ごみ減量・リサイクル推進委員で研修会をしました

最終更新日 令和5年1月24日

ページ番号 202439

循環型社会の実現に向けて

令和4年11月30日水曜日の午前10時から、砧清掃事務所の職員を講師にお招きして研修会を実施しました。清掃事務所で作業に当たっている方からの生の声で勉強できる機会は初めてでしたのでとても勉強になったのではないかと思います。

研修のテーマは「清掃事業とはなにか?」でした。ここではその内容と委員からの感想をご紹介します。

1.令和3年度のごみに関するデータ

2.清掃事務所の仕事

3. 清掃事業に関する国の法律

4. 世田谷区における計画

5. 世田谷区一般廃棄物処理基本計画

6. 委員の皆様のご協力に感謝します!

7. 不燃ごみの資源化選別のこれまで

8. 不燃ごみの資源化のための選別

9. 不燃ごみの資源化の方法

10. 可燃ごみの資源化の現状

11. 可燃ごみの資源化可能なものの内訳

12. 事業者からの一般廃棄物

13. 事業者への指導

14. 可燃ごみの資源化を目指して

15. 数値目標の達成に向けて

16. コロナ禍の影響

17. 世田谷区における清掃・リサイクル事業の方針

18. 未使用食品の廃棄について

19. 粗大ごみの現状不用品持ち込みスポットについて

20. 委員からの質問

21. 委員からの感想

令和3年度のごみに関するデータ

基礎知識ではありますが、世田谷区の現在の人口はおよそ94万人です。

ごみ処理量は世田谷区全体で…可燃163,688t、不燃6,694t、不燃のうち資源化できたもの1,385t(資源化率 20.7%)

※最新の数字は世田谷区のホームページにも記載しています新しいウインドウが開きます。新しい数字が出るたびに更新していますので併せてご参照ください。

区民一人当たりのごみ排出量区民一人当たりのごみ排出量536グラム令和6年度までに達成したい目標482グラムあと54グラム!※54グラムはMサイズの卵、約1個分です!

世田谷区内全体にある資源・ごみ集積所は…(世田谷、玉川、砧の各清掃事務所全体)約86,000か所

砧清掃事務所管内にある資源・ごみ集積所は…25,306か所

清掃事務所の仕事

私たち、砧清掃事務所では、皆様が集積所に出される資源やごみを収集し、清掃工場等へ運搬しています。区の職員が担う業務と民間委託の業務があり、また、収集する品目によって、様々な清掃車両が活用されています。

清掃事業に関する国の法律

世間には様々な法律がありますが、清掃事業についても、ごみ収集における様々なルールや言葉の定義が、日本の法律により定められています。その法律とは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、通称「廃掃法(はいそうほう)」と呼ばれるものです。

この法律の中で、ごみ(廃棄物)の詳細な定義や、市区町村がごみ処理業務を行うにあたり計画を定めなければならないこと等が記されています。 

世田谷区における計画

世田谷区においても、前述の「廃棄物処理法」に基づいて、「一般廃棄物処理基本計画」

を策定しています。平成27年度に今後10年間の計画を策定し、令和2年度に中間見直しを行いました。令和4年度は、現行計画の8年目になります。

世田谷区一般廃棄物処理基本計画

この計画は「主に家庭から出されるごみを、今後10年間、自治体としてどのように処理していくのか」ということが書かれています。私たち清掃事務所の職員はこの計画に基づき清掃事業を行っています。

委員の皆様のご協力に感謝します!

ごみ減量・リサイクル推進協議会委員の皆様には、この計画の中にある「可燃ごみ・不燃ごみに含まれている資源化可能なもののリサイクルの推進」において、多大なるご協力をいただいています。ありがとうございます!

 不燃ごみの資源化選別のこれまで

不燃ごみの資源化の選別は、平成23年10月から試験的に開始し、その後、平成24年8月から本格実施、平成26年度以降はほぼすべての不燃ごみの選別作業を行っています。

不燃ごみの資源化のための選別

世田谷区内の不燃ごみは、集積所で収集したあと、環八通り千歳台交差点の近くにある温水プール横の「希望丘中継所」に集められます。 ここで資源化のための選別処理が行われています。 

不燃ごみの資源化の方法

不燃ごみからリサイクル可能な金属類を取り除き、リサイクル業者に売却しています。令和3年度の不燃ごみに含まれていた「資源化可能なもの」は約9.2%あり、そのほぼすべてが資源化されています。

可燃ごみの資源化の現状

可燃ごみについては処理施設等での選別が難しいのが現状です。そのため、残念ながら、可燃ごみのうち19.7%ある「資源化可能なもの」は、現状ではすべて焼却処分されています。

可燃ごみの資源化可能なものの内訳

品目として、紙類が13.2%、布類が5.1%、その他ペットボトル・プラスチック等も微量に含まれています。 この中で、布類については古着古布回収などを積極的にご利用いただくと、ごみの減量、リサイクルの推進につながります。 

事業者からの一般廃棄物

一方で、事業者から排出される一般廃棄物に含まれる可燃ごみのうち「資源化が可能なもの」の割合は25.0%となり、そのうちの大部分である24.5%が紙類となります。 

事業者への指導

事業者が排出する可燃ごみに含まれる紙資源の再利用率を上げることを主な目的として、世田谷区では、事業者に対し、2年に一度、「大規模建築物立入指導」を実施しています。 

大規模建築物立入指導とは?

区職員が実際に区内の一定規模の事業所を訪問し、廃棄物の減量や適正処理を進めるための助言や指導を行っています。また、定期的な立入指導以外でも事業所の状況に応じて情報提供や指導等を行っています。以前は床面積3,000平方メートル以上の事業所を対象としていましたが、平成30年度の条例改正以降1,000平方メートル以上を対象とし、件数を拡大して実施しています。この事業は、区の一般廃棄物処理基本計画にある「事業系ごみの適正処理の促進」に基づいて実施しています。 

可燃ごみの資源化を目指して

委員の皆様におかれましては、まずは「資源化可能なもの」の中で最も割合の高い「紙類」をリサイクルに回すような取り組みに今後ともご協力いただき、区民の皆様への呼びかけ・啓発活動をお願いしたいと思います。こうした取り組みや啓発活動を通じ、「資源化可能なもの」の徹底した資源化を図っていくことこそ、世田谷区の「一般廃棄物処理基本計画」の目指すところであると考えています。集団回収や地区回収などで段ボールや古紙などを積極的に回収することにより、「紙類はごみではなく資源である」ということを一人でも多くの区民に知っていただきたいと思います。 

数値目標の達成に向けて

現在の一般廃棄物処理基本計画では、令和6年度までに区民1人1日当たりのごみの排出量の目標を482gとしています。令和3年度時点の実績は536gであり、あと54g(卵ひとつ分)の減量が必要です。排出量は生ごみの水分を切ってもらうなど少しの工夫をするだけで大きく減りますので、決して到達不可能な数字ではありません。 

コロナ禍の影響

ごみ量については、目標に向かって毎年順調に減っていたのですが、令和元年度からのコロナ禍により在宅人口が大幅に増加したためか、一般家庭からのごみ排出量は、令和2年度に、初めて増加に転じてしまいました。このため、計画最終年度である令和6年度までに前述の482gという目標を達成するのは厳しい状況になりつつありますが、しかしながら、委員の皆様をはじめとした区民の皆様のご協力のもと、目標の達成に向けて諦めず頑張っていきたいと思います。

世田谷区における清掃・リサイクル事業の方針

世田谷区における清掃・リサイクル事業の方針等を4つ紹介します。

方針等(1)

リサイクルをすれば環境保護にはつながりますが、資源化の過程で二酸化炭素が排出されるなど、ごみにするよりも大きな環境負荷や費用がかかることもあります。

そのため、これまでの3R(Reduce=リデュース/ごみの発生抑制、Reuse=リユース/再使用、Recycle=リサイクル/再生使用)から、「そもそもごみを出さない」2R(Reduce=リデュース/ごみの発生抑制、Reuse=リユース/再使用)の取り組みにシフトチェンジしていきます。 

方針等(2)

フードドライブなどの食品ロスを減らす取り組みなどを通じ、生ごみの発生抑制や、排出抑制の推進を実施していきます。 

方針等(3)

マイバッグ・マイボトル・マイ箸・マイストローなどの使用を呼びかけ、レジ袋を含めた使い捨てプラスチックの排出抑制を推進します。 

方針等(4)

2Rを推進するため、リユースショップやフリーマーケット開催の情報提供を充実させます。 

未使用食品の廃棄について

また、ここ最近では、「食品ロス」や「フードロス」と呼ばれる未使用食品の廃棄が注目されています。世田谷区では、この「フードロス」を少しでも防ぐべく、対象となる食品の回収を実施しています。

未使用食品の回収場所

(1)エコプラザ用賀 (2)リサイクル千歳台 (3)世田谷 (4)北沢 (5)玉川 (6)砧 (7)烏山の各総合支所の地域振興課窓口 (8)梅丘分庁舎の清掃・リサイクル部窓口 (9)(10)(11)ファミリーマート3店舗(奥沢一丁目店、下馬駒沢通り店、環八八幡山店) (12)ダイエー下北沢店 の合計12か所で受け付けています。世田谷環境フェスタなどのイベントでもフードドライブを実施しています。

回収できる未使用食品の条件

次の3つの条件を満たすことが必要となります。

(1)冷蔵・冷凍品ではないこと (2)賞味期限が明記されていて(塩や砂糖は除く)、その賞味期限まで2か月以上あるもの (3)未開封であること 

フードロスを少しでも減らすために

こうした未使用食品の回収はフードロスの根本的な解決とはなりません。しかし、賞味期限が切れれば食べ物だったものはごみとなってしまいます。ごみになる前にこの回収の取り組みをご利用いただき、少しでも現状を改善できればと考えています。 

粗大ごみの現状

現在、粗大ごみとして出されたものは、一部を除いて東京湾中央防波堤にある処理施設に搬入されます。そこで破砕処理をして金属類を取り除き、残ったものを焼却して埋め立てています。

不用品持ち込みスポットについて

世田谷区では粗大ごみについても2Rのリユースを推進していくため、区民が粗大ごみとして排出予定のもののうち、再利用可能なものについて、自ら施設に持ち込んで出品し、他の方に譲渡できる取り組みを始めています。具体的には、令和3年10月から令和4年3月までの半年間、将来的な粗大ごみのリユース事業に向けた試行という位置づけで、民間事業者(ジモティー)と協定を結び、喜多見1丁目に「不要品持ち込みスポット」を設置しました。当初はこの半年間に粗大ごみのリユース事業の実証実験を行う予定でしたが、より正確な検証結果を得るために、令和5年3月まで実験期間を延長し、現在も引き続き「不要品持ち込みスポット」を設置しています。持ち込まれた不用品は、リユース品として、地域情報掲示板サイト「ジモティー」に掲載しています。なお、不用品の持ち込みに関しては事前にインターネットでの予約をお願いしています。掲載されたリユース品が欲しい希望者は、実際に不要品持ち込みスポットで実物を確認した後、有償または無償で譲り受けることができます。令和4年3月までの半年間の実証結果としては、当初の予想を大きく上回る1万2千点余りの不用品が持ち込まれ、その9割以上がリユース品として譲渡されました。リユース品を直接持ち込み、また引き取るという形式を採用していることから、粗大ごみの減量効果だけでなく、ものを大事に使う「もったいない」という意識の向上や、地域内での「モノの循環の見える化」が図れたのではないかと思います。また、区民の皆様が気軽に利用できる「廃棄以外の選択肢」が増えたことにより、将来的な粗大ごみの減量効果が期待できると考えています。世田谷区ではこの実証実験の効果を踏まえ、今後の取り組みを検討していきます。

委員からの質問

ごみ収集にあたって困ることがあったら教えてください

その1
シュレッダーごみが袋にパンパンに入れられてごみに出されていることがあります。中の空気が抜けていればさほど問題はないのですが、空気が入っている場合、収集車に積んで押しつぶしたとたんに破裂して中身が広い範囲で飛び散ることがあります。こうなると乗務員総出で掃除をしなくてはならず、ごみの収集を継続することができなくなります。これは最近多くなってきたビーズクッションの中身のマイクロビーズについても言えることです。
こうしたシュレッダーごみやマイクロビーズをごみとして出す場合は、あらかじめ袋を破いておくか、「中身にシュレッダーごみが入っています」などと表示しておいていただければ助かります。

その2
これはその1とも関連があるのですが、水切りや油切りが十分でないごみが見受けられます。これも収集車に積んで押しつぶしたとたんに破裂して、時によっては飛び出した飛沫が通行人にかかることもあります。こうなるとやはりごみの収集ができなくなります。こうしたことを防ぐためにも、また収集員の健康を守るためにも、十分な水切りや油切りをお願いします。ごみから水や油を切るとごみの排出量の縮減にもつながります。

一軒ずつの戸別収集は行っていないのでしょうか?

以前は一部の地域においてそれぞれの家庭からごみを収集する「戸別収集」を実施していましたが、この方法をとっていると決められた時間にごみを収集するのが難しくなってきました。したがって現在は最低でも2軒での集積所の利用をお願いしているため、新規での戸別回収の申請はお受けしていません。

高齢者に優しいサービスはありますか?

お住まいの状況や介護度などにより、玄関からのごみの運び出しサービスや粗大ごみの運び出しサービスがあります。詳しくはお住まいの清掃事務所までお尋ねください。

委員からの感想

・聞けないことが聞ける研修だと思った。年2回は実施したい。

・清掃事務所の話は大変参考になることが多く特に高齢者等訪問収集等は初めて聞いた。高齢者の見守りも兼ねていたり、粗大ごみの排出を手伝っていたりするとは思わなかったのでとても興味深く聞くことができた。

・これまでのごみの出し方に反省しごみの出し方を再度見直すべきだと実感した。

・世田谷区が勧めている循環型社会の実現のため区の施設の方々を講師として招いて行う研修会は必要だと痛感した。

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