8ページ 8ページに、写真を4枚掲載しています。 ワークショップの様子 グループワーク、車椅子使用者用トイレの見学、まち歩き、参加者の様子など、ワークショップの写真が4枚あります。 令和3年度は「誰が?どうやって使うの?バリアフリー設備の適正利用について学ぼう」をテーマに2回のUDスタイルワークショップを開催しました。 ワークショップでこんな意見がでました。 障害者を特別扱いしてしまうと本人にも負担があると思います。例えばエレベーターで「車椅子使用者だから優先的に乗せてあげる」のではなく、状況によって判断する必要がありますね。 車椅子使用者以外にもさまざまなニーズがあるんですね。 「どうぞ」と声かけし、必要そうな人がエレベーターに乗りやすい雰囲気になるようなキッカケを作りたいです。 設備利用者が多い時は、その場にいる人たちで考え、臨機応変に対応することも必要ですね。 心のバリアフリーって何?  ゆずりあって使うには?  高齢の人や障害のある人、乳幼児を連れた人など、誰もが円滑に移動し、さまざまな活動を楽しめるまちづくりを進めるためには、施設整備だけでなく、すべての人が平等に参加できる社会や環境について考え、必要な行動を続ける「心のバリアフリー」が重要です。  既存の施設や設備を、必要としている人たちが必要な時に使えるように「適正利用」の考え方があります。  駐車場、エレベーター、トイレなど、皆さんの身近にある施設や設備を必要としているのは誰でしょうか?また、どうして必要としているかも一緒に考えてみましょう。  私たちは、どうやって利用すれば良いでしょうか。 出典:東京都の「心のバリアフリー」事例紹介サイト せたっち:みんなでゆずりあって使おうね! 9ページ 9ページに、写真1枚掲載しています。 インタビュー「適正利用」の考え方 写真1:川内 美彦(かわうち よしひこ)氏 平成31年3月まで東洋大学教授。現在、東洋大学人間科学総合研究所客員研究員及びアクセシビリティ研究所主宰。著書に「尊厳なきバリアフリー『心・やさしさ・思いやり』に異議あり!」(現代書館 2021)など  外出先でトイレが使えるか、いつも心配している人たちがいます。  車椅子使用者は車椅子で使えるトイレしか使えません。  ずっと車椅子で使えるトイレの前で待っていて車椅子使用者ではない人が出てきたら、車椅子使用者は「本当にここが必要な人なのかな」と、疑念を持つことがあります。しかし、車椅子で使えるトイレを必要とするのは車椅子使用者だけではありません。保護者がベビーカーに下の子を乗せ、上の子の手を引いて入るには、車椅子で使えるトイレの広さがありがたいです。 高齢の母親を介助するために成人した息子が一緒に入れるのも車椅子で使えるトイレしかありません。他にも、外見からはわからないけど車椅子で使えるトイレしか使えない人がいます。  また、オストメイトの人はオストメイト対応の水洗器具があるトイレを利用します。トランスジェンダーの人の中には、性別で分かれたトイレを使えない人がいます。  このように、車椅子で使えるトイレは車椅子使用者以外のさまざまな人にも必要とされていて、車椅子使用者だけのためのトイレではありません。  バリアフリー法*によると、2000u以上の建物に1以上の車椅子で使えるトイレを設置することを義務付けています。 しかしこれでは、どんなに多くの人が来る建物にも、車椅子で使えるトイレが1か所あれば良いことになります。そこを使いたい人はたくさんいるのに、数が足りていないのです。  これは、バリアフリー法の規定によって生まれた問題だと言えます。みんなが気がねなく使えるようにするには、車椅子で使えるトイレをもっと増やすことを考えていきたいですね。  トイレは私たちの生活を支えるとても大切な施設です。いろいろな人のニーズにきちんと応えられるものにしていきたいですね。 *バリアフリー法とは 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」の通称。建物や交通機関における高齢者、障害者等のバリアのない移動や利用を実現するために、建築物や公共交通等におけるバリアフリー化について定めた法律です。 1