第5 障害特性に応じた対応 障害者と接するときには、それぞれの障害特性に応じた対応が求められます。以下に、いくつかの代表的な障害について、その概要をまとめました。 改定にあたり「障害者差別解消法 福祉事業者向けガイドライン」(厚生労働省)東京都心身障害者福祉センターリーフレット「障害理解のために」及び「東京都障害者差別解消ハンドブック」等の掲載事例を参考に、区内障害者団体のご協力をいただきました。 対応事例については、区職員・区の窓口・区の事業で生じたものについて、区の実情にあわせて記載しました。 11 難病 難病とは、原因不明で治療方法が確立されておらず、神経筋疾病、骨関節疾病、感覚器疾病など様々な疾病により、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由など多彩な障害を生じる、長期の療養を必要とする疾病です。 しばしば、長期にわたって慢性の経過をたどり病態や障害が進行する場合が多く、生活面における制約や、治療等のための経済的な負担や、家族等の身体的、精神的な負担が大きいといわれています。また一方、継続的な医療などで病状が安定して、生活できる場合もあります。 難病のうち、医療の確保の必要性が高く一定の要件を満たすものは、障害福祉サービスの対象となります。その疾病の数は、令和元年7月に348疾病に拡大されました。                                  (1)こんなことに困っています 「痛み」「しびれ」「手足に力が入らない」「倦怠感」などに悩まされている場合も多いのですが、外見上わかりにくいために、「出来るのにやらない」「さぼっている」など誤解されることがあります。 同じ病気でも、状態や障害に個人差がありますが、「その病気なら〇〇」とひとくくりにされ、困っていることを分かってもらえないことがあります。 一日の中で症状が変化することがありますが、保健福祉サービスで状態に応じた介護や支援を適切に受けることは難しく、家族などの負担が大きくなることがあります。 外見に目立つ症状がある疾患などは、うつる病気と誤解されることがあります。 (2)こんな配慮が必要です それぞれの病気による症状やその日の状態により、症状が異なります。外見で判断せず、本人の様子や、直接本人に聞くなどにより、体調や状態に合わせて対応しましょう。 病状により、痛みや疲労感、出来ること、出来ないことに波があります。その時の体調に合わせた配慮をしましょう。 体調がすぐれない様子の時には声をかけて、必要に応じて休憩できる場所へ案内しましょう。窓口職場などでは、柔軟に休憩できる場所を確保しておきましょう。 難病は伝染病ではないため、うつりません。外見の症状から来る誤解や偏見を招かないよう、配慮が必要です。 プライバシーに配慮し、病名や病状の確認などは、必要最低限にとどめましょう。 ヘルプマークを身に着けている場合もあります。 好事例(東京都差別解消法ハンドブックより抜粋) 「色素性乾皮症(XP)児の保育所における対応」 遮光対策が必要である色素性乾皮症患者のKちゃんは、紫外線対策がなされていない保育所に入所することは困難です。 入所を希望する保育所と話し合った結果、UVカットシートを保育室等の窓ガラスに貼ること、紫外線を遮断するために窓は常時閉鎖してエアコンを取り付けることのほか、保育所側に日光に当たってしまった際の対応策などを十分把握してもらった上で、他の保育児・保護者への説明も十分行い、疾病に対する理解を得ることで、安心して保育所に通うことができるようになりました。 〔 コラム21 障害児について 〕 障害児については、成人の障害者とは異なる支援の必要性があります。子どもは発達段階にあり、個々の子どもの発達の段階に応じて一人ひとりの個性と能力に応じた、ていねいに配慮された支援を行う発達支援が必要です。 また、子どもを養育する家族を含めた、ていねい且つ早い段階からの家族支援が必要です。特に保護者が、子どもの障害を知った時の気持ちを出発点とし、障害を理解して受け入れるまでの過程においては、関係者の十分な配慮が必要です。 子ども用車いす 子ども用車いすは、移動が困難な障害があるために、日常生活に必要不可欠な補装具として給付されたものです。ベビーカーと間違われて、段差や乗り物の乗降時に必要な介助を受けられなかったり、スロープを出してもらえない、あるいは電車内で折りたたむよう、要求されることもあります。 ベビーカーとの違いは、 大人用車いすよりは軽く、ベビーカーよりは重い。 乗り降りしやすいよう、座面の高さが調整できるタイプや、背もたれの角度が水平近くまで倒すことができるタイプもあります。 障害によっては、人工呼吸器や吸引機などの医療用器具を載せるスペースも確保されていることがあります。 外出先でたたんだり、子供を降ろすことことは困難であることを知ってください。      〔 コラム22 複合差別 〕 女性である障害者は、障害に加えて性別による固定的役割分担や、それに関連する慣行や暴力など、複合的に困難な状況に置かれている場合があることに留意する必要があります。 場面や内容等により、女性職員が対応するなどの配慮が必要な場合があります。 障害のある女性は、障害者であると同時に女性です。そうした同時に複数の立場を生きる個人がこうむる、差別体験を捉える言葉として「複合差別」と言う言葉があります。 家庭や学校、職場、医療を受けるときなど、日常生活の様々な場面で、障害のある女性は複合差別を経験する場合があります。 女性に限らず、子どもや貧困など、困難が複合していることに焦点を当て、取組む視点も必要です。    第6 関連する相談窓口 障害者差別に関する相談 世田谷区障害施策推進課 TEL 03-5432-2424 (P16:相談・問い合わせへの対応を参照) 東京都障害者権利擁護センター TEL  03-5320-4223 障害者就労差別に関する相談 住所地のハローワーク(渋谷) TEL03‐3476‐8609 障害者就労支援センターしごとねっと TEL 03-3418-1432 (同) すきっぷ就労相談室 TEL 03-3302-7972 (同) ゆに(UNI) TEL 03-5707-2343 東京都労働局 TEL 03-3512-1664    渋谷総合労働相談コーナー(渋谷労働基準監督所内) TEL 03-6849-1167 障害者への虐待に関する相談窓口     世田谷総合支所保健福祉課障害支援 TEL 03-5432-2865 北沢総合支所保健福祉課障害支援 TEL 03-6804-8727 玉川総合支所保健福祉課障害支援 TEL 03-3702-2092 砧 総合支所保健福祉課障害支援 TEL 03-3482-819 8 烏山総合支所保健福祉課障害支援  TEL 03-3326-6115 世田谷区障害者夜間・休日虐待通報ダイヤル TEL 03-5432-1033   その他 法テラス東京 TEL 050-3383-5300 世田谷区消費生活センター(相談専用) TEL 03-3410-6522 人権擁護相談(問い合わせ先:人権・男女共同参画担当課) TEL 03-5432-2259 世田谷区DV相談専用電話(※相談日のみ) TEL 0570-074-740 【第一面記載方法】 おわりに 障害者差別解消法の理念を実現していくには、国民一人ひとりの障害に対する理解と適切な配慮が不可欠であり、差別と解される事例についても、お互いの意思疎通不足や理解の不足が起因していると思われることも見受けられます。法に定められたからということで身構えるのではなく、区民・事業者・区が歩み寄り理解を深めていくことが、差別解消の第一歩につながると考えられます。 職員のみなさんの本法に関する理解と、障害者差別解消に向けた取組みを積極的に進めて頂きますようお願いします。 【ガイドブック作成等にあたり、ご協力いただいた団体等】   <世田谷区障害者福祉団体連絡協議会加盟団体> 公益社団法人日本オストミー協会東京支部世田谷交流会 世田谷区肢体不自由児(者)父母の会 世田谷区身体障害者福祉協会 世田谷区重症心身障害児(者)を守る会 世田谷区手をつなぐ親の会 世田谷区パーキンソン病友の会 世田谷生活と健康を守る会しょうがい部会 特定非営利活動法人自立の家 特定非営利活動法人せたがや移動ケア 特定非営利活動法人世田谷区視力障害者福祉協会 特定非営利活動法人世田谷区聴覚障害者協会 特定非営利活動法人世田谷さくら会 特定非営利活動法人世田谷ミニキャブ区民の会 特定非営利活動法人ヒューマンハーバー世田谷 ふたばの会                     (50音順) <世田谷区自立支援協議会 虐待防止・差別解消・権利擁護部会>