世田谷区スポーツ推進計画 素案への区民意見募集及び区の考え方 1 意見募集概要 (1)募集期間  令和5年9月15日~10月6日 (2)周知方法  区のおしらせ9月15日号にて周知のうえ、ホームページ・まちづくりセンター等での閲覧及び区内にお住まいの18歳以上の方の中から無作為に抽出した500人の方に資料送付 (3)意見数   意見提出者 40人(ハガキ23人、FAX1人、ホームページ16人)意見件数  58件 2 意見の概要及び区の考え方 主な意見の要旨、区の考え方の順に示します。 身近な運動機会について(12件) 1 ラジオ体操を通じて交流も生まれ、特に高齢者には効果が期待できるので、区でリーダー育成をサポートしてはどうか。 現在、大蔵運動公園等の区内施設において実施しているラジオ体操事業につきましては、区・スポーツ振興財団・世田谷区ラジオ体操連盟が連携し推進しています。今後も引き続き、3者で連携しながら、指導者育成のサポートを含め、事業の普及活動に取り組んでまいります。 2 ラジオ体操のように高齢者が気軽に参加でき、身近な場所でいつでも体を動かせる機会が重要ではないか。(同様意見3件) スポーツに親しむきっかけづくりとして、いつでも・どこでも気軽にできるスポーツの普及を目指しています。本計画では、公園等でのラジオ体操の開催拡充をはじめとし、気軽に参加できる場の提供を進めてまいります。 3 一般のスポーツジム等に気軽に通えるよう、補助金や利用券などの制度があるとよい。(同様意見3件) いただいたご意見は、区立施設と民間施設の機能や位置づけを整理した上で、今後の施策の参考にさせていただきます。 4 スポーツ振興財団の子ども向けスポーツ教室を利用しているが、共働き家庭でも利用しやすいように、週末にも通年・短期教室を開講してほしい。 スポーツ振興財団では週末を含めてジュニアアカデミーや親子スポーツ教室、各種フィットネス教室を実施しております。また、託児サービス付きフィットネスなど、子育て中でも安心してスポーツができるような環境の整備等、多様なライフスタイルに応じたスポーツ環境の整備に取り組んでまいります。 5 年齢別での施策ではなく、大人と子どもが一緒に取り組めるような、身近な単位での取組みが必要ではないか。 身近な地域での事業の実施により多様なライフスタイルに応じたスポーツ環境の整備に取り組んでまいります。また、家族や子どもによるスポーツ参加の機会を確保するため、各種大会・イベントにおいて、親子等で参加できる部門や、年齢等に関係なく誰もが楽しめるユニバーサルスポーツを推進してまいります。 6 スポーツを始めたい・継続したいと思った時に「いつでも・だれでも」の理念に沿うように、身近な場所で気軽にスポーツや運動に取り組める環境づくりが必要である。(ウォーキングができる環境やラジオ体操、太極拳などのプログラムが提供されるとよい。) スポーツや運動を身近に感じてもらえるように、スポーツをしていない人へのアプローチとして、公園等でのラジオ体操の開催拡充や、まちなかで気軽に参加できるスポーツイベントの実施を検討しています。 また、既存の運動施設や身近なウォーキングコース等の情報発信を充実させ、認知度の向上や参加意欲の喚起を図っていきます。 7 楽しく継続できることがスポーツや運動に親しむ良いきっかけになる。(同様意見2件) 継続的なスポーツ実施を促進するため、世田谷246ハーフマラソンや区民体育大会をはじめとする各種大会について、日々の練習の成果を発揮できる場として引き続き開催していきます。 また、スポーツ振興財団や賛助団体である各種競技団体などと協力し、区民の目標としてふさわしい大会であるよう内容の充実を図ってまいります。 スポーツ環境整備について(29件) 8 基本理念・スポーツの定義・範囲に賛成するが、現在のスポーツ実施環境とは乖離を感じる。例えば、空き地などを「身近な公共空間」として整備利用するなど、身近な地域に新たなスポーツの「定義」を実感できる環境の充実を進めてほしい。 スポーツ施設の整備にあたり、学校跡地や公共施設、民間施設の空き地等の未利用地の確保が可能な場合は、地域特性等を踏まえた施設整備を進めてまいります。 9 身近な小さな公園でのボール使用禁止などの厳しいルールが、スポーツの推進を阻害している一つの原因ではないか。子ども達が自由にスポーツ出来る環境を整えて頂きたい。(同様意見2件) 状況により、ボール使用を禁止せざるを得ない公園もあります。 ボール遊びができる公園でも、他の様々な利用が求められ、近隣住民への影響なども考慮しなければなりません。そのような公園でのボール使用は、様々な人々とのゆずり合いの上に成り立っております。ご利用される皆様のご理解とご協力をいただきながら、引き続きボール遊びができる公園づくりを進めてまいります。 10 子ども達が安心して遊べて、安全に使える公園を整備することによって、子育て世帯にとっても子どもの健全な発育を見込める地域になるのではないか。(同様意見2件) 引き続き、安全、安心な整備、管理を実施し、ご利用の皆様が笑顔で来園し笑顔で帰っていただける公園であり続けるよう努めてまいります。 11 駒沢・世田谷公園以外にもランニング・ジョギングコースの整備を検討してほしい。(同様意見2件) いつでも・どこでも気軽にできるスポーツの普及として、二子玉川緑地運動場周辺をはじめ、ランニング・ジョギングコースやウォーキングコースの環境整備に取り組んでまいります。 12 土日も含めた学校プールの一般開放や、プールの新設を進めてほしい。また、子どもを対象とした通年開催のスイミングスクールを区主体で実施してほしい。(同様意見3件) 太子堂中学校など4校の各温水プール施設において、土・日曜を含む通年での一般開放を行っております。また、駒沢中学校など(令和5年度は8校)では、土・日曜を含む夏季休業中のプール開放を実施しています。より多くの学校プールの開放の実施については、課題として検討してまいります。 プールの新設については用地確保等の課題がありますが、大規模な土地利用転換等に伴う用地や施設の活用、学校施設・区民利用施設等の複合化による整備、公共施設の改修や複合化等の機会を捉えて検討をしていきます。 また、スポーツ振興財団では、スイミングアカデミー(子どもを対象とした水泳教室)を7、8月を除く通年で実施しています。 13 施設の一般開放を平日夜間や休日を含めて拡充してほしい。(同様意見2件) 施設の利用拡充については、施設周辺への影響や運営コスト等の課題も踏まえながら、より多くの方が施設を利用できるよう、有効活用について検討してまいります。 14 居住地の近くにスポーツ施設があれば気軽に参加できる。 都市部でかつ住宅地が多い本区の特性上、都市計画、建築、公園等の法制限等により、整備可能な用地は限られています。学校跡地や公共施設、民間施設の空き地等の未利用地の確保のほか、公園・緑地などのオープンスペースの活用により、身近にスポーツができる環境の整備を図っていきます。 15 区運営のジムの設置を検討してほしい。(同様意見2件) 区が設置している例では、総合運動場、大蔵第二運動場、千歳温水プール、尾山台地域体育館、弦巻中学校にトレーニングルームがあります。区立施設と民間施設の機能や位置づけを整理した上で、今後の施策の参考にさせていただきます。 16 年齢に関係なく、たくさんの人達が自分に合った無理のない運動ができるような場所があるとありがたい。 スポーツ団体等と連携・協働し、だれもが気軽に、身近な場所でスポーツに取り組むことができるようスポーツ環境の整備を進めてまいります。 17 他自治体と連携した施設利用を推進してほしい。 他自治体と連携した施設利用としては、大田区と共同で管理運営している多摩川緑地広場の例がありますが、今後も機会を捉えて検討してまいります。 18 スポーツ施設を増設・拡充するのであれば、それに見合ったスポーツ実施率の向上に積極的に取り組んでほしい。 スポーツ実施率の向上を目指し、施設の増設・拡充だけでなく、スポーツや運動を身近に感じてもらえるような普及啓発を進めてまいります。 19 スポーツに親しむきっかけとして、幼少期にスポーツに取り組んだ経験が何より重要であり、子どもたちが気軽に参加できるスポーツ講座を拡充してほしい。また、働き盛りの世代に対しては日常生活の中でのウォーキングの推進、高齢者に対しては地区ごとのスポーツイベントの開催を実施してはどうか。(同様意見2件) 子どもを対象としたスポーツ教室やイベントの開催のほか、関心の薄い子どもたちにも様々なスポーツを体験する機会を持ってもらえるよう、学校や幼稚園にアスリートを派遣しスポーツ体験授業を実施しております。また、ライフスタイル・ライフステージに応じたスポーツの推進・スポーツ環境の整備に取り組んでまいります。 20 スポーツ自体の推進も大事であるが、日常に運動を取り込みやすい環境の整備も重要である。 運動習慣を日常生活の一部にするきっかけづくりとして、地域文化・コミュニティ活動の前後に運動プログラムを入れるなど、様々な場でのスポーツの取り込みを図ります。 また、日常の中で気軽に運動できるウォーキングを継続的に取り組んでもらえるよう、歩数に対して健康ポイントを付与する仕組みを創設するとともに、区民の健康の保持、増進を図るための総合保健計画「健康せたがやプラン」の取組みと連携し、健康づくりの機会の充実に努めてまいります。 21 「スポーツとしての自転車」の基礎操作を学び、練習できる場や指導者が必要である。(同様意見3件) スポーツ振興財団では、未就学児を対象としたランニングバイクの体験プログラムを実施してまいりましたが、スポーツとしての自転車教室に関する事業の実績はありません。今後も機会を捉えて検討してまいります。 22 スポーツ施設・拠点へのアクセスとして自転車利用が多いことから自転車の安全対策が必要であるが、子どもから大人までが自転車で安全に走行するための指導の受講及び練習ができる区有施設がない。 ご指摘のとおり、大人向けの区の施設や講座はありませんが、警視庁が喜多見交通安全教育センターにおいて、都民を対象として自転車を含めた様々な車種、年齢等に対応した交通安全教室を開催しております。 23 稲城市の東京ジャイアンツタウンの開設にあわせ、東京ドーム・ジャイアンツタウンに京王線で直行でアクセスできる世田谷区は、読売ジャイアンツと包括的な提携を結んで野球等の振興を行ってはどうか。 いただいたご意見を参考にさせていただき、区内・近隣で活動する企業・大学・プロスポーツチームと連携した地域でのスポーツ活動に取り組んでまいります。 24 ペットと人が一緒にスポーツを楽しめるような環境(雨天でも利用できる、空調設備がある)を整備してほしい。 ペットのスポーツ施設への入場は、衛生面や安全面により、盲導犬、介助犬、聴導犬の同伴によるご利用を除いてお断りしておりますが、ペットとの散歩が楽しめるような公園や緑道のオープンスペースの活用を庁内連携のもと図ってまいります。 25 バスケットゴールや卓球台など、色々なスポーツを出来るよう器具を設置し、オンライン予約ができるようにしてほしい。 利用者ニーズや周辺環境等を十分考慮した上で、施設整備・機能の充実を図ります 。また、オンライン予約等のICT を活用した利便性の向上に取り組んでまいります。 26 熱中症対策に配慮したスポーツ施設の改善を図ってほしい。 屋内施設においてはエアコンや冷水機等を設置するほか、屋外施設においても休憩場所としてロッカールームや休憩所を確保することにより、熱中症対策に取り組んでまいります。 共生社会の実現について(5件) 27 スポーツを通じた福祉社会の実現のためには、健康を目的とするだけではなく、障害者も含めた平等の美学に基づいて、共生社会を構築する精神が不可欠である。 障害のあるなしや年齢などに関わらず同じスポーツを行うには、その人の状況に応じて参加ができるよう配慮したルールがあると、より多くの方が参加し、楽しむことがことができます。 こうした考えは、相手の状況に応じた「合理的配慮」の取り組みにもつながり、日常生活でも行われることにより、共生社会の一助につながるものと考えます。 今後は、障害のある人もない人も共に参加し楽しむことができる「ユニバーサルスポーツ」の普及啓発を積極的に行うなどにより、区民による障害理解を促進し、スポーツを通じた共生社会の実現に向けた取組みを進めてまいります。 28 行政施設のサインの多言語化や、外国人も参加できるプログラムの開催を進めるべき。(同様意見2件) 行政施設のサインなどの多言語化は重要と考えておりますので、情報がより伝わりやすくなるよう、引き続き多言語化等の取組みを進めてまいります。また、今後も国籍に関わらず楽しめるよう施設管理やプログラムサービスの提供に取り組んでまいります。 29 スポーツ仲間を作れる環境づくり進め、スポーツ以外での新たな交流も生まれると継続しやすいのではないか。 様々な場でスポーツに関する活動情報を周知し、参加を促すことでスポーツを通じた新たな交流の創出に取り組んでまいります。 30 子どものスポーツ活動は、身体を鍛えるだけでなく仲間との繋がりを深めることができる貴重な体験のため、運動が得意な子・不得意な子も一緒に参加できるイベントがあると良い。 障害の有無や運動の得意・不得意に関らず、さまざまなスポーツをみんなで楽しめる「世田谷ユニバーサルスポーツイベント」を開催しています。また、レクリエーション感覚で気軽に参加できるスポーツ教室等、子どもたちにとって魅力的な各種事業を展開してまいります。 その他(12件) 31 週に一度参加している体操プログラムの空き状況がわからないので、自動予約機などで当日の体操の申込ができればよい。 ICTの活用などにより、スポーツ教室の空き状況の確認や参加申込の手続きが円滑に行えるよう、区民の利便性の向上に取り組んでまいります。 32 運動をすることで、世田谷区で使えるポイントが付与されるなどの仕組みがあると、個人のスポーツや運動のモチベーションとなり、普段運動しない人でも運動してみようと思えるのではないか。 スポーツや運動に取り組んでいる人だけでなく、関心が低い人にも取り組んでもらえるモチベーションとなるように、健康ポイント付与の仕組みを検討してまいります。 33 学校や幼稚園、保育園などの受け入れ先の協力を得ながら、大人と子どもが一緒にスポーツができる取組みを進めるべきである。 今後も、大人と子どもが一緒にスポーツに参加できる取組みを進めてまいります。 34 無料で試合観戦ができる機会があると参加しやすいのではないか。 これまでも車いすバスケットボールエキシビションマッチの開催に併せて体験会を実施してまいりましたが、今後も「みる」だけでなく「する」機会の創出に引き続き取り組んでまいります。 35 運動参加後の入浴などが楽しめる企画が必要ではないか。 区内の公共スポーツ施設において、入浴施設を備えているのは千歳温水プール(健康運動室)と大蔵第二運動場(トレーニングルーム)と限られてはおりますが、有効に活用いただけるよう取り組んでまいります。 36 パリ五輪で新しく採用されたブレイクダンスなど、新しいスポーツに触れることができるイベントがあると良い。 スポーツ振興財団ではこれまで、東京2020大会の気運醸成として、新たに採用された「スポーツクライミング」の体験会などを実施してまいりました。今後も引き続き、時代に応じた新しいスポーツに触れる機会を提供してまいります。 37 学校の体育施設の区民利用を進めると同時に、教員が施設管理を行わずに済む体制を整えてはどうか。(日常業務の自動化、非日常業務・人による業務は区の営繕部門による対応や外部委託) 現在、太子堂・梅丘・玉川・烏山中学校の各温水プール施設の受付・管理・運営業務については、スポーツ振興財団が行っております。また、校庭、体育館の利用時の受付等については、教員ではなく、学校警備員等の職員(一部、委託対応)が行っております。 その他、一部団体の利用調整や施設管理等の教員が対応している部分については、改善の手法等について、検討してまいります。 38 子どものスポーツ教室について練習や指導の実態を把握し、指導者に過度な負担が生じないようにルールを設ける必要があるのではないか。 子どもを対象としたスポーツ教室の運営にあたっては、指導者とコミュニケーションをとりながら、充実した指導ができるよう取り組んでまいります。 39 基本目標の前提となる背景・課題の情報が過多である。領域ごとの目指すところが簡潔に示された方がよい。 計画案では、第2章の5にて「取組みの課題と方向性」を整理するとともに、第3章の5にて「計画を推進する全体像」を整理いたしました。今後も、読まれる方にわかりやすい計画となるよう努めてまいります。 40 施策の実施の順番を検討するために、予算投入のロードマップを明記して施策の優先順位をはっきりさせる必要がある。 いただいたご意見を参考にし、今後の計画策定の際に検討してまいります。 41 特に意見は無し(2件)