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平成29年7月の「区長の談話室」(ゲスト:吉永真理氏、齊藤何奈氏、中西和美氏)

更新日:平成29年8月14日

ページ番号:0154847

  平成29年7月の「区長の談話室」

7月2日・9日放送 区長の談話室 「外遊びは楽しいよ!」

(補足)9日は2日の再放送です。

子どもが、したい遊びをしたい時に自由にできるように、禁止事項の無い遊び場を目指して運営されている「プレーパーク」が、区内には現在4ヶ所あります。  

今回の放送では、吉永真理氏(そとあそびプロジェクト・せたがや代表、昭和薬科大学教授)、齊藤何奈氏(NPO法人プレーパークせたがや運営委員)、中西和美氏(NPO法人プレーパークせたがやプレーワーカー)をゲストに迎え、プレーパークの魅力をご紹介するとともに、現代の子どもたちにとってなぜ外遊びが必要なのかなどについて、お話を進めていきます。

※このページの下部「添付ファイルのダウンロード」から対談の模様を音声でお聴き頂けます。

(容量が大きいため、再生に時間がかかる場合があります。)

羽根木プレーパークからオープニング

  • (パーソナリティ)さて、私たち今日は、小田急線の梅ヶ丘駅近くにあります「羽根木プレーパーク」にお邪魔しています。風がさぁーっと通って緑に囲まれていて、ここ、なんだかとても楽しい公園ですよね。
  • (区長)そうですね。羽根木公園の一角に、全国に広がる冒険遊び場の発祥の地、プレーパークがあるのですが、ぱっと見ると、ツリーハウスがあったり、本当に大きなお手製の滑り台があったり、ターザンロープがあったり、焚き火コーナーがあったり、掘っ建て小屋が建っていたり、赤ちゃんスペースがあったり、とにかく子どもにとってみれば本当に楽しい場所ですね。
  • (パーソナリティ)大人の私たちも、なんだかワクワクしてきましたけれど、今日はここからお送りしたいと思います。
子どもたちとお母さんへのインタビュー
  • (区長)プレーパークがあって子どもさんが変わったと思いますか?
  • (母親)そうですね。他の公園よりはのびのび遊べているし、泥んこになることを何も気にすることなく、あと色んな方がいるので、すごい刺激になっていると思います。
  • (区長)みんな来て。プレーパーク、楽しい?
  • (子どもたち)楽しいよ。
  • (区長)どこが楽しいの?何が楽しい?
  • (子ども)迷路。
  • (子ども)僕はね、木登り。
  • (区長)木登り?上に登るの、楽しい?落ちたことないの?大丈夫?
  • (区長)よく来られるのですか?
  • (母親)はい、ここで活動しているグループなので。
  • (区長)自主的に?
  • (母親)はい、自主保育をここでやっているので。
  • (区長)では案外、お父さん、お母さんの子どもの頃より、わんぱくに遊んでいるような。
  • (母親)そうですね。本当に楽しいみたいで、子どもたちは。
  • (区長)冬とか雨の日とかはどうしているのですか。
  • (母親)子どもは別に雨とか関係ないので、降っていてもそれはそれで遊んで。雪も楽しいみたいで。
  • (区長)これは何ごっこなんだろう?
  • (母親)これは、何か虫を入れています。
  • (区長)てんとう虫。
  • (パーソナリティ)てんとう虫、取れたんだ。沢山見つけたの?
  • (子どもたち)うん、ダンゴムシも見つけた。
  • (パーソナリティ)ダンゴムシ?
  • (区長)プレーパークで何をやっている時が一番楽しい?
  • (子どもたち)遊ぶ、遊ぶの。
  • (区長)どんな遊び?
  • (子どもたち)鬼ごっことか。
  • (区長)鬼ごっことかもやるの?
  • (子どもたち)鬼ごっことか、迷路の一番上でジャンプするとか、虫を捕まえるとか木登りとか、色んなところで初めてやるのが楽しい。
  • (区長)はい、頑張って遊んでね。
  • (パーソナリティ)どうもありがとうございました。
 ~子どもたちとお母さんのインタビューを受けて~
  • (パーソナリティ)いかがですか。何だか本当に楽しそうでしたよね、インタビューを聞いて頂いたのですけれど。
  • (区長)やはり子どもの声とか表情も違って、お母さんたちもゆったり話してくれて、とても良いですね。

羽根木プレーパークの紹介

  • (パーソナリティ)それでは本日のテーマは、「外遊びは楽しいよ!」と題しまして外遊びをテーマにお送りいたします。早速ゲストをご紹介いたします。そとあそびプロジェクト・せたがや代表で、昭和薬科大学教授の吉永真理さんです。よろしくお願いいたします。
  • (吉永氏)よろしくお願いいたします。吉永でございます。
  • (パーソナリティ)そしてNPO法人プレーパークせたがや運営委員の齊藤何奈さんです。
  • (齊藤氏)よろしくお願いいたします。
  • (パーソナリティ)よろしくお願いいたします。そしてもうお一方は、NPO法人プレーパークせたがやプレーワーカーの中西和美さんです。
  • (中西氏)よろしくお願いします。
  • (パーソナリティ)よろしくお願いいたします。ということで、今日は3 人のゲストの方にお越し頂きました。吉永さん、最近子どもたちが外で遊ぶ姿をあまり見かけないのですけれども、まず子どもたちの外遊びの必要性について教えて頂いてよろしいですか。
  • (吉永氏)子どもの育ちという点からの外遊びの大切さと、町とかコミュニティーとか社会にとっての子どもの遊びの大切さという2つのことがあると思うのですが、先に最初の方の、子どもの心と体の育ちというところからの遊びの大切さを述べたいと思います。皆さん良くご存知のように、子どもの権利においても、子どもが遊ぶ権利というのが保障されているのですけれども、これがなくてはご飯と同じで子どもは死んでしまうという位大切なものというふうに、外遊びに関わっている人たちは考えています。実際、遊んだことがない大人はいないと思うのですね。まず楽しいですよ、遊んでいると。心だけでなくて、体もワクワク、動き回って大声をあげたり。さっきの子どもたちもそうでしたけれど、色んなことが目に入ってくるし、とにかく刺激に満ち満ちていて、沢山の情報が心と体の中に入ってくるわけですね。そういう環境の中から入ってくる刺激というのが子どもたちの発達にとって大変重要であるということが分かっているわけです。耳からも目からも、肌とか皮膚、鼻、口から色んなことが入ってきて、外というのはスケールが違いますね。近いところからも入ってくるし、遠くからも入ってくるし、奥行きがあって、まさに豊かな体験と言えると思います。
  • (区長)今のお母さんたち、あるいはお父さんたちにとっては、「それはわかるけれども、競争が激しいしAI(人工知能)の時代だから、小さい頃から勉強、色々な技術、プログラムをやらなきゃ。」とか、そういう詰め詰めになっていて、外で遊ぶなんていうのは、「あってもいいけれど、そんなゆとりないよね。」みたいな声もあるんじゃないですか?
  • (吉永氏)そうですね。時々学校等で講演を頼まれますと、必ず「遊びと学力の向上」といったテーマを提示されることが多くて、でも学ぶためには少なくとも、例えばじっと座っている体力とか、姿勢を保つ力とか、そういったことがまず基盤的に大切なわけで、そういったものも私たちの測定では沢山遊んでいる子の方が高くなるということはわかっているのですね。ただ、すごくよく外で遊んでいる子どもの数があまり多くないので、実験しても数が少なくて。
  • (区長)デンマークに行ったときに、「森の幼稚園」にずっと居る子どもの方が、小学校の中学年くらいから結構できるようになると聞きましたけれどね。
  • (吉永氏)多分そういうことが基本にあるから、体における基礎ができていると思うんですね。また、心についても、実行機能という前頭葉の機能を測る調査をしているのですけれども、それに関しても、外で遊んでいる子の方が順調に育っているというようなデータがあります。あとは、町で一杯遊んでいる小学生にインタビューやアンケートをすると、「今日は人と話したくない気分」ということに丸をする子が少ないんですね。ですので、対人関係とかコミュニケーションの面でも、外で遊んでいるとか、町の中で色々なことをやって活動しているということが大切だということは実感として思っています。
  • (パーソナリティ)今日、楽しそうでしたよね。プレーパークの中でいきなり木に登っているのを見て、私はドキッとしたのですけれども、お母さんはゆったりされていて。
  • (区長)「いつも登っていますから。」と言ってね。
  • (パーソナリティ)そんな感じでしたね。
  • (吉永氏)落っこちても誰も「キャー。」でもないし、「あっ、落ちている。」という感じで、子どもも泣きもしないで、多分そういうことが積み重なって少し位危険であってもやってみようというチャレンジの心とか、周りもそれを許すような寛容さが出てくるのだと思います。
  • (区長)一般的には、安心安全という言葉がどこでも言われていて、子どもがちょっとでも怪我をすると、公園管理者の区の責任であるということで、場所をどうするんだということで、本当に公園とかが窮屈になっていく流れがあったのですけれど、プレーパークはちょっと違うルールでやっていますよね。
  • (齊藤氏)そうですね。プレーパークは、いわゆる公園の中にあるのですけれども、独自性を保っていまして、それは、あそこの場所ができたいきさつから独自性を保っていられることなのですけれども。地域の人たちが運営をしている、その形があるので、他のところと違うと言えますね。
  • (パーソナリティ)そうですね。齊藤さんはこの羽根木プレーパークを運営するお仕事をされているのですけれども、こちらができた経緯ですとか、これまでの活動について教えてもらってよろしいでしょうか。
  • (齊藤氏)はい。羽根木プレーパークは1979年、国際児童年に世田谷区の事業として作られました。世田谷区の中に子どもたちのために何か事業をやろうということがあって作られたのです。その4、5年位前から子どもたちの遊びのことについて、親が育ってきた時とは全く違っているなということを気づかれた大村さんというご夫妻がいらっしゃったんです。自分のお子さんが家でゴロゴロしていて表に遊びに行かないから「どうして行かないの?」と聞くと、「どこにも遊べる場所がない。」と。公園も芝生が立ち入り禁止だし、木にも登れないし、噴水にはガラスのかけらなどが落ちて入っているので、噴水の中も危険で立ち入り禁止となっているということで。大村さんご自身は仙台で過ごされた方でしたので、子ども時代はすごく表で遊んでいたそうなのですけれど、「ちょっと東京の子育て事情は大変だ、子どもたちには遊ぶ環境がないんだな。」ということをすごく考えられて。大村さんは建築の仕事をされていたので、海外の書籍をお読みになられた時にイギリスの書籍で、廃材を扱って遊ぶような子どもたちの自由な遊び場のことを書かれた本があって、奥様は英語の先生でしたので翻訳されて出版されたのですけれども。その後にイギリスやヨーロッパの遊び場を2人で見学に行かれて、その時の様子をスライド等で、子どもさんが通われていた学校、もしくは近所の地域の中などで上映会をしていたところ、とても賛同を得られたそうで、その後「こういう遊び場が作りたいね、私たちの子どもにも必要なんじゃないか。」ということで、地域に作っていくという流れが1975年辺りからあったそうです。
  • (区長)約40年前ですね。
  • (パーソナリティ)その辺りからちょっと危機感を感じていらしたのですね。
  • (齊藤氏)そうですね。子どもたちが遊べないということがよく言われるのですけれど、子どもが遊ばないのではなくて遊ぶ環境がないというところにすごく着目されたということです。
  • (パーソナリティ)そうなのですね。そして中西さんはプレーワーカーとして、普段子どもたちや保護者の方と接していらっしゃるのですけれども、どんな声が皆様から寄せられていますか。
  • (中西氏)はい。プレーパークでは、見て頂いたような環境で、子どもたちが木に登ったり高い遊具に登ったり、空いているスペースを思い切り走り回ったりというような、思い切り体を動かすような遊びとか、あとは吉永先生も言われていたのですけれども、虫や葉っぱの緑という、子どもたちの視線で見つけたものにじっくり見入ったり、泥団子を作ったりというじっくり遊ぶような遊びとか、本当に色々な姿が見られています。でも、本当に今の小学生たちで言えば、習い事や塾がすごく忙しくて、プレーパークに来ても、ちょっと遊んで「じゃあね。」と帰っていく子もすごく多くて、聞くとやはり「これから塾があるけれど遊びたくて。」というその合間の時間を使って子どもたちは遊んでいるのだなというのは見受けられています。それでも、子どもたちも友達と約束ができなくてもプレーパークに来たら誰かいるということで、一人でフラっと来てプレーパークにいる子たちに声をかけて「ちょっとあれやろうよ。」とか、「鬼ごっこやりたい人?」と言って仲間を集めたりして遊んでいる姿も見られます。保護者の方々も、やはり子どもたちが忙しいのもわかっていて、なかなか外遊びができる環境もないという声も聞いています。でも、プレーパークに来たら、子どもと同じように「プレーパークに行ったら誰かいるから行っておいでよ。」と言えるし、それは友達だけではなく、地域の人や私たちプレーワーカーがいるというところで、誰かいるからという気持ちの安心で保護者の方も送り出して頂けてるのかなとは思っています。
  • (区長)プレーワーカーというのは、聞いていらっしゃる方の中には、「プレーワーカーってなに?」と思っている人がいると思うのですけれど、教えてもらえますか。
  • (中西氏)プレーワーカーは、プレーパークに常駐しているスタッフです。齊藤さんのような運営に関わってくださっている地域の方々は、ボランティアで関わってくださっているのですが、私たちプレーワーカーは、有給の職員として、仕事としてプレーパークに関わっています。そしてプレーパークの遊具を作ったり、管理整備、子どもたちと関わって一緒に遊んだり話もするし、あとはこういった外遊びの大切さというのを地域の方々をはじめ、色々な大人の方や社会に発信していく役割を担っています。
  • (区長)大事な役割ですね。
  • (パーソナリティ)楽しいところですね。区長、いかがですか。
  • (区長)子どもだけがいるのではなくて、子どもに遊びのきっかけを、ちょっと子どもの背中を押したりとか、子どもと一緒に楽しみを見出したりとか、プレーワーカーはみんな子どもに近い世代ですよね。比較的若い人が多い。
  • (中西氏)そうですね。
  • (パーソナリティ)でも、お子さんと同じ目線で一緒に関わってくださって、とても楽しそうですね。
  • (中西氏)学校の先生とか家族とは違う立場で、また子どもと同じ目線で対等な立場としてプレーパークでは関わっているので、時には本当に喧嘩みたいになることもあったりとか、でも子どもたちも「何でも言っていい。」と思ってくれているので、本音でぶつかってきてくれたりもして、そういうところでは子どもの本心が見えたりもしているので、そういうものも伝えていかなければと思っています。
  • (パーソナリティ)きっと良き相談相手にもなっているのではないでしょうか。齊藤さん、中西さん、ありがとうございました。
  • (齊藤氏、中西氏)ありがとうございました。 

 

写真7月放送
(左からパーソナリティ、区長、吉永氏、中西氏、齊藤氏)

 

 

 

外遊びの意義

  • (パーソナリティ)今日は、「外遊びは楽しいよ!」と題しましてお送りしているのですが、ここからは、先程ご紹介しましたそとあそびプロジェクト・せたがや代表で、昭和薬科大学教授の吉永真理さんにお話を伺いながら進めていきます。吉永さん、改めてよろしくお願いいたします。
  • (吉永氏)よろしくお願いいたします。
  • (パーソナリティ)そとあそびプロジェクト・せたがやというのは、どんな活動をされているのでしょうか。
  • (吉永氏)世田谷区だけでなくどの自治体にもある「子ども子育て会議」というものを運営されている中の、下部会としてスタートしまして、外遊び検討部会がある自治体もほとんどないわけなのですけれど、そのメンバーが、部会が終了した後も自主的な活動として続けて、今の形になっております。名前も「そとあそびプロジェクト・せたがや」ということで、自分たちで決めて規約等を定め、事務局も置いて、よく皆さんがお耳にしたことがある「早寝早起き朝ごはんプロジェクト」という国のプロジェクトがありますけれど、あの位の勢いで外遊びの大切さを広めたいと思いながら活動をしているグループです。
  • (区長)世田谷には今日お邪魔している、羽根木プレーパーク以外にも、駒沢・世田谷公園・千歳烏山にもプレーパークがあります。それから遊びの拠点ということで多摩川の河川敷などを使って「きぬたまあそび村」。やはり限られているんですね、4、5ヶ所では。ですから、リヤカーに遊び道具を満載して「公園に行きますよ。」とか、車に遊び道具を積んで、プレイリヤカー、プレイカーと言うのですけれど、そういう取組みも少しずつ拡げているのですね。
  • (吉永氏)はい。それで世田谷の中で他と比べて遠距離にしかプレーパークがない地域が1つありまして、それが砧地域なのですけれど、そこにもう1ヶ所、外遊びの拠点を作ろうということがとても大切な1つのテーマになっています。どのような形のものにしていくのか、また先程お話された齊藤さんのような地域の人に、「こういう遊び場が欲しい。」という熱い気持ちがないと、プレーパークを運営する担い手というのは育っていかないので、まずは熱い気持ちの掘り起こし、それからどんな所にどんなものが欲しいのかというみんなの気持ちの合意を形成していくところから、「そとあそびプロジェクト・せたがや」が関わって進めているところです。
  • (区長)前半もお話がありましたけれど、やはり子どもが外遊び、自由遊びの中で色々考えますよね、これから何をしようかと。何かやっていたはずなのが途中でちょっとしたきっかけで別のことに転じたりとか、新しい友達が来たことで、その子も含めて何しようと考えたりとか、変幻自在ではないですか、遊びって。それに対して、今の子どもたちの多くは、確かにスポーツは習っているかもしれない、体も動かしているかもしれない。けれども全部大人が決めているんです。「はい、ここで走りなさい。」とか、「今の球はストライク。」とか、みんな決められているので、子ども同士の衝突というのは当然ないわけですよね。でも自由遊びだと、「ルール違反じゃないか。」とか「おかしいぞ。」とか口喧嘩になりますし、それを仲裁する役割とか「もう一回やってみよう。」とか、小トラブルは続々起きるのですよね。その中で、人に対する関わり方とか、言葉の使い方、自分が間違った時にどういうふうに謝るのか、色んな場面場面が出て来ます。それがやはりとても子どもの成長のために重要なのではないかなと思います。
  • (吉永氏)遊んでいる様子を見ていると、まさにそういったやり取りというのは沢山プレーパークに行っていると見ることができます。
  • (パーソナリティ)さじ加減みたいなものは、自分で体感するということですね。
  • (吉永氏)そうです。やはり子どもたちは、内なる衝動とかそういうものに従って行動している部分があるので、自由にさせてもらわないと内なる気持ちというのが表せないままどんどん大きくなってしまうのですね。観察していると、同じ動作、ずっと同じ遊具、ずっと走り回るとか、一つのことをやり続けて、その日の遊びを終える子どもをよく見かけると思うのですが、それは、その日その子がそれをしたいのですね、その日そのことを十分満足するまでしたら、遊びの中で次のところに行くわけですね。そういうふうにして、通常子どもたちは、内なるものに従っての発達ということがあると思うのですが、それが可能な場所というのが現代社会にはあまりにも少なすぎるので、それをやはり誘引するようなああいった環境の大切さを、身にしみて感じます。
  • (区長)子どもは確かに大人になるために準備しているようにも見えますが、でも準備過程の中で別にその興行的なプログラムを演じていくことで人格が形成されるわけではないのですね。例えば今日、てんとう虫を子どもが見て、例えば20〜30秒で次のことに移る子もいれば、てんとう虫やイモムシを1時間以上突いたり眺めたりしながら悦に入っている、そういう子もいるのですね。それで後者の方だと「何あんた、そんな同じことばかりやって。次に移って。ほら、みんなああやっているのだから加わりなさい。」という言い方になりがちですね、大人だと。その辺、プレーパークではどうでしょうか。
  • (吉永氏)先程お話しされた世話人にしろ、プレーワーカーが、とにかくやりたいことを実現させるというスタンスであそこの場にいますので、それはもう絶対やれる保障があると思いますね。
  • (区長)なるほど。逆説的なのですが、今、世田谷区では生きづらさを抱えている若者の支援をやっています。引きこもりになったり、また会社に入ったけど上手くいかないで辞めて家の中にいる若者たちに話を聞いてみると、「子どもの頃、自分で自分のスケジュールを決めたことはなかった、自由に自分の時間を使ったということはまずありませんでした。」というタイプの子もいるんですね。ですから子どもの為に良かれと思って「はい、今日はこの塾、今日はスイミング。」という様に詰め込んでいくことで果たして子どもは幸せなのだろうかと。やはり子どもが、自由時間、自分で判断して自分のやりたいことをやる時間というのは大事ですよね。
  • (吉永氏)大事だと思います。そして世田谷区は、若者支援にもとても力を入れていて、子どもの意見、子どもの参加を大切にしていますが、どの子も意見を言えるわけではないし、どの子も大人と対等に参加できるわけではなくて、例えばプレーパークで十分遊んで来て自分の意見を反映してもらった経験のある子が、今、若者支援の部会に入ってくれているのですが、意見を言うことになんの躊躇もない。聞いてもらった経験があるので、私たちは大人に意見を言えるんだ、言って認めてもらって反映してもらった経験というのが非常に活きてきているというのを目の当たりにしますので、遊びとそこから派生する様々な自由とか自分で責任をもてるような活動の重要さというのがプレーパークの遊びだけでない、もう一つの重要な価値だというふうには思っています。
  • (区長)自由時間と言いますけれど、何もしない時間もすごく大切だと思うんですよね。内側から動きたいという欲求が段々込み上げてくるのに時間がかかる場合もある。その時間がかかるのを待てないで、「こうしなさい。」と言うと、やらされていることになります。最後までやりたいということに辿り着いた時に、その子は自分の時間を奪い返したということになるので、外遊びを中心に子どもにちゃんと時間を返してあげよう、それが子どもにとっての人生の土台になっていくんだよということを、ぜひプロジェクトを推進して広げて頂きたいなと思います。
  • (吉永氏)はい、ぜひ「外遊び」というキーワードで様々な子どもたち、若者たち、それから先程の子育て中のお母さんたち、そういったところにアプローチしていきたいなと考えています。
  • (パーソナリティ)貴重なお話を本当にありがとうございました。吉永さん、そして保坂区長、ありがとうございました。
  • (吉永氏、区長)ありがとうございました。 

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