このページのタイトルは「わたしの日常(Bさんの場合)」です。 認知症と診断されると、ひとりでは家で暮らしていけないと考えていませんか。地域の様々な支えや介護保険サービスなどをうまく活用し、ひとり暮らしを続けている方がたくさんいます。 Bさんは、「お隣さんと食事をしながら話すことが楽しみです。毎朝の薬の確認、デイサービスへ行くための準備、買い物、掃除、洗濯などの家事のために訪問介護サービスを利用しています。デイサービスでは友人との交流やレクリエーションに参加して活動的に過ごしています。」と話します。 Bさんの1週間の流れは、服薬確認で毎朝、家事支援で週2回日中、ヘルパーが訪問してくれます。週3回はデイサービスに行って、話をしたり、活動に参加して元気をもらっています。お隣さんとは一緒に食事やカラオケを楽しみ、家族とは定期的に会ったり出かけたりしています。 Bさんの場合、サービスにかかる費用はどれくらいでしょうか。Bさんは要介護2で、介護保険の負担割合は1割です。毎朝15 分の訪問介護、週2回60分の訪問介護、週3回デイサービスを利用すると全部で約4万円前後になり、これにデイサービスでの食事代が実費で加わります。 ひとり暮らしをするきっかけは? 以前は世田谷区外でひとり暮らしをしていましたが、生活の困りごとが増えたので、家族が住む世田谷区に引っ越してきました。その時は、私も家族も施設を考える余裕がなく、金銭的にも難しかったので、ひとり暮らしを選びました。 実際にひとり暮らしをして思ったことは? 介護保険サービスをうまく活用することで、自分の時間を有意義に使えています。 金銭的にも、自分の年金の範囲内でやりくり出来ています。お隣さんとの交流や家族も大きな支えになっています。認知症と診断されても周りの支えがあるから、老人として自律した生活を送れています。 また、B さんは「使えるサービスを使って、好きなカラオケで毎日の調子を試したり、日々のことを手帳に書いたり、生きている楽しみを見つけるようにしています。」と語っています。 Bさんの家族は「介護保険サービスを使う前はたくさんの情報がありすぎて、必要な情報を得ることが難しかった。ですが、本人の状態に合わせてサービスを調整してくれるケアマネジャーや、周囲の支援者に支えられて、本人が望む暮らしを継続することができました。」と語っています。 次に、Bさんの生活のワンポイントを 2つ紹介します。1つ目は「毎日、日記をつける」です。診断直後の B さんは、記憶力の低下によって思い描いた生活が送れずにイライラすることがありました。日記をつけ始めてからは、忘れていることを自分の文字で確認ができるので、納得して前に進めるようになりました。2つ目は「ひとり暮らしだからと、全部を自分でやろうとせず、誰かに助けを求める。」です。Bさんの生活のモットーは「老人として自律した生活を送ること」です。できることは自分で行い、難しくなってきたことは周囲の人に気軽にお願いをしてきたことで、応援してくれる人も増えてきました。 このページの説明は、これで終了です。