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平成29年3月の「区長の談話室」(ゲスト:飯田政人氏、臼井淳一郎氏、小野恭子氏)

更新日:平成29年4月10日

ページ番号:0152462

平成29年3月の「区長の談話室」

3月5日・12日放送 区長の談話室 「児童養護施設を旅立つ若者を支える」

(補足)12日は5日の再放送です。

今回の放送では、飯田政人(いいだまさと)氏(社会福祉法人福音寮施設長)、臼井淳一郎(うすいじゅんいちろう)氏(公益社団法人東京青年会議所世田谷区委員会委員長)、小野恭子(おのきょうこ)氏(世田谷区子ども・若者部若者支援担当課長)をゲストに迎え、児童養護施設等を退所した若者への支援について、お話を進めていきます。

※このページの下部「添付ファイルのダウンロード」から対談の模様を音声でお聴き頂けます。

(容量が大きいため、再生に時間がかかる場合があります。)

 「児童養護施設を旅立つ若者を支える」とは?

  • (パーソナリティ)今日は、「児童養護施設を旅立つ若者を支える」と題しまして、お送りして参ります。区長、よろしくお願いします。
  • (区長)よろしくお願いします。
  • (パーソナリティ)スタジオに3名のゲストの方においでいただいています。まずお一人目です。社会福祉法人福音寮施設長の飯田政人さんです。よろしくお願いいたします。
  • (飯田氏)よろしくお願いいたします。
  • (パーソナリティ)そしてお二人目は、公益社団法人東京青年会議所世田谷区委員会委員長の臼井淳一郎さんです。臼井さん、よろしくお願いいたします。
  • (臼井氏)よろしくお願いします。
  • (パーソナリティ)そして三人目です。世田谷区子ども・若者部若者支援担当課長の小野恭子さんです。よろしくお願いいたします。
  • (小野氏)よろしくお願いいたします。
  • (パーソナリティ)ということで、今日のテーマは、「児童養護施設を旅立つ若者を支える」ということなのですが、児童養護施設というのはどんな施設なのか、ご存じないという方もいらっしゃるのではないかと思います。飯田さん、児童養護施設というのはどういう場所なのでしょうか。
  • (飯田氏)はい。児童養護施設は児童福祉法によって設置されている児童福祉施設でございます。今、全国では約600箇所、3万人の子どもたちが入所しております。年齢は2歳〜18歳までの範囲の施設でございます。国の基準も変わりまして、18歳以上のお子さんもそのままいるということにはなりつつありますけれども、基本的には18歳までという所であります。世田谷には当施設の福音寮の他に、もう1箇所施設がございまして、定員ベースで言いますと世田谷には約108名のお子さんが入所しているということになります。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。
  • (区長)養育困難だったり、あるいは場合によっては虐待ということで親子が分離される、お子さんの意思でその施設に来ることはあまりないですよね。
  • (飯田氏)そうですね。
  • (区長)親に代わって育てるという社会的養護の仕組みだと思います。
  • (パーソナリティ)はい、ありがとうございます。また、東京青年会議所世田谷区委員会の皆さんは、児童養護施設で暮らす子どもたち、若者たちとの交流を続けていらっしゃっているということなのですね。臼井さん、この交流はどんなきっかけで始まったのでしょうか。
  • (臼井氏)はい。もともと私たちの団体は、地域の社会問題をまずはクローズアップをして、その問題に対して解決をしていこうということを、対外的に発信をしていくことを行なっております。「読売光と愛の事業団」というところの団体様が書かれている本の中で、「夢をかなえる力」という本がございまして、そちらの本に出会ったのが、養護施設と関わるきっかけでございました。
  • (パーソナリティ)そうなんですか。そんなきっかけがあったのですね。飯田さん、東京青年会議所の皆さんとの交流が色々おありだということなんですが、子どもたちにも本当に大きな力になったんじゃないかと思います。いかがですか。
  • (飯田氏)ええ、そうですね。長い間関わってくださっていて、子どもたちもとても楽しみにしております。世田谷の多摩川の「アドベンチャーin多摩川いかだ下り大会」ですとか、子どもたちに就労体験を準備していただいたりして、それを準備してくださるのが、目に見える世田谷区委員会の皆さんでありますので、始終その皆さんと会うことが多くなって、子どもたちも本当に楽しみにしてこのイベントに参加させていただいて参りました。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。そういった関わり合いもいっぱい見ているということで、臼井さん、子どもたちの交流の中で皆さんが気付いていらっしゃることはありますでしょうか。
  • (臼井氏)そうですね、まずは継続をして子どもたちと関わっていくことが非常に大事なのかなというのを、関わっていく中で非常に実感しておりまして、やはり退所後に相談ができる大人がなかなかいないということで、精神的な孤立をどうやって私たちがフォローアップできるのかということは、今後の活動にも関わってくるのですが、特に必要だという形で取組みを行っております。
  • (パーソナリティ)ありがとうございます。区長、世田谷区ではこの問題にどのように関わってこられたのでしょうか。
  • (区長)そうですね。私自身が国会議員だった時、児童虐待防止法という法律を各議員に呼びかけて作ったという、非常に大きな経験がありまして、従ってその児童養護施設について非常に関心がありましたし、特に社会人になっていく時の支援が非常に薄いんじゃないかという心配もしていました。そんな時にJC(青年会議所)の皆さんが、児童養護施設の支援、あるいは関わりを始めていきたいんだという話があって、福音寮で始められました。「夢をかなえる力」のプロジェクトの素晴らしいところは、一つは地道に継続して今5年目に入り、長い期間ずっと積み上げているということと、もう一つは地道に子どもたちと交流し、一緒にいかだを作ったり遊んだり勉強をしたりすることを通して、今度はどういう問題があるのかということを、シンポジウムで大勢のJCの会員の皆さん、区民、そしてこの社会的養護の関係者を招いて、問題を整理してくれる機会を提供してくれたことです。こういった中でやはり「18歳で終わる福祉というのは児童福祉だけなんです。」という言葉が耳に残ったり、「何か困った時に、別に養子とかではなくて、誰か相談できる大人がいると随分私たちは違うんです。」という言葉がすごく耳に入ってきまして、フェアスタート事業、若者支援の担当課から考えてもらうきっかけになりました。
  • (パーソナリティ)ありがとうございます。それについて、小野課長からお話をいただきたいのですが。
  • (小野氏)児童養護施設ですとか、里親の元を旅立った若者たちが、実際一人で学業と生活を両立させるということは、本当に大変なことです。進学を後押しする奨学金というのはたくさんあります。けれども、例えば貸付型の奨学金というのは卒業した後にそれを必ず返済しなければならなくて、そうしたことは進学中の大きな不安でもあります。そうした不安を少しでも減らして安心して学生生活が送れるようにと、区としては返済する必要がない給付型の奨学金として、昨年の4月にスタート致しました。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。
  • (小野氏)また、こうして頑張っている若者たちを区民の多くの皆さんに知っていただきたい、また社会全体で応援していく仕組みも作っていこうということで、「児童養護施設退所者等奨学基金」というものも同時にスタートさせ、寄付を募るということを始めました。町会・自治会ですとか商店街の皆さんに協力していただいて、イベントに一緒に参加させていただいたり、お祭りにも参加させていただいたり、そうした中で地域の皆さんや若者たちと一緒に寄付活動にも協力をしていただきました。開始から9ヶ月が過ぎたところですけれども、私たちの想像していた以上に多くの方から寄付をいただきました。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。
  • (区長)その寄付は2,200万円を超えたのですね。これは、世田谷区で当初、目標額としていたのは1年間で500万円でしたから、もう既に4倍ということになります。もう一つ色々な効果があるのは、こういう児童養護施設の退所者に対する社会の関心が急速に高まったということがあります。国でも支援の対象にしようという議論が始まって、制度が今、設計中というふうにも聞いていますし、私が感動しているのは、児童養護施設の退所者で19歳とか22歳といった若者たちが、自分の体験や思い、社会で生きる辛さと希望を人前で話す子どもたちが急速に出てきたこと、これは嬉しいことですね。
  • (パーソナリティ)本当ですね。やはりそういうふうに発信すると若者たちを支えたいという多くの方の善意が集まるということですね。ありがとうございます。ではここで、ブレイクタイムをいただきます。
     
写真3月放送
(左からパーソナリティー、小野氏、 区長、臼井氏、飯田氏)

児童養護施設を退所後の支援

  • (パーソナリティ)今日は、「児童養護施設を旅立つ若者を支える」をテーマに社会福祉法人福音寮施設長の飯田政人さん、公益社団法人東京青年会議所世田谷区委員会委員長の臼井淳一郎さん、そして世田谷区子ども・若者部若者支援担当課長の小野恭子さんをゲストにお招きしてお送りしています。先ほど児童養護施設などについてお聞きしましたが、区長、児童養護施設などを巣立った若者たちが抱えるその他の課題、問題などはありますか。
  • (区長)そうですね。奨学金についてまず着手したのは、世田谷区内に相当、情報がある児童養護施設であるにも関わらず、進学率は3割以下、せっかく進学して中退していく残念なケースが7割近くということで、大変やはり厳しい状況だということです。その中で、区営住宅をシェアルームとして家賃1万円で使っていただく、それから児童養護施設の出身者だけではなくて、地域の大人あるいはJCの皆さんなど関心を寄せてくれる方と集える居場所、こちらの支援も開始をしております。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。やはり、施設を出た若者たちが集まって、お互いに情報交換したりできる場があるというのは本当に有難いですね。拠り所になりますよね。小野さん、いかがでしょうか。
  • (小野氏)現在2つの団体にお願いして、団体が日頃使って活動している住居の一室などを使って、月1回居場所として食事会という形で行なっています。退所した若者たちと一緒に地域の方ですとか、近所の大学生、またJCの皆さん、福音寮の皆さんにも参加していただいて、みんなでワイワイ集まっています。皆で献立を考えたり、一緒に料理を作ったり食べたり、食べることはとても楽しくてとても賑やかな交流の場になっています。話が盛り上がって、いつもすごく賑やかなんですよ。
  • (パーソナリティ)そうなんですね。やはり、一緒にご飯を食べるというのは楽しいんですよね。
  • (小野氏)そうした中から、時には相談ということもあったりします。そんな時に、大人の知恵だったり、先輩からのアドバイスを貰ったり、そういったことで皆で考えたりして若者たちが安心して過ごせる居場所になっているのかなと思っています。
  • (パーソナリティ)飯田さん、このように支援の輪が広がっていることについて、子どもたちの反応はいかがですか。
  • (飯田氏)子どもたちもとても期待しています。居場所支援については、今、退所後何年か経った子どもたちもその情報を得て、率先して行っているんですね。やはり先ほどの話にもあったと思いますけれども、自分たちも拠り所がなかなか見つけにくい、施設はあるのですけれど、職員が日頃あくせく働いているのを子どもたちが見て、どこか遠慮しがちになってしまうというところがありますので、施設の近くで、一歩離れたところでいろんな皆さんがそこに参加してくださるということを、子どもたちもすごく支えにして頑張ってやっていると思います。またその子どもたちの様子を、私たちも、今施設の中にいる子どもたちにも話す機会があるのですけれども、何年か前から比べても、子どもたち中学生、高校生もそうですが、「自分たちも奨学金をいただきながら進学できるんだ。」という希望がその中にうんと広がっているというのがあったり、また先輩の子どもたちもそうやって福音寮のちょっと違う近くのところに来始めているということが、お兄さんお姉さんの関係の中、すごく励ましになってきているということは実感しています。
  • (パーソナリティ)なんだか本当に家庭的な支援という感じがするのですけれども、区長いかがですか。
  • (区長)そうですね。臼井さん、JCの皆さんが子どもたちに対してサポートに入るわけですけれど、サポートに入ったみなさん自身がちょっと変わって行くとか成長していくとか、その辺りはどうだったのでしょうか。
  • (臼井氏)そうですね。実際に子どもたちと交流を持っていく中で、新しい発見というのは毎回毎回やはりありました。新しい問題に直面した時に、我々が今度はどういったことをしていかなければいけないのか毎回毎回新しい宿題をいただいて、次への活動に繋げるというような形です。
  • (区長)そうですね。子どもたちもどれだけ本気で大人が関わってくるのか、結構試したりもしますからね。
  • (パーソナリティ)何かエピソードなどはありますか。
  • (臼井氏)そうですね。「いかだ下り大会」に例年参加をしているんですけれども、いかだ下り大会をするためにいかだを何日かかけて子どもたちと一緒に作っていくのですが、やはり子どもたちは僕ら大人たちにはない感性があって、こんな発想があるんだというようなことで、新しい発見がたくさんあります。
  • (パーソナリティ)ありがとうございます。ではここで、再びブレイクタイムとさせていただきます。

区の取組みの紹介他

  • (パーソナリティ)今日は、「児童養護施設を旅立つ若者を支える」をテーマにお送りしています。先ほど、公益社団法人東京青年会議所世田谷区委員会委員長の臼井さんから、とても楽しいいかだ下りのお話なども出たりしたのですけれども、これについて区長、色々とお話がありますか。
  • (区長)そうですね。青年会議所自体が、40歳までの地域に根を張っている会社の若手経営者の会と理解していただければいいと思います。略してJCとよく言っていますけれど、このJCの皆さんの取組みというのがやはり散発的でなくて、5年目に入り長期にわたって繰り返されたということについて、もう少し臼井さんの方からお話いただけないかなと思います。
  • (臼井氏)東京23区、市町村に青年会議所がございます。昨年の話になるのですが、その中でも我々世田谷区委員会が取り組んだ養護施設の事業がクローズアップされまして、褒賞で賞をいただいたという経緯がございます。更に私たちの組織というのは日本全国にございまして、700弱の支部があります。その賞が全国でも一応ノミネートされまして、そういったことも多少、地域に養護施設というものを知っていただいたきっかけになったのかなと感じております。
  • (パーソナリティ)すごいですね。
  • (区長)もう一つは、若者支援担当課という専門の課が世田谷区で立ち上がっていたことと、このJCの取組み、これが相互に刺激し合ってフェアスタート事業に繋がったのですね、小野さん。
  • (小野氏)そうですね、そう思っています。世田谷区の力だけではなくて、JCさん始め、沢山の方たちの応援があってこの事業はスタートができたと思っています。
  • (パーソナリティ)そうなのですね。やはり、発信することの大切さをすごく教えられますね。そして区長、区としての今後の展開について教えていただけますでしょうか。
  • (区長)児童養護施設に入所している子どもたちが希望をもてる社会へ、世田谷区から変えていきたいというのがこの事業です。今、飯田さんのお話にあったように、小学生・中学生あたりも少し変わってきたのかな。自分たちのサポートというものが社会的に、個人的にお世話になるということではなくて、スタートラインは平等なんだよ、それが社会なんだよというように意識を変えていくきっかけになるといいなと思って、これをスタートさせたのですが、意外と賛同者が多くて進んできている。ただ、まだうんと課題が残っているのですね。やっぱりメンタルな面で子どもから大人になる時に色々突き当たる、例えば病気になったりとか、あるいはケガをしたりとか、あるいは失恋をしたりとか色々あります。その人生の危機の時に、やはり親元に行って少し休んだり、相談したり、相談しないまでも拠り所を持っているのですが、そこのところがやはり施設出身の若者たちと話すと「もう少し欲しいな。」という声がありますね。
  • (パーソナリティ)ありがとうございます。飯田さん、いかがでしょうか、今後の展開について一言。
  • (飯田氏)まず今回、世田谷区のフェアスタート事業が始まったことで、東京の養護施設の職員の私たちは、本当に大きなことを実はやっていただいたなと思って大助かりしています。私たちから見て、これがあって色々準備をなさってきたと思うのですけれど、国や東京都の動きも大きく変わってきましたし、もっともっと発展していけるように世田谷区が貢献していくという、そこが期待しているところです。また、福音寮につきましては、もともと子どもたちは家族を離れて施設で生活しますので、そこが一個の家と私たちは思っています。地域の中で子どもたちが生きていって、施設を出て卒業してもやはりまた帰って来られるような場所も作っていきたいと思っております。今回のこともきっかけにしながら、住宅支援も施設の近くに区営住宅をお借りして子どもたちも住んでおりますので、そこに子どもたちがまたどんどん戻って来て、しっかりと自分の自立を進められるような、その取組みをして参りたいと思います。
  • (パーソナリティ)ありがとうございます。臼井さんはいかがですか。今後の活動について、一言お願いします。
  • (臼井氏)はい、まず私たちの活動としては団体としての決まりで、5年間で一応終えなければならないという決まりはあるんですけれども、この養護施設の子どもたちの抱える問題というのは、5年で終われるような問題ではないというのを感じておりまして、今年は、退所する子どもたちが社会に出る準備や色々なシュミレーションを一緒にしていきながら勉強をしていこうということをイメージしていますが、やはり今年以降、6年目以降も、将来のビジョンをある程度ロードマップとして描いてこれから継続的に関わっていけるような体制を整えようという形で考えております。
  • (パーソナリティ)そうですね。ありがとうございます。区民の方への理解が深まって、今後ますますこうした支援の輪が広がっていくと良いですね。貴重なお話を本当にありがとうございました。飯田さん、臼井さん、小野さん、そして保坂区長、本日はありがとうございました。
  • (飯田氏、臼井氏、小野氏、区長)ありがとうございました。

 

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