを進めるとともに、多世代の区民が参加しやすい仕組みの構築を図ることにより、地 域全体で本人の声を活かす環境づくりを推進します。 アクションチームの取組を地域に広げることで、本人が主体的に地域づくりに関わる機会の拡 充を図り、地域住民や関係機関、活動団体等が、本人の声に耳を傾け、その思いや希望を受け 止めながら、ともに行動する意識の醸成を推進します。 B 地域のネットワークを活かした地域づくりの推進 〜地域に認知症本人も含めて交流できる場があると安心できる〜 〜認知症カフェに参加できて、本人だけでなく家族のストレスも軽減された〜 地域のネットワークや多世代交流を基盤に、多様な人材が連携して本人参画の取組みを広げ、 認知症の有無にかかわらず互いに尊重し合える地域づくりを進めます。 あわせて、認知症カフェや家族会等の交流・活動の継続を支援し、関係機関や団体 の連携を通じて、本人や家族を地域全体で支えるネットワークの充実を図ります。 C 安全・安心な暮らしを守る取組みの推進 〜団地で棟ごとの目印があると、迷わず安心できる〜 〜ヘルプカードや身分証明が外出時の安心材料になる〜 認知症の有無にかかわらず、本人や家族が日頃から見守り体制の確保や外出時の備え等に 取り組めるよう支援し、早期からの備えを推進します。 あわせて、関係機関や地域住民との連携を強化し、行方不明時等に迅速に対応できる体制 の充実と、見守りや声かけによる支え合いを進め、安心して外出・活動できる環境づくりを推進し ます。 30ページ目 基本的施策5 認知症ケア等に資するサービス提供体制の充実 〜困ったら助けを求める、頼れる関係が必要〜 現状と課題 診断前後の支援、医療・介護の連携は少しずつ進んでいるが、多様な生活支援に応える ため、さらなる各機関の連携強化によるサービス提供体制の充実が課題となっています。 基本的な考え方 医療・介護を始めとした専門職の認知症観の転換を進めつつ、関係機関の連携を強化す ることで、認知症の診断前から診断後まで切れ目なく、本人の思いや生活に寄り添った支 援を提供できる体制を充実させ、多様なニーズに応えていきます。 主な取組み @ 本人や家族への相談支援体制の強化 〜困ったら助けを求める、頼れる関係が必要〜 〜毎日の生活を続けていくためには、適切な情報とつながることが大事〜 もの忘れ相談窓口であるあんしんすこやかセンターの認知度向上を推進するとともに、区の 保健福祉関係所管の職員も含めた研修や情報共有の充実により、相談支援体制全体の質の 向上を図ります。 また、認知症のあらゆる段階で、その家族も含め、不安や介護負担軽減に向けて身 近な地域 で気軽に相談ができ、丁寧な思いの聞き取りやサービス利用など適切な支援につなげることが できるよう、関係機関との連携を強化します。 A 若年性認知症への相談支援体制の強化 注力する取組み 〜若年性認知症について専門に相談できる窓口があると安心〜 〜将来のことを誰に相談すればよいかわからなかった〜 若年性認知症の方の複合的な課題に寄り添い、医療機関を含む多様な関係機関と連携しな がら、就労や生活、子育て等の多様な課題に対応できる相談支援体制の整備と、切れ目のない 支援体制の充実を図ります。若年性認知症への支援が障害福祉と介護保険の制度のはざまに ある状況にも配慮し、本人のニーズに応じた柔軟な支援が提供できるよう取組みを進めます。 また、居場所づくりやピアサポートの体制の充実、就労に関する支援などについて、本人の希 望や状況に応じた対応ができるよう、関係機関との連携や働きかけを強化します。 本人や家族が孤立することなく、継続的に支援を受けながら若年性認知症であっても地域で 安心して暮らせる環境づくりを推進します。 31ページ目 B 医療機関・介護事業所等との連携強化 〜診断後、どこにつながればいいのかわからなかった〜 診断後の不安や支援の空白を防ぐため、診断段階から地域での暮らしを見据えた支援の視 点の定着を図ります。 また、医療機関やあんしんすこやかセンター等の連携により、早期から相談支援や地域資源 につなぐ体制を強化するとともに、専門職の研修等を通じて、本人・家族に寄り添い、希望や生 活を重視した支援力の向上を図ります。 C 本人の希望に寄り添う専門職の質の向上 〜本人の気持ちをちゃんと聴いてほしい〜 〜わかる言葉で、丁寧に説明してほしい〜 本人の希望や大切にしていることに寄り添った支援が行われるよう、すべての専門職に対し、 その人らしい生活の継続を支える視点や意思決定支援、BPSD※への対応等の理解を深める とともに、本人・家族の声を踏まえた対応力の向上を図ります。 また、「新しい認知症観」に基づき、尊厳や希望を尊重した支援の実践を促進し、認知症ケア の質の向上を推進します。 ※ BPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia) 認知症のある人に頻繁に見られる不安・うつ・怒りっぽさ・幻覚・妄想・意欲の低下・不眠な どの行動・心理症状 32ページ目   コラム等予定 33ページ目 4 評価指標の考え方 3期計画では、施策の進捗及び効果を段階的に把握するため、直接的成果・計画期間の達 成指標・中期・長期的指標を設定し、PDCAサイクルによる施策の評価と改善を継続的に行い ます。 【計画目標 “新しい認知症観の浸透“の場合】 計画の体系 基本理念 評価指標  長期的指標 長期的な評価指標 評価項目  認知症になってからも安心して自分らしく暮らせるせたがやの実現 計画の体系 計画目標 評価指標  中期的指標 計画期間(3年)をまたぐ中長期的な評価指標 評価項目  新しい認知症観の浸透   計画の体系 施策目標 評価指標  計画期間の達成指標 第3期で達成を目指す評価指標 評価項目  新しい認知症観への理解を深め、 実践につなぐ取組みの推進 計画の体系 取組み 評価指標  取組みの直接的成果 第3期計画中における 直接的な実績 評価項目  多様な媒体や機会を活かした理解と行動を促す区民への啓発 ・本人交流会等の実施回数と参加人数 34ページ目 5 第3期計画の評価指標 第3期計画では、認知症施策の進捗および効果を客観的かつ総合的に把握し、継続的な評 価・改善につなげるための評価指標を設定します。 ■ 評価指標 ★は第2期計画目標(マイルストーン)から引き継ぐ指標 長期的指標 基本理念 認知症になってからも安心して自分らしく暮らせるせたがやの実現 評価指標 ★認知症になってからも希望を持って暮らせると思う人の割合 データ収集元:区民意識調査 目標値は調整中 中期的指標 計画目標 新しい認知症観の浸透 評価指標 ★新しい認知症のイメージ(認知症になってからも自分なりにできることがある)を持っている人の割合      データ収集元:区民意識調査 目標値は調整中 計画目標 認知症になってからも希望を持って暮らせる地域の拡充 評価指標 本人がアクションチームに参画している地区の割合      データ収集元:事業実施状況把握 目標値は調整中 計画目標 認知症への備えの定着 評価指標 認知症への備えを実践している人の割合 データ収集元:高齢者ニーズ調査 (調査は3年ごと) 目標値は調整中 35ページ目 計画期間の達成指標 基本的施策 本人発信・社会参加の推進 評価指標  本人が経験や思いを発信している場の割合 目標値は調整中 基本的施策 新しい認知症観への理解を深め、実践につなぐ取組みの推進 評価指標  家族や周囲の人に新しい認知症観を共有したいと思う人の割合 目標値は調整中 基本的施策 認知症への備えと生活支援の推進 評価指標  認知症への備えに関心がある人の割合 目標値は調整中 基本的施策 希望と人権を大切にした暮らしやすい地域づくりの推進 評価指標  アクションチームなどの地域づくりに参加したいと思う人の割合 目標値は調整中 基本的施策 認知症ケアに資する人材育成及びサービス提供体制の充実 評価指標  若年性認知症の相談支援で満足した人の割合 目標値は調整中 取組みの直接的成果 基本的施策1 取組み  本人同士の出会いとピアサポートの体制づくり 評価指標 本人交流会等の実施回数と参加人数 目標値は調整中 基本的施策2 取組み  多様な媒体や機会を活かした理解と行動を促す区民への啓発 評価指標 認知症や認知症の人の理解と行動につながる講座などの参加人数 目標値は調整中 基本的施策3 取組み  認知症への早期の気づきから早期対応に係る取組みの推進 評価指標 認知症への早期の気づきを促す機会の実施回数と参加人数 目標値は調整中 基本的施策4 取組み  アクションチームの発展とパートナーの意識醸成 評価指標 本人参画によるアクションチーム数 目標値は調整中 基本的施策5 取組み  若年性認知症への相談支援体制の強化 評価指標 相談支援につながった若年性認知症の方の人数 目標値は調整中 36ページ目 第5章 計画の推進体制 1 計画の推進体制 2 計画の進行管理 37ページ目 1 計画の推進体制 (1)区の組織 計画に掲げる施策の検討・実施・見直し等にあたっては、高齢福祉部介護予防・地域支援課 及び世田谷区認知症在宅生活サポートセンターが共同事務局として、各取組みの内容に応じ て、本人や家族、医療・介護・福祉関係者、地域づくりの推進役等と連携・協働しながら実行して いくほか、庁内の関係部署とも連携を深める等、柔軟な推進体制により、区全体で取組みを発 展させていきます。 地域づくりの推進においては、区民、地域団体、関係機関、事業者のほか、区内28地区のまち づくりセンター、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会地区事務局及び児童館(四者連 携)、5地域の総合支所及び本庁の三層構造による推進体制を基本とし、庁内全体で連携・協 力して取り組みます。 (2)認知症施策評価委員会 条例第18条に基づく区長の附属機関である、世田谷区認知症施策評価委員会において、認 知症施策の総合的かつ計画的な推進に向けた調査・審議を行い、評価結果を区の施策に反映 させていきます。 38ページ目 認知症施策の総合的な推進体制イメージ図を掲載 39ページ目 2 計画の進行管理 (1) 施策の評価・検証 計画に基づく各施策の進捗については、世田谷区認知症施策評価委員会等に定期的に報 告し、目標達成状況の確認及び評価・検証をしながら、計画の進行管理を行います。 併せて、区の他計画における取組みの進行管理、評価等との整合を図ります。 (2)評価・検証の結果等の公表 施策の取組み状況や評価・検証の結果等は、区のホームページ等で定期的に公表します。 40ページ目 第6章 資料編 1 条例・施行規則 2 計画策定の背景(国・都の動向、計画の策定経過) 3 参考資料(各種調査結果、統計資料 等) 4 用語解説 41ページ目から46ページ目 1 条例・施行規則 (1) 世田谷区認知症とともに生きる希望条例 目次  前文  第1章 総則(第1条−第8条)  第2章 基本的施策(第9条−第15条)  第3章 認知症施策の推進に関する体制(第16条−第18条)  第4章 雑則(第19条・第20条)  附則 世田谷区では、世田谷区基本構想で掲げる個人の尊厳を尊重し、認知症とともに自分らし く暮らすことができる地域共生社会を実現するため、福祉の相談窓口におけるもの忘れ相談 事業、認知症初期集中支援チーム事業など、先駆的な認知症施策を実施してきました。令和2 年4月には、世田谷区立保健医療福祉総合プラザを開設し、その中の世田谷区認知症在宅 生活サポートセンターを拠点として認知症施策を総合的に推進しています。 今日、認知症に対する見方が大きく変わってきています。認知症になると「何もわからなくな ってしまう」という考え方が一般的でしたが、認知症になってからも、暮らしていくうえで全ての 記憶を失うわけではなく、本人の意思や感情は豊かに備わっていることが明らかになってきて おり、尊厳と希望を持って「自分らしく生きる」ことが可能です。 世田谷区は、自分らしく地域でともに生きていくことができる環境を整え、区に住んできた人 を含め、子どもから大人までの全ての区民が、現在及び将来にわたって認知症とともに生きる 意識を高め、その備えをし、「一人ひとりの希望及び権利が尊重され、ともに安心して自分らし く暮らせるまち、せたがや」を目指して、この条例を制定します。 第1章 総則 (目的) 第1条 この条例は、認知症とともに生きる人(以下「本人」という。)の権利が尊重され、本人 を含む全ての区民が認知症とともに生きる希望を持って暮らすことができるように推進する 認知症に係る施策(以下「認知症施策」という。)について、基本となる理念を定め、区の責 務、本人を含む区民の参加並びに地域団体、関係機関及び事業者の役割に関する事項を 明らかにすることにより、全ての区民が認知症とともに生きる意識を高め、その備えをし、もっ て一人ひとりがともに安心して自分らしく暮らすことができる地域共生社会の実現に寄与す ることを目的とする。 (定義) 第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。 (1)認知症 アルツハイマー病その他の神経変性疾患、脳血管疾患その他の疾患により日 常生活に支障が生じる程度にまで認知機能が低下した状態をいう。 (2)区民 区内に居所、勤務先又は通学先がある者をいう。 (3)地域団体 主に区民で構成される営利を目的としない団体で、区内において活動を行う ものをいう。 (4)関係機関 医療、介護その他の福祉サービス若しくは生活関連サービスを提供する事業 所、教育若しくは法律に関する事業を行う事業所、図書館等の公共の施設又は研究機 関その他の認知症に関する事業を行う機関で、区内において活動を行うものをいう。 (5)事業者 区内において事業活動を行う個人、法人又は団体(関係機関として活動を行う ものを含む。)をいう。 (6)私の希望ファイル 区民が、認知症になってからも自分らしく暮らし続けるための備えとし て、認知症になる前及びなった後においての生活に係る自らの思い、希望又は意思を繰 り返し書き記す過程及びその文書又は記録をいう。 (7)軽度認知障害 正常と認知症との中間の状態をいう。 (8)あんしんすこやかセンター 介護保険法(平成9年法律第123号)第115条の46第1項 に規定する地域包括支援センターであり、区内に存するものをいう。 (基本理念) 第3条 認知症施策を推進するための基本理念(以下「基本理念」という。)は、次のとおりと する。 (1)本人一人ひとりが自分らしく生きる希望を持ち、どの場所で暮らしていてもその意思と権 利が尊重され、本人が自らの力を発揮しながら、安心して暮らし続けることができる地域 を作る。 (2)区民、地域団体、関係機関及び事業者(以下「区民等」という。)が認知症に対し深い関 心を持ち、自らのことと捉え、自主的かつ自発的な参加及び協働により地域との関わり を持つことで、認知症とともにより良く生きていくことができる地域共生社会の実現を図 る。 (区の責務) 第4条 区は、基本理念にのっとり、認知症施策を総合的に推進する責務を有する。 2 区は、認知症施策の実施に当たり、常に本人の視点に立ち、本人及びその家族の意見を  聴かなければならない。 3 区は、本人が希望を持って暮らしていくことができるよう、地域で支援する体制を区民等と  築くとともに、国及び他の地方公共団体と連携してこれに取り組むものとする。 (区民の参加) 第5条 区民は、認知症とともに生きることに希望を持ちながら、より良く暮らしていくための備 えとして、認知症に関する知識を深め、自らの健康づくりに役立てるため、区、地域団体等 の取組に積極的に参加するよう努めるものとする。 2 区民は、認知症になってからも自分らしくより良く暮らしていくための備えとして、私の希望 ファイルに係る取組等を行うよう努めるものとする。 3 区民は、パートナー(本人を理解し、本人とともに歩み、支え合う者をいう。以下同じ。)であ るという意識を持つよう努めるものとする。 4 本人は、区民等の認知症に対する理解を深めることができるよう、自らの意思により、自ら の体験、考え、意見等をその家族、本人と日常生活において密接な関係を有する者(以下 「家族等」という。)その他区民等に発信するよう努めるものとする。 (地域団体の役割) 第6条 地域団体は、本人及び家族等が住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らし続けるこ とができるよう、住民相互の支え合い及び見守り活動に積極的に取り組むよう努めるもの とする。 2 地域団体は、本人及び家族等が体験したことの情報を自ら発信することができる場及び地 域との交流の場を設けることに積極的に取り組むよう努めるものとする。 (関係機関の役割) 第7条 関係機関は、本人が自宅、病院、施設等どの場所で暮らしていても、その希望及び権 利が尊重され、その状態に応じて適時に、かつ、適切なサービスを受けることができるよう、 相互間の連携に努めるものとする。 2 関係機関は、本人及び家族等が前項のサービスについて理解することができるよう、必要 な情報を提供するよう努めるものとする。 (事業者の役割) 第8条 事業者は、その従業者が認知症とともに生きていくことができる地域共生社会に関す る正しい知識及び理解を深めるために必要な教育、研修等を受ける機会を設けるよう努め るとともに、本人に配慮したサービスの提供及び地域との協働に努めるものとする。 第2章 基本的施策 (区民等の理解の推進) 第9条 区は、区民等が認知症及び地域共生社会に関する正しい知識及び理解を深めること ができるよう、学習の機会の提供を積極的に推進するものとする。 2 区は、認知症についての広報活動及び区民等が行う認知症に関する活動に係る情報を共 有する機会の充実を図るために必要な施策を実施するものとする。 (認知症への備え等の推進) 第10条 区は、区民が認知症になってからも孤立せず、社会参加並びに健康の保持及び増 進の機会及び権利が守られるよう、必要な施策を実施するものとする。 (意思決定の支援等) 第11条 区は、本人の意思決定を支援するための方法について継続的に検討するとともに、 私の希望ファイルに係る取組等を積極的に支援する。 2 区は、区民等が本人の意思決定を支援するために必要な知識等を得るための学習の機会 を設けることその他必要な施策を実施するものとする。 (権利擁護) 第12条 区は、本人の権利利益を保護するため、本人に係る権利の擁護に関する区民等の 意識の向上及び行動の啓発を図るとともに、成年後見制度の利用の促進その他の必要な 施策を実施するものとする。 (相談体制の充実及びその支援) 第13条 区は、本人及び家族等からの相談に適時に、かつ、適切に対応することができるよう、 関係機関と連携し、必要な相談体制の充実を図るものとする。 2 区は、私の希望ファイルの内容の実現に積極的に取り組む地域団体、関係機関及び事業 者を支援するものとする。 (医療及び介護等の支援) 第14条 区は、本人及び家族等が住み慣れた地域で適時に、かつ、適切な生活の支援、医療 及び介護その他必要な支援を受けることができるよう、次に掲げる事項に係る施策を実施 するものとする。 (1)認知症(軽度認知障害を含む。)の早期対応及び早期支援 (2)本人同士の支え合い及び社会参加活動の推進並びに容態に応じた支援 (3)家族等への支援 (4)生活の支援と医療及び介護との連携並びに協働体制の充実 (5)認知症に関する医療及び介護その他の福祉サービスの提供に携わる専門的知識を 有する人材及び支援団体の育成及び資質の向上のための研修 (地域づくりの推進) 第15条 区は、本人及び家族等が住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らし続けることが できるよう、地域団体、関係機関及び事業者と連携し、見守り活動及び緊急時における支 援を行うための体制の整備を推進するものとする。 2 区は、多世代の区民が地域の中で協働しながら自主的かつ自発的に行う認知症に対する 理解を深めるための活動を支援するものとする。 3 区は、本人がより良く暮らしていくための地域づくりに向けた取組が推進されるよう、地域団 体、関係機関及び事業者と連携し、本人及び家族等が体験したこと等についての情報を 自ら発信する機会の確保その他必要な施策を実施するものとする。 4 区は、本人及び家族等が地域での活動に参加しやすくなり、安心して暮らすことができるよ う、地域団体、関係機関及び事業者と連携し、パートナー並びに本人及び家族等に関わる ボランティア活動を行う者を育成すること、地域との交流の場を設けることその他必要な施 策を実施するものとする。 第3章 認知症施策の推進に関する体制 (認知症施策の総合的推進) 第16条 区長は、認知症施策を総合的に推進するために、世田谷区認知症とともに生きる希 望計画(以下「認知症計画」という。)を定めるものとする。 2 区長は、認知症計画を定めるに当たっては、あらかじめ第18条に規定する評価委員会の 意見並びに本人及びその家族の意見を聴かなければならない。 (世田谷区認知症在宅生活サポートセンター) 第17条 認知症計画に基づく主な施策は、世田谷区立保健医療福祉総合プラザ条例(平成 30年10月世田谷区条例第61号)第1条の規定に基づき設置する世田谷区立保健医療 福祉総合プラザ内の世田谷区認知症在宅生活サポートセンター(以下「サポートセンター」 という。)を拠点として行う。 2 区長は、サポートセンターにおいて認知症施策に係る事業を行うに当たっては、福祉の相談 窓口であるあんしんすこやかセンター、まちづくりセンター及び社会福祉協議会と連携して、 これを行うものとする。 3 サポートセンターで行う事業に関し必要な事項は、規則で定める。 (世田谷区認知症施策評価委員会) 第18条 認知症施策を総合的かつ計画的に推進する上で必要な事項を調査審議するため、 区長の附属機関として、世田谷区認知症施策評価委員会(以下「評価委員会」という。)を 置く。 2 評価委員会は、第16条第2項の規定による区長の諮問に応じ、認知症計画について調査 審議し、区長に対して意見を述べるものとする。 3 評価委員会は、本人及び認知症施策に関し深い理解、識見等を有する者のうちから区長 が委嘱する委員30名以内をもって組織する。 4 前項の委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、補欠委員の任期は、前任者の残 任期間とする。 5 評価委員会は、審議のため必要があると認めたときは、関係職員その他の関係人の出席を 求めて意見若しくは説明を聴き、又はこれらの者から必要な資料の提出を求めることがで きる。 6 評価委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。 第4章 雑則 (財政上の措置) 第19条 区は、認知症施策を推進するため、必要な財政上の措置を講じるよう努めるものとす る。 (委任) 第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。 附 則 この条例は、令和2年10月1日から施行する。 47ページ目から48ページ目 (2)世田谷区認知症とともに生きる希望条例施行規則 (趣旨) 第1条 この規則は、世田谷区認知症とともに生きる希望条例(令和2年9月世田谷区条例第 45号。以下「条例」という。)の施行について必要な事項を定めるものとする。 (定義) 第2条 この規則において使用する用語の意義は、条例において使用する用語の例による。 (私の希望ファイル) 第3条 私の希望ファイルに書き記す生活に係る自らの思い、希望又は意思の内容は、認知症 になる前の経験、認知症になった後の支援等に関することとする。 (サポートセンターで行う事業の内容) 第4条 サポートセンターで行う事業の内容は、次のとおりとする。 (1)認知症に関する医療及び介護その他の福祉サービスの提供に携わる専門職(以下「専 門職」という。)が本人の居宅を訪問し、本人の在宅生活の支援を行うこと。 (2)家族等への支援を行うこと。 (3)認知症に関する知識の普及及び啓発並びに情報発信を行うこと。 (4)専門職の技術の向上を図るための指導及び助言並びに地域団体、関係機関及び事業 者間の連携の強化を図ること。 (5)専門職並びに本人及び家族等に関わるボランティア活動を行う者を育成すること。 (6)前各号に掲げるもののほか、区長がサポートセンターで行うことが適当であると認めるこ と。 (サポートセンターで行う事業の実施日時) 第5条 サポートセンターで行う事業は、次に掲げる日以外の日の午前8時30分から午後5時 までの間にこれを行うものとする。ただし、講演会等を実施する場合その他区長が必要と認 めた場合においては、この限りでない。 (1)日曜日及び土曜日 (2)国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日 (3)12月29日から翌年の1月3日までの日(前号に掲げる日を除く。) (評価委員会の委員) 第6条 評価委員会の委員は、次に掲げる者のうちから、区長が委嘱する。 (1)本人 4名以内 (2)認知症施策に関し深い理解、識見等を有する者 26名以内 (評価委員会の委員長及び副委員長) 第7条 評価委員会に委員長及び副委員長を置く。 2 委員長は、委員の互選によりこれを定める。 3 副委員長は、委員のうちから委員長がこれを指名する。 4 委員長は、評価委員会を代表し、会務を総理する。 5 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるときは、その職務を代理する。 6 委員長及び副委員長が共に事故があるときは、あらかじめ委員長の指名する委員が委員 長の職務を代理する。 (評価委員会の会議) 第8条 評価委員会は、委員長がこれを招集する。 2 評価委員会は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。 3 評価委員会の議事は、会議に出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の 決するところによる。 (評価委員会の部会) 第9条 評価委員会は、認知症計画に係る調査審議を効率的に行うため又は認知症に関する 専門的事項を調査審議するため、必要に応じて部会を置くことができる。 2 部会は、委員長が指名する委員をもって組織する。 3 前2項に定めるもののほか、部会の組織及び運営に関し必要な事項は、区長が別に定める。 (委員の守秘義務) 第10条 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。 (評価委員会の庶務) 第11条 評価委員会の庶務は、高齢福祉部介護予防・地域支援課において処理する。 (委任) 第12条 この規則の施行について必要な事項は、区長が別に定める。 附 則 この規則は、令和2年10月1日から施行する。 49ページ目 2 計画策定の背景(国・都の動向、計画の策定経過) (1)国の動向 国内の認知症の人は年々増加傾向にあり、厚生労働省の研究によると、令和7年(2025年) 時点で約470万人と推計されています。 このような状況の中、令和6年1月、認知症基本法が施行し、認知症の人が尊厳を保持しつつ 希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策を総合的かつ計画的に推進しています。 認知症基本法では、「認知症の人に関する国民の理解の増進」のほか、「認知症バリアフリー の推進」、「社会参加の機会確保」、「意思決定支援及び権利利益の保護」、「保健医療及び福 祉サービスの提供体制の整備」、「相談体制の整備」等を基本的施策として掲げるとともに、国 民に対し、「共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症 の人に関する正しい理解を深め、共生社会の実現に寄与するよう努める」ことが明記されました。 さらに、同法の施行を受けて策定された「認知症施策推進基本計画」においては、「新しい認知 症観」に立ち、認知症本人の意向を尊重しつつ、地域において自分らしい生活を継続できるよう 支援することを基本として、認知症施策を推進することとされています。また、認知症の人の社会 参加の促進や本人発信の機会の確保、地域における支え合い体制の構築、保健医療・福祉サ ービスの提供体制の整備、予防に関する取組の推進、早期発見・早期対応の強化などを柱とし て、施策の総合的な推進を図ることとしています。 (2)都の動向 東京都においては、高齢化の進展に伴い、認知症高齢者の増加が見込まれています。都の調査 によると、令和 4年(2022年)時点で、約 49万、将来推計では、令和 7年(2025年)には認知 症高齢者は約 55 万人程度に達すると推計されており、今後も後期高齢者の増加に伴い、更なる 増加が想定されています。 このような状況を踏まえ、東京都は、「共生社会の実現」に向けた取組とともに、介護予防やフレ イル予防の推進など、認知症の発症及び進行の遅延に資する取組を進め、認知症施策の充実を 図っています。 また、認知症基本法の施行を受け、東京都は令和7年3月に「東京都認知症施策推進計画」を 策定し、国の基本計画を踏まえつつ、地域の実情に応じた施策を総合的に推進しています。 主な取組としては、認知症の人の意思を尊重した支援、社会参加の促進、地域における見守り・ 支え合い体制の構築など、「共生社会の実現」に向けた施策を進めるとともに、介護予防・健康づ くりの推進、早期発見・早期対応の強化などの取組みを進めています。 50ページ目 (3)区のこれまでの認知症施策の取組み 世田谷区では、高齢化の進展に伴い、増加する認知症高齢者への施策の充実に向け、平成2 1年度に地域福祉部を設置、介護予防・地域支援課において、認知症施策の担当所管を新設し ました。認知症高齢者や家族の相談・支援体制を構築するため、区内28か所の身近な地区に 設置しているあんしんすこやかセンターに、「もの忘れ相談窓口」を開設し、認知症に関する相 談・支援機能を強化するとともに、認知症に関する地域の区民や支援機関をつなぐまとめ役(コ ーディネーター)として「認知症専門相談員」を 1名ずつ配置しました。 平成24年度に、地区医師会の協力のもと医師と個別に相談できる「もの忘れチェック相談会」 事業を開始、平成25〜26年度の2か年をモデル事業として、看護師や医師等の専門職が定期 訪問し支援する「認知症初期集中支援チーム事業」に取り組み、平成27年度から本格実施す る等、認知症の在宅支援の充実に取り組んできました。 平成25年11月、認知症になってからも住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができる 地域社会の実現に向け、「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター構想」を策定しました。こ の構想の中で、認知症の早期対応体制の確立や、医療と福祉の連携推進、医療・介護の専門 職の実務的な支援能力の向上、家族支援の充実等、区における認知症在宅支援施策の構築を 進めていくための専門的かつ中核的な役割を果たす拠点として、令和2年4月に世田谷区立保 健医療福祉総合プラザ内に「世田谷区認知症在宅生活サポートセンター」を設置しました。 その後、「認知症の本人を含む全ての区民が自分らしく生きる希望を持ち、本人の意思と権利 が尊重され、安心して暮らし続けられる地域共生社会の実現」を目指して、同年10月、「世田谷 区認知症とともに生きる希望条例」を施行し、条例の推進計画として、令和 3 年 3 月に「(第 1 期)世田谷区認知症とともに生きる希望計画」、令和 5年 3月には「(第 2期)世田谷区認知症 とともに生きる希望計画」を策定しました。令和3年度以降は、条例・計画に基づき、認知症観の転 換や本人発信・参画、地域づくり(アクション)等、認知症施策を総合的に推進しています。 51ページ目から53ページ目 H18(2006)年度 世田谷区の取組み ・地域包括支援センター(あんしんすこやかセンター)統括、介護予防事業を所管する「介護予防課」新設 ・認知症サポーター養成講座開始 ・認知症講演会開始 参考(国の施策) 介護保険制度における地域支援事業開始 H21(2009)年度 世田谷区の取組み ・「介護予防・地域支援課」新設、「認知症対策担当係」設置 ・あんしんすこやかセンターに「もの忘れ相談窓口」開設、「認知症専門相談員」配置 ・認知症家族会、認知症高齢者の家族のための心理相談開始 H22(2010)年度 世田谷区の取組み ・認知症高齢者見守り訪問看護事業開始(〜H24) H23(2011)年度 世田谷区の取組み ・地区高齢者見守りネットワーク開始(モデル地区2か所) ・認知症サポーターステップアップ講座開始 ・「介護者の会・家族会一覧」の作成・配布 H24(2012)年度 世田谷区の取組み ・「(仮称)認知症在宅支援センター構想等検討委員会」設置 ・もの忘れチェック相談会事業開始 ・医師による認知症専門相談事業開始 参考(国の施策) 認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)策定 H25(2013)年度 世田谷区の取組み ・認知症初期集中支援チーム事業モデル実施 ・「認知症在宅生活サポートセンター構想」策定 H26(2014)年度 世田谷区の取組み ・「認知症在宅生活サポート室準備担当」設置 参考(国の施策) H27(2015)年度 世田谷区の取組み・「認知症施策評価委員会」設置 参考(国の施策) 認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)策定 H28(2016)年度 世田谷区の取組み ・「認知症在宅生活サポート室」設置(区直営) ・もの忘れチェック相談会事業における地区型・啓発型試行開始 ・認知症当事者のための社会参加型プログラム開発事業開始(〜H30) 参考(国の施策) H29(2017)年度 世田谷区の取組み ・プロポーザル方式による「認知症在宅生活サポートセンター」運営業務委託事業者選定 H30(2018)年度 世田谷区の取組み ・「認知症在宅生活サポート室」運営業務委託開始(区との併行運営) ・「認知症カフェハンドブック」作成・配布 ・認知症サポーターフォローアップ講座開始 R1(2019)年度 世田谷区の取組み ・認知症本人交流会開始 ・「認知症とともに生きる希望条例」制定に向けた検討開始、 「条例検討委員会」設置 参考(国の施策) 認知症施策推進大綱策定(認知症になっても希望を持って日常生活を過ごす社会の実現を目指す) R2(2020)年度 世田谷区の取組み ・世田谷区立保健医療福祉総合プラザ内に「認知症在宅生活サポートセンター」開設 ・認知症在宅生活サポートセンターホームページ開設 ・機関誌「にんさぽだより」発行 ・「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」施行 ・条例施行に伴い、条例検討委員会廃止 ・条例に基づく区長の附属機関として、改めて「認知症施策評価委員会」設置 ・条例制定記念シンポジウム開催 ・「第1期世田谷区認知症とともに生きる希望計画」策定 R3(2021)年度 世田谷区の取組み ・アクション講座用テキスト「世田谷認知症とともに生きるみんなでアクションガイド」作成 ・本人発信(メッセージ)動画制作、上映 ・条例施行1周年記念イベント開催 ・アクション講座試行実施 ・パイロット地区(3地区)によるアクションチーム活動開始 R4(2022)年度 世田谷区の取組み ・アクション講座本格実施 ・全28地区においてアクション着手 ・条例施行2周年記念イベント開催 ・認知症あんしんガイドブック(認知症ケアパス付き)改訂作業開始 ・アクション講座受講の証(ノベルティ:クリアファイル)作成 ・プロポーザル方式による「認知症在宅生活サポートセンター」運営業務委託事業者選定 R5(2023)年度 世田谷区の取組み ・診断後支援・本人参画に向けた本人同士をつなぐ仕組みづくり ・条例施行3周年記念イベント開催 ・アクションガイド小学生編作成(アクション講座のテキスト) ・認知症あんしんガイドブック(認知症ケアパス付き)改訂 ・「第2期世田谷区認知症とともに生きる希望計画」策定 参考(国の施策) 認知症基本法施行(認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らせる共生社会の実現を推進) R6(2024)年度 世田谷区の取組み ・行方不明対応、高齢者安心コール開設 ・もしも家族や大切な人がいないことに気づいたらチラシ作成 ・認知症安心ガイドブック紹介チラシ作成 ・条例施行4周年記念イベント開催 参考(国の施策) 認知症施策推進基本計画策定(認知症の人が尊厳をもって共に暮らせる社会づくり) R7(2025)年度 世田谷区の取組み ・全28地区においてアクションチーム結成 ・条例施行5周年記念イベント開催 ・月間イベント期間に保健医療福祉プラザライトアップ ・認知症初期集中支援チーム事業案内作成 参考(国の施策) R8(2026)年度 順次入力 54ページ目 (4)計画策定に向けた検討経過 〈世田谷区認知症施策評価委員会による検討経過〉 令和7年12月4日 令和7年度第2回世田谷区認知症施策評価委員会 ・第3期世田谷区認知症とともに生きる希望計画(以下「第3期計画」という。) の策定にあたっての考え方について、世田谷区認知症施策評価委員会に諮問 令和8年1月〜2月 認知症カフェや本人・家族等ミーティング(計5回実施、本人6名参加) ・第3期計画の策定に向けたヒアリング 2月26日 アクションチーム交流会でのワークショップ(本人2名参加) ・第3期計画の策定に向けた意見交換 3月16日 令和7年度第3回世田谷区認知症施策評価委員会(本人6名参加) ・第3期計画の策定に向けた意見交換 6月14日 居場所サミット参加団体とのワークショップ(本人1名参加) ・第3期計画の策定に向けた意見交換 6月22日 令和8年度第1回世田谷区認知症施策評価委員会(本人2名参加) ・第3期計画策定にあたっての考え方について(答申の中間まとめ)意見交換 以降、順次入力 55ページ目から56ページ目 世田谷区認知症施策評価委員会名簿(令和6年10月1日〜令和8年9月30日) 令和8年5月現在 1 本人 貫田 直義 テレビ東京アメリカ元社長、元テレビ東京プロデューサー 2 本人 丹野 玲子 元介護職 3 学識経験者 大熊 由紀子 国際医療福祉大学大学院教授 4 学識経験者 村中 峯子 神奈川工科大学健康医療科学部看護学科 特命教授 5 学識経験者 関 麻衣子 弁護士、千代田の郷法律事務所 6 学識経験者 永田 久美子 認知症介護研究・研修東京センター副センター長(研究部部長) 7 学識経験者 西田 淳志  (公財) 東京都医学総合研究所社会健康医学研究センター長 8 専門医 大島 健一 都立松沢病院認知症疾患医療センター長 9 専門医 長谷川 幹 世田谷公園前クリニック名誉院長 10 地区医師会 吉澤 直人 (社)世田谷区医師会医療連携・福祉事業部 担当理事 11 地区医師会 山口 潔 (社)玉川医師会理事 12 地区歯科医師会 村上 直弘 (公社)世田谷区歯科医師会担当理事 13 地区歯科医師会 粟屋 剛 (公社)玉川歯科医師会担当理事 14 地区薬剤師会 佐伯 孝英 (社)世田谷薬剤師会監事 15 地区薬剤師会 橋元 晶子 (社)玉川砧薬剤師会理事 16 地域団体 小池 宗和 世田谷区民生委員児童委員協議会副会長 17 地域団体 橋 和夫 世田谷区町会総連合会副会長 18 地域団体 小塚 千枝子 世田谷区商店街連合会女性部相談役 19 地域団体 橋 聰子 在宅介護家族の会「フェロー会」代表 20 地域団体 中澤 まゆみ 認知症カフェ多職種ケアネットワーク、せたカフェ」代表、福祉ジャーナリスト 21 地域団体 岡ア 克美 世田谷区社会福祉協議会副会長 22 介護保険事業者等 徳永 宣行 世田谷区介護サービスネットワーク代表 23 介護保険事業者等 相川 しのぶ 世田谷区ケアマネジャー連絡会会長 24 介護保険事業者等 氏家 雅史 経堂あんしんすこやかセンター 25 介護保険事業者等 佐々木 由実 九品仏あんしんすこやかセンター 26 介護保険事業者等 遠矢 純一郎 世田谷区認知症在宅生活サポートセンター代表 27 学生 東出 みすゞ 昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科 28 学生 角田 萌茄 昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科 29 学生 折原 冴姫 昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科 30 学生 市ノP 華 昭和女子大学人間社会学部福祉社会学科 56ページ目 (5)第3期計画(素案)への区民意見募集の実施結果  9月のパブリックコメント実施後に入力 57ページ目 3 参考資料(各種調査結果、統計資料 等) なお、各種調査結果、統計について、読み上げ用の本テキストでは概要を記載しています。 詳細は介護予防・地域支援課 電話03−5432−2954までお問い合わせください。 (1)各種調査結果 @世田谷区民意識調査結果(令和7年度) U.認知症についての印象 「認知症は、誰もがなり得るものである」と考えている方が8割半ば 認知症についての印象・考えを聞いたところ、「認知症は、誰もがなる可能性があり、自分にも関 係がある」(84.7%)が8割半ばで最も高く、以下、「認知症に関する知識や情報について知りた い」(30.7%)、「認知症になってからも、自分なりにできることがある」(20.2%)、「認知症になっ てからも、地域の中で自分らしく希望をもって暮らし続けることができる」(16.2%)などと続いて います。 58ページ目 A世田谷区高齢者ニーズ調査結果(令和7年度) ※ %は小数点以下第2位を四捨五入し、小数点以下第1位までを表記している。したがって、 回答割合の合計が必ずしも 100%にならない場合がある。 ※ 性別、年代別の集計結果などでは、無回答を除いているため、合計が全体とは一致しない。 T.認知症に関する相談窓口の認知度 問 認知症に関する相談窓口を知っていますか。 認知症に関する相談窓口の認知度については、全体では「はい」が 23.7%、「いいえ」が 71.7%となっています。 性別でみると、女性では「はい」が 27.2%となっており、男性(19.2%)を 8.0ポイント上回って います。 59ページ目 U.「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」の認知度 問 「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」を知っていますか。 「世田谷区認知症とともに生きる希望条例」の認知度については、全体では「内容について知って いる」が 1.9%、「聞いたことはあるが、内容はよく知らない」が 16.3%、「知らない」が 77.5%と なっています。 性別でみると、男性では「知らない」が 83.0%と 8割台となっています。 60ページ目 (2)統計資料 @高齢者人口の推移と将来人口推計 を掲載 全国的に人口減少が続くなか、とりわけ 85 歳以上の高齢者の増加が顕著になると国は 推 計しています。世田谷区においては、これまで人口増加が続いてきましたが、令和4年(2022 年) から令和5年(2023 年)にかけて一時的に減少し、その後は再び緩やかな増加傾向にあります。 今後、令和 22 年(2040 年)に向けて、区の高齢者人口は約 52,000 人増加すると見込ま れています。その内訳を見ると、65〜74 歳の前期高齢者が約 44,000 人と大半を占める一方 で、85歳以上の高齢者も約 6,000人増加する見通しです。 一方で、15〜64 歳の生産年齢人口や0〜14 歳の年少人口は一貫して減少していくと推計 されています。その結果、区の高齢化率は上昇し、令和8年1月時点の 20.7%から、令和 22 年 には 26.0%に達すると見込まれています。 61ページ目 ■年齢階層別の要介護認定者数の推移 出典:(令和7年度集計) を掲載 ■第 1号被保険者の年齢階層人数・認定者数、認定率 出典:介護保険事業の実施状況(令和7年度集計) を掲載 62ページ目 ■要介護認定者における認知症状の出現数の推移 出典:介護保険事業の実施状況(令和7年度集計) を掲載 介護保険要介護認定調査において、令和7年度の認知症の日常生活自立度の判定がU以上 の人数は、平成 30 年度から約3,898人増加しており、平成 30 年度と令和7年度を比較すると、 伸び率は要介護認定者を上回った。 ※日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注 意していれば自立できる状態。また、たびたび道に迷うとか、買い物や事務、金銭管理等それまで にできたことにミスが目立つ等の症状が見られる状態。 63ページ目 ■高齢者世帯の状況 出典:住民基本台帳(令和5年4月現在) を掲載 高齢者の単身世帯及び高齢者のみで構成される世帯は、これまで一貫して増加してきま した。今後も同様の傾向が続くと見込まれることから、2040年には全高齢者の約8割が高 齢者のみの世帯となり、さらにその半数(約 97,000 人)が単身世帯となる見込みです。 64ページ目 C認知症高齢者の将来人口推計 区内の65歳以上の高齢者人口は増加していくことが見込まれ、 それに伴い、認知症高齢者 数も年々増加傾向にあります。 ■認知症高齢者の将来人口推計 を掲載 D若年性認知症の認定者数と要支援・要介護度別内訳 ■若年性認知症の認定者数(各年度4月1日時点) を掲載 ■要支援・要介護度別内訳 を掲載 66ページ目から69ページ目 4 用語解説 【あ行】 アクション 認知症の人とともに住み慣れた地域で安心して自分らしく暮らし続けるために、認知症に関 する理解を深め、健康づくりや住民同士の支え合い活動、見守り活動等を行うこと。 アクション講座(世田谷版認知症サポーター養成講座) 従来の「認知症サポーター養成講座」を、条例の考え方を踏まえて、講義内容やテキストを 刷新した世田谷区独自の講座。本人も講座に参加しながら、自身の体験や思いを共有したり、 本人からのメッセージ動画を視聴する等、参加者みんなが認知症を“自分ごと”として捉え、認 知症についての理解を深めるほか、本人とともに取り組むアクションについて一緒に考える。 アクションチーム 認知症の人や区民、専門職、企業等、地域の様々な人が参加し、地域に根差した活動を創 意工夫しながら、職種や立場を超えて継続的に展開していく集まり。世田谷区におけるチーム オレンジの名称。 あんしんすこやかセンター 世田谷区における地域包括支援センターの名称。介護保険法に規定する地域包括支援センター。 インフォーマル 家族や近隣住民、地域団体、NPO、ボランティア等が行う活動や支援で、公的なサービス以外のもの。 【か行】 ケアプラン 介護を必要とする利用者やその家族の状況や希望を踏まえ、利用者に対する支援の方針 や解決すべき課題、提供される介護サービスの目標と内容をまとめた計画書。 ケアマネジャー 介護支援専門員の別称。介護を必要とする利用者に対して、個々のニーズに応じた介護サ ービスを提供するために、アセスメント(課題分析)を行い、どのような介護サービスが必要で あるかを判断し、ケアプラン(介護サービス計画書)を作成する職業。 軽度認知障害(MCI) 記憶力や注意力等の認知機能に低下が見られるものの、日常生活に支障をきたすほどで はない状態。 【さ行】 成年後見制度 認知症や知的障害、精神障害等によって判断能力が十分でなくなり、自分一人では、契約 や財産の管理等をすることが難しい方が、自分らしく安心して暮らせるように、その方の権利を 守り、 法的に支援する制度。 世田谷版キャラバン・メイト 条例の基本理念の普及や計画に基づく地域づくりを推進し、アクション講座を企画・開催する講師役。 【た行】 地区 世田谷区における行政区域の最小単位。世田谷区では、全28の地区にまちづくりセンター、 あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会地区事務局を設置。 地区医師会 各市区町村において、医学及び医術の発達、並びに公衆衛生の向上を図り、その地域の医 療・保健・福祉の増進に寄与する団体。世田谷区では、一般社団法人世田谷区医師会と一般 社団法人玉川医師会の2団体。 地区歯科医師会 各市区町村において、口と歯の健康づくり等を通じ、地域住民の安全で安心な生活、健康 増進に寄与する団体。世田谷区では、公益社団法人東京都世田谷区歯科医師会、公益社団 法人東京都玉川歯科医師会の2団体。 地区薬剤師会 各市区町村において、薬学及び薬業の進歩発展等を通じ、地域住民の健康な生活の確 保・向上に寄与する団体。世田谷区では、一般社団法人世田谷薬剤師会、一般社団法人玉 川砧薬剤師会の2団体。 【な行】 認知症あんしんガイドブック(認知症ケアパス付き) 認知症について知りたい方、“認知症かな?”と思っている方、認知症と診断された方やその ご家族に向けて認知症に関する様々な情報を掲載している「本冊・別冊・資料編」の3冊構成 の冊子。認知症ケアパスとは、認知症の発症前から発症、進行とともに変化していく状態に合 わせて、「いつ・どこで・どのような」地域や医療・介護サービスが受けられるのか、大まかな目 安を示したもの。 認知症カフェ 認知症の人やその家族等が、身近な地域の中で気軽に立ち寄ることができ、地域の人や専 門家と出会え、相互に情報共有や関わりを持てる場。区では、各地域団体や関係機関等が自 主的に設置している。 認知症観 認知症について一人ひとりが抱くイメージ。 認知症在宅生活サポートセンター 令和2年4月に区立保健医療福祉総合プラザ(松原6−37−10)内に設置。世田谷区にお ける認知症ケアモデルの構築を進めていくため、 認知症の早期対応体制の確立や、医療と 福祉の連携推進、医療・介護の専門職の実務的な支援能力の向上、家族支援の充実等の専 門的かつ中核的な全区の拠点としての役割を担う。また、条例・計画の推進における区(高齢 福祉部介護予防・地域支援課)との共同事務局としても機能している。 認知症サポート医 認知症の人の診療に習熟し、かかりつけ医への助言その他の支援を行い、専門医療機関 やあんしんすこやかセンター等との連携の推進役となる医師。 認知症初期集中支援チーム事業 認知症(疑い含む)の高齢者や家族等を対象に、看護師、医師等の専門職からなる「認知 症初期集中支援チーム」が定期的に(原則 6 ヶ月程度)家庭訪問し、集中的に支援を行うこ とにより、認知症に関する正しい情報提供のほか、認知症の進行や介護に関する心理的負担 の軽減、医療・介護サービスの円滑な導入等を図り、支援体制を作ることを目指す、介護保険 法地域支援事業に基づく事業。 対象者毎にアセスメント内容を総合的に確認し、支援方針、支援内容や支援頻度等の検討 を行うために、専門医を含めた「チーム員会議」を実施。 認知症専門相談員 各あんしんすこやかセンターに 1 名ずつ配置。もの忘れ相談窓口業務を中心に、認知症や もの忘れに関する相談対応や支援を行う。利用者に親しみを持っていただくため、 「認知症す こやかパートナー」と呼称している。 認知症地域支援推進員 各自治体が進める認知症施策の推進役、また、地域における認知症の人の医療・介護等の 支援ネットワーク構築の要役。 認知症バリアフリー 認知症になってからも、できる限り住み慣れた地域で安心して普通に暮らし続けていくため に、生活のあらゆる場面での障壁(認知症バリア)を減らしていく取組み。 【は行】 パートナー 認知症の人を理解し、認知症の人とともに歩み支え合う人。 ピアサポート 同じ課題や環境を体験する人がその体験から来る感情を共有することで、専門職による支 援では得がたい安心感や自己肯定感を得られること。同じような立場や境遇、経験等の当事 者同士による支え合い活動。 フレイル 健康な状態と要介護状態の中間に位置し、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態。 【ま行】 マイルストーン プロジェクトや業務進捗における中間目標。本計画においては、条例の基本理念を実現す るための計画期間内の目標(成果指標)として使用。 もの忘れ相談 あんしんすこやかセンターで受ける認知症やもの忘れに関する相談全般。 【や行】 四者連携 区内全28地区のまちづくりセンター、あんしんすこやかセンター、社会福祉協議会地区事務 局及び児童館が、地区の課題解決に向けてそれぞれの強みを発揮し、連携すること。 【わ行】 私の希望ファイル 一人ひとりが、これからの備えとして大切にしたいことや大切にしたい暮らしについて考え、 身近にいる大切な人たちに伝えていくプロセス。 裏表紙 第3期世田谷区認知症とともに生きる希望計画 【令和9年度(2027年度)〜令和11年度(2029年度)】 世田谷区高齢福祉部介護予防・地域支援課 〒154-8504 世田谷区世田谷 4‐21‐27 TEL:03-5432-2954 FAX:03-5432-3085 世田谷区広報印刷物登録番号 No.