令和6年2月の「区長の談話室」(ゲスト:世田谷区危機管理監)
令和6年2月の区長の談話室
令和6年2月4日・11日放送 区長の談話室「地域の防災力を向上させよう!」
※2月11日は4日の再放送です。
今年元日から能登半島を中心に大きな地震が起きました。地震はいつどこでも起きる可能性があります。また最近では大雨や台風による風水害も起きています。
世田谷区では災害に備えていますが、防災は「自助、共助、公助」が基本です。災害は自分に起こること、日ごろからの備え、地域の人々による組織的な活動など、区民の防災意識が高まることこそ、大災害を減じる力になります。
このたび世田谷区危機管理監に就任されたゲストを招き、改めて災害対策の基本を訴求していきます。(ゲスト:世田谷区危機管理監 永井秀明氏)
テーマ・ゲスト紹介
- パーソナリティ:区長の談話室、今日も保坂展人区長とお送りしていきます。保坂区長、今日もよろしくお願いいたします。
- 区長:はい、よろしくお願いします。
- パーソナリティ:今日は「地域の防災力の向上」についてお送りしていきます。早速ゲストをご紹介しましょう。世田谷区危機管理監の永井秀明さんです。永井さんは東京消防庁に長い間お勤めで、世田谷消防署の署長もされて、昨年11月からは世田谷区の危機管理監として就任されました。よろしくお願いいたします。
- 永井氏:よろしくお願いします。
- パーソナリティ:永井さん、早速なのですが危機管理監というのはどのようなお仕事なんでしょうか。
- 永井氏:危機管理監の監というのは、野球の監督の監と書きまして、いわゆるコマンダーというような意味で、指揮官というような意味合いがあります。実際には何か起きた時に、災害が起きた時に目前窮迫の人命救助を対応するというのがひとつですね。それからその場合には被害を最小限にとどめる指揮なんていうのも必要になります。ただこれは有事の場合ですので、そうするとそれに備えて平時どういうふうに準備していくのかというのが防災対策になったり、防災指導になったりという事だと思います。
- 区長:世田谷区役所の工事が少し遅れていましたが、この3月の末にはですね、建物の引き渡しがあって免震構造の災害対策本部が出来上がるんですね。色々な警察消防や国土交通省や色んな情報が集まってくる指揮命令系統のいちばんの司令塔ができるわけですが、その責任者は区長、私になっています。ただ例えば大きな地震による道路が通れないとか、あるいは家が倒壊して怪我人が出ているとか、そして出火して火災が広がって燃え広がり方が風向きからいってどうだとか、これは本当に永井さんの消防署長としての経験、また東日本大震災もですね、東京消防庁のいわゆるバックアップ、責任者もされてますので、やっぱり大規模な災害が起きた時にどうしてもですね、助言をし、また経験を元にアイデアとか実際の指示の方向をアドバイスしてくれる人が絶対必要だという事で就任を頂きました。
能登半島地震について
- パーソナリティ:わかりました。今、東日本大震災というお話もありましたけれども、区長、今年はお正月、本当に1月1日から能登半島を中心に大きな地震が起きて、今もまだ被災していらっしゃる方がたくさんいらっしゃいますよね。
- 区長:沢山の方がお亡くなりになったことにお悔やみを申し上げたいと思いますし、またこの寒さの中で避難所で、場合によっては自宅でお過ごしになっている被災者の方にお見舞いを申し上げたいと思います。同時に市役所とか町役場とかも被災しているわけで、被災している人同士が助け合って、そして道路が寸断されている事で救出救援に行くことが難しい環境の中で、この地震というのが元日の夕刻ですから、まさに1年に一回だけは両親の実家で集まるっていうそういう所で被害に遭われてしまった。本当に元日の夕方にそんなことが起こるんだということ。災害の方は日を選ばないから、改めて考えればあり得るんですけれども。そういう事が起きて、今も進行形だと。世田谷区としても何とか助けたいということで、被災地支援本部を作りました。そして、これは永井さんにも入って頂いているんですが、まずは職員の派遣の準備をしようと。そしてやはり生活を再建し、復興復旧ですね。このために支援金を集めていこうということで、世田谷区能登半島地震支援金というのを立ち上げまして、募金活動等をはじめています。
- パーソナリティ:ぜひ皆さんにも、そちらの方も気にして見て頂きたいなと思います。永井さんは今回の能登半島の大きな地震、起こった時に本当にびっくりされたと思うのですがいかがでしたか。
- 永井氏:そうですね。保坂区長からは携帯にお電話を頂きましてね、世田谷区として被災地に何とか何かできないものかというお電話を頂きました。仕事始めはまずは世田谷区としてどういうことができるのかっていう検討ですね、区長室で。それが仕事始めになりましたね。
- 区長:これは東日本大震災の時に、大変な津波で多くの方が亡くなった。そして地震で家屋が倒壊した。また原発事故もありましたので、色々重なった災害だったんですが、当時被災地で市長さんとか、振り返って話を聞いてみると、やっぱり一挙に色んなことが起きてくるので、職員の方も被災してご家族が行方が分からなかったりしているような状況の中で個人としても大変だし、だけど市役所としてもやらなければいけないという事でぎりぎり追い詰められていたんですね。だからそういったところをくぐってですね、今も苦労されていると思うので、これからかなり先は長いですから、世田谷区としてもですね、有効に役立てて頂けるような支援の仕方をしたいというふうに思っています。
- パーソナリティ:そうですね。FM世田谷でも防災情報を常に流していて、そこでも地震は時と場所を選びませんという一言から入るんですけれども、私も本当に1月1日にまさにその通りだなという事を改めて思ったんですが、今は真っただ中という事でニュースを見ていると本当に自分の事のように感じるという事は多いと思うのですが、だんだんやはり月日が経っていくと、人間はどうしても忘れていくというか風化していくというか、きっとこの地震にとっても起きてくるんじゃないかなという危機感もいま、私たちもどこかでわかっているんじゃないかと思うんですよね。なので、今の防災意識っていうのがすごくこれを持続させることが大事だと思うんですけれども。永井さんは長年消防行政に関わっていらっしゃるんですが、防災意識を常に向上させることについてはどのようにしたらいいとお考えですか。
- 永井氏:そうですね。普段使いという言葉があるんですけどね。日頃からというのがまずはキーワードになると思います。実はとらえてみると、能登半島地震が起きてこんなにひどくなるんだなっていうのをみんなが認識したんですけれども、同じような事が今度首都直下で起きた時にはどうしたらいいんだろうかっていうのを、きちんと教訓にするべきだと思いますね。首都直下が来たときにはどうするんだというのを真剣に考える必要があるというふうに考えております。
- 区長:毎日ですね、テレビのニュースで、避難所で避難されている方、お宅に入れないので車中泊をされている方、場合によっては農業用のテントで近所の方と一緒にいらっしゃる方、インタビューありますよね。そこで言われているのはやはりまず水が欲しいという事でした。そしてトイレに困っていると。もう溢れそうだという言葉でした。意外と食料について足らない時期もありましたけれども、それは全国からだんだん来ていると。そして何日かするとやはり寒さが堪えるなという言葉でした。それ全てが世田谷区で、都市部で被災した時に起きてくることで。たぶん首都圏とか世田谷区の特徴というと、まず避難所に多くの人が殺到した場合に、当然人口が多いですからはみ出してしまう、一部しか入れませんという問題。それから能登半島の地震のように耐震化されているんですね、水道管は。しかし今回の震度7とか6強では耐震の水道管も破断してしまったというニュースが、永井さん、ありましたよね。
- 永井氏:はい。
- 区長:ですから耐震の技術というのは絶対じゃないんだということがわかりました。そうすると水が来ないという事になります。それから下水管も破断してしまうと、例えばマンホールトイレというのを世田谷区でもだいぶ作っていますけれども、下水そのものが動かないとこれもなかなかということになり、そうするとやはり人が多くて人口が密集しているだけですね、難易度が高い。その答えを探すのはとても難しい状態に直面するなというふうな事を考えながら、能登半島の地震の被災地を支援しながら区内の体制を整えていく必要があるなと思いました。
自助、共助、公助とは
- パーソナリティ:どこの立場から見るのかによって何が必要なのかとかも変わってくるし、本当にひとつひとつが何が起こるかわからないという事が今回もよくわかったんですが、そういう地震だったり災害の時によく自助、共助、公助っていう言葉をよく耳にするんですけれども、これは具体的にどういうことだと考えればいいんでしょうか。永井さん教えて頂けますか。
- 永井氏:はい、漢字で言うと、自助は自らを助けるですね。それから共助は互いに助ける、公助は公の助けになるんですが、これはそれぞれ災害のステージによって違っていまして、地震が起きた当初っていうのは、ものすごく公助の力というのは劣勢、足りない、弱くなります。そうすると地震が起きておおむね72時間を急性期と言ってるんですけれども、この間というのは自助、自らの命は自らで守ります。それと共助が大変重要になります。それで風化させないようにという先ほどお話がありましたが、阪神淡路大震災の時にですね、生き埋めや閉じ込められた人達がどうやって救出されたかというと、97.5%は自助と共助によって救出されているんです。つまり自分で閉じ込められた所から脱出したんです。あるいはご近所の人だとか、たまたま通りかかった人が助けてくれたという共助なんですね。それが97.5%なんです。
- パーソナリティ:ほとんどですね。
- 永井氏:そうですね。そうすると残り2.5%しか公助では助けていないんです。そのくらい足りないんですね。ですから、最初の72時間、この3日間というのは命を守るという事を全員が最優先をして、どうやってみんなで一致団結してやるのか。これが自助共助公助。公助をうまく機能させるには、自助と共助にまずは掛かっているということになります。最後は水と食料とトイレ。これは3点セットで、やっぱりそれぞれのご家庭で備蓄をして、3日間はぜひともご自身のご家庭で、あるいは自分で、単身者であればしのいでもらいたいと。その間は公助は人命救助最優先で機能を発揮することができるというふうになると思います。
- 区長:先ほど、災害対策の司令塔ができたと言いましたが、今5月開設に向けて動いているんですが、もうひとつですね、熊本地震の教訓として、あの時は全国から物資がどんどん熊本に行ったんですね。ところが何が起きたかというと、物資が来すぎてしまった。そして物資が奥の方に何が入っているのかわからず、とにかくどんどん詰め込んだんで、例えば食べ物などが腐ってしまったりとか、十分さばくというか、荷分けするような事がほとんど難しかったよということを、発災直後に派遣した職員のグループから聞きました。そんな時に関東中央病院の近くに上用賀公園という、大きな3ヘクタールの土地が国家公務員住宅の廃止で出てくるという事がわかっていましたので、ここはやはり防災に役立てる、特に物流、災害の備蓄物品と、あとは方々から、世田谷区の場合は羽田空港のクロノゲートという所から災害用の備蓄物品ですね、飲料だとか食べ物だとか来ることになっていますが、それを分けたり中継して積み替えをしたり、そういう物流余事の拠点として機能させようという事で今、計画が進んでいます。
- パーソナリティ:なるほど。自助が大事、共助が大事ということもわかったんですけれども、やはり今区長がおっしゃったように公助というのに助けてもらうためには、やはり自分達がまずは自分の事をやるという事になるわけですね。
- 区長:そうですね。やはり公助の側で言うと、区とか行政機関、都や国でないとできない事というのが沢山ありますので、それはちゃんとやっていかないと、それぞれの物資だってあるだけで道路が通れなければ運べないわけなんで。そこのあたりをバランスよくですね、やっていくのはとても難しいと思うんですが、皆さん一人一人がですね、自分の命を守り、マンションならマンションの自治会で緊急時に相談して、じゃあとにかく3日間生き延びようと、そういうような体制を作って頂けるといいなと思います。
- パーソナリティ:そのバランスというのが非常に大事だというのが、今のお話でとてもよくわかりました。後半もまだまだお話伺っていきたいと思います。
世田谷区の取組み
- パーソナリティ:今日は「地域の防災力の向上について」というテーマでお送りしています。今日のゲストを改めてご紹介します。世田谷区危機管理監の永井秀明さんをお迎えしています。引き続きよろしくお願いいたします。
- 永井氏:よろしくお願いします。
- パーソナリティ:先ほど、首都直下地震という言葉も出てきましたけれども、いつか近い将来にやってくるというふうにずっと言われ続けています。私たちは世田谷区に住んでいてやはりそれは本当に怖いんですけれども、区としてはその時その時によって進めている事は違うと思うのですが、今どういう状況なのかという事を教えて頂いていいですか。
- 区長:はい。一般の生活の中では見えない事をお話しますけれど、大きな地震で直接家具の下敷きとか、これは色々固定したりして防ぐこと、置く場所を考えたりすることで予防することができると思いますが、一番怖いのは火災ですよね。
- パーソナリティ:そうですよね、今回もそうでした。
- 区長:火災が多くの人の命を奪ってきた。ある程度燃え広がっちゃうと、永井さんは全くのプロですけれども、なかなか手の施しようがなくなる。やっぱり最初の初期消火がとっても重要だと言われています。区としては、直接水道管に差し込んで、その水道管の水圧を利用して消化できるスタンドパイプというものを各町会とか、色んな地域に配置をして訓練をしています。同時に水源ですよね。火災が広がってきた時に消防署、そして消防団も沢山の方が待機してますので、その水源がちょっと区長、足らないんじゃないかという事を、永井さんが教えてくれたんですね。世田谷消防署長時代に。で、だいぶ作りましたよね。
- 永井氏:そうですね。こういった時というのは、消火栓というのは基本的には使えないんですね。水道管がずれちゃいますから。そうすると防火水槽といって、お水を貯めておくような所が必要になってくるんですね。
- パーソナリティ:あらかじめですか。
- 永井氏:ええ。で、区長、防火水槽をなんとかいっぱい作ってくれという事を、世田谷消防署長時代に言いました。そうすると今回も、こういった地震が起きた時には、最近はもう耐震化が図られている水道管が都内はいっぱいできてきているんですが、やはり防火水槽につくことによって、火災があまり延焼拡大しないようになるとなりますけれども。初動措置がものすごく重要で、消防隊が到着する前に町会自治会の方でスタンドパイプを使ったり、初期消火、大きくならないようにするためには、まず初動、初期消火が重要で、そのために訓練で慣れてもらうという事が大変重要になってくると思います。
地域防災力の向上
- パーソナリティ:今、区長の方でそういった訓練だったりという事を行っているというお話だったんですが、初期消火というふうに考えると、私たち区民、住民が、私も世田谷区民ですけれども、とにかく自分でするというのが一番最初は大事という、先ほどのお話の自助という事になりますよね。
- 区長:もちろん消火器を手元に置いて。
- パーソナリティ:やったことないという方も多いし。
- 区長:使う訓練というのも定期的に地域でやってもらっていますので、大いに参加してもらう事も大事だし。それからやっぱり地域の消防団などが、ポンプを持っていても水源がなければ出せないですから、それはかなり狭い住宅地や密集している所にも防火水槽をなるべく増やそうと。空白地帯となくそうとやってます。例えば下北沢の駅前広場にも、すごく大きな防火水槽をふたつ入れているんですね。目に見えないんですよ。
- パーソナリティ:実際そうなった時に、ここに防火水槽があるという事を。
- 区長:それは関係者や地域の関係者が知ってますので。
- 永井氏:防火水槽という表示もありますから。ここから水源を取れるというふうにはわかります。
- パーソナリティ:今聞いて下さっている方が、それを知っていることによって、防火水槽と書いてある所に行けば大丈夫なんだという。
- 永井氏:行けば大丈夫なんではなくて、やり方を知っていないと。
- パーソナリティ:そうですよね。
- 永井氏:地域のコミュニティというのが極めて大事になるんです。意識調査をすると、身近な地域の活動に参加していますかという調査があったんですね、世田谷区で。そうすると参加していないというのが、64.9%もいるんです。だけれども良く見てみると世田谷区っていうのは、各総合支所が中心となって、あるいは町会の方々が防災活動というのを本当に熱心に頑張ってくれているんですね。そのほかにも避難所運営訓練をやったりだとか、おやじの会だとか、区民センター運営協議会だとか、事業所だとか色んな共同体がありますから、何かあった時には一緒に参加をして学ぶ、訓練をしておく。
- あれやったことある、これ知ってるというのが防災では極めて重要になると思います。で、防火水槽に行くという事です。
- 区長:世田谷区の28地区があるんですが、そこでの地震と火災によるシミュレーションをして、どうこの地域で生き延びるのかという防災塾というのをやって。これも毎年繰り返しながら計画を作ったりしているんですが、問題は、そこにそういう所に毎回出て下さる方が固定化していたり、高齢の方が多かったり。人口的には多い、例えばマンション集合住宅でお住いの方が意外と出てこなかったり。火災が近くで起きてしまった時どうするかっていう時には、やっぱり力を合わせる以外ないと思うんですね。
- パーソナリティ:そうですね。ご近所の力ですね。
- 区長:その力を合わせるためには、災害の時に初めて会ったんじゃだめなんですよ。やっぱりその前にフリーマーケットをやったり、色んな楽しいことも含めて、そして災害訓練。だからとにかく世田谷区の区民が92万人いますから。学校は90校プラスαですよ。避難所は。全員入ることは無理です。ですから、建物がまず倒壊しないような所にお住いの方は、まず在宅で3日間生き延びる、1週間生き延びるだけの備蓄をして欲しい。トイレの対策、今回わかりましたよね。それも色んな物品がありますから在宅避難のための備えですね。これは是非やって欲しいと。そのキャンペーンも広げながら情報も欲しい。情報はちゃんとFM世田谷がありますから、区としてちゃんとお届けしますよという体制に持っていきたいと思っています。
- パーソナリティ:そうですね。やっぱり在宅避難しなきゃいけないというのが分かっていても何を揃えたらいいのかわからないとか、どうしたらいいのかわからないというふうに思ってしまうけれども、区できちんと教えてもらえる場が沢山あるという事をわかって頂ければ、そういう所にまずは参加してみて頂くというのが非常に大事ですね。
- 永井氏:そうですね。水、食料、簡易トイレという、これが3点セットですね。特に食料の方も長期保存ができるもの沢山ありますが、6か月ごとにピクニックで使ったっていいわけですから。それと非常食をよく見てみますと、ただ長期に保存できるというだけではなくて、ちょっと栄養分が違います。例えば野菜ジュースなんかだと、ごぼうだとか繊維質が結構沢山入っていて、なんでかというと、災害時には便秘になりやすいんですね。そういった事も防災塾だと学べますから。なるほど、こういうの揃えておこう。だけど6か月ごとくらいには入れ替えて、家族内で簡単な訓練をやってみるだとかで、防災意識を高めていくという事が大変重要になると思います。
- パーソナリティ:はい。
- 区長:区としてはですね、在宅避難ってまだ耳慣れないなという方もいらっしゃいます。ただ想像して頂ければ92万人が全員避難所に入る、これは無理ですから、じゃあ在宅で生き延びるためには今度、電気の問題もありますよね。停電しちゃった場合。そうすると太陽光発電の小型のやつでベランダにも置けて、例えばスマホの充電くらいはできるという製品もありますので。どういう物がありますよというのも、区の方でも皆さんにお見せをして、マンション単位、あるいは地域単位で話し合って頂く。そんな対策をですね、今年は加速して永井さんにも指揮を執ってもらいながら進めたいと思っています。
まとめ
- パーソナリティ:はい、わかりました。最後にでは、永井さん。
- 永井氏:はい。危機管理部でですね、1月1日付で退職自衛官物資供給担当副参事が着任をしています。この方は世田谷区内の物資供給をどういうふうにするかというのを計画を今後対応していくようになっていますので、ぜひ物資供給を進めるうえでも、ここは自助共助というのが極めて重要になってきますので、お願いしたいなというふうに思っております。
- パーソナリティ:はい、わかりました。ありがとうございます。では最後に区長の方からリスナーの皆さんにお願いします。
- 区長:はい。災害そのものを止めることはできないんですが、災害後のレジリエンス、復旧する力、修復する力とも言いますが、これはですね、備えによって全然違ってくると思います。何も用意をしていなければ困りごとがものすごく増えるだろう。もちろん備えがあったからといって大丈夫という事ではないのですが、しかし困ったことを少しでも少なくしていく事が災害時に必要ですよね。という事で、わが身の事として備えて頂き、また一人だけではできないので、ご家族で、あるいはおひとりで暮らされている方も多いので、コミュニティ単位、マンション単位で力を合わせていく世田谷にしたいなというふうに思っています。
- パーソナリティ:はい、わかりました。ありがとうございます。今日は「地域の防災力を向上させよう」というテーマで色々なお話を伺ってきました。私たち区民も改めてしっかりと意識していかなければと思います。そしてもしもの災害の時には、FM世田谷でも区と連携して情報発信していきますので是非お聴きください。
- 区長:災害対策本部にもFM世田谷の臨時スタジオが作られています。
- パーソナリティ:はい。ぜひよろしくお願いいたします。保坂区長、永井さん、今日はどうもありがとうございました。
- 永井氏・区長:ありがとうございました。
写真左よりパーソナリティ、永井危機管理監、保坂区長