資料5(別紙2) 令和2年度世田谷区児童相談所一時保護所 外部評価報告書 令和3年3月 1.外部評価の概要 (1)外部評価の目的 一時保護所の外部評価は、外部の第三者の目で一時保護所の評価を行い、その結果を公表することを通じて事業の透明性の確保及び「一時保護所中の子どもの権利擁護」と「一時保護所運営の質の向上」を図ることを目的としている。 (2)実施期間 評価の実施期間 令和2年8月6日(契約日)〜令和3年3月31日 保護児童へのアンケート調査 令和2年12月23日 現地調査 令和2年12月23日 一般職員自己評価 令和2年12月11日〜12月25日 経営層自己評価 令和2年12月15日〜令和3年1月21日 訪問調査 令和3年2月1日 (3)外部評価の仕組み 外部評価は、専門的な知識を有する中立的な第三者である評価機関が、事業者が提供する福祉サービスやその内容等を評価する仕組みである。 今回の外部評価に当たっては、「東京都福祉サービス第三者評価」の児童養護施設の手法及び項目のほか、国の「福祉サービス第三者評価基準ガイドラインにおける各評価項目の判断基準に関するガイドライン」等を基本として、評価項目及び評価基準の検討及び作成を行った。 また、実際の評価は「東京都福祉サービス第三者評価」における評価者の要件を満たし、機構から認証を受けている評価機関が実施した。 「東京都福祉サービス第三者評価」は、平成15年から開始された制度で「東京都福祉サービス評価推進機構」(公益財団法人東京都福祉保健財団内)が運営を行っている。 2.外部評価の方法 (1)全体の構成 本評価は、「保護児童へのアンケート調査」「現地調査」「一般職員自己評価」「経営層自己評価」「訪問調査」の5つの調査から構成される。 「訪問調査」では、事前に実施した「保護児童へのアンケート調査」「現地調査」「一般職員自己評価」「経営層自己評価」の結果に基づいて、一時保護所の経営層に対しヒヤリングを実施し、総合的な評価行った。 (2)評価の種類 評価は、下記の2種類の方法で実施した。 評価項目に定められた事項が「できているか」「できていないか」の評価 各カテゴリー、サブカテゴリーごと、また一時保護所全体を通じた評価講評の記述 (3)評価項目の関連性 評価項目は、全体で7つのカテゴリーからなり、T〜Yが「組織マネジメント」に関わる項目、Zが「サービス提供」に関わる項目となっている。 「サービス提供」に係る項目は、個別具体的な内容に関する評価が必要であるため、さらに「サービスのプロセス」(Z−1~3、5、6)と「サービスの実施」(Z−4)に分けて評価を行った。 それぞれの評価項目数は、「組織マネジメント」に関わる項目が59項目、「サービスの提供プロセス」に関わる評価項目が43項目、「サービスの実施」に関わる評価項目が40項目となっており、全体で、142 項目で構成されている。 評価項目は「経営マネジメント」から「サービスの提供プロセス」から「サービスの実施」の順に詳細な項目に分かれており、「できている、できていない」の評価及び講評の記載内容についても、対象となる項目のレベルに応じて詳細なものとなっている。 3.評価方法 保護児童のアンケート調査 保護児童のアンケート調査は、定められた調査票に基づき、回答者属性を除く全18項目の質問を実施した。 調査方法は、小学生は調査員による聞き取り調査、中学生以上は自筆式による回答、幼児は調査員による場面観察調査となっており、今回の調査では、調査対象者数25名中19名から回答を得、回答率は76%であった。 回答方法の内訳は、自筆式のアンケート16名、調査員による聞き取り調査3名であった。 一般職員自己評価 全職員に対して、評価項目と同一の質問によるアンケート調査を実施した。 今回の調査では、職員数64名で回答率は100%であった。 経営層自己評価 自己評価シートに各評価項目について「できている、ややできている、できていない」の判断及び実際に実施していることが分かる根拠を明示した。 訪問調査 訪問調査では、経営層に対するヒヤリングを実施し、事前に実施した「保護児童へのアンケート調査」「現地調査」「一般職員自己評価」の集計結果等を参考にしながら、「経営層自己評価」に記載された内容の妥当性の確認、評価を行い、さらに、一時保護所全体の取り組みなどについて総合的に評価を実施した。 4.評価基準 「できている、できていない」の評価の判断基準は以下のとおりである。 1)「〇」は評価項目に記載された事項が実際に取り組まれているかについて、根拠となる資料によって確認を行い、「できている」場合は「〇」、「できていない」場合は「×」とした。 その際、取り組みのレベルは問われない。 2)さらに、「できている」とする場合は、一時的あるいは偶然行われた取り組みではなく、「仕組み」に基づいて継続的に実施されることを要件とした。 評価講評 評価講評の記載では、上記「〇、×」の評価の判断の根拠を中心に補足の説明を行っている。 また、一時保護所全体を通じた講評を、「特に良いと思う点」「さらなる改善が望まれる点」「事業者が特に力を入れている取り組み」として記載している。 本編