減らそう、生ごみ![第3回 堆肥作成編]

最終更新日 令和6年1月23日

ページ番号 201212

減らそう!生ごみ【第3回】

このシリーズの1回目は生ごみを減らす方法について、2回目は土づくりと生ごみ堆肥についてのお話でした。今回は、生ごみ堆肥の作り方のお話です。  

暮らし方に適した方法で生ごみ堆肥を作ろう

生ごみ堆肥の作り方には、屋外で庭に穴を掘って生ごみを埋める方法、コンポスト容器や大型プランターで作る方法から、屋内で段ボール箱や牛乳パックで作る方法まで、状況に応じて様々な方法があります。生ごみの種類や量は、自宅での調理の頻度や材料の買い方・野菜の皮の剥き方などによって大きく異なります。また、生ごみ堆肥を作る場所の条件や使いたい生ごみ堆肥の量もそのご家庭によって異なるので、ご自分の暮らし方に合った方法を見つけましょう。 

牛乳パックを使って手軽にチャレンジ!

まずは、一番手軽に取組める牛乳パックで生ごみ堆肥を作る方法からチャレンジしてみましょう。 

用意するもの

・牛乳などの1リットルの紙パック 1本

・刻んだ新鮮な生ごみ(調理で出る野菜くずやだしがら)約300g

・米ぬか(加熱してないもの、精米機のあるスーパーなどで入手できます)

・カラカラに乾いた古土(プランターや鉢に残った古土も小石や枯れた根を取り除けば使えます)

・ガムテープと油性インク

 作り方

(1)刻んだ新鮮な生ごみに、米ぬかをよくまぶす。(キャベツの芯などの塊は5mm程度に刻んでおく)

(2)古土を紙パックの約3分の1(底から6~7cm)まで入れる。

(3)その上に、ぬかをまぶした生ごみ(1)を、押し込まないように、紙パックの上の線まで3~4cm残して入れる。

(4)生ごみの上に、再度、古土を紙パックの上の線まで入れ、蓋をしてガムテープで密封する。

(5)油性インクで、ガムテープの上に作成年月日を記す。

保管方法

保管は、屋内で邪魔にならず日の当たらない場所に置きましょう。寒い時期は3ヶ月以上、夏は1ヶ月以上、そのまま置きます。

その間に、牛乳パックの中ではどんな現象が起きるのか、11月上旬から同様の方法で透明な容器を使って作りました。生ごみが変化していく様子を見てみましょう。

生ごみの変化

作成直後          

作成直後
作成直後

まだ蓋を閉める前です。米ぬかに含まれる様々な微生物の働きで、生ごみの発酵・分解が始まります。

2日後 

2日後
2日後

好気性の微生物である糸状菌が増えて、生ごみ部分が少し白く変わってきます。生ごみの水分が発酵熱で蒸発して上昇し、周囲の壁に水滴がついて上の土が湿っています。

1週間後

1週間後
1週間後

糸状菌が活発に働き、生ごみ部分が真っ白になりました。生ごみの成分の内、主に糖分やアミノ酸が先に分解されます。

2週間後

2週間後
2週間後

糸状菌が減り、密閉状態でも育つ乳酸菌や酵母菌に主役が代わってきました。まだ、野菜くずの形はありますが、下の土は乾いています。

6週間後

6週間後
6週間後

生ごみ部分が褐色になり野菜くずは殆ど確認できなくなりました。量も減っています。

4ヶ月後    

4か月後
4か月後

生ごみ部分は黒ずんで縮み、作成時の半分以下の量に減りました。古土も全体的に湿って黒くなりました。このような状態になったら牛乳パックの中身を取り出しよく混ぜてから、さらに2倍の量の土と混ぜて熟成させ「元気な土のもと」として使います。

 生ごみ堆肥作りのポイント

堆肥作りの主役は微生物です。堆肥作りに適した微生物が元気に働いてくれる環境をつくることが大切です。堆肥作りを失敗しないために、以下のことに注意しましょう。

  1. 生ごみをぬらさない
     水分が多いと腐敗菌が増え、悪臭が発生します。生ごみは水がかからない場所に置くなど、ぬらさない工夫をしましょう。
  2. 新鮮なうちに処理をする
     生ごみが新鮮なうちにぬかをよくまぶしましょう。放っておくと腐敗菌が先に働き出してしまいます。
  3. 大きいものは小さく刻んで
     小さな微生物が働き手です。野菜くずが大きいままだと分解に時間がかかります。キャベツの芯などの塊は細かくしてから混ぜましょう。
  4. ちょうどよい湿り具合に
     微生物が元気に働ける最適な水分量は約60%です。乾きすぎても働きにくくなってしまいます。茶殻をぎゅーっと絞った程度の湿り具合を目指しましょう。

ごみ出しが厄介な生ごみを活用して、安全でおいしい採れたて野菜や草花を育てる・・・そんな暮らし方を一緒に始めませんか?家庭菜園や園芸用土としての生ごみ堆肥のご家庭での使い方については、次回にお伝えします。 

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