令和3年7月12日 令和3年度第1回 世田谷区障害者施策推進協議会 議事録 (注意)一部、音声コードによる音声と、文章が一致しないことがあります。ご了承ください。 午後7時開会 障害施策推進課長 皆様、こんばんは。本日はお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。ただいまより令和3年度第1回障害者施策推進協議会を開催させていただきます。 私は、3年目になりますけれども、障害施策推進課長でございます。しばらくの間、進行を務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 初めに、本日の会でございますが、定数の2分の1以上の委員の方に御出席いただいておりますので、協議会の成立要件を満たしてございます。これを御報告させていただきます。 また、本日は緊急事態宣言の再発令ということでございますけれども、改選後初めてということでございますので、申し訳ございません、お集まりいただいた形での開催とさせていただいたところでございます。ただ、開催に当たりましては、大変申し訳ないのですが、仕切りの透明のフィルムを設置させていただくなど、防止策を講じさせていただいております。あと、会議の時間も極力短めにと思っておりますので、皆様方の御協力をいただければと思っております。 それでは、次第に沿って進めさせていただきます。 初めに、部会長様より御挨拶をお願いいたします。 部会長 部会長をやらせていただいています。 皆さん、本当にお久しぶりです。この1年、思いがけない、まさに想定外でしたけれども、障害のある方々は本当にたくましく、また新たな力を発見したなという感じがあります。厳しいことも本当に多かったのですが、新しい、何か前に進んでいけるようなこともたくさんあったかと思います。それをこの協議会などに生かせたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 障害施策推進課長 ありがとうございました。 続きまして、障害福祉部長より御挨拶申し上げます。 障害福祉部長 それでは皆様、改めましてこんばんは。この4月に障害福祉部長に着任させていただきました。よろしくお願いいたします。 私、前任はスポーツ推進課というところで、立場はちょっと違いますけれども、スポーツ推進課長としてこちらの会に携わらせていただいておりまして、さらにその前任が、実は梅丘にあるうめとぴあの梅ヶ丘拠点整備の設計等を担当させていただいていた関係で、こちらの会に関わらせていただいておりました。ただ、障害の部分について、知識も含めて皆さんに教えていただくことが多くあろうかと思いますので、ぜひそこのところは忌憚のない御意見をいただきつつ、さきほど障害施策推進課長からも少しありましたけれども、コロナ禍の緊急事態宣言という中でお集まりいただいて大変恐縮だと思っておりますので、できれば、お時間を短めにできるように進行に御協力をお願いできたらと考えてございます。 どうぞよろしくお願いいたします。 障害施策推進課長 続きまして、資料の確認を最初にさせていただきます。事前にお送りさせていただきましたけれども、本日、追加、差し替えとなった資料につきましては机の上にお配りさせていただいております。 最初は、次第でございます。続いて、資料1、本協議会の委員名簿でございます。裏面には、区の管理職の名簿を掲載しております。続いて、資料2、本協議会の運営について、資料3、第5期世田谷区障害福祉計画及び第1期世田谷区障害児福祉計画の成果目標の検証等について、資料3につきましては別紙がございまして、別紙1−1が第5期世田谷区障害福祉計画及び第1期世田谷区障害児福祉計画の成果目標と実績、別紙1−2が障害福祉サービス等の計画と実績兼成果目標達成のための活動指標、別紙1−3が地域生活支援事業の計画と実績、別紙2が第5期世田谷区障害福祉計画期間における重点的取組みの状況になってございます。続いて、資料4、地域生活支援拠点等の整備に向けた検討についてと資料4の別紙になります。続いて、資料5、障害理解の促進及び障害者の差別解消、手話言語などの情報コミュニケーション等に関する条例のあり方検討についてでございます。資料6、新型コロナワクチン接種にかかる障害者への対応についてでございます。新たに作成いたしましたチラシ等も机の上にお配りさせていただきます。後ほど御覧いただければと思います。 資料をざっと御説明させていただきましたが、過不足等はございますでしょうか。大丈夫ですか。ありがとうございます。 机の上には、第5期の計画、第6期の計画の冊子、障害者のしおりなどを参考に置かせていただいております。特に第6期のせたがやノーマライゼーションプランにつきましては、委員の皆様方にも策定の関係でいろいろとお時間をいただきながら御議論いただきました。本当にありがとうございました。そういった立派な冊子になって発行することができましたので、これも皆様方のおかげでございます。御礼申し上げます。ありがとうございます。 説明は以上でございます。 この後の進行は部会長にお願いいたします。 部会長 それでは、議事に入らせていただきます。次第の4、報告等になります。 資料に沿って、事務局からの説明をお願いいたします。 障害施策推進課長 最初に、資料1を御覧ください。委員名簿でございます。 今年度は2年ごとの委員の改選の年に当たりまして、事務手続で御協力いただきました。ありがとうございました。本日は案件の都合上、委員の御紹介につきましては、こちらの名簿の配付をもちまして省略をさせていただければと思います。肩書、お名前等々に誤りがございましたら、後で事務局にお知らせください。また、裏面につきましては、区の管理職の名簿でございます。なお、本日の協議会では、4名の委員が御欠席ということで御連絡をいただいております。 また、本日は机の上に委嘱状も置かせていただいております。本来、委嘱状につきましては区長からお一人お一人にお渡しさせていただくところですけれども、申し訳ございません、机の上の配付という形で御容赦いただければと思います。 続きまして、推進協議会につきましては、世田谷区地域保健福祉審議会の常設の部会でございまして、部会長は審議会の会長から部会長が指名を受けております。また、推進協議会には、部会長とともに副部会長を置き、副部会長は部会長が指名することになってございます。恐れ入ります。部会長様より、副部会長の御指名をお願いできますでしょうか。 部会長 副部会長につきましては、自立支援協議会でも会長として活躍されていらっしゃる委員に引き続きお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。 〔拍手〕 部会長 どうぞよろしくお願いいたします。 障害施策推進課長 副部会長、よろしくお願いいたします。 続きまして、資料2へ移らせていただきます。運営についてでございます。 推進協は公開として、先着順で傍聴を可能といたします。傍聴者は発言を許可しません。傍聴者が議事の進行を妨げる場合は、退場を求めることになります。推進協の開催案内は、「区のおしらせ」、区のホームページで行います。傍聴者がパソコン文字通訳を希望する場合は、2週間前までに申出いただき、当日事業者が実施いたします。本日はお申込みがございません。議事録を作成するために速記が入っております。資料及び議事録は区のホームページで公開するとともに、区政情報センターと同コーナーで閲覧に供しております。議事録におきましては、委員は委員、部会長と区の管理職は役職名で表記いたします。委員は区長から委嘱されているため、欠席の場合、代理を立てることはできません。 協議会の説明は以上でございます。 部会長 ありがとうございました。今までの御説明について何か御質問、御意見がおありの委員の方がいらっしゃいましたら、挙手をお願いいたします。特によろしいでしょうか。 それでは、次第の5、検討事項等に移ります。 資料3についての御説明を事務局、お願いいたします。 障害施策推進課長 資料3を御覧ください。第5期世田谷区障害福祉計画及び第1期世田谷区障害児福祉計画の成果目標の検証等について御説明いたします。 取組状況につきましては、別紙1−1から別紙2までにまとめております。順次御説明をさせていただきます。量が多いので、お時間をいただくことになりますけれども、資料を事前に配付させていただいておりますので、ポイントを御説明させていただければと思っております。 まず、資料3のかがみを見ていただきますと、1の主旨です。簡単に申し上げますと、第5期障害福祉計画と第1期障害児福祉計画の成果目標及び活動指標等の実績、評価並びに第5期障害福祉計画期間における重点的取組みの状況について報告させていただきます。 別紙1−1を御覧ください。 成果目標1の福祉施設の施設入所者の地域生活への移行でございます。御覧のとおり、国の指針に基づきまして、目標と実績ということで掲載させていただいております。2ページ目を御覧いただきますと、検証の内容が載っておりまして、今回は令和2年度の取組み状況と令和3年度の取組みということで、一番下を簡単に御紹介させていただきます。支所の保健福祉センター保健福祉課におきまして、地域移行に関する相談の対応をしております。平成29年度から令和2年度の4年間で、地域移行者は目標の38人に対して9人という数字でございました。また、施設入所者数は障害者支援施設梅ヶ丘の入所者数が51人となりまして、2人ほど下回って計画目標を達成したというものでございます。令和3年度につきましては、今後も入所者等の状況や意向を確認しながら、丁寧な対応を進めていくものでございます。 続いて、3ページ目の成果目標2の精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築でございます。御覧のとおり、国の指針、目標、実績がございまして、4ページ目、検証の令和2年度の取組み状況と令和3年度の取組みということで簡単に御紹介させていただきますと、コロナの中でしたので、7月と1月に書面開催で意見交換を進めさせていただきました。令和3年度につきましては、精神障害者等の連絡協議会にワーキンググループを設置して検討を進めていくことになってございます。 続きまして、次のページ、成果目標3の地域生活支援拠点等の整備でございます。御覧のとおり、国の指針、目標、実績を掲載させていただいております。こちらも6ページ目を見ていただきますと、令和2年度の取組み状況と令和3年度の取組みということで、上のほうを見ていただきますと、令和2年度末までとした面的整備1か所の目標については、令和4年度末までに整備ということで改めております。令和3年度における取組みにつきましては、今後、自立支援協議会やエリアの協議会を通じまして専門家の方ですとか当事者、団体等の御意見を伺いながら、世田谷区としての拠点等の枠組みについて検討を進めてまいります。 成果目標4の福祉施設から一般就労への移行等でございます。こちらも国の指針に基づきましての目標と実績は御覧のとおりになっておりまして、8ページ目を御覧いただきますと、検証ということで、令和2年度の取組み状況と令和3年度の取組みということで御紹介をさせていただきます。一般就労への移行者数については、前年度に比べ32人減少し、目標の140人を下回ってございます。利用者の就労移行率が3割を超える就労移行支援事業者の割合は、目標である50%を達成することができませんでした。就労定着支援、区市町村障害者就労支援事業による支援開始1年後の職場定着率については、どちらも80%を超えて目標を達成することができたものでございます。令和3年度につきましては、コロナの影響で就職者数は減少してございますけれども、令和3年3月の法定雇用率引下げによる雇用ニーズは一定程度見込まれてございますので、オンライン化の推進などコロナ禍に即した対応を徹底しつつ、確実に就職者数を積み上げていきたいと考えてございます。 続いて、隣のページの成果目標5、障害児支援の提供体制整備でございます。こちらも国の指針に基づきまして、目標と実績を掲載しております。10ページ目を御覧いただきますと、検証がございまして、令和2年度の取組み状況と令和3年度の取組みでございます。@の児童発達支援センターの設置、Aの保育所等訪問支援を利用できる体制の構築、Cの医療的ケア児支援のための協議の場の設置については、成果目標を達成することができたというものでございます。令和3年度においての改善点等は、令和2年度に達成できなかったBの主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所の成果目標に向けて、今後丁寧に進めていきたいということで掲載してございます。 次の別紙1−2になります。障害福祉サービスの関係の活動指標でございます。大変小さい字で細かくて見にくくて申し訳ないのですが、全体としてはおおむね計画どおり進めることができました。ただ、コロナ禍で外出や、利用する方が減ったということで、例えば、短期入所といったところの目標が若干下回っている状況がございます。 同様に、続いて、別紙1−3を見ていただきますと、やはり手話奉仕員養成研修ですとか日中一時支援がコロナの影響で利用が若干減っている状況がございますが、あとはほぼ計画どおり進められたものでございます。 続いて、別紙2になります。今度は重点的取組みの状況でございます。 障害理解の促進と障害者差別の解消ということで、成果目標は令和2年、2020年が集計中になりますけれども、担当所管に確認しましたところ、公表するのはこれからですけれども、速報値としては26.4%ぐらいになるのではないかといった状況でございますので、口頭で御説明を加えさせていただきます。 そのほか資料のとおりの実績となっておりまして、こちらもめくっていただいて、2ページ目に令和2年度の取組み内容が書いてございます。教員を対象に6回の研修を実施し、あとは合理的配慮の物品の助成もさせていただいて、実績を積み上げてきております。 続いて、3ページ、障害者の地域生活の支援、成果目標をそれぞれ掲げさせていただいて、目標を持って進めてきているところでございます。こちらも4ページ目を御覧いただきますと、令和2年度の取組み内容ということで、令和12年度までの10年間の施設ニーズに対応するために、中長期的な方針として障害者施設整備等に係る基本方針を策定いたしました。また、区内不動産店に活用物件の情報提供を求めたり、あとは、東京都補助金等々を活用して、医療的ケアが必要な児童の障害児支援利用計画を作成できる人材育成を実施したというものでございます。 続いて、5ページ目、障害者就労の促進です。成果目標等は御覧の表のとおりでございます。最後のページ、6ページ目になりますけれども一番下、こちらにつきましても令和2年度の取組み内容ということで、@からEまでございます。@については、施設職員の支援力向上、利用者の就労意欲の向上に取り組みました。Aですと、30人の実習生を庁内等々関係するところで受け入れたことがございます。Bは、ユニバーサル就労支援機能の開発ということで、せたJOB応援プロジェクトを開始いたしました。Cでは発達障害当事者向けの講座ですとか、Dの企業向けセミナーも行っております。Eの企業等から施設への作業仲介件数は増加してございますが、仲介金額や売上げが減少したことにより、工賃は低下した状況でございます。 雑駁で申し訳ありませんでしたが、資料の説明は以上でございます。 部会長 御説明ありがとうございました。厳しい1年でしたけれども、世田谷は着実に成果を上げていらっしゃるということを私も感じたりしましたが、委員の皆さんそれぞれのお立場で何かお気づきのことがございましたら、御発言をお願いしたいと思います。 委員 視力障害者福祉協会です。よろしくお願いします。 障害当事者の立場ですごく心配していることとして、コロナによって、例えば、世田谷区でも頑張っているはっぴぃハンドメイドだとか、いろんなイベントの機会がなくなったと思います。その対策で、ネットを使っていろんなところで広報をしたり、いろんなことをしてくださったというように私も感じていますが、実際、施設において常勤の方が休業をしなければいけない、お休みをしなければいけないときに、国からの補助金だとか、持続化給付金だとかいろんなものがあると思うのですが、その施設の経営をなさっていらっしゃる方がお金を取るやり方をよく知らないとか、いろんなことが社会問題になりました。例えば、当会もはり・きゅう・マッサージの仕事をさせていただいていますが、実際は、持続化給付金だとかいろんなものの対象外であるという形で全く対象になりませんでした。 障害者地域生活課も含めて、そのような対策とか、情報提供とか、どのような工夫をされたのかということをもし分かれば教えていただきたいです。具体的に、直接巻き込まれてしまった団体もあって、どこに行ったら雇用助成金だとかそういったものが活用できるのと、私も相談員なので聞かれたことがありました。 ただ、これは個人の話ですが、社会福祉協議会が取組をしてくださった小口資金、それから総合支援資金とかの取組は、この場をお借りして社協さんが本当に手厚い対応してくださったことに対して、一人一人が本当に生活困窮者になってしまってどうしたらいいのかと迷っているときに、私たちの自宅まで来てくださったり、役所にわざわざ来てくださったり、住民票を一緒に取りに行ってくださったり、これだけすばらしく取り組んでくださった世田谷の社協には、本当にありがたいことだと思いました。ちなみに、私どもの会員でこの制度を活用させていただいた者は30数名おりました。今でも8月いっぱいで終わってしまうとかはありますけれども、まだこの申請に至らないような人もおりますけれども、直接、このような工夫というので世田谷は頑張っているということを、私はこの場をお借りして社協さんも含めて皆さん、福祉の専門職の方に感謝を申し上げたいということでした。 質問はちょっとありましたけれども、もし分かる範囲でしたらお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。 部会長 委員ありがとうございました。社会福祉協議会の生活福祉資金は、前年度の100倍ぐらいになったという数字をお聞きしていますので……。 委員 国で、総額でもう、1兆円を超えています。 部会長 金額だとか、はい。ありがとうございます。本当に活躍をしていただいたかと思うのですが、厳しい状況にある方に対して、情報提供等で工夫してくださったことがおありかどうかというあたりは、事務局、何かお分かりでしょうか。分かればということでしたが。 障害施策推進課長 ありがとうございます。社会福祉協議会には、ぜひ今のお言葉を伝えさせていただきたいと思っております。 あと、障害のほうとしても、できる範囲ということになりますけれども、PRですとかホームページ等々で御紹介させていただくとともに、問合せ等をいただいた場合には個別にも御案内することにしてございます。あと、産業経済の部門等でもコロナに対応したいろんな新たな仕組みづくりも進めてきておりますので、こちらも随分活用されているというふうになってございます。 部会長 ありがとうございました。いろいろ工夫をしてくださったと思うのですが、多分、事務局でもまだ整理ができていらっしゃらないかと思いますが、また何かありましたらば、後で情報をいただければと思います。 委員、よろしいですか。 委員 ありがとうございました。 部会長 ありがとうございました。 ほかに何かお気づきのことがおありでしたらば、お願いいたします。 委員 東京都自閉症協会です。 7ページの福祉施設から一般就労への移行等のところで共有しておきたいと思ったことがあるのですが、これは国の施策として、就労移行支援事業所を年度末までに全体の5割以上とすることを目指すとか、そういう就労移行をどんどん進めようという施策については分かるのですが、一方で、この数字ばかりが独り歩きしてしまって、こういう事業所は就労させるだけではなくて、例えば、長期にわたってひきこもり状態にあった方だったり、重たい精神疾患だったりという方がゆっくりと自分の生活を取り戻していくために、社会とつながる第一歩になる場所という位置づけもあると思うのです。それなのに、就労すればオーケーみたいな風潮になってしまうと、そうした丁寧な緩やかな支援を行っていた事業所が肩身の狭い思いをするようなことがあるということも聞いていますので、この委員会では、数字だけではなく、やはりそういった方々をどういうふうに丁寧にケアしていくのかという視点でもって、お話しできればいいなと思ったので、共有させていただきました。 部会長 ありがとうございました。就職させるだけではなくてと、このあたりは、委員、御専門の立場から何かございますか。 委員 ありがとうございます。埼玉県立大学でございます。 委員がおっしゃったとおり、確かに数値目標の中に定着率の部分もあるのですが、実際には、やっぱり何のために働くかというと、地域で暮らしを成り立たせていくために色々な働き方を求めていくことになります。この計画上ではなかなか難しいのですが、例えば世田谷区では、就労移行やその期間を経て就職した人が、単に1年後の定着だけではなくて、どういう暮らし方をしているかという観点で総括して見ていくという視点が非常に大事だと思います。国の計画にはないのですが、実はそれがないと本当の入り口の支援というか―入り口なのか、出口なのかは分かりませんが、仕事を得るまでの期間だけで見ていくのではなくて、長期的な視点の必要性というのはおっしゃるとおりだと思います。ぜひそのような観点でこれからも追い続けていただければと思います。 部会長 委員、ありがとうございました。働くことを支える生活などと総合的にというあたりは、世田谷もいろいろ工夫してくださっているかと思います。ありがとうございました。 ほかに何か委員の方でこんなことが気になるとかございましたら、お願いしたいと思いますが。では、また何か気づきましたらば後でも結構ですので、次に進めさせていただきます。 次が資料4、地域生活支援拠点についての御説明を、事務局、お願いいたします。 障害施策推進課長 では、資料の1の主旨を御覧ください。国の考え方でもあるのですが、障害者の高齢化、重度化や親亡き後を見据えまして、障害児、障害者の地域生活支援をさらに推進する観点から、このたびこういった形で拠点の整備という方針が示されてございます。世田谷区におきましても、ノーマライゼーションプランで拠点機能の確保、実施ということで施策として位置づけさせていただいております。検討に当たりましては、今後、自立支援協議会等を活用させていただきながら、関係機関で進めていくというのが主旨でございます。 2、地域生活支援拠点等の概要ということで、求められる機能としては@からDの5つがございます。整備手法も2つの面がございまして、めくっていただいて、別紙1の横のイメージ図、地域生活支援拠点等の整備についてという厚労省の資料でございます。今申し上げたような形で、居住支援のための機能として、相談、緊急時の受け入れ・対応、体験の機会・場、専門的人材の確保・養成、地域の体制づくりといった機能を備えている拠点を整備していくということで、形としては、下のほうにイメージ図が左と右に2つございます。多機能拠点整備型と面的整備型がございまして、めくっていただきますと、整備例@は多機能拠点整備型になります。これは支援するための機能を一つの拠点に集約して実施していくことになって、下の整備例Aが面的整備で、いろいろな資源、事業所が連携して障害者の方を支援していくといったイメージが持たれております。 また1ページ目にお戻りいただきまして、こういった拠点の機能を持っているところは、ほかの自治体を見ますと、実は全国レベルで見ると、令和2年度末までには6割以上が整備されている状況でございまして、世田谷区もやっていくと。近隣の先行自治体を見ますと、大田区は基幹相談支援センターを中心に面的整備を進めていたり、八王子市は各地域の委託相談事業所のほうで面的整備であったり、千葉市は緑区という行政区で知的障害を対象に限定して事業を展開していると。このようにそれぞれ工夫されてやっているという状況でございます。 こういった中で、4、世田谷区としてはどう考えていくかというところがございます。次のページになりますけれども、世田谷区は御承知のとおり人口も多いですし、面積も広いし、資源もたくさんあるということで、1つの拠点に機能を全部入れるのはなかなか難しいことですので、やっぱり面的整備で進めていくのだろうと考えております。各地域の支援でネットワークを構築して、地域単位で機能を確保していくというのが基本ですが、地域で全てを担うのもなかなか難しいでしょうから、当然、不足の場合もございます。そこは地域を超えてお互いに助け合うというのが必要なのだろうと思っております。こうしたところで課題の抽出、整理を行いながら、令和4年度に重点的に取り組む地域―各地域でやっていくのですが、その中でも重点的に取り組む地域を決めまして、評価検証を行って、区内全域に広げていければと考えております。 検討の進め方は、先ほど申し上げましたように、自立支援協議会ということで、これは法律に基づいて世田谷区も設置しているものでございます。四角い枠を見ていただきますと概要が書かれておりますけれども、こういった学識経験の先生ですとか当事者、家族、団体、事業所等々、関係機関の方の御協力をいただいて、基幹相談支援センターですとか、地域障害者相談支援センター「ぽーと」と連携を図りながら検討を進めることにしてございます。もちろん障害者施策推進協議会をはじめ、審議会ですとか障害者団体の皆様方にも適宜御相談させていただくことを考えてございます。 Aを見ていただきますと、方向性としましては、もちろん必要な機能の拠点に当たりましては、既存のネットワークの仕組みを最大限に活用していきたいと考えております。具体的には、シミュレーションをして、評価検証しながら、先ほども申し上げましたように、やっぱり地域で不足する機能が出てきますので、地域間で助け合う、補足し合いながら広めていければと思っております。どうしても不足するところで新たな仕組みが出てくると思われますので、その辺は予算もにらみながら進めていくことになろうかと思っております。 3ページ目を御覧いただきますと、スケジュールということで適宜、次は、11月には障害者施策推進協議会の構想骨子案となっていますけれども、骨子のイメージということで考えております。来年7月には素案をつくって、11月には案ということで、令和5年度にはなるべく早く区内で広めていきたいと考えております。 資料の説明は、簡単ですが以上でございます。 部会長 親御さんの高齢化も進む中で、拠点の問題はとても注目をされているかと思いますが、今の御説明に関連して、御意見がおありの委員の方がいらっしゃいましたら、ぜひお願いいたします。 委員 和泉短期大学でございます。 今、事務局より御説明いただきました地域生活支援拠点なのですが、私、自立支援協議会の会長を拝命しておりますが、御説明の中にありましたとおり、自立支援協議会で主に今検討させていただいております。やはり大事にしたいところは、障害で言うと世田谷の5つのエリアがございますけれども、そもそも地域生活支援拠点というのは、先ほどの区の御説明や部会長の補足もそうですけれども、今まであったサービスの抜け落ちる部分といいましょうか、制度の隙間を埋めていくようなものでありますので、そういったことを地域、エリアの中でしっかりと受け止めていくということをまず考えながら、少しずつ話合いを進めているところでございます。とはいえ、各エリアにフルスペックでサービスを整えていくのが難しいものも中にはあるかなということで、それは隣接する地域の2つのエリアで1つのサービスをやろうかとか、あるいは全区でやろうかというのは、そもそも地域生活支援拠点というのが、隣接する大田区などでもやっておりますけれども、基本的に国の制度設計としては20万とかそんなに大きくない町をモデルにしている感じがあります。そう考えていくと、やはり世田谷ではエリアというところを考えながらやっていくことが重要だと思っています。 自立支援協議会の中での検討については、また適宜、この会議でも御報告させていただくようにお願いしていきたいと思っておりますが、委員の皆様方におかれましても、この地域生活支援拠点という、今までのいろいろなサービスの間を取り持つような新たな整備の仕方になりますけれども、そういったところでお感じになるところとか、あるいはこういうサービスがもっとあったらいいのではないかということがありましたら、ぜひともお声がけいただきまして、自立支援協議会の中で検討させていただきたいと思っております。 部会長 副部会長、ありがとうございました。 それぞれのエリアを大事にというのが世田谷らしい拠点づくりになっていくということですけれども、御家族や親御さんのお立場で、委員の皆様、何かお感じのことがありましたらばお願いできたらと思いますけれども、いかがでしょうか。 それでは、これからの進展を踏まえながら、また何かお気づきのことがありましたらばお願いいたします。 続きまして、資料5、新しい条例についての御説明をお願いいたします。 障害施策推進課長 資料を御覧いただきまして、1の主旨でございます。ノーマライゼーションプランにおきましても、基本理念を掲げて施策を展開している状況でございます。一方、日常生活や社会活動などにおきましては、いろんなところで社会的障壁、差別、偏見がいまだ存在する状況でございます。加えまして、性ですとか暴力といったものも複合的に絡んできている場合もございます。区としましては、共生社会ホストタウンという立場で取組を進めてきておりますけれども、障害当事者の方、御家族の方にお伺いしますと、当事者の方を地域で見守る、支える環境の整備ですとか、言語としての手話をはじめとする障害者のコミュニケーション手段の利用しやすい環境の構築などのお声をいただいているところでございます。こうした状況を踏まえまして、区としてあるべき姿について議論を重ねていきながら、目的、理念、役割等々を広く共有しながら、条例の在り方について検討を進めていくことにしております。 2の他自治体の取組み状況につきましては、最後のページに載ってございますけれども、東京都では、障害者への理解の促進及び差別解消の推進に関する条例に言語としての手話というものを加えて、情報保障も明記しているところでございます。都内を見ますと、23区のうち16区が、コミュニケーションみたいな形だったり、障害理解だったりという形で既に制定されているということで、令和3年度におきましても、幾つかの区が検討していると聞いてございます。 そんな中で、3、方向性といたしましては、1つ目が地域共生社会の実現に向けた取組に関する基本的な考え方を明らかにしていく、2つ目が区、区民、事業所、障害者団体等が役割、責務を持っていただいて、連携してやっていくということを考えてございます。3つ目が障害当事者の地域での見守り、情報発信といったことも定めていきたい、4つ目としては、手話をはじめとする障害者のコミュニケーションに関する内容も入れていきたいと考えております。 おめくりいただいて、検討体制でございます。先ほどの地域生活支援拠点の検討も併せてのお話ですが、推進協議会とか審議会という既存の会議体とは別に専門家の会議を設けさせていただいて、別途、また検討を進めさせていただきたいと思っております。この中でも、当協議会の御協力をいただくことがございます。また、障害者団体、当事者様、社会福祉関係者、事業所様、こういったところのお力をぜひともお借しいただければと考えてございます。 5、条例における取組みのイメージですけれども、条例は2年ですので、つくってそれでいいのかというと、やはり具体的な取組が必要になっていると思います。鳥取県を見ますと、あいサポートというのがかなり進んでいるというのがございますので、そんなところも参考にさせていただきながら、世田谷区としての地域の見守りみたいな形で進めていければと思っております。 現在でも、小学校に手話講師として聴覚障害の当事者の方に出向いていただきまして、子どもたちと楽しみながら手話の勉強をしているという授業もやっておりますし、私どもの専門調査員が企業や事業所さんに出向きまして、研修会もやらせていただいておりますが、それに加えまして、やはり区民の方にぜひ基本的な入門的なところを学んでいく機会をぜひ御提供させていただければと思っております。できれば、よりきめ細かな地区の単位で何か入門講座的なものができればと思っているところでございます。それが1番目です。 2番目については、今度は商店とか薬局の関係で、こちらは当事者の方や御家族の方が日頃からよく行かれる場所と連携していきたいと思っております。そういったところで、ぜひ障害理解の御協力をいただけるようなところがございましたら、これもまだこれから検討していくことですが、ステッカーというのでしょうか、そういった目印になるものをお渡しして、そこに何かあったら御相談させていただくとか、あるいは、逆にそういった店舗が地域のほうを見守っていただくとか、そんなことができるといいのかなと思っております。これもまた引き続き検討はしていきたいと思っております。 3つ目としては、そういった地道な活動を日頃やっていただいて、ある程度実績が積み重なってくると、やっぱりこういうところは感謝したいと思ってくるものでございますので、何らかの形で表彰ということにつなげていければと思っております。今、そんな案を考えているところでございます。 最後に、スケジュールにつきましては、障害者施策推進協議会等々、先ほどの地域生活支援拠点のほうとほぼ同時並行で検討を進めながら、令和4年10月の議会に案を出しまして、決定いたしましたら、そこからしばらく周知期間を設けさせていただいて、できれば令和5年1月に条例の施行ということで、今、スケジュールを考えているところでございます。 説明は以上でございます。 部会長 御説明ありがとうございました。ということで、情報コミュニケーション、そして広く差別解消というところで条例をつくるという流れが進んでいるとお聞きしましたが、この御説明について何かお気づきの委員の方がいらっしゃいましたら、御発言をお願いしたいと思います。 委員 世田谷区聴覚障害者協会です。 今、区の報告があったのはとてもありがたい、うれしいことだと思います。いろいろな壁があると思います。その壁を取りたい、心のバリア解消を望みたいと思います。一緒に進めていきたいと思います。鳥取県のあいサポート、世田谷版もスムーズに世田谷に合った形で進めていただけたらと思います。 ただ、聞こえない人の中には、情報コミュニケーション条例といいますが、差別解消法、あと合理的配慮を進めるための条例のような考え方というのが一つ、それと一緒に進めていければいいかなと思います。 それと、もう一つです。手話は言語であるということ、それをコミュニケーションの方法として支援するのとはちょっと違うのではないかということ、きちんと言語を守るという意味で、そういう条例が必要ではないかという2つを分けて進めていっていただけるとありがたいかと思います。手話言語法と分けていただけたらと思います。今後、専門家の会議の中で、各拠点でいろいろ意見が来ると思いますので、意見交換していけたらいいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 部会長 委員、大事な御指摘をありがとうございました。手話は言語である、むしろ、文化をどう尊重するかみたいなことと差別をなくす心のバリアフリーみたいなことを少し分けて議論したらという委員の御指摘は大事なことかと思いました。ありがとうございます。 委員 今、委員も話していましたけれども、私も視覚の立場から、耳の御不自由な方のコミュニケーションツールとして、手話とか、いわゆる文字通訳とか、そういった字幕とかがやっと当たり前になるということを期待することが、まず一言目です。いろいろな意味で取組が進んできていますが、残念ながら、視覚でもやっぱりまだまだ壁がたくさんあります。 例えば、この場であまり申し上げることではないかもしれませんが、ワクチン接種の御案内が来ました。クーポン券が来ましたが、私たちは、外には取組の御努力で音声コードをつけてくださいました。東北のほうで何もついていない活字だけで送られてきたもので、墨字だけで送られてきたので、本人が確認を取れなくて困ったということで、皆様も報道を耳にされたかと思っています。幸いにして世田谷はありませんでしたが、中には、これだけ長い自分の番号が全く見えないで、電話でお願いするといっても、残念ながら、ほとんどの方ができませんでした。 そのような意味で、せっかく世田谷区でユニバーサルデザインのガイドラインを平成28年に策定しました。この推進協でもいろいろお話をさせてもらいましたけれども、情報のバリアフリーもやっぱり大事な問題ということがあるので、様々な障害、身体、精神、知的も含めていろんなものが一元化されて情報が活用できる、そしてコミュニケーションが取れることがやっと初めの一歩になるということを期待するとともに、今、共生社会ホストタウンで、うちの会も商店街に物品助成で点字のメニューを作らせていただいたりして支援をしました。ただ、これはオリンピック・パラリンピックがなかったらどうなのかなということがあるので、これからもレガシーとして当たり前のように使えるようにしていくということとともに、今、聴覚の皆さんは学校に手話の授業で講師を派遣しています。推進協でも前に申し上げましたが、肢体不自由の方、視覚障害、聴覚の方がチームを組んで、リーダーとして人材を育成して、商店街とか学校とかいろんなところに相談拠点としてできればいいと思いました。 先ほど、この前の報告で中間報告がありましたけれども、障害者が1つの拠点で就労ができるような場面をイメージしています。例えば、梅ヶ丘拠点のところに障害者がいつもいて、こういうことが体験できるような場があるとか、そのような形でハード面とともにソフト面の取組をして、教育の部分においてインクルーシブな教育につなげるような、私たち障害当事者が関われるような世田谷というものを目指していって、みんなの障害の団体も関わって、すばらしいものをつくり上げるという思いで、令和5年の実現に向けて期待していきながら、関わることの大切さを感じました。私たちも協力したいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 部会長 委員、ありがとうございました。それぞれの当事者団体の方がまたいろんな活躍をしていただけることになると思いますので、どうぞ行政とうまく情報を共有しながら進めていただけるといいなと思いました。ありがとうございます。 ほかにこの条例関連で何かございますか。 委員 たびたび発言することをお許しください。実は、この差別解消についても、自立支援協議会の中にございます差別解消に関する部会で検討させていただいております。今回、条例になることをとても喜ばしいことだと思っています。ただ一方で、国で法律があって、東京都も条例があって、そして世田谷区がなおもつくるということの意味を、やっぱりしっかりと区には考えていただきながら策定をしていただきたいと思います。単なる理念条例のようなものをつくってやっていってもしようがないでしょうし、実効性のあるもの、世田谷区ならではのもの、単なる屋上屋をつけ足すようなものにならないもの、これから検討というスケジュールをお示しいただいておりますけれども、ぜひともそういった形で、世田谷らしさのある条例、今、当事者のお二人の委員のおっしゃったところなども強く踏まえていただきながら、進めていただきたいと思っております。これは要望でございます。 部会長 副部会長、ありがとうございました。やっぱり世田谷のいろんな障害関連の進展は、当事者の方が頑張りつつ、市民や医師会、歯科医師会、薬剤師会の先生方もいらっしゃっていますけれども、本当にそういう専門職の方も協力しながらやってきたという世田谷の運動みたいなものがこの条例にうまく生かせるのではないかと期待しています。ほかに何かございますか。 委員 高次脳機能障害者と家族の会です。 すみません。ここに入るのかどうかよく分かりませんが、毎度申し上げている失語症者の支援という部分で、形はちょっと違いますが、コミュニケーションにやっぱり苦労されている方で、その理解が全然広がっていない。その障害自体がよく分からない。昔から身体障害者の手帳で行けるというふうには言われているのだが、支援とか理解が全然進んでいない。ここへ来て意思疎通支援者養成を各都道府県でやるようにとなって―今年は20名になってしまったのかな。だから、東京都で100名できるはずでも、僅かですけれども―その数の少なさを考えると、やっぱりちゃんとした理解が進んでいないのではないかとすごく懸念をしています。やればいいという問題ではなくて、ちゃんと実質を理解してその人たちをどう支援していけるのか、しゃべられないこと、分からないことがちゃんと理解されないと、やっぱり差別になっていって、結局、みんな黙ってしまうみたいな、もう、いいみたいになってしまうので、その辺も盛り込んでいただけたらうれしいなと思っています。 部会長 委員、大事な御指摘ありがとうございました。障害分野ではインクルーシブなということが言われますけれども、SDGsで誰一人取り残さないみたいなこともよく一緒に語られるようになったかと思うのですが、失語症の方たちはなかなか御自身が主張されないので、難しさがあるかと思うので、ありがとうございます。 ほかに何かございますか。 それでは、先ほど委員からコロナのワクチン接種のお話もございましたが、資料6で準備していただいていますので、御説明をお願いいたします。 障害施策推進課長 では、資料6の御説明をさせていただきます。新型コロナワクチン接種にかかる障害者への対応についてでございます。 1の主旨でございますけれども、区としましては、これまでも障害者の方に配慮した運営を行ってきておりますが、その中には、やはり人混みですとか集団行動が苦手、動きに時間がかかるなど、いろいろと状況があると思います。そのため、スペースや時間的に余裕を持って落ち着いて接種を受けていただけるような工夫を、今検討を進めているところでございます。実際対応しているところもございますので、この後、御紹介をさせていただきます。 現状といたしましては、御覧のとおり、3点ほど掲げさせていただいております。バリアフリーに対応しているというのもございますし、聴覚の方への配慮、あと、区の職員も配置して対応しているというものでございます。 3の対応策です。障害者入所・通所施設におきましては、各施設を通しまして意向調査を実施いたしました。その結果に基づいて、施設の巡回接種、嘱託医等の接種、施設職員の集団接種会場への引率、こういった接種の対応を行っているところでございます。また、それだけではなかなか対応できない方もいらっしゃいますので、これとは別に、障害者の専用枠を既存の集団接種会場の中に設けることで今進めているところでございます。 具体的には、(1)の巡回接種及び嘱託医等接種ということで、嘱託医の接種は今のところ希望される施設がないようですけれども、今後、希望がございましたら順次対応させていただきます。施設の巡回接種は7月6日からスタートしてございます。 おめくりいただきまして、施設職員の引率による接種でございます。これは梅ヶ丘のプラザの中に設けてございます。そこに施設の職員の方が障害当事者の方を引率してプラザにお連れする、そして、接種を受けていただくというのを7月からスタートしているところでございます。これは毎週月曜日の午後と木曜日の午前という設定をしてございます。 これらとは別に障害者の専用枠を今検討しているところでございまして、これも梅ヶ丘のプラザの中に設ける予定でございます。開設といたしましては、ちょっと落ちついたところの9月から10月を見込んでおりまして、これは毎週木曜日の午後という設定でございます。人数的には、1日5レーン開設の予定でございますので、122人ぐらいを想定してございます。 どんな配慮をさせていただいているかといいますと、まず、接種に要する時間を、今のところ通常4分ぐらいと見込んでおりますが、倍の8分を想定したり、あと、集団接種の場所とは別に待機場所、控室も2部屋ほど用意できればと考えております。会場の運営に当たりましては、既に通常の職員が配置されておりますが、それに加えまして、障害福祉部の中から福祉職の職員1人と事務系の職員を2人ほど別に配置する予定にしてございます。そのほかにも保健センターですとか、東京リハビリテーションセンターの御協力もいただいて、なるたけ手厚く対応するということで、今進めております。加えまして、聴覚障害のある方に配慮するということで、手話通訳者も置かせていただくことで考えています。 周知につきましては、御覧のとおり、ホームページ、「区のおしらせ」等で御案内をさせていただくほかに、障害者団体や事業所の御協力もいただいて、利用者の方に御案内させていただければと思っております。方法としては、インターネット、電話、ファクスはございますけれども、インターネットについては、中を見ていただくと、障害者専用枠という表示をできれば、少しは分かりやすくなるかと考えております。 最後に、今後の予定といたしましては、既に「区のおしらせ」でも、若干ですが、御案内をさせていただいておりますので、施設の引率の対応も進めますし、あとは9月の専用会場の開設に向けて今調整を進めているところでございます。 簡単ですけれども、以上でございます。 部会長 御説明ありがとうございました。障害がある方への接種について、まだまだ具体化していない自治体が多いかなという中で、世田谷は早々とこんなふうにまとめていただけてありがたいと私は思いましたが、今の御説明をお聞きになって、何か御質問、御意見がおありの委員の方がいらっしゃいましたらお願いいたします。いかがでしょうか。 委員 まず、ちょっと別のことですけれども、この場で障害者地域生活課長にお礼を申し上げたいと思います。ワクチン接種の移動困難者の方にタクシー券、1000円券を4枚、4000円を追加していただきまして、障害のある方への配慮をしていただいたこと、当会の会員は本当に感謝しております。今日は感謝ばかりですけれども、本当にすばらしいことをしていただけたと思っていまして、会を代表しまして、この場でお礼を申し上げたいと思います。 それから、予約もすばらしいなと思ったのは、先ほど途中で苦言にも聞こえたかもしれませんけれども、予約番号が分からないときのために、世田谷区はいち早くまちづくりセンターで、スマホを使って予約を取っていただくということをしたので、皆さん、これに切り替えたりしました。これで助けられたと思っていたので、うちの会の接種率は、現在50%ぐらいです。ただ、若いメンバーがまだたどり着いていないので、これからこの障害者枠を活用させていただいたらいいのかと思っています。 1つ質問したいのですが、既に基礎疾患の方が申込みをしていますが、9月頃になっています。そうすると、今の障害者特別枠みたいなものがあるならば、障害者枠と言ったほうが早く予約が取れるのでしょうか。それから、障害者ですよというのは、コールセンターを含めて、言えばすぐに分かるようになっているのか、これだけ教えてください。すみません。決まっていれば結構です。 障害施策推進課長 今、調整中ですので分かる範囲ということになりますけれども、これから一通り皆様方に、年齢が若い方にも接種券が広まっていくと思うのですが、大体落ち着いた7月下旬頃に公開されるかと思っておりますので、その頃から受付ができるのではないかと思っています。あとは、受付の仕組みについてはまだ関係所管で調整しておりますので、またそれは改めて、なるべく早く御案内をさせていただければと思っております。 委員 まだあまり周知しないほうがいいということですか。 障害施策推進課長 そうですね。正しい情報が伝わったほうがいいと思いますので、区の担当が動いているというのはぜひ言っていただければと思いますので、また文書にして、障害者団体ですとか事業所には、これまでも適宜御案内していると思いますけれども、なるべくスムーズに速やかにやらせていただきたいと思いますので、お待ちいただければと思います。 部会長 ありがとうございました。タクシー券のお話などもお聞きして、本当にいろんな御配慮があったことと思います。それではどうぞ、委員。 委員 世田谷区聴覚障害者協会です。 世田谷区も聞こえない人の支援とか準備、いろいろなことをしていただいて、どうもありがとうございます。手話通訳者に対しても優先接種を手配していただいて、スムーズに接種できている状況です。理由として、聞こえない人も手話を見るために通訳者も連れていかなければいけない現場で、そのときに通訳者がうつっては困るということで、通訳者も優先接種ができるように、区で手配していただいて、その結果、優先接種の枠に通訳者を入れていただけたことに感謝申し上げます。今後、通訳者がどれくらい受けるか分かりませんが、手話通訳者を対面方法で派遣するという今の状況ができなくなると困るので、遠隔通訳という方法で進めていただけたらと思っています。現場に行くのではなくて遠隔を使ってと思っています。都とかに対しても遠隔通訳ができるように、世田谷区も遠隔手話通訳の派遣ができるように、そういう事業体制を整えていただけるとありがたいと思います。 それとは別に、2つ目として、聞こえない人の情報を、会員ではなくて役員レベルで今いただいた公表をお伝えしたいと思うのですが、ちょっと分からないところで、聴覚障害者枠という話です。知的障害者、あるいは精神障害者を優先としてワクチンを接種すると書かれているのですが、手話通訳というところが書かれていなくて、つまり知的障害者、または精神障害者、あと聞こえない、重複障害を持っている方は受けられるのか、聞こえないだけだと無理なのかとか、そういうのが分かりにくい形になっているので、そのあたりをちょっと工夫して書いていただけると、より当事者の方が分かりやすいと思います。聞こえないだけではなくて身体障害者、あるいは見えないとか、いろんな重複な障害をお持ちの方とかもできるというところも、ぜひ書いていただけるとありがたいと思います。 部会長 委員、ありがとうございました。遠隔での手話通訳などもこれからどんどん進めていただきたいというようなことをおっしゃったことと、あと、知的とか、精神とか、聞こえないという重複障害の方の情報提供の仕方も確実にお願いしたいということでよろしかったでしょうか。 委員 障害者専用枠の話ですが、その意味が、重複障害者に対応するように見えてしまうのです。そうではなくて、ただ聞こえないだけでも、身体障害者も、重複ではなくても大丈夫という書き方をしてもらえるとありがたいと思いました。 部会長 失礼しました。分かりました。そのあたりはぜひ明確になるような情報提供をお願いいたします。ありがとうございました。 委員 今の質問に関連するのですが、私の理解不足かもしれませんが、「知的障害者や精神障害者の方を主な対象とする障害者専用枠」という、この対象者のイメージは手帳で考えていらっしゃるのでしょうか。 障害施策推進課長 主にということで書かせていただいたのは例示でございまして、もちろんどの障害のある方が来ていただいても構いませんし、手帳があるとかないとかということではなくて、施設の関係でも。あと、集団接種会場で既に18がやっています。ああいうところになかなか行けない方もいらっしゃると思いますので、せめてこういう場所で、よろしければぜひ障害がある方でも来ていただければということで書かせていただいていますので、特に制限があるということでございません。 委員 では、特に手帳を見せなければいけないとかそういうのではなくて、例えば、受給者証だけの方で発達障害の方とかでも、自己申告でこういうところを使うことができると理解してよろしいですか。 障害施策推進課長 そのとおりです。入り口でチェックして、手帳がないから駄目ですねとかそういうことはしませんので、来ていただければ受けていただけるということでございます。 委員 ありがとうございます。納得できました。 部会長 委員、ありがとうございました。これで安心して接種に行けますね。ありがとうございます。 ほかに何かございますか。 それでは、この1年半、医療職の方々は本当に頭が下がるばかりですが、委員、医師会のお立場で接種とかコロナの関連についてお話しいただけるようなことがあったらお願いできますか。 委員 世田谷区医師会でございます。 医師会は、最初は医療従事者、医師会員、それから歯科医師会員、薬剤師会員、そのあたりからお手伝いをしてやっておりますが、今は住民接種のお手伝いもうめとぴあで始めています。医師の役割としては、主に問診です。問診も接種券に既に書かれてある人もいるのですが、それ以外にもやはりしっかり聞かなければいけない部分があります。そういうところも、今回の専用枠を使うときにどういった問診の工夫、あまり時間もかけられないし、各障害の方にとって一番分かりやすい方法で問診―問診がやっぱり一番時間がかかってしまうので、あらかじめ分かるようにしていただくとかそういう工夫をかなりやっていただけるといいと思います。その辺に関しては、医師会にどういうところを問診したらいいかということは、お尋ねくだされば、すぐ担当から連絡が行くと思いますので、どうぞ医師会を活用してください。 部会長 本当にお忙しいところをありがとうございます。 お立場はちょっと違うのかもしれませんが、歯科医師会の委員や薬剤師会として委員、この1年半あたりで何かございましたらば、御意見をいただければと思います。 委員 世田谷区歯科医師会でございます。よろしくお願いします。 歯科医師としましては、報道とかでも皆様御存じだと思いますけれども、歯科医師会でも接種できるようにというので、今、実際、講習を受けていらっしゃる先生もいらっしゃいますし、地域によって違いますが、かなり温度差がありますけれども、既に接種が始まっているところもあります。ただ、私たち歯科医師ができるのは接種だけでして、先ほど医師会の先生がおっしゃられましたように、問診は医師しかできないことになっていますので、そこが法律の壁があるところで、少しでも皆様方のお手伝いができるように今取り組んでいるところでございます。 委員 玉川歯科医師会でございます。よろしくお願いいたします。 委員がおっしゃったように、我々歯科医師も、徐々にですが、接種できる状態になってきております。ただ、法律的な話ですが、講習を受けて、その後、実技を受けないと認定されない状況になりまして、忙しい医師や看護師に講習をお願いしても、なかなか手が回らずに、東京都で今月中に800名を養成する予定であります。実は私、今日の昼間に行ってきて、ようやくできました。ただ、どうしても回数が少ないものですから、協力する歯科医師は山のようにいると思いますけれども、徐々に増えていくと思いますので、恐らく8月以降は、打ち手の担い手として大きく貢献できる状態になるとは思います。もう少々お待ちください。 委員 薬剤師会でございます。よろしくお願いいたします。 薬剤師会としては、取りあえず、正直言いますと、打つこともできない、だけれども、準備として、今の場合ですと、分注のお手伝いをするかということで、薬剤師会にやることがあったら何でも言ってくださいという立場でおりますので、何かありましたら言っていただきたいということ。 あと、私は友達が日本中に結構いるのですが、オリンピックも含めて、障害の方に対して東京はどうするのかというのをすごく興味津々で、特にこのコロナのときも、みんなどうしているのという情報を聞いてくる。逆に、私より秋田とか福島とか北海道の人たちのほうが世田谷の情報とかをよく知っています。こういういろんなものを見ながら、世田谷をモデルにするまで行くのかどうか分かりませんが、やっぱり進んでいるよなというのはよく話を聞きますので、そのところにいられるということが、障害のある方も、世田谷にいるからできることも助けてもらうこともいっぱいあるでしょうし、その方が世田谷にいるから、私たちは障害のある方と接することもできるというところをプラスに考えていくと、もっといい世界ができるのではないかと考えながら、お仕事をしております。 部会長 ありがとうございました。急に振ってしまいましたが、やっぱりそれぞれのお立場にないとお聞きできないことをいろいろお聞きできて、これから本当に大変だと思いますが、またどうぞよろしくお願いいたします。 コロナワクチンの接種についていろいろお聞きしましたが、この件に関して、ほかに何かございますか。よろしいでしょうか。 それでは、最後、その他ということで事務局、お願いいたします。 障害施策推進課長 机の上に質問・意見用紙をお配りさせていただいております。本日の会議はお時間に大変御協力いただいておりますので、御質問、御意見があろうかと思います。ぜひ、そのあたりにつきましては、書式は問いませんので、ファクスですとかメールで事務局までお寄せいただければと思っております。 また、本日の会議の議事録につきましては、事務局で確認が終了したものを委員の皆様にお送りいたしますので、御確認のほどよろしくお願いいたします。 最後に、次第を御覧いただければと思います。次回の推進協の予定でございます。11月頃に開催させていただきたいと考えておりますので、また日程を調整の上、御連絡、御案内を差し上げたいと思います。 事務局からは以上でございます。 部会長 ありがとうございました。ということで、予定した議題については終了しましたが、全体とかこれ以外のことで何かお気づきのことがおありの委員の方がいらっしゃいましたらお願いしたいと思いますが、よろしいですか。 では、進行に本当に御協力をいただきまして、予定よりも大分早く終了できます。今、事務局に御説明いただきましたように、用紙等を用意していただいているので、また、事務局に発言しそびれたことがおありでしたらば提出してください。 それでは、以上をもちまして第1回の障害者施策推進協議会は閉会とさせていただきます。御協力ありがとうございました。お疲れさまでした。 午後8時19分閉会