第3次世田谷区立図書館ビジョン(素案) 概要版 教育委員会事務局 第3次世田谷区立図書館ビジョンの構成案 第1章世田谷区立図書館ビジョンの概要 1 世田谷区立図書館ビジョンの目的 2 図書館ビジョン改定の背景 3 計画の位置づけ 4 計画の期間 第2章世田谷区立図書館の現状 1 区立図書館の概要 2 第2次図書館ビジョンにおける主な取り組み 3 第2次図書館ビジョンの評価 4 図書館運営体制に関する振り返り 第3次世田谷区立図書館ビジョンの構成案 第3章第3次図書館ビジョンの基本的考え方 1 基本理念 2 第3次図書館ビジョンの3つの視点 第4章第3次図書館ビジョンの事業方針 1 施策体系 2 事業方針 利用者の視点を重視した図書館サービスの構築 第3次世田谷区立図書館ビジョンの基本理念 「基本理念」 知と学びと文化の情報拠点 図書館の公共性の観点に立ち、子どもが本に親しみ、豊かな精神的成長を助けるとともに、大人の知的欲求と学習意欲に応えます。さらに、読書や地域文化の情報収集と発信を通じて世田谷の魅力を見出し、それらの活動や文化の担い手となるコミュニティの醸成につながる交流の場所、地域に開かれた知的な居場所を目指します。 第3次世田谷区立図書館ビジョンの3つの視点 「生涯を通じた知や学びへの支援」 人生100年時代が到来します。子どもから大人まで生涯にわたって豊かな人生を送れるよう、あらゆる世代が本に親しみ、それぞれの学習意欲や知的欲求に応える取り組みを支援していきます。特に子どもは、未来の世田谷を支える主体であり、彼らの成長こそ、次世代の世田谷の可能性を切り拓きます。子どもが読書の楽しさや知識や情報の大切さを知り、本に親しみながら創造性を育み、また、想像力を養うことができるよう、そのための機会や環境を提供します。ICT技術の進歩により、図書や雑誌については、紙資料から電子資料への普及が進む中で、ICT技術を活用した図書館サービスの拡充に努めて、全ての利用者が利用しやすい図書館を目指して行きます。 「地域文化とコミュニティ」 私たちは地域の中で、様々な人や機関とのつながりの中で社会生活をおくっています。また、地域は歴史を持っており、私たちも地域の記憶を持ち、過去とのつながりを感じながら生活しています。人々が地域を知り、地域に愛着を感じ、さらに地域の人々とつながり協力しあって生きていくことは、持続可能な地域社会を作っていくうえで極めて重要です。図書館は、地域の文化を支え、地域のつながりづくりに努めます。 「多様性と共生社会」 社会は多様な人々によって構成されており、今日、その全ての人が、その人らしく、また、その個性を生かして、参画していけるような社会となることが求められています。人々がお互いに理解し合い協力し合うためには、知識や情報の共有及び考え方の相互理解が不可欠です。図書館は、様々な特性を持った方々に対して、その状況に応じた資料及びサービスの提供を行い、暮らしや学びに必要な知識や情報、社会生活や社会活動のための知識や文化、教養等を共有するための社会基盤として機能し、人々を包摂する共生社会の実現に貢献します。 基本方針1 求められる知識・情報を確実に提供する図書館 仕事や暮らしの中で生じた問題・課題の解決のために必要な資料・知識・情報を提供します。提供にあたっては、図書・雑誌等の紙の資料だけでなく、電子形態の資料やオンラインデータベースを始めとしたネットワーク上に存在する情報源など様々な情報メディアを導入・活用し、問題・課題の解決のために有用な文献等を探し出し提供します。また、教養、レクリエーションのための読書、楽しみとしての読書も支援し、様々な資料を幅広く提供し、人々の文化的活動を豊かにすることを目指します。人々の関心にあった時期に応じたテーマのイベント等を開催し、人々の「知る」、「考える」、「学ぶ」、を応援します。 施策の方向性 (1)課題解決支援など調査研究支援 (2)電子書籍ほか様々な情報メディアの収集・提供 (3)多様で豊かな学びの支援 基本方針2 子どもの健やかな成長を支える図書館 子どもにとって、楽しい、居心地のいい場所としての図書館を目指します。様々な活動ができ、気軽に立ち寄ることができ、また心安らかに時間を過ごせる場となるよう努めます。様々なきっかけを通じて子どもたちが図書館及び本と出合い、本を読む楽しさや大切さ、学び成長する楽しさを感じる機会を増やし、生涯にわたる読書習慣や学ぶ姿勢を身に着けることができるように支援します。学校及び学校図書館と連携し、学校に必要な資料・情報を公共図書館から支援するとともに、学校以外の様々な子ども関連施設・機関とも連携し、子どもたちの成長を支え読書を広げます。 施策の方向性 (1)子どもが本に出合う機会を広げる (2)読みづらさを抱える子どもに対するサービス (3)中高生世代の居場所となりその成長を支える取り組み (4)学校図書館との連携、役割分担の明確化 基本方針3 地域の特徴を活かし人々がつながる図書館 図書館が立地している地域の特徴を踏まえ、それを活かしたコレクションやイベント等を進めます。一人でも誘い合っても気軽に立ち寄れ、また、地域の人々の協力により様々な魅力的なイベント等が行われ、人の交流が生まれ、その結果、図書館がつながりの場として機能することを目指します。地域資料の収集はもちろん、地域の人々や様々な機関との協力・連携を得ながら資料化されていない記録や記憶の収集、公開などを検討していきます。 施策の方向性 (1)地域の特色に対応した資料の収集 (2)地域活動団体との連携・協働 (3)居心地の良い知的刺激のあふれる施設づくり 基本方針4 それぞれの特性に対応した、多様な人々を包摂する図書館 印刷された文字の資料は利用しにくい、また日本語が母語でなく日本語の読解が困難など、多数の人々向けの資料やサービスだけでは十分に図書館を利用できない方々のために、それぞれの方の事情に対応した資料やサービスの提供を進めます。また、情報社会が進化するなかで、いわゆるデジタル機器を上手く使いこなせない方を支援し、情報社会に対応するためのスキルや活用する力の獲得を支援します。様々な特性を持った全ての人が特別な負担を感じることなく自由に利用できる図書館を目指します。 施策の方向性 (1)障害があっても利用しやすい資料とサービスの提供 (2)日本語以外を母語とする人々に対するサービス (3)デジタル機器を上手く使いこなせない方への対応 基本方針5 図書館DXとリモートサービスの推進 図書館利用の利便性を高め多くの区民に利用してもらえるよう手続きのデジタル化を進め、サービス改善に取り組みます。図書館ホームページを改善し、様々な資料を探し、ホームページから利用できるサービスを増やします。また、図書館まで来なくても資料を受け取れるサービスをさらに発展させることを目指します。AIなど新しい技術の発展に注目し、その活用を検討します。 施策の方向性 (1)非来館型図書館サービスの充実 (2)図書館利用の利便性の向上 (3)次世代図書館情報システムの機能検討 基本方針6 専門性と効率性を両立した運営体制 職員研修を強化し、職員の専門的能力を高める取り組みを進めるとともに、図書館のマネジメント機能や能力を強化し、計画の実行力を高めます。図書館運営協議会において利用者ニーズに即した図書館運営サービスの評価・検証も踏まえながら、今後の図書館運営の在り方を検討します。また、その前提となる評価指標についても検討していきます。 施策の方向性 (1)図書館運営に関する高い専門性の確保 (2)効率的効果的な図書館運営の在り方 (3)事業・運営の指針・目標の設定