たのしくたべておおきくなあれ おおきくなあれ春号 栄養士とのコラボ号 令和6年5月 世田谷区子ども若者部保育課 編集 看護師業務連絡会 栄養士業務連絡会 今回は 噛む力を育てるカミングさんまるについて 看護師 栄養士とのコラボ号になります カミングさんまる ひとくち30回 よく噛んで味わって食べよう 厚生労働省では より健康な生活を目指す観点から ひとくち30回以上噛むことを目標とする カミングさんまる運動を提唱しています 食べ物を30回以上 よく噛んで味わって食べることにより おいしく安全に食べることができます 区では 健康せたがやプランに基づき 保育園 学校 保健所が連携を図りながら よく噛んで 味わって食べることを推進しています 歯のはたらき 歯には それぞれの役割があり 食べ物を効率よく消化 吸収するようにできています 前歯 せっし けんしで 食べ物を小さくし 奥歯 きゅうしで 食べ物をすりつぶすことで 飲み込みやすい形にします よく噛むことで 食べ物が細かくなり 栄養の吸収率も上がります 噛むことで いいことたくさん 噛むことで 食べ物の栄養を吸収しやすくし 胃や腸などの負担を軽くします よく噛むことは 健康な身体を作っていくことにつながります 食べ過ぎを防ぐ 満腹中枢を刺激し 食べすぎを防ぐ 味覚の発達 じっくり味わうことで 味覚が養われる 消化を助ける 噛むことで 食べ物が細かくなり 消化が良くなる 歯の病気を防ぐ 抗菌作用のある唾液分泌が増え むし歯予防になる 脳の働きが活発になる あごを動かす事で 脳の血流が増す 歯やあごの発達 噛むことで あごの筋肉や関節 歯肉が強くなる よく噛むためのポイント 1 調理方法を工夫する 食材を大きめに切る 薄い半月切りや いちょう切りを 乱切りや さいの目切りにすることで 自然と噛む回数が増えます 歯の発達に合わせて 無理なく噛むことができるやわらかさが目安になります 噛みごたえのある食材を選ぶ 根菜類 きのこ 海藻など 食物繊維が豊富な食材が おすすめです 2 ながら食べをしない テレビやスマホを見ながらの食事は 噛むことに集中できず 噛む回数が自然と減ってしまうため 注意しましょう 3 時間に余裕を持って食事をする 忙しい日常生活の中で時間に追われると ついつい早食いになってしまいます 食事の時間に余裕を持って食べることを目標にしましょう 4 正しい姿勢で食事に集中する 足底をしっかり床につけて 高さのあったイスとテーブルで姿勢よく食事をすると しっかり 噛むことができます おちゃわんは てにもつ せなかは まっすぐのばす ゆかにあしをつける ひじをテーブルにつけない 食べ物をおいしく食べるためには 何本の歯があればいいのだろう みなさんは ハチマルニイマル運動をご存じですか 20本以上の歯があれば ほとんどの食べ物をおいしく食べることができるため 80歳になっても自分の歯を20本以上保とう という運動です 好きなものをおいしく食べるために 噛むことや歯について意識してみましょう 保育園のレシピより 歯を丈夫にするためには 様々な栄養をバランスの良い食事から摂ることが大切です その中でも 歯を作る原料であるカルシウムは 乳歯ができはじめる妊娠中から 永久歯ができあがる中学生の頃まで 特に必要な栄養です 切り干し大根のサラダでは 切り干し大根と ちりめんじゃこにカルシウムが たっぷりです また 噛みごたえのある食材で噛む力を育てます 切り干し大根のサラダ 4人分の材料は 次の通りです 材料 切り干し大根 25グラム  きゅうり 1本  サラダ油 小さじ2 ちりめんじゃこ 25グラム  酢 大さじ1  しょうゆ 大さじ1 作り方 1 切り干し大根は水で戻し 食べやすい長さに切り 軽く茹でて絞っておきます 2 きゅうりは 千切りにします 3 サラダ油で ちりめんじゃこを炒り 酢としょうゆを加えて味付けします 4 1から3を和えます グミが歯を強くすると聞くけれど 手軽に食べられる便利さが受けて 空前のブームになっているグミ 顎を鍛えられるという理由でグミを食べる方もいますが グミで歯や顎が強くなるわけでは ありません グミは 糖分が多く むし歯になりやすいお菓子です 噛む力や飲み込む力が弱い乳幼児は 気管に詰まらせる危険や噛み過ぎで顎が痛くなることも あります また キシリトール入りは 下痢をすることがあります 年齢に応じた配慮をしましょう おいしく 安全にグミを楽しむために 1 食べる回数や時間を決めましょう 2 お子さんが食べる時は 大人が見守りましょう 3 キシリトール入りは 食べすぎない程度にしましょう 歯にまつわるクイズをおうちの人と一緒にやってみよう 答えは 下にあります 問題1 歯のない動物は 次のうちどれでしょうか A ペンギン  B ライオン  C イルカ 問題2 魚は むし歯になるでしょうか A むし歯になる  B むし歯にならない 問題3 奥歯で噛む力は どのくらいでしょうか A 10キログラムくらい  B 自分の体重くらい  C 自動車くらい 問題4 奥歯が1本なくなると 噛む力は どうなるでしょうか A ほとんど変わらない  B 半分減る 問題5 唾液の多い人は むし歯になりやすいでしょうか A 虫歯になりやすい  B 虫歯になりにくい  C 虫歯とは無関係 問題6 一番 虫歯になりやすいのは どこの歯でしょうか A 前歯  B 奥歯 丈夫な歯で食べ物をよく噛んで たくさん食べて大きくなろう 答えと解説 問題1 A   鳥の仲間であるペンギンは 胃の消化能力が高いので 捕まえた魚を丸のみして 栄養を吸収します そのため 歯が必要ありません 水の中でも魚を捕りやすいように 口の中には ギザギザの突起があり 魚が逃げないようにしています 問題2 B 魚は 虫歯になるような甘いもの 糖分をとらないので虫歯になりません 問題3 B  問題4 B 奥歯で噛む力は とても強いため 食べ物を細かくするために大切です 問題5 B 唾液には 自浄作用があるため 虫歯を防いでくれる働きがあります 問題6 B 前歯に比べ 奥歯は 歯ブラシが届きにくく 汚れがたまりやすいので 虫歯になりやすいです おおきくなあれ 夏号 令和6年8月 世田谷区子ども若者部保育課 編集 看護師業務連絡会 災害への備え 9月1日は防災の日です この日は1923年に関東大震災が起きたことに由来します 台風や地震等の災害についての認識を深め これらに対する心構えを準備するために設けられました 保育園でも毎月避難訓練を行っています 災害が起きた時にどんな行動が必要になるのか ご家庭でも話し合ってみましょう 子どももできる身を守る3つのルール 災害発生時 まず自分の身は自分で守ることが一番重要です 子どもでも おかしなことや危ないことに気付けるように 日ごろから次のことを一緒に確認してみましょう みる 危ないものはないかな きく どんな音がきこえるかな かぐ いつもと違うにおいがしないかな おやこで防災ごっこをやってみよう 世田谷区内の指定避難所は95か所あります 災害時に指定避難所で受け入れられる人数や備蓄は限られています そのため世田谷区では自宅が倒壊の恐れがなく安全であると判断できる場合は在宅避難のご協力をお願いしています 日頃から家族で災害時のシミュレーションを親子遊びとして行っておくと いざというときに焦らず対応できるだけでなく経験してイメージすることで子どもの震災ストレスを低減させてくれるようです 防災ランチ 水や電気が使えない状況での食事に挑戦してみませんか ご自宅にストックしてある食事がどのような味なのか 子ども達は食べられそうか等 確認のために実際に食べてみるといいですね 離乳食やカレーなどのレトルト食品もストックがあると便利です 停電ごっこ 断水ごっこ ごっこ遊びを通して暗闇や節水時の対応を経験しておくと 親子ともにイメージを持つことができ 不安の軽減につながります 懐中電灯にビニール袋をかぶせると光の量が多くなります 少量の水と重曹をビニール袋に入れて揉んで洗濯すると水を節水できます 災害時こそ清潔を保つようにしましょう 水道が使えない環境下ではインフルエンザや胃腸炎などの感染症が蔓延することもあります 感染症予防の基本は こまめに石鹸と流水で手を洗うことです アルコールティッシュなどを使い 少ない水で清潔を保つ方法もあります また排水管の損傷によりトイレが使えなくなることもあります そのため非常用トイレを備蓄しておくこともおすすめです もしもの時のお薬を備えておきましょう 災害発生時はすぐに受診ができる状況ではなくなります 日頃使用している喘息の薬や吸入薬などの薬は余裕をもって備えておくといいでしょう 子どもの遊びを確保しましょう 心身共に著しく発達する乳幼児期において遊びは子どもにとって身体的な発達だけでなく知的情緒的社会的な発達を促すと考えられ非常に重要です 子どもが被災しても日常の遊びができるようにかかわりましょう 日頃から地域とのつながりをもちましょう ものを備えておくだけが防災ではありません 乳幼児は災害時に特別な支援が必要とされます 地域の方も支援が必要な人の存在を知らなければ助けたくても助けることができません 挨拶を通して地域に顔見知りを増やしたり地域の防災訓練や防災イベントに参加したりするように心がけましょう 引用 参考文献 防災に関するお役立ち情報が沢山あります まずはこの一冊せたがや防災 妊産婦乳幼児のための災害への備え 災害時おうち生活のヒント おおきくなあれ 保育園の保健だより おおきくなぁれ秋号 令和6年11月 世田谷区 子ども若者部保育課 編集 看護師業務連絡会 正しい姿勢にはメリットがたくさんあります からだの基礎が完成するのは5歳から12歳頃といわれているので 乳児期からバランス力を身につけていき 正しい姿勢が保てるようにしていきましょう よい姿勢がもたらすメリット 背が伸びる 関節の柔軟性がよくなり筋肉がつき骨が伸びる からだの動きがよくなる 関節の柔軟性がよくなり様々な身体の動かし方を正しく行うことができる 集中力がつく 気分が安定し物事にじっくり取り組むことができる 自信がつく 好印象を持たれやすくなり自信につながる よい姿勢ができていますか 正しい座り方は 椅子に深く腰掛けている 頭が体の真上にある 足の裏が地面についている よくない座り方は 猫背座り 反り腰座り ずっこけ座り 仙骨座り 猫背座り 肩が丸まり猫背になると背骨がゆがみやすい 反り腰座り 腰が反っている状態は腰椎や筋肉に負担がかかりやすい ずっこけ座り 仙骨座り 腰椎の湾曲を変えてしまうおそれがある 仙骨への負担により腰痛になりやすい 子どもはからだが発達途上のため 骨格も筋肉も柔らかい状態です そのため遊びを通して体幹が養われ すぐに姿勢が崩れることがなく よい姿勢を保つことができるようになってきます 姿勢を育てる遊び ハイハイ 手押し車 ブリッジ ひこうきなどなど ハイハイや手押し車などが体幹を強くし身体を支え続ける力を育むことにつながります 親子でスキンシップストレッチ 立っている子どもの斜め後ろに立ったら 片手を子どもの肩に置き支える もう片方の手で 子どもの背中を上から下へ勢いよく10回さする おおきくなぁれ冬号 令和7年1月 世田谷区 子ども若者部保育課 編集 看護師業務連絡会 冬は日没が早く少し暗くなった時間帯に交通事故が増える時期です 自分で歩けるようになる1歳からは 歩行者として事故に遭うケースが増えます ちょっと目を離したすきに という事故を減らすため 子どもの特性を知り 親子でできる交通安全について考えてみましょう 子どもの特性を知りましょう 大人と目線の高さが違い視野が限られる  何にでも興味をもつ  ひとつのものに注意が向くと まわりのものが目に入らなくなる 自分でやりたい気持ちがいっぱいで 大人が思いもしない方向に動く 何が危険かの判断や予測ができず危険が迫っていても気づきにくい  いってんに集中しがちで 安全確認が難しい  環境や条件が変わると行動の応用がしづらい  例えば雨の日は滑りやすいのでゆっくり歩く 長靴で走ると転びやすいので走らない 夕方はいつもの道でも暗くなるので周りや足元に気を付けるなど 路上での事故を防ぎましょう 子どもの交通事故で最も多いのは飛び出しです 1子どもと手をつないであるきましょう 大人が車道側を歩く 子どもを先に行かせない 後ろからついてこさせない 時間に余裕を持って移動する 2交通ルールを伝えましょう  道を渡る時は横断歩道を通り左右を確認する 信号を守る 道路は飛び出さない 3駐車場は死角が多いため必ず手をつなぎましょう  駐車場はとても危険な場所です 車の乗り降りの際は特に注意を払いましょう  死角も多く飛び出す危険もありますので 手をつなぎましょう 4道路越しに子どもに声をかけないようにしましょう  道路越しに子どもに声をかけると 飛び出しの危険があります 車だけでなく自転車や歩行者の通行にも注意しましょう 参考 引用文献 こども家庭庁 こどもを事故から守る 事故防止ハンドブック