世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例の一部改正 【素案】 わかりやすい版 1.条例の基本となる決まり 条例の目的 世田谷区は、障害のある人だけでなく、さまざまな人がおたがいの違いを大切にし、それぞれの考え方を認め合いながら、安心して暮らし続けることができる地域共生社会をめざすために、令和5年(2023年)1月に「世田谷区障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例」をつくりました。 条例の大切にしている考え方(基本理念) この条例では、障害への理解を広げることや、障害があることを理由とした差別をなくすこと、そして、みんなが支え合いながら暮らせる地域共生社会をつくるための大切にしている考え方を、次のように決めています。 区民は、障害があるかないかに関係なく、一人ひとりが大切な存在として尊重され、その人らしく安心して暮らせる生活が守られること。 区民は、障害があることだけでなく、性別や性のあり方などが理由で困った状況になったときは、その人の状況に合わせた心づかいを受けられること。 障害への理解を深め、障害を理由とする差別をなくすために、地域にはさまざまな人が暮らしていることを理解し、すべての区民がお互いの違いを大切にし、それぞれの考え方などを認め合うこと。また、「障害の社会モデル」の考え方を学ぶこと。 障害のある人などが自分の気持ちを持つことや、自分の気持ちを伝えるために、必要な支援を受けながら、自分の思いや希望を伝える方法を、自分で選び、自分らしく力を発揮して暮らせるようにすること。 障害の社会モデルとは この条例では、「障害の社会モデル」という考え方を使っています。 障害のある人が困るのは、その人の障害だけが原因ではありません。 たとえば、車いすを使う人が2階に行けないとき、その理由は車いすを使っていることだけではなく、エレベーターがないことにもあります。 この場合、身体の障害だけでなく、まわりに使いやすい設備がないことや助けてくれる人がいないことも原因と考えるのが、「障害の社会モデル」です。 条例による取り組み 区は「障害の社会モデル」を基本として障害に対する理解の促進を進めていくとともに、以下のような取り組みを進めます。 障害のある人が差別で困ったときに、相談しやすいようにします。 支援が必要な人が、住みなれた地域で安心して生活できるようにします。 また、みんなと一緒に活動したり、自分の力をいかしたりできる機会を増やします。 障害のある人が、必要な情報を受け取ったり、自分の気持ちや考えを伝えるために必要な取り組みを進めます。 2.条例の改正で変わるところ 条例を見直すことになった理由 令和4年(2022年)に、国連の障害者権利委員会が日本政府に出した意見などを参考にして、「次期せたがやインクルージョンプラン」をつくることとあわせて、条例の見直しについて話し合いを進めてきました。 そして、障害者施策推進協議会などでいただいた意見をもとに、条例を変えるための素案をまとめました。 見直しに向けた考え方 主な改正点 @自立した生活及び地域社会への包容 (自分で選んで生活し、地域でともに暮らすこと) A障害者の意思決定支援 (障害のある人が自分で決めることを支えること) B区政への参加・参画 (区のことを一緒に考え、決めること) @自立した生活及び地域社会への包容 ご意見 障害者が地域で安心して暮らすための必要な施策として「障害者における自立生活」を位置づけ、ひとり暮らし等への支援を充実させる必要があると思います。 ひとり暮らし、家族との同居、グループホームなど、特定の生活様式を前提とせず、本人が希望する多様な暮らし方の視点が必要だと思います。 条例改正素案 (支援体制の構築等) 第15条 (第1項、第2項 省略) 3 前2項に規定するもののほか、区は、ひとり暮らし等の自立した生活、家族との同居、グループホームの利用等その他の障害者等が自ら選択した地域社会での生活を営むために必要な施策を講ずるものとする。 条例で変わること 生活のしかたは、ひとり暮らし、家族といっしょに暮らす、グループホームで暮らすなど、本人が選んだ生活が実現できるように区が取り組みます。 A障害者の意思決定支援 ご意見 障害のある人が望む暮らしや考えを大切にしながら、支援を進めることが必要だと思います。 障害のある子どもや大人に関わるさまざまな事業所が、本人が自分で考え、選び、決めるための支援ができるようにすることが必要だと思います。 厚生労働省が「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定ガイドライン」を作っています。しかし、その内容はまだ十分に知られていません。そのため、区は積極的に情報を伝えたり、必要な支援を行ったりすることが必要だと思います。 条例改正素案 (意思決定の支援) 第8条の2 区及び障害福祉サービス事業者等は、障害者等が日常生活及び社会生活に関して自らの意思が反映された生活を営むことができるよう、意思決定の支援に配慮し、その実施に努めるものとする。 (意思決定に係る支援) 第15条の2 区は、障害者等の自己決定権が尊重され、障害者等が円滑に意思決定の支援を受けられるよう、障害福祉サービス事業者等に対して必要な施策を講ずるものとする。 条例で変わること 区や障害福祉サービスを行う事業者は、障害のある人が自分で考えたり、自分で選んだり、自分で決めた生活ができるように、支援することを大切にします。 障害福祉サービスを行う事業者が、障害のある人が自分で考えたり、自分で選んだり、自分で決められる支援ができるように、区は取り組みます。 B区政への参加・参画 ご意見 障害のある人が、障害の種類に関係なく、区の取り組みやルールづくりについて意見を言える機会を増やしていくことが大切だと思います。 一障害者代表ということではなく、一人の区民として、みんなと同じように参加し、自分の意見を言えるようにすることが大切だと思います。 会議などに参加するときは、手話通訳や要約筆記、わかりやすい資料を用意するなど、障害のある人が参加しやすい環境を整えることが大切だと思います。 障害のある子どもや大人に関係することを考えるときは、本人の意見をしっかり聞き、その意見を取り入れられる仕組みが必要だと思います。 条例改正素案 (区政への参加及び参画) 第8条の3 区は、区の政策の立案に関して、区民の参加を求める会議等の開催に当たっては、障害者等が参加し、及び参画することができるよう、その特性に応じた環境の整備に努めるものとする。 条例で変わること 区の取り組みを考えたり決めたりするときに、障害のある人など、さまざまな人が参加できるよう、区は環境づくりを進めます。 手話通訳や要約筆記、点字や音声、やさしい日本語の資料、オンライン参加などを充実させます。障害のある人などが参加しやすくなり、意見を伝えたり話し合いに加わったりして、区の取組づくりに関われるようにします。 障害児や障害者に関係する区の取り組みや計画について話し合う会議では、障害のある人などが積極的に参加できるようにします。また、会議で出された意見を区の取組や計画に活かしていきます。