マダニによる感染症(SFTS)にご注意ください

最終更新日 平成29年7月25日

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マダニによる重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

重症熱性血小板減少症候群(Severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)とは、 平成28年に初めて特定された、ダニが媒介するSFTS ウイルスに感染することによって引き起こされる病気です。主な症状は発熱と消化器症状で、重症化し、死亡することもあります 。このSFTSウイルスを保有するダニは、患者が集中している西日本地域だけでなく、関東や東北、北海道でも生息が確認されており注意が必要です。

感染経路

ウイルスを保有しているフタトゲチマダニ等のマダニに咬まれることにより感染します。また、SFTSウイルスに感染し、発症している野生動物やネコ、イヌなどの血液、体液に触れることで接触感染する可能性もあります。

マダニは、食品等に発生するコナダニや衣類や寝具に発生するヒョウヒダニ等の家庭内に生息するダニとでは種類が異なり、固い 外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3ミリメートル~4ミリメートル)のダニです。

すべてのマダニがウイルスを保有しているわけではなく、ウイルス保有率は地域や季節によりますが0%~数%です。

マダニの生息地域

主に森林や草地等の屋外に生息しており、日本でも全国的に分布しており、市街地周辺でも見られます。すべてのマダニが病原体を保有しているわけではありませんが、咬まれないよう注意が必要です。

感染予防

マダニに咬まれないようにすることが大切です。特にマダニの活動が盛んな春から秋にかけては注意しましょう。これは、重症熱性血小板減少症候群だけではなく、国内で毎年多くの報告例がある、つつが虫病や日本紅斑熱など、ダニが媒介する他の疾患の予防のためにも有効です。

草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合には、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴や靴下を着用し、肌の露出を少なくしましょう。また、屋外活動後はマダニに刺されていないか確認して下さい。DEET剤を含む虫除けスプレーを衣服へ塗布することにより、マダニに対して一定の忌避効果があることが確認されておりますが、濃度によってその効果の持続時間も変わり、また発汗等によっても流れ落ちてしまうことから、忌避剤を過信せずに補助的なものとしてください。

現在のところSFTS ウイルスに対して有効なワクチンはありません。

もしマダニに咬まれたら

マダニに咬まれ、そのままマダニが残っているようでしたら、皮ふごと虫体を除去する必要がありますので皮ふ科または外科を受診しましょう。マダニに咬まれ、刺し口がはっきりせず、発熱や関節痛、頭痛などの全身症状がある場合は内科でも構いません。その際は必ず、いつ、どこを咬まれたか、どこの山へ行ったか(旅行先など)を申告してください。

感染症法との関係

重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る)は四類感染症として定められ、診断した医師は直ちに最寄の保健所へ届け出ることが義務付けられています。

届出基準および届出様式はこちらをご覧ください。新しいウインドウが開きます

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