地域包括ケアの地区展開令和7年度上野毛地区アセスメント 人口 面積(ku) 2.537 人口(人) 34,321 人口密度(人/ku) 13,528 高齢者人口(人) 7,570 高齢化率(%) 22.06% 年少人口(人) 4,250 年少人口率(%) 12.38% 世帯数(世帯) 17,096 平均世帯人数(人) 2.01 高齢者がいる世帯数 5,504 高齢単身者世帯数 2,415 高齢者のみ世帯数 1,521 その他高齢者がいる世帯 1,568 高齢者がいる世帯率(%) 32.19% 内高齢単身・高のみ世帯率23.02% 介護保険認定者数(人) 1,398 認定率(%) 18.47% 障害者手帳保持者 身体障害者手帳 702 愛の手帳 158 障害サービス受給者 自立支援給付 167 障害児通所給付 118 傾向 ●核家族化や高齢化が進み、多世代同居の世帯が少ない。 ●高齢化率が区内5番目に高い。 ○介護保険の認定率は区内で2番目に低い。 ●昼間人口と夜間人口はほぼ同じであるが、昼間人口の大半は在勤・在学者が占め、居住者は高齢者や乳幼児(母子)が多くなるため、発災時は地域の共助が得られにくい。 地域活動 町会・自治会数 4 会員世帯数 8,350 サロン等登録団体数26 サロン21 子育てサロン4 ミニデイ1 社協・新たな居場所登録団体数10 社協・民間施設の活動場所発掘件数16 社協・地区サポーター登録数84 生活支援体制整備事業 協議体開催回数2 資源開発・生活支援サービス件数6 主な活動団体とその取組内容 ・身近なまちづくり推進協議会…生活環境、安全・防災、健康づくりの活動 ・ごみ減量・リサイクル推進委員会…まちの美化活動や啓発活動など ・青少年委員会…新春マラソン大会などの青少年イベントの開催など ・その他上野毛地区赤十字奉仕団、民生委員・児童委員、地区社協など ・かみのげやさしくみまもり隊…高齢者、障害者、子どもたちをゆるやかに見守ると ともに、犯罪や事故等を未然に防止する抑止力となる役割を担っている。 生活支援 地域密着型サービス 定期巡回・随時対応型訪問介護看護0 夜間対応型訪問介護0 認知症対応型通所介護1 小規模多機能型居宅介護0 看護小規模多機能型居宅介護1 認知症高齢者グループホーム2 地域密着型特別養護老人ホーム0 ショートステイ0 特別養護老人ホーム0 介護老人保健施設0 都市型軽費老人ホーム0 サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム6 うち、特定施設入居者生活介護2 障害者・児 通所系・共同生活介護等 ・医療型特定短期入所 みくりのmanmaru ・みくりキッズクリニック産後ケア「いっぽちゃん」 ・九品仏生活実習所中町分場(障害者通所施設生活介護) ・身体障害者自立体験ホームなかまっち(自立体験・短期入所・日中ショートステイ) ・スタジオそら(放課後等デイサービス・児童発達支援) ・ころん上野毛(放課後等デイサービス・児童発達支援) ・就労継続支援B型事業所 すたじおごろん(楽ちん堂) 障害相談支援機関・相談支援事業所 ・地域障害者相談支援センターぽーとたまがわ ・なかまっち相談室(指定特定相談支援事業所) 医療 医療機関、訪問看護等 ○地域の医療機関の包括ケアへの理解関心が深い。また玉川医師会会館が中町にあり、付属した夜間・休日診療所が開業しており、急患の受け皿ができている。 ●総合病院が地区内にないため、バスや電車を利用して通院している方が多々いる。 病院:世田谷記念病院(リハビリ専門病院) 居宅サービス事業者(訪問リハビリステーション):世田谷記念病院、世田谷玉川整形外科内科クリニック 居所サービス事業所(訪問看護):えんぷてぃはうす、訪問看護ステーションさぎそう、中町訪問看護ステーション、つぐみナースケアステーション、ライフ訪問看護ステーション等々力 居宅介護支援事業所:ケアプラン栞、中町居宅介護支援事業所、ベネッセ介護センター等々力、愛居宅介護支援事業所上野毛、ケアプランつぐみ、ジャパンスタッフ株式会社 居宅サービス事業所(看護小規模多機能型居宅介護):ナースケア・リビング世田谷中町 子ども・教育 児童館 森の児童館(ほのぼのひろば、もりのひろば) その他、児童施設 野毛青少年交流センター おでかけひろば かみのげおでかけひろば 保育施設 区立認可保育園:中町保育園 私立認可保育園:グリーンフィールド上野毛保育園、空の鳥保育園、ナオミ保育園分園りんごの木、 ポピンズナーサリースクール世田谷中町、かほる保育園 認可外保育園:光の子園、Oakwood Tokyo International School、Agora International school、ケイキインターカルチュラルプリスクール 認証保育所:グローバルキッズ上野毛園、ten kids上野毛1丁目園、ピノキオ幼児舎上野毛園、こもれび保育園上野毛園 病児・病後児保育室:山口小児科内科病児保育室シェ・モア 幼稚園 区立中町幼稚園、上野毛幼稚園、日体幼稚園 新BOP 玉川小新BOP、中町小新BOP 地区内に所在する小学校または関係のある小学校 地区内:中町小、玉川小 学区域:瀬田小、桜町小、玉堤小 地区内に所在する中学校または関係のある中学校 地区内:玉川中 学区域:瀬田中、深沢中、尾山台中 地区内に所在する高校・大学等または関係のある高校・大学等 大学:多摩美術大学 専門学校:日本菓子専門学校 子どもに関するその他の事項 〇初夏から夏にかけて、町会が主催するこども祭りが各所で行われ、学校を超えて地区の子どもたちの交流の場となっている。 ○退職後の男性グループ「上野毛ダンディーズ」が、小・中学生の長期休みの学習を支援する活動を行っている。 子ども食堂:そんぽ流子ども食堂(そんぽの家S上野毛・そんぽの家S上野毛駅前)、楽ちん堂コミュニティカフェ(NPO法人ら・ら・ら)、みやここども食堂 (みやこライオンズクラブ)、まほう食DO(中町ふれあいの家)、アライブ子ども食堂 寺子屋(学習支援):寺子屋みらいin善宗寺 自主保育:野毛風の子 子育てサロン(社協):なかまちkids、おちゃかい中町、子育てサロンほっこり、おやこカフェおはな、子連れヨガsunNPO法人:野毛プレーカー、ら・ら・ら(楽ちん堂) STUDIO CAREAR その他支援 その他の支援機関など(例:就労支援など) ・中町天祖神社就労支援清掃プログラム(ぷらっとホーム世田谷と連携) ・さわやか農園(居場所支援) ・みくりキッズクリニック産後ケア「いっぽちゃん」 公共施設 図書舘 野毛図書室(親館:尾山台図書館) 地区会館、区民集会所など 上野毛地区会館、野毛区民集会所、上野毛区民集会所、中町区民集会所、中町ふれあいの家、野毛青少年交流センター 住まい・環境・防災 主な公園・緑道・広場 上野毛自然公園、森の公園、玉川野毛町公園、権蔵橋公園、玉川中町公園、多摩川河川敷(多摩川遊園) 土地利用、地理的特徴(住宅の特徴を含む) ○都心からのアクセスが良く、住宅水準は良好で、みどりが多く生活面も比較的ゆとりがある。令和8年度には、玉川野毛町公園の拡張用地が開園予定。 ○近年環状八号線沿いや上野毛駅周辺では中層のマンションが、野毛地区では一戸建て住宅が増加している。 ●国分寺崖線沿いは急勾配の坂が多いため、買い物などの外出に不便を感じる高齢者が増えている。 ●多摩川・丸子川・谷沢川という3つの1級河川が流れており、局地的大雨や台風などによる水害の影響を受けやすい。 交通の便に関する事項(鉄道・道路) ●地区の中心に東急大井町線上野毛駅があり、二子玉川や自由が丘などの商業地域への便は良い。一方、地区内は環状八号線や第3京浜で分断されているため 南北の移動が不便である。 ●多摩川沿いに国分寺崖線が走っており急坂が多いが、地区内の坂道を行き来する交通機関は「上野毛通り」のバスのみである。 ●坂道が多く買い物など外出がしづらい地域がある。 ○令和12年完成予定の(仮称)等々力大橋が目黒通りの先に架けられると、地域が大きく変化すると予想される。 産業に関する事項(買物・商店街などを含む) 〇上野毛駅を中心とした「商店街振興組合上野毛商和会」および、用賀中町通り沿いを中心とする中町4・5丁目の「中町商店会」がある。住民の日常生活を 支える地域に根ざした商店街として栄えている。 ○医療や健康、介護などの生活関連のサービス業が産業の中心となっている。 ●農地や専業農家は減少し、商店街では生鮮食品や日用品の商店が目立って減少している。野毛の「野毛中央商店会」は加盟店減少のため、令和4年8月に解 散した。 〇令和5年8月から野毛町内3か所で、買い物不便を解消するために移動スーパー「とくし丸※」の運用を開始した。 ※区と「高齢者見守り協定」を締結中 防災→各地区の地区防災計画を参照 地区課題解決の取組み 地区ビジョン 互いに支えあえるまちづくりをめざして 課題、取組みの方向性 1.高齢者の見守り及び、地域との繋がりづくり  多世代同居の世帯が少なく、高齢者の見守りをしづらい環境がある。また坂の多い地形のため、安全に外出や買物がしづらい環境がある。それによって生活の質の低下や生きがいを持ちづらい環境、閉 じこもりや低栄養、体力低下につながるリスクがある。また、エレベーターのない集合住宅で閉じこもりがちになった高齢者がフレイルになりやすい問題がある。  高齢者が活動できる身近な場所を確保するとともに、8050世帯が埋もれない地域づくりを行う。 【具体的な取組み】 ・「かみのげやさしくみまもり隊」の隊員増、モチベーションの維持のためイベント実施、個々のペースに合わせた自由な活動方法の周知。 ・ご近所見守りネットワーク広報紙の発行にて関連機関の見守り継続と住民へそれぞれの活動の周知。 ・「かみのげやさしくみまもり通信」にてまちの活動状況を伝え、新たな住民がつながるきっかけをつくる。 ・玉川野毛町公園を活用したラジオ体操、新たに出来た自主グループ等の周知。 ・他地域での先進的な場の確保や活動の方法を知る機会を作る。 ・高齢者クラブ含め高齢者の参加できる場、機会を増やしていく。 ・野毛地区における出張相談会の実施。 ・エレベーターのない集合住宅を把握し、介護予防事業の周知、地域活動参加への声掛けを行う。 ・学校や地域団体に属していない方や事業者を対象としたアクション講座を実施することで、認知症サポーターを増やしていく。また、ボランティアの新たな担い手を確保するため、地域で役割を担うこ とのメリットを伝えていく。 2.障害のある方の居場所づくり  障害のある方の居場所が少ないことから、地域障害者相談支援センター「ぽーとたまがわ」主催で、下記のとおり居場所づくりのための取り組みを行っている。継続的な取組みにより、地域住民との交 流も活発になってきている。 ・ボッチャ交流会(月1回) ・カフェここみん(月1回) 3.こども・若者の居場所づくり ・森の児童館ではほのぼのひろば、もりのひろばなどのおでかけひろば事業を展開している。現在も地域協力者を中心としたボランティアの参加があるが、今後四者連携会議によりさらなるネットワークを構築していく。 ・地区内には多様な子育て関係グループがあり、横の繋がり構築のため、児童館とも連携し子育て関係団体ネットワークを構築している。社会福祉協議会で子育て版「上野毛地区おでかけマップ」を発行。 ・子ども食堂や学習支援、就労準備支援プログラムなど福祉的なサポートが必要な子ども・若者を支援する機関の活動は活発だが、対象となる支援が必要な子ども・若者の存在が見えづらく、どのように 情報を届けるかが課題となっている。 ・多摩美術大学が卒業制作展実行委員の学生中心に、継続的に地域と繋がる取組みを開始し、商店街とも連携しながら繋がりを強化している。一方他の学校の学生との繋がりづくりは課題となっており、 今後は野毛青少年交流センターとも協力し、多くの若者層が地域参加できるような取組みを進めていく必要がある。 参加と協働の地域づくりの取組み内容(参加と協働を基盤とした地区課題への取組み) @ かみのげやさしくみまもり隊…ボランティア登録した隊員が、お散歩などで外出する際におそろいの見守りグッズを身に着け、地域でお困りごとのある方を「無理なくゆるやかに」見守る活 動を進めている。犯罪を見張る抑止力にもなっている。commonを使った情報発信や商店街の街頭へのポスター掲示などを通じて、活動を地域に周知・浸透させている。 A 災害対策…避難所運営訓練や見守りネットワーク会議を通し、地域における災害上の問題を様々な組織において話し合い・情報交換を行った。 B おでかけマップ「わくわく」…地域支えあい活動グループ、高齢者クラブ、自主グループの情報を一体にまとめ、地域参加をしやすくしている。 C 移動スーパー「とくし丸」(週一回、野毛町内3か所を巡回)の運用開始…国分寺崖線沿いは坂が多く、買い物に不便を感じる方が多いという地域課題に対処するために誘致した。しかし週 1回の移動販売では課題解決したとは言えない状況である。引き続き周知を進めるとともに、買い物を通じての見守りや新たな買い物支援などのサービスを開拓する。 D 野毛出張相談会の発展…様々なテーマでイベントを実施している。また、子育て地域コーディネーターとの繋がりをつくった。 E 児童館が地区内の北部に位置しているため、南部に居住する妊産婦や子育て世代などが交流する場がないことや、イベントにも参加しづらいという課題を解決するためのひとつとして「子育 てファミリーのリフレッシュDAY」を実施。 F 子育て支援として「子育て講座」を実施(離乳食講座や乳幼児応急救命講習などテーマを変えて年1回実施) G 玉川野毛町公園で毎週1回見守り活動の一環としてラジオ体操を立ち上げたが、ラジオ体操連盟に引継ぎを行った。その後も居場所づくり、見守り活動の拠点として連携していく。 H 共創デザインラボ…多摩美術大学と連携により、地域課題に対して美大生が考えたデザインや取り組みを地区内で実施する。