4から5ページ 4から5ページにイラストを11点、掲載しています。 まちの中の情報は何のため? まちの中には様々な工夫が隠れています。相手の立場を考えて伝え方を工夫しましょう。 せたっち:工夫が大切なんだね。 まちの中 シーン1の場合 安全に歩けるよう、視覚障害者誘導用ブロックの上や周囲には物を置かないようにしましょう。 イラスト:視覚障害者誘導用ブロックの上を白杖を持った視覚障害者がたどって歩いている。誘導用ブロックから少し離れて邪魔にならない場所に自転車が駐輪されている。 シーン2の場合 ロービジョン(弱視等)、車椅子の人、高齢者等に配慮し、手前まで近づいて見えるよう案内板を設置する必要があります。 イラスト:誰もが近づいて見られる位置に掲示板がある。腰に手を当てて杖を持った高齢男性と、車椅子使用の女性が掲示板を見ている。車椅子使用の女性は「面白そう。行ってみようかな?」と思っている。 シーン3の場合 目の不自由な人は、音声案内、車の音、周りの人の足音や動きで信号の色を判断します。横断歩道を安心して渡るためには、音響式信号機やエスコートゾーン(*)等が有効です。 イラスト:白杖を持った視覚障害者が青信号の横断歩道を渡っている。車道や歩道にはほかの人や車などは見当たらないが、音声式信号機から「ピヨピヨ」と音が鳴っている。視覚障害者は「信号機から音がする。渡ろう。」と思っている。 *エスコートゾーンとは、横断歩道内に設置されている突起で、視覚障害者が横断時に横断方向の手がかりとするものです。 参考:警視庁「エスコートゾーンの設置に関する指針」 駅 シーン4の場合 係員がいない窓口には、画面越しでもコミュニケーションがとれるモニター付きインターホンが有効です。また、インターホンまでは視覚障害者誘導用ブロック等で誘導も必要です。 イラスト:駅の改札窓口はシャッターで閉まっているが、白杖を持った人がモニター付きのインターホンで駅員と会話している。その隣の改札を通過する聴覚障害者はインターホンの方を見て、「モニター付きなら、聞こえない私でも使えるね。」と思っている。 シーン5の場合 駅等での緊急放送等が聞き取れない、聞こえない人がいるため、文字での表示も必要です。また、多言語放送、多言語表示も役立ちます。 イラスト:ホームに電車が止まっている。電光案内板を見上げて状況を確認する人が2人いる。補聴器を着けている聴覚障害者は「なるほど。出発は30分後か。」と思っていて、外国人は「英語の説明が流れてる。」と思っている。電光案内板には「10時に再開される見込みです。」という文字が日本語と英語で表示されている。 お店 シーン6の場合 目の不自由な人へ料理の位置を伝える方法として「クロックポジション」という時計の文字盤に例えて伝える方法があります。「6時にお箸」「3時に味噌汁」のように説明します。 イラスト:視覚障害者が配膳された食卓に座っている。隣にいる店員が「お料理の位置をお伝えしたいのですが、どうしたら良いですか?」と聞いている。 シーン7の場合 メニューに写真があると、日本語が分からない人だけでなく、子どもや、文字で理解することが難しい人等にも分かりやすいです。 イラスト:外国人が写真付きのメニューを開いて「この料理、おいしそう!」と思っている。 シーン8の場合 音が鳴り、振動する呼び出しベルがあると、聞こえる人も、聞こえない人も呼び出しにすぐに気付けて便利です。 イラスト:カウンターでコーヒーを持った店員が「アイスコーヒーの方、お待たせしました。」と言っている。周りには数人の客がいて、振動式呼び出しベルを持っている。待っていた聴覚障害者も手元の振動に気づく。 窓口 シーン9の場合 自筆の署名が必要なとき、目の不自由な人、手の不自由な人等は困ります。代筆(*)が可能か相談してみましょう。 イラスト:ギブスの人とその家族が窓口で、「怪我をしているので、娘に代筆してもらってもいいですか?」と職員に聞いている。職員は「代筆可能です。」と答える。 *代筆についての具体的な対応方法は、各機関で定めていますので、事前にお問合せ下さい。 シーン10の場合 様々な方が訪れる窓口では、人的な対応が必要です。 イラスト:書類記入用のカウンターに立った外国人に、職員が「何かお困りですか?」と声をかけている。 シーン11の場合 目の不自由な人には「あちら」「こちら」では伝わりません。具体的に伝えることが必要です。 イラスト:窓口の近くに来ている視覚障害者に、職員が右手で方向を示しながら「トイレは左側へ進んで突き当り左です。」と言っている。視覚障害者は「ありがとうございます。」と答える。