(仮称)子ども・若者総合計画(第3期) の策定にあたって 第2回子ども・青少年協議会 令和5年12月26日 1.若者調査の実施 計画策定にあたり、区の若者を取り巻く実態や若者の意見を把握するとともに、多様な若者の声を拾う ため、アンケート調査・ヒアリング調査を実施。 アンケート調査 ・世田谷区に住民登録がある15~29歳の若者 6,000人 ・若者施設の利用者 500人 ・インターネットによるWeb回答 ・令和5年11月15日~12月6日 参考資料③アンケート調査 調査票 参考資料④アンケート調査 依頼文 参考資料⑤アンケート調査 封筒 ヒアリング調査 ・若者施設等を利用している15~29歳の若者・支援者  19施設(若者47人・支援者19人) ・対面によるヒアリング ・令和5年10月下旬~11月下旬 参考資料⑥ヒアリング調査 日程表 参考資料⑦ヒアリング調査 調査内容 2.現在の子ども計画について (1)体系 子ども計画の第1期、第2期では、計画全体を貫く基本コンセプトに「子ども主体」を掲げ、 10年後の目指すべき姿を「子どもがいきいきわくわく育つまち」として、子ども・子育て施策を展開してきた。 (2)現在の「若者計画」の概要 子ども計画(第2期)に内包する「若者計画」では、「若者の交流と活動の推進」、「生きづらさを抱えた若者の支援」、「若者が地域で力を発揮できる環境づくり」、「若者の社会に向けた文化・情報の発信への支援」の4つの視点を持って、取り組んでいる。 3.(仮称)子ども・若者総合計画(第3期)の策定に向けて (1)基本的な考え方 区はこれまで、計画に基づき、様々な子ども・子育て施策、若者施策に取り組んできた。 しかしながら、児童虐待、子どもの貧困、いじめ、不登校、子ども若者の自死等、子どもの権利や健やかな育ちが侵害されている現状がある。さらに、コロナ禍を経て、地域の見守りやコミュニティの希薄化が一層進み、子どもと若者を取り巻く環境や社会には、未だ改善すべき問題が多くある。 第3期は、子ども若者自身が、幸せな今を生き、ウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に満たされた状態にあること)であることを、子ども若者の声を聴きながら、ともに進めていくことを目指し、これまでの取組みに加えて、特に学齢期から若者期までの施策の充実を図りたい。 (2)第3期の論点 第3期の論点の関係性の整理 ❶子どもの権利保障と 子ども・若者にやさしいまちづくりの展開 すべての施策に関連する、子どもの権利の普及・啓発、子ども・おとなへの権利学習、 子どもに関わる職員への研修、子どもの権利の視点からの評価・検証等 ❷妊娠期からの子育て環境づくり ❸学齢期の子どもへの支援 ❹若者への支援 ❺子どもの命と権利を守るセーフティネット(児童相談所と子ども家庭センター、社会的養護) ❻子ども・若者を支える 地域社会づくり(子育ての社会化) 第3期の論点 ❶子どもの権利保障と 子ども・若者を中心とした地域づくり 子どもの参加・参画・意見表明 遊び(あそび)・のんびり過ごす 自分らしくいられる権利の保障 すべての子ども関連施設での 子どもの権利の保障 子どもの権利が根付いた地域づくり 身体や健康に関する情報(リプロダクティブ・ヘルス/ライツの周知啓発) ❷妊娠期から身近なところでつながりながら子育てできる環境づくり 世田谷版ネウボラの深化 子育てを支えるための保育所や児童館等の役割の明確化(身近な支援) 保育待機児解消後の教育・保育事業の位置づけと質の維持・向上 子どもの育ちを支える専門性(支援者のニーズアセスメント力の向上) 事業者や団体の確保・育成 ❸学齢期からの 子ども・若者支援 子ども・若者にとって「気兼ねなく頼れる大人」との出会いを増やす 子ども・若者へのアウトリーチ・働きかけ 身近なところに、子ども・若者が「サードプレイス」と思える関係と居場所づくり(民間の居場所を増やす) ヤング・若者ケアラーへの支援 教育と福祉の連携(不登校の子ども・若者への支援、高校中退予防等) ❹若い世代の生活基盤の安定 就労支援、雇用と経済的基盤の安定 結婚を希望する方への支援 住宅確保策 ❺日頃の心配ごとから子育てを支え、子どもの命と権利を守る(セーフティネット) こども家庭センターの設置と予防型支援(地域と連携した早期支援)の推進 若年女性等への相談・日常生活の支援や関係機関との調整等の支援強化 社会的養護の下での意見表明支援 社会的養護経験者への支援 ❻子ども・子育てを支える地域社会づくり(子育ての社会化) 地域活動団体の育成 世代間のギャップを生じさせない 多世代交流 多文化・多様性・インクルーシブ 共働き・共育てを 地域社会全体で応援する社会づくり 【参考】計画策定における子ども・若者の意見反映 これまでの第1期、第2期の子ども計画で掲げている目指すべき姿「子どもがいきいきわくわく育つまち」は、区民版子ども・子育て会議で、区民参加のもとに議論し、決定した。 (仮称)子ども・若者総合計画(第3期)では、計画全体を貫く基本コンセプトの「子ども主体」を引継ぎつつ、「目指す姿」については、多様な手法を組み合わせながら、広く子どもと若者の参加・参画のもとに議論し、決定していく。 【参考】今後の子ども政策の考え方(グランドビジョン) 本年3月に、子どもや子育て家庭をとりまく環境の急激な変化やコロナ禍の影響により新たに生じている課題に迅速に対応し、後期計画の取組みを一層加速させるため、次期子ども計画への展望も見据えて、調整計画とともに「今後の子ども政策の考え方(グランドビジョン)」を定めた。 【参考】世田谷区における少子化対策の方向性 区民の多様な価値観を尊重しつつ、結婚や出産、子育てを希望する誰もが、その願いを実現でき、喜びをもって将来に希望が持てる環境を整える結果として、少子化トレンドの反転につなげていく。 国・都・区市町村・民間企業等がそれぞれの役割分担のもと連携し、社会全体で取組を推進する、という都の基本スタンスを踏まえ、 区は、住民に最も身近な基礎自治体として、世田谷版ネウボラを中心とした妊娠期からの子育て支援、そして、子ども・若者のウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に満たされた状態にあること)を実現するための支援等、区民に寄り添った切れ目ない施策を強化していくことに重点を置く。