わきみず 粕谷・上祖師谷地域しんぶん 発行号:第123号 発行日:2024年(令和6年)12月(年2回発行) 発行者:上祖師谷地区ミニコミ編集委員会 事務局:上祖師谷まちづくりセンター 電話番号 03-3305-8611 ファクシミリ 03-5384-7196 上祖師谷地区ビジョン 音楽と花と文学と笑顔があふれるまち粕谷・上祖師谷 至誠会第二病院と看護専門学校の昔と今 至誠会第二病院というけど、第一病院はどこにあるの? 地域活動で学生さんをよく見かける看護専門学校のことも知りたいな なるほど…みんなお世話になっているものね さっそく一緒に調べてみよう! 千歳村分院開院と第二病院への改称 至誠会は東京女子医科大学の同窓会組織です。1923(大正12)年に飯田橋で至誠会病院を、1929(昭和4)年に結核患者の療養所として千歳村分院を開院しました。 木造二階建ての瀟洒な建物で、広い庭園と噴水があり、道路は桜並木となっていました。庭園と桜並木の名残は現在も病院周辺に残ります。 1936(昭和11)年、千歳村の地名変更に伴い、千歳村分院は至誠会第二病院に改称され、至誠会病院も至誠会第一病院と改称されました。 1942(昭和17)年には、至誠会第三病院も市谷仲之町に開院されましたが、アジア・太平洋戦争で第一病院と第三病院は焼失し、現在は第二病院のみが運営を続けています。 なお、「至誠」とは、学校創設者の吉岡彌生先生が「常住不断私が患者に接するときの根本的な心構えを短い二つの文字のなかに言い現したもの」で、大学の理念です。 病院の現在 開院時の建物は1960(昭和35)年に立て替えのため取り壊され、現在は診療科15、許可病床数301床の病院です。 二次救急病院として救急患者を常時受け入れる他、災害拠点病院として大規模災害の発生時は傷病者の収容・治療を担います。 来院者は、地域住民はもちろん、調布・狛江から路線バスで来院する方の他、京王線や小田急線沿線の方も多いです。 地域住民は何かとお世話になっており、病気の時はもちろん、区の健診で利用する方や、同病院で生まれた方が、自分の子供を同病院で出産することもあります。 また、地域連携担当が中心となって、周辺のクリニックや病院と連携して、地域住民に医療サービスを提供する他、健康に関する市民公開講座(無料)も定期開催しています。 病院のこれから 新規採用による医師の増員や、新型・高性能な検査機器の導入を進めており、人間ドックのような健診機能も充実させる予定とのことです。 約1世紀にわたり地域住民の方々には大変お世話になっており、今後も地域中核病院として、また東京都の災害拠点病院として、地域住民の方々に更にお役に立てるよう病院機能を強化中です。来院をお待ちしています。 看護学校開校と看護専門学校への改組 1990(平成2)年に、地域医療の向上と近隣の医療施設の看護力の向上を目指し、2年課程の至誠会看護学校が開校しました。 2013(平成25)年には、病院敷地内に新校舎を建設・移転の上、3年課程の至誠会看護専門学校として再スタートしました。 現在の看護学校開校と地域交流 現在学校では、各学年40名、計120名の学生が看護師資格の取得を目指して、座学や実習に励んでいます。 通学生の他、学生寮に入る地方出身の学生もいます。この地域は、適度に田舎で、暮らしやすく安心感があるそうです。 また、高校卒業後すぐ入学する学生の他、一般企業勤務を経て入学する学生、介護士から更なるスキルアップを目指す学生等、多彩なバックグラウンドを持つ学生が資格取得に向けて頑張っています。 地域交流を重視しており、同校ホールでのイベントの他、地域活動に多くの学生がボランティアとして参加しています。学生にとっても地域住民との交流は、近い将来看護師となって患者さんとして接するであろう 、高齢者等の住民とのコミュニケーションの貴重な機会になっているとのことで、地域・学校双方に意義ある良い関係になっています。 看護学校のこれから 地域との連携を深めていきたいとのことですので、私たちが在校生・卒業生にお世話になる機会も増えていくことと思います。 地域を支える看護師が育つよう授業を進めています。 血圧測定などの実習相手のボランティアとして是非ご協力ください。また、4月入学生を募集中ですので看護師志望の方の受験をお待ちしています。