第3次世田谷区立図書館ビジョン(案) 知と学びと文化の情報拠点 令和6年2月 目次 第1章世田谷区立図書館ビジョンの概要 1世田谷区立図書館ビジョンの目的 2図書館ビジョン改定の背景 3計画の位置づけ 4計画の期間   第2章世田谷区立図書館の現状 1区立図書館の概要 2第2次図書館ビジョンにおける主な取り組み 3第2次図書館ビジョンの評価 4図書館運営体制に関する振り返り   第3章第3次図書館ビジョンの基本的考え方 1基本理念 2第3次図書館ビジョンの3つの視点   第4章第3次図書館ビジョンの事業方針 1施策体系 2事業方針   第5章行動計画 資料編 第1章 世田谷区立図書館ビジョンの概要 1世田谷区立図書館ビジョンの目的 世田谷区立図書館ビジョンは、世田谷区の未来を展望しつつ、図書館を取り巻く状況の変化を踏まえ、区民の期待や要望に的確に応え、世田谷区における知識・情報・文化の拠点としての図書館をより一層充実・発展させるための基本計画です。 平成27年に策定された第2次世田谷区立図書館ビジョン(以下、「第2次図書館ビジョン」)は、当時の世田谷区基本計画や第2次世田谷区教育ビジョンに基づき「知と学びと文化の情報拠点」という基本理念を掲げ、図書館運営の改善に取り組んで来ました。第3次世田谷区立図書館ビジョン(以下、「第3次図書館ビジョン」)は、新たに策定される世田谷区教育振興基本計画に基づき、これまでの成果と課題を踏まえ、新たな図書館像を実現する5年間の計画として策定されるものです。 2図書館ビジョン改定の背景 これまで、世田谷区立図書館は、第1次世田谷区立図書館ビジョン、第2次図書館ビジョンに基づき、図書館に蓄積された情報や知を、区民ニーズに対応し、より柔軟に提供できるよう新たな図書館機能の整備を始め、中央図書館、地域図書館等からなる図書館ネットワークを構築してきました。また、資料の充実、ICTの活用、文化施設や区内大学との連携を深め、区民の課題解決や学びによる生活の質を高める知と学びと文化の情報拠点を目指してきました。 一方、第2次図書館ビジョン策定時に比べ、図書館を取り巻く状況は大きく変わりました。ICT技術の進展により、情報メディアや情報流通の仕組みは大きく変化し、今日、知識や情報は、インターネット等様々な新しいメディアを通じて社会に広がり利用されるようになっています。 出版市場全体の売り上げについても大きく変化しており、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、図書及び雑誌の売り上げは減少傾向にあり、電子出版の売り上げは増加しています。この状況の中で、人々に必要とされる情報や知をどのように提供すべきなのか、新たな方策が図書館には求められています。さらに新型コロナウイルス感染拡大により図書館が休館となる中、来館しなくてもそのサービスを利用できる方策が求められてきました。 このように新しい図書館のあり方が模索される状況にあっても、人々が図書館に寄せる信頼や読書を楽しみたいという思いは変わりません。また、多様な属性を持った人がその特性に応じた資料及びサービスの提供を受けられるべき、という意識もますます高まっています。 図書館を取り巻く状況の変化をとらえながら、これからの社会、これからの世田谷において求められる図書館像とその実現を支える手立てを構想することが、今、必要となっています。   「出版指標 年報 2022年版」のグラフでは、、図書及び雑誌の売り上げは減少傾向にあり、電子出版の売り上げは増加していることが示されています。   3計画の位置づけ 第3次図書館ビジョンは、次期世田谷区基本計画の重点政策である「子ども・若者が笑顔で過ごせる環境の整備」「新たな学校教育と生涯を通じた学びの充実」及び「多様な人が出会い、支え合い、活動できるコミュニティの醸成」を踏まえ、それらの実現の一翼を担う計画となります。また、新たな教育ビジョンである世田谷区教育振興基本計画において定められた基本方針4「共に学び成長し続ける」に基づき、「知と学びと文化の情報拠点としての図書館の充実」のため、新たな図書館サービスを推進する計画として位置づけます。 第3次図書館ビジョンでは、これまで取り組んできた施策をさらに拡充するとともに、誰もが利用しやすいサービスを意識しながら、それぞれの特性に対応した、多様な人々を包摂するためのサービスの充実を図ります。 4計画の期間 第3次図書館ビジョンの計画期間は、これまでの図書館ビジョンの上位計画として教育ビジョンが存在しており、計画期間も教育ビジョンに合わせた10年間の計画期間としていました。今回は、上位計画である世田谷区教育振興基本計画の計画期間が5年間となったため、これに倣って 第3次図書館ビジョンの計画期間も、5年間とします。 第2章世田谷区立図書館の現状 1世田谷区立図書館の概要 世田谷区では、中央図書館と地域図書館15館、地域図書室5室、図書館カウンター3か所を展開しています。令和3年度には、尾山台・上北沢・鎌田・烏山図書館におけるセルフ貸出機の設置、また、令和4年3月より図書館カウンター下北沢を開設する等地域の特性やニーズにあった図書館づくりに取り組んできました。令和4年4月1日からは経堂図書館に加え烏山・下馬図書館にて指定管理者による管理運営を開始しました。各図書館・図書室は、徒歩15分(半径1q)の範囲を一館あたりのサービス圏として、概ね区全域を網羅するように設置しています。 令和4年度末時点での世田谷区立図書館の全体の資料数は、合計で208万点です。このうち児童図書は54万7千点、CD等の音響資料は、5万4千点、録音図書や点字本といった障害者サービス資料は9千点です。また、世田谷区立図書館の利用登録者数は、26万人です。このうち、児童の登録者数は、4万4千人、障害者サービスの利用登録者は465人です。 図書館情報システムは、世田谷区立図書館16館と地域図書室5室、及び図書館カウンター3か所を相互に結び、利用登録や資料情報を一元管理しています。各館で収集、保存している資料を図書館利用者がどの図書館でも利用できるシステムとなっています。 2第2次図書館ビジョンにおける取り組み 第2次図書館ビジョンでは、「知と学びと文化の情報拠点」という基本理念を定め、その実現に向け、「0歳児からの読書を支える図書館」、「大人の学びを豊かにする図書館」、「暮らしや仕事に役立つ図書館」、「世田谷の魅力を収集・発信する図書館」の4つの基本方針と「図書館ネットワークの構築」、「専門性と効率性を両立した運営体制の構築」の2つの運営方針に基づき、それぞれの事業に取り組んできました。 10年間の計画期間の間に2年〜4年程度の具体的な事業項目と、第1期、第2期、第3期行動計画を策定し、図書館サービスの充実に努めてきました。特に、第1期行動計画では、6つの基本方針や取り組み項目を踏まえ、横断的に取り組む事業を定めました。 第2期行動計画では、特に重点的に推進する5つの重点プロジェクトを定め、取り組んできました。 第3期行動計画では、第2次図書館ビジョンの6つの基本方針や取組項目を踏まえるとともに、「世田谷区立図書館運営体制あり方検討委員会報告書」に基づく3つの取り組みの柱の方針等も踏まえ、中央図書館のマネジメント機能を強化し、図書館の公共性と専門性を維持しながら民間を活用した運営体制等の構築を目指すこととしました。特に重点的に推進する4つの重点プロジェクトと1つの視点を定め、取り組んでまいりました。 第2次図書館ビジョンで実施された主な取り組みは以下のとおりです。   (1)子どもサービスの推進に向けた図書資料の充実 子どもの読書活動を支援する取り組みを継続して、絵本、児童資料、中高生世代向き資料の収集に努め、絵本、児童資料については、長く読み継がれている基本図書の充実を進めました。また、視覚障害等配慮を要する子どもの読書のため、児童向け大活字本やバリアフリー図書やマルチメディアデイジー等の資料の充実を図ってきました。 (2)図書資料等の充実と区民の情報をつなぐサービスの推進 利用者からの要望が多いのは蔵書・資料の充実です。図書館サービスの根幹をなす図書資料等の充実に継続的に取り組んできました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、臨時休館等を教訓に、来館を前提としたサービスを見直し、電子書籍サービスの拡充に努めました。また、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」へ加入し、個人利用登録の受入れを開始しました。 (3)課題解決支援のためのサービスの拡充 図書館のレファレンスは、日々の暮らしや健康、仕事、地域の課題等に対して有効な図書資料等や情報を提供するもので、図書館の重要な機能です。中央図書館による地域図書館等への支援体制を整備するため、専門的で多様な調べものに対応できるコレクションづくりや商用データベースの充実、国立国会図書館レファレンス協同データベースへの参加・活用を図ってきました。また、区の政策立案や行政サービス検討等に伴う、庁内各所管課からのレファレンス等の行政支援サービスに取り組みました。 (4)図書館ネットワークを整備する 令和4年3月に、資料の予約や貸出・返却を中心としたサービスを行う図書館カウンターを、二子玉川・三軒茶屋に続き下北沢に開設しました。また、セルフ貸出機の設置等による、貸出の際の時間短縮その他の利便性向上やプライバシー保護、蔵書点検時間短縮による資料管理の効率化等を目的に改築中の梅丘図書館を除く全図書館施設へのICタグ及び関連機器導入を進めました。   3第2次図書館ビジョンの評価 第2次図書館ビジョンの取り組み及び世田谷区立図書館全体の活動に対しては、世田谷区立図書館運営協議会によって令和4年度に評価・検証が行われています。その評価・検証内容は「令和4年度世田谷区立図書館運営協議会からの意見等一覧」として、第3次図書館ビジョン策定検討委員会に報告されました。 第3次図書館ビジョンは、報告された意見等を踏まえ検討・作成しています。 これによって、「PLAN」である図書館ビジョンと「DO」である図書館の運営、さらに図書館運営協議会による評価・検証の「CHECK」、さらに新しい図書館ビジョン策定に対しての報告が「ACTION」と位置付けられ、図書館運営におけるPDCAサイクルが実現できたと考えられます。 4図書館運営体制に関する振り返り 第2次図書館ビジョンの計画期間(平成27年度〜令和5年度)において区立図書館は これまで直接運営(直営)としていましたが、一部民間による運営に移行するといった大きな変化を迎えることになりました。 第2次図書館ビジョンでは、6つの基本方針の一つに「専門性と効率性を両立した運営体制の構築」を掲げ、多様化する区民ニーズを的確に捉え、図書館サービスをより一層充実するために職員に必要な専門性を高めるとともに、民間活力を計画的に導入すると定めました。 また、第2期行動計画(平成30年〜平成33年度)では、4年間の計画期間において5施設の地域図書館等の新規活用・更新を進めると定められました。 第2期行動計画の終了する令和4年3月末時点で、経堂図書館(平成29年)へ指定管理者制度が導入され、世田谷図書館(平成28年)、梅丘図書館(平成31年)の2館に一部業務委託が実施されました。さらに、令和4年4月より烏山図書館・下馬図書館へ指定管理者制度が導入され、5館の区立図書館で民間活用が図られています。 民間活用と並行して、区では、学識経験者や公募による区民等を構成員とする世田谷区立図書館運営体制あり方検討委員会(以下「検討委員会」という。)を令和2年に設置し区立図書館の運営状況等に関して、民間の評価機関による分析・評価報告等を踏まえ、図書館運営の現状と課題、目指すべき方向性を検討し、令和3年3月に報告書を取りまとめました。 あり方検討委員会報告書における区立図書館の運営体制案 種別 運営体制案の順に記載します。 中央図書館 区立図書館全体の統括・調整機能を担い、マネジメント力を強化するため、「直営」とするべきであると考える。 地域図書館 「直営」が原則であると考える。ただし、民間事業者のノウハウやスピード感等を活かし、地域特性や利用者ニーズに応じ、自由度の高い図書館サービスの充実を図る必要がある場合は、図書館の規模や来館者数、地域資源の利用可能性等、施設環境を勘案して「指定管理者制度」の順次導入を選択肢として検討することが考えられる。 令和4年度には、検討委員会で提言のあった、区民や学識経験者等が図書館運営やサービス水準をチェックしていくガバナンス機能を担う世田谷区立図書館運営協議会(以下「図書館運営協議会」という。)を発足し、区立図書館の評価検証を行っています。 今後の区立図書館の新たな民間活用に関しては、この間の検討結果や、図書館運営協議会における図書館の評価検証を踏まえるとともに、我が国における生産年齢人口の減少、新型コロナウイルス感染症収束後の人手不足といった国内労働者を取り巻く環境等、図書館運営の持続性の視点から注視していく必要があります。 一方で、中核を担う直営の区立図書館においては、人材育成が課題であると指摘されており、司書資格者についても、将来的に減少が見込まれ、人材育成にとどまらず、計画的な人材確保について検討すべき時にきています。 司書資格職員(常勤職員)退職者推移では、 年度ごとの65歳到達者が 令和6年度6名  令和7年度4名  令和8年度6名  令和9年度5名  令和10年度4名  となっています。 令和5年度の有資格者の年齢構成では、50歳代が全体の47%を占め、再任用職員を合わせて、85%となっており、年齢層が高いことが分かります。計画期間(令和6年度〜令和10年度)における65歳到達の退職予定数は、異動がないとして5年間で25名となっているため、有資格者を一定数確保しなければ、図書館の質の維持は困難な状況となります。 なお、利用者アンケートにおける民間活用を導入した5館の評価(満足度)は、いずれの館も60%を超えています。また、直営館及び図書館カウンターにおいても、満足度は60%を超えており、直営、民間活用併用による図書館運営は一定の評価を得ているものと考えられます。 そのため、第3次図書館ビジョンの計画期間中における民間活用の導入にあたっては、この間の検討委員会の指摘事項や、図書館運営協議会による各館の評価・検証のほか、労働環境、区職員のスキル、図書のデジタル化等、様々な視点も踏まえ、民間活用を導入する地域図書館数や対象館、その移行時期を適宜適切に決定し、導入を計画するに至った経緯を含めて区民や利用者に分かりやすく説明していく必要があります。 第3章第3次図書館ビジョンの基本的考え方 1基本理念 「知と学びと文化の情報拠点」 第3次図書館ビジョンにおいて、第1次ビジョン、第2次ビジョンに引き続き「知と学びと文化の情報拠点」を基本理念と定めます。その趣旨は次の通りです。 図書館は、地域の全ての人々に対して資料、知識、情報を提供し、人々が学び、自分の世界と可能性を広げ、また抱える問題・課題を解決し、よりよく生きていくことを支援する機関です。それは、人々の知る自由を保障することによって民主的な社会を支えると同時に、人々の知識・情報の利用・活用を支援することによって健全な知識社会の形成に寄与します。 また、人々の創造性、想像力、知的好奇心や共感を刺激することにより、感動や充実感を与え、成長の機会を提供します。 世田谷区は、次期基本計画実行の指針としてSDGsの推進を掲げています。もとより図書館はSDGsが示す教育、平等、公正さ等を追求する機関であり、世田谷区のSDGs推進にとって有力な機関です。 世田谷区立図書館は、区民一人ひとりが、よりよい、より持続可能な未来を築くこと、この第3次図書館ビジョンを通じて、図書館がそのための「知」と「学び」と「文化」のための情報拠点となることを目指します。 2第3次図書館ビジョンの3つの視点 図書館ビジョンにおける「視点」とは、計画の策定及び遂行において関心を持ち重視する生活領域や社会課題です。計画の遂行によって、これらの領域や課題をめぐる状況の改善や向上に貢献することを目指します。 第3次図書館ビジョンの視点は、次の3つとします。 人生100年時代が到来します。子どもからお年寄りまで、あらゆる世代が本に親しみ、それにより学習意欲や知的欲求が刺激され、また読書によってそれに応え、学び、成長し続ける、それは、生涯にわたる豊かな人生の一つのモデルです。 特に子どもは未来の世田谷を支える主体であり、彼らの成長は次世代の世田谷の可能性を切り拓くものです。子ども達が読書の楽しさや知識や情報の大切さを知り、本に親しみながら創造性を育み想像力を養うことは、これからの社会にとっても極めて重要です。 図書館は世代を問わず、学び続ける人々を支援し、そのための機会や環境を提供してきました。ICT技術の進歩により、図書や雑誌等の紙の資料は電子資料へと進化し、様々な情報技術の発展により知識・情報の流通や利用の形は変わってきましたが、図書館は、これからICT技術を活用したサービスの拡充に努め、全ての区民が図書館を通じて「知や学び」を追求し続けられるように支援していきます。 私たちは地域の中で、様々な人や機関とのつながりの中で社会生活を送っています。 また、地域は歴史を持っており、私たちも地域の記憶を持ち、過去とのつながりを感じながら生活しています。人々が地域を知り、地域に愛着を感じ、さらに地域の人々とつながり協力しあって生きていくことは、持続可能な地域社会をつくっていくうえで極めて重要です。図書館は、地域の文化を支え、地域のつながりづくりに努めます。 社会は多様な人々によって構成されており、今日、その全ての人がその人らしく、またその個性を生かして、参画していけるような社会となることが求められています。人々が、お互いに理解し合い協力し合うためには、知識や情報の共有及び考え方の相互理解が不可欠です。図書館は、様々な特性を持った方々に対して、その状況に応じた資料及びサービスの提供を行い、暮らしや学びに必要な知識や情報、社会生活や社会活動のための知識や文化、教養等を共有するための社会基盤として機能し、人々を包摂する共生社会の実現に貢献します。 第4章第3次図書館ビジョンの事業方針 1施策体系   基本理念及び視点を受け、基本方針の下に、今後具体的に進めていく実施計画として「施策の方向性」「取組項目」を体系的に設定します。   基本方針 施策の方向性 取組項目 の順で記載します。 基本方針1求められる知識・情報を確実に提供する図書館 (1)課題解決支援等調査研究の支援 @調べものに有効なコレクションの構築と提供 A調査に有効なネットワーク上の情報資源の活用検討 Bレファレンスサービスの強化 (2)電子書籍ほか様々な情報メディアの収集・提供 @電子書籍サービスの拡充 A新たな情報メディアの収集・提供の検討 B区の発行する資料の収集・提供 (3)多様で豊かな学びの支援 @知識を深め認識の世界を広げるようなコレクションの構築と提供 A本の世界をより深く理解するための様々な学びの機会の提供 B学習成果を発信し、交流する機会の提供 基本方針2子どもの健やかな成長を支える図書館 (1)子どもが本に出合う機会を広げる @図書館を子どもたちから見て楽しい場所にする A子どもの読書を支援する取り組みの拡充 B読書や図書館に興味がある子どもたちの支援 C地域住民・関係機関・団体と協働した子どもの読書を支援する取り組みの推進 (2)図書館利用に困難を抱える子どもに対するサービス @読みづらさを抱える子どもへの対応 A図書館利用に困難を抱える子どもへの対応 B日本語以外を母語とする子どもへのサービス (3)中高生世代の居場所となりその成長を支える取り組み @中高生世代にとって居心地の良い場所づくり A中高生世代の興味関心に合ったイベントの開催 B中高生世代へのサービスの推進に向けた資料等の充実 (4)学校図書館との連携、役割分担の明確化 @学校及び学校図書館等への資料・情報の提供・支援 A学校図書館等と区立図書館の連携体制づくり 基本方針3地域の特徴を活かし人々がつながる図書館 (1)地域の特色に対応した資料の収集 @地域・まちづくり・区民活動等に関する資料の収集 A地域の人々や関係機関と連携した地域の記録や記憶の収集・公開 B地域資料のデジタル化の検討 (2)地域活動団体との連携・協働 @地域の各施設、機関との連携 A地域の人々との連携、地域の人々の図書館活動への参加 B地域の活動団体への資料の提供 (3)居心地の良い知的刺激のあふれる施設づくり @落ち着いて快適に読書や調べものができる施設づくり Aイベントや展示ができるスペースの確保 B施設の改修による快適性の確保 基本方針4それぞれの特性等に対応した、多様な人々を包摂する図書館 (1)様々な特性等に対応した資料とサービスの充実 @対面朗読サービスの提供 Aバリアフリー資料(視覚障害者等用資料等)の充実及び読書支援機器の充実 B来館しなくても利用できるサービスの提供 C様々な特性等のある方も利用しやすい図書館へ D区民や区内団体、関係機関との連携 (2)日本語以外を母語とする人々に対するサービス @日本語以外を母語とする人々への資料提供等 A日本語以外を母語とする人々への利用案内等 (3)デジタル機器を上手く使いこなせない方への対応 @デジタル機器を上手く使いこなせない方に対する支援 Aデジタルコンテンツ閲覧環境の充実 基本方針5図書館DXとリモートサービスの推進 (1)非来館型図書館サービスの充実 @図書館ホームページ機能の充実 A図書館サービスを利用するためのアプリの検討 B非来館型図書館サービスの取り組み C電子書籍サービスの拡充(再掲) (2)図書館利用の利便性の向上 @貸出・返却の利便性向上 A閲覧席の予約システムの検討 (3)次世代図書館情報システムの機能検討 @図書館情報システムの機能検討 AAIの活用検討 基本方針6専門性と効率性を両立した運営体制 (1)図書館運営に関する高い専門性の確保 @職員に必要な専門知識とスキルの向上 A図書館専門職に関する新しい職員制度の検討 B図書館運営のマネジメント能力向上 (2)効率的効果的な図書館運営の在り方 @業務委託館、指定管理館を含めた施設ごとの運営評価の実施 A直営及び民間活用それぞれの特色を踏まえた施設ごとの管理運営方式の検討 B個別課題への対応 C中央図書館のマネジメント機能の充実 (3)事業・運営の指針・目標の設定 @定期的な事業実施状況や運営状況の評価 A評価や運営方針への利用者の視点の取り込み B図書館運営の成果を的確に把握できる評価指標の検討 CSDGsに配慮した図書館経営 2事業方針 基本方針1求められる知識・情報を確実に提供する図書館 暮らしや仕事のなかで生じた問題・課題の解決のために必要な資料・知識・情報を提供します。提供にあたっては、図書・雑誌等の紙の資料だけでなく、電子形態の資料やオンラインデータベースを始めとしたネットワーク上に存在する情報源等様々な情報メディアを導入・活用し、問題・課題の解決のために有用な文献等を探し出し提供します。また、教養、レクリエーションのための読書、楽しみとしての読書を支援し、様々な資料を幅広く提供し、人々の文化的活動を豊かにすることを目指します。人々の関心に合った時機に応じたテーマのイベント等を開催し、人々の、「知る」、「考える」、「学ぶ」、応援します。 (1)課題解決支援等調査研究の支援 暮らしのなか、仕事のなか、また学業のなかで生じた様々な問題・課題を解決するための調査研究(調べもの)を支援します。図書・雑誌を始め、オンラインデータベース等調査研究に有効なツールを確保し、必要な知識・情報を提供する体制を整えます。また、調べものの相談に応じ(レファレンスサービス)、必要な文献を、他の図書館等からの取り寄せ等も活用して提供します。 @調べものに有効なコレクションの構築と提供 分野によっては専門的な技術情報を含め必要な資料を収集し、調べものに対応できるコレクションを構築します。 A 調査に有効なネットワーク上の情報資源の活用検討 辞書事典類、新聞記事、統計データ等のオンラインデータベースや、調べものに有効な雑誌等のリモート情報源を提供します。 Bレファレンスサービスの強化 調べものに関する相談を受け付け、その回答となる資料、記事等を提供したり、調べ方をアドバイスするレファレンスサービスを強化します。資料・情報探索能力を高めサービスへの信頼を高めるとともに、レファレンスサービスについては、そのサービスの存在があまり知られていないことを鑑み、サービスの内容の周知、広報に努めます。また、調べる事柄によって調べる方法(道筋)を説明した「パスファインダー」を一層充実させます。 (2)電子書籍ほか様々な情報メディアの収集・提供 これまでの紙の資料を大切にしつつ新しい情報メディアを積極的に取り入れ、多様なメディアで人々の資料や情報に対する要求に応えます。令和2年度から開始した電子書籍サービスについてはコンテンツの一層の充実を図ります。また、地域・行政資料に関しても電子形態の資料の収集提供、資料のデジタル化を検討します。 @電子書籍サービスの拡充 令和2年度より導入した電子書籍サービスを一層充実させます。利用できるコンテンツの質・量を充実させるよう努めます。また、利用の仕方についての広報、利用の支援も行います。   A新たな情報メディアの収集・提供の検討 情報化の進展に伴い様々な資料・情報がデジタル化、ネットワーク化されています。図書館は、従来、紙の資料を収集し蔵書となった資料を提供することを基本としていましたが、今日の情報化社会はそれだけでは必要な知識・情報を人々に提供できない、という状況になりつつあります。 前述した調べものに有効なネットワーク上の情報資源を含めて、新しい情報メディアの導入・提供について検討します。 B区の発行する資料の収集・提供 世田谷区の公立図書館として、区が発行する資料については収集・整理・保存し、提供することが求められます。情報化の進展に伴い、区が発行する資料についてもPDF等のデジタル版での配布、ホームページでの掲載等が主体になってきました。これらの資料・情報をどのように収集・管理・提供するか、検討していきます。   (3)多様で豊かな学びの支援 人々の様々な本を読んで楽しみ、また、文化に親しみ教養を得たいという要望に応える幅広い豊かなコレクションを構築します。本の中身をさらに良く理解したり体験したりできる事業や講座を提供し、人々の知的関心に応えます。学んだ成果を発表したり交流したりできる機会を設け、ともに学ぶ機運を醸成します。 @知識を深め認識の世界を広げるようなコレクションの構築と提供 多くの人が、教養を深め、様々な世界観を楽しみ、また豊かな充実した時間を過ごすために図書館は、様々な知識を得られ、知識の幅を広げることができるような 資料をマンガを含め蔵書として構築し提供します。併せて選書基準を整備し、公表していきます。 A本の世界をより深く理解するための様々な学びの機会の提供 著作者の講演会や、本に親しむようなイベント等、本と読書の世界をもっと理解し深く感じられるようなイベントを開催します。本と共に、それに関連した事業や講座に参加し体験する機会を提供し、それらを通じて知識や認識が一層広がり、さらに、新たな学びのきっかけをつくります。   B学習成果を発信し、交流する機会の提供 図書館の資料を使って学んだこと、図書館で学習した成果等を発信し、成果を共有し、同じような経験をしている人々と交流する機会をつくります。それによって、図書館で調べ学んでいる人を後押しすると同時に、発信することによって図書館の調査、学習支援の役割を多くの人々に知らせ理解を広めます。 基本方針2子どもの健やかな成長を支える図書館 子どもにとって、楽しい、居心地の良い場所としての図書館を目指します。様々な活動ができ、気軽に立ち寄ることができ、また心安らかに時間を過ごせる場となるよう努めます。様々なきっかけを通じて子どもたちが図書館及び本と出合い、本を読む楽しさや大切さ、学び成長する楽しさを感じる機会を増やし、生涯にわたる読書習慣や学ぶ姿勢を身につけることができるよう支援します。 学校及び学校図書館と連携し、学校に必要な資料・情報を公共図書館から支援するとともに、学校以外の様々な子ども関連施設・機関とも連携し子どもたちの成長を支え読書を広げます。   (1)子どもが本に出合う機会を広げる 子どもたちから見て、図書館がまず楽しいところ、行きたくなるところとなるよう施設のレイアウトや運営の仕方を工夫します。また、本を読むだけでなく図書館で子どもたちが体験できることを増やします。地域の人々や子ども関連機関と連携し、子どもの発達段階に応じたブックリストの作成・配布や本に親しむきっかけとなるようなイベントや取り組みを行います。 @図書館を子どもたちから見て楽しい場所にする 図書館は、何よりも子どもたちにとって楽しい場所であることが望まれます。なんとなく本や読書は苦手だな、と思っている子どもたちも「あ、面白そうだな」と思えるような施設やサービスを検討します。子ども室の飾りつけ、ディスプレイの工夫、子どもたちの興味関心にあったイベント等にも取り組みます。また、ライトノベル等従来図書館は積極的ではなかった分野についても充実させていきます。 A子どもの読書を支援する取り組みの拡充 本に親しむ子どもを増やし、子どもたちがより広い範囲の様々な本を知り、読書の世界を広げられるよう、子どもの年齢や発達段階に応じたブックリストの作成、配布、保護者向けの講座等を開催します。子どもたちに本の楽しさを感じてもらい本に親しむきっかけとなるようおはなし会を始めとした催しを開催します。おはなし会を定例的に開催するとともに、年齢別のおはなし会の開催、ボランティアによるおはなし会等、開催の仕方や内容も工夫して行います。 B読書や図書館に興味がある子どもたちの支援 読書好き図書館好きの子どもたちがもっと本や図書館を楽しめるよう「読書リーダー」を募集し、本や図書館の仕事を知ってもらう活動を進めます。職場体験を積極的に受け入れ、図書館と図書館の仕事をよく知っている子どもたちを増やします。 C地域住民・関係機関・団体と協働した子どもの読書を支援する取り組みの推進 区立図書館のみならず、地域の人々、関係機関、団体と連携し、子どもの読書を支援する取り組みを実施します。図書館で地域の人々が参加し様々な体験談を語っていただいたり、保育園等の子ども関連施設に図書館が出かけておはなし会やイベントを行ったり、地域全体で子どもたちを支え子どもの読書を推進・支援する取り組みを行います。 (2)図書館利用に困難を抱える子どもに対するサービス 障害や様々な理由で図書館や本を利用できなかったり、困難を抱えたりしている子どもたちに、利用できるあるいは利用しやすい資料の提供や、図書館を利用しやすくするためのサービスを提供します。 @読みづらさを抱える子どもへの対応 読むことに困難を感じている子どもが、それぞれの見え方や特性により、使いやすい資料を選べるよう、音訳図書、マルチメディアデイジー、点字図書、さわる絵本、大活字本、点字と大活字併記の本、LLブック、朗読CD、拡大読書器等を用意します。また、読み上げ機能対応の電子書籍の充実や、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の活用、おはなし会を行います。さらに学校や関連の機関と連携しICTを活用して読書ができる方法も検討していきます。 A図書館利用に困難を抱える子どもへの対応 様々な特性のために図書館が利用しにくい場合があります。身体が不自由で図書館に来にくい、施設を利用しにくい等です。聞こえづらくコミュニケーションがとりにくい場合もあります。それぞれの要因に対応し、施設や設備の改善、職員対応の整備等により図書館を利用できるようにするとともに、宅配サービスや「サピエ」の活用、電子書籍の充実等図書館に来なくても利用できるサービスに取り組みます。 B日本語以外を母語とする子どもへのサービス 令和5年7月に公表された「世田谷区将来人口統計」では、「世田谷区における外国人人口は、平成27年度以降、令和2年度まで高い増加傾向を示していた。コロナ禍以降、いったん減少したが、入国制限が緩和された令和4年4月以降は再び増加に転じた。」 と外国人人口が増大しているとされました。そのため、日本語以外を母語とする子どもたちへは、その言葉の子どもの本をそろえ提供するよう努めます。また、利用の案内等にあたってはやさしい日本語を使用する等コミュニケーションに配慮をします。子どもたちが日本語に慣れ不自由なく日本語で読み書きできコミュニケーションが取れるようになるにはどのような援助が可能か検討し、支援できるよう努めます。 (3)中高生世代の居場所となりその成長を支える取り組み 中高生世代が行きたくなる図書館になるよう、読書及び本に関連することはもちろん、それ以外にも様々な活動ができる居心地のいい図書館を目指します。また、不登校の児童生徒の居場所としての機能についても検討していきます。 本に関しては、様々な、関心の世界を広げるような本、面白い本、成長の糧となるような資料を中高生世代に紹介し提供します。若者の興味関心を惹き、本の世界をより深く感じられるようなイベントを開催します。そして、本にとどまらず、様々な活動、体験を提供する図書館を目指しそのための施設の改善、サービスを検討します。 @中高生世代にとって居心地の良い場所づくり 勉強用の席を用意する、グループ室を作って友達と一緒に勉強できるようにする、また、比較的長い時間落ち着いて時間を過ごせるようにする等、中高生世代にとってサードプレイスとなる図書館スペースのモデルを検討します。 A中高生世代の興味関心に合ったイベントの開催 中高生世代の興味関心に合った講演会やイベントを開催します。本や雑誌その他の資料には、若い世代が興味を抱き関心を持つテーマが無限に含まれています。これらのイベントやワークショップ等は、中高生世代に楽しみや充実感を提供すると同時に、彼らが図書館を訪れ本に親しむきっかけにもなります。 B中高生世代へのサービスの推進に向けた資料等の充実 成長に伴い広がる関心領域に対応し、様々な分野の資料、考え方の礎となりうる資料を体系的に収集します。様々な事柄に関する認識を深め世界を広げる幅広い資料、また、感動できる、想像力を掻き立てるような面白い本を充実させます。 (4)学校図書館との連携、役割分担の明確化 1人1台端末時代の学校へ、デジタルコンテンツを含めた資料及び情報を提供し、より豊かで充実した教育環境を支援します。また、学校図書館や、特別支援学級等と連携し、学校図書館と区立図書館の協働・連携事業を検討します。 また、学校に出向いての出張お話し会を実施し、読書習慣のきっかけづくりに努めていきます。 @学校及び学校図書館等への資料・情報の提供・支援 調べ学習のための支援貸出、学級文庫への団体貸出を引き続き充実させるほか、区立図書館の電子書籍サービスについて、一斉読書や教室内での調べ学習等のため教室でクラス全員が同じ本を利用できるようにすることを検討します。 A学校図書館等と区立図書館の連携体制づくり 学校図書館と区立図書館の連携の体制をつくり、資料や利用状況に関する情報交換や資料やシステムに関する情報の共有を図ります。また、双方の人材や施設の有効活用といった視点からどのような連携した事業が可能か検討します。 基本方針3 地域の特徴を活かし人々がつながる図書館 図書館が立地している地域の特徴を踏まえ、それを活かしたコレクション形成やイベント等を進めます。一人でも誘い合っても気軽に立ち寄れ、また、地域の人々の協力により様々な魅力的なイベント等が行われ、人の交流が生まれ、その結果、図書館がつながりの場として機能することを目指します。地域資料の収集はもちろん、地域の人々や様々な機関との協力・連携を得ながら資料化されていない記録や記憶の収集、公開等を検討していきます。 (1)地域の特色に対応した資料の収集 地域にゆかりのある作家の作品を集めたり、地域の史跡や伝統、その他の特色にちなんだ資料を集める等、地域をよりよく知るためのコレクション、コーナー作りを充実させます。地域図書館は立地している地区、中央図書館は地域図書館としての役割のほか世田谷区全体を対象として取り組みを進めます。また、地域の様々な資料、資料化されていない写真や様々な記録等も地域の人々や各種機関との連携や協力の下で収集、アーカイブ化を検討していきます。 @地域・まちづくり・区民活動等に関する資料の収集 地域資料の網羅的収集、整理保存、公開を目指します。地域の歴史、まちづくりや区民の活動等に関する資料は、可能な限り収集し、整理保管、公開します。それらは地域の歴史の共有、地域への親しみや愛着につながります。 A地域の人々や関係機関と連携した地域の記録や記憶の収集・公開 郷土資料館やせたがやWeb写真館等とも連携して地域の歴史を形作る情報を記録化、資料化、収集整理し、広く一般に公開することを、検討していきます。 B地域資料のデジタル化の検討 世田谷区立図書館でしか所蔵していない地域資料を、デジタル化しネット上に利用しやすい形(アーカイブ化)で公開します。 (2)地域活動団体との連携・協働 世田谷文学館をはじめとした(公財)せたがや文化財団や郷土資料館等の文化・資料収集・教育機関を始め様々な機関や団体と連携・協働して地域の活動、文化活動を推進します。また、町会、自治会、商店会等とも連携し、人々の生活の中で本や情報、図書館を感じ、様々な形で図書館を利用していただく機会を増やすよう努めます。   @地域の各施設、機関との連携 地域と関連する施設や機関と連携し、イベント情報の共有、お互いに関連した取り組みの実施、共同事業の企画実施等、様々な形で連携に取り組みます。特に世田谷文学館、世田谷美術館、郷土資料館や障害者団体等の施設・団体と、地域に根差した活動や様々な連携を検討します。 A地域の人々との連携、地域の人々の図書館活動への参加 地域の人々と図書館との距離を縮めるよう地域の人々との連携を強めます。地域の人々の活動に図書館が連携・協力すると同時に、地域の人々に図書館を活動の場(展示、発表等)として使っていただけるよう施設等の条件整備に努めます。また、図書館の業務に多くの区民にボランティア(おはなし会ボランティア、音訳・点訳ボランティア等)として参加していただけるよう運営を工夫します。 B地域の活動団体への資料の提供 地域で本に関連する活動をしている団体、施設に団体貸出の形で資料の提供を行います。読書会等のために複数の人数で利用できるよう一定数の本を長期間貸出ししていきます。 (3)居心地の良い知的刺激のあふれる施設づくり 落ち着いて快適に読書ができるスペースづくり、また、コーナーや展示の工夫等で知る・学ぶといった好奇心が生まれる空間を目指し工夫します。中央図書館の大規模改修(プラネタリウム含む。)にあたっては、多様な利用ができるようなレイアウトを検討します。   @落ち着いて快適に読書や調べものができる施設づくり 区立図書館の改修にあたっては、落ち着いて本が読める席、調べものができる机、パソコンが利用できる席、環境等館内で資料や情報の利用活用ができるスペースを増やすよう努めます。 Aイベントや展示ができるスペースの確保 本を手に取り読んでみようという刺激が様々にあふれる図書館となるよう、小規模イベントやテーマ本の展示ができる場所を図書館内あるいは図書館が含まれる施設内に作れないか検討します。 B施設の改修による快適性の確保 区民ニーズを踏まえ居心地のいい空間や多様な活動ができる施設づくりを追求するとともに、環境に配慮し、人々が快適・安全に利用できる、また持続的に利用できる施設づくりを目指します。 基本方針4それぞれの特性等に対応した、多様な人々を包摂する図書館   視覚障害や加齢・特性により印刷された文字の資料は利用しにくい、また日本語が母語でなく日本語の読解が困難等、多数の人々向けの資料やサービスだけでは十分に図書館を利用できない方々のために、様々な見え方や特性等に対応した資料やサービスの提供を進めます。また、情報社会が進化するなかで、いわゆるデジタル機器を上手く使いこなせない方を支援し、情報社会に対応するためのスキルや活用する力の獲得を支援します。様々な特性等のある全ての人が特別な負担を感じることなく自由に利用できる図書館を目指します。 (1)様々な特性等に対応した資料とサービスの充実   それぞれの見え方や特性により、使いやすい資料を選べるよう、音訳図書、点字図書、大活字本、点字大活字併記の本、拡大読書器、マルチメディアデイジー、LLブック等を用意します。また、読み上げ機能対応の電子書籍の充実や視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の活用を図ります。 施設のバリアフリー化を進めると同時に、障害等で図書館への来館が困難な方に対しては自宅配本サービスを行います。また、様々な特性等がある方々に対し十分な情報提供やコミュニケーションが取れるよう工夫します。 @対面朗読サービスの提供 視覚障害等の方に対し、図書館の資料等を朗読する対面朗読サービスを提供します。 Aバリアフリー資料(視覚障害者等用資料等)の充実及び読書支援機器の充実 それぞれの見え方や特性により、使いやすい資料を選べるよう、音訳図書、点字図書、大活字本、点字大活字併記の本、拡大読書器、マルチメディアデイジー、LLブック、さわる絵本等を用意します。また、読み上げ機能対応の電子書籍の充実や視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の活用を図ります。   B来館しなくても利用できるサービスの提供 パソコン等の読み上げ機能を利用できる電子書籍や、テキストデータによる図書館ホームページでの情報提供を充実させ、利用促進を図ります。視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の個人利用登録も進めていきます。障害等のため来館困難な方を対象に、図書館資料の宅配サービスを行います。 C様々な特性等のある方も利用しやすい図書館へ 聴覚障害や聞こえづらさのある方とのコミュニケーションを図るためにカウンターに筆記用具を常備し、筆談ができるようにします。障害者サービスの案内パンフレットはわかりやすい文章にし、ルビをふる等特性に応じて理解しやすいよう工夫します。 また、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえ、極力、図書館内の段差をなくす、ドアを自動ドアにする、必要な場所には手すりを設ける等を行い、だれもが利用しやすい施設とします。必要な場所には点字サインをつけるように努めます。図書館に来るまでの道のりもバリアフリーとなるように関係の施設に協力を依頼します。 D区民や区内団体、関係機関との連携 誰もが図書館、資料を利用できるような図書館をつくり、サービスを提供するにあたっては、区内の様々な団体、機関と連携を取り協力して進めていきます。また、音訳・点訳ボランティア等の協力を得てサービスを提供します。弱視児童の通級教室等の特別支援学級とも連携します。 (2)日本語以外を母語とする人々に対するサービス 利用者の母語の資料を収集し、日本語以外を母語とする方でも、一定の範囲では母語で本が読め、知識・情報が入手できるようにします。また、図書館の利用案内は多言語で作るとともに、わかりやすい日本語やサインを活用し図書館の使い方が理解できるようにします。 @日本語以外を母語とする人々への資料提供等 区内在住の方々の母語(日本語以外)については、主要な言語を中心に暮らしに必要な資料・情報が母語で入手できるよう資料の収集・提供を引き続き行います。資料の収集にあたっては当事者の要望を把握し、要求に合ったコレクションとなるようにします。 A日本語以外を母語とする人々への利用案内等 利用案内等の多言語化について一層の努力を図るとともに、日本語で作成する場合は、日本語が堪能でない方でも理解できるわかりやすい日本語で記述します。 (3)デジタル機器を上手く使いこなせない方への対応 図書や検索機能がデジタル化する中で、デジタル機器に不慣れな図書館利用者を支援します。 @デジタル機器を上手く使いこなせない方に対する支援 パソコンやスマートフォン等デジタル機器の操作が分からない、インターネットで目的のWebページが見つからない、アプリの操作が分からない等のデジタル機器をうまく使いこなせないという方々向けに、外部講師による講演会等イベントを開催します。 Aデジタルコンテンツ閲覧環境の充実 ご自身でデジタル機器をお持ちでなく、ネット上の情報を見ることができない、あるいは、電子書籍を読むことができない等の方に、館内でのデジタルコンテンツ閲覧環境の充実を図ります。 基本方針5図書館DXとリモートサービスの推進 図書館利用の利便性を高め多くの区民に利用してもらえるよう手続きのデジタル化を進め、サービス改善に取り組みます。図書館ホームページを改善し、様々な資料を探しやすくするなど、ホームページから利用できるサービスを増やします。図書館まで来なくても資料を受け取れるサービスをさらに発展させることを目指します。AI等新しい技術の発展にも注目し、その活用を検討します。 (1)非来館型図書館サービスの充実 図書館ホームページの機能を充実させ、ウェブ上で完結できるサービスを増やします。資料・情報検索システムの機能を充実させ、特定資料の有無を確認できるだけでなく様々な角度から資料や情報を検索・発見できるようにします。また、資料の予約・貸出に関しても、開館時間中に図書館に来なくとも資料を受け取れる体制を検討します。また、文献複写物の送信サービスについても検討します。   @図書館ホームページ機能の充実 図書館ホームページの機能充実等により、ホームページ上でできることを増やします。また、ホームページから利用できる検索機能を向上させ、探している資料や情報を検索・特定しやすくします。 A図書館サービスを利用するためのアプリ等の検討 現行の共通利用カードだけでなく、スマートフォンの画面に利用者IDのバーコード等を表示することで資料の貸出しができ、紙のレシートを受け取らなくても借りている資料とその期限が分かる等ペーパーレスの実現と利用者の利便性向上のために「世田谷区立図書館アプリ」等を検討します。 B非来館型図書館サービスの取り組み 宅配ボックス型の図書館ブックボックスを設置し、図書館開館前の早朝や閉館後の深夜に図書館以外の場所において、予約した図書資料を受け取ることができる設備の本格導入に向けて、検討、設置に取り組みます。 また、改正著作権法に基づいた文献複写物を送信するサービスの実施を検討します。 C電子書籍サービスの拡充(再掲) 令和2年度より導入した電子書籍サービスを一層充実させます。利用できるコンテンツの質・量を充実させるよう努めます。また、利用の仕方についての広報、利用の支援も行います。 (2)図書館利用の利便性の向上 デジタル化によって図書館利用の利便性向上を目指します。セルフ貸出システムの一層の活用を進めるとともに、共通利用カード(利用者登録カード)のデジタル化、順番が来た予約資料のセルフ貸出等を検討します。また、閲覧席の予約・使用管理システムを検討します。   @貸出・返却の利便性向上 全館全資料へのICタグ貼付を進めるとともに、それを活用し貸出・返却の利便性を一層高めます。セルフ貸出機の増設、予約資料セルフ貸出の仕組み等、利用者自身での貸出手続きの拡充を検討します。ただし、対面での対応を希望される方には引き続き対面での手続きを行います。 A閲覧席の予約システムの検討 閲覧席の数や利用者属性等に合わせて、席の予約と利用管理ができるシステムの導入を検討します。あらかじめ予約して来館することにより確実に席を利用でき、また、ニーズに応じて学生・社会人用の席の割り振りを柔軟に管理する等、公平な席の利用管理を目指します。 (3)次世代図書館情報システムの機能検討 人々にとって有用な多くの情報が紙の世界にとどまらず、デジタルの形で、またネット上に膨大に存在していることを鑑み、それらの情報を統合的に検索し利用するシステムを検討します。また、ロボットやAI等先端テクノロジーの動向を注視し、図書館での活用を検討します。 @図書館情報システムの機能検討 図書館の蔵書だけでなく、オンラインデータベースや電子ジャーナル等の様々なネットワーク上の情報資源を統合して検索し、求めていた情報を発見、特定、利用するあたらしい情報検索システムについて調査研究します。 AAIの活用検討 進化・進展が加速するAI技術に注視し、チャットボット、ロボット、生成AI等の新しい技術が図書館でどう活用できるか、検討していきます。 基本方針6専門性と効率性を両立した運営体制 職員研修を強化し、職員の専門的能力を高める取り組みを進めるとともに、図書館のマネジメント機能や能力を強化し、計画の実行力を高めます。図書館運営協議会における利用者ニーズに即した図書館運営やサービスの評価・検証も踏まえながら、今後の図書館運営の在り方を検討します。また、その前提となる評価指標についても検討していきます。 (1)図書館運営に関する高い専門性の確保 職員が、資料や情報の専門家として利用者から信頼を獲得できるよう研修を充実します。資料や情報を扱う知識やスキル、地域や行政に関する知識、コミュニケーション能力やリーダーシップ、マネジメント能力等、サービスを展開し図書館を運営していくための力を身に着けさせます。   @職員に必要な専門知識とスキルの向上 新たな人材育成計画を立案し、図書館サービスに必要な図書、情報に関する知識、スキルの習得を目指す研修をはじめ、必要な専門能力の獲得、支援を計画的に実行します。 また、図書館サービスや業務の幅が子どもへのサービスや地域活動の支援、さらに今後は情報技術的なサービス等へと広がっていくことを踏まえ、そのためのスキルを獲得するための司書資格取得のための派遣を行い、またそれらのスキルを持った人材の配置に取り組みます。 A図書館専門職に関する新しい職員制度の検討 図書館に専門的な知識及びスキルを持つ職員を確保できるよう、組織体制及び人事制度の検討を行います。また、専門的な知識及びスキルを持った人材確保の方策についても、試行を含め検討します。 B図書館運営のマネジメント能力向上 図書館ビジョンの計画実行に向けて、図書館運営のマネジメント能力を向上させるための実務研修、外部研修を行います。また、他部署へのジョブローテーションを通じて、組織としてのマネジメント能力を向上する体制整備について、庁内外の関係部署と検討します。 (2)効率的効果的な図書館運営の在り方 指定管理制度、業務委託等民間の活力を生かした運営手法に関し、図書館運営協議会における利用者の視点からの意見等を踏まえ、今後どのような体制で運営するか施設ごとの機能を整理し検討します。また、世田谷区立図書館全館の業務を統括しサービス水準を向上させることのできるよう、中央図書館を中心に、業務標準の明確化、体制の整備、計画の遂行・推進を図ります。 @業務委託館、指定管理館を含めた施設ごとの運営評価の実施 図書館運営協議会における区立図書館の評価・検証や区の指定管理者制度運用にかかるガイドラインに基づく個々の指定管理館の運営状況の評価等、外部の視点を通じた意見等を踏まえながら、すでに実施している業務委託館(世田谷・梅丘)、指定管理館(経堂、烏山、下馬)を含めて、区としての運営評価を行います。 A直営及び民間活用それぞれの特色を踏まえた施設ごとの管理運営方式の検討 上記@の区としての運営評価等の実施や、第2章(4)「図書館運営体制に関する振り返り」で述べた様々な課題を整理し、指定管理者選定委員会による評価を実施する令和7年度にあわせて、直営および民間活用それぞれの特色を活かした施設ごとの管理運営方式を検討します。その検討結果を踏まえ、区立図書館全体の管理運営方針を定め、令和8年度からは、区立図書館ごとに決定する管理運営方針に基づき、必要な取り組み等を進めるとともに、決定に至る経緯等をしっかりと区民や関係者に示していきます。 なお、改築や大規模な改修を実施する地域図書館等、自由度の高い図書館サービスの充実を図る場合は、世田谷区立図書館運営体制あり方検討委員会報告書に基づき「指定管理者制度」の導入を選択肢として検討すべき図書館と考えられることから、当該制度の活用を検討します。   B個別課題への対応 定年延長等人事制度の変革による影響が懸念される地域図書室職員の人員確保や、耐震補強工事のスケジュールが定まらない奥沢図書館の今後の取り組み等個別の課題については、本ビジョンの計画期間中での検討に取り組みます。   C中央図書館のマネジメント機能の充実 区立図書館の円滑な業務遂行として、直営館、委託館、指定管理館が混在している状況において、図書館全体の業務水準を中央図書館がリーダーシップを発揮して、人材確保、組織体制や業務指針の整備、検討を行います。 (3)事業・運営の指針・目標の設定 利用者アンケートを始めとした利用者の意見・評価を収集する取り組みを行い、利用者の視点を取り込んだ運営の評価を行います。その際、世田谷区内外での様々な議論や経験による知見を踏まえ、使用すべき評価指標を検討し、明確化します。また、評価を踏まえて、改善アクションを起こし、業務及びサービスの質の向上を図ります。   @定期的な事業実施状況や運営状況の評価 確実に図書館計画の実行、図書館サービスの向上を図っていくために、事業統計、事業報告、利用者からのアンケート等様々な方法で、定期的に事業実施状況、運営状況を把握し、評価します。 A評価や運営方針への利用者の視点の取り込み 評価にあたっては、運営側の視点だけでなく図書館運営協議会の意見を踏まえる等、利用者からの視点を取り入れるようにします。図書館ビジョンに基づく取り組みを意識した定期的な利用者アンケート調査を実施、利用者の意見を把握し、それらを踏まえた改善のための方針を策定します。 B図書館運営の成果を的確に把握できる評価指標の検討 有効有用な評価をするための評価指標を検討します。事業の回数や利用の量等のアウトプットに関する指標だけでなく、利用者や地域社会に生じた変化や与えた影響を把握するアウトカム指標も検討・活用し、PDCAによる計画評価に取り組んでいきます。   CSDGsに配慮した図書館経営 図書館の運営及び図書館サービスの提供のすべての局面で、環境への配慮、人権・平等・多様性への配慮、持続可能な運営等SDGsに配慮した運営・サービスに取り組み、その目標達成を目指した図書館経営を行います。 第5章 行動計画 1第3次世田谷区立図書館ビジョン行動計画 第3次世田谷区立図書館ビジョンの施策体系に基づき、施策の方向性、取り組み項目における個別具体的な事業を明確化し、令和6年度から令和10年度までに取り組む内容を記載します。 2行動計画 基本方針1求められる知識・情報を確実に提供する図書館 (1)課題解決支援等調査研究の支援 @調べものに有効なコレクションの構築と提供 分野によっては専門的な技術情報を含め必要な資料を収集し、調べものに対応できるコレクションを構築します。 A調査に有効なネットワーク上の情報資源の活用検討 辞書事典類、新聞記事、統計データ等のオンラインデータベースや、調べものに有効な雑誌等のリモート情報源を提供します。 Bレファレンスサービスの強化 調べものに関する相談を受け付け、その回答となる資料、記事等を提供したり、調べ方をアドバイスするレファレンスサービスを強化します。資料・情報探索能力を高めサービスへの信頼を高めるとともに、レファレンスサービスについては、そのサービスの存在があまりに知られていないことを鑑み、サービス内容の周知、広報に努めます。 また、調べる事柄によって調べる方法(道筋)を説明した「パスファインダー」を一層充実させます。 主な取り組み事業 主な取り組み事業については、事業項目、令和6年度から10年度にかけての各年度での取り組み内容の順で記載します。 (1)課題解決支援等調査研究の支援 Bレファレンスサービスの強化 事業項目レファレンスサービスの充実 令和6年度研修実施 令和7年度研修実施 令和8年度研修内容の見直し 令和9年度新たな研修実施 令和10年度新たな研修実施 事業項目レファレンスサービスの充実 令和6年度行政支援サービス実施、オンラインデータベース導入検討 令和7年度行政支援サービス実施、オンラインデータベース導入 令和8年度行政支援サービスの見直し、オンラインデータベース運用 令和9年度新たな行政支援サービスの実施、オンラインデータベースの見直し 令和10年度新たな行政支援サービスの実施、オンラインデータベース運用 事業項目レファレンスサービスの利用促進 令和6年度図書館活用講座・情報検索講座の実施、レファレンスサービスの周知の実施 令和7年度図書館活用講座・情報検索講座の見直し、レファレンスサービスの周知の見直し 令和8年度図書館活用講座・情報検索講座の実施、レファレンスサービスの周知の実施 令和9年度図書館活用講座・情報検索講座の実施、レファレンスサービスの周知の実施 令和10年度図書館活用講座・情報検索講座の実施、レファレンスサービスの周知の実施 (2)電子書籍ほか様々な情報メディアの収集・提供 @電子書籍サービスの拡充 令和2年度より導入した電子書籍サービスを一層充実させます。利用できるコンテンツの質・量を充実させるよう努めます。また、利用の仕方についての広報、利用の支援も行います。 A新たな情報メディアの収集・提供の検討 情報化の進展に伴い様々な資料・情報がデジタル化、ネットワーク化されています。図書館は、従来、紙の資料を収集し蔵書となった資料を提供することを基本としていましたが、今日の情報化社会はそれでは必要な知識・情報を人々に提供できない、という状況になりつつあります。 前述した、調べものに有効なネットワーク上の情報資源を含めて、新しい情報メディアの導入・提供について検討します。 B区の発行する資料の収集・提供 世田谷区の公立図書館として、区が発行する資料については収集・整理・保存し、提供することが求められます。情報化の進展に伴い、区が発行する資料についてもPDF等のデジタル版での配布、ホームページでの掲載等が主体になってきました。これらの資料・情報をどのように収集・管理・提供するか、検討していきます。 主な取り組み事業 (2)電子書籍ほか様々な情報メディアの収集提供 @電子書籍サービスの拡充 事業項目電子書籍のコンテンツ数 令和6年度15,000冊 令和7年度16,500冊 令和8年度18,000冊 令和9年度19,500冊 令和10年度20,000冊 事業項目電子書籍閲覧数 令和6年度23,000回 令和7年度26,000回 令和8年度32,000回 令和9年度38,000回 令和10年度44,000回 (3)多様で豊かな学びの支援 @知識を深め認識の世界を広げるようなコレクションの構築と提供 多くの人が、教養を深め、様々な世界観を楽しみ、また豊かな充実した時間を過ごすために図書館は、様々な知識を得られ、認識の幅を広げることができるようなめに図書館は、様々な知識を得られ、知識の幅を広げることができるような資料をマンガを含め蔵書として構築し提供します。併せて選書基準を整備し、公表していきます。 A本の世界をより深く理解するための様々な学びの機会の提供 著作者の講演会や、本に親しむようなイベント等、本と読書の世界をもっと理解し深く感じられるようなイベントを開催します。本と共に、それに関連した事業や講座に参加し体験する機会を提供し、それらを通じて知識や認識が一層広がり、さらに、新たな学びのきっかけをつくります。 B学習成果を発信し、交流する機会の提供 図書館の資料を使って学んだこと、図書館で学習した成果を発信し、成果を共有し、同じような経験をしている人々と交流する機会をつくります。それによって、図書館で調べ学んでいる人を後押しすると同時に、発信することによって図書館の調査、学習支援の役割を多くの人々に知らせ理解を広めます。 主な取り組み事業 (3)多様で豊かな学びの支援 @知識を深め認識の世界を広げるようなコレクションの構築と提供 事業項目選書基準の策定・公表 令和6年度選書基準の検討 令和7年度選書基準の公表 令和8年度選書基準の公表 令和9年度選書基準の見直し 令和10年度選書基準の公表 B学習成果を発信し、交流する機会の提供 事業項目図書館で学んだ成果を発信、共有できるイベントの実施 令和6年度図書館で学んだ成果を発信、共有できるイベントの実施 令和7年度図書館で学んだ成果を発信、共有できるイベントの実施 令和8年度評価、検証 令和9年度新たな図書館で学んだ成果を発信、共有できるイベントの実施 令和10年度新たな図書館で学んだ成果を発信、共有できるイベントの実施 基本方針2子どもの健やかな成長を支える図書館 (1)子どもが本に出合う機会を広げる @図書館を子どもたちから見て楽しい場所にする 図書館は、何よりも子どもたちにとって楽しい場所であることが望まれます。なんとなく本や読書は苦手だな、と思っている子どもたちも「あ、面白そうだな」と思えるような施設やサービスを検討します。子ども室の飾り付けディスプレイの工夫、子どもたちの興味関心にあったイベント等にも取り組みます。また、ライトノベル等従来図書館は積極的でなかった分野についても充実させていきます。 A子どもの読書を支援する取り組みの拡充 本に親しむ子どもを増やし、子どもたちがより広い範囲の様々な本を知り、読書の世界を広げられるよう、子どもの年齢や発達段階に応じたブックリストの作成、配布、保護者向けの講座等を開催します。子どもたちに本の楽しさを感じてもらい本に親しむきっかけとなるようお話し会を始めとした催しを開催します。おはなし会を定例的に開催するとともに、年齢別のおはなし会の開催、ボランティアによるおはなし会等、開催の仕方や内容も工夫して行います。 B読書や図書館に興味がある子どもたちの支援 読書好き図書館好きの子どもたちがもっと本や図書館を楽しめるよう「読書リーダー」を募集し、本や図書館の仕事を知ってもらう活動を進めます。職場体験を積極的に受け入れ、図書館と図書館の仕事をよく知っている子どもたちを増やします。 C地域住民・関係機関・団体と協働した子どもの読書を支援する取り組みの推進 区立図書館のみならず、地域の人々、関係機関、団体と連携し、子どもの読書を支援する取り組みを実施します。図書館で地域の人々が参加し様々な体験談を語っていただいたり、保育園等の子ども関連施設に図書館が出かけてお話し会やイベントを行ったり、地域全体で子どもたちを支え子どもの読書を推進・支援する取り組みを行います。 主な取り組み事業 (1)子どもが本に出合う機会を広げる A子どもの読書を支援する取り組みの拡充 事業項目子育て支援事業の充実 令和6年度ブックリストの作成、配布、配信、年齢別おはなし会の実施 令和7年度評価、検証 令和8年度ブックリストの作成、配布、配信、年齢別おはなし会の実施 令和9年度ブックリストの作成、配布、配信、年齢別おはなし会の実施 令和10年度ブックリストの作成、配布、配信、年齢別おはなし会の実施 事業項目子育て支援事業の充実 令和6年度保護者向け絵本講座の実施 令和7年度評価、検証 令和8年度保護者向け絵本講座の実施 令和9年度保護者向け絵本講座の実施 令和10年度保護者向け絵本講座の実施 B読書や図書館に興味がある子どもたちの支援 事業項目本に触れる機会の充実 令和6年度読書リーダー事業の実施、図書館職場体験事業の実施 令和7年度評価、検証 令和8年度読書リーダー事業の実施、図書館職場体験事業の実施 令和9年度読書リーダー事業の実施、図書館職場体験事業の実施 令和10年度読書リーダー事業の実施、図書館職場体験事業の実施 C地域住民・関係機関・団体と協働した子どもの読書を支援する取り組みの推進 事業項目地域と連携した事業や子ども関連施設の読書活動への支援 令和6年度出前おはなし会実施、読書相談会実施、保育園、幼稚園、子ども食堂等の子ども関連施設への相談支援実施 令和7年度評価、検証 令和8年度出前おはなし会実施、読書相談会実施、保育園、幼稚園、子ども食堂等の子ども関連施設への相談支援実施 令和9年度出前おはなし会実施、読書相談会実施、保育園、幼稚園、子ども食堂等の子ども関連施設への相談支援実施 令和10年度出前おはなし会実施、読書相談会実施、保育園、幼稚園、子ども食堂等の子ども関連施設への相談支援実施 (2)図書館利用に困難を抱える子どもに対するサービス @読みづらさを抱える子どもへの対応 読むことに困難を感じている子どもが、それぞれの見え方や特性により、使いやすい資料を選べるよう、音訳図書、マルチメディアデイジー、点字図書、さわる絵本、大活字本、点字と大活字併記の本、LLブック、朗読CD、拡大読書器等を用意します。また、読み上げ機能対応の電子書籍の充実や、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の活用、おはなし会のを行います。さらに学校や関連機関と連携しICTを活用して読書ができる方法を検討していきます。 A図書館利用に困難を抱える子どもへの対応 様々な特性のために図書館が利用しにくい場合があります。身体が不自由で図書館に来にくい、施設を利用しにくい等です。聞こえづらくコミュニケーションがとりにくい場合もあります。それぞれの要因に対応し、施設や設備の改善、職員対応の整備等により図書館を利用できるようにするとともに、宅配サービスや「サピエ」の活用、電子書籍の充実等図書館に来なくとも利用できるようなサービスに取り組みます。 B日本語以外を母語とする子どもへのサービス 令和5年7月に公表された「世田谷区将来人口統計」では、「世田谷区における外国人人口は、平成27年度以降、令和2年度まで高い増加傾向を示していた。コロナ禍以降、いったん減少したが、入国制限が緩和された令和4年4月以降は再び増加に転じた。」と外国人人口が増大しているとされました。そのため、日本語以外を母語とする子どもたちへは、その言葉の子どもの本をそろえ提供するよう努めます。また、利用の案内等にあたってはやさしい日本語を使用する等コミュニケーションに配慮をします。子どもたちが日本語に慣れ不自由なく日本語で読み書きでき、コミュニケーションが取れるようになるにはどのような援助が可能か検討し、支援できるよう努めます。 主な取り組み事業 (2)図書館利用に困難を抱える子どもに対するサービス @読みづらさを抱える子どもへの対応 事業項目読みづらさのある子どもが利用しやすい資料の収集 令和6年度マルチメディアデイジー、児童向け大活字本等各種資料収集の充実 令和7年度マルチメディアデイジー、児童向け大活字本等各種資料収集の充実 令和8年度マルチメディアデイジー、児童向け大活字本等各種資料収集の充実 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな資料収集の充実 事業項目読みづらさのある子ども向けおはなし会 令和6年度各館内または出張おはなし会の開催 令和7年度各館内または出張おはなし会の開催 令和8年度各館内または出張おはなし会の開催 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目学校や関連機関と連携しICTを活用して読書ができる方法の検討 令和6年度タブレット端末等を活用した読書方法の検討 令和7年度タブレット端末等を活用した読書方法の実施 令和8年度タブレット端末等を活用した読書方法の実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」活用 令和6年度保護者へのサピエ周知、タブレット端末を使った案内 令和7年度保護者へのサピエ周知、タブレット端末を使った案内 令和8年度保護者へのサピエ周知、タブレット端末を使った案内 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目電子書籍の充実 令和6年度読み上げ機能やテキストに対応した児童向け電子書籍の充実 令和7年度読み上げ機能やテキストに対応した児童向け電子書籍の充実 令和8年度読み上げ機能やテキストに対応した児童向け電子書籍の充実 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 A図書館利用に困難を抱える子どもへの対応 事業項目様々な特性に対応した図書館サービスの提供 令和6年度筆談体制の整備、サイン表示改善検討、施設改修の検討、宅配サービスの実施 令和7年度筆談体制の実施、サイン表示改善実施、施設改修の検討、宅配サービスの実施 令和8年度筆談体制の実施、サイン表示改善実施、施設改修の検討、宅配サービスの実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 B日本語以外を母語とする子どもへのサービス 事業項目多言語対応や多文化理解に対応した資料の充実 令和6年度収集する多言語資料の検討、多言語おはなし会の実施 令和7年度多言語資料の購入、多言語おはなし会の実施 令和8年度多言語資料の購入、多言語おはなし会の実施 令和9年度多言語資料の見直し、評価、検証 令和10年度多言語資料の購入、多言語おはなし会の実施 (3)中高生世代の居場所となりその成長を支える取り組み @中高生世代にとって居心地の良い場所づくり 勉強用の席を用意する、グループ室を作って友達と一緒に勉強できるようにする、また、比較的長い時間落ち着いて時間を過ごせるようにする等、中高生世代にとってサードプレイスとなる図書館スペースのモデルを検討します。 A中高生世代の興味関心に合ったイベントの開催 中高生世代の興味関心に合った講演会やイベントを開催します。本や雑誌その他の資料には、若い世代が興味を抱き関心を持つテーマが無限に含まれています。これらのイベントやワークショップ等は、中高生世代に楽しみや充実感を提供すると同時に、彼らが図書館を訪れ本に親しむきっかけにもなります。 B中高生世代へのサービスの推進に向けた資料等の充実 成長に伴い広がる関心領域に対応し、様々な分野の資料、考え方の礎となりうる資料を体系的に収集します。様々な事柄に関する認識を深め世界を広げる幅広い資料、また、 感動できる、想像力を掻き立てるような面白い本を充実させます。 主な取り組み事業 (3)中高生世代への居場所となりその成長を支える取り組み @中高生世代にとって居心地の良い場所づくり 事業項目図書館を利用したくなる環境整備 令和6年度中高生用学習机確保検討、個別学習室設置に向けた検討 令和7年度レイアウト変更、個別学習室の整備 令和8年度中高生用学習机の利用開始、個別学習室の利用開始 令和9年度学習机の利用、個別学習室の運用 令和10年度学習机の利用、個別学習室の運用 A中高生世代の興味関心に合ったイベントの開催 事業項目中高生向けイベントの実施 令和6年度中高生向け講演会イベントの実施 令和7年度評価、検証 令和8年度中高生向け講演会イベントの実施 令和9年度中高生向け講演会イベントの実施 令和10年度中高生向け講演会イベントの実施 (4)学校図書館との連携、役割分担の明確化 @学校及び学校図書館等への資料・情報の提供・支援 調べ学習のための支援貸出、学級文庫への団体貸出を引き続き充実させるほか、区立図書館の電子書籍サービスについて、一斉読書や教室内での調べ学習等のため教室でクラス全員が同じ本を利用できるようにすることを検討します。 A学校図書館等と区立図書館の連携体制づくり 学校図書館と区立図書館の連携の体制をつくり、資料や利用状況に関する情報交換や資料やシステムに関する情報の共有を図ります。また、双方の人材や施設の有効活用といった視点からどのような連携した事業が可能か検討します。 主な取り組み事業 (4)学校図書館との連携、役割分担の明確化 @学校及び学校図書館等への資料・情報の提供・支援 事業項目学校に対する支援 令和6年度調べ学習の資料貸出支援、出張おはなし会の実施 令和7年度評価、検証 令和8年度調べ学習資料貸出支援、出張おはなし会の実施 令和9年度調べ学習資料貸出支援、出張おはなし会の実施 令和10年度調べ学習資料貸出支援、出張おはなし会の実施 基本方針3地域の特徴を活かし人々がつながる図書館 (1)地域の特色に対応した資料の収集 @地域・まちづくり・区民活動等に関する資料の収集 地域資料の網羅的収集、整理保存、公開を目指します。地域の歴史、まちづくりや区民の活動等に関する資料は、可能な限り収集し、整理保管、公開します。それらは地域の歴史の共有、地域への親しみや愛着につながります。 A地域の人々や関係機関と連携した地域の記録や記憶の収集・公開 郷土資料館やせたがやWeb写真館等とも連携して地域の歴史を形作る情報を記録化、資料化、収集整理し、広く一般に公開することを、検討していきます。 B地域資料のデジタル化の検討 世田谷区立図書館でしか所蔵していない地域資料を、デジタル化しネット上に利用しやすい形(アーカイブ化)で公開します。 主な取り組み事業 (1)地域の特色に対応した資料の収集 A地域の人々や関係機関と連携した地域の記録や記憶の収集・公開 事業項目アーカイブ資料の収集 令和6年度地域での古い資料等の収集・保存方法の検討 令和7年度地域での古い資料等の収集・保存方法の検討、デジタルアーカイブの収集公開検討 令和8年度地域での古い資料等の収集・保存開始郷土資料館等との、連携検討、デジタルアーカイブ収集、公開 令和9年度地域での古い資料等の公開、郷土資料館等との連携実施 令和10年度地域での古い資料等の公開、郷土資料館等との連携実施 B地域資料のデジタル化の検討 事業項目地域資料のデジタル化対応 令和6年度地域資料のデジタル化及び電子資料の公開方法の検討 令和7年度地域資料のデジタル化の推進及び公開準備 令和8年度地域資料のデジタル化の推進及び資料公開 令和9年度地域資料のデジタル化の推進及び資料公開 令和10年度地域資料のデジタル化の推進及び資料公開 事業項目地域資料の体系的収集方法の確立 令和6年度収集資料の検討、収集方法の検討 令和7年度収集資料の検討、収集方法の検討 令和8年度対象資料の収集 令和9年度対象資料の収集 令和10年度対象資料の収集 (2)地域活動団体との連携・協働 @地域の各施設、機関との連携 地域と関連する施設や機関と連携し、イベント情報の共有、お互いに関連した取り組みの実施、共同事業の企画実施等、様々な形で連携に取り組みます。特に世田谷文学館、世田谷美術館、郷土資料館や、障害者団体等の施設・団体と地域に根差した活動や様々な連携を検討します。 A地域の人々との連携、地域の人々の図書館活動への参加 地域の人々と図書館との距離を縮めるよう地域の人々との連携を強めます。地域の人々の活動に図書館が連携・協力すると同時に、地域の人々に図書館を活動の場(展示、発表等)として使っていただけるよう施設等の条件整備に努めます。また、図書館の業務に多くの区民ボランティア(おはなし会ボランティア、音訳・点訳ボランティア等)として参加していただけるよう運営を工夫します。 B地域活動団体への資料の提供 地域で本に関連する活動をしている団体、施設に団体貸出の形で資料の提供を行います。読書会等のために複数の人数で利用できるよう一定数の本を長期貸出ししていきます。 主な取り組み事業 (2)地域活動団体との連携・協働 @地域の各施設、機関との連携 事業項目世田谷文学館、世田谷美術館等との連携 令和6年度世田谷文学館、世田谷美術館等の連携事業の検討 令和7年度世田谷文学館、世田谷美術館等の連携事業の試行 令和8年度世田谷文学館、世田谷美術館等の連携事業実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目区内障害者団体との連携 令和6年度協働イベントの実施検討 令和7年度協働イベントの実施 令和8年度協働イベントの実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 A地域の人々との連携、地域の人々の図書館活動への参加 事業項目ボランティア活動の拡充 令和6年度ボランティア活動の拡充に向けた検討 令和7年度ボランティア活動の拡充に向けた試行実施 令和8年度ボランティア活動の拡充策実施 令和9年度ボランティア活動の拡充策実施 令和10年度ボランティア活動の拡充策実施 事業項目ボランティア活動の実施 令和6年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施、対面朗読や音訳図書、点訳図書製作へのボランティアの参画 令和7年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施 令和8年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施、対面朗読や音訳図書、点訳図書製作へのボランティアの参画 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 (3)居心地の良い知的刺激のあふれる施設づくり @落ち着いて快適に読書や調べものができる施設づくり 区立図書館の改修にあたっては、落ち着いて本が読める席、また、調べものができる机、パソコンが利用できる席、環境等館内で資料や情報の利用活用ができるスペースを増やすよう努めます。 Aイベントや展示ができるスペースの確保 本を手に取り読んでみようという刺激が様々にあふれる図書館となるよう、小規模イベントやテーマ本展示ができる場所を図書館内あるいは図書館が含まれる施設内に作れないか検討します。 B施設の改修による快適性の確保 区民ニーズを踏まえ居心地の良い空間や多様な活動ができる施設づくりを追求するとともに、環境に配慮し、人々が快適・安全に利用できる、また持続的に利用できる施設づくりを目指します。 主な取り組み事業 (3)居心地の良い知的刺激のあふれる施設づくり @落ち着いて快適に読書や調べものができる施設づくり 事業項目改築・改修の計画的な取り組み 令和6年度日常的な施設維持管理の実施、大規模修繕計画の検討 令和7年度日常的な施設維持管理の実施、大規模修繕計画の検討 令和8年度日常的な施設維持管理の実施、大規模修繕計画の検討 令和9年度日常的な施設維持管理の実施、大規模修繕計画の検討 令和10年度日常的な施設維持管理の実施、大規模修繕計画の一部実施 事業項目館内の環境整備 令和6年度全館Wi-Fi環境強化検討、閲覧席の充電用コンセントの増強、閲覧席拡充の工夫(一人掛け机付き閲覧席の検討) 令和7年度全館Wi-Fi環境強化、閲覧席の充電用コンセントの増強、閲覧席拡充の工夫(一人掛け机付き閲覧席の整備)、ソファー席等快適性を目指した席の増設検討、全館トイレ洋式化改修 令和8年度閲覧席拡充の工夫(一人掛け机付き閲覧席の整備)、ソファー席等快適性を目指した席の増設検討、全館トイレ洋式化改修 令和9年度ソファー席等快適性を目指した席の増設整備、全館トイレ洋式化改修全館完了 令和10年度ソファー席等快適性を目指した席の増設整備 基本方針4それぞれの特性等に対応した、多様な人々を包摂する図書館 (1)様々な特性等に対応した資料とサービスの充実 @対面朗読サービスの提供 視覚障害等の方に対し、図書館の資料等を朗読する対面朗読サービスを提供します。 Aバリアフリー資料(視覚障害等用資料等)の充実及び読書支援機器の充実 それぞれの見え方や特性により、使いやすい資料を選べるよう、音訳図書、点字図書、大活字本、点字大活字併記の本、拡大読書器、マルチメディアデイジー、LLブック、さわる絵本等を用意します。また、読み上げ機能対応の電子書籍の充実や視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の活用を図ります。 B来館しなくても利用できるサービスの提供 パソコン等の読み上げ機能を利用できる電子書籍や、テキストデータによる図書館ホームページでの情報提供を充実させ、利用促進を図ります。視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」の個人利用登録も進めていきます。障害等のため来館困難の方を対象に、図書館資料の宅配サービスを行います。 C様々な特性等のある方も利用しやすい図書館へ 聴覚障害や聞こえづらさのある方とのコミュニケーションを図るためにカウンターに筆記用具を常備し、筆談ができるようにします。障害者サービスの案内パンフレットはわかりやすい文章にし、ルビをふる等特性に応じて理解しやすいよう工夫します。 また、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえ極力図書館内の段差をなくす、ドアを自動ドアにする、必要な場所には手すりを設ける等を行い、誰もが利用しやすい施設とします。必要な場所には点字サインをつけるように努めます。図書館に来るまでの道のりもバリアフリーとなるように関係の施設に協力を依頼します。 D区民や区内団体、関係機関との連携 誰もが図書館、資料を利用できるような図書館をつくり、サービスを提供するにあたっては、区内の様々な団体、機関と連携を取り協力して進めていきます。また、音訳・点訳ボランティア等の協力を得てサービスを提供します。弱視児童の通級教室等の特別支援学級とも連携します。 主な取り組み事業 (1)様々な特性等に対応した資料とサービスの充実 @対面朗読サービスの提供 事業項目対面朗読サービスの提供 令和6年度対面朗読サービスの実施 令和7年度対面朗読サービスの実施 令和8年度対面朗読サービスの実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 Aバリアフリー資料(視覚障害者等用資料等)の充実及び読書支援機器の充実 事業項目バリアフリー資料等の充実 令和6年度音訳図書、点字図書、大活字本等の充実、図書館内バリアフリー書架や関連展示の検討 令和7年度音訳図書、点字図書、大活字本等の充実、図書館内バリアフリー書架や関連展示実施 令和8年度音訳図書、点字図書、大活字本等の充実、図書館内バリアフリー書架や関連展示実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目「サピエ」等の活用 令和6年度タブレット端末を利用した「サピエ」等の案内実施、国立国会図書館視覚障害者等用データ送信サービスデータ提供館登録データ提供開始 令和7年度タブレット端末を利用した「サピエ」等の案内実施、国立国会図書館視覚障害者等用データ送信サービスデータ提供 令和8年度タブレット端末を利用した「サピエ」等の案内実施、国立国会図書館視覚障害者等用データ送信サービスデータ提供 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目電子書籍の充実 令和6年度読み上げ機能やテキストに対応した電子書籍の充実 令和7年度読み上げ機能やテキストに対応した電子書籍の充実 令和8年度読み上げ機能やテキストに対応した電子書籍の充実 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 B来館しなくても利用できるサービスの提供 事業項目来館困難な方へのサービス 令和6年度ホームページでの情報提供の検討、宅配サービス対象者及び実施体制の検討 令和7年度ホームページでの情報提供の充実、宅配サービス対象者及び実施体制試行実施 令和8年度ホームページでの情報提供の充実、宅配サービス対象者及び実施体制の実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 C様々な特性等のある方も利用しやすい図書館へ 事業項目さまざまな特性等に対応した図書館サービスの提供 令和6年度筆談体制の整備サービス案内資料の検討、作成サイン表示改善検討、施設改修の検討 令和7年度筆談体制の整備サービス案内資料の検討、作成サイン表示改善、施設改修の検討 令和8年度筆談体制の実施サービス案内資料の検討、作成サイン表示改善、施設改修の検討 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 D区民や区内団体、関係機関との連携 事業項目区内障害者団体との連携(再掲) 令和6年度協働イベントの実施検討 令和7年度協働イベントの実施 令和8年度協働イベントの実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目ボランティア活動の実施(再掲) 令和6年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施、対面朗読や音訳図書、点訳図書製作へのボランティアの参画 令和7年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施、対面朗読や音訳図書、点訳図書製作へのボランティアの参画 令和8年度ボランティア団体との協働イベントの実施、ボランティア養成講座の実施、対面朗読や音訳図書、点訳図書製作へのボランティアの参画 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目図書館サービスへのボランティアの参画 令和6年度対面朗読や点訳図書、音訳図書製作へのボランティアの参画 令和7年度対面朗読や点訳図書、音訳図書製作へのボランティアの参画 令和8年度対面朗読や点訳図書、音訳図書製作へのボランティアの参画 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 事業項目視覚障害者等用資料の団体貸出 令和6年度特別支援学級等への視覚障害者等用資料の貸出実施、視覚障害者等用資料アプリを使った読書方法の検討 令和7年度特別支援学級等への視覚障害者等用資料の貸出実施、視覚障害者等用資料アプリを使った読書方法の実施 令和8年度特別支援学級等への視覚障害者等用資料の貸出実施、視覚障害者等用資料アプリを使った読書方法の実施 令和9年度評価、検証 令和10年度新たな手法検討、改善 (2)日本語以外を母語とする人々に対するサービス @日本語以外を母語とする人々への資料提供等 区内在住の方々の母語(日本語以外)の主要な言語を中心に、暮らしに必要な資料・情報が母語で入手できるよう資料の収集・提供を引き続き行います。資料の収集にあたっては、当事者の要望を把握し、要求に合ったコレクションとなるようにします。 A日本語以外を母語とする人々への利用案内等 利用案内等の多言語化について一層の努力を図るとともに、日本語で作成する場合は、日本語が堪能でない方でも理解できるわかりやすい優しい日本語で記述します。 主な取り組み事業 (2)日本語以外を母語とする人々に対するサービス @日本語以外を母語とする人々への資料提供等 事業項目多言語資料の提供 令和6年度資料収集方針の検討 令和7年度資料収集準備 令和8年度資料収集、提供 令和9年度資料収集、提供 令和10年度評価、検証 A日本語以外を母語とする人々への利用案内等 事業項目やさしい日本語による対応 令和6年度やさしい日本語を使用した表示等の作成掲示 令和7年度やさしい日本語を使用した表示等の作成掲示 令和8年度評価、検証 令和9年度やさしい日本語を使用した表示物の作成掲示 令和10年度やさしい日本語を使用した表示物等の作成掲示 (3)デジタル機器を上手く使いこなせない方への対応 @デジタル機器を上手く使いこなせない方に対する支援 パソコンやスマートフォン等デジタル機器の操作が分からない、インターネットでの目的のWebページが見つからない、アプリの操作が分からない等のデジタル機器をうまく使いこなせないという方々向けに、外部講師による講演会等イベントを開催します。 Aデジタルコンテンツ閲覧環境の充実 ご自身でデジタル機器をお持ちでなく、ネット上の情報を見ることができない、あるいは、電子書籍を読むことができない等の方に、館内でのデジタルコンテンツ閲覧環境の充実を図ります。 主な取り組み事業 (3)デジタル機器を上手く使いこなせない方への対応 @デジタル機器を上手く使いこなせない方に対する支援 事業項目デジタル機器を上手くつかいこなせない方への支援 令和6年度デジタル社会等に関する講演会の検討 令和7年度デジタル社会等に関する講演会の実施 令和8年度デジタル社会等に関する講演会の実施 令和9年度デジタル社会等に関する講演会の実施 令和10年度評価、検証 Aデジタルコンテンツ閲覧環境の充実 事業項目閲覧環境の充実 令和6年度設置台数の検討 令和7年度閲覧端末の増設 令和8年度閲覧端末の運用 令和9年度閲覧端末の運用 令和10年度閲覧端末の更新 基本方針5図書館DXとリモートサービスの推進 (1)非来館型図書館サービスの充実 @図書館ホームページ機能の充実 図書館ホームページの機能充実等により、ホームページ上でできることを増やします。 また、ホームページから利用できる検索機能を向上させ、探している資料や情報を検索・特定しやすくします。 A図書館サービスを利用するためのアプリの検討 現行の共通利用カードだけでなく、スマートフォンの画面に利用者IDのバーコード等を表示することで資料の貸出しができ、紙のレシートを受け取らなくても借りている資料とその期限が分かる等ペーパーレスの実現と利用者の利便性向上のために「世田谷区立図書館アプリ」等を検討します。 B非来館型図書館サービスの取り組み 宅配ボックス型の図書館ブックボックスを設置し、図書館開館前の早朝や閉館後の深夜に図書館以外の場所において、予約した図書資料を受け取ることができる設備の本格導入に向けて検討、設置に取り組みます。 また、改正著作権法に基づいた文献複写物を送信するサービスの実施を検討します。 C電子書籍サービスの拡充(再掲) 令和2年度より導入した電子書籍サービスを一層充実させます。利用できるコンテンツの質・量を充実させるよう努めます。また、利用の仕方についての広報、利用の支援も行います。 主な取り組み事業 (1)非来館型図書館サービスの充実 A図書館サービスを利用するためのアプリ等の検討 事業項目図書館アプリ等の導入 令和6年度図書館アプリ等の仕様検討、導入手続 令和7年度図書館アプリ等の構築作業 令和8年度図書館アプリ等の運用開始 令和9年度図書館アプリ等の運用 令和10年度図書館アプリ等の運用 B非来館型図書館サービスの取り組み 事業項目非来館型図書館サービスの取り組み 令和6年度図書館ブックボックスのモデル実施、評価、検証 令和7年度図書館ブックボックスの今後の方向性検討、新たな取り組み実施 令和8年度図書館ブックボックスの取り組み実施 令和9年度図書館ブックボックスの取り組み実施 令和10年度図書館ブックボックスの取り組み実施 C電子書籍サービスの拡充(再掲) 事業項目電子書籍のコンテンツ数 令和6年度15,000冊 令和7年度16,500冊 令和8年度18,000冊 令和9年度19,500冊 令和10年度20,000冊 事業項目電子書籍閲覧数 令和6年度23,000回 令和7年度26,000回 令和8年度32,000回 令和9年度38,000回 令和10年度44,000回 (2)図書館利用の利便性の向上 @貸出・返却の利便性向上 全館全資料へのICタグ貼付を進めるとともに、それを活用し貸出・返却の利便性を一層高めます。セルフ貸出機の増設、予約資料セルフ貸出の仕組み等、利用者自身での貸出手続きの拡充を検討します。ただし、対面での処理を希望される方には引き続き対面での手続きを行います。 A閲覧席の予約システムの検討 閲覧席の数や利用者属性等に合わせて、席の予約と利用管理ができるシステムの導入を検討します。あらかじめ予約して来館することにより確実に席を利用でき、また、ニーズに応じて学生・社会人用の席の割り振りを柔軟に管理する等、公平な席の利用管理を目指します。 主な取り組み事業 (2)図書館利用の利便性の向上 @貸出・返却の利便性向上 事業項目貸出・返却の利便性の向上 令和6年度予約資料セルフ貸出機の梅丘図書館への導入検討 令和7年度予約棚の業者選定・導入、梅丘図書館のICタグ貼付及び関連機器の導入 令和8年度予約棚の運用、全館ICタグの運用 令和9年度予約棚の運用、全館ICタグの運用 令和10年度予約棚の運用、全館ICタグの運用 A閲覧席の予約システムの検討 事業項目閲覧席のWeb予約システムの導入 令和6年度中央図書館閲覧席のWeb予約システム検討 令和7年度中央図書館閲覧席のWeb予約システム選定作業 令和8年度中央図書館閲覧席のWeb予約システム構築作業 令和9年度中央図書館閲覧席のWeb予約システム運用 令和10年度中央図書館閲覧席のWeb予約システム運用 (3)次世代図書館情報システムの機能検討 @図書館情報システムの機能検討 図書館の蔵書だけでなく、オンラインデータベースや電子ジャーナル等の様々なネットワーク上の情報資源を統合して検索し、求めていた情報を発見、特定、利用するあたらしい情報検索システムについて調査研究します。 AAIの活用検討 進化・進展が加速するAI技術に注視し、チャットボット、ロボット、生成AI等の新しい技術が図書館でどう活用できるか、検討していきます。 主な取り組み事業 (3)次世代図書館情報システムの機能検討 @図書館情報システムの機能検討 事業項目図書館情報システムの機能検討 令和6年度新たな情報検索システムの調査・研究 令和7年度新たな情報検索システムの調査 令和8年度新たな情報検索システム仕様検討 令和9年度新たな情報検索システム事業者選定 令和10年度新たな情報検索システム運用 AATの活用検討 事業項目AIの活用検討 令和6年度各種AI技術動向の調査 令和7年度各種AI技術導入選定 令和8年度導入図書館職員によるAIの試行実施 令和9年度図書館職員によるAIの運用実施、図書館利用者による導入AIの試行開始 令和10年度図書館職員によるAIの運用、図書館利用者による導入AIの運用開始 基本方針6 専門性と効率性を両立した運営体制 (1)図書館運営に関する高い専門性の確保 @職員に必要な専門知識とスキルの向上 新たな人材育成計画を立案し、図書館サービスに必要な図書、情報に関する知識、スキルの習得を目指す研修をはじめ、必要な専門能力の獲得、支援を計画的に実行します。 また、図書館サービスや業務の幅が子どもへのサービスや地域活動等の支援、さらに今後は情報技術的なサービス等へと広がっていくことを踏まえ、そのためのスキルを獲得するための司書資格取得のための派遣を行い、またそれらのスキルを持った人材の配置に取り組みます。 A図書館専門職に関する新しい職員制度の検討 図書館に専門的な知識及びスキルを持つ職員を確保できるよう、組織体制及び人事制度の検討を行います。また、専門的な知識及びスキルを持った人材確保の方策についても、試行を含め検討します。 B図書館運営のマネジメント能力向上 図書館ビジョンの計画実行に向けて、図書館運営のマネジメント能力を向上させるための実務研修、外部研修を行います。また、他部署へのジョブローテーションを通じて、組織としてのマネジメント能力を向上する体制整備について、庁内外の関係部署と検討します。 主な取り組み事業 (1)図書館運営に関する高い専門性の確保 @職員に必要な専門知識とスキルの向上 事業項目職員の人材育成計画の運用 令和6年度スキル習得のための職員研修の派遣 令和7年度スキル習得のための職員研修の派遣 令和8年度職員研修内容の見直し検討 令和9年度新たな職員研修の派遣 令和10年度新たな職員研修の派遣 A図書館専門職に関する新しい職員制度の検討 事業項目新たな職員制度導入に向けた検討 令和6年度司書ポストの新設検討、庁内公募の検討、任期付き職員採用検討 令和7年度司書職ポスト配置館決定、庁内公募の実施、任期付き職員採用開始 令和8年度司書職ポスト設置、庁内公募による人材配置、任期付き職員採用、配置 令和9年度司書職ポストの検証、庁内公募の検証、任期付き職員制度の検証 令和10年度各取組み検証後の展開実施 (2)効率的効果的な図書館運営の在り方 @業務委託館、指定管理館を含めた施設ごとの運営評価の実施 図書館運営協議会における区立図書館の評価・検証や区の指定管理者制度運用にかかるガイドラインに基づく個々の指定管理館の運営状況の評価等、外部の視点を通じた意見等を踏まえながらすでに実施している業務委託館(世田谷・梅丘)、指定管理館(経堂、烏山、下馬)を含めて、区としての運営評価を行います。 A直営及び民間活用それぞれの特色を踏まえた施設ごとの管理運営方式の検討 上記@の区としての運営評価等の実施や、第2章(4)「図書館運営体制に関する振り返り」で述べた様々な課題を整理し、指定管理者選定委員会による評価を実施する令和7年度にあわせて、直営および民間活用それぞれの特色を活かした施設ごとの管理運営方式を検討します。その検討結果を踏まえ、区立図書館全体の管理運営方針を定め、令和8年度からは、区立図書館ごとに決定する管理運営方針に基づき、必要な取り組み等を進めるとともに、決定に至る経緯等をしっかりと区民や関係者に示していきます。 なお、改築や大規模な改修を実施する地域図書館等、自由度の高い図書館サービスの充実を図る場合は、世田谷区立図書館運営体制あり方検討委員会報告書に基づき「指定管理者制度」の導入を選択肢として検討すべき図書館と考えられることから、当該制度の活用を検討します。 B個別課題への対応 定年延長等人事制度の変革による影響が懸念される地域図書室職員の人員確保や、耐震工事のスケジュールが定まらない奥沢図書館の今後の取り組み等個別の課題について本ビジョンの計画期間中での検討に取り組みます。 C中央図書館のマネジメント機能の充実 区立図書館の円滑な業務遂行として、直営館、委託館、指定管理館が混在している状況において、図書館全体の業務水準を中央図書館がリーダーシップを発揮して、人材確保、組織体制や業務指針の整備、検討を行います。 主な取り組み事業 (2)効率的効果的な図書館運営のあり方 @業務委託館、指定管理館を含めた施設ごとの運営評価の実施 事業項目図書館運営協議会としての運営評価 令和6年度区立図書館の運営状況の評価、検証 令和7年度区立図書館の運営状況の評価、検証 令和8年度区立図書館の運営状況の評価、検証 令和9年度区立図書館の運営状況の評価、検証 令和10年度区立図書館の運営状況の評価、検証 事業項目指定管理者選定委員会による評価 令和7年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価 事業項目区としての施設ごとの運営評価 令和6年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価 令和7年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価、区が実施する地域図書館の運営評価 令和8年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価 令和9年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価 令和10年度ガイドラインに基づく指定管理館の評価 A直営及び民間活用それぞれの特色を踏まえた施設ごとの管理運営方式の検討 事業項目図書館運営における管理運営方式の検討 令和6年度管理運営方式の検討、新たな指定管理館1館選定 令和7年度運営評価を踏まえた管理運営方式の検討、方針決定、新たな指定管理館1館の運営開始 令和8年度施設ごとの管理運営方針に基づく取り組み 令和9年度施設ごとの管理運営方針に基づく取り組み 令和10年度施設ごとの管理運営方針に基づく取り組み C中央図書館のマネジメント機能の充実 事業項目中央図書館のマネジメント機能の充実 令和6年度マネジメント機能充実に向けた取り組みの評価、検証 令和7年度マネジメント機能充実に向けた取り組みの見直し 令和8年度マネジメント機能充実に向けた取り組みの計画、実施 令和9年度マネジメント機能充実に向けた取り組みの計画、実施 令和10年度マネジメント機能充実に向けた取り組みの評価、検証 (3)事業・運営の指針・目標の設定 @定期的な事業実施状況や運営状況の評価 確実に図書館計画の実行、図書館サービスの向上を図っていくために、事業統計、事業報告、利用者からのアンケート等様々な方法で、定期的に事業実施状況、運営状況を把握し、評価します。 A評価や運営方針への利用者の視点の取り込み 評価にあたっては、運営側の視点だけでなく図書館運営協議会の意見を踏まえる等、利用者からの視点を取り入れるようにします。図書館ビジョンに基づく取り組みを意識した定期的な利用者アンケート調査を実施、利用者の意見を把握し、業務の改善、課題の解決を図ります。 B図書館運営の成果を的確に把握できる評価指標の検討 有効有用な評価をするための成果指標を検討します。事業の回数や利用の量等のアウトプットに関する指標だけでなく、利用者や地域社会に生じた変化や与えた影響を把握するアウトカム指標も検討・活用し、PDCAによる計画評価に取り組んでいきます。 CSDGsに配慮した図書館経営 図書館の運営及び図書館サービスの提供のすべての局面で、環境への配慮、人権・平等、多様性への配慮、持続可能な運営等SDGsに配慮した運営・サービスに取り組み、その目標達成を目指した図書館経営を行います。 主な取り組み事業 (3)事業・運営の指針・目標の設定 A評価や運営方針への利用者の視点の取り込み 事業項目利用者視点の取り込み 令和6年度利用者ニーズ調査の実施、分析、改善策の検討、図書館運営協議会からの意見収集、分析、改善策の検討、実施 令和7年度利用者ニーズ調査の実施、分析、改善策の実施、図書館運営協議会からの意見収集、分析、改善策の検討、実施 令和8年度利用者ニーズ調査の実施、分析、改善策の実施、図書館運営協議会からの意見収集、分析、改善策の検討、実施 令和9年度利用者ニーズ調査の実施、分析、改善策の検討、図書館運営協議会からの意見収集、分析、改善策の検討、実施 令和10年度利用者ニーズ調査の実施、分析、改善策の実施、図書館運営協議会からの意見収集、分析、改善策の検討、実施 資料編 1第3次世田谷区立図書館ビジョン策定の流れ 1第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会 第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会設置要綱 令和5年5月1日 5世教中図第99号 目的及び設置 第1条世田谷の文化の創造と知のネットワークづくりを推進し、区民の学び・交流・活動の場として、コミュニティの醸成につながる図書館づくりを進めるため、第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会(以下「委員会」という。)を設置し、世田谷区立図書館の今後のあり方の検討を行い、令和5年度中に新しい「図書館ビジョン」を策定する。 所掌事項 第2条 委員会は、次の事項について調査検討する。 (1)第3次世田谷区立図書館ビジョンの策定に関すること (2)その他必要と認める事項 組織 第3条 委員会は、別表1に掲げる委員をもって組織する。 2 委員会は、専門部会、作業部会を設けることができる。 委員長及び副委員長 第4条 委員会に委員長を置き、委員の互選により定める。 2 委員長は、委員会を代表し、会務を総理する。 3 委員会に副委員長を置き、委員長が指名した者とする。 会議の招集 第5条 委員会は、委員長が招集する。 2 委員長は、必要があると認められるときは、委員会以外の者の出席を求めて、意見若しくは説明を聴き、又は、これらの者から必要な資料の提出を求めることができる。 庶務 第6条 委員会の事務局は教育政策・生涯学習部中央図書館におき、委員会の庶務等を処理する。 雑則 第7条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関する事項その他必要な事項は、委員長が別に定める。   附 則 1この要綱は、令和5年5月1日より施行する。 2この要綱は、第3次世田谷区立図書館ビジョンの策定日にその効力を失う。 2第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会委員名簿 氏名 所属の順に記載します。 1 委員長 池内淳 筑波大学准教授(学識経験者) 2 副委員長 松本直樹 慶應義塾大学准教授(学識経験者) 3 委員 上田啓子 世田谷区町会総連合会副会長 4 委員 飯島祥夫 世田谷区商店街連合会副会長 5 委員 川浪公子 区立幼稚園・子ども園PTA連絡協議会 6 委員 開発一博 区立小学校PTA連合協議会 7 委員 栄裕美 区立中学校PTA連合協議会 8 委員 新海美紀 社会教育委員代表 9 委員 坂ますみ 世田谷区障害者福祉団体連絡協議会副会長 10 委員 福岡綾子 文化生活情報センター生活工房室長 11 委員 中垣理子 世田谷文学館学芸部長 12 委員 金子佳生 世田谷区立世田谷小学校長 (世小研 学校図書館研究部長) 13 委員 前田浩 世田谷区立世田谷中学校長 (世中研 図書館研究部長) 14 委員 渡邉謙吉 生活文化政策部長 15 委員 後藤英一 経済産業部長 16 委員 松本幸夫 子ども・若者部長 17 委員 知久孝之 教育政策・生涯学習部長 18 委員 齋藤稔 中央図書館長(事務局) 3策定の経過 令和5年 5月15日 第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会(第1回) 有識者委員である松本委員より、「今日の公共図書館の動向」をテーマに講話をしていただいた上で、「第2次世田谷区立図書館ビジョンによる取り組み」及び「次期図書館ビジョンのための論点」が報告され、今後の検討のための現状と課題認識を共有しました。 6月21日 第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会(第2回) 図書館運営協議会西村副会長より、図書館運営協議会における「第2次図書館ビジョンの評価」について報告していただきました。その後、「世田谷区立図書館の現状」及び「第3次世田谷区立図書館ビジョン骨子(案)」を報告し、これからの図書館の役割等について議論が行われました。 7月13日 第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会(第3回) 有識者委員である、池内委員長より「メディアの変化と図書館」というテーマで講話をしていただきました。その後、今までの策定検討委員会での議論を踏まえて作成した「第3次世田谷区立図書館ビジョン(素案)」を示し、内容及び表現等について活発な議論が行われた後、一部を修正することを含めて提案された内容を基本的に了承されました。 9月15日〜10月6日 区民意見募集手続き 11名 12通、意見件数49件が寄せられました。 11月16日 第3次世田谷区立図書館ビジョン策定検討委員会(第4回) 区民意見募集等で寄せられた区民の意見等を反映した第3次世田谷区立図書館ビジョン(案)及び図書館ビジョン(案)に組み入れる行動計画(案)の検討経過について報告し、第3次世田谷区立図書館ビジョン(案)を取りまとめました。 2各図書館・地域図書室・図書館カウンターの概要 名称 開館時間 休館日 開設年(現在地への移転年) 面積 閲覧席 の順に記載します。 中央図書館 開館時間火曜日〜日曜日:10時〜19時、月曜日・祝・休日:10時〜17時 休館日毎月最終木曜日 開設年(現在地への移転年)昭和63年 面積5,808u 閲覧席107席 砧図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、月曜日・祝・休日:9時〜17時 休館日毎月第2木曜日 開設年(現在地への移転年)平成6年 面積2,299u 閲覧席58席 代田図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、月曜日・祝・休日:9時〜17時 休館日毎月第2木曜日 開設年(現在地への移転年)平成26年 面積792u 閲覧席23席 尾山台図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、月曜日・祝・休日:9時〜17時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)昭和63年 面積958u 閲覧席26席 経堂図書館 開館時間火曜日〜土曜日:9時〜21時、日曜日・月曜日、祝・休日9時〜20時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)平成18年 面積656u 閲覧席42席 梅丘図書館 (仮事務所) 開館時間月曜日〜日曜は9時〜19時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)令和5年 面積104u 閲覧席0席 下馬図書館 開館時間月曜日〜日曜は9時〜19時 休館日毎月第2木曜日 開設年(現在地への移転年)昭和55年 面積1,092u 閲覧席54席 世田谷図書館 開館時間火曜日〜土曜日9時〜21時、日曜日・月曜日、祝・休日9時〜20時 休館日毎月第2木曜日 開設年(現在地への移転年)平成28年 面積966u 閲覧席51席 烏山図書館 開館時間火曜日〜土曜日9時〜21時、日曜日・月曜日、祝・休日9時〜20時 休館日毎月第2木曜日 開設年(現在地への移転年)昭和54年 面積1,079u 閲覧席56席 奥沢図書館 (仮事務所) 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)令和5年 面積140u 閲覧席8席 玉川台図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)昭和48年 面積689u 閲覧席20席 深沢図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)昭和56年 面積622u 閲覧席12席 桜丘図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)昭和59年 面積640u 閲覧席22席 上北沢図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成元年 面積891u 閲覧席28席 粕谷図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成10年 面積1,060u 閲覧席21席 鎌田図書館 開館時間火曜日〜日曜日:9時〜19時、祝・休日:9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成10年 面積1,076u 閲覧席35席 喜多見図書室 開館時間火曜日〜日曜日、祝・休日9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成24年 面積130u 池尻図書室 開館時間火曜日〜日曜日、祝・休日9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成2年 面積154u 松沢図書室 開館時間火曜日〜日曜日、祝・休日9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成4年 面積124u 希望丘図書室 開館時間火曜日〜日曜日、祝・休日9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成2年 面積430u 野毛図書室 開館時間火曜日〜日曜日、祝・休日9時〜17時 休館日毎週月曜日 開設年(現在地への移転年)平成28年 面積204u 図書館カウンター二子玉川 開館時間月曜日〜日曜日9時〜21時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)平成27年 面積50u 図書館カウンター三軒茶屋 開館時間月曜日〜日曜日9時〜21時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)平成27年 面積185u 図書館カウンター下北沢 開館時間月曜日〜日曜日9時〜21時 休館日毎月第3木曜日 開設年(現在地への移転年)令和4年 面積88u 3各図書館・地域図書室・図書館カウンターの配置図 4資料貸出数と貸出期間 資料区分 貸出数 貸出期間 の順に記載します 資料区分図書・雑誌・紙芝居 貸出数全館合計15冊まで 貸出期間2週間まで(他の方の予約がない資料のみ、1回限り2週間延長できます。) 資料区分音響資料(CD・カセットテープ) 貸出数全館合計6点まで 貸出期間2週間まで(他の方の予約がない資料のみ、1回限り2週間延長できます。) 資料区分電子書籍 貸出数1人 2タイトルまで 貸出期間2週間まで 5各図書館・地域図書室・図書館カウンターの蔵書数 令和5年3月31日現在、単位は点 図書館名 資料数 図書資料 音響資料 視障資料 雑誌 の順に記載します。 中央図書館 資料数507,316点 図書資料488,670点 音響資料8,925点 視障資料9,721点 雑誌777点 梅丘図書館 資料数93,199点 図書資料91,291点 音響資料1,908点 視障資料0点 雑誌186点 世田谷図書館 資料数109,177点 図書資料106,169点 音響資料3,008点 視障資料0点 雑誌183点 砧図書館 資料数114,375点 図書資料111,337点 音響資料3,038点 視障資料0点 雑誌316点 奥沢図書館 資料数73,949点 図書資料71,396点 音響資料2,553点 視障資料0点 雑誌178点 玉川台図書館 資料数94,823点 図書資料91,288点 音響資料3,535点 視障資料0点 雑誌137点 代田図書館 資料数84,766点 図書資料81,742点 音響資料3,024点 視障資料0点 雑誌183点 烏山図書館 資料数99,241点 図書資料95,636点 音響資料3,605点 視障資料0点 雑誌188点 下馬図書館 資料数86,250点 図書資料81,074点 音響資料5,176点 視障資料0点 雑誌186点 深沢図書館 資料数81,994点 図書資料79,356点 音響資料2,638点 視障資料0点 雑誌183点 桜丘図書館 資料数92,176点 図書資料89,716点 音響資料2,460点 視障資料0点 雑誌166点 尾山台図書館 資料数93,114点 図書資料89,291点 音響資料3,823点 視障資料0点 雑誌207点 上北沢図書館 資料数84,103点 図書資料81,307点 音響資料2,796点 視障資料0点 雑誌175点 粕谷図書館 資料数101,330点 図書資料97,555点 音響資料3,775点 視障資料0点 雑誌132点 鎌田図書館 資料数110,129点 図書資料106,098点 音響資料4,031点 視障資料0点 雑誌196点 経堂図書館 資料数83,593点 図書資料83,593点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌146点 団体貸出センター 資料数82,175点 図書資料82,175点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌0点 喜多見図書室 資料数21,471点 図書資料21,471点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌45点 池尻図書室 資料数19,720点 図書資料19,720点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌27点 松沢図書室 資料数14,760点 図書資料14,760点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌38点 希望丘図書室 資料数20,653点 図書資料20,653点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌43点 野毛図書室 資料数16,722点 図書資料16,722点 音響資料0点 視障資料0点 雑誌31点 総計 資料数2,085,036点 図書資料2,021,025点 音響資料54,295点 視障資料9,721点 雑誌0点 雑誌については、所蔵タイトル数である。 中央図書館の雑誌所蔵タイトル数には、保存庫分を含まない。 6各図書館・地域図書室・図書館カウンターの貸出点数・予約点数(個人) 令和5年3月31日現在、単位は点 図書館名 貸出数 図書資料 雑誌 音響資料 視障資料 予約数 の順に記載します。 中央図書館 貸出数721,116点 図書資料663,631点 雑誌38,982点 音響資料17,225点 視障資料1,198点 予約数190,820点 梅丘図書館 貸出数281,631点 図書資料260,778点 雑誌12,403点 音響資料8,447点 視障資料3点 予約数94,328点 世田谷図書館 貸出数409,273点 図書資料386,650点 雑誌13,305点 音響資料9,318点 視障資料0点 予約数99,286点 砧図書館 貸出数657,862点 図書資料611,274点 雑誌27,303点 音響資料19,285点 視障資料0点 予約数237,372点 奥沢図書館 貸出数208,497点 図書資料188,615点 雑誌12,648点 音響資料7,234点 視障資料0点 予約数91,063点 玉川台図書館 貸出数393,524点 図書資料363,668点 雑誌20,026点 音響資料9,830点 視障資料0点 予約数128,997点 代田図書館 貸出数263,385点 図書資料243,114点 雑誌10,948点 音響資料9,323点 視障資料0点 予約数79,385点 烏山図書館 貸出数481,794点 図書資料447,620点 雑誌18,134点 音響資料16,040点 視障資料0点 予約数189,107点 下馬図書館 貸出数258,662点 図書資料237,077点 雑誌13,948点 音響資料7,657点 視障資料0点 予約数80,605点 深沢図書館 貸出数310,595点 図書資料291,378点 雑誌12,308点 音響資料6,909点 視障資料0点 予約数92,408点 桜丘図書館 貸出数331,285点 図書資料303,192点 雑誌16,256点 音響資料11,837点 視障資料0点 予約数110,276点 尾山台図書館 貸出数370,411点 図書資料345,534点 雑誌14,407点 音響資料10,285点 視障資料185点 予約数137,290点 上北沢図書館 貸出数248,812点 図書資料226,330点 雑誌13,637点 音響資料8,845点 視障資料0点 予約数78,836点 粕谷図書館 貸出数322,925点 図書資料300,169点 雑誌13,550点 音響資料9,206点 視障資料0点 予約数96,604点 鎌田図書館 貸出数228,004点 図書資料211,185点 雑誌11,580点 音響資料5,239点 視障資料0点 予約数57,488点 経堂図書館 貸出数621,892点 図書資料576,121点 雑誌34,601点 音響資料11,170点 視障資料0点 予約数264,012点 喜多見図書室 貸出数111,055点 図書資料102,020点 雑誌6,353点 音響資料2,682点 視障資料0点 予約数45,340点 池尻図書室 貸出数73,680点 図書資料69,125点 雑誌3,456点 音響資料1,099点 視障資料0点 予約数31,414点 松沢図書室 貸出数103,979点 図書資料97,078点 雑誌5,198点 音響資料1,703点 視障資料0点 予約数52,503点 希望丘図書室 貸出数127,698点 図書資料120,381点 雑誌5,558点 音響資料1,759点 視障資料0点 予約数46,167点 野毛図書室 貸出数35,891点 図書資料31,797点 雑誌3,016点 音響資料1,078点 視障資料0点 予約数12,929点 総計 貸出数7,059,106点 図書資料6,537,011点 雑誌326,213点 音響資料194,496点 視障資料1,386点 予約数2,645,346点 7各図書館・地域図書室、図書館カウンターの個人利用登録者数 令和5年3月31日現在、単位は人。 図書館名 登録者数 一般 児童 障害者 の順で記載します。 中央図書館 登録者数34,849人 一般30,163人 児童4,686人 障害者42人 梅丘図書館 登録者数12,566人 一般11,080人 児童1,486人 障害者18人 世田谷図書館 登録者数16,410人 一般13,967人 児童2,443人 障害者29人 砧図書館 登録者数24,330人 一般19,947人 児童4,383人 障害者26人 奥沢図書館 登録者数9,545人 一般8,148人 児童1,397人 障害者38人 玉川台図書館 登録者数11,348人 一般8,530人 児童2,818人 障害者20人 代田図書館 登録者数11,741人 一般9,817人 児童1,924人 障害者31人 烏山図書館 登録者数20,460人 一般17,885人 児童2,575人 障害者30人 下馬図書館 登録者数12,698人 一般10,043人 児童2,655人 障害者20人 深沢図書館 登録者数9,648人 一般7,328人 児童2,320人 障害者26人 桜丘図書館 登録者数11,435人 一般9,064人 児童2,371人 障害者35人 尾山台図書館 登録者数15,583人 一般12,649人 児童2,934人 障害者28人 上北沢図書館 登録者数10,400人 一般8,581人 児童1,819人 障害者29人 粕谷図書館 登録者数9,738人 一般7,006人 児童2,732人 障害者31人 鎌田図書館 登録者数7,638人 一般5,456人 児童2,182人 障害者41人 経堂図書館 登録者数24,722人 一般21,883人 児童2,839人 障害者21人 喜多見図書室 登録者数1,986人 一般1,530人 児童456人 障害者0人 池尻図書室 登録者数2,280人 一般1,932人 児童348人 障害者0人 松沢図書室 登録者数2,248人 一般1,932人 児童316人 障害者0人 希望丘図書室 登録者数1,937人 一般1,360人 児童577人 障害者0人 野毛図書室 登録者数642人 一般458人 児童184人 障害者0人 総計 登録者数262,347人 一般218,337人 児童44,061人 障害者465人 障害者の登録者数は、登録者数の内数。 8図書館用語集 用語 説明 の順番で記載します。 AI AIとはArtificial Inteligence(人工知能)の頭文字をつないだ略語で、言語の理解や推論、問題解決などの知的行動を人間に代わってコンピューターに行わせる技術のことを言います。2022年末に対話型のやり取りで文章、画像等を生成するAIシステム(ChatGPTなど)が発表され、その性能の高さからAI技術の新たな可能性や人間の仕事との関係などがあらためて議論となっています。 DX Digital(デジタル)Transformation(変化)の略語で、デジタル化やコンピュータ化を通じて業務やサービスを改善し変革することを言います。単なる効率化だけでなく顧客のニーズに合った新しい体験や価値を生み出すことが求められます。 ICT(技術) ICTとはInformation and Communication Technology(情報通信技術)の頭文字をつないだ略語で、ネットワークを介した知識や情報の伝達・共有に関連する技術のことを言います。 ICタグ ICとはIntegrated Circuit(集積回路)の頭文字をつないだ略語で、ICタグとは、商品や物資などの識別に利用される極小型のICチップのことを言います。図書館では、図書資料等1点1点に貼付することで資料の識別をICタグ読み取り機器で行うことができるようになり、貸出・返却や蔵書点検の作業効率の向上を図ることができます。 LLブック 日本語が得意ではない方や、知的障害のある方をはじめとした一般的な情報提供では理解が難しいさまざまな方にとっても読みやすいように作られた「やさしく読みやすい本」のことです。LLは、スウェーデン語のL?ttl?st(「やさしくてわかりやすい」という意味)から来ています。 PDCAサイクル Plan(計画) Do(実行) Check(評価) Action(改善)を繰り返して業務の確実な遂行と水準向上を目指す経営手法のことを言います。やりっぱなしではなく当面の目標と期限を明確にし、期限に到達したら必ずそれまでの取り組みを評価し評価に基づき改善を図る。それを繰り返していくことによってより水準の高い業務ができまた組織に業務遂行、改善のノウハウが蓄積できます。 SDGs 2015年9月25日に国連総会で採択された「持続可能な開発のための17の国際目標(Sustainable Development Goals)」の略語です。人間、地球、繁栄のための、貧困、教育、環境問題などに関する目標が設定されています。 アーカイブ 本来は、公文書等を収集・保存する機能あるいは場所のことですが、今日では、通常、デジタルアーカイブとして、情報や文書をデジタル化し、保存し、検索・利用することを可能にする仕組みのことを言います。図書館では、その図書館の特徴となる資料をデジタル化し、参照しやすい形でインターネット上への公開することがアーカイブ化として行われています。 おはなし会 おはなし会は、子どもを対象として、読み聞かせやストーリーテリングなどを行い、おはなしを楽しみ本に親しむ機会を提供する催しです。図書館内で行うだけでなく、小学校や区民施設など、館外の施設にも出向いても実施します。 音訳図書 音訳図書とは、本を読み上げた声を録音しCDなどに記録したものです。著作権法第37条に基づき視覚障害者等を利用者として作製します。以前はカセットテープなどにアナログで記録していましたが、現在は、デイジーとしてデジタルで記録されたものがほとんどになっています。一般向けに朗読図書(オーディオブック)として市販されているものもあります。 オンラインデータベース データベースとは、様々な情報をコンピュータに蓄積、体系的に整理し、様々な検索キーから即座に取り出せるようにしたデータの集合体のことです。ネットワーク上におかれオンラインで利用するものをオンラインデータベースと言います。蓄積している情報はデータベースにより様々ですが、新聞や雑誌の記事、統計データ、辞書事典類のデータを有料で提供しているものがあり、そういうデータベースは「商用データベース」と呼ばれます。(世田谷区立図書館では利用者に無料で提供しています。)学術雑誌のバックナンバー、政府統計など無料で利用できる(オープンアクセスと言います。)データベースもたくさんあります。 拡大読書器 小さい文字が読みにくいあるいは見えにくいという方も読めるよう、文字を拡大表示する機械・器具のことです。照明と大きな拡大鏡を組み合わせた光学的なものや、カメラで読み取ってディスプレイに映し出す機器などがあります。後者の場合、白黒反転など光学的な器具ではできない表示も可能です。 学校図書館 学校の教育課程の展開に寄与するとともに、児童又は生徒の健全な教養を育成することを目的として小学校、中学校、高等学校に設けられる図書館のことを言います。学校図書館法により学校図書館の位置づけ、業務、体制など基本的な在り方は定められており、これらの学校において学校図書館の設置は義務となっています。 国立国会図書館レファレンス協同データベース 国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している調べ物のためのデータベースで、公共図書館、大学図書館、学校図書館、専門図書館等におけるレファレンス事例、調べ方マニュアル、特別コレクション及び参加館プロファイルに係るデータを蓄積・共有しています。図書館等におけるレファレンスサービス及び一般利用者の調査研究活動を支援することを目的としています。 子ども読書活動推進計画 子どもの読書活動の推進に関する法律第9条2項に基づく法定計画です。文部科学省が策定した子どもの読書活動の推進に関する計画に照らし、家庭・地域・学校・民間団体を子ども読書活動の推進主体とし、各主体の取組みの指針が示されています。世田谷区では平成18年に策定された後、平成24年度からは第2次計画に基づき、区立図書館を中心として施策を進めてきました。平成27年度からは区立図書館の図書館ビジョン(第2次ビジョン)に組み込む形で策定、推進されています。 子ども読書リーダー(子ども司書)講座 子ども読書リーダー(子ども司書)講座は、子どもが自ら読書活動の中心となり、学校や地域、家庭で本や図書館の楽しさを広めていけるよう、区立図書館が小学生を対象に図書館の仕事や児童書に精通した子どもたちを養成する講座です。 サードプレイス 社会学の一つの概念で、家庭(ファーストプレイス)でも職場や学校(セカンドプレイス)でもない、第3の場所のことを言います。サードプレイスは、ファーストプレイス及びセカンドプレイスにおけるストレスから逃れることができる快適な場所とされています。 サピエ(図書館) 「サピエ」とは、視覚障害者及び視覚による表現の認識が困難な方々に対して点字、デイジーデータなどにより地域・生活情報などさまざまな情報を提供するネットワークです。日本点字図書館がシステムを管理し、全国視覚障害者情報提供施設協会が運営を行っています。サピエが提供するサービスの一つに「サピエ図書館」があり、参加施設を通じて個人利用登録者(視覚障害者等、活字による読書に困難を持っている方が対象)になると、点字資料やデイジーデータによる資料を全国どこからでも利用できます。世田谷区立図書館も参加施設となっています。 さわる絵本(図書) 布、皮革、毛糸などを使って作られた触って楽しむことができる、また、書かれている内容がわかる絵本のことです。視覚に障がいがある子どものために点字を付したり絵や文字を立体的に表したものや、例えばボタンの付け外しができるようになっていて目が見えない子どもだけでなく字を読めない幼児・乳児も楽しめるように作られているものもあります。 司書資格 図書館法で定められた、公共図書館の専門的職員である「司書」となるための資格です。大学または講習で図書館法施行規則で定められた「図書館概論」「図書館サービス概論」など24単位の科目を修得することにより取得することが出来ます。ただし、図書館法では司書は図書館に必置とはされていませんので、全ての図書館に司書が置かれているわけではありません。 指定管理者制度 公の施設の管理を自治体が指定した者(民間会社を含む。)に行わせる制度です。平成15年の地方自治法の改正により、区民施設や図書館など公共施設の管理を民間会社等に行わせることが可能となりました。世田谷区立図書館では平成29年度から経堂、令和4年度から下馬、烏山図書館が指定管理者制度によって管理運営しています。 世田谷区立図書館運営協議会 世田谷区立図書館運営協議会設置要綱で設置されている、区立図書館の運営状況の評価・検証、区立図書館運営・サービスの課題および改善等について、専門的な知見や利用者等の視点から検討を行う協議会です。学識経験者、公募区民、図書館や社会教育の関係者などから構成されています。 世田谷区立図書館ビジョン 図書館ビジョンは、世田谷区の未来を展望しつつ、図書館を取り巻く状況の変化を踏まえ、区民の期待や要望に的確に応え、世田谷区における知識・情報・文化の拠点としての図書館をより一層充実・発展させるための基本子計画です。 平成22年に第1次、平成27年に第2次図書館ビジョンが策定されました。 大活字本 通常の図書よりも大きい文字で印刷された本です。主に弱視の方や視力が低下した高齢者の利用を想定しています。 地域図書館 世田谷地域、北沢地域、玉川地域、砧地域、烏山地域のそれぞれに2〜4館(全地域で15館)設置され、地域サービスの拠点として生活に身近な資料を収集・提供する図書館です。 地域図書室 地域図書室は、1970年代に図書館サービスの網羅性向上のため、区内各地に設置された小規模な図書館(当時はまちかど図書室と命名)。図書館情報システム導入後は、地域図書室と改称されました。 デイジー Digital Accessible Information SYstem(デジタルでアクセシブルな情報システム)の頭文字をつなげた略語であるDAISYの読みをカタカナ表記したもので、印刷された図書などを読むのが困難な方のために開発された電子図書の国際的な規格です。音声、画像などを電子的に記録しコンピュータ等で利用できるようになっています。録音テープの代わりとして音声のみを記録したもの(音声デイジー)やテキスト情報、画像、動画なども記録したマルチメディアデイジーなどがあります。マルチメディアデイジーは、視覚障害を持つ方だけでなく文章を読むのが苦手という障害を持つ方など多様な方にも利用されています。 電子書籍 電子書籍とは、スマホ、タブレット、パソコンや専用端末で読む電子出版物です。紙の図書の形式(表紙、ページ建てなど)を引継いでおり、各ページをパソコン等の画面で読むようにして利用できますが、デジタル化の強みを活かして特定の用語の検索などもできます。読み上げ機能を使い耳で聞くこともできます。 図書館カウンター 第1次図書館ビジョンにおいて設置検討が進められた図書館ターミナルの新しい名称。人口の増えている地区の駅周辺や図書館への来館が困難な地区に設置し、図書資料等の予約や貸出・返却を中心にサービスを行います。 平成27年に二子玉川及び三軒茶屋の駅近くに図書館カウンターが開設され、令和4年に下北沢図書館カウンターを設置しました。 図書館情報システム 図書館情報システムとは、図書館が所蔵する資料を管理し、また、利用者や貸出の情報など利用に関する情報も管理しているコンピュータシステムです。現在の図書館情報システムはインターネットにも接続されているため、自宅等のパソコンからネットを経由して図書館の蔵書を検索し予約をかけたり、借りている資料の期限を延長したりすることができます。 図書館ブックボックス 予約資料の受け取り場所の増設等による利用者の利便性向上を図るため、駅舎内や駅周辺等の利便性の高い場所に宅配ボックス型の設備のことです。令和5年度中にモデル事業を実施します。 パスファインダー 調べものの支援のために、利用者に対して特定のテーマに関する各種資料や探し方を紹介するツールのことです。紹介する資料は、通常、その館に所蔵されているものとか、利用可能なものになります。紙で作られているのが一般的ですがデジタルで作られパソコン等で利用するものもあります。 ブックリスト 図書館職員が選書した子どもにおすすめの本を掲載した冊子です。世田谷区では、0、1、2歳児向けの「たのしいえほんのたび」、小学校低学年向けの「ほしのかがやき」「なぜ?なに?知るってたのしい」高学年向け「読書ナビ」、中学生以上の子どもには「部活物語」を配布しています。また、毎年おすすめの新刊を紹介する「おもしろい本みつけた」を作成している。 ライトノベル マンガ系のイラストを多用した、主に楽しみやレクリエーションのための読み物です。多くは、中高生世代や若い人をターゲットに作成されています。英語のlight(軽い)novel(小説)を組み合わせた和製造語で、略して「ラノベ」とも言います。 レファレンスサービス レファレンスとは、何らかの情報あるいは資料を求めている利用者に対して、そのニーズを聞き取り、求められている情報あるいは資料を提供、あるいは資料や情報の入手に関し援助することを言います。図書館員の最も専門性の高い業務の一つです。